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団体交渉を通じてデジタル化の恩恵を公平に

デジタル化の影響は今後も大きくなるだろう。2019年11月4日、UNIは世界執行委員会に先立ち、デジタル化の危険性を軽減し、明るい見通しを最大化するための優良事例を共有するフォーラムを開催した。

参加者の多くがフォーラム開催のタイムリーさを評価し、変化する労働の世界において労働者の権利を確保することは国際労働運動にとって急務の課題であると認識した。デジタル化に関わる問題、例えばダウンサイジング、スキルアップ、自動化等は、多くの組合の交渉において重点事項となっており、フォーラムからは、組合は課題に備えなければならないという強いメッセージが打ち出された。

「デジタル化への移行の過程で、誰一人取り残されてはならない。団体交渉こそ、デジタル化された職場で働く全ての労働者に正義と平等を確保するために、適切な手段だ」とアルケ・ベシガーUNI副書記長は強調した。

英国ユナイト・ザ・ユニオンからは、デジタル化時代の組織化及び団体交渉を強化するため、組合のあらゆるレベルで実施している訓練や準備について聞いた。南アフリカSASBOは、自動化によって金融産業の組合員が置き換えられるなど影響を受けている中、組合の力を高めるための革新的な戦略について語った。

ノルウェーHKは、使用者が設備を自動化した後、倉庫で働く労働者の仕事を維持または改善することができた経験を共有した。「デジタル化の交渉には強力な組合が必要だ。既存の団体協約では解決できるとは限らないので、組織化し備えなければならない」と強調した。

テレサ・カセルターノUNI世界ICTS部会担当局長は、つながらない権利に関する革新的な取組みを紹介し、フランスFOは、つながらない権利が国レベルでどのように組合によって活用されているかの事例を報告した。

アンディ・カーUNI世界ICTS部会議長(英国CWU)は、UNI欧州地域が策定している人工知能に対する労組のアプローチについて説明した。

米国CWAは、AIによるコールセンター労働者の監視の現状と、組合が労働者のデータをもっと管理できるよう交渉に成功したことを報告した。「この問題に関して、組合があれば変化を起こせることが示された。例えば、英国のサンタンデール銀行のコールセンター労働者は、まだ組合の無い米国のサンタンデール銀行で実施されているような過度な監視の下には置かれていない」とカー議長は語る。

クリスティーナ・コルクロフUNIプラットフォーム・派遣・デジタル化担当部長は、画期的なUNIプロジェクト「スポットライト」について説明した。労働者が自身の労働条件に関する詳細なデータを保存し、データのコントロール権を持てるようにするものだ。

マット・ロブUNI世界メディア部会議長は、組合員は伝統的な雇用形態、いわゆる「典型」労働者には分類されないが、彼の組合IATSEが演劇・テレビ制作労働者のために行っている取組みについて報告した。「労働者や組合が互いに競争し合わなくて済むように、産業を超えて、全国、地域、国際的な基準を設定しなければならない」とロブ議長は訴えた。

フォーラムのまとめとして、クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「デジタル化は将来の課題ではなく、現在の課題だ。デジタル化によって企業はますます豊かになり、格差が拡大している1つの理由にもなっている。労働者は公平な配分を受けていない。公正なデジタル化への移行に向けて交渉するため、今日、共有された事例から多くを学ぶことができるだろう。交渉テーブルで解決できないことは、ルールを変えることによって解決していく」と述べた。


私たちの組合は闘う!

2019年10月21~22日、第5回UNI世界印刷・パッケージング部会大会が、スペイン・トレドにおいて開催され、100人が出席した(男性77人、女性23人)。アジア太平洋地域(UNI Apro)は、オーストラリア、インド、インドネシア、日本、ネパール、タイから18人が参加した。日本からは印刷労連、全印刷、大日本印刷労組、新聞労連が参加し、積極的に発言を行うと共に、各国の参加者と友好を深めた。

大会スローガン「私たちの組合は闘う!」の下、「印刷・パッケージング部会の進化と傾向」、「組織化」、「労働組合アライアンス及びグローバル協定」のテーマで議論を行った。また、過去4年間の活動報告、加盟問題及び財政報告、2019~2023年度行動計画、動議を採択した。最後にUNI世界印刷・パッケージング部会執行委員を選出し、議長にホアキナ・ロドリゲス(スペイン)が再選された。梅原全印刷委員長が執行委員(佐藤印刷労連委員長が予備委員)に選出された。


500日のストを経て、韓国オラクル労組、組合承認を勝ち取る

より良い賃金と公正な処遇を求める1年半に渡るストを経て、韓国オラクル労組は、10月始め、ソフトウェア及びコンピューター大手オラクル社との間で初めて、基本的な組合承認の協定を勝ち取った。

以前から、オラクルは組合との交渉を拒否し、労働者を代表するために法に則り選ばれた組合役員を認めていなかった。この協定により組合は、オラクル従業員のために組合としての活動がしやすいよう、事務所に加え、就業時間内に労働者を代表すること、組合役員への報復的な賃金カットから守ること等の便宜が与えられることになる。

ストの間、労働者はオラクルの前で、バスを簡易事務所として使うなどして野宿した。組合の要求はまだ完全に応えられたわけではなく、何点か争点は残ったままだが、それらは今後の交渉での解決が期待されている。組合は会社と団体協約を結びたいと願っている。

クリストファー・ウンUNI Apro地域書記長は、韓国オラクル労働者の強い決意に敬意を表し、初の基本合意を喜んだ。「韓国オラクル労組が本社の前で中古バスを組合事務所代わりに使うとは創造的なやり方だ。直面する課題に新しい解決策を見出すことができてよかった。この組合事務所バスは、多くの観光客や地元民の目に触れやすいオラクル本社前に置かれたため、韓国オラクル経営陣には大きなジレンマだっただろう」と述べた。ウン地域書記長は、国を超えて労働者を支援するため、数か月前、ソウル訪問時に韓国オラクル労組役員と会って激励していた。

「8月にクアラルンプールで開催されたUNI世界ICTS部会大会に参加した代議員から連帯が示され、私たちは闘争を続ける力をあらためてもらった」と、韓国オラクル労組のアン・ジョンチョル委員長は語る。

テレサ・カセルターノUNI世界ICTS部会担当局長は、「韓国からカリフォルニアまで、テク労働者は不公平かつ濫用的な慣行に異を唱えるため団結し始めている。韓国オラクルと初のきちんとした団体協約が調印されたら、IT企業の文化を、労働者の意見が聞いてもらえる文化に変えていく上で、重要なステップとなるだろう」と期待した。

交渉プロセスにおいて、韓国金融事務職労連(KFCLU)と韓国オラクル労組は、監査局の公聴会に持ち込んだ。公聴会は9月と10月に行われ、韓国オラクル社のムン・グンCEOが労使関係を含む同社の韓国事業に責任を有するか否かに関する意見の相違に焦点が当てられた。リ・ジェギャップ雇用労働大臣は、ムンCEOは韓国における事業運営に完全なる責任を有すると判断した。

アン委員長によると、韓国で事業を行う外資企業のCEOの責任に関するこの法的解釈によって、政府が、現在、法の抜け穴を利用した外資企業の悪しき慣行を是正することができるようになるため重要である。

韓国オラクル労組は、不公平かつ不透明な賃金・報酬制度に対応するため2017年10月に結成された。韓国オラクルでの平均労働時間は週約80~100時間にのぼるが、殆どの労働者は過去10年で実質賃上げがなされていない。

韓国では、ヒューレットパッカード、マイクロソフトでも既に組合ができている。新たに結成された韓国SAP労組も初の団体協約を交渉中である。


日本、韓国、台湾の郵政職場における労働安全衛生について意見交換

第17回UNI Apro東アジア郵便労組フォーラムが、2019年10月15日、ソウルで開催された。2002年に始まった本フォーラムは、郵便労組間の友好・信頼関係の醸成と、郵政事業を取り巻く情勢の共有、労組共通の課題解決に向けた取組みと経験共有のため、日本、韓国、台湾の持ち回りで毎年開催されている。

JP労組からは増田委員長をはじめ7人の代表団、そして韓国郵政労組、中華郵政工会及びUNI Aproから約50人が出席した。

増田委員長は開会挨拶で、「JPグループは今春の労使交渉の中で、2020年4月からの65歳までの定年延長、非正規雇用労働者の雇用条件改善、正規・非正規格差の是正に、働く者の立場を代表して改善に努めている」と述べた。

コーネリア・ブロースUNI郵便・ロジスティクス部会担当局長は、ビデオで連帯挨拶を行った。「世界120カ国の郵便労組がUNIに結集している。郵便産業は特にデジタル化や新しい技術の発展の影響が大きく、組合員を守る戦略が必要となっている。互いに学びあい、団結し、グローバルな行動によって、より良い労働条件のためにみなさんとともに闘っていきたい」と述べ、出席者にエールを送った。

続いて韓国郵政のキム・ドーヒー労働安全局長が、「韓国郵政の安全改善計画ロードマップ」と題し、職場の労働安全衛生を改善する取組み及び使用者側の果たすべき役割について説明した。

午後のパネルディスカッションでは、クリストファー・ウンUNI Apro地域書記長の導入に続き、各国労組からそれぞれの職場の安全衛生に向けた取組み報告及び質疑応答が行われた。JP労組の金子中央執行委員は、労使から委員を任命し労働衛生委員会を設置し、委員会の中で意見交換や産業医からの助言や指導を受け労働環境の改善を行っていると発表した。台湾のジャン・イーシン副理事長は、中華郵政では外務職員の安全を守るため、危害を加える危険性のある攻撃的な犬を飼っている利用者には、了解を得たうえで、家には配達せず、局留め配達などの措置をとれると紹介した。韓国郵政労組のチャ・ヨンミン労働安全衛生部長は、今年7月にストを構えての厳しい団体交渉を振り返り、世論を味方につけた取組みで、2,000人の増員を勝ち取ったことを報告した。また、労使で労働安全衛生委員会を設立し、定期的にスムーズな意思疎通を行い、労働災害の再発防止に向けて労使で努力している状況を報告した。質疑応答でも、多くの質問が出され、活発な意見交換が行われた。


ケア労働者、ディーセントワーク世界行動デーにより良い労働条件を要求

今年のディーセントワーク世界行動デーに、UNIUNIケア部会加盟組織は共に、ケア産業への投資と、ケア産業を支える労働者の尊重を要求した。

107日、12回目のディーセントワーク世界行動デーとなる今年のテーマは「ケア産業への投資」。労働者や患者が直面する多くの課題を克服するため、各国政府及び業界の多国籍企業に対し、ケア産業への更なる投資を要求した

UNIは、全てのケア労働者に対するディーセントな労働条件、適切な賃金、団体交渉を要求している。とりわけ使用者には、ケア労働者が安全に働けるよう、適切なスタッフ配置と訓練を提供するよう要求している。

「この日を機会に、ケア産業の企業化と、それが労働者や患者にとって意味することにスポットライトを当てたい」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は述べる。フレゼニウス、ORPEA等、ケア産業の大手多国籍企業には、全てのケア労働者が職種や使用者に関係なく、尊厳や敬意をもって扱われるようにしてほしい。」

エイドリアン・ドゥルチUNIケア部会担当局長は、「在宅介護はグローバル経済の中で最も急速に成長している分野だ。そこで働く人々は、社会の中で最も弱い立場にある人々の世話をしている。団体交渉を通じて、彼らにディーセントな労働条件を確保していかなければならない。使用者の“底辺への競争”は押し返さなければならない。」

ニュージーランドのE tū、インドのRMS、ネパールのUNIPHIN等、世界で組合がデモや集会を行った。アフリカではUGTTが病院や介護施設で、欧州ではポーランドやチェコのORPEA労働者が連帯行動を行った。オーストリアのVida、ベルギーのSETCA、スペインのCC.OOは、長期介護に関する啓発キャンペーンを行った。

ミゲル・ズビエタUNIケア部会議長(アルゼンチン FATSA)は、アルゼンチンの何百人もの在宅介護労働者とデモに参加した。ペルー、チリ、ウルグアイの仲間ともライブ配信でつながった。ズビエタ議長は、ケア産業の仕事は極度に感情的かつ体力を要する仕事であることを強調し、全ての労働者に尊厳、訓練、団体交渉権が必要だと訴えた。

この日のもう1つのテーマは、よりジェンダー平等なケア産業とすることだ。ケア産業の仕事は主に女性が行っているが、過小評価されており、低賃金と不十分な労働条件である。


韓国金融労組、産別団体協約の実施を確実にするためのタスクフォース結成

韓国の労働法では2019年7月から、週労働時間の上限が最長12時間の超過勤務を含め52時間とされた。300人以上の従業員を雇用する企業に適用される。韓国金融労組(KFIU)は、国のガイドラインが発表される1年前の2012年から週5日労働を率先して要求してきた。今回もまた、KFIUは韓国で週52時間労働を導入するために、固い決意で主導的役割を果たしてきた。

2018年、KFIUと韓国銀行協会は、今年1月から週52時間労働とする約束を含む団体協約を結んだ。団体協約は実質的に、指定された昼食休憩時に仕事のコンピューターを操作しないこと、全ての妊娠した女性スタッフは1日2時間の短縮を認められること、管理職はKPI(主要業績評価指数)を軽減するか、または簡素化すること、客を装って銀行窓口の接客態度等を評価すること等、33件の懸念事項もカバーしている。

今年5月、KFIUは、30の職場からの44人の組合員で構成される、WIT(職場調査チーム)と称する特別タスクフォースを設置した。KFIUの加盟組織、KB銀行労組は6年前から既に、2人の専従組合役員を配置した独自のWITを設置し、不当労働行為や労働条件の悪化に警告を与えるため、経営側の慣行をモニターしてきた。組合員は誰でもWITに連絡し、WITは状況を是正するため、調査を行い勧告を行う。

新たなタスクフォースの最初の任務は、時短、感情労働からの保護、過度な競争の禁止という3つの優先課題について団体協約の実施を評価するチェックリスト作成である。

WITのチーム長を務めるKFIUのユー・ジュスン書記長は、「2001年から、地域銀行は全て金融持株会社の傘下に再編され、市場シェアを維持するために競争がいっそう激化した。そのため個別の銀行レベルで、従業員の“モチベーションを高める”ために、個人の業績評価の使用が増加した。そうした傾向によって、金融機関の公的価値が弱まり意味が無くなってきている。銀行員は高い販売ノルマを達成して生き残ることを余儀なくされ、顧客に最大レベルまで販売してしまう。結果、顧客に悪影響が及ぶこともある」と述べる。

「銀行員は大きなストレスを抱えており、その結果、鬱病や慢性疾患率が増大し、自殺者も出てしまった。韓国では、銀行員の業務上疾病率は、建設労働者に次いで2番目に高い。昨年、多くの交渉を重ね、KFIUと韓国銀行協会はついに、長年の懸案事項であった、超過勤務と、チームの協力より個人の過当競争が蔓延している環境に起因する業務上のストレスを解決する取決めに合意した。」 KFIUのWITは、6月に実施した初の職場視察の報告をまとめた。調査結果からは、組合のある27の職場のうち24の職場で週52時間労働が実施されていることがわかった。しかし3つの職場にしか、実際の労働時間を追跡・立証する自動計測機が設置されていない。9つの組合は、未だに残業代が正しく払われていないと報告した。組合員が監督者からの否定的な反応を恐れて、超過勤務の実態を報告していない場合もあるという。韓国産業銀行は育児休業を現行の2年から3年に延長したことも報告された。タスクフォースは、週52時間労働を完全に実施するために、新規採用を増やすべきだと提案している。


グーグルの請負業者で働く労働者、組合結成に賛意

米国テクノロジー産業としては初めて、ホワイトカラー労働者が組合結成に賛意を投じた。グーグルの請負業者HCLテクノロジーズ社(ピッツバーグ)で働く80人程が、全米鉄鋼労組に組織化された。

「これはHCL労働者にとって大きな勝利であると共に、テクノロジー産業にとっても転機になるだろう」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。「公平な賃金を得て、尊重され、仕事に関する意見を聞いてもらえることは、イノベーションと密接に関連する。UNIは米国及び世界のテクノロジー産業で働く労働者が職場の権利を持てるよう、彼らと協力しながら取組んでいる。」

グーグル社員と肩を並べて働く、新たな組合員は、仕事に関する発言権と、賃金・労働条件の交渉権を要求している。

「私たちは、会社との関係において、もっと尊重されていいはずだ。会社には尊厳をもって対応してほしい。民主的な関係を望む」とHCL従業員、ジョシュア・ボーデンは語る。「私たちは交渉の席に着くため闘い、今日、それを勝ち取った。HCLが成功し続けるために重要な私たちの貢献を、契約に反映するよう交渉していきたい。」

HCL労働者は二層構造の下層に位置する。グーグルの事業に不可欠な仕事をしながら、賃金は低く、手当も限られ、有給休暇も少ない。請負業者の労働者という立場であるがゆえに、高度な熟練労働を提供し、グーグルに直接雇用された従業員数より多いにもかかわらず、彼らの雇用は不安定だ。人件費を抑えることでグーグルの巨額の利益は押し上げられている。

今回の表決を受けて、今後は変わるだろう。

「HCL労働者がUSWに加入し、全ての働く人々のために共に闘う決意をしてくれたことを光栄に思う」と、トーマス・コンウェイUSW会長は述べた。

HCL労働者は、物議を醸す経営コンサルタントの使用等、会社による反組合キャンペーンにも関わらず、組合結成に賛意を投じた。しかし、グーグルは中立を保っていた。

「この数ヶ月、経営側から権利を求めるより静かにしていた方が得だ、と仄めかされたり、単刀直入に言われたりもした。今日は、私たちがそうしたいわけではないことが、証明された」と、HCL従業員、ヨハン・ロコルトは語る。

UNI ICTS部会は、HCLのようなIT・テクワーカーの課題と機会を取組みの中心に据えている。ルーマニア、セルビア、ハンガリー、ブルガリアのICTS部会加盟組合は、高度に訓練を受けたテクワーカーがより良い賃金と労働条件を勝ち取ることを支援した。日本、韓国、マレーシア、インドネシア、ネパール、スリランカのIT労働者は、UNIの支援で結集し、業界全体で力を構築するための共通戦略を打ち立てた。

米国及び西欧においてUNI ICTS部会加盟組合は、革新的な仕組みを作り、テクワーカーの職場における安全性及び福利を巡る中心的な要求を支援している。様々な形態の臨時職に象徴される脆弱な雇用関係(契約労働、個人事業主)、プロジェクトがコミュニティ及び社会全体に及ぼすインパクト、その他、労働者自身が見つけた課題によって、彼らはオンライン及びオフラインで団結し、集団で行動を起こし、テクワーカーの運動が世界に拡がるようになった。

UNI加盟組合は、アトス、アクセンチュア、ノキア、SAP、DXC、IBMのような世界の大手IT企業を代表しているが、それでもIT産業の殆どの労働者には組合がない。

「ピッツバーグのHCL労働者に続き、IT産業で今後、次々と組合が誕生するよう願っている」とホフマンUNI書記長は述べた。


UNI-LCJ/インド加盟協セミナー

2019~2022年度UNI-LCJ海外活動の方向性において、インド労組の支援を4年継続することを確認した。 2019年9月21~22日、インド・ムンバイにおいて、UNIインド加盟組織協議会(UNI-ILC)から22人が参加した。 日本からは、情報労連・髙代中央執行委員を団長に、UAゼンセン、自動車総連、JP労組から講師が参加した。各講師は次のテーマで日本の経験を共有した。

団長:情報労連 中央執行委員  髙代 守「日本の労働組合―概要、機構、課題」

講師:UAゼンセン 総合サービス部門副事務局長  武藤 剛「パートナーシップ労使関係」

講師:自動車総連 組織局部長  南 考謙「日本の組織化事例」

講師:JP労組 中央執行委員  川本 秀幸「正規・非正規雇用の格差是正」

セミナーの目的の1つはインドの若手・女性組合員に、「労使パートナーシップ」の概念を紹介することである。また、労働組合が同一産業内または企業内において複数競合するインドにおいて、労働組合間で連携・協力・団結することによる交渉力強化と組合の能力強化の必要性も強調した。参加者は講師の詳細なプレゼン後、質疑応答を通じて、より理解を深めることができた。 UNI-ILCに加盟する郵便部会、金融部会(銀行労組)、メディア部会(ラジオ局労組)、印刷・パッケージング部会(新聞労組、造幣局労組)、ケア部会(病院労組)と様々な加盟組織から参加があり、女性参加比率40%、青年参加比率40%を達成した。

セミナーの翌日(23日)、「社会パートナーとの対話」として、ムンバイ中央郵便局を訪問し、経営陣との意見交換を通じて、日本の労使パートナーシップについて紹介すると共に、インドポストの労使関係や、デジタル化・新技術の導入に対する考え方について聞いた。

また、「グローバル化と労働」を専攻するTISS(タタ社会科学研究所(大学院))の修士学生に、日本のパートナーシップ労使関係について紹介し、学生からの様々な質問に答えた。


“勝利を目指し繋がる”UNI世界ICTS部会

2019年8月26~27日、マレーシア・クアラルンプールにおいて、第3回UNI世界ICTS部会大会が開催され、世界57カ国・77組織から、263人が参加した。日本からは、情報労連11人(男性7人、女性4人)が参加した。

開会式では、マレーシアのスリアニ通信マルチメディア省長官が挨拶し、「UNIマレーシア加盟協が推進する“スマートパートナーシップ”労使関係という考え方が、国内の多くの労組に浸透してきていることに感謝する。健全な労使関係を構築することは、安全衛生や労働条件の向上のみならず、社会経済の安定に寄与するものであり、マレーシア政府は労使間の信頼と有意義な対話をめざす活動を支援していく」と述べた。

野田UNI Apro会長は、「私たちは今、第4次産業革命という歴史的転換点に立っている。AI、IoT/ビッグデータ等の技術革新は、産業のみならず、私たちの生活や働き方を劇的に変化させようとしている。私たち労働組合はそのプロセスにしっかりコミットし、技術革新が社会的課題を解決し、人類に恩恵と幸せをもたらすツールとなるよう、労働者の視点に立った政策を深化していかなくてはならない。このICTS部会大会では、デジタル化時代にふさわしい、革新的かつ創造的な労働組合組織と労使交渉のあり方について認識を深め合いたい」と挨拶した。

これまで、ICTS労働者の組織化は難しい、と言われてきたが、世界各国さまざまな地域で成果が出始めている。テレフォニカ、アメリカモビル、オレンジ、テレノール等、多くの企業とグローバル枠組み協定が締結された。多国籍企業に対置する労組アライアンスを強化している組織や、長年の闘争の末、労働組合として政府承認を勝ち取ったバングラデシュ・グラミンフォンのような組織もある。クリスティ・ホフマンUNI書記長は、このようなICTS部会の成果を称えると共に、「障壁はあるが、それでもなお、組合に加入する労働者はいる。この結集に向けたエネルギーの高まりを見逃してはならない」と述べ、組織化の重要性を訴えた。

続いて、“勝利を目指し繋がる”をスローガンに、「ICTS労働者及び組合にとっての技術革新」、「多国籍企業別労組アライアンスと主要キャンペーン」、「IT産業におけるブレイキングスルー戦略」、「コンタクトセンターにおけるブレイキングスルー戦略」をテーマとしたパネル討議が行われ、各国の代表が課題を共有した。

この他、2015~2018年度活動報告及び2019~2023年度戦略的優先課題が承認され、韓国オラクル労組への連帯声明、グラミン・コミュニケーションズ労組への連帯声明等の動議が採択された。 最後に、2019~2023年度のUNI世界ICTS部会議長として、英国通信労組(CWU)のアンディ・カー氏が再選された。就任にあたり、カー議長は、「この4年間の努力の結果、多くのことが達成されたことを誇りに思うが、やるべきことはまだ山積している。ICTS部門は、5G、AI等の技術革新や第4次産業革命のまさに中核に存在しており、この部門の果たすべき役割はますます大きくなってきている。本日私たちは、来るべき4年に向けて戦略的優先課題を設定したが、国境を越えた連帯のもと、一人ひとりが新たなコミットメントを各地域で実践していこう」と呼びかけ、2日間に渡る大会を終了した。


JP労組定期全国大会開催、UNIデスクではネパール加盟協支援カンパを行う

UNI加盟組織のJP労組は2019年8月21~22日、熊本市で第12回全国大会を開催し、代議員、傍聴者、来賓など約1,400人が出席した。UNIは、大会来場者にチラシを配布し、アンケートを実施するとともに、会場ロビーに設置されたUNIデスクでUNI及びセミナー等の活動を紹介する写真を展示した。また、今年11月にUNI Apro地域大会が開催されるネパールのUNI加盟組織を支援する募金活動を行った。集約した募金は11月に直接ネパール加盟協に進呈する予定。 大会では、今後の国際活動の展開を含むJP労組2019~2020年度運動方針が採択された。また増田光儀中央執行委員長をはじめ、新執行部が選出された。


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