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ジョブズ・ウィズ・ジャスティス、UNI世界大会でブレイキング・スルー賞を受賞

労働者の権利擁護団体として知られるジョブズ・ウィズ・ジャスティス(JwJ)が、UNIブレイキング・スルー賞を受賞した。労働者のエンパワーメントに対する同組織の優れた貢献を称えるものである。

エリカ・スマイリーJwJ事務局長は、受賞にあたり「今回の受賞は本当に名誉なこと。先見性のある労働者、地域社会、学生、宗教のリーダーたちが、すべての人のための団体交渉力を組織化し、現代の労働者の経験や状況に見合った創造的アプローチを拡大するという共通のビジョンのもと、対等な立場で協力する機敏な組織や組合のネットワークの構築に努めたことの証だ」と感謝の意を表した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「ジョブズ・ウィズ・ジャスティスは、一貫して、労働者の声を押し上げ、公正な待遇を確保するために揺るぎないコミットメントを示してきた。その取組みは、UNIが掲げる団結の精神に完全に合致している」と述べ、JwJの優れた活動を祝福した。

JwJは、公正な賃金と労働慣行、安全な労働条件を提唱する取組みの最前線にいる。草の根の組織化、ネットワークの構築、戦略的キャンペーンによって、同組織は地域、国、国際レベルで労働者に利益をもたらす政策変更に貢献してきた。JwJは、労働者、地域社会、学生や宗教の声を国や地方レベルで結集し、人々の生活改善を勝ち取るとともに、労働者の権利に関する世論を形成している。

UNIブレイキング・スルー賞は、JwJの功績を称えるだけでなく、より良い未来のために協力と革新を続けるよう、労働者の権利擁護者に行動を促すものでもある。この賞は、今日、急速に変化する仕事の世界において労働者が直面する課題に取組む上での連帯と集団行動の重要性をアピールするものである。


#UNIRISINGTOGETHER:第6回UNI世界大会が米国・フィラデルフィアで開幕

2023年8月27日、ついに第6回UNI世界大会が、米国・フィラデルフィアで盛大に開幕した。109か国から1,200人以上の組合指導者が参加し、世界の労働運動と米国の政界からの力強い声を聞いた。

冒頭、ルーベン・コルティナUNI会長が、「我々は5年前、組織化、組合結成、グローバル協約の締結など、加盟組織と共に前進を続け、より良い世界のために連帯することを約束した。すべての目標を達成したわけではないが、我々は前進し続けてきたし、今後もこれまで以上に力強く歩み続けていく」と語った。

開会式では、ダンカン・クラブツリー=アイルランド全米映画俳優労連(SAG-AFTRA)事務局長が巧みな司会を務め、ストライキに突入した16万人の俳優たちの状況を、大会会場であるペンシルベニア・コンベンション・センターに伝えた。彼らは、デジタル時代に尊厳ある仕事を求めて闘っており、どこの組合にとっても身近な闘争である。UNI世界大会の参加者は、闘争中の労働者にエールを送った。

次いで、ジム・ケニー・フィラデルフィア市長が参加者に歓迎の辞を述べ、ダニー・ボーダー・フィラデルフィア地方労働評議会議長が、フィラデルフィアが組合の街であることを改めて強調した。

メアリー・ケイ・ヘンリー全米サービス従業員労組(SEIU)国際会長は、「すべての人に組合を」という呼びかけで、会場を沸かせた―「前進する道はただ一つ。我々、何百万人もの人々が組合に結集し、我々を尊重し、守り、労働の対価を支払うよう、要求を表明することだ。我々は子どもたちのため、両親や祖父母、家族のため、そして隣人のために、豊かで、喜びのある、安全なコミュニティを築いていきたい…(中略)…我々の仕事には尊厳がある。我々の人生には価値がある。そして希望がある。その希望を原動力に、どこで働き、どこに住もうが、すべての人のための組合を勝ち取るために闘っていく」

マーク・ペロン北米食品商業労組(UFCW)会長は、国際的な団結の重要性を強調し、参加者に呼びかけた。「我々はグローバル・ユニオンの多様なメンバーとして、互いに、そしてそれぞれの組合内で、新たな、より強力な絆を模索しなければならない…(中略)…我々が直面する重荷がどのようなものであろうと、それがどれほどの時間を要するものであろうと、立ち向かう相手の規模がどのようなものであろうと、我々が求めるより良い世界と正義を求めて、闘いを強化していかなければならない」

リズ・シューラー・アメリカ労働総同盟・産業別組合会議(AFL-CIO)会長は、「労働者は社会的保護を欠いており、ILOは所得の低下を報告している。これはどういうことか?その答えは、労働組合だということ。そして我々は、そのことを世界中の労働者に知らしめるため、持てる力のすべてを使い続けていく。 …(中略)… あなたは一人ではない、我々はともに立ち上がり、世界中の労働者のために尊厳と正義の未来を築いていく、私は闘い続ける準備ができている。あなたはどうですか?」と呼びかけ、会場は熱気に包まれた。

この行動への呼びかけは、富の集中に反対し、より公正で公平な未来への希望を語りかけたバーニー・サンダース上院議員によって、さらに熱を帯びた。「世界は億万長者だけでなく、我々全員のものであるということを、無法者の企業に伝えなければならない」と述べ、「ごく少数の人々が多くの富を持ち、多くの人々がわずかな富しか持たないという現実を変えなければならない。そして、その変化をもたらすのは労働組合運動だ…(中略)…新たなテクノロジーが企業のCEOだけでなく、労働者にも利益をもたらすようにするために共に闘えば、我々が実現しうる可能性は、無限にある」と聴衆に訴えかけた。

サンダー上院議員のスピーチはこちらから。

日本からは、情報労連、全信連、生保労連、UAゼンセン、労済労連、全労金、自動車総連、損保労連、大日本印刷労組、JP労組、事務局から70人以上が、開会式に出席した。

また、開会式には、米国史上もっとも労働者と労働組合を支持する大統領となることを誓ったバイデン大統領から、UNI世界大会の参加者に向けて、メッセージが寄せられた。

UNIの取組みを称え、中産階級の重要性を指摘するとともに、次のように締めくくられている―「私たちは歴史の変曲点にあり、世界は急速に変化しています。労働組合は労働者に声を与える存在であり、あらゆる場所で人々は、自由かつ公正に団結し、団体交渉を行う機会を持つべきです。それは家族にとっても、私たち共通の未来にとっても、良いことなのです。ともに、労働者の力を高め続けていきましょう」

UNI世界大会に関連したその他の記事は、以下のリンクからご確認いただけます。

第6回UNI世界女性大会
UNI世界金融部会大会

●世界大会1~3日目の記事
世界大会1日目、 世界大会2日目、 世界大会3日目

●UNI各賞の記事はこちら
『ブレイキング・スルー賞』
1:UNIPHIN(ネパール)、 2:HTS労組(ウガンダ)、 3:PAM、PRO(フィンランド)、 4:Jobs with Justice(米国) 

『恐怖からの解放賞』
1:Be Like Nina(ウクライナ)、  2:SINTRAPULCAR(コロンビア)


『共に立ち上がろう』-UNI世界女性大会、権利擁護のための交差する闘いに焦点

2023年8月25~26日、歴史に彩られた街、フィラデルフィアにて第6回UNI世界女性大会が開催され、 73か国、202労組から582名が参加した。 労働組合運動のリーダー、女性の権利活動家、そして人種差別に抗する活動家など、様々な分野で権利のために闘う活動家が一堂に会する、非常に意義ある大会となった。

ミシェル・ケスラー代議員(米国、UFCW)が、「兄弟姉妹愛の街であるフィラデルフィアは、組合の街」と宣言し、2日間にわたるUNI世界女性大会が幕を開けた。この宣言が会場に響き渡り、参加者は労働運動の拠点としてのフィラデルフィアの豊かな歴史に思いを馳せた。フィラデルフィアの遺産、特に奴隷制との最初の闘いは、公正で公平な未来のための基盤を築いてきたのである。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、こうした運動が互いに交差し重なり合っているものであることを強調し、「組合の権利、女性の権利、人種的正義を求める闘いは、密接に結びついている。UNIの女性委員会の取組みは、こうした闘争において欠くことのできない一部だ」と述べた。

大会を通じて、多くの力強い発言が、職場におけるジェンダー平等の重要性を強調した。退任するパトリシア・ナイマンUNI世界女性委員会議長は、「今日、この組合の街、そして革命、独立、権利の歴史から『自由のゆりかご』としても知られるこの街において、世界中のすべての女性労働者に、立ち上がり、闘うことを求めたい。私たちの権利、自由、成果、声なき人々、平等、女性のために立ち上がろう!UNI万歳!」と呼びかけた。

ミラグロ・パウ代議員(ウルグアイ、AEBU)は、「現在は私たちのもの。未来は私たちのもの。世界は女性を必要としている」と述べて、ジェンダー平等に関する行動を一層強化するよう呼びかけ、ケイト・ハドソン代議員(英国、CWU)は、女性に過大な影響を及ぼしているパンデミックによる不平等の悪化に注目を促した。

工藤恵里香代議員(自動車総連)は、男女共同参画に取組む上で女性のリーダーシップを強化する必要性を強調し、「職場単位での女性の意識改革を通じ、女性組合役員数を引き上げ、自動車産業における男女格差をなくしていくことに貢献していきたい」と語った。

べロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長は、会場にいた多くの人々の思いを共有し、 「女性の権利のための闘いは決して容易ではない。我々は一人ではないのだと知り、我々が持つ集団的な力から、パワーを引き出そう」と呼びかけた。

また大会では、ディーセントワークとジェンダー平等の必要性が、持続可能な未来の極めて重要な要素として浮かび上がった。ジュリア・フォックスUNI世界女性委員会副議長(オーストラリア、SDA)は、包摂的な経済成長とジェンダー平等は、持続可能性にとって不可欠であると強調した。クリスチャン・ド・ナシメント代議員(ブラジル、Sintetel)は、組合の研修にジェンダーの視点を取り入れることの重要性を強調した。

また、與那嶺裕加代議員(損保労連)は、女性活躍推進に向けた男性育休を推進する上で、「取得の申し出のしづらさや、取得後のキャリア不安などを払拭する必要があることから、業界経営側との対話の場において、必要性の理解促進や、育休取得者を支える職場の負担を解消する仕組みづくりなどを要請、課題解消に向け労使で取り組みをすすめている」と報告した。

藤井愛子代議員(情報労連)は、「ジェンダー平等に関する労使協議の場を持つ組合においては、行動計画への意見反映や、組合員からの要望をもとにハラスメント対策の強化や両立支援策の拡充を求める等の取組みが着実に行われているが、半数以上の組織では、労使協議の場が設置できていない」と述べ、待ったなしの状況を訴えた。

ジェンダー・ダイナミクスの形成におけるテクノロジーの役割についても議論がなされ、カリン・シェーネヴォルフ代議員(ドイツ、ver.di)は、デジタル化におけるジェンダーの側面を理解する必要性を強調し、情報への権利とサイバー・ハラスメントに対する取組みを提唱した。

多くの発言者が、女性に対する暴力と闘う緊急の必要性について強調した。アマル・エル・アムリ代議員(モロッコ、UMT)は、職場における暴力に終止符を打つための集団的な行動を呼びかけ、金久保茜代議員(UAゼンセン)は、飲食店における暴力やカスタマー・ハラスメントの現状および、経営者団体や、国会議員、地方議員への働きかけ、ビデオやグッズを活用した啓発活動などその対策について報告し、「暴力やハラスメントのない職場づくりに努めていく」と誓った。

テレサ・モーティマー代議員(バハマ、BSFU)は、UNIのメンタリング・プログラムを評価し、チェネル・カブレラ代議員(トリニダード・トバゴ、BIGWU)は、メンタリングと組合の支援を得て学位を取得するまでの道のりについて、共有した。

岡田香織代議員(UAゼンセン)は、「多様な働き方をする組合役員の存在は、組合員からの声を集めるためにも、労働組合の活動や方針に多角的な視点を組み込むためにも有効であり、労働組合全体の力を強化することにつながる」として、自らも女性の組合リーダーの育成に取組んでいきたいと語った。

大会1日目は、パキスタンのカリダ・マクスード代議員の「労働組合は、パキスタンの民主主義を守るために男女が協力できる場だ」との心に響くメッセージで締めくくられた。

女性大会2日目は、安全衛生と女性特有のニーズに関する議論から開始した。

ミヨン・チェ代議員(韓国、FKMTU)は、「私たちは与えられた使命を受け入れなければならない。女性には、女性組合員の利益を守ることができるという強みがある。私たちは傷つけ合うのではなく、助け合い、互いに愛情を注いでいかなければならない」と訴えた。

浅香朋子代議員(JP労組)は、同組織の「女性フォーラム」による女性が活躍できる環境づくりに関する政策提言活動を紹介し、育児休業や生理休暇、更年期障害の3つの課題について、成果を報告した。

また、保健医療分野では、労働者の7割が女性であるにもかかわらず、ケアを提供する人々のケアは見過ごされがちである。セリア・レジーナ・コスタ代議員(ブラジル、Sindsaude SP)は、「ケアを提供する人々の健康を守るために注意を払うことは、基本的な課題」と述べ、ヘレン・イェマネ代議員(イタリア、Filcams-CGIL)は、「女性が安全衛生に関する政策の策定に、より直接的に関与できるようにすべき」と主張した。

また、コン・ジヒョン代議員(韓国、KHMU)は、「なぜ私たちがセクハラや職場でのいじめ、睡眠不足に苦しまなくてはならないのか?これらの不公正と闘うため、共に立ち上がることが必要」と呼びかけた。

また、女性大会では、フアナ・オルメダ・ゴメス代議員(スペイン、FSC-CCOO)が紹介した、女子ワールドカップ決勝におけるルビアレス・スペインサッカー連盟会長の恥ずべきセクハラ行為を糾弾し、こうした行為の撲滅と責任者の解任を求める緊急連帯声明を支持した。

ヨハンナ・ヨンスドッティル代議員(アイスランド、SSF)は、労働運動に若い女性の声を取り込む必要性について熱弁をふるい、 「若者には計り知れない力がある。新鮮な洞察力とアイデア、新しい学び方やスキルをもたらし、変化に適応できる弾力性のある労働組合運動の構築を後押しできる」とし、「若者が潜在能力をフルに発揮できるよう、支援してほしい」と訴えかけた。

UNI世界女性大会は閉幕にあたり、キャロル・シェファー(アイルランド、CWU)新議長を選出した。同氏は、先達のすべての女性に感謝の意を表し、「どの国においても、先達の女性たちは、我々が連帯を築くための土台を築いてくれた。そして今度は、我々がそのレガシーを受け継ぐ時」であると語り、「女性が団結すれば、その力は誰にも止めることはできない」と強調した。

女性の権利を守り、推し進めていく活動家たちの共鳴する声は、ジェンダー平等と労働者の権利を求める現在進行中の世界的な闘いに、確固たる足跡を残した。


UNI世界大会参加者にとって、大会スローガンの『共に立ち上がろう』とは?

第6回UNI世界大会を数日後に控え、参加者が最も期待していることについて、尋ねた。

大会で何を期待にしているかという問に対して、参加者のよくある答えの1つは、「全部!」というものだが、もっと具体的な答えも、多く聞かれた。

「インスピレーション!状況や方法は違えど、我々全員が、全ての組合員の生活向上のために取組んでいる。 友人や仲間と会い、それを見聞きすること」

「同じ目標を共有する世界中の人々と集うこと、つまり共に立ち上がること」

「できるだけ多くの素晴らしい経験を学び、後で組合や国内で共有できるようにしたい」

「他国の組織化の勝利について学びたい」

「経験を共有する。様々な危機にもかかわらず、組合がどのように団体交渉を実施しているか、聞き学ぶ」

「私たちが団結したときの力と可能性を感じとり、我々は一人ではないことを皆に知らせ、感じてもらう!」

「パンデミックを経て、再び皆で集うこと」

UNI世界大会で旧友と再会し、新しい仲間に出会うことは素晴らしい経験となるだろう。

ある参加者は「大きな大会は初めてで、少し緊張している」と語っていた。大会の連帯感と、労働者の力を高めるという共通の目標によって、緊張はすぐに和らぐものと信じている。


バーニー・サンダース上院議員、フィラデルフィアのUNI世界大会で講演へ

2023年8月27日にフィラデルフィア・コンベンション・センターで開幕する第6回UNI世界大会に、労働運動の熱き支持者、バーニー・サンダース米上院議員が登壇する。

サンダース上院議員は、米国の進歩的政治を牽引し、長年にわたり国民皆保険制度、所得の平等、労働者の権利を擁護しており、労働運動と社会正義を熱烈に擁護してきた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「サンダース上院議員をUNI世界大会に迎えることができ、感激している。同議員は30年以上にわたり、米国だけでなく世界中の労働者のため、議会というプラットフォームを活用し、社会的・経済的正義を推進してきた人物だ」 と期待を述べた。

#UNIRISINGTOGETHER:主要テーマと議題 
世界大会は、労働者の権利促進や、喫緊のグローバルな課題への取組みを目的とした主要テーマを中心に扱う。議題となる重要なテーマには、以下が含まれる: 

✓全ての人のために、組合の力を構築しよう: UNIは多国籍企業に対する労働者の影響力の拡大を目指し、団体交渉権の保護・拡大を提唱する。 

✓企業責任を問うため、ルールを変えよう: 世界中の企業が、労働者の人権を尊重するようにしていく。UNIは、多国籍企業に説明責任を負わせるための効果的で拘束力のある手段を確立するために闘っており、特に拘束力のあるデューディリジェンスのあらゆる段階において、組合が関与することに重点を置く。 

✓すべての人が恩恵を分かち合えるデジタルトランスフォーメーションのために、共に立ち上がろう:組合主導のイニシアティブを通じて潜在的リスクに対処しながら、労働者が技術革新の恩恵を共有できるようにしていく。デジタル化が仕事の世界を形成し続けているため、UNIと加盟組織はこの変革の影響について、団体交渉する決意である。

✓安全衛生のために、共に立ち上がろう:パンデミック後の仕事の世界における強力な職場代表制度と安全規制の必要性を強調する。UNIと加盟組織は、安全衛生に関する懸念をめぐって組織化・交渉し、独立した安全衛生委員会を促進していくための戦略を立案する。 

大会ウェブサイトに、取り上げられるテーマの全リストが、掲載されている。


フィラデルフィアの魂を探る:歴史と文化の素晴らしい道筋をたどり、共に立ち上がろう

兄弟愛・姉妹愛の街として知られるフィラデルフィアは、第6回UNI世界大会にへの全ての参加者を温かく迎える準備が整った。フィラデルフィア市とUNIの米国加盟組織は、この活気あふれる大都市で、世界各国の組合活動家を受け入れることを心待ちにしている。ここでは、フィラデルフィアの歴史的な社会正義に関わる史跡や、現地訪問をより豊かなものにするためのアイデアをご紹介する。

闘争の歴史を探る

住民から「フィリー」と呼ばれる、この素晴らしい歴史を誇る街には、訪問者が探索すべき見どころが多い。

労働記念碑:フィラデルフィア南西部のエルムウッドパークにある、芸術家ジョン・カインドネス(父親は造船所の労働者)が設計した作品。全米の組織化された労働者の貢献に敬意を払い、フィラデルフィアの豊かな労働者階級の歴史を称えている。コミュニティーの集いの場として、また「屋外で学ぶ歴史作品」として機能するこの記念碑は、米国の労働運動におけるフィラデルフィアの極めて重要な役割を示している。

また、マザー・ベセル・アフリカン・メソジスト・エピスコパル教会を訪れれば、奴隷廃止運動の歴史と地下鉄との深いつながりが、現在まで続く平等を求める闘いから示唆を得ようとする人々に、大きな感銘をもたらすだろう。さらに、フィラデルフィアのアフリカ系アメリカ人博物館は、黒人の経験してきた歴史を鮮烈に今に伝える。

フィラデルフィアは、語られてきた歴史にとどまらず、地元の味と世界の味が出会うグルメのメッカでもある。大会会場の近くにあるレディング・ターミナル・マーケットには、80を超える出店があり、誰もが楽しめるフードを提供している。

フィラデルフィアには、他にも魅力的なスポットがたくさんある。アメリカ有数のアーバン・ビーチと称されるスプルース・ストリート・ハーバー・パークや、ショップ、バー、レストランが建ち並ぶ多彩なサウス・ストリート、18世紀の趣が残る石畳のオールド・シティ等が挙げられる。

現地のUNI加盟組織が、博物館、公園、文化的アトラクションの素晴らしいリストをまとめており、またフィラデルフィアの飲食店については、こちらで紹介している。

フィラデルフィアは、その豊かな歴史、活気ある文化、温かいもてなしを分かち合おうと、『共に立ち上がろう』をテーマに掲げる代表団の到着を心待ちにしている。市民権や労働権の闘争を象徴する歴史的な名所から、街の多様性を称える近代的な拠点まで、この賑やかな街は忘れられない経験を約束する。


フィラデルフィアUNI世界女性大会に向けて、準備整う

2023年8月25~26日、 世界中のUNI加盟組織から700人以上の女性が、米国・フィラデルフィアに結集し、UNI第6回世界女性大会が開催される。

「共に立ち上がろう、女性たち」をテーマに開催される今大会では、参加者が一丸となって次期4年間の優先課題を設定し、新しい世界女性委員会議長を選出するほか、世界の女性の権利を擁護するため、互いの声に耳を傾け、学び、闘いを主導する。

南アフリカ商業労組のパトリシア・ナイマンUNI世界女性委員会議長は、「女性リーダーとして、女性が共に立ち上がることで生まれる力を、目の当たりにしてきた。我々の声と行動が結集すれば、世界を変革する力がある。フィラデルフィアに集う世界中の労働組合の女性活動家とともに、今大会に参加できることをうれしく思う」と語る。

UNI世界女性大会では、気候変動や技術革新に直面する女性労働者のため、持続可能な世界におけるディーセントワークを実現する必要性など、5つの主要テーマが取り上げられる。

暴力とハラスメント:特にジェンダーに基づく暴力は、依然として仕事の世界における苦難である。UNIは、仕事の世界における暴力の根絶に向けて、ILO第190号条約(2019年)の採択を推進する上で重要な役割を果たしてきた。現在、その批准と実施、団体協約における条文の活用が焦点となっている。今大会では、職場内外であらゆる形態の暴力に終止符を打つために、組合を支援する最良の方法に関する取組みを継続していく。

組合の中で、立ち上がろう!女性たち:UNIは、UNIの機構、指導部、活動、会議など広範な分野にわたり、女性の代表率40%の実現に向けたキャンペーンを長期にわたって展開し、成功を収めてきた。しかし、この割合を維持することは、絶え間ない闘いである。今大会では、さらに多くの女性を組合指導部に参画させる方法について検討し、この プロセスにおけるUNIのメンタリング・プログラムの役割に焦点を当てる。

労働安全衛生:これは今やILOの基本的権利である。このテーマでは、特に妊娠や更年期をめぐる女性特有のニーズを考慮し、組合がジェンダーの視点から安全衛生に取組む方法について、取り上げる。

女性と青年:今大会では、労働組合運動にもっと多くの若い女性を参加させ、組合に勧誘する方法、若い女性が指導的立場や意思決定的立場に参画できる場を創出する方法、また研修やメンタリングを通じて組合生活を支援する環境を提供する方法について、検討していく。

ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長は、「UNI世界女性大会は、世界中の労働組合運動の女性リーダーが一堂に会し、ストーリーや戦略を共有し、女性労働者の権利を求める闘いを強化する、素晴らしい機会になる。フィラデルフィアでお会いしましょう!」と呼びかけた。

第6回UNI世界女性大会の詳細は、こちら。


広島と長崎の惨禍に想いを馳せ、核兵器のない世界を求めて声をあげよう

広島・長崎への壊滅的な核攻撃から78年目を迎える中、UNIは1945年に失われた22万5,000人の命と、長期に及ぶ放射線や心的外傷の被害に苦しむすべての人々を、追悼する。

UNIはまた、世界各地で懸念される脅威と不安定さが増していることを受け、核兵器のない世界を実現する闘いに改めて緊急性を求める。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「我々はこの厳粛な日を、命を落とした人々、家族を失った人々、取り返しのつかない被害を受けた人々に思いを馳せながら迎える。このような武器が二度と使用されることのないよう、闘っていかなければならない」と述べ、「特にウクライナでの戦争が続き、混乱と核の脅威の増大に直面する世界において、こうした兵器の廃絶と平和を求める声は、かつてないほど緊急のものとなっている」と訴えた。

UNIは、核兵器の存在が人権と根本的に相容れないことを認識し、核兵器のない世界を声高に提唱してきた。核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のメンバーとして、UNIは世界的な軍縮の意義を唱え続けている。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「我々の地域、そして世界中の安全で民主的な未来のためには、平和が必要だ。だが、核兵器がもたらす根源的な脅威によって今、平和は脅かされている」と指摘し、「我々は今週、犠牲となった人々を追悼し、平和への思いを新たにし、連帯する時だ」と語った。

UNIは、2010年に長崎で世界大会を開催して以来、長崎市や国際的な平和運動と強い絆を構築し、これらの兵器を過去のものとして葬り去るべく、安全で民主的な未来の必要性を強く訴えてきた。


UNI世界大会でスピーチする米国『働く家族の党』代表のモーリス・ミッチェル氏

2023年8月に米国・フィラデルフィアで開催される第6回世界大会の基調講演者として、UNIはモーリス・ミッチェル『働く家族の党(WFP)』代表を迎える。

米国でWFPを率いるミッチェル氏は、労働者の権利と社会正義に揺るぎなくコミットしており、世界中から1,000人以上の労働組合の指導者、活動家、組合代表が結集する集会での基調講演者として、最もふさわしい人物だ。

同氏は「UNIおよびすべての世界中の同志とともに、この歴史的な大会に参加できることを誇りに思う」と述べた上で、「集団的闘争に国境はない。共に強力なアライアンスを築き、組合、選挙で選ばれた役員、市民の権利推進を目指す諸権団体と国境を越えて手を携え、多民族・階級横断的な運動を構築していきたい。我々の取組みを結集することで、現状に挑戦し、労働者の権利が尊重され、尊厳が確保された世界を求めて闘っていくことができる。今回の大会は、より公正で公平な世界を構築するために団結する、重要な機会となる」と訴えた。

社会的・経済的正義を求める多民族運動にコミットするWFPは、米国の政界において最も活気のある第三政党だ。WFPはペンシルベニア州を含む十数州で組織され、組合を擁護する同党の候補者は、全米のあらゆる地域で選挙キャンペーンに勝利している。フィラデルフィアでは強力な勢力として台頭し、その影響力は全国的に拡大している。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「第6回UNI世界大会でモーリス・ミッチェル氏を迎えることができて、光栄だ。WFPを率い、労働者の権利向上に献身する彼の姿は、UNIや世界中の加盟組織の目指すところと完全に合致する。労働者の力を構築するには、職場、地域社会全体、政治権力の中枢で組織化することが必要であり、WFPはこの3つ全てを実行している」と力説した。

ミッチェル氏は講演の中で、労働者の権利、公民権、社会正義は、相互に交差した問題であるとの認識の高まりについて、取り上げる予定だ。民族や階級を超えて連帯を築いてきた彼の経験は、正義と人権を求める、より包摂的で多様な運動を作る上で、学ぶことが多いだろう。


UNI-LCJ青年・女性ネットワーク会議を開催!

UNI-LCJ第5次アクションプランに基づき、UNI-LCJ加盟組織の青年・女性役員の交流・情報交換の場として標記会議が開催され、印刷労連、UAゼンセン、全労金、損保労連、大日本印刷労組、日放労、JP労組、事務局より、21名が出席した。昨年の各ネットワーク会議を踏まえ、青年・女性の活動には多様性や機会均等の推進等の共通点も多いことから、今回は両会議を合同開催とした。

はじめに出席者が自己紹介を行った後、森川UNI-LCJ事務局次長より、UNIおよびUNI Aproの青年・女性活動について報告がなされた。女性委員会の活動として、メンタリングプロジェクトや労働安全衛生、LGBTI+、暴力・ハラスメント撲滅に向けた取組み、また青年委員会の活動として、各国での教育・研修、組織化、社会貢献活動、SNSを通じた情報発信の取組み等が紹介された。

次いで、参加組織から青年・女性、ジェンダー、ダイバーシティに関する活動や課題が共有された。


●印刷労連(古賀初代副中央書記長、佐々木冴子中央委員・女性参画プロジェクトメンバー):ジェンダー平等推進計画に基づく活動として、広報・アピール活動、連合「女性リーダー養成講座」への積極参加、ジェンダー平等・多様性推進会議等に取組んでいる。推進会議はプロジェクトメンバーが中心となって運営し、意思決定権のある男性役員にも参加を要請したことが、従来との違いである。今後はプロジェクトから専門委員会への格上げを検討しており、各組織にジェンダー平等を組み込んでいく事が課題であり、産別としてフォローしていきたい。

●UAゼンセン
✓女性に関する活動(寺嶋雪乃多様性協働局副部長、UNI Apro女性委員):同組織の掲げる男女共同参画推進計画では、①職場におけるジェンダー平等の実現、②ワークライフバランスの実現、③組合活動における男女共同参画の実現、の3つを柱とし、アクションプランを策定している。男女共同参画推進キャンペーンでは、短時間組合員向けのみに交流会や男性の育休取得促進に向けたツール(パパのリアルな育休ニュース発行など)の開発、女性の活躍・定着に関する調査とその活用、女性の健康支援の強化に向けた学習会や啓発リーフレット作成などを行っている。
✓青年に関する活動(藤原尚子運動推進局員。UNI Apro青年委員):同組織35歳以下の青年組合員による『Young Leaves』は、若年労働者の力を労働運動に生かし、次世代リーダーの育成を目的としており、弁論大会や自然保護活動、領土問題等啓発推進月間、北朝鮮による日本人拉致被害者家族支援、オンライン交流会などを実施している。

●全労金(桐田真弓書記次長):同組織のジェンダー平等推進計画について、まず、「全ての労働者を代表する組織体制の実現」に向けて、女性役員の三役・四役への選出、あらゆる意思決定の場への女性役員の参画などが掲げられている。また、「安心して働き続けることができる職場環境の実現」に向けて、全労金として再雇用支援策の運用実態の把握と改善、DV対策と休暇制度の新設にむけた検討、ハラスメント禁止ガイドラインの運用等に取組んでいる他、単組レベルでも、学ぶ→知る→考える→行動する、のステップ別に様々な取組みが行われている。さらに、「性のあり方の多様性を理解しあう社会の実現」、「社会的労働運動の実践によるジェンダー平等と男女平等参画社会の実現」を目指した取組みも展開中である。

●損保労連(須齋弥緒事務局次長、UNI Apro女性委員会副議長):「ユニオンサークル」は、単組の枠を超えた青年組合員の交流の場となっている。また、同労連の中期重点取組み課題の中に「多様性の受容」が据えられ、「ジェンダー平等推進アクションプラン」が策定されている。「多様性の受容」は、全国各地で開催されるユニオンミーティングでもテーマとなり、必要な対応策を労連として経営側に伝えたり、労使懇談会等においても「多様性の受容」について議論されたりするなど、課題認識が労使で共有されている。

●大日本印刷労組(三崎友香里副執行委員長、UNI Apro女性委員):専従の平均年齢が37.4歳、執行部の平均年齢が35歳であり、比較的若いメンバー構成である。専従の男女比は13:4であり、今回、時短勤務の女性もはじめて専従となった。若手向けの取組みとして、気軽に職場のことを先輩に相談できるランチ会を月1回開催している。また大阪の事業所では育休明けの社員に対して「おかえり会」を実施し、本人および周囲の意識付けが図られているが、組合としては今後、育休を十分にとれなかった社員の声にもしっかり焦点をあて、対応を検討していきたい。

●日放労(山下茂美中央執行委員、UNI Apro青年委員会副議長):全国で開催される新人対象のセミナーでは、組合の仕組みや意義、NHKを取り巻く状況や処遇・制度などを学んでいる。青年層はワークライフバランス等を重視する傾向が強く、組合としては、青年組合員の要望をしっかりと吸い上げて労使交渉に盛り込んでいく方針である。今年の春闘では、自己啓発休職について1年から2年に延長を勝ち取った。また、子育て世代が参加しやすい環境作りが急務の中、今年新たな取組みとして、全国の書記長会議に、子育て中の書記長等が子ども同伴で出張し、業務時間中は現地の保育園で一時保育を利用した場合、組合で保育料を負担することにした。子育て中の人も参加しやすい環境をどのように整えていくのか、今後も模索を続けながら取組んでいきたい。

●JP労組
✓青年に関する活動(齋藤優輔中央ユースネットワーク議長、UNI Apro青年委員):30歳以下の青年組織であるユースネットワークに約3万人の組合員がいる。2年に一度、組織活性化や人材育成を目的に、全国の青年組合員が集う「ユースマイル」というレクリエーション活動を行い、2017年から1000名以上が参加している。他に、社会貢献活動として、書き損じ葉書を集約、換金し、定期大会開催地の社協に寄付する取組みや、本やCDを換金し、国際協力NGOに寄付する活動などを行っている。
✓女性に関する活動(浅香朋子中央執行委員): JP労組の女性フォーラムは、約6.5万人の組合員を擁する。女性役員を中心に、職場での課題を洗い出してもらったところ、男性中心の普段の組合活動では発言しづらい、生理休暇や更年期障害といった女性の健康に関する声が多く聞かれた。生理休暇中であることが出勤モニターに表示されてしまう状態であることを会社側に伝え、これを変えていくことができたのは今回の春闘の成果の一つであり、女性組合員へのアピールにもなった。

会議後の交流会では、世界大会で使用するユースビデオの撮影や、本年10月に開催予定の東アジア労組フォーラム懇親会での出し物について相談・練習をしながら、各組織の青年・女性活動の担当者が交流を深め、充実した会議となった。


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