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「メイク・アマゾン・ペイ」連合、ブラックフライデーに20か国以上でストと抗議活動

UNI、プログレッシブ・インターナショナル、オックスファム、グリーンピース、350.org、タックス・ジャスティス・ネットワーク、アマゾン・ワーカーズ・インターナショナル等、70以上の労働組合、市民社会組織、環境保護団体、税金監視団体等で構成される「メイク・アマゾン・ペイ」連合(略称MAP、アマゾンに支払わせる)は、2021年11月26日のブラックフライデーに、少なくとも20か国でストライキ及び抗議活動を行うという、世界レベルの計画を発表した。MAPは、アマゾンが労働者に公正な報酬を支払い、労働組合に加入する権利を尊重し、公正な税金を支払い、真の環境持続性に取組むことを要求していく。

MAPは、50以上の団体が集まって1年前に結成され、時価総額2兆ドルのアマゾンに対する一連の「共通の要求」を提示し、2020年11月27日に世界16か国でストライキや抗議活動を行った。今年の行動は、全ての大陸の少なくとも20か国の複数都市で、ストライキや抗議行動が計画されており、より大規模なものになる見込みだ。

世界中で行動を起こすこの日、労働、環境、税金、データ、プライバシー、独占禁止等、様々な分野の活動家が一堂に会し、組合員、市民社会活動家、環境保護団体活動家等が共同行動を実施する。一般の参加者は、MakeAmazonPay.comサイトから、「共通の要求」に署名したり、寄付したり、ブラックフライデーに身近で参加できる行動を探したりすることができる。

今年の取組みは、世界経済におけるアマゾンの影響の規模に注意を喚起するものだ。世界中で行われているストライキや抗議活動に加えて、アマゾンの不正行為の根深さと、それに対する抵抗の大きさと団結力を表すために、MAPは8つの場所を選んだ。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のように述べた。「#MakeAmazonPayに集う労働者、支持者、組合役員らは、世界中の想像力に訴え、世間のアマゾンに対する認識を変えてきた。ブラックフライデーのような世界行動デーには、経済のルールを変え、企業権力に挑もうとする動きが、いかに大胆かつ強力になっているかが示される。ますます多くの人々が、アマゾンのあからさまな反組合的行為、反社会的な税金逃れ、執拗な統制について、多くの疑問を投げかけている。世界中で見られるように、コーダー、ピッカー、ドライバー、UXデザイナー等の労働者は、組合があれば得られる尊厳と尊重を要求するため、共にデモ行進し、ストライキを行い、声をあげている。」そして、「連帯すれば、簡単には屈しない。連帯すれば、アマゾンは労働者の連携を打ち破ることはできない」と語気を強めた。

プログレッシブ・インターナショナルのキャスパー・ゲルダーブロムMAPコーディネーターは、「世界中の天然資源採掘から製造、製品の出荷・保管から消費者への配送、そして膨大な量のデータ管理・統制によって各国政府に影響を与える等、アマゾンは、労働者、人々、そして地球を欺いている」と指摘した上で、「アマゾンは世界の至るところにいるが、我々もそこにいる。アマゾンの不正行為の連鎖を追求し、我々はアマゾンに支払わせるため反撃していく。2021年11月26日のブラックフライデーには、世界中で労働者と活動家がストライキや抗議を行い、アマゾンに支払わせるための行動に立ち上がる」と強い決意を語った。

◆UNI:150か国で2,000万人以上の労働者を代表する。サービス産業においてディーセントワークを確保し、組合が代表する権利や団体交渉権等、労働者の権利を擁護することをミッションとしている。

◆ プログレッシブ・インターナショナル(PI):世界中の進歩的勢力を団結させ、組織化し、動員することを使命として、2020年5月に発足した。諮問委員会には、ノーム・チョムスキー、アルナ・ロイ、ビジェイ・プラシャド、アンドレス・アラウズ、ナオミ・クライン、ヤニス・バルーファキス、フェルナンド・ハダド、グスタボ・ペトロ、その他多くの有識者が参加する。PIには、世界中で何百万もの人々を代表する社会運動団体、政党、労働組合等が参加している。


「商業部門に暴力やハラスメントを売る店は無い」UNI世界商業部会ウェビナー開催

11月17日、UNI世界商業部会はグローバル・アクション・デーを開催し、各国政府や小売業者等に対し、商業労働者に対する暴力・ハラスメント撲滅のための行動を求めた。本ウェビナーは、グローバル・アクション・デーのメインイベントとして、Union to Unionの後援で開催され、30か国・100名以上の労働組合リーダーが参加した。パンデミック以降、スーパーマーケットやファッションストア等の小売業において、顧客による労働者への暴力が爆発的に増加している。

スチュアート・アッペルバウムUNI世界商業部会議長(UFCW/RWDSU会長,米)は、「“お客さまは常に正しい”という米国の文化が、顧客に権利意識をもたらしており、これを変えなければならない。パンデミックのストレスとマスク着用等COVID-19対策の政治化と相まって、商業部門では暴力が急増し、労働者が顧客に撃たれて殺害されるという事態にまで発展している。」と述べた。

安藤賢太(UAゼンセン流通部門副事務局長,日本)は、「コロナ禍において、多くのエッセンシャルワーカーが傷ついている。エッセンシャルワーカーとして、商業部門で働く仲間は称賛される一方で、最前線で社会と生活を守ろうとする労働者に対して、消費者からのハラスメントが多くなっている。UAゼンセンは、政府に働きかけ、顧客等からの著しい迷惑行為防止対策の連携会議の開催や、カスタマーハラスメントガイドラインの作成が進むなど成果が上がっている。今後は法整備に社会全体で取組む必要がある。」と述べた。

ジェラルド・ドワイヤー(SDA書記長,豪)は、「小売業労働者を対象とした調査において、パンデミックの際に5人に1人が故意に唾や咳をかけられた経験があると回答している。SDAは、「誰も叱責されるいわれはない(No One Deserves A Serve)」という包括的啓発キャンペーンを実施し、顧客からの暴力やハラスメントの撲滅に大きな役割を果たしている。SDAの10項目の安全計画は、虐待的な行為を許さないという明確なメッセージとともに、国や業界を超えて実施されている。」と述べた。

リサ・メリン(UNIONEN,スウェーデン)とテア・ホルムルンド(HANDELS,スウェーデン)は、「調査によると女性の小売業労働者の実に28%(一般企業は4%)が、過去12ヶ月間に第三者からのセクシャルハラスメントを経験している。HANDELSは、このようなハラスメント防止条項を労働協約に盛り込んだ。職場の暴力やハラスメントに対する最良の治療法は、組合の代表性である。」と述べた。
ニコレッタ・キス(KASZ,ハンガリー)は、「調査によると、小売業労働者の80%が顧客からの身体的暴力を経験しているという驚くべき結果が出ており、更に半数以上のケースでは、上司は何も対応することなく、14%の上司は「顧客が正しい」と部下を守らなかったとの結果が出ている。」と述べた。

マティアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「パンデミックの際に急増した小売業での暴力やハラスメントが、世界共通の問題であることは明らかである。私たちは、暴力やハラスメントを「仕事の一部」として受け入れない。UNIは、世界中の何百万人もの小売業労働者を代表する組合として、商業部門における安全な職場を作るために行動する。これは私たちにとって明らかな優先事項である。」と述べた。

結びとしてパトリシア・ナイマンUNI世界女性委員会議長(SACCAWU、南アフリカ)が、「商業部門における暴力とハラスメントに関するUNI世界商業部会宣言」を発表し、小売業における暴力とハラスメントに関する報告書を間もなく上梓する旨発表された。


ミャンマーの民主化のために闘う労働者に「恐怖からの解放賞」

ミャンマー労働アライアンス及び労働者、UNI「恐怖からの解放賞」を受賞

UNIは、自らの自由と命を危険に晒しながらもミャンマーに民主主義を取り戻すために闘っている、ミャンマーの労働者とミャンマー労働アライアンスの並外れた勇気を称え、ミャンマー労働アライアンス及び労働者に「UNI恐怖からの解放賞」を贈った。

2021年2月1日にミャンマーで軍事クーデターが発生した。激怒した労働組合と市民社会組織は、アウンサンスーチー氏を中心とする民主的な選挙で選ばれた政権の回復を求め、市民の不服従運動を立ち上げた。

数千人もの公務員が政府の仕事を辞め、鉄道労働者が列車を止め、民間部門の労働者は全国ストを打った。ミャンマー銀行労組(MBU)やミャンマー銀行労連(BWTUFM)の組合員6000人もこれに加わった。

「UNI恐怖からの解放賞」の受賞に際し、ミャンマー労働アライアンスとミャンマーの労働者を代表して、ミャンマー労働組合総連合(CTUM)のサンダ・ソー副書記長は次のように述べた。

「この残忍な軍事政権との闘いは容易ではなく、非常に厳しい。危険を冒さなければならないことはわかっている。逮捕され、拷問され、投獄され、殺される。だが、他に選択肢がない。人々の力を取り戻すため闘わなければならない。兄弟姉妹の皆さん、皆さんからの連帯支援に支えられ、我々は勝利するまで闘い続ける。軍事独裁政権は撤退すべきだ。我々の革命が勝利しなければならない!」

1000人以上が殺害され、組合員を含む数千人の活動家が投獄され、60人以上が死刑を宣告されている。

UNIは、世界の労働運動と共に軍事クーデターを非難し、軍部が民主的秩序を回復し、全ての政治犯を釈放するよう要求している。

UNI世界運営委員会は、ミャンマーにおける権利と民主主義回復の闘いを支えるため、できる限りのことを行うとする声明を発表した。また、多国籍銀行に対しては、軍事政権と関わりのある企業から直ちに投資撤退するよう書面で要請し、9月15日の「ミャンマーのための世界行動デー」においても、この要請をあらためて強調した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「ミャンマーの民主的選挙からちょうど1年となる今週、この賞を贈ることは意義深い。だがその政権は、暴力によって覆されてしまった。我々は、ミャンマーの労働者が、ミャンマー労働アライアンスと共に、民主主義を不屈の精神で粘り強く追求してきた勇気と決意を称えたい。ミャンマーの人々の勇気ある行動は、世界の労働運動、更には世界中を奮い立たせ、支持を集めている。我々は連帯し、民主主義が回復するまで支援の手を止めることはない」と力を込めた。

「UNI恐怖からの解放賞」は毎年、危険を冒しながらも組合の組織化や労働者の権利を促進し、恐怖のない世界の実現に貢献した個人や団体に贈られる。


オーストラリア小売業調査で不安定労働の厳しい現状が明らかに

オーストラリアのUNI加盟組織である店舗流通関連労組(SDA)が6,000人以上の組合員を対象に調査を行った結果、不安定な労働と予測不可能なシフトが、小売、通販、倉庫、ファストフード等で働く労働者に深刻な影響を与えていることが明らかになった。

SDAがニューサウスウェールズ大学に委託して実施した調査によると、エッセンシャルワーカーである小売労働者は、生計を立てるには短すぎるシフトをこなし、変更の多いシフトに対処するため、安価で適切な保育園を見つけることができないことがわかった。回答者の42%は、主に大手スーパーマーケットチェーンで働く女性で、シフトがストレスになっていると答えている。

「シングルマザーとして子供のために一生懸命働いているが、週たった9時間という短い勤務時間のせいで、突然、ストレスがたまり、どうやって生きていけばいいのか不安で夜も眠れなくなった。子供のスポーツはやめさせようと思っている。練習や試合に連れて行かなければならないが、上司の考えるシフトには合わないので。」

子供のいる労働者の41%が「シフトは突然変更されることがある」と回答した。うち、常用雇用のパート及びフルタイム勤務者のそれぞれ36%もそう答えている。全体の34%が「勤務時間がもっと予測可能であれば、もっと働けるようになる」と強く感じている。

場当たり的な労働時間は、労働者の子供にも影響を与えており、生涯にわたる不利益をもたらす。全国で95%の子供が就学前の1年間に週15時間の幼児教育を受けているが、調査対象となった小売労働者の子供については72%にとどまった。更に、家庭の事情に合わせてシフトを希望すると、懲罰的な扱いを受けるという親からの報告もあった。

障がい児を持ちパートタイムで働くある母親は、「子供のために1回シフトを外してほしいと頼んだら、何週間もシフトを外されたように感じることがある」と打ち明けた。

また、賃金の低さを訴える女性もいる。「この給料では落ち込んでしまう。ホームレスになるかもしれないと、いつも不安になる。」「2~3回しかシフトに入れない週は、食べ物を買うのも難しくなる」と言う女性もおり、スーパーで働いているのに、不安定な勤務予定のため食料品を買うこともできないという、辛く皮肉な状況に陥っている。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「不安定労働は、アジア太平洋地域、そして世界中で重要な問題となっている。重度のストレスや経済的不安等、労働者にのしかかる大きな負担は、ひいては社会の負担にもなる。その非効率性から、企業にとっても負担になる」と指摘した。そして、「SDAの調査により、エッセンシャルワーカーが直面する不安定な状況がはっきり示された。オーストラリアにおける不安定労働の実際のコストを示すものだ」と述べ、SDAの取組みを称えた。

ジェラルド・ドワイヤーSDA書記長は、「オーストラリアの何万人もの低賃金労働者は、地域社会の生活に完全に参加する機会を奪われている。いつ働けるのか、翌週を乗り切れるだけの賃金がもらえるのか、わからないからだ」と述べた。「これでは不十分だ。オーストラリアらしくもない。こうした状況を正すため、仕事とケアについてサミットを開催する時が来ている」と強調した。

SDAは、以下の点を要求している。

  • あらゆるコミュニティを対象に「仕事とケア」サミットを2022年に開催し、育児・介護責任を担う全ての労働者が抱える経済的・精神的プレッシャーに目を向けること
  • 法的強制力のあるケアの権利
  • 利用しやすく、手頃な価格の保育サービス
  • 生活賃金を支給する、安定、安心かつ予測可能なシフト割当
  • 全ての労働者の有給の個人休暇、介護休暇を増やすこと
  • 父親/パートナーの有給育児休暇を直ちに増やすこと
  • 有給育児休暇を取得するための障壁を取り除くこと
  • 介護を重要な社会インフラとして認識し、公正な経済的価値を与えること

報告書の詳細については、national.sda.com.au/careを参照。


UNI Aproファミリー、松浦新会長の就任を歓迎

2021年11月5日にオンライン開催された第29回UNI Apro執行委員会は、松浦昭彦UAゼンセン会長を、新たな会長に選出した。2015年から地域会長を務めた野田情報労連前委員長を引き継ぎ、UNI Aproを率いていくこととなる。

委員からは祝福の言葉が相次いで述べられた。ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長も、「松浦会長はこれまでも副会長を務め、UNI Aproの状況をよくご存知なので、非常に心強い。豊富なご経験と知見でUNI Aproを強化し、次のステージに導いてくださるだろう」と期待を寄せた。

松浦会長は就任挨拶の中で次のように述べた。「コロナ危機の中で、アジア太平洋各国の組合は政府や経営者と交渉し、労働者保護のための協約や制度を勝ち取り、重要な役割を果たしてきた。我々の取組みによって、“やはり組合は必要なのだ”と認識された。我々はより多くの労働者を組織化し、組織を強化することによって影響力を発揮し、労働者を保護するための取組みを更に進めなければならない。アジアはグローバル化の中で経済的に急速に成長してきた地域だが、その一方で、ミャンマーにおけるクーデター、香港の民主派活動家への抑圧、フィリピンの反テロ法等、深刻な民主主義への攻撃が起こっている。アジアの多くの国では労働組合権が十分に認められておらず、サプライチェーンの底辺で不安定な雇用と劣悪な労働条件下で働く人も多い。その他にも、AIやロボット等の新技術の進展、気候変動といった我々の労働の未来に大きな変化をもたらすであろう多くの課題がある。そのような状況で、UNI Apro会長という大役を担うことの重責を感じている。今後、地域会長として、ラジェンドラ地域書記長をしっかりと支え、この地域のUNI加盟組合の皆さんと共に、全ての労働者の権利保護、安全、労働条件向上のため精一杯取組む所存だ。」

野田会長は、次のように退任の挨拶を行った。「6年前にクアラルンプールのUNI Apro地域大会で会長に選出されてから、多くの国を訪問し状況の理解に努め、リーダーの皆さんと人間関係を築いてきた。この2年はコロナ禍で皆さんに会うことができず残念かつ心残りだ。UNI Aproには、UNI Aproらしい良さがある。松浦新会長のリーダーシップの下、UNI Aproの益々の発展を祈っている。」

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「UNI本部及びUNI Aproにおける書記長交代という重要な移行期をずっと支えてくださり、大変感謝している。野田会長はUNI Aproだけでなく、ICTS部会の偉大なリーダーとしても、思慮深く、献身的かつ現実的に部会を主導してくださった。お忙しい中でもUNIの取組みに大変なエネルギーを注いでくださったことに、UNIを代表して“ありがとう!”と申し上げたい」と、野田会長に感謝の意を表した。

アチャリャUNI Apro地域書記長も、「事務局を代表し、野田会長の力強いサポートに心から感謝する。退任されても、UNI Aproの発展にお力添えをいただきたい」と述べた。

また、並木自動車総連事務局長及び石川JP労組委員長はUNI Apro副会長に、安藤情報労連委員長はUNI世界副会長にそれぞれ確認された。須齋損保労連事務局次長はUNI Apro女性委員会副議長として運営委員会メンバーに確認された。

新たな役員体制の下、UNI Aproファミリーは、コロナ危機を克服し、前進していくことを確信した。


韓国の化粧品小売労働者、より高い賃金と公平な販売奨励金制度を要求

UNI加盟組織KFSUに加盟する、韓国ロレアル労組と韓国シャネル労組は、使用者からの不当な時間外労働の要求を拒否すると共に、パンデミック中に通信販売を支えるために行った業務に対する補償を求めている。

パンデミック中に客の出足や店頭売上が減少したため、この大手化粧品ブランド2社は、通信販売を強化している。しかし、労働者への期待は現実を反映していない。例えば、化粧品会社の労働者は、依然として店頭で高い販売目標を維持することが期待されているが、通信販売をサポートしてもそれに見合った報酬は払われていない。

つまり、店頭販売手数料の低下により、労働者の収入はパンデミック前の平均と比べて大幅に減少している。同時に、通信販売で生じる商品サポートや苦情対応といった顧客対応も求められるが、これらの追加的業務への対価は反映されていない。

労働者が直面するもう1つの大きな問題は、会社からの一方的かつ不規則な勤務スケジュール変更だ。

ハ・インジュ韓国ロレアル労組委員長は、「デパートは月末に休店日を決めるので、労働者はこれを基に非番の予定を立てる。しかし、デパートの管理者が予告なしに日程を変更することがあるため、労働者の予定や計画に支障をきたしてしまう」と説明した。

加えて、キム・ソヒョン韓国シャネル労組委員長は、「デパートは、営業時間の延長を間際に知らせてくることが頻繁にある。ブランド側はデパートの決定に従わなければならないので、労働者は長時間働かざるを得ない。ブランド側は労働者に同意を求めたり、組合に正式に協力を要請する書簡を送ることすらしない」と批判した。

KFSUが447人の労働者に調査を実施したところ、3分の1が頻繁な夜勤で長時間働いていることが分かった。組合は、今後も通信販売が拡大していくと予測するが、今の賃金及び報奨制度は現状に追いついておらず、労働者に大きな問題を突き付けている。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「パンデミックによって我々の働き方は大きく変わった。労働者の報酬もそれを反映したものであるべきだ。だからこそ我々は、ロレアルとシャネルに対し、公正な賃金と適切なスケジュール調整によって、従業員の懸命な働きを評価するよう要求する」と訴えた。

編集者注:組合からの最新情報として、韓国ロレアルの労使は、通信販売のサポート業務に対する50万ウォンの支払いと、2021年に3.5%の賃上げを行うことで暫定合意に達したとのこと。労使は2022年の団体交渉の中で、通信販売サポート業務の対価について、更なる交渉を行う。

韓国シャネル労組は国会の公聴会に出席し、会社側は賃金問題と未解決のセクハラ案件を、バーターで解決する目論見があるのではないかと述べた。組合は雇用労働省の担当者と面談し、この件に関する調査の見通しについて話し合う予定だ。


第6回UNI Apro商業部会大会開催、エッセンシャルワーカーの正義のため、共に立ち上がろう

2021年10月27日(水)・28日(木)日本時間14:00~17:00、第6回UNI Apro商業部会大会がオンラインで開催された。17ヶ国25組織から、合計132名のアジア太平洋地域の労働組合リーダーが一堂に会し開催された今次大会は、冒頭の連帯挨拶において、金子晃浩 副議長(自動車総連、日本)は、退任の挨拶を行い、「これまでのUNI Apro及びUNI本部の協力に感謝する。昨年、UNI結成以来の悲願であった自動車販売労組ネットワーク会議を初めて開催できた。これからのポストコロナの時代、労働者を置き去りにする世界にしてはならない。今後とも自動車総連は、UNIの活動に協力していきたい。共に頑張りましょう。」と述べた。

アリス・チャンUNI Apro商業部会担当部長によるUNI Apro商業部会活動報告「UNI Apro、いざ!」に続いて、永島智子代議員(UAゼンセン、日本)は、グローバル枠組み協定に関する活動報告を行い、「世界及びApro地域でコロナ禍が拡大する中、職場の安全衛生活動の重要性がより高まっている。2020年12月、イオングループ労組グローバル・ネットワークコミッティ(GNC)を開催し、従業員の安全と健康を守る職場を実現するため、安全衛生推進活動の再強化を各国単組と共有し、各国労使の取組みの進捗を確認した。全従業員が安全で衛生的な職場で働けるよう、イオン労連として今後もサポートしていく。」と述べた。具体的事例として、カンボジアCARWUの職場改善の取組み及び中国・イオン湖北における職場の問題解決の取組みについて報告した。

パネルディスカッション1「団結して立ち上がる」パンデミックがもたらした新たな日常におけるパートナーシップ労使関係(雇用の維持、雇用の創出、雇用保障、グローバル枠組み協定等)において、八野正一副議長(UAゼンセン、日本)は、「-Rising Together- 人間の価値、労働の質、人財力の向上によるイノベーションで未来を創る」をテーマに基調講演を行い、「ポストコロナの新たな日常におけるパートナーシップ労使関係には、ヒトによるイノベーション創出により、付加価値総額の向上を目指すことが重要であり、労働組合は、パートナーシップ労使関係の中で、人材投資に関わる労使議論、協議が求められる。その中でもリスクを恐れず挑戦するアントレプレナーシップを高めることが求められる。その上で①政・労・使・学識者で生産性運動を確認し、推進すべきである。②企業別労使は、生産性経営を企業ビジョンに再定義すべきである。③産業別労使は、持続可能なディーセントワークを構築し、人間の価値を高めるべきである。④産業別労使は労働分野におけるデジタル化の影響を捉えるべきである。変化の時代の良い職場の条件とは「自分の仕事を通じて成長することのできる職場」である。」と述べた。

パネルディスカッショ3「立ち上がろう」社会と労働の世界における暴力・ハラスメントの撲滅において、安藤賢太代議員(UAゼンセン、日本)は、パネリストとして登壇し、ハラスメントの撲滅の活動に関し、「2017年のアンケート調査で、組合員の70%以上がハラスメントを経験していた。お客様は神様という日本の商習慣の中で、商業労働者に人権はないのか?との訴えがあった。取組みにあたり、オーストラリア、韓国の仲間の活動に勇気づけられ、メディアに大きく取り上げられたことも大きな原動力になった。日本ではコロナ禍において最前線で働く労働者への暴力が増加した。UAゼンセンは、啓発活動やハラスメントへの取組みを政府に求めようやく動きだした。UNIの感染対策のガイドラインが役に立った。日本でもセクシャルハラスメントの報告は多い。日本は大きく遅れており、セクハラ自体の禁止が法的に定められていない。190号条約の批准に政府は慎重な姿勢である。組合として批准を目指したい。UAゼンセンはUNIの活動を大いに活用してきた。今後も世界と連携した取り組みを進めていきたい。」と述べた。

その後大会は、4つの決議案及び3つの大会声明(決議案1「オンラインワーカーのための公正な労働基準」、 決議案2「技術の進歩を通じた包摂的な成長」、 決議案3「エッセンシャルワーカーへの暴力は犯罪である」、 決議案4「女性と若者に対するCOVID-19の影響」、 大会声明1 UNI Apro部会大会共同声明「未来を創る:包摂的で、公正で持続可能な未来に向けて」、 大会声明2「KFSU-韓国シャネル労働組合は、あらゆるセクシャルハラスメントと闘う」、 大会声明3「KFSU-ホームプラス・ユニオンは、MBKに対し労働者の雇用を確保し、責任ある投資を行うよう要求する」)を採択した。

大会の最後にUNI Apro商業部会委員が選出され、日本からは八野正一委員(UAゼンセン)、永島智子委員(UAゼンセン)、並木泰宗委員(自動車総連)が選出された。その後、UNI Apro商業部会議長、副議長選挙が行われ、八野正一委員の推薦により、ジェラルド・ドワイヤーUNI Apro商業部会議長の再任が承認され、日本からは八野正一副議長の再任と並木泰宗新副議長が選出された。また、併せてUNI世界商業部会運営委員会委員に日本から八野委員及び並木委員が選出され、八野委員はApro地域を代表するUNI世界商業部会運営委員会副議長に選出された。


世界のスーパーマーケット労働者のために立ち上がろう

食品小売業の労働者を代表する世界中のUNI加盟組織が、パンデミック以前の低賃金や劣悪な労働条件の受入れを拒否し反撃に出ている。

10月20日に開催されたUNI世界商業部会ハイパーマーケット部門ウェビナーには、30か国の労働組合から90人以上がオンラインで参加した。「エッセンシャルワーカーのための不可欠な闘い」というテーマの下、世界各地の加盟組織が敵対的な使用者に直面しながらも、いかにして組合員に利益をもたらしてきたかが共有された。

ルーベン・コルティナUNI会長は、「パンデミックを乗り切るということは、振り出しに戻るということではない。特に、人々の食生活を支える小売業の第一線で働く労働者の生活水準を改善していかなければならない。皆が力を合わせて闘おう」と訴えた。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「食品小売業のエッセンシャルワーカーは、人々が生きていく上で不可欠なニーズに応えるために命懸けで働き続けているが、多くの労働者は今、忘れられていると感じている」と述べ、「スーパーマーケットはパンデミックを利用して、労働者の不利益となるような労働条件の縮小や変更を行っている。業界ではコロナリストラのパンデミックと呼ばれている」と批判した。

会議では、組合から、労働者がこれまでの条件では我慢できなくなっている状況が示された。

ドイツの労働組合Ver.diのオルハン・アクマンは、「今年は7万人以上の組合員がストライキに参加し、1万人が新たに組合に加入した」と述べた。Ver.diは、エッセンシャルワーカーの利益となるような産別協定の更新に成功した。

ペルーのメルコール・ブルガは、パンデミックの最中にハイパーマーケットチェーンのトットゥスと団体協約を再交渉した経緯を説明し、「交渉は非常に困難で、全ての対話が決裂した。しかし、労働者の懸命な努力により、会社との合意に至った。圧力をかけ、会社を交渉の席に着かせることができた」と振り返った。

安藤賢太UAゼンセン流通部門副事務局長は、パンデミックの際に増加した小売労働者に対する暴力やハラスメントを撲滅するため、UAゼンセンは、世論を喚起し、議員や政府に働きかけるキャンペーンを展開したと説明した。

南アフリカのエメリア・マファケラは、UNIの国際連帯キャンペーンに感謝し、ウォルマートの子会社である南アフリカのマスマートとの闘いについて語った。

最後に、クリスティ・ホフマンUNI書記長が、多国籍企業の労働者の権利を守るツールとして、デューデリジェンスのプロセスの重要性を強調した。「組合は、現場のリスクを評価し特定する上で、目や耳として機能する重要な存在だ」と述べ、「組合には、企業と協力してリスクを軽減していく大きなチャンスがある」と激励した。

この会議はドイツのフリードリヒ・エーベルト財団(FES)の支援を受けて開催された。上記の発表の他、オーストラリアのSDA、ベルギーのACV-Puls、オランダのFNV、米国及びカナダのUFCW等からも報告があった。


「安全衛生は職場の基本!」ディーセントワーク世界行動デー2021に際し、UNI Aproよりメッセージ

2021年10月7日の「ディーセントワーク世界行動デー」にあたり、UNIは世界に向けて「今こそ、全ての人々を守るため、交渉と規制を通じて、新しい安全基準を設定する時だ」と発信した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、 「コロナ禍をきっかけに、世界中で労働安全衛生の問題が注目されるようになった。労働者の権利についての議論では中心課題となり、勤務中の、以前からある、或いは新たに発生した様々な危険から労働者を守るために欠かせない、労働組合が果たしている重要な役割が浮き彫りにされた」と述べた。

「職場の安全衛生は基本的な権利であることを認識しなければならない。」

UNIは、「ILOが職場の安全衛生は基本的な権利であると認定するよう、全ての組合に働きかけを要請するキャンペーン」を展開しており、UNI Aproはこれを強く支持する。

ILOは政労使から成る三者構成機関であり、労働組合は使用者及び政府に対し、労働安全衛生を最高レベルの国際労働基準に格上げするよう要求している。基本的権利とは、全ての国及び労働者に適用される権利である。 

2019年に政労使代表により満場一致で採択された、ILO創設100周年記念宣言では、全ての労働者にとって労働安全衛生が重要であることが認識されている。

その後、職場におけるテクノロジーの拡大使用によって発生したリスクに、コロナ禍中の危険が重なり、職場の安全衛生を基本的権利とする必要性の緊急度が高まると同時に、労働組合はその権利を徹底し行使する上で不可欠であることが示された。

「余りに多くの労働者が仕事中に感染し亡くなった。ILOレベルでのアクションがあれば、現場レベルで安全な職場を促進する組合の役割も果たしやすくなるだろう」と、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は述べた。

「新型コロナウィルスは、働く人々の健康を脅かす多くの新しい問題の1つに過ぎないが、加盟組織は全ての労働者にとって職場を安全に保つことができると確信している。」

UNI Aproは、加盟組織の各職場での取組みを強く支持します!


UNI世界商業部会運営委員会を開催し、世界商業部会大会の延期を決定

2021年9月21日、UNI世界商業部会運営委員会が開催され、UNI-LCJから八野UNI世界商業部会運営委員会副議長(UAゼンセン)、金子UNI世界商業部会運営委員会委員(自動車総連)及びオブザーバーが出席した。クリスティ・ホフマンUNI書記長及びスチュアート・アッペルバウムUNI世界商業部会議長の開会挨拶に続いて、マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長他が2020-2021年活動報告及び今後の活動計画について報告した。その後、コロナ禍により2020年8月1-3日の開催を延期したUNI世界商業部会大会に関し、2022年12月、米アトランタでの対面開催を追求する旨が提案され、承認された。但し、最終判断は、各国の渡航制限、感染状況等を考慮する必要があることから、2022年上半期に開催するUNI世界商業部会運営委員会で行うこととし、状況によってはオンライン開催とする旨確認された。

開会にあたり、クリスティ・ホフマンUNI書記長は、 コロナ禍が収束しない中、UNIは存在感を高め、安全衛生プロトコル、団体協約等の交渉、エッセンシャルワーカーを守るための基本的権利キャンペーンを行ってきた。アマゾンキャンペーンにおいては、先週イタリアで全国協約締結という成果を上げ、バングラデシュにおいては、困難な交渉の末、新しい国際協定を締結した。Eコマースの台頭など新しいテクノロジーへの対応が求められており、公正な移行を進めていく。10月7日、ディーセントワーク・キャンペーンにおいて、今回は、労働安全衛生にフォーカスする。また9月22日、ITUCのCEPOW(気候変動と雇用に強い職場づくり)キャンペーンに取り組むと述べた。
スチュアート・アッペルバウムUNI世界商業部会議長(RWDSU/UFCW)は、我々が代表する労働者がいなければ、この社会が成り立たないことは明確である。商業労働者はエッセンシャルワーカーとして感染の恐怖の中で働き続けてきた。商業労働者に在宅勤務という選択はなく、UNIは安全衛生、公正な給付を求めて闘ってきた。我々は共に連帯してターゲットに働きかける必要があると述べた。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長より、UNI世界商業部会活動報告として、UNI本部が関わる世界規模の主要な活動が報告された。①メトロ、②イケア、③オーシャン、④自動車販売労組ネットワーク会議、⑤バングラデシュ・アコードに関する報告が行われ、金子委員(自動車総連)より、④自動車販売労組ネットワーク会議の成功に関する謝意と今後も継続して開催したい旨述べた。

続いて、Eコマースは商業部門であるとして、Eコマースの組織化の重要性に言及し、安全衛生に焦点を当てたEコマース企業の倉庫労働者の組織化に関し、ライラ・カスタルドUNI世界商業部会シニア・コーディネーターが報告を行った。

次にオヌール・バキールUNI世界商業部会コーディネーターより、商業部門における暴力・ハラスメントに対するグローバル・キャンペーン実施に関して報告し、世界中の加盟組織の取組みを紹介した。UNIは、2021年11月17日、商業における暴力とハラスメントに関するグローバル・アクションデーを実施する。

UNI世界商業部会大会に関しては、コロナ禍により、2021年8月の米ニューヨーク開催を断念が、対面開催を追求するため、2022年11月末-12月初旬、米アトランタでの開催が提案された。なお感染状況により、オンライン開催とする可能性もあることから、2022年5-6月に最終判断することとなった。

八野UNI世界商業部会運営委員会副議長(UAゼンセン)より、現下の状況では、今決められるのは本案(2022年12月初旬の対面開催)までだと考える。我々役員以外の加盟組織の仲間が顔を合わせ、話し合う機会を設けることは、これまで以上に意義深いものになる。但し、アジア諸国を含め、国によってワクチン接種率にかなりの違いがあるのも現実であることから、UNIとして、今後も国際機関等と連携し、世界中でワクチン接種が進むよう働きかけを求める旨述べた。


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