ブログアーカイブ

アジア太平洋地域のメディア産業労組の協力強化

UNI Aproメディア部会は、2019年8月21~22日、マレーシア・クアラルンプールにおいて、UNIマレーシア加盟協(UNI-MLC)と共催で、「UNI Aproメディア部会における組合の協力強化」を目的に、ワークショップを開催した。日本、マレーシア、フィリピン、タイ、インドネシア、台湾、ネパールから約40人が参加した。日本からは日放労の中村委員長(UNI Aproメディア部会議長)と佐藤中国支部委員長が参加した。また、アジア太平洋放送連盟(ABU)からナタリア・リエヴァ事務局長室長、ラーソン・モス公共コミュニケーション課題担当もゲストとして出席した。

まず、参加者から、各国における放送・メディアのデジタル化の現状について報告された。デジタル技術の進展はどの国でもめざましく、技術が発展するごとに、毎年、メディアを取り巻く環境が変わっている。ヨハネス・シュトゥディンガーUNI世界メディア部会担当局長は、「デジタル化は概念ではなく現実で、対処のためには労働組合の団結が必要だ」と訴えた。

台湾では、幼児向けや福祉といったこれまで公共放送にしかできないと思われていた分野でもインターネットのコンテンツ制作者が登場しつつあること、タイやインドネシアではメディア技術での新規参入が相次いでいる様子が報告された。つい数年前まで日本語がいわば「非関税障壁」となってグローバル化から免れていた日本でも、ネットフリックスやアマゾンが日本語による本格的なコンテンツを制作するようになり、遅ればせながらメディアの世界でもデジタル化がグローバル化と一緒になって襲ってきている現状を報告した。ABUのナタリア事務局長室長は、「変化と共に、放送番組という価値は変わらないという不変の部分も注目する必要がある」とし、放送の未来について楽観的すぎる議論も悲観的すぎる議論も避け、リアリティをもって将来をみていく必要性を示した。

2日目は参加者が3つのグループに分かれ、どのように組織化を進めるか、団体協約を結んでいくか、といった点についてワークショップを行った。最後に中村UNI Aproメディア部会議長は、「放送をめぐる状況は各国ごとに異なるが、デジタル化は各国共通で普遍的な課題だと認識できた。今後はこの観点から活動を続けていこう」とまとめた。モハマド・シャフィーUNI-MLC議長は「こうした活動は継続が重要だ。またマレーシアでこのような会議を開催したい」と述べた。


日本からの平和大使、平和・核軍縮のメッセージと希望をUNIへ

2019年8月19日、広島・長崎 高校生平和大使が、国連欧州本部(ジュネーブ)に核兵器の無い世界を訴える署名を届けるミッションの途中、スイス・ニヨンにあるUNI本部を訪れた。

74年前、広島と長崎に投下された原爆の被爆一世、二世、三世に支えられた日本の高校生は、これまでに200万筆近い署名を集め、国連に届けてきた。高校生平和大使は毎年UNI本部を訪れ、15年になる。

「UNIは今でも変わらず平和と核兵器廃絶にコミットしている。このように無差別な殺戮と破壊を恐れる必要の無い世界でなければならない」と、アルケ・ベシガーUNI副書記長は平和大使を歓迎して述べた。「平和大使の皆さんが私たちに重要なメッセージと心強い活動の経験を届けてくれたことに感謝する。核軍縮に向けた私たちの共通の目標が近いうちに実現するよう望んでいる。」

UNI本部や国連の他にも、平和大使はバチカンでローマ法王に訴える等、世界中の要人を訪ねたり学生と交流したりしている。平和大使は、核兵器の無い世界に向けた取組みと国際連帯が評価され、ノーベル平和賞候補にも選ばれた。

「広島と長崎の出来事は過去の話ではない。地球上の生き物全てに影響を及ぼす。核戦争が今起これば、何百万人もの人々が74年前の広島、長崎の人々と同じ苦しみに遭うことになる。広島、長崎からのメッセージを広めることで、核兵器の無い世界を実現するため頑張りたい。」(勝川大樹、大阪)

平和大使のプレゼンによって、核戦争の恐ろしさが鮮明に描かれた。平和大使は、長崎を最後の被爆地とするために取組んでいる。彼らは被爆者の声をじかに聞くことのできる最後の世代だ。

「過去74年に渡って被爆者が強く訴えてきたために、核兵器が再び使われずに済んでいる。やがて全ての被爆者が亡くなり、原爆の記憶が風化する時が来る。」(松田小春、広島)

平和大使、UNI、そして広く平和運動に関わる団体は、記憶を風化させず、平和と核軍縮を国際舞台の中心課題としていくよう取組んでいる。

UNIはICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)とIPB(国際平和ビューロー)のメンバーであり、2010年に長崎で世界大会を開催した。


パキスタン郵便5労組が労連結成に合意

2018年1月23~24日、パキスタンのイスラマバードでパキスタン郵政5労組共同セミナーがUNI AproとUNI-PALCの支援の下、開催された。

UNI Aproから、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro書記次長/組合強化部長、大崎佳奈子UNI Apro郵便・ロジスティクス部会担当部長が、UNI-PALCからファシー・ウディン・コーディネーターが出席した。パキスタン郵政内の5労組(NOPE、APPDEWU、APPCOEU、APPLEU、PPODGEUから約35人の労組幹部が出席した。

セミナーでの真摯な議論を経て、上記5労組代表は、いわゆる“パキスタン郵政労連”の結成を明記した共同宣言に署名した。宣言では、5労組は、新組織結成のための準備委員会メンバーを選出し、2018年3月末までに労連結成大会を行い、新執行部を選出することを確認した。これにより、3万人以上が働くパキスタン郵政で統一の労連が誕生することとなり、5労組が一丸となって共通の課題に向けて取組む協力関係強化が期待される。

UNI-PALCとしては、印刷労連、メディア労連に続いて、郵政が3つ目の労連結成となる。


UNI Apro、APPU(アジア・太平洋郵便連合)が覚書署名式を開催

12月20日、2010年に初めて締結され、今回3回目となるUNI Apro郵便・ロジスティクス部会とAPPUの了解事項覚書の署名式が東京で開催された。アジア・太平洋郵便連合(APPU)からはリン・ホンリャン事務局長が出席、UNI側は増田光儀UNI Apro郵便・ロジスティクス部会議長、野田三七生UNI Apro会長、コーネリア・ブロースUNI郵便・ロジスティクス部会局長、クリストファー・ウンUNI Apro地域書記長、アリス・チャンUNI Apro商業部会担当部長、小川陽子UNI Apro東京事務所長、大崎佳奈子UNI Apro郵便・ロジスティクス部会担当部長、JP労組から八木和子国際部長、藤川ちぐさ国際スタッフ、情報労連から木村富美子国際担当部長が出席した。日本郵便本社国際事業部からは目時政彦執行役員が来賓として出席し、挨拶をいただいた。

新しい覚書では、社会対話とパートナーシップ労使関係の促進のために「APPU及びUNI Aproはそれぞれの責任領域の枠組み内で、共同行動を発展させる」と具体的な共同行動が新たに追加された。具体的には第4次産業革命時代の効果的な未来の労働力戦略、教育と情報提供、経験共有や変化に対応した新しい郵便サービスや活動の促進等が盛り込まれた。

署名式では、増田UNI Apro郵便・ロジスティクス部会議長が、「今回のAPPUとUNI Aproの覚書の締結によってアジア太平洋地域の郵政労働者と経営者の社会対話を前進させ、事業と社会の発展に貢献できる新しい基礎となることを期待する」と開会の挨拶を述べた。


グローバル物流企業の組織化を目指して

UNI Apro郵便・ロジスティクス部会加盟組合を対象にした組織化フォーラムが、UNI SCORE及びスウェーデンUNION TO UNIONの資金援助を得て、4月3~4日にバンコクで初めて開催された。11か国、16加盟組織から25名が参加した。

IMG_5518 facebook forum 5 IMG_5500

郵便労組が組合のない子会社や民間ロジスティクス企業を組織化する必要性

ステファン・デマテオUNI本部郵便・ロジスティクス部会局長は、「アジアではEコマースにより小包数が増加しているが、そこで働く労働者は分社化などのため多くが組織化されていない。郵便だけでなく、小包部門、そしてライバル企業をどう組織化していくか。今フォーラムは組織化のスキルを身に着ける第一歩となる」とフォーラム開催に至った背景を説明した。

また、ドナー団体でもあるスウェーデンSEKOのイェンス・サバースタム氏は、1993年から始まった郵便の自由化後、1000社もの民間郵便企業が生まれ、それらを組織化することの困難さ、そして公的部門と民間部門の組織方法の違いにも直面した経験を話した。組合の相談ホットラインの設置や、HPからの組合加入などの方策を取っている現状、スウェーデンでは2000年から郵便局の窓口業務が廃止され、多くの退職者が出た結果、現在では全盛期の3分の2にあたる2万人しか職員がいなくなった。小包部門を組織化しなければ、同じような組合員の大幅な減少はApro地域の国でも起こりうる、と警鐘を鳴らした。

ナイジェル・フラナガンUNI SCOREスタッフは、組織化のための具体的・基礎的な知識や方法を伝授した。参加者を小グループに分け、「組織化に必要なものとは何か」また「ネットワーキング技術とは」と、グループ作業及び発表を交え、話を進めた。また、蜘蛛の巣の絵を使い、参加者は中央に自組織名を書き、組合を取り巻く団体や支部、使用者団体やその他NGOなどを挙げ、蜘蛛の巣のように、どこで何が起こっても瞬時に連絡が届くような組合のネットワーク作りが重要、と強調した。

次に参加者からの経験共有として、ジョー・ギャラガーETUオーガナイザー(ニュージーランド)からSitel社を組織した経験を聞き、マレーシア加盟協のノーライリー・プロジェクトコーディネーターからはDHLの組織化について3社あるDHL傘下の企業の現状報告を受けた。

日本郵政のトールグループの買収

増田喜三郎JP労組副委員長は、日本郵政3社の株式上場や、トールグループ社の買収と組合組織化について報告した。トール社買収後、国際郵便・物流企業の売上高実績順位は日本郵便とトール社合わせると世界第5位となる。増田副委員長は、今までの日本国内、郵便部門内だけの活動から、郵便部門を超えたグローバル企業の組織化に目を向けた活動へとシフトしつつあること、Apro地域のトール従業員の組織化が必要だが、今後各国で組織化するにあたり様々な課題が浮上するだろうと指摘した。また、トール社の組織化のために4月下旬に東京でITF、UNI、TWUJP組で会合を持つ予定であると報告した。

各国毎に分かれる評価と反応

「日本郵便によるトール社の買収は、あなたの国の郵便セクターにどのようなインパクトを与えるか?あなたの組合にとって、どのような機会があるか?あなたの組合にとって、どのような将来的な課題,又は脅威を見るか?あなたの組合はどのように対応するか?」この問いかけに対し、各国からは様々な反応があった。マレーシア加盟協(UNI-MLC)はすでにトール社の調査を行った。一般にロジスティクス企業はTWUに属しており、ポスマレーシアが買収した企業に企業内組合を結成できるか検討する必要がある。スリランカ、ネパール、インドでは、郵便局は政府の機関であり郵便労組が民間企業を組織できず、法律で禁止されている。また、トール社が進出していないタイの郵便労組からは、進出することがあればタイポストとともに協力していきたい、との考えが示された。デマテオ担当局長は、民間企業と郵便がリンクする場面もある。そのような機会をとらえ、民間企業との接触を試みる方法も考えてほしいと述べた。

最後に増田副委員長は次のように討論をまとめた。「郵便物の減少は世界の流れであり、その中で物流に注目が行っている。ただしUSOの維持という課題もある。5日の配達を3日に減らして良いわけではない。アマゾンなど、送料無料としているが、実際に輸送コストがかからない訳ではない。底辺への競争を食い止めていかねばならない、そのような中で、トール社が出て来た。アジアの多くの国では労働組合がないので、なんとか組織化して行きたい。そして適正なサービスのためには適正なコストが必要ということを全体化したい。シンガポールで組合の組織化が経営側に邪魔されることがあれば、親会社に対して物申したい。JP労組として、トール社の動きを注視していきたい。」


TOP LEADERS @UNI  郡司典好UNI Apro副会長

国内外でご活躍のUNIリーダーから、国際労働運動でのご経験や意義についてお伺いするコーナー。今回は、郡司典好UNI Apro副会長/UNI-LCJ副議長(自動車総連事務局長)です。

初めて国際労働運動に関わったきっかけは?

日産労連が若手役員を海外に派遣するユニオンリーダーセミナーの一員としてインドネシアを訪問したのが、海外での組合活動に参加した最初の経験です。現地の自動車工場を訪問するだけでなく、ジャングルで赤ん坊を背負いながらサンダルを製造している労働者を目の当りにし、大きな貧富の差に驚きました。若い時に海外でボランティア活動に参加し視野を広げたことは、国際労働運動の重要性を認識する貴重な経験だったと思います。

また、日産労組の支部書記長の時に、海外労組代表団を受入れ、意見交換をする機会がありました。海外労組代表団から「労働条件改善や安全衛生向上のための、労使コミュニケーションを、日本ではどのように行っているのか?」という質問を受けました。理由を聞くと「海外の使用者は、なかなか労働者との交渉の席につきたがらない」との事であり、国が違えば労働組合の活動も違うと感じました。

様々なご経験から、国際労働運動の意義は?

早くから海外に進出している自動車産業では、各労連が国際的なネットワークを構築する活動を行っています。例えば日産労連では、隔年でワールドジョイントセミナーという、日産自動車海外拠点の労働組合役員が一堂に会し、具体的な問題について議論するマルチネットワーク会議を開催しています。この様に、国は違っても同じブランドで働く者同士が職場の課題解決の為に連帯を深めることは、非常に重要なことだと考えます。自動車総連も、マルチネットワーク会議であるアジア自動車労組会議を、第1回はタイで、第2回はインドネシアで開催しました。回を重ねる度に、報告だけでなく互いの状況を認識した上で、有意義な意見交換ができるようになってきています。

また、現在、UNIやインダストリオールで女性活躍の論議が進んでいますが、自動車総連も、男女共同参画活動を推進しております。自動車総連本部の女性役員が着実に増えているのも、UNIやインダストリオール等、国際労働運動が積極的にジェンダー平等や女性の参画を推進していることに触発されてのことだと思います。

これまでUNIの様々な会議に出席されて、ご感想は? Gunji

UNIは幅広くサービス産業の労働組合が結集しているGUFであり、他産業の情報を得ることができます。例えばUNI-LCJ幹部会とUNIオーストラリア加盟組合との交流では、ナショナルオーストラリア銀行を視察する機会がありましたが、社内にはカフェテリアに加えキッチン、ジム、100人くらい預かれる託児所等が完備され、従業員の決まったデスクは無く、誰でも使えるパソコンとデスクがあちこちにあり、従業員は好きなところで好きな時間に仕事をする、という職場風景に驚きました。また、完全なペーパーレスかつ超裁量的な働き方もあるのだと新鮮に感じました。

自動車総連でも「海外事業体における建設的な労使関係の構築」に力を入れておりますが、UNIの会議に出席すると、「企業が海外に進出する際、企業行動の国際ルールにのっとった行動が不可欠」ということを、身をもって感じることができます。

また、京都で開かれたUNI Apro東アジア労組フォーラムでは、韓国、台湾、香港の仲間と、長時間労働、メンタルヘルス等の課題について活発な意見交換ができました。

UNIに期待することは?

自動車総連の販売部門がUNI商業部会に加盟していますので、自動車販売労組のネットワーク作りと情報交換ができれば有益だと思います。

自動車総連は、UNIの前身のFIETから加盟し、国際労働運動に参加をしてきました。グローバル化への対応について国際労働運動のネットワークを通じて意見交換を行いながら、将来に向けてその運動を担う人材を育成し、次世代に引き継いでいく、そうした中、UNIは中・長期的ビジョンを掲げ、示す時ではないでしょうか。


第18回UNI世界執行委員会

23881178865_13b6eb6cb5_k

 

 

 

 

 

 

 

第18回UNI世界執行委員会が2015年11月11~12日、ニヨンのUNI本部で開催され、36か国116人の委員及びオブ、UNI本部・地域スタッフ29人が出席した。

開会挨拶でアン・セリンUNI会長は、「社会モデルを標榜する北欧で起こるとは思っていなかった組合に対する攻撃が自分の国フィンランドで起きている」と強い危機感を示し、闘う決意を表明した。一方、ミャンマーの民主的選挙におけるNLDの勝利やチュニジアの労働組合の仲間のノーベル平和賞受賞を喜んだ。続いてフィリップ・ジェニングスUNI書記長は、UNI結成から15年、ケープタウン世界大会の決議を受けた今次執行委員会では、労働の将来を構想し、デジタル資本主義における労働者自らのマニフェストを作り実施するための議論ができることを期待した。

第5回UNI世界大会及び女性大会(英国・リバプール)の準備状況については、英国加盟組合や自治体、コミュニティとも協力して進めていること、2018年はリバプールが欧州文化都市に指定され10周年を記念する年であること、リバプールの移民・奴隷貿易の歴史やコスモポリタンを表現する大会にしたい等の計画が説明された。現在、英国は保守政権下で労働運動は危機にあるが、2018年に大会をホストするあたり、パンチの利いたエネルギーを感じる大会スローガンにしたいとの提案があり、執行委員会は「Making It Happen」を確認した。しかし他言語への翻訳に工夫が必要だとの意見が出た。保守政権によるスト権縮小と闘う英国労働組合への連帯声明が採択されると共に、多くの委員から、他の国の政策や労働者にも波及する恐れがあり、欧州で見られる保守政権の動きは決して他人事ではないとの強い危機感が繰り返された。アグネス委員(英国)は、長崎で女性代表40%決議が満場一致で採択されて5年が経過するが、未だに大会に複数男性を派遣するにもかかわらず女性を1人も派遣しない組織がある点を指摘し、ペナルティを課すべきではないかと意見を述べた。ダニエルUNI世界青年委員会議長は、ケープタウン大会では35歳以下の参加が5%であったと報告し、リバプール大会には少なくとも青年の参加を20%に増やすよう、「インクルーディング・ユー!」の意図をあらためて強調し、加盟組合に青年参加への更なる支持を呼びかけた。

組織化及びグローバル協定の取組みについては、ホフマンUNI副書記長からまず、加盟組合からの組織化基金への拠出に対し感謝が述べられ、部会及び地域で多国籍企業毎に展開されている70もの組織化キャンペーンの主な成果や、グローバル協定の交渉・実施状況等が報告された。例えば、カルフールとフランチャイズやサプライヤーも対象とする新たなグローバル協定を締結したこと、モロッコのコンタクトセンター11社における職場投票で勝利し約2万人の労働者の団体交渉権を勝ち取ったこと、他方、ドイツテレコムの米国及び他の国における組織化の権利を勝ち取るためグローバル協定交渉を継続していること、ITUと連携した各国におけるDHL等ロジスティクス企業の組織化について共有した。小俣JP労組委員長は、日本郵政グループに関する最新情報として、3社の株式上場とトール買収について説明し、オーストラリアの運輸労連はじめ関係労組との関係を構築しつつ、連携を模索していく考えを示し、UNIの協力を求めた。ウンUNI Apro地域書記長は、インドにおけるIT労働者の組織化の成果(5州における組合登録と20を超える団体協約締結)と、香港の加盟組合の仲介でマカオのカジノ労働者の組織化を始めたことを報告した。アチャリャUNI Apro労組強化部長は、バングラデシュのIT企業の組織化により、団体協約が締結され12%賃上げ獲得等の成果が出たことを報告した。ユー韓国医療労組委員長は、MERS発生時の教訓として、政府の初期の対応がまずく医療従事者が感染したと批判し、医療労組自体が情報収集に努め、医療機器整備や予算措置を政府に強く働きかける等した経緯を報告した。この他、イケアの米国における労組承認を求める闘いに連帯を示し、執行委員会でメッセージを掲げた写真を撮影、キャンペーンサイトに掲載した。

国際政策課題として、気候変動、TPP等貿易協定、グローバルサプライチェーン、デジタル革命、責任ある持続可能な金融サービス等のテーマを取り上げ議論した。

ガネシャUNIネパール加盟協(UNI-NLC)事務局長から、大地震の被災者に対する、日本をはじめとする世界中のUNI加盟組合からの支援に対し感謝の言葉が述べられ、現在までの復興に向けた取組みが報告された。復興によって雇用が創出されることが重要だと強調し、UNI-NLCは復興の財源を提供する代わりに被災者に労働を提供してもらっている。ジェニングス書記長は、繁雑な手続きを排除して迅速に支援を過疎地に届けられた点を評価すると共に、単発的にバラバラ支援するのではなく、最大限効果的に活かされるようUNIが支援を調整し、継続的に支援していくことが大事だと述べた。

続いて各地域書記長が地域大会の計画について報告した。ウンUNI Apro地域書記長は、UNI Apro地域大会開催地の変更、討論テーマについて紹介すると共に、地域の最新情報として、マレーシアUNI加盟協のシャフィー議長から職場投票16回連続勝利のニュースを得たこと、ミャンマーの総選挙における民主主義の大勝利等を追加報告した。

2014年度会計報告承認、2016年度予算の留意に続いて、インゲボルグ加盟費検討作業部会座長は、11月10日に開催された第1回会合について次の通り報告した。(UNI Aproからは、東アジアを代表して野田UNI副会長、南アジアを代表してガネシャUNI-NLC事務局長、オセアニアを代表してドワイヤーSDA書記長が出席。東南アジアを代表するシャフィーUNIマレーシア加盟協議長は欠席)作業部会の権限は、加盟費額を決定することではなく、設定プロセスについて現在のやり方を変更する必要があるか、他のGUF等とも比較しながら検討し、世界執行委員会への勧告をまとめることである。①4年毎のUNI世界大会が加盟費を決定する権限を持つが、特別な状況が発生した場合、世界執行委員会にもう少し権限を与えるべきか、②統一レートを100%支払えない組合も多く、スライド制を導入するべきか、③特別な状況が発生した場合、国家の所得ベースに基づく減額基準を明確化するか、④為替変動にどのように対応するか、2016年5月の次の作業部会までに事務局は調査を行う。世界執行委員会は座長の報告に留意した。


TOP LEADERS @ UNI 逢見UNI Apro地域会長

 

国内外でご活躍のUNIリーダーから、国際労働運動でのご経験や意義についてお伺いするコーナ。今回は、逢見直人UNI Apro地域会長(UAゼンセン会長)です。

 

IMGP2643

 

 

 

 

 

 

初めて国際労働運動に関わったきっかけは?

1976年にゼンセン同盟に入った翌年、米国の国際婦人服工組合(ILGWU)の幹部が来日し、会議から京都、岡山の教育センターまで随行したのが最初のふれあいでした。当時、日米繊維交渉、貿易摩擦といった問題があり、日米の労働組合の緊密な協議が必要だったのです。ILGWUの本部はニューヨークにありましたが、ニューヨークといえばファッションの発信基地。華やかな業界の裏に劣悪な労働条件で働く労働者がおり、彼女達の権利を守るため奮闘している労働組合の歴史や取組みを学びました。

また1981年、イスラエルのヒスタドルートが運営するアジア・アフリカ教育機関で、8月から12月まで研修を受ける機会がありました。世界の火薬庫といわれる中東では当時、エジプトのサダト大統領とイスラエルのベギン首相の間で和平協定が結ばれましたが、直後にサダト大統領が暗殺される(1981年10月)など、平和に向けた努力と緊張感を肌で感じました。日本から遠いだけでなく、状況が違うことも実感しました。例えば、水と安全は、日本人はタダで手に入ると思っていますが、中東ではコストをかけて手に入れるもの、守るものという認識なのです。また、イスラエルのことを学ぶだけでなく、アラブ村を訪ねアラブ人との交流を通じて、両者の立場を見聞することもできました。

様々なご経験から、国際労働運動の意義は?

ILO憲章に「世界の平和は社会正義を通じて達成できる。一部の貧困は、全体の繁栄にとって危険である」とあるように、社会正義がきちんと機能しないと戦争の原因になったり、貧困につながったりします。労働運動として社会正義を実践し、貧困問題も他人事ではなく自分達の問題としてとらえ改善していくことが、労働組合の役割なのです。米国の大学教授が『あなたのTシャツはどこから来たのか? 』という著書で、綿花の栽培、加工、染色、プリントといった製造から販売、古着市場に至るサイクルの中で、世界貿易の矛盾とそこで働く労働者、経済格差といった問題をどう理解すればよいのか問題提起をしています。UAゼンセンでは、身近な例で考え意識を持ってもらうよう「ボランタス(社会貢献活動)海外派遣」を通じて、例えばスリランカで紅茶はどのような環境で作られているかを体験してもらいます。そうした経験から意識も変わり、より組合活動に積極的に関わるようになった人もいます。

UAゼンセンは4つのグローバルユニオン(国際産業別労働組合組織)に加盟していますが、UNIの印象は?

UAゼンセンは、インダストリオール、IUF(国際食品労連)、BWI(国際建設・林産労連)とUNIに加盟しています。UNIは産業の幅が非常に広く、第3次産業はどの国でも雇用が拡大し続けている分野です。また、雇用が技術革新の影響を受ける産業でもあります。UNIは積極的に組織化を進め、時代の変化に敏感だと思います。また、地域組織においても、使用者との社会対話を促進し、組織を拡大し、協約を締結するなど目に見える成果に結びつく運動が展開されており、UNI Apro執行委員会で報告を聞くと、ブレイキングスルーが実感できます。

カトマンズは思い出の地だそうですが…

35年前、新婚旅行でネパールに行きました。4月の大地震により多くの犠牲者が出、世界遺産が倒壊したのを見て、大変悲しく思います。当時、人々は素朴で、経済的には貧しいながらも明るい感じを受けました。(5月の)UNI Apro(アジア太平洋地域)執行委員会は急遽、カトマンズからシンガポールに場所を変更して開催しましたが、ネパールからも代表が出席し、被害状況や組合の仲間が迅速に救援活動を始めたとの報告を受けました。ネパール支援の必要性を全員が確認しました。

最後にUNIに期待することは?

ケープタウンで「労働の未来」という中期的課題を討議し始めたところですが、実は既に現実に起こっている問題です。UNIはこれからも先頭に立ってブレイクスルーしてほしいし、加盟組合にも課された課題です。私達日本の加盟組合もUNI Aproを支え、積極的に役割を果たしていきたいと考えています。


ILO世界対話フォーラム 「小売業における雇用関係がディーセントワークと競争力に与える影響」

 

2015年4月22~23日、ジュネーブのILO本部において、「小売業における雇用関係がディーセントワークと競争力に与える影響」世界対話フォーラムが開催された。

労働側グループはUNI商業部会委員会メンバーを中心に、チリ、ネパール、アルゼンチン、マラウィ、ニュージーランド、ルーマニア、南アフリカ、イタリア、オーストラリア、フランス、米国、スペイン、ベルギー、日本から構成され、UAゼンセンの八野副会長、藤吉副会長、檀上国際局部長が参加した。

政府グループは、アンゴラ、オーストラリア、ベラルーシ、ベルギー、ボリビア、カメルーン、中央アフリカ共和国、コートジボアール、フランス、ギニア、韓国、ラトビア、リビア、マダガスカル、マレーシア、ニジェール、ナイジェリア、サウジアラビア、南アフリカ、スペイン、チュニジア、米国、ベネズエラ、ザンビア、日本から代表が参加し、厚生労働省大臣官房国際課海外情報室の原田室長、職業安定局雇用政策課の高崎企画係長が出席した。

使用者側グループは、ポルトガル、南アフリカ、ナイジェリア、モンテネグロ、コスタリカ、ドイツ、米国、カナダ、ギニア、ベルギーから参加があった。日本の商業経営者団体へも参加を働きかけたが叶わなかった。

労働側グループは、使用者の都合による、ゼロ時間(または短時間)契約、オンコール労働といった、予測不能な雇用形態を認めない等、強く主張した。2日間の議論を経て、政労使で、雇用形態に関わらず全ての労働者に公平な待遇を確保するため、社会対話を行っていく等の合意に達した。

合意項目は下記の添付ファイル参照:

GDFERRC-2015-6-Points of consensus(日本語版)

IMGP4415


第16回UNI-LCJapan年次総会レセプション

IMG_0928

 

 

 

 

 

ホフマン副書記長による記念講演の後、第16回UNI-LCJapan年次総会レセプションには、加盟組織、友誼団体、厚生労働省等からの来賓を合わせ、約100人が参加し、交流を深めた。

冒頭、小俣新議長が主催者を代表して挨拶し、「前執行部の志を受け継ぎ、今後もUNI-LCJapanを強く大きくし、UNI全体をリードしていきたい」との決意を述べた。

続いて来賓の伊澤章厚生労働省総括審議官(国際担当)は、労働の世界が急激に変化する中、UNI-LCJapanがグローバルな労働運動の中でますます重要な役割を果たしていくことを期待し、小俣議長率いる新体制を激励した。

連合の古賀伸明会長は連帯挨拶で、「グローバルに労使対話を進めていく必要性がますます高まる最中、イオンとの間でグローバル枠組み協定が締結され、非常に勇気づけられた」と喜んだ。

UNI-LCJapan設立以来、毎年総会に出席しているクリストファー・ウンUNI Apro地域書記長は、UNI-LCJapanのUNI/UNI Aproに対する多大な貢献と協力に感謝し、相原氏のインダストリオールでの更なる活躍を祈念すると共に、小俣新議長のリーダーシップの下UNI-LCJapanが成長し続けることを確信した。続いて、世界経済フォーラム(ダボス会議)出席のため来日できなかったジェニングスUNI書記長はビデオメッセージを寄せ、「原爆投下後70年の節目の年に再度長崎を訪れる」と約束し、小俣新議長には「アクションプランを達成し、ダルマに目を入れて祝福するのを楽しみにしている」と激励した。

逢見副議長は連帯挨拶に謝辞を述べ、野田副議長が乾杯の音頭を取った。

退任した相原前議長、八野前副議長、伊藤事務局長よりそれぞれ挨拶があり、UNI Apro女性委員の花田JP労組中央執行委員、宮原情報労連中央執行委員、目黒損保労連中央執行委員より花束が贈呈された。

最後に小川新事務局長より、「国際労働運動が特別なものではなく、皆さんの普段の組合活動の一部となるようにしたい。UNIサポーターをもっと増やしたい。パートナーシップ労使関係をUNI Aproに普及させたい」との決意表明が述べられ、田原副議長の3本締めで閉会した。

IMG_0942

IMG_0949IMG_0957写真はFlickr参照

 

 

 

 


uni logo
最近のコメント