2019年11月22日、第5回UNI Apro地域大会最終日、大会代議員は満場一致で、ラジェンドラ・アチャリャを地域書記長に選出した。UNI Apro及びその前身のApro FIETを地域書記長として36年に渡り率いてきたクリストファー・ウンは、今大会をもって退任した。
アチャリャ新地域書記長は、「UNI Aproの前進に向けて」と題する10つの公約を掲げて、UNI Aproの次の時代を主導していくことになる。とりわけ、組合の強化、新しい労働の世界における公正な移行、地域経済統合や投資政策に社会的側面を確保することが主な公約である。
「この新しい計画が、持続可能な経済に向けた政策と労働法改革を推進しようとしている、ネパールで採択されたことは、非常に有意義で歴史的なことだ」とアチャリャ新地域書記長は述べた。「アジア太平洋地域には、持続可能な経済・環境政策、多国籍企業における戦略的な組合の組織化、そして、貿易・投資協定に対する人間中心のアプローチといった、新しいモデルが必要だ。これらの目標を達成するには、青年、女性、移民、インフォーマル経済で働く人々、デジタル経済で働く人々等、労働者を最も多く代表する組織としてUNI Aproを成長させていかなければならない。」
アチャリャ地域書記長は、強力なUNI Aproの基盤を構築してきたクリストファー・ウンにも感謝の意を表した。「ウン地域書記長から学ぶことができて、私は本当に幸運だ。私のメンターであり、友人でもある。アジア太平洋地域に正義と良い雇用をもたらすために、辛抱強く闘ってきた。私も意思を継ぎ、UNI Aproの強化に専心していく覚悟だ。」
クリストファー・ウン前地域書記長は退任挨拶の中で次のように語った。「国際労働運動に42年携わり、グローバル化を遂げるアジア太平洋地域において“人間第一”を訴えるUNI Aproの一員であったことを誇りに思う。毎日、忍耐強く、果敢に、創造的なやり方で、働く人々の尊厳とディーセントワークを求めて共に闘ってくれたUNI Aproの同僚にも感謝する。この運動と、UNI Aproをラジェンドラに任せることができ、心強く思っている。」
アチャリャ地域書記長が組合役員として頭角を現したのは、1989年に20歳になってすぐのことだった。当時、銀行で働き始めたラジェンドラは、組合支部役員となり、やがて中央執行委員会で重職を務め、国際労働運動でも活躍するようになった。この間一貫して、活動家の精神を忘れることはなかった。
クリスティ・ホフマンUNI書記長は、ウン前地域書記長の献身的な貢献とUNI Aproを率いてきた強力なリーダーシップに心から敬意を表した。同時に、アチャリャ新地域書記長が、これまでの経験を今後のUNI Aproの強化に最大限活かしてくれることに期待を寄せた。最後に、「私たちの大志は、組合にもっと多くの女性や青年を参画させ、組織化を進め、団体協約の対象となる労働者を増やし、より環境に配慮した職場を作っていくことだ」と述べ、UNI Aproのエネルギーと行動力でそれらが実現できることを確信した。
野田UNI Apro会長とドワイヤーUNI Apro会長代行が再選され、アチャリャ地域書記長と共に新たなUNI Aproを率いていく。