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韓国シティバンク、個人向け金融事業を整理、従業員に希望退職募る

UNI加盟組織KFIU傘下の韓国シティバンク労組は、韓国におけるシティバンクの事業整理に伴い、2,300人以上のシティバンク従業員が希望退職制度に応募したことについて、遺憾の意を表した。

シティグループが2021年4月に韓国を含むアジア太平洋地域13か国でリテールバンキング事業からの撤退を発表して以来、KFIU/韓国シティバンク労組は、3,500人の従業員に悪影響を及ぼす、経営陣の一方的な売却計画に反対して闘ってきた。

KFIU/韓国シティバンク労組は、従業員と顧客にとって公正な結果を確保するため、韓国の金融委員会に訴える等、過去7か月に渡り様々な取組みを行ってきた。

しかし、10月25日に韓国金融委員会は、シティバンクの閉鎖計画に対する認証権限はないと発表した。これは事実上、シティバンクの個人向け金融事業の「清算」を承認することを意味しており、組合を大きく失望させた。

ジン・チャンケン韓国シティバンク労組委員長は、「この決定には失望した。金融委員会は、長年に渡り銀行業務に従事してきた何千人もの労働者の将来を守ることには関心がない、とはっきり言われたようなものだ」と憤り、「規制当局は公平な競争の場を確保し、外国資本の投資家が顧客や従業員の利益を損なわないようにするための存在だと思っていた」と、当局に対する不満を露わにした。

組合は、金融委員会の今回の発表によって、更に多くのシティバンク従業員が希望退職を選択するようになったと考えている。 

11月11日の時点で、韓国シティバンク従業員の3分の2がこの制度に応募しており、組合と経営陣の見込みをはるかに上回った。

同社の希望退職制度には、3年以上勤務している正社員及び契約社員が応募することができる。また、希望が承諾された場合、起業・転職助成金として1回だけ2,500万ウォン(20,976米ドル)が追加で支給される。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「組合が労働者のために果敢に闘っていなければ、シティバンク従業員はこのような良い退職パッケージを得られなかっただろう」と同組合の努力を称えた。また、ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長は、「UNI Aproは、顧客及び残された従業員の利益が、銀行の整理計画による更なる悪影響から守られるよう、次の局面に入った同労組の闘いを支援していく」と語った。

2021年11月22~23日に開催された第6回UNI Apro金融部会大会において、国連の責任投資原則に示された社会的責任を韓国シティバンクに果たさせようと奮闘する組合の取組みを支持する声明が採択された。


オーストラリア金融労組、コロナ対策で「ブレイキングスルー賞」を受賞

オーストラリア金融労組(FSU)は、パンデミック時に銀行・保険労働者の安全衛生を確保するという卓越した取組みにより、UNIブレイキングスルー賞を受賞した。

この賞は毎年、組合の優れた組織化の功績を称えて授与される。

新型コロナウィルスの感染が拡大する中、FSUはオンラインと現場での組織化戦術を併用し、金融部門のエッセンシャルワーカーに対するワクチン接種と保護対策を推進した。取組みが功を奏し、22万人以上の金融部門の労働者に対する有給ワクチン接種休暇の交渉に成功した。

ジュリア・アングリサノFSU書記長は、「ワクチン接種にかかる時間や、副反応が出たら病気休暇を取るように言われることが、ワクチン接種の障壁になっている、と組合員から聞いた。だから、多くの使用者がコロナによるこの特殊な状況を認識し、何らかの形で有給ワクチン接種休暇を認めてくれたことを嬉しく思う。この権利は、労働組合と組合員の懸命な努力によって勝ち取られたものだ」と喜びを語った。

組合は、連邦政府や州政府に対しても、最前線で働く金融労働者のワクチン接種を優先するよう求めている。

クリスティ・ホフマンUNI 書記長は、「病気休暇が取れないことは、ワクチン接種に立ちはだかる大きな障壁だ。FSUはキャンペーンを通じて何十万人もの労働者のために、そのハードルを解消した」と、組合の取組みを称えると共に、「FSUの取組みは、労働者の命を守るだけでなく、コミュニティの安全確保や、組合の強化にもつながった」として、その意義を強調した。

今年、ブレイキングスルー賞は他に、米国の小売・卸売・百貨店労組(RWDSU)とアマゾン労働者、米国作家ギルド東部、デンマーク金融労組が受賞した。


ミャンマーの民主化のために闘う労働者に「恐怖からの解放賞」

ミャンマー労働アライアンス及び労働者、UNI「恐怖からの解放賞」を受賞

UNIは、自らの自由と命を危険に晒しながらもミャンマーに民主主義を取り戻すために闘っている、ミャンマーの労働者とミャンマー労働アライアンスの並外れた勇気を称え、ミャンマー労働アライアンス及び労働者に「UNI恐怖からの解放賞」を贈った。

2021年2月1日にミャンマーで軍事クーデターが発生した。激怒した労働組合と市民社会組織は、アウンサンスーチー氏を中心とする民主的な選挙で選ばれた政権の回復を求め、市民の不服従運動を立ち上げた。

数千人もの公務員が政府の仕事を辞め、鉄道労働者が列車を止め、民間部門の労働者は全国ストを打った。ミャンマー銀行労組(MBU)やミャンマー銀行労連(BWTUFM)の組合員6000人もこれに加わった。

「UNI恐怖からの解放賞」の受賞に際し、ミャンマー労働アライアンスとミャンマーの労働者を代表して、ミャンマー労働組合総連合(CTUM)のサンダ・ソー副書記長は次のように述べた。

「この残忍な軍事政権との闘いは容易ではなく、非常に厳しい。危険を冒さなければならないことはわかっている。逮捕され、拷問され、投獄され、殺される。だが、他に選択肢がない。人々の力を取り戻すため闘わなければならない。兄弟姉妹の皆さん、皆さんからの連帯支援に支えられ、我々は勝利するまで闘い続ける。軍事独裁政権は撤退すべきだ。我々の革命が勝利しなければならない!」

1000人以上が殺害され、組合員を含む数千人の活動家が投獄され、60人以上が死刑を宣告されている。

UNIは、世界の労働運動と共に軍事クーデターを非難し、軍部が民主的秩序を回復し、全ての政治犯を釈放するよう要求している。

UNI世界運営委員会は、ミャンマーにおける権利と民主主義回復の闘いを支えるため、できる限りのことを行うとする声明を発表した。また、多国籍銀行に対しては、軍事政権と関わりのある企業から直ちに投資撤退するよう書面で要請し、9月15日の「ミャンマーのための世界行動デー」においても、この要請をあらためて強調した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「ミャンマーの民主的選挙からちょうど1年となる今週、この賞を贈ることは意義深い。だがその政権は、暴力によって覆されてしまった。我々は、ミャンマーの労働者が、ミャンマー労働アライアンスと共に、民主主義を不屈の精神で粘り強く追求してきた勇気と決意を称えたい。ミャンマーの人々の勇気ある行動は、世界の労働運動、更には世界中を奮い立たせ、支持を集めている。我々は連帯し、民主主義が回復するまで支援の手を止めることはない」と力を込めた。

「UNI恐怖からの解放賞」は毎年、危険を冒しながらも組合の組織化や労働者の権利を促進し、恐怖のない世界の実現に貢献した個人や団体に贈られる。


UNI Aproファミリー、松浦新会長の就任を歓迎

2021年11月5日にオンライン開催された第29回UNI Apro執行委員会は、松浦昭彦UAゼンセン会長を、新たな会長に選出した。2015年から地域会長を務めた野田情報労連前委員長を引き継ぎ、UNI Aproを率いていくこととなる。

委員からは祝福の言葉が相次いで述べられた。ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長も、「松浦会長はこれまでも副会長を務め、UNI Aproの状況をよくご存知なので、非常に心強い。豊富なご経験と知見でUNI Aproを強化し、次のステージに導いてくださるだろう」と期待を寄せた。

松浦会長は就任挨拶の中で次のように述べた。「コロナ危機の中で、アジア太平洋各国の組合は政府や経営者と交渉し、労働者保護のための協約や制度を勝ち取り、重要な役割を果たしてきた。我々の取組みによって、“やはり組合は必要なのだ”と認識された。我々はより多くの労働者を組織化し、組織を強化することによって影響力を発揮し、労働者を保護するための取組みを更に進めなければならない。アジアはグローバル化の中で経済的に急速に成長してきた地域だが、その一方で、ミャンマーにおけるクーデター、香港の民主派活動家への抑圧、フィリピンの反テロ法等、深刻な民主主義への攻撃が起こっている。アジアの多くの国では労働組合権が十分に認められておらず、サプライチェーンの底辺で不安定な雇用と劣悪な労働条件下で働く人も多い。その他にも、AIやロボット等の新技術の進展、気候変動といった我々の労働の未来に大きな変化をもたらすであろう多くの課題がある。そのような状況で、UNI Apro会長という大役を担うことの重責を感じている。今後、地域会長として、ラジェンドラ地域書記長をしっかりと支え、この地域のUNI加盟組合の皆さんと共に、全ての労働者の権利保護、安全、労働条件向上のため精一杯取組む所存だ。」

野田会長は、次のように退任の挨拶を行った。「6年前にクアラルンプールのUNI Apro地域大会で会長に選出されてから、多くの国を訪問し状況の理解に努め、リーダーの皆さんと人間関係を築いてきた。この2年はコロナ禍で皆さんに会うことができず残念かつ心残りだ。UNI Aproには、UNI Aproらしい良さがある。松浦新会長のリーダーシップの下、UNI Aproの益々の発展を祈っている。」

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「UNI本部及びUNI Aproにおける書記長交代という重要な移行期をずっと支えてくださり、大変感謝している。野田会長はUNI Aproだけでなく、ICTS部会の偉大なリーダーとしても、思慮深く、献身的かつ現実的に部会を主導してくださった。お忙しい中でもUNIの取組みに大変なエネルギーを注いでくださったことに、UNIを代表して“ありがとう!”と申し上げたい」と、野田会長に感謝の意を表した。

アチャリャUNI Apro地域書記長も、「事務局を代表し、野田会長の力強いサポートに心から感謝する。退任されても、UNI Aproの発展にお力添えをいただきたい」と述べた。

また、並木自動車総連事務局長及び石川JP労組委員長はUNI Apro副会長に、安藤情報労連委員長はUNI世界副会長にそれぞれ確認された。須齋損保労連事務局次長はUNI Apro女性委員会副議長として運営委員会メンバーに確認された。

新たな役員体制の下、UNI Aproファミリーは、コロナ危機を克服し、前進していくことを確信した。


UNI金融部会は、現在直面する課題と20年後の金融を見据えて活動する

2021年10月8日(金)日本時間19:00~21:00、UNI世界金融部会は、UNI世界金融部会運営委員会をオンラインで開催した。
リタ・ベルロファUNI世界金融部会議長は、開会にあたり、コロナ禍を理由に労働者の権利が脅かされ、不当解雇、支店閉鎖など労働問題が発生する中、労働者を代表する組合と組織化が重要になっている。我々はミャンマーへの連帯を含め、民主主義のためにも活動を続けていくと述べた。

アルケ・ベシガーUNI副書記長は、ポスト・コロナにおいて労働者だけが犠牲とならないよう、UNIとしてニューディールを提起していく。団体交渉を通じて、所得の平等やコロナ禍を理由にしたリストラと断固戦わなければならない。UNIは、変化する労働環境に対応し、既得権を守りながら、新たな課題に対応していく。金融機関における我々の力を構築し、世界で経営者と交渉するためにも組合の成長が必要である。BNPパリバとのGFA交渉、米国の銀行で40年振りに新たな団体協約の締結、ドイツの団体行動、ミャンマーに関する連帯ウェビナーなどたくさんの活動が展開されている。コロナ禍において組合の重要性が示され、労働安全衛生委員の重要性と共に世界のどこで働いていても、労働者には基本的権利があり、組合によって守られなければならない旨述べた。

各地域からの報告に続き、リモートワークの主要原則に関する活動報告が行われ、ヤン・ドゥシェック氏(ドイツver.di)より、ドイツ官民銀行における団体交渉について報告を受けた。
その後、ミャンマーへの連帯支援に関してアンナ・ハーベイUNI世界金融部会コーディネーター及びリサ・ネイサンUNI投資家対応アドバイザーより、金融部門としてミャンマー軍事政権の資金を断つため、政権に関係がある金融機関や企業に圧力をかける必要がある。金融機関は投資先に対し、デューデリジェンス含め、責任を持つべきである旨報告を受けた。
ニコラス・ウェイナー(米国CWA)は、米ベネフィシャル・ステートバンク銀行における団体協約締結に関し報告した。これは40年ぶりのことであり、組合は窓口、コールセンター等をはじめ49職種の労働者を代表している。本協定の締結により、大きな賃上げが実現し、解雇権の濫用を防止できるようになった。この成功をベースに今後3つの中小銀行ターゲットとしていく旨述べた。
最後にアンジェロ・デクリストUNI世界金融部会担当局長より、20年後の金融業界がどうなっているかに関し、投げかけがあり、リモートワークが進化する時代においてリモートワーカーとどう接点をもつか、20年後の金融業界について議論する、セミナーを開催したいと考えている。20年後の金融、組合、仕事、労働者、環境、世界はどう変わるのか。20年後我々はもういないが、20年後に金融部門で働くであろう人々の意見も聞かねばならない。だからこそ次世代人材を巻き込まねばならない旨強調した。
次回金融部会会議は、2023年8月23日、米国フィラデルフィアにおいて、UNI欧州金融部会大会、同8月24日、UNI世界金融部会大会を開催する予定である旨確認された。


UNI金融部会は、困難を乗り越え世界中の金融労働者と連帯する

2021年10月7日(木)日本時間19:00~20:30、UNI世界金融部会は、同議長・副議長会議をオンラインで開催した。
開会にあたり、リタ・ベルロファUNI世界金融部会議長は、困難な中にあっても活動の質が落ちない各地域の活動に感銘を受けた。但し、フィンテック労働者の組織化が進んでおらず、これまでの活動を強化しなければならない。労働者の権利が攻撃されており、民主主義におけるミャンマーとの連帯など課題は多いが乗り越えていきたい旨述べた。

続いて世界各地域の最新状況報告が行われ、UNI Apro地域を代表し、境田道正 UNI世界金融部会副議長・UNI Apro金融部会議長(損保労連)は、コロナ禍において、活動が困難な中、加盟組織をサポートしたUNI世界金融部会に謝意を表明した。
また、昨年UNI Apro金融部会として提言した「UNI金融部会はグローバルなグリーンファイナンス・イニシアチブと連携し、気候変動と自然災害のリスクを軽減していくべき」に関し、世界各国の金融産業がようやく動き始めたことに対しても謝意を表したい旨述べた。また11月、第6回UNI Apro金融部会大会を開催し、SDGsと炭素排出ゼロ目標の達成に向けて、ステークホルダーとの強力な連携を構築するための広範な討議を行う旨述べた。
更にコロナ禍の収束に向けてUNIは、開発途上国においても適切にワクチン接種が進むよう、ワクチンへのアクセス向上を推進し、働きかけるべきである旨述べた。

その後、アンナ・ハーベイUNI世界金融部会シニア・コーディネーターより、ミャンマー問題に関し、国際金融機関及び多国籍企業によるミャンマー軍事政権への資金提供を阻止するUNI世界金融部会の取組みが報告された。
またアンジェロ・デクリストUNI世界金融部会担当局長は、グローバル枠組み協定(GFA)に関する最新状況報告において、2022年は多くのGFAが期限を迎える重要な年であり、期限内により良い協定内容で更新できるよう取り組まなければならない。今後更新するGFAには、新たにコロナ禍の影響、在宅勤務、デジタル化等について盛り込みたい旨述べた。


「安全衛生は職場の基本!」ディーセントワーク世界行動デー2021に際し、UNI Aproよりメッセージ

2021年10月7日の「ディーセントワーク世界行動デー」にあたり、UNIは世界に向けて「今こそ、全ての人々を守るため、交渉と規制を通じて、新しい安全基準を設定する時だ」と発信した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、 「コロナ禍をきっかけに、世界中で労働安全衛生の問題が注目されるようになった。労働者の権利についての議論では中心課題となり、勤務中の、以前からある、或いは新たに発生した様々な危険から労働者を守るために欠かせない、労働組合が果たしている重要な役割が浮き彫りにされた」と述べた。

「職場の安全衛生は基本的な権利であることを認識しなければならない。」

UNIは、「ILOが職場の安全衛生は基本的な権利であると認定するよう、全ての組合に働きかけを要請するキャンペーン」を展開しており、UNI Aproはこれを強く支持する。

ILOは政労使から成る三者構成機関であり、労働組合は使用者及び政府に対し、労働安全衛生を最高レベルの国際労働基準に格上げするよう要求している。基本的権利とは、全ての国及び労働者に適用される権利である。 

2019年に政労使代表により満場一致で採択された、ILO創設100周年記念宣言では、全ての労働者にとって労働安全衛生が重要であることが認識されている。

その後、職場におけるテクノロジーの拡大使用によって発生したリスクに、コロナ禍中の危険が重なり、職場の安全衛生を基本的権利とする必要性の緊急度が高まると同時に、労働組合はその権利を徹底し行使する上で不可欠であることが示された。

「余りに多くの労働者が仕事中に感染し亡くなった。ILOレベルでのアクションがあれば、現場レベルで安全な職場を促進する組合の役割も果たしやすくなるだろう」と、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は述べた。

「新型コロナウィルスは、働く人々の健康を脅かす多くの新しい問題の1つに過ぎないが、加盟組織は全ての労働者にとって職場を安全に保つことができると確信している。」

UNI Aproは、加盟組織の各職場での取組みを強く支持します!


米国の銀行労働者、歴史的な団体協約を締結

UNI加盟組織の全米通信労組(CWA)の組合員は、銀行部門で40年を経て初めて団体協約を締結したことを非常に喜んでいる。

ワシントン州、オレゴン州、カリフォルニア州にあるベネフィシャルステートバンクの労働者は、適正な最低賃金と福利厚生の拡充、研修機会の拡大、労使合同委員会の設置、1,000ドルの賞与等を確保する3年の協約を結んだ。

ベネフィシャルステートバンクのカリフォルニア州オークランド支店で働くデザレイ・ジャクソンは、「ベネフィシャルステートで働く前は、ウェルズファーゴのコールセンターで働いていた。銀行の労働者が組合を結成することはもちろん、経営陣との協約交渉が可能であることすら知らなかった。ウェルズファーゴでは、常に極度の販売ノルマという圧力に曝され、声をあげれば自身の職が危うくなることもわかっていた」と振り返り、「今では、仕事に関してだけでなく、賃金や評価基準についても意見を言えるようになり、顧客に可能な限り最高の金融サービスを提供することにもつながっている」と喜びを語った。

CWAの「より良い銀行委員会」(CBB)が中心となって取組んだ組織化活動が奏功し、2020年3月にベネフィシャルステートバンクの従業員は投票で、組合結成とCWAへの加盟に賛意を示し、今回の新しい協約締結に至った。銀行には、組織化の際には中立を保つよう、また過半数の従業員が組合加入に署名したら、組合を承認するよう要請していた。

ニック・ワイナーCBB共同代表は、「銀行産業で何十年も結成できなかった組合をつくるため、ベネフィシャルステートの労働者は懸命に取組み、ようやく団体協約を締結するまでに至った。今こそ、全国の銀行経営者もこれに倣い、銀行労働者の権利を認める時だ」と主張した。
CBBに関わり、第一線で活躍する労働者は、構造的な差別、低賃金、過度な販売ノルマ、内部告発者への報復等で悪名高い米国の銀行業界の状況を改善するために懸命に取組んできた。組合に代表される労働者は全体の1.1%に過ぎない。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「CWAと組合員にとって大きな勝利だ。この重要性は過小評価できない。米国の銀行業界に悪影響を及ぼしている低賃金、差別、販売圧力と闘うには、組合への組織化しかない。自由で公正な環境の中で労働者が組織化できるようにすれば、労働条件の改善につながり、その結果、顧客へより良いアドバイスができ、より持続可能なビジネスにつながる。ベネフィシャルステートバンク経営陣がそれを理解してくれたことを嬉しく思う」と勝利を称えた。


UNI世界金融部会、ウェビナー「ミャンマーの労働者と連帯を:軍事政権への金融支援をやめよう」を開催

UNI世界金融部会は、UNI及びITUCのグローバル・アクションデーと連携し、9月15日(水)日本時間20:00-21:30、2021年2月の軍事クーデター以降のミャンマーの状況と、ミャンマー労働運動がミャンマーの軍事政権に対する包括的な経済制裁を求めていることについて、最新情報を共有するウェビナーを開催した。UNI世界金融部会は、銀行及び金融機関に対し、軍事政権と結びつきのある企業からの資本を引き揚げるよう求めている。

リタ・ベルロファUNI世界金融部会議長は、開会挨拶において、この闘いは、ミャンマーに自由と民主主義を取り戻すためのものであり、自分(ベルロファ議長)も軍事政権下の苦しみは経験しているのでよく理解できる。ミャンマーの人々と連帯し共に乗り越えていきたいと述べた。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、8月末、開催された「ASEAN+6 社会対話会合」において、UNI Aproとして軍政に反対する決議に参加した。UNI Aproは執行委員会で声明を採択したところ、これからも他のGUFsやITUC-APと連携し様々な場面で関与し、ミャンマーの民主主義を回復したい。また、サイバーセキュリティ法案に強く反対しており、多国籍IT企業による民主活動家のデータ集めには強く反対する。UNI加盟の豪FSUは使用者に対し、責任ある行動求め、ミャンマーで操業する多国籍企業に働きかけている。不服従運動に参加するミャンマーの銀行労組とも対話しており、連帯を示しているところ、今日は重要な機会となるよう期待していると述べた。

マウンマウン・ミャンマー労働組合総連盟(CTUM)会長は、2月1日、クーデター発生直後から、選挙結果を支持し、民主化を阻害する動きを非難する声明を出した。3日、軍部が動き出して以降、行動を続けてきた。鉄道が止まり、人の移動や物流が停止し、工場が停止し労働者が解雇されている。軍部は、半年で中央銀行職員を含む20万人の公務員を解雇した。市民社会は今も抵抗しているが、十分ではない。国にとって貴重で優秀な人材が失われている。軍事政権を止めなくてはならない。世界銀行の報告によると、GDPは18%下落し、国民の半分が貧困に陥っている。CTUMは組合同士連帯し、行動し続けているが、組合リーダーたちが次々に逮捕されているのが現状である。国連において、軍事政権ではなく国民統一政府(NUG)を認めるよう求めている。ILOは軍事政権に会議への参加資格を与えないとした。今次国連総会もGUFsやITUCと共に総会から軍事政権を追い出すキャンペーンを行っている。軍事政権に対する諸外国からの財政的な支援を断ち切ることが重要であり、みなさんの支援を必要としていると述べた。

シャラン・バロウITUC書記長は、軍事政権への資金の流れを断ち切るために、金融部門、特に銀行が責任を果たすことが重要である。欧米の口座からの送金など個々人からの送金が見逃されている。ミャンマーの状況は、自由と民主主義が否定されていることと同義である。ITUCとしてUNIのキャンペーンを支持する。我々は包括的な制裁を軍事政権に求めており、軍政を国連から閉め出したい。政府にもプレッシャーかけ、断固とした態度をとるよう求めていく。組合運動への経済的支援と併せて連帯して行動しようと呼びかけた。

リサ・ネイサンUNI投資家対話アドバイザーは、全体で650億米ドル以上の資金が結果的に軍部に流れている。NGOバンク・トラックによると10億米ドル以上の投資を行っている銀行には、日本の三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行が挙がり、他には農林中金の投資も確認できる。軍事政権と歴史的な関係があり、クーデター前からの投資かもしれないが、結果的に弾圧に直接関わっていることになる。人権デューデリジェンスに基づき、投資をすぐにやめるべきであると述べた。

アンジェロ・デクリストUNI金融部会担当局長は、金融産業の労組として、我々はミャンマー国民と連帯すべきである。民主主義や労働組合主義が攻撃されているということであり、本ウェビナーは出発点である。スイスのUBSに書簡を送るキャンペーンを始める予定である。民主主義を守ために声をあげようと述べた。

Q&Aセッション
Q:軍政への資金の流れを断ち切ると労働者の立場が苦しくなることがないか。
A:ILOの報告によれば、この6か月で220万人が失業した。もちろん資金引揚は、労働者に一時的に影響するかもしれないが、それでも包括的な経済制裁は必要。労働者にとって痛みを伴うかもしれないが、自由と民主主義を取り戻すためならやる価値はある。
Q:NUGが武装するというニュースがあるが如何。
A:自衛のため、武器を取ることはあるが、武装ではない。もちろん我々は内戦を望んでいるわけでもない。みんなで交渉に参加し、話し合いによって解決したい。経済制裁により資金を断てれば、軍事政権は崩壊するだろう。国連からは既に閉め出された。これは我々の運動によるものだと考えている。
Q:UNIが多国籍企業ではなく金融機関に対象を絞っているのは特定の理由があるのか。
A:金融機関が果たす役割は重要である。事実650億米ドルもの投資が行われ、軍事政権の資金源になっている。人権への責任を果たし、資金源を断ち切るべきだと考える。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、本ウェビナーを総括し、マウンマウン会長の非常に厳しい状況下での出席に感謝。UNIとITUCは民主主義復活のために、様々な支援をしている。国連総会から軍事政権を閉め出せたのは、大きな前進である。暴力が横行し失業者が増えている。それでも国民は我々労働組合を支持し、過去には戻らないという確固たる意志の下、行動している。資金を断ち切れば軍は崩壊する。これからは更に課題にフォーカスしていく。これは団体交渉のための闘いではなく、民主主義を取り戻すための闘いである。世界はミャンマー国民の味方であると述べた。
マウンマウンCTUM会長は、保険業界についても取組みを期待する。ミャンマーには10社以上の国際保険会社が進出している。海運・航運共に保険が無ければ運用できず、短期的な規制でも軍事政権への資金流入が防げる。今日が民主主義を取り戻す長い旅路の始まりだと確信していると結んだ。


UNI Apro、ミャンマー国民統一政府の国連総会での承認を求める共同決議に参画

2021年8月30日に開催された、労働組合、国会議員、ミャンマー国民統一政府(NUG)によるASEAN+6地域社会対話(ARSD)で、ディーセントワークの推進に向けて同国の民主主義の回復を求める決議が採択された。

決議では、9月14日から開催される第75回国連総会において、NUGをミャンマーの正当な代表として承認することを国連に要請する等、重要な勧告がなされた。

今回の社会対話は、NUGと軍事政権のどちらの代表が国連総会に出席できるかを決定する国連総会の信任状委員会の審議に先立ち、特別に開催されたものだ。

ミャンマー国民は、民主的に選出された亡命中の立法機関が4月16日に設立したNUGを、国際社会が承認することを求めている。協議の中で重点的に検討されたのは、そうしたミャンマーの人々の声を後押しする方法である。NUGには、国民民主連盟(NLD)、すべての少数民族グループ、様々な政党、労働組合、青年・女性組織の代表者が参加している。

UNI Aproは、志を同じくするグローバルユニオンのアジア太平洋地域組織、ASEANサービス従事者労働組合評議会(ASETUC)とともに、国際労働組合総連合アジア太平洋地域組織(ITUC-AP)、ASEAN労働組合協議会(ATUC)、ASEAN人権議員連盟(APHR)、ミャンマー労働組合総連盟(CTUM)の協力を得て、NUGの承認を求める広範な活動の一環として、今回の社会対話を開催することとなった。

ASETUC書記長でベテラン組合活動家のモハマド・シャフィー・BP・ママルUNIマレーシア加盟協議会(UNI-MLC)議長が労働組合を代表して歓迎の言葉を述べ、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、パネルセッション「ミャンマーでビジネスを行うということ」の中で司会を務めた。

シャフィーUNI MLC議長は、「今回の社会対話が、ミャンマーの友人たちを勇気づけ、国際社会がNUGを正当な代表として認めることを望むミャンマーの人々に、希望を与えるものとなることを心から願う」と述べた。

ARSDは、ASEANで毎年開催されている三者社会対話であり、様々な問題に対する社会パートナーの対応を集約し、人々を中心としたASEANの構築に向けてディーセントワークのアジェンダを推進している。今回、参加国を拡大して特別版として開催されたARSDには、ASEANの主要な経済パートナーである5か国(日本、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランド)も加わった。

国連総会前日の9月13日、グローバルユニオン評議会(CGU)は、政府間組織にNUGを承認するよう求める世界行動デーを実施する予定。


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