
UNIとUNIアフリカ・マスマート労組アライアンスが、小売業のマスマートに対し、南アフリカのマクロ(マスマートが展開する大型量販店)店舗での組合潰しを止め、不当解雇された約400人の労働者を直ちに復職させるよう求めている。
マスマートは、マクロ労働者379人を解雇、さらに70人を停職にした。UNI加盟組織の南アフリカ商業飲食関連労働組合(SACCAWU)が、ブラックフライデーの週末を含む2022年11月26日と27日に、マクロ食料品店で組織した一連の「違法スト」や「違法ピケ行為」に参加したとの理由をつけている。
マスマート経営陣は、解雇や懲戒処分を実施するたけでなく、ストを中断させ、労働者の団結を弱めるために、スト労働者の代わりに派遣社員を配置したり、労働者を脅迫したり、組合を脱退する代わりに金銭的インセンティブを供与するなど、さまざまな戦術を駆使してきた。
SACCAWUは、労働者の復職を要求するため、この問題を調停・仲介・仲裁委員会に持ち込んでいる。
キース・ジェイコブズUNIアフリカ地域書記長は、「組合を弱体化させるために、組合潰しのあらゆる汚い手を使ってきたマクロを、断じて許すことはできない。我々はマクロ労働者とSACCAWUに連帯し、マクロ経営陣が解雇された労働者を直ちに復職させ、誠実にSACCAWUとの公正な協約を交渉するよう、強く求める」と語気を強めた。
米小売大手ウォルマートが所有する同社と、組合との間の交渉は、SACCAWUの12%の賃上げと最低月給8000ランド(435米ドル)の要求に対し、マスマートがわずか4.5%の賃上げを提示したため、決裂した。
7か国の労働組合が加盟するUNIアフリカ・マスマート労組アライアンスのメンバーは、マクロ経営陣に対し、解雇された労働者を復帰させ、SACCAWUの公正な要求を受け入れるよう、求める文書を提出した。
労働組合の要求の全文は以下の通り:
・ 全面的な賃上げ、900ランドまたは12%のいずれか大きい方
・最低賃金8000ランド
・販売員の手数料マージンを10%から20%に上げる
・カテゴリー3の労働時間を月160時間から195時間に増やす。
・13か月目の賃金を12月の賃金から分離
・制服手当100ランド
・協約期間中の人員削減の停止
マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「南アの兄弟姉妹は一人ではない。UNI世界商業部会は、世界中で160以上の労働組合と400万人の商業労働者を代表し、SACCAWUとマクロ労働者に全面的な連帯を表明する。マクロは組合潰しをやめ、労働者に仕事を戻さなければならない」と強調した。