UNI Aproメディア部会、アジア太平洋放送連合と共同ウェビナー開催

UNI Aproメディア部会は、2021年1月22日、アジア太平洋放送連合(ABU)と共同で「コロナ禍における安全衛生」をテーマに、ウェビナーを開催した。
アジア太平洋放送連合(ABU)には、69か国・256の放送事業者・関連団体が加盟しており(2021年1月現在)、日本ではNHKや民放数局が会員・準会員となっている。UNIとABUは、2012年に放送産業の社会対話に関する地域協定を締結しており、UNI Aproメディア部会は、ABUとの関係強化を目標の1つに掲げている。
今回は、コロナ禍の中、取材や番組制作の最前線で、人々に正確な情報をタイムリーに提供すべく業務を遂行する放送メディア労働者の安全衛生をテーマに、労使双方の立場から報告し、専門家の知見を得るウェビナーとなった。

はじめに労働側を代表し、中村正敏UNI Aproメディア部会議長が、コロナ禍が番組の取材・製作現場に与えた影響について報告した。また、中村議長は最大の課題は、「職員やスタッフの安全を確保することと、質の高い、公共的なコンテンツを届けるというミッションのバランスをどのようにとっていくか」であると述べた。また、今回のコロナ禍においては、従業員の安全確保のために組合の介入が必要となる事態には発展していないとし、東日本大震災における原発事故の際、放射能に対する防護体制をどのように構築していくか、組合と会社側とが熾烈な交渉を行った経緯がベースとして労使で共有されているため、今回は会社側が率先して在宅勤務を進めていることに触れた。

次に、使用者側を代表し、メディアプリマ(マレーシア)のアズリン・レズワン氏が発表した。メディアプリマでは、メディア労働者の安全衛生ガイドラインを策定し、在宅勤務が可能な業務を洗い出し、出社が必要な場合は、接触を減らすローテーションを構築する等、早期にかつ率先して安全衛生の取組みを進めてきたことを強調した。また、在宅勤務となっても生産性は変わらなかったことから、収束後もコロナ以前に戻る必要はなく、柔軟な勤務体制を継続していく予定だが、在宅勤務によるメンタルヘルスの課題には継続して取組んでいきたいと述べた。

また、専門家として長く英BBCやABUで安全衛生を担当したアリステア・ホリントン氏は、「コロナ前から安全衛生手順の基本は変わっていないが、現場レベルで状況に応じた手順の見直しや再評価を行うことは重要だ」と指摘した。
労使が共通の課題を共有し、議論を深めていくことは、コロナ後を見据えた労働者の安全衛生を確保していく上で不可欠であり、UNI Aproメディア部会とABUは今後も連携強化を図っていくことを確認した。

ウェビナー後、UNI Aproメディア部会メンバーは、ABUとの共同ウェビナーについて評価を行った。参加者からはこのような情報交換は非常に有意義であるとの意見が多く出された。今後もABUとはシリーズで、在宅勤務やジェンダーに関するテーマで共同ウェビナーを開催していく。


英Usdaw、スーパー大手モリソンズと画期的な賃金を交渉

英国UNI加盟組織のUsdaw(店舗流通関連労組)は、モリソンズの全ての小売労働者の時給を最低でも10英ポンドとする賃金交渉に成功し、同国のスーパーマーケット業界に新たな高賃金をもたらした。

この英国の大手スーパーマーケット・チェーン、モリソンズとの画期的な協定は、Usdawとその労働者によるニューディール・キャンペーンにとって大きな勝利であり、その中には、最低時給を10ポンドにするための重要な要求が含まれている。

パディー・リリスUsdaw書記長は、次のように喜びを伝えた。「この10か月は、パンデミックという困難な状況の中で働いてきた食品小売スタッフにとって厳しい時期だった。人々に食料が届けられるよう必要不可欠なサービスを提供している彼らを支援し、敬意を表し、感謝しなければならない。彼らは適正な賃金を得るに値する。このオファーは素晴らしいニュースであり、モリソンズ店舗で働く我々の仲間が献身的に尽力した成果だ。この時給は現在、大手スーパーの中で最も高い水準となっている。これは大きな一歩であり、他の小売業がモリソンズに倣うことを願っている。Usdawは新たな協定と全ての小売労働者のための生活賃金を望んでいる。」

感染力の強いウイルス変異種に英国が悪戦苦闘し、1日の死者数が記録を更新する中でも働き続けるモリソンズの労働者にとって、待望の賃上げは大きな後押しとなる。

Usdawの勝利は、UNIの「エッセンシャルワーカーのための不可欠な権利」キャンペーンの好事例である。このキャンペーンは、最前線で働く労働者に、尊厳のある賃金、個人防護具、有給病気休暇、組合の権利、危機の際の特別な対策等を要求するものである。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、次のように述べた。 「我々は、英国のスーパーマーケットの賃金に新たな基準を設定したUsdawの勝利を祝福する。パンデミックの収束まで先が長い中、最前線で働く労働者の不可欠な権利のために闘い続けることは極めて重要である。小売労働者は適正な賃金を支払われ、必要な安全対策が徹底され、ワクチン接種が優先されるようにしなければならない。」


UNIは米国の労働運動と共に、反民主主義的白人至上主義者による連邦議会襲撃を非難する

騒乱は収まり、催涙ガスも消え去った。ジョー・バイデン氏は、合法的に米国大統領就任が確定した。しかし、米国の民主主義を破壊しようとした右翼の過激派と白人至上主義者による不名誉な試みは世界を驚愕させた。世界の民主主義の規範がこれ以上侵食されぬよう、行動を起こさなければならない。

UNIは米国の加盟組織と共に、連邦議会に対するこの恥ずべき襲撃を糾弾する。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「1月6日、世界中の人々は、米連邦議会が武装した右翼テロリストの暴徒に包囲されているのを、恐怖の中で見守っていた。トランプ大統領が任期中に憎しみと白人至上主義の炎を煽ってきたことで、過激派は暴力へと駆り立てられた。無力な治安部隊は簡単に圧倒されてしまったが、これは昨夏の『黒人の命は大切』を掲げるデモ参加者に対する軍国主義的な対応とは全く対照的なものであった。これは民主主義に対する凶悪な攻撃であり、民主主義の制度を強化し、米国内外で根本的な変化を起こすことが急務であることを思い起こさせるものである」と述べた。

メアリー・ケイ・ヘンリー全米サービス労組(SEIU)委員長は、「連邦議会の襲撃は、何千万人もの黒人、褐色人種、白人、アジア太平洋諸島人、先住民等の有権者の票を無効化させようとする試みである」と憤り、力強い声明の中で次のように表明した。「この暴動は、我々が大切にするものを脅かそうとして、力を振りかざしている。我々が大切にするもの、それは、あらゆる人種の家族が繁栄し、良い仕事に就き、適切な医療を受け、子供たちが安全に暮らし、清浄な空気を吸えるようにすることだ。このようなことは決して許されない。労働運動の中で、我々は分断と憎しみの教訓を学んできた。全ての米国労働者とその家族が犠牲を強いられてきた。これ以上は容認できない。この攻撃に対処するために、我々は、この国が明らかに必要としている変革を躊躇なく要求していく。」

クリス・シェルドン全米通信労組(CWA)委員長は、暴徒による「メディアを殺せ」というメッセージと彼らの抱く人種差別的イメージに注目し、行動への呼びかけを行った。「報道の自由と共に、我々のような自由で民主的な労働組合は、共通の目標に向けて団結する労働者の力を恐れるファシストの標的となっている。我々は、民主主義を強化し、白人至上主義とファシズムに抵抗する闘いにコミットし続けなければならない。我々は昨年春に開始したプロセスを継続し、我々の組織内を含む、あらゆる人種差別の根絶に向け、いっそう努力しなければならない。共に全ての労働者のために力を構築しよう。」

ヘンリーSEIU委員長、シェルトンCWA委員長の両氏は、多くの議員同様に、トランプ氏即時解任を求めている。

米国最大の労働組合組織であるアメリカ労働総同盟・産別会議(AFL-CIO)のリチャード・トラムカ会長は、今回の襲撃を「法を守る全ての米国人の憲法上の権利を侵害する行為であり、労働運動は決してこれを容認することはできない。今も、これからも」と非難した。 スペインのナショナルセンターである労働者委員会は、この襲撃を非難する声明の中で、バイデン次期大統領が当選した要因の1つは、労働者の社会的保護の拡大を公約に掲げていたことだが、民主主義の基本的規範を回復せねばならない状況となった今、困難に陥っていると指摘した。


2021年、共に立ち上がろう!

ルーベン・コルティナUNI会長ビデオメッセージ(スペイン語)

UNIファミリー、兄弟姉妹の皆さん

新年にあたり、2020年、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大の中、奮闘された皆様のご尽力に感謝申し上げたいと思います。

既にご承知の通り、世界でワクチン接種が始まりましたが、ウィルスは未だ猛威を振るっております。

国際労働運動の仲間と共に最前線に立っておりますが、私達はこの先、より良い通常に戻るため、引き続き緊張感をもって取組んでいきたいと思います。

私達は今なお、経験しているこの現状を論理的に理解しようと努めながら、足元では医療体制の整備、根本的には政治経済の立て直しを考えなければなりません。

国際労働運動が訴えてきたように、以前より良いニューノーマル(新たな日常)を構築する必要がありましょう。

新たな、より良い日常とは、環境に配慮し、富を平等に配分する必要性や、持続可能な開発のシナリオを重視するものです。

少なくともこの3点に配慮がなされなければ、不確実性はこの先も続くと思われ、更なるパンデミックに見舞われる不安が拭えません。新たな経済危機が訪れ、必然的に労働者や排除された人々が影響を受けるのです。

引き続きウィルス感染防止対策を徹底し、同僚の職場の安全衛生確保に取組む必要があります。しかし根本的には、先に述べた、より良い日常を構築する上で意思決定に影響を及ぼすには、私達が国レベル、地域レベル、現場レベルで強力な存在感を持たなければなりません。

改めて皆さんに感謝申し上げると共に、世界の緊張関係が解消されようとしている中、国際労働運動としても主張すべきことがたくさんあることを強調したいと思います。そうすることには歴史的な教訓が多々あるからです。

私達の組織を強化し、私達自身を大事にし、新年のスタートを切りましょう。労働運動の中で、私達はどのようにコロナによって破壊されたものを建て直し、前進していくかを深く議論していきましょう。

ビデオではありますが、皆様に心より連帯の気持ちを送ります。2021年が皆様にとって素晴らしい年になりますように祈念申し上げます。ご静聴ありがとうございました。


米国アルファベット労働者、倫理的で公平、公正な会社を目指し、組合を結成!

長年にわたる組織化の末、ついに米国グーグルで組合が結成された。

グーグルの親会社アルファベットにちなんで名付けられたアルファベット労働組合(AWU)は、1月4日に組合結成を発表した。セクハラに対する大規模な世界的抗議活動を含め、幾度も従業員が結束したことで、会社側はいくつかの変化を余儀なくされてきた。だが労働者は、まだやるべきことがあると主張し、立ち上がった。

同社のソフトウェア・エンジニアであるルーカス・サンダースは、「抗議活動の要求は直接認められておらず、実行に移されていない。人々が利用されないようにするシステムを確立し、機能させる必要がある。そのようなシステムを会社が作らないなら、組合が作る!」と意気込んだ。

主な要求は、包摂的で公正な労働条件、差別・ハラスメント・暴力に対する説明責任、倫理に反するプロジェクトを断る自由、雇用形態にかかわらず平等な福利を得る権利である。グーグルの従業員の約半数は、契約社員である。

CODE-CWA(全米通信労組デジタル労働者組織化キャンペーン)に加盟してAWUの存在が公になってから、急成長を果たした。「最初に100人を組織化するのに1年かかった」とツイッターで発信した。「2日間で3倍に増えた。単に組合加入の申込みをしただけではない。組合費を払い、会議や体制作りに参画するという意味だ。アルファベットには変化への意欲がある。これがその証拠だ。」

ニューヨーク・タイムズ紙の論説で、パルル・コールAWU委員長(ソフトウェア・エンジニア)と、チューイ・ショー副委員長(サイト・リライアビリティ・エンジニア)は、「組合の目標は、会社をより公正な職場にすることだけではない」と述べている。会社が公共の利益に貢献できるよう、会社の運営方法の変革を目指すとも主張している。「グーグルは、何千人もの労働者と何十億人ものユーザーに対し、世界をより良い場所にする責任がある。アルファベット労働者として、そのような世界の構築に貢献できる。」

米国のグーグル労働者は、世界的に拡大しているテック労働者の組合結成運動の一部だ。UNI世界ICTS部会は最近、国境を越えたグーグル労働者と組合の集会を開催した。

「2021年のスタートに、アルファベット労組結成の発表を聞いて、とても勇気づけられた。グーグルやテック業界、さらにそれを超え、変革の原動力となっていくだろう」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は喜んだ。「構造的な問題に取組むには、組合のような構造的な解決策が不可欠だ。グーグルに創業当初のモットー『邪悪になるな』に従って行動させるべく、従業員の力を取り戻そうとするAWUとその組合員を、世界2000万人のUNIメンバーは支援する」とエールを送った。

この国際連帯の一例が、スイス・チューリヒでグーグルの組織化を支援してきたUNI加盟組織、シンディコムである。ミリアム・ベルガー・シンディコム書記長は、「労使の共同決定を求める声は、シリコンバレーだけでなく、チューリッヒでも聞かれる。従業員は民主的な職場を望んでおり、民主化の一翼を担いたいと思っている。従業員が団結して協力すれば、それは可能だ。おめでとう!」と祝福した。


Apro地域の金融労組で連帯し、労働組合の存在価値を高めよう

2020年12月16日、インド金融労組会議がオンラインで開催され、境田道正UNI Apro金融部会議長が連帯挨拶を行った。

境田議長は、同会議の開会にあたり、「コロナウイルス感染症パンデミックの間、最大級の犠牲を払った多くの金融業界の従業員へ心より哀悼の意を示すと共に、故スバッシュ・サワント氏(DS INBEF)の国内外の労働運動への功績に感謝する。そしてこの不確実な時代において、15%前後の賃上げを獲得したインド銀行従業員連合フォーラムのサンジーブ・バンドリッシュ議長とそのチームを賞賛する。こうした成果は、インドの金融労組のみならず、Apro地域の金融労組に対して勇気を与えるものであり、労働組合の存在価値を大いに高めたインド金融労組のメンバーに、改めて敬意を表する。」と述べた。

「パンデミックの中で直面する新たな課題に対応するため、我々は第 22 回 UNI Apro金融部会運営委員会で合意された優先課題に積極的に取組まねばならない。そのポイントは、1) 団体交渉の強化 2) 従業員が正しいワーク・ライフ・バランスを維持できるようリモートワーク基準を設定することの2点である。」と述べ、「これらの実施に向け、私から南アジア金融労組協議会(SAFSUC)にUNI Apro金融部会南アジア作業部会を設置し、地域共通の課題解決を促進すると共に、団体協約の更新に苦戦するバングラデシュ、ネパール、パキスタンの加盟組織を支援するよう呼びかけたい。来年こそは、事態が収束に向かい、これまでどおり、対面で意見交換できる日が訪れることを楽しみにしている。本会合が成功裡に開催され、今後の活動にとって意義深いものとなることを祈っている。」と結んだ。


コロナ禍の世界におけるEコマース:労働者と組合の課題

UNIが委託して実施されたCOVID-19のEコマースへの影響に関する最新の調査では、パンデミック期間中のオンライン小売の勝者と敗者、また労働者と労働組合への影響が明らかになった。

FESの支援を受けて実施したこの調査では、オンラインストアのみに特化したアマゾンのようなピュアプレイヤーと、従来型の小売業として実店舗を持ちながらも、一体型もしくは別のオンライン販売チャンネルを開発してきたカルフールやH&M等のハイブリッドプレイヤーにも注目している。

予想通り、コロナの影響で人々は密を避けるようになり、ロックダウンによって何百万もの人々が在宅を余儀なくされたため、通販業界はコロナから大きな恩恵を受けた。販売数・販売量、収益は大幅に増加した。アマゾンの国際小売部門は初めて黒字となり、大手ピュアプレイヤーのほとんどが2020年の第2四半期に10~20%ポイントの上昇となった。

しかし、ネット通販の楽天は、コロナの影響を大きく受けた旅行や娯楽チケット販売への依存度が高いため、マイナス(3.7%ポイント減)の影響を受けた。

多くの場合、ピュアプレイヤーの業績は、オンライン注文の急激な需要増加に対応できるインフラを持たないハイブリッドプレイヤーの業績を上回っている。ファストファッション小売企業の多くは、オンライン販売数を2~3倍に増やしたものの、パンデミック時の店舗閉鎖を補うには十分ではなかった。

同様に、大手ハイパーマーケットチェーンによるEコマースへの投資も、商品配送に膨大なリソースを要するため、利益を上げることはできなかった。報告書によると、食品小売の一般的なラインモデルのほとんどがマイナス利幅で経営されていることがわかった。にもかかわらず、市場の投資家圧力と、利益が出るようになる日に備えて、オンライン小売への投資を続けている。このパラドックスの一例が、英国のオカドだ。実店舗を持たないオンライン専門のスーパーマーケットで、2000年に設立以来、まだ利益を上げていないが、欧州第2の高評価を得る食品小売業者になった。

報告書は、コロナ感染拡大以来、小売業者は将来の危機に備え、特に倉庫やレジにおいてロボット化や自動化の投資を増やすだろうと予測する。労働者の仕事に影響が及ぶのは避けられないだろう。

在宅勤務が増えたことで、クラウドサービスの利用が加速し、アマゾンやアリババのようなピュアプレイヤーの利益につながった。これらの企業は余剰資金を、市場シェアを独占するためにつぎ込むことができる。略奪的な価格設定により競合他社を駆逐し、独占体制を築いていく可能性を、報告書は警告している。

Eコマースや自動化、デジタル化、AIは未曽有のレベルまで成長を高める可能性を秘めているが、それによって得られた利益がいかに分配されるかについては懸念がある。通販業界のピュアプレイヤーからのデジタル配当金は、ほぼ独占的に経営者、株主、ベンチャーキャピタルファンドに回収されている一方で、この業界の仕事は不安定、低賃金、社会的保護が無いことで悪名高い。更に、テック大手企業の多くが反組合的方針を採っているため、こうした労働者の組織化は困難である。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、次のように主張する。

「この報告書から、なぜEコマースにおける労働者の組織化と、利益の公平な分配を要求する取組みの強化が必要かがあらためてわかる。放置すれば、通販業界に底辺の階級が生まれ、何百万もの労働者が人間らしい生活を送れず苦境に陥ることになるだろう。Eコマースが成長している今こそ、我々は、まともな賃金が払われ、有給病気休暇のような社会的保護のある、質の高い仕事を求めて闘う必要がある。それがコロナ感染拡大を防ぐ鍵にもなる。」

UNIは、個人用防護具支給、安全ルールの徹底、危険手当、感染時・自主隔離時の有給休暇付与等、エッセンシャルワーカーのために不可欠な権利を要求するキャンペーンを展開している。

報告書は、UNIが委託し、ルーマニアのシンデックス社がまとめた。

UNI Commerce E Commerce 2020 (full version in English)


「コロナ禍でも情報発信と文化を守れ」UNI世界メディア部会委員会、オンライン開催

2020年12月15日、UNI世界メディア部会委員会がオンライン開催された。開会挨拶の中で、マシュー・D・ローブUNI世界メディア部会議長は、オンライン開催の利点として多くの傍聴者の参加を歓迎した。日本からは、中村UNI Apro メディア部会議長が参加した。

ヨハネス・ストゥディンガーUNI世界メディア部会担当局長は、2020年活動報告として、コロナ禍によってメディア及びエンターテイメント業界が深刻な影響を受ける中でも、UNI及びメディア部会は、活動を止めることなく、労働者のため、さまざまな課題に取り組んでいる旨報告した。

続いて各地域より活動報告が行われた。特にコロナ禍の影響が大きい欧州地域においては、ライブパフォーマンス業界におけるコロナ禍の影響に関するウェビナーを行い、共同声明を採択すると共に、UNIからEUに対し、エンターテイメント業界への支援を要請した。米州地域においては、メディア制作の現場がストップしたが、UNIはメディアの現場を守るためのセミナーを行うと共に、調査活動を行い、現場の支援を行った。

アルケ・ベシガーUNI副書記長は、「コロナ禍の中、メディア及びエンターテイメント業界の労働組合は、文化を守るため闘ってきた。しかし今後も終息には長い道のりが予想され、この世界的危機により貧困に陥る人が増えている。業界では企業の労働者のみならず、フリーランスの労働者も影響を受けている。メディア業界は、情報の発信と人々に楽しみと豊かさを与える重要な仕事である。今、民主主義が危機にさらされており、雇用が守られない時代となった。我々は全ての人がディーセントな仕事に就くことができる“よりよい復興”を目指さなければならない。そのためには、デジタル税、タックスヘイブンの是正を始めとする多国籍企業への取り組みを続けなければならない。かつてこれほどまでに労働組合が必要とされたことはなく、我々は団体交渉を行うことができる団体である」と述べた。

「仕事における平等と尊厳」に関し、UNI世界メディア部会女性ワーキンググループは、メディア業界におけるジェンダー平等の好事例ハンドブックを作成し、ABU(アジア太平洋放送連合)やILOと共に啓発に努めているが、女性労働者の更なる地位向上が必要であることを強調した。

また、映画・テレビ制作ワーキンググループは、コロナ禍における映像制作のプロトコルを策定したことで、コストはかかるが現場の安全性は担保されたという成果がある一方で、長時間労働問題は相変わらず残っており、引き続き使用者側との協議を行っている旨報告した。

最後に8月に採択した2021年度の優先課題及び活動計画と共に、2021年3月、次回部会委員会をオンライン開催で予定することを確認し、閉会した。


UNI、LGBTI+労働者に対する差別と闘うネットワークを新設

UNIは12月14日、LGBTI+の労働者に対する偏見と闘い、職場で声をあげるための新たなネットワークを立ち上げるオンライン会議を行った。LGBTI+の労働者は職場で不寛容さや不公平に直面することが多く、UNIは差別に直面する労働者を断固として支援し保護していくつもりだ。

ネットワーク会議にはUNIの全ての地域及び様々な部会から代表やスピーカーが参加した。

このネットワークは、職場におけるLGBTI+の権利を保護・促進するための優良事例を共有し、団体交渉戦略を支援し、職場での差別を根絶するための条文をグローバル協定に盛り込むよう、各部会と連携していく。

「UNIはLGBTI+労働者の完全な市民権と人権を求めて闘いを続ける決意だ」と、アルケ・ベシガーUNI副書記長は語った。「世界中に、性的指向やジェンダー・アイデンティティに基づく偏見に直面する人々がおり、それが平和な世界への障害となっている。いまだ70を超える国々で、LGBTI+の人々は、LGBTI+であるという理由だけで犯罪者にされている。LGBTI+の権利を推進する上で果たした我々の役割を誇りに思うが、組合にはまだやるべきことが多い。真の社会的・経済的正義を促進するため、LGBTI+に必要な変化と前進に向けて闘わなければならない。」

ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長は、「加盟組織と協力し、LGBTI+コミュニティの人々に対する差別と闘うためのアクションを強化していく」と述べた。「LGBTI+労働者に対するあらゆる形態の暴力や不寛容さを根絶するために尽力してきたが、もっと多くの取組みができる。そのために、このネットワークを立ち上げた。この新たなUNI LGBTI+ネットワークへの積極的な参加を、全てのUNI加盟組織に呼びかける。組合として、職場における不平等や偏見をなくすため、共に立ち向かおう。強力な団体協約を交渉し、LGBTI+労働者を組織化することで、収入格差やハラスメント、不当な扱いをなくすために闘おう」と呼びかけた。

参加者からは、ILO第190号条約を活用する重要性が提起された。

第5回UNI世界大会(2018年、英国・リバプール)において、LGBTI+に関する決議が採択されて以来、UNIは他のGUFと提携し、LGBTI+労働者に対する差別や暴力と闘うためのネットワークを構築してきた。 UNI機会均等局は、LGBTI+に関する手引きを作成し、LGBTI+労働者への暴力に反対するキャンペーンを行い、パンデミック中にLGBTI+労働者を保護するための一連の勧告をまとめ発表した。


UNI AproとAPPU、パートナーシップを再確認

2020年12月11日、UNI Apro郵便・ロジスティクス部会とアジア太平洋郵便連合(APPU)は、パートナーシップの覚書を更新した。APPUはアジア太平洋地域の32か国の郵便事業者を代表する組織である。両組織は3年毎に覚書を更新してきたが、今年はコロナ禍のためオンラインで署名式を行った。

増田UNI Apro郵便・ロジスティクス部会議長は、初めてオンラインで署名を行うにあたり、リンAPPU事務局長の協力と理解に感謝の言葉を述べた。コロナ禍とテクノロジーの急速な進展によりビジネス環境や労働環境が大きく変化する中、労使が協力して対応することは極めて重要であり、アジア太平洋地域の郵便事業に携わる労使の枠組み協定として、本覚書の重要を強調した。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、UNI Apro地域の16か国の郵便労組を代表して連帯の挨拶を行った。UNIは労使の社会対話を促進するため、世界60余の多国籍企業とグローバル枠組み協定(GFA)を締結している。APPUとの覚書もGFAと同じ位置づけであり、アジア太平洋地域各国の郵便事業者との間で建設的な労使関係を構築し、感染症やデジタル化・自動化の影響等、雇用・労働に影響を及ぼす問題について、労使で共に対応を考えると共に、組織化を進めていきたいと述べた。

コーネリア・ベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は、コロナ禍でもAPPUとUNI Aproの協力関係が維持・強化されていることを、11月にAPPUと共同で行った若手役員向け共同セミナーを例に挙げ、Apro地域の郵便事業及び労働運動を担う若手の育成に資する活動として高く評価した。そして、立場は違うが、同じ目標に向かってパートナーシップの下、郵便事業を前進させ、ユニバーサルサービスを実現し、雇用を確保することができると述べた。

署名後に、リン・ホンリャン事務局長は、APPUを代表して挨拶し、20年余に及ぶ協力関係に感謝した。現在、コロナ危機の直撃を受け、非常に難しい状況ではあるが、共同セミナーをオンラインで成功裏に開催できた経験から、新しい方法で協力ができることを確信したと述べた。今後もUNI Aproと緊密な協力関係を維持し、加盟組織や世界中のコミュニティに貢献していきたいと語った。


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