働く人のためのAIを実現する-クリスティ・ホフマンUNI書記長とジェラルド・ドワイヤーSDA書記長による対談(第1部)

2026年4月、オーストラリアのUNI加盟組織である店舗流通関連労組(SDA)は、ジョン・カーティン研究センターに委託して作成した報告書『For All of Us: Making AI Work for Working People(すべての人のために――AIを働く人のために役立てる)』を発表した。これを受け、UNI会長を務めるジェラルド・ドワイヤーSDA書記長は、クリスティ・ホフマンUNI書記長と、調査結果や、人工知能(AI)が小売業の働き方をどのように変えているか、そして社会におけるAIの全体像について対談した。

「私たちはロボットではない」:現場におけるAI

小売業の労働者にとって、AIはすでに身近な存在となっている。AIはシフトのペースを決定する一助となっており、一部の店舗では、労働者が懲戒処分を受けるタイミングさえも決定している。ジェラルド氏は、SDAがなぜこの調査を委託したのか、そしてそこから何が明らかになったのかを説明する。

「人間が監督することなく、その情報は直接本社に送られ、警告が発行されたのです。」

ホフマン: まずは簡単な質問を2つさせてください。第一に、あなたの組合は主に小売業や倉庫業の労働者を代表していますが、この調査を委託したきっかけは何だったのでしょうか? 第二に、SDAが代表する労働者にとって、現在どのような問題が生じているか、あるいは将来的にどのような問題が生じると予想していますか?

ドワイヤー: 私たちは、小売業界におけるテクノロジーの進歩という側面を認識しています。AIの時代が到来しつつあり、それが労働者にどのような変革をもたらすのかを理解したかったのです。例えば、人々がAIについて語り始める数年前から、私たちはこうしたアルゴリズムによる勤務表作成プログラムに頭を悩ませていましたが、今ではすべてが納得できます。これらは労働管理のためのAI駆動型アルゴリズムであり、勤務表を営業パターンや業務の完了状況に合わせようとしているものです。私たちは、そこで何が起きているのかをより深く理解したいと考えました。

もう一つの動機は、キャンペーンを企画する際、通常は調査から始めるという点です。優れたキャンペーンは、データが専門的に分析された確固たる調査に基づいて構築されます。つまり、動機はこれでした。すなわち、完全には理解できていない問題を引き起こしている勤務表作成アルゴリズム、AIそのものへの理解不足、AIが現在私たちの業界にどのような影響を与えているか、そして将来さらに大きな影響を及ぼす可能性についてです。また、倉庫業務においては、過去10年間にわたり自動化との格闘を続けてきましたが、AIはその上にさらに一段階上を行くものであり、その影響をより深く理解したいと考えました。

ホフマン: 勤務表作成―北米では「スケジューリング」と呼ばれますが―については、すでに長い間自動化されてきたのではないでしょうか? 勤務表作成アルゴリズムは、以前よりも高度化していると感じますか?

ドワイヤー: はるかに高度になりましたが、それだけ問題も増えました。オーストラリアには最低3時間のシフト勤務という規定があるため、特定の繁忙期に1時間シフトが組まれるのをある程度防ぐ防波堤にはなっていますが、それでもまだ十分とは言えません。

休憩時間の割り当てに問題が生じています。アルゴリズムが、有給の休憩時間が与えられるという点を計算に入れていないからです。無給の食事休憩なら管理できます。コンピュータは給与が支払われていないと判断し、その間は勤務外であるとみなすからです。しかし、15分間一切の作業を行ってはならない有給休憩となると、システムは混乱してしまいます。コンピュータにはそれを処理する能力がないのです。

もう一つは、設定がどのように決定されたのかが全く見えないという点です。システムは私たちの人間性を考慮しておらず、私たちがロボットではないという事実を理解しないペースで、作業を強いているように見えます。勤務4日目のシフト5時間目には、出勤したばかりの頃と同じ速さでカートンを梱包・処理することはできません。

私たちは別の問題にも直面しています。シフト編成のことではありませんが、なぜ調査・研究が重要なのかを示す事例です。レジの上にAIが導入され、スキャンの正確性をチェックしているのですが、その結果がそのまま本社に上がっていくのです。ある店舗の組合員は、スキャンの正確率が99.8%だったことを理由に、注意・指導を受けました。これは、533回のスキャンにつき1回程度のミスに相当します。しかも、その注意・指導をAIが自動的に生成したのです。組合との協議が一切ないため、その情報は人を介することなく、本社まで自動的に上がっていきます。途中にあるのは、人ではなく、いくつもの小さなAIのチェックポイントなのです。

それが本社に届くと、30年の経験を持つこの従業員は書面による警告を受けます。もし店舗レベルで人間が監督していたなら、部門マネージャーがこれを阻止していたと確信しています。もしそうでなければ、店長が阻止していたでしょう。それでもなければ、組織担当者が介入し、その警告書は破り捨てられていたはずです。しかし、人間の監督がなかったため、それはそのまま本社に送られ、警告が発行されてしまいました。私たちがまだ想定していない他の事例においても、このようなことが起こるのではないかと懸念しているのです。

(2026年8月20日)