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日本からの平和大使、平和・核軍縮のメッセージと希望をUNIへ

2019年8月19日、広島・長崎 高校生平和大使が、国連欧州本部(ジュネーブ)に核兵器の無い世界を訴える署名を届けるミッションの途中、スイス・ニヨンにあるUNI本部を訪れた。

74年前、広島と長崎に投下された原爆の被爆一世、二世、三世に支えられた日本の高校生は、これまでに200万筆近い署名を集め、国連に届けてきた。高校生平和大使は毎年UNI本部を訪れ、15年になる。

「UNIは今でも変わらず平和と核兵器廃絶にコミットしている。このように無差別な殺戮と破壊を恐れる必要の無い世界でなければならない」と、アルケ・ベシガーUNI副書記長は平和大使を歓迎して述べた。「平和大使の皆さんが私たちに重要なメッセージと心強い活動の経験を届けてくれたことに感謝する。核軍縮に向けた私たちの共通の目標が近いうちに実現するよう望んでいる。」

UNI本部や国連の他にも、平和大使はバチカンでローマ法王に訴える等、世界中の要人を訪ねたり学生と交流したりしている。平和大使は、核兵器の無い世界に向けた取組みと国際連帯が評価され、ノーベル平和賞候補にも選ばれた。

「広島と長崎の出来事は過去の話ではない。地球上の生き物全てに影響を及ぼす。核戦争が今起これば、何百万人もの人々が74年前の広島、長崎の人々と同じ苦しみに遭うことになる。広島、長崎からのメッセージを広めることで、核兵器の無い世界を実現するため頑張りたい。」(勝川大樹、大阪)

平和大使のプレゼンによって、核戦争の恐ろしさが鮮明に描かれた。平和大使は、長崎を最後の被爆地とするために取組んでいる。彼らは被爆者の声をじかに聞くことのできる最後の世代だ。

「過去74年に渡って被爆者が強く訴えてきたために、核兵器が再び使われずに済んでいる。やがて全ての被爆者が亡くなり、原爆の記憶が風化する時が来る。」(松田小春、広島)

平和大使、UNI、そして広く平和運動に関わる団体は、記憶を風化させず、平和と核軍縮を国際舞台の中心課題としていくよう取組んでいる。

UNIはICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)とIPB(国際平和ビューロー)のメンバーであり、2010年に長崎で世界大会を開催した。


長崎、広島、原爆投下74年、UNIは犠牲者を悼み核兵器廃絶を訴える

今週、広島、長崎に原爆が投下されて74年を迎える。一瞬にして21万人を超える人々が亡くなり、その後も多くの人々が後遺症に苦しんでいる。

「この恐ろしい核兵器の使用から74年を迎えるにあたり、UNIは恒久平和の追求と核兵器廃絶へのコミットメントを再確認する。このような無差別殺戮と破壊は二度と起こしてはならない」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。「とりわけ、不安や緊張が高まっているこの時に、私たちは広島や長崎の皆さん、そして世界中の同志と共に、核兵器廃絶を要求していく。」

先週、UNI Apro代表団は、田上長崎市長を表敬した。UNIが2010年に長崎で世界大会を開催したことをきっかけに、強いつながりが生まれている。

以来、UNIは長崎・広島からの平和大使や、ノーベル平和賞を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)及びIPB(国際平和ビューロー)と協力し、平和と非暴力のメッセージを発信し続けている。

昨年のリバプールUNI世界大会では、核兵器の無い世界の実現に向けたUNIの揺るぎないコミットメントを再確認した。

来週、長崎・広島からの平和大使を、スイス・ニヨンのUNI本部で歓迎することになっている。


長崎で第19回UNI-LCJユース英語セミナー

2019824日、長崎において第19UNI-LCJユース英語セミナーが開催された。9組織から18人(男性9人、女性9人)が出席し、4人の海外リソースパーソンを交え23日、英語でコミュニケーションしながら国際労働運動について理解を深めた。

本英語セミナーの目的は、①UNI・国際労働運動について理解を深めること、②コミュニケーションの一手段である英語を使い、海外の組合事情に触れると共に多様な文化を尊重すること、③他産別の同世代の仲間と交流しネットワークを広げることである。

加えて今回は、本年11月に退任予定のクリストファー・ウンUNI Apro地域書記長が初めて参加し、参加者を激励すると共に、本年11月のUNI Apro地域大会の開催国ネパールから2人がリソースパーソンとして参加し、長崎世界大会受入れの経験を学んだ。地元長崎からは、長崎世界大会に多大な貢献をしてくださった宮崎連合長崎会長(当時、UNI長崎連絡会事務局長、情報労連長崎県協議長)が当時の経験を語ると共に、核兵器廃絶の訴えをより大きな声として世界を変えるため、本セミナーを通じて得た経験を多くの仲間に伝えてほしいと述べた。

開会式では、松浦UNI-LCJ議長が英語で開会挨拶を行い、参加者を激励した。ウンUNI Apro地域書記長は、「労働組合は会社や社会から必要だと思われる組織にならなければならない。そのためには斬新で創造力に富んだアプローチが必要だ」と強調し、若手組合員・役員に積極的な役割発揮を期待した。ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記次長からUNI概要について説明を受けた後、参加者はグループ活動として「労働組合、青年活動」や「日本またはリソースパーソンの国」等を宣伝する1分コマーシャルを考え、発表した。また、組合の社会貢献活動や平和行動についても共有した。

この他、最終日の司会進行、朝のエクササイズ、ブログ更新等の各種タスクを担う委員会を編成し、チームワークを発揮してそれぞれのタスクを遂行した。更に、来年20周年を迎えるUNI-LCJは青年・女性から一言メッセージを集めた短編ビデオを作成しようとしており、参加者全員がユニークな一言メッセージを録画した。

ニュージーランド出身のトム(元金融労組オルグ、現在は札幌で就業)からは同国の組合運動概要について、韓国在住のヘンリー(米国籍、韓国プロサッカー選手会で主に通訳・翻訳を担当)からは選手の抱える課題について聞き、両国の若年層の組合に対するイメージについても聞いた。日本で働くトムは、長時間労働をなくすヒントとして、仕事より自分や家族を優先するニュージーランドの考え方を共有した。

ネパールのアバシュ(IT専門職労組)とロージー(情報メディア印刷労組)からは、ネパール概要と労働組合、青年・女性を組合活動に関与してもらうための様々な工夫について聞いた。IT専門職は比較的賃金が高く自ら転職することも多いので、彼らの関心事はむしろITスキル向上のための教育訓練や、より好条件の職場に関する情報であり、組合としてはそうしたニーズに応えるような活動を企画・実施している。ネパールにおいては組合のイメージは余り良くないので、UNIネパール加盟組織協議会(UNI-NLC)の若年層に対するアプローチとして、大学生向けのフォーラムを開催し、最初は組合の話から入らず、産業情報や労働者の権利についての情報提供やチームワークの醸成等から始め、UNI活動に好印象を持ってもらえるよう努めている。ネパールでは女性が働くにも組合に入るにも、家族(特に夫や親)の理解と支援は不可欠であり、家庭責任も抱える女性が仕事に加え組合活動に参加するのは非常に大変である。そのような状況の中、女性の意識をまず変え、やがて家庭や社会の認識を変えていけるよう、地道に啓発のためのセミナー等を開催している。

本セミナーのハイライトは、最終日のグループ発表である。原爆資料館及び平和公園等の視察を踏まえ、各グループに与えられたテーマ(①平和、②労働組合、③ユース、④多様性)に沿って、リソースパーソンと遅くまで練習に励み、チームワークを発揮した創造的なプレゼンが行われた。

閉会式では、ハードスケジュールの合間に参加者が自主的に作成した、リソースパーソンへの感謝メッセージビデオが披露され、リソースパーソンにとって感動的なサプライズとなった。

参加者からは、「UNIと平和行動の意義について理解できた」、「最初は緊張していたが、みんなに助けられて、英語を話すのが楽しくなった」、「海外には、ストをする組合が多いという話が印象的だった」、「セミナーで得た感動や貴重な経験を周囲に伝えていきたい」、「参加者の英語レベルも違い、リソースパーソンの英語(訛り)も様々で苦労したが、多様性を実感した」という前向きな感想が寄せられた。

この他、海外リソースパーソンらは以下の活動を行った。

田上長崎市長表敬(82日)

松浦UNI-LCJ議長、ウンUNI Apro地域書記長、アチャリャUNI Apro地域書記次長、4人の海外リソースパーソンは、宮崎連合長崎会長と共に、田上長崎市長を表敬訪問した。田上市長からはあらためて、長崎大会開催地決定以降育まれたUNIとの友情と交流、世界大会で世界中から参集した代議員に核兵器廃絶の訴えを直接伝え、各国に持ち帰って広めてもらえたこと等に対し、感謝の言葉が述べられた。

情報労連訪問(85日)

ネパールのアバシュ(メディア会社のIT部門勤務)とロージーは、情報労連を訪問し、齋藤中央執行委員、木村国際担当部長と、IT産業労働者の組織化等について経験交流を行った。

日放労訪問(85日)

ネパールのアバシュとロージー(ローカルFMラジオ局勤務)は、日放労を訪問し、村尾中央執行委員の案内で、NHKラジオ放送の現場を視察すると共に、NHK概要・日放労の活動等について説明を受けた。


UNIネパールの仲間、UNI Apro地域大会受入れまでカウントダウン

本年11月に、ネパールの首都カトマンズで第5UNI Apro地域大会が開催される。UNIネパール加盟組織協議会(UNI-NLC)はホスト国として、大会の成功を支えるため、ボランティアの育成を始めている。2019714日、日曜日にも関わらず、UNIネパール加盟組合の若手組合員や大学生ら約100人がカトマンズのイエローパゴダホテルに集まり、ボランティア育成セミナーが実施された。

開会挨拶の中で、シャンカール・ラミチャーニUNI-NLC議長は、ネパールにおける労働組合及びUNI Aproについて簡単に紹介した。続いて、アロック・マーラ担当が大会受入れ準備状況を説明し、大会ロゴをデザインしたマヘンドラ・シュレスタIMPRESSION(通信・メディア・グラフィック労連)委員長がロゴの意味を解説した。その後、UNI日本加盟組織連絡協議会の小川事務局長が、2010年に長崎でUNI世界大会を受入れた際のホスト国としての経験を共有した。

シャンカール議長は、「就職前の学生にも、組合活動や集団で行動する意義と楽しさを体感してもらうため、UNI Apro地域大会受入れという好機を活用したい」と、ボランティアとして大学生を動員する理由を明かした。「ネパールの労働運動には、民主的な組織から、イデオロギーの異なる政党によって支援された組織まで、様々ある。そのため、一般的には、労働組合といえば政治色の強い組織が競合し合っているイメージが蔓延している。UNI-NLCは、メンバーのスキル訓練や組合の交渉力強化の訓練を重視し、日本の組合のように被災地復興支援等の社会貢献活動を行ったりして、組合のイメージ改善に努めている。」

参加者はこの他、チームビルディングのゲームを行ったり、大会期間中のタスク毎にチーム編成を行ったりした。

UNI Apro地域大会は今回、初めて南アジアで開催される。4年前に計画されていたが、20154月に大地震が発生し、開催地の変更を余儀なくされた。大地震からの復興と、変化を遂げようとしている組合運動を見せようと、ネパールのUNIの仲間は張り切っている。UNI-NLCには、商業、金融、ICTS、メディア、警備、郵便・ロジスティクス、ケア、ゲーム、美容・理容部会の18加盟組織、10万人のメンバーが結集している。ナショナルセンター加盟は、NTUCGEFONT、独立系と異なるが、シャンカール議長のリーダーシップの下、協力してUNI Apro地域大会準備に尽力している。


アマゾン労働者、プライムデーに、より良い条件を要求

プライムデーのこの日、欧州のアマゾン労働者の多くがネット通販大手アマゾンの倉庫で、より安全な労働条件、生活賃金、組合との団体協約を要求しストを行う。アマゾン従業員及び支持者は、ドイツ、英国、スペイン、ポーランドで行動を起こす。米国の倉庫で働く労働者も職場を離れる。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のように述べた。

「アマゾン労働者は会社が変わることを望んでいる。最近では従業員が、アマゾンの気候危機対策に異議を申し立て、非倫理的な顔認識技術の使用を非難している。今日、労働者はアマゾンに対し、劣悪な労働条件を改善し権利侵害をやめるよう要求する。アマゾンの莫大な富とグローバルビジネスでの計り知れない足跡は、労働者が頑張ったことでもたらされた。労働者は立ち上がり、説明責任と責任を要求する。」

スチュワート・アッペルバウムUNI世界商業部会議長(米国流通・卸売・百貨店労組委員長)は訴える。

「アマゾンは、人間はロボットではないことを理解するべきだ。プライムデー期間を2倍にする一方で、配送時間を半減する等、アマゾンは何万人もの労働者の体力の限界を試している。まるでトライアスロン選手を訓練しているかのようだ。これは明らかに間違っている。」「期間中この速度で営業するというなら、労働者の命を危険に晒さない持続可能な環境下で、アマゾンはもっと多くの労働者を雇わなければならない。それどころか、アマゾンは労働者の安全に無関心で、冷淡だ。」

ドイツでは、ver.diがアマゾンに「労働者の賃金を値引くのはやめろ」と要求してストを行う。

ドイツの7か所で何百人もの従業員とver.di組合員が、日曜夜から少なくとも2日間ストを行う。「労働者の賃金を値引くのはやめろ」というスローガンの下、賃金・労働条件を同産業の他社と同レベルにする団体協約の締結を要求する。「アマゾンはプライムデーという巨大な特売品漁りイベントを開催するのに、従業員は生活賃金すら奪われている!」

英国では、GMB労組が全国で抗議行動を展開する。

715から「全国での」抗議活動を展開する。GMB労組は、アマゾンの倉庫における劣悪な労働条件を文書化した。19日にはルージリーの施設で、大規模なデモを予定。「アマゾン労働者は、ジェフ・ベゾスに、我々は人間だ、ロボットではない、と知らしめたいのだ。ベゾスは、彼に莫大な富と幸運をもたらした人々への共感を示す時だ。」

スペインのCC.OO労組の組合員も、ルージリーの行動に参加する。

スペイン・マドリッドでデモ。

スペインの労働者はより良い賃金と安全な労働条件を要求し、マドリッドの近くにある、同社のサンフェルナンドデハナレス倉庫の外で2日間のデモを計画している。

ポーランドの組合も抗議。

ポーランドのNSZZ連帯労組は「労働者のイニシアチブ」と共に、715日から抗議行動を開始し、会社と団体協約の合意に至るまで続ける予定だ。過酷な労働条件で、低賃金かつ過酷な作業に従事する労働者は、何度も団体協約交渉を試みたが、今月早々に会社は交渉を中断した。


バングラデシュ・アコードの成果は守られた

このほど、アコードとバングラデシュ衣料品製造・輸出業者協会(BGMEA)との間で、画期的な合意に達し、同国における工場の安全性確保に向けてなされてきた過去の取組みが確実に継続されることになった。アコードとは「バングラデシュにおける火災予防および建設物の安全に関わる協定」に署名したブランド企業等が出資する、2018年5月までという期限付きで、バングラデシュの衣料縫製工場の労働環境改善を目的とした監視機関。2019年5月19日、バングラデシュ控訴裁判所によって合意が認められ、アコードに移行期間として12か月存続する許可が与えられた。

バングラデシュ高等裁判所から、アコードは2018年11月30日をもってバングラデシュでの活動を停止しなければならないとの判決が下されて以来、アコードに署名したブランド企業と労働組合は、難局を切り開く方法を探るため同国政府と交渉してきた。控訴裁判所は、この協議が継続されるよう何度か期間の延長を与えてきたが、これ以上の延長は与えないと明言していた。

5月19日の法廷審問の数日前になってようやく、アコードはBGMEAと、アコードからバングラデシュに拠点を置く新たな機関「持続可能な既製服評議会(RSC)」への最終的な引継ぎに向けた原則を合意するに至った。この合意によって、アコードの活動が将来に渡り維持され、労働組合の役割が保障されることになる。

新たな機関は、最終的にアコードの業務、機能、スタッフ全体を引継ぐことになる。そのガバナンスには、BGMEA/BKMEA(バングラデシュ・ニットウェア製造・輸出業者協会)、ブランド企業、グローバルユニオン、国内の労働組合が関与する。RSCは関係する政府部門の規制の枠組み内で運営されるが、政府からは分離される。

移行後、RSCは工場検査、改修、フォローアップ検査、労働者の安全衛生訓練を継続し、 独立した苦情処理メカニズムも維持する。こうして、ブランド企業、労働組合、消費者に、アコードの画期的な安全性確保のプログラムに不可欠な要素が維持されるという確約が与えられた。

重要なことは、ウェブサイト上で検査及び改修活動の全ての結果が全面開示されるなど、アコードの特徴である透明性が維持されることであろう。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「アコードとBGMEAの合意は、バングラデシュの既製服産業の最前線で、労働者の安全を守る上で重要な前進だ。アコードの、人の命を救う取組みを続けることができる」と喜んだ。

ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は次のように述べた。「アコードを立ち上げてからインダストリオールの目標は常に、労働者の安全と健康を守ることだった。バングラデシュの労働組合が、安全性遵守をモニタリングする国の恒久的なシステム(持続可能な既製服評議会)の中で役割を果たし続けることこそ、労働者の安全が損なわれないようにする鍵となる。地元の組合とグローバルユニオンは今後も、バングラデシュの衣料産業労働者が最高レベルの労働安全衛生訓練を受けることができ、独立した苦情処理メカニズムにアクセスできるよう、協力していく。」

RSCへの移行を促進するため、BGMEAはダッカのアコード事務所に駐在する、技術主任とエンジニアを指名する。これによりBGMEAは、アコードの日常的な運営に必要な知識と経験を得ることができ、RSCへ効果的かつ円滑な移行が可能となるだろう。

裁判所によって与えられた281日の移行期間中、アコードはバングラデシュで活動する法的な許可が与えられたことになる。

 

 

 


ベトナム商業労組、パートナーシップ労使関係について学ぶ

2019年3月28~29日、ベトナム・ホーチミンにおいて、UAゼンセン/ベトナム商業労組ネットワーク(VCN)/UNI Aproによる、「強力なパートナーシップ労使関係の構築」をテーマにワークショップが開催された。講師として、UAゼンセンから衛藤全国オルグ、中野国際局長が参加した。MMメガマート、コープマート、ビッグC、イオン、髙島屋等の組合から28人が参加した。

まず、ナショナルセンターであるベトナム労働総同盟(VGCL)の法律担当から、ベトナムにおける労働法改正について講義を受けた。労組法は直近では2012年に発効したが、再度改正が議論されている。改正論議は市場経済化の拡大と経済の国際統合への動き等、外的要因によって急速に進んだ。

昔は、労働者に福利厚生を提供するのが組合の役割だった。しかし、市場経済化への移行に伴い、競争が生まれ労働の性質が変わり、組合の役割も変化した。以前は、貿易相手は社会主義国に限られてきたが、資本主義国との取引も増大し、EUとの貿易協定、CPTTPなど、公正な立場での貿易が求められている。自分たちの考え方も変えなければならないし、労働者の保護に対する考えも変化する。経済の国際統合に伴い、国際法・国際基準を満たすことが重要になっている。その中で、国際労働基準は重要な要素である。2016年、国際統合・国際加盟に関する政令が発行された。CPTTPは労組法改正に大きな影響を与えた。TPPにより、結社の自由(ILO87号)の保証(すなわち組合の自由化)が求められている。TPPの労働条項を満たすためには労組法の改正が必要となる。

衛藤全国オルグは、「複数労組への対応」や、「第4次産業革命と組合の対応」について講義を行った。

また、参加者による「第4次産業革命の影響と組合の対応」についてのグループ討議が行われ、様々な意見や提案が出された。

 

 


UAゼンセン、マレーシア商業部門の強化を支援

2019年3月25~26日 マレーシア・クアラルンプールにおいて、UAゼンセン/UNIマレーシア加盟協(UNI-MLC)/UNI Aproによる商業部門労組を対象とするワークショップが開催された。講師として、UAゼンセンから衛藤全国オルグ、中野国際局長が参加した。イオンビッグ、プロトンエダ、ベルナス、イカノ、ロビンソン、コンチネンタルタイヤ、伊勢丹等の組合役員等25人が参加した。

ワークショップでは、シャフィーUNI-MLC議長が、「マレーシアにおける小売業の進展、とりわけEコマースの発展と組合の対応」と、「スマートパートナーシップ労使関係」について講義を行った。その後、衛藤全国オルグは、「スマートパートナーシップ労使関係の日本の事例」や、「安全衛生に関する日本の経験」について講義を行った。


経済再生中のネパール、インフラ整備のため外資を歓迎

「インフラは、経済成長に不可欠な外資を誘致するため、ネパールのような国にとって非常に重要だ」と、KPオリ・ネパール首相は語った。オリ首相は、長きに渡る政治的移行の終焉を告げる、連邦民主共和国制度を導入する新憲法制定後、初の総選挙で圧倒的多数を勝ち取り、政権の座に就いた。

クリストファー・ウンUNI Apro地域書記長率いるUNI Apro代表団はオリ首相を訪問し、ネパールの発展に向け、海外の注目と支援を引きつけようとする努力を称えた。ウン地域書記長は、第5回UNI Apro地域大会を2019年11月に首都カトマンズで開催する予定であることを、オリ首相に伝えると共に、主賓として招待した。オリ首相は、UNI Aproがネパールでの地域大会開催を決定したことに感謝し、招待に応じた。大会には、アジア太平洋地域の加盟組織から代議員が参加するばかりでなく、世界中から来賓が参加する予定であることを歓迎した。

オリ首相は、政府が労働者の利益のために実施した最近の様々な取組みについて述べた。労働組合及び使用者協会と協議し合意した上での、社会保障制度の導入、労働法改正、最低賃金の引き上げ等である。ウンUNI Apro地域書記長は、オリ首相の強力なリーダーシップを称え、ネパールの今後の発展と繁栄を確信した。


世界の商業部門におけるデジタル化を議論

2019年2月26~28日、オーストラリア・シドニーにおいて、UNI世界商業部会運営委員会が開催され、世界22カ国から46人が出席した。日本からは、八野UNI世界商業部会副議長(UAゼンセン 副会長)、金子UNI世界商業部会運営委員(自動車総連 事務局長)、藤吉UNI Apro商業部会委員(UAゼンセン 副会長)、中野UAゼンセン国際局長、小川UNI-LCJ事務局長が参加した。

主な議題は、2018年度活動報告、2019年度活動計画、多国籍企業対策、Eコマース等であった。

食品小売を含むハイパーマーケット部門の調査報告を受け、様々な意見交換が行われた。従来の大手小売業者(ウォルマート、カルフール等)は、Eコマース事業者の買収により積極的な拡大戦略をとっている。Eコマースの更なる拡大が見込まれる中、Eコマース労働者を組織化するための新しい戦略が必要だ、との意見が出された。キャッシュレス化の動きについては、カードを持てない消費者への差別だと反対する国(米国等)もあれば、スウェーデンのように夜間の犯罪防止のためにキャッシュレス化の推進を主張する組合もある。テクノロジーの導入によって変わる新しい仕事に移行できるよう、労働者に必要なスキル訓練へのアクセスを保障することが重要であり、雇用の喪失を恐れる必要はないが、社会がプラットフォーム経済を中心に形成されることに懸念の声があがった。

ファストファッション部門の調査報告に続き、ユニクロがスウェーデンで初めて団体協約に署名したことが報告された。組合と協約を結ぶとビジネスもやりやすい、というスウェーデンモデルのメリットが他社にも示された。

アマゾンが第2本社をニューヨークに建設する計画を断念したことについて、アッペルバウムUNI世界商業部会議長(米国UFCW/RWDSU)が組合とコミュニティが一体となった闘いの詳細を説明した。更に、売上と株価を重視するアマゾンのビジネスモデルを投資家の観点から詳細に分析し、環境への影響、労使関係等に疑問を持つ株主グループや大手年金基金等との連携が提案された。

また、開催国オーストラリアの労働党(ALP)の議員を招いて、「オーストラリアにおける格差と労働の未来」について聞いた。

ALP全国議長を務めるウェイン・スワン議員は、2007~13年、財務大臣在任中に世界経済危機が起こったが、緊縮策ではなく刺激策をとったことにより大幅な失業には至らず、実質賃金は上がった経験を振り返り、現保守党政権が推進する、他国で失敗したトリクルダウン政策を批判した。デボラ・オニール上院議員も、多国籍企業に権力が集中し過ぎている中、民主主義に疑問を持つ個人が増えていることを懸念した。また、オーストラリアの年金制度設計に女性が関わらなかったために、女性に不利な制度になっている例を挙げ、中長期的な労働の世界に女性の視点は不可欠であることを強調した。

 


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