#UNIRISINGTOGETHER:第6回UNI世界大会が米国・フィラデルフィアで開幕

2023年8月27日、ついに第6回UNI世界大会が、米国・フィラデルフィアで盛大に開幕した。109か国から1,200人以上の組合指導者が参加し、世界の労働運動と米国の政界からの力強い声を聞いた。

冒頭、ルーベン・コルティナUNI会長が、「我々は5年前、組織化、組合結成、グローバル協約の締結など、加盟組織と共に前進を続け、より良い世界のために連帯することを約束した。すべての目標を達成したわけではないが、我々は前進し続けてきたし、今後もこれまで以上に力強く歩み続けていく」と語った。

開会式では、ダンカン・クラブツリー=アイルランド全米映画俳優労連(SAG-AFTRA)事務局長が巧みな司会を務め、ストライキに突入した16万人の俳優たちの状況を、大会会場であるペンシルベニア・コンベンション・センターに伝えた。彼らは、デジタル時代に尊厳ある仕事を求めて闘っており、どこの組合にとっても身近な闘争である。UNI世界大会の参加者は、闘争中の労働者にエールを送った。

次いで、ジム・ケニー・フィラデルフィア市長が参加者に歓迎の辞を述べ、ダニー・ボーダー・フィラデルフィア地方労働評議会議長が、フィラデルフィアが組合の街であることを改めて強調した。

メアリー・ケイ・ヘンリー全米サービス従業員労組(SEIU)国際会長は、「すべての人に組合を」という呼びかけで、会場を沸かせた―「前進する道はただ一つ。我々、何百万人もの人々が組合に結集し、我々を尊重し、守り、労働の対価を支払うよう、要求を表明することだ。我々は子どもたちのため、両親や祖父母、家族のため、そして隣人のために、豊かで、喜びのある、安全なコミュニティを築いていきたい…(中略)…我々の仕事には尊厳がある。我々の人生には価値がある。そして希望がある。その希望を原動力に、どこで働き、どこに住もうが、すべての人のための組合を勝ち取るために闘っていく」

マーク・ペロン北米食品商業労組(UFCW)会長は、国際的な団結の重要性を強調し、参加者に呼びかけた。「我々はグローバル・ユニオンの多様なメンバーとして、互いに、そしてそれぞれの組合内で、新たな、より強力な絆を模索しなければならない…(中略)…我々が直面する重荷がどのようなものであろうと、それがどれほどの時間を要するものであろうと、立ち向かう相手の規模がどのようなものであろうと、我々が求めるより良い世界と正義を求めて、闘いを強化していかなければならない」

リズ・シューラー・アメリカ労働総同盟・産業別組合会議(AFL-CIO)会長は、「労働者は社会的保護を欠いており、ILOは所得の低下を報告している。これはどういうことか?その答えは、労働組合だということ。そして我々は、そのことを世界中の労働者に知らしめるため、持てる力のすべてを使い続けていく。 …(中略)… あなたは一人ではない、我々はともに立ち上がり、世界中の労働者のために尊厳と正義の未来を築いていく、私は闘い続ける準備ができている。あなたはどうですか?」と呼びかけ、会場は熱気に包まれた。

この行動への呼びかけは、富の集中に反対し、より公正で公平な未来への希望を語りかけたバーニー・サンダース上院議員によって、さらに熱を帯びた。「世界は億万長者だけでなく、我々全員のものであるということを、無法者の企業に伝えなければならない」と述べ、「ごく少数の人々が多くの富を持ち、多くの人々がわずかな富しか持たないという現実を変えなければならない。そして、その変化をもたらすのは労働組合運動だ…(中略)…新たなテクノロジーが企業のCEOだけでなく、労働者にも利益をもたらすようにするために共に闘えば、我々が実現しうる可能性は、無限にある」と聴衆に訴えかけた。

サンダー上院議員のスピーチはこちらから。

日本からは、情報労連、全信連、生保労連、UAゼンセン、労済労連、全労金、自動車総連、損保労連、大日本印刷労組、JP労組、事務局から70人以上が、開会式に出席した。

また、開会式には、米国史上もっとも労働者と労働組合を支持する大統領となることを誓ったバイデン大統領から、UNI世界大会の参加者に向けて、メッセージが寄せられた。

UNIの取組みを称え、中産階級の重要性を指摘するとともに、次のように締めくくられている―「私たちは歴史の変曲点にあり、世界は急速に変化しています。労働組合は労働者に声を与える存在であり、あらゆる場所で人々は、自由かつ公正に団結し、団体交渉を行う機会を持つべきです。それは家族にとっても、私たち共通の未来にとっても、良いことなのです。ともに、労働者の力を高め続けていきましょう」

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第6回UNI世界女性大会
UNI世界金融部会大会

●世界大会1~3日目の記事
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●UNI各賞の記事はこちら
『ブレイキング・スルー賞』
1:UNIPHIN(ネパール)、 2:HTS労組(ウガンダ)、 3:PAM、PRO(フィンランド)、 4:Jobs with Justice(米国) 

『恐怖からの解放賞』
1:Be Like Nina(ウクライナ)、  2:SINTRAPULCAR(コロンビア)