世界中のアマゾン労働者、ベゾス氏に立ち向かう

アマゾンは、新型コロナウィルスが世界中で蔓延する中、生活に不可欠なサービスを提供していると自負しているが、同社の倉庫で働くスタッフたちは危険に晒されていると心配している。フランス、イタリア、スペイン、米国、そして世界中のアマゾン労働者が行動を起こし、ストライキを行い、裁判に訴えている。彼らは、地域に貢献し、生計を立てるために、自分たちの健康を危険に晒し、途方もないプレッシャーを感じながら働いているからである。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、労働者がなぜ不安を感じるのか、そして従業員を守るために会社がすべきことをBBCワールドに訴えた。

「アマゾン労働者は世界中で、尊厳と配慮を求めて行動を起こしている。しかし、世界で最も裕福なベゾス氏は、問題を解決するどころか、労働者のためにも会社の総決算のためにもならない情け容赦ないアプローチをとり続けている」と、ホフマンUNI書記長は語気を強めた。

「アマゾンは、労働者の安全確保を怠っている。できないからではなく、安全より売上を優先するからだ。今フランスでは、労働者がみな組合に入り、報復や解雇から法的に守られている場合、会社は問題に対応するしかないのだ。」


スーパー労働者のための新型コロナウィルス対策ガイドライン

UNIは、新型コロナウィルスの危険に晒される食品小売労働者を守るためのガイドライン及びポスターを作成した。

食料品部門の労働者のための 予防措置に関するガイドライン

食料品部門ポスター

このガイドラインにある勧告は、世界中のUNI商業部会加盟組織から優良事例を集めてまとめられたものだ。国や地域によって状況は異なるが、スーパーマーケット等で働く全ての労働者のために実施してほしい。

例えば、使用者との交渉する際にこのガイドラインを参考にし、食品小売労働者に適切な防護具が支給され、当然の権利が守られるようにしてほしい。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「食料品店で働く労働者が次々に感染している状況を見るのはとても辛く、大変心配だ」と懸念した。「人々の生活を支えるため、自分達や家族の健康を危険に晒しながらも懸命に働いている。しかし、既に多くの労働者が亡くなっている。命を落とさなくてもよかったのに。スーパーで働く労働者にも顧客にも、このガイドラインで提案されているような最も高いレベルの保護策がとられるべきだ。」

「これらの対策は、労働者に安全な職場を提供するだけでなく、新型コロナウィルスに直面する全ての人にとっても安全なスーパーマーケットを維持していく上で有益だ」と、マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は強調する。「ウィルス感染が蔓延しても、スーパーは多くの人が訪れる場所となる。そのため、労働者が健康で、店舗が安全であることは最も重要だ。店舗に適切な安全策や防護策がなければ、感染リスクは高まる。だからこそ、我々は『労働者を守ろう、一般市民を守ろう』と呼びかけている。」

UNIは使用者に、全ての店舗や事業所において非常に高いレベルの安全衛生基準を設置し実施するために、UNI及び加盟組織との協力を呼びかけている。UNIとの共同宣言には、多国籍小売企業、カルフール、オション、カジノグループ、エルコルテイングレスが調印した。

食品小売業部門における労働者及び消費者のための予防措置に関する共同宣言


危機の時こそ、青年労働者には組合と団体交渉が必要だ

世界中の若者が新型コロナウィルス蔓延の影響を大きく受けている。業種を問わず、青年労働者の失職率は憂慮すべき事態となっている。ロックダウン(都市封鎖)になってから1か月も経たないうちに、若年層の約3分の1が失業した国もある。

「青年労働者は、貯蓄も少ない分、より大きな打撃を受ける。学費や研修のローンが残っている人も多い。若いうちに挫折を経験すると、職業生活全体の収入にも影響する可能性がある」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は懸念する。「新型コロナウィルスの危機によって、世界経済の欠点の多くが明らかになった。危機が終息したら、我々は、団体交渉を中心とした、より公正で強靭な社会を再構築しなくてはならない。青年労働者に対する更なる保護も考えていかなければならない。」

新型コロナウィルスが蔓延する前から、青年労働者の見通しは明るいものではなかった。ILO『世界の雇用情勢-若者編2020年版』の推測では、雇用されている青年の30%(約1億2600万人)は仕事があるにも関わらず極度の、または中程度の貧困状態にあるという。更に、青年労働者の4分の3以上が非正規雇用である。若者が就く仕事は往々にして低賃金で、権利が限られており、労働条件の悪いことが多い。新型コロナウィルス危機によって、多くの青年労働者の状況が更に悪化している。

「パンデミック(感染の世界的大流行)の中、最前線で働く労働者の多くは青年だ。彼らこそ、危機の終息後、経済建て直しの議論に発言していかなければならない」と、マルタ・オチョアUNI青年委員会担当部長は強調した。「UNIは青年の組織化を進め、この危機を脱出したら、政府や使用者に青年労働者の強力なメッセージを送りたい。」

多くの若者が働いている、食事配送やコンタクトセンター等の生活に不可欠なサービスは、在宅勤務ができない。適切な個人用防護具がないことも多い。仕事を失うわけにはいかないため、自分達や家族がウィルスに感染するリスクに晒されながら働き続けている。

青年労働者は、ロックダウンによっても失業や収入不安に陥る可能性が高い。観光、小売、食品サービス等、パンデミックで最も打撃を受けた産業で働く大半は青年労働者である。ウガンダでは、観光産業就労者の77%が30歳未満だ。米国では、観光、小売、食品サービス産業で働く1930万人の青年労働者が失職または仕事の減少に直面している。

最近の統計では、新型コロナウィルスが及ぼす労働時間と賃金への衝撃的な影響が示された。ILOは、今後3か月で、フルタイム換算1億9500万以上の職が失われると予測する。米国では既に、4月に入り1600万人を超える労働者が失業手当を申請しており、その多くが青年労働者である。


UNI世界金融部会からのメッセージ

親愛なる仲間の皆さん、

今、私たちにとって非常に困難で先の見えない状況が続いています。家族、友人、コミュニティ、そして 300 万人に上るUNI世界金融部会加盟組織の皆さんが、現在「都市封鎖」やそれに近い形での非常事態下に置かれています。私たちは、この危機がいつ終わり、危機が去った後の世界がどうなっているのかを大変憂慮しています。

私は、世界の金融産業の仲間がこうした非常事態の中、献身的に働いていることを大変誇りに思っています。多くの金融労働者が最前線で働いているおかげで、人々は日々の生活に欠かせない金融サービスに継続的にアクセスすることができているのです。

金融産業で働く仲間の皆さんに心から連帯の意を表します。特に各地域の金融部会議長と委員の皆様が、地域での活動を支え、日々奮闘されていることに感謝申し上げます。地域を超えて行われている素晴らしい取組みに敬意を表するとともに、UNI世界金融部会としても最大限支援したいと考えています。

この緊急事態において、最前線に立って労働者の権利と労働条件を守るために闘うという労働組合の基本的な役割が注目されています。この危機を可能な限り力強く乗り超えるために、協力と連帯の原則は、かつてないほど重要になっています。

私たちは、現在だけでなく危機が去った後も労働者と企業を守るため、金融産業の使用者に対して、共に最善の解決策を導き出すべく、あらゆるレベルで協力と連帯を要請していかなくてはなりません。建設的な社会対話と団体交渉がなければ、労働者の権利、雇用、健康と安全を保障することはできません。この悲劇的な状況に乗じて、使用者がリストラや企業再編を行うことがないよう、私たちは断固たる態度をとるべきです。

世界各国の政府は、国際的なレベルで協力と連帯の原則を受け入れなくてはなりません。新型コロナウィルスに国境はありません。この挑戦を乗り越えるには、グローバルな対策が不可欠です。政府は、労働組合と協力し、労働者、企業、そして実体経済を守るための強力で強制力のある施策を打つべきです。

どうか、今後もUNI世界金融部会に皆さんの状況をお知らせください。私たちは、皆さんの優良事例を共有し、労働者を守るために闘っている加盟組織を支援したいと考えています。共にこの危機に立ち向かうことによって、更に強い組合となりましょう。

強い金融労組よ、永遠に!

連帯を込めて

 

UNI世界金融部会議長 リタ・ベルロファ

UNI世界金融部会担当局長 アンジェロ・デクリスト


UNI Aproリーダーからのメッセージ

新型コロナウィルスは世界の殆どの国に広まり、影響を及ぼしています。アジア太平洋地域の多くの国で、程度の差はあれ、都市封鎖や外出規制等が実施されており、日々の生活や日常業務に大きな支障が生じています。とりわけ、サービス産業の多くの労働者や組合が影響を受けています。そのような中、奮闘する皆さんへ、UNI Aproのリーダーから感謝と励ましの言葉を贈ります。

ビデオメッセージはこちらから


職場にも及ぶDV-新型コロナウィルスが蔓延する今こそILO第190号条約が必要だ

介護、商業、郵便、清掃、その他あらゆる産業において、女性は、新型コロナウィルスが世界的に大流行する中、最前線で奮闘している。だが、密室では何が起きているか?自宅が職場になった場合、何が起きているか?

残念なことに、家庭内暴力(DV)が急増しており、自治体、国、そしてグローバルな解決策が必要となっている。

何百万人もの人々が在宅勤務をしたり、仕事がなくなり自宅待機状態であったりすることから、DVが急増しているのだ。隔離期間が長引き、経済的不安や健康不安からくるストレスが倍増し、家庭内に緊張感を生み出している。

中国では2月、DV件数が3倍に増えたとの報告がある。ロックダウン(都市封鎖/外出規制)が始まるとすぐ、フランスでは1週間で32%増加し、英国ではDV被害者が警察に助けを求める電話が25%増加したという。トルコでは3月だけで、29人の女性が男性に殺害された。そのうち21人は、政府が全土に感染拡大防止のため自宅隔離を要請した3月11日から20日間の間に殺害されている。

シェルター(保護施設)は既に、被害者の急増に対応を苦慮している。殆どは女性で、DVからの避難を求めている。専門家は、女性の4人に1人、男性の7人に1人が、生涯のある時点でパートナーからの身体的暴力に遭っており、危機の際には悪化すると推測する。

現場及び国レベルで、労働組合は、DVの被害を受けている組合員へ情報を提供し支援を強化しなければならない。国際的に認められたILO第190号条約や第206号勧告のようなツールを活用することが、かつてないほど重要性を増している。

これらの国際条約には初めて、DVが労働者の雇用及び安全衛生に影響を及ぼす要素として含まれた。

第190号条約第10条に関連し、第206号勧告第18条には、仕事の世界におけるDVの影響を緩和する適切な措置として以下の通り規定されている。

c) …DV被害者に対する解雇からの一時的保護

d) 職場のリスク評価におけるDVの包含

e) DVに対する公的な緩和措置が存在する場合には、当該措置への照会システム

f) DVの影響に関する意識啓発

「これらは組合にとって不可欠なツールだ。職場がリビングルームであろうと、事務所であろうと店舗であろうと、労働者を保護することができる」と、ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI世界機会均等局長は意気込む。「今こそ、批准を強力に推進すべきだ。そして組合は団体協約に条約の文言を含めるよう交渉すべきだ」と訴え、ロックダウンの期間にもDV被害者である労働者が確実に支援を受けられるよう、使用者との現在の交渉により強力な規定を盛り込むよう、世界中の組合に呼びかけた。


危機の時こそ、世界の労働組合は労働者の権利を促進するため奮闘している

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、2020年3月30日、全ての加盟組織に以下のメッセージを送った。

皆様、家族、友人、コミュニティのことを心配しつつ、非常にストレスの多い日々をお過ごしのことと思います。コロナ禍が過ぎた後の世界は一体どうなっていることでしょう。収入保障や医療ケア、安全な仕事の無い人々にとっては悪夢です。UNIファミリーの多くの人がいつ終わるかわからない「ロックダウン(都市封鎖)」に近い状況下にあり、その数も増えています。在宅勤務を指示された人もいれば、仕事が無いと言われた人もいます。

また多くのUNIメンバーが大きなリスクに晒されながらも最前線で働いています。高齢者介護に携わる労働者、清掃員、警備員、食料品店等の労働者、郵便労働者等はみんな社会に必要不可欠とされています。毎日勇敢に感染リスクと闘っています。

一方で、テレビ・映画産業等、キャリアが中断され将来を見通せない労働者もいます。シーズン全体が中止という事態に追い込まれたスポーツ選手もいます。

UNIはこの間、加盟組織に連絡を取り、現場の声を集めることに努めてきました。加盟組織の新型コロナウィルス対策に関する優良事例を共有すると共に、皆さまが組合員を守る取組みを支援していきたいと思います。世界中の働く人々に適用される基準を勝ち取るため、組合として力を結集したいのです。ウィルスに国境は関係なく、我々が挑むには国境を越えた解決策が必要だからです。

全世界に感染が広まる直前の、約2週間前に、UNIは現状をよく理解するため加盟組織に初期の調査を行ったところ、我々の予想を超え、UNIの全ての部会から、そして5大陸、60か国、合わせて500万人近い労働者を代表する、170もの加盟組織から回答をいただきました。そこから得られたことは驚くまでもなく、組合は世界中の働く人々の状況をよくしているということでした。

この危険な中で組合員を守るため対応に奮闘されていることに敬意を表します。90%が、感染防止のため、組合員への情報提供を徹底していると答えています。

何百万人もの労働者は既に仕事を失い、この状況においては所得補償が決定的に重要となっています。組合があることは大きな違いをもたらすことができます。90%以上が、感染した労働者は、団体協約のおかげで、職場封鎖、隔離等の場合にも、賃金を全額受けることができると回答しています。多くの組織が、失職または一時解雇された労働者が国の制度上受けられる額に上乗せするよう使用者に要求しています。メディア部会の多くの加盟組織は、フリーランスのための特別な所得補償を交渉で勝ち取ったとのことです。

パンデミック(感染の世界的な大流行)は、何百万人もの労働者に在宅勤務を余儀なくさせました。50%以上が、新型コロナウィルス対策のため在宅または遠隔勤務をする時、組合員は明確に「つながらない権利」を持つ、つまり危機の間は「必ずしも常にオン」であることは期待されない、と回答しました。

皆さんの多くの組合員は、従業員の多い施設で働き、一般の人と接する仕事をしています。60%以上が、組合員はマスクや手袋等の個人用保護具不足に直面していると回答しました。例えば、清掃員、流通産業やコールセンターで働く人、介護労働者等です。そのような中で働き続け、更に超過勤務や週末勤務を要求されています。50%が、(使用者から)労働時間の延長要求を受けたと報告しています。例えば、食料品店、清掃部門、コールセンター、郵便部門、医療部門で働く人々です。

最後に、世界中の労働組合は、団体協約が確実に実行されるよう、そして、政府や使用者に労働者の健康と生計を守る新たな対策を要求する等、休むことなく取組んでいます。70%以上が、現在、有給病気休暇、安全衛生研修の強化、更なる保護具の支給等を要求していると回答しました。

今回、勝ち取ることのできた利益、とりわけ病気休暇や医療面の利益は(今回限りではなく)恒久的なものとするよう主張すべきです。83%の回答者は、労働安全衛生面の法律や、有給病気休暇の拡大等、恒久的な改革を要求する予定だと答えています。

UNIの殆どのスタッフ及び役員は現在、在宅勤務をしています。しかし、我々の多くの多様なメンバーの権益を代表する取組みを中断しているわけではありません。各部会は、優良事例を収集し、使用者にグローバルな基準を求めて精力的に交渉しています。3月27日には、UNIはUPU(万国郵便連合)と、新型コロナウィルスから労働者を保護する対策に関する協定を調印することができました。他の部会も、使用者と交渉するための指針を発表しています。

UNIは皆さんが使用者に、有給病気休暇や職場での適切な距離の確保等を交渉する取組みを支えていきます。まだ組合員でない人に、安全な労働条件を要求するため、団結を呼びかけ組織化をしています。コールセンターに手の消毒液設置を、食料品店にマスク支給を要求し過ぎることはありません。介護労働者に防護具なしに働くよう強制することがあってはなりません。

これは軽んじられるべきではありません。UNI加盟組織の中でも既に、少なくとも3人の、公衆と接する仕事に就くメンバーがウィルスに感染して亡くなりました。郵便労働者、食料品店労働者、警備員です。残念ながら、この先も死亡者が増えると予測されます。

そして、この危機が終息した時、壊れた経済を立て直し、社会契約を中心に据えた環境に優しい経済を再建する必要があります。危機の時こそ団結を強め、もっと強力な組織になりましょう。

労働者の生活を改善するため、皆さんが日々ご奮闘されていることにあらためて感謝申し上げます。どうぞ安全にお過ごしください。そして連絡を取り合っていきましょう。

連帯を込めて


UNIとUPU、郵便労働者を守るための統一行動を呼びかける

UNIと万国郵便連合(UPU)は、2020年3月27日に調印した共同声明の中で、新型コロナウィルスが世界的に大流行する中、地域のために働き続ける世界中の郵便労働者の安全と健康を守るため、迅速に適切な対策を取るよう郵便事業者及び郵便労組に呼びかけた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「社会的距離を取らねばならない時に、郵便労働者は必要なものを届け、人々をつないでいる。最前線で働く彼らの安全こそ最も優先すべきだ。このような国際基準を適切に実施することで、コミュニティに不可欠なユニバーサルサービスを提供する労働者を守ることができる」と訴えた。

ビシャ・フセインUPU国際事務局長は、「国際郵便ネットワークの維持にとって最も深刻な問題に直面していることは間違いない。困難な時ではあるが、郵便事業者には労働者と消費者の健康を守るため全力を尽くしてほしいと願っている」と述べた。

協定は以下の通り。


新型コロナウィルス・パンデミック(世界的大流行)の間の郵便事業に関するUPUとUNIの共同声明

2020年3月27日、スイス・ベルン

都市封鎖、社会・経済活動の自粛・制限期間中であっても、郵便サービスは、社会基盤の1つとして運営されている。郵便ネットワークを通じて、危機の間でも、日々のコミュニケーションや人々への荷物の配送が可能となっている。

現在の新型コロナウィルスの世界的な大流行は、郵便のユニバーサルサービスが不可欠なサービスであるとみなされる理由を実証している。市民が利用できるコミュニケーション手段が限られ、自由な移動が制限される時、郵便ネットワークは、確実にどの世帯にも、家庭用品の配送から支払い手段まで、幅広いサービスを提供する。

これらの重要な役割は、世界中の献身的な郵便労働者によって果たされ続けている。

万国郵便連合(UPU)は郵便事業者間の協力のための主要フォーラムとして、UNI は世界中の郵便労働者を代表する組織として、世界の郵便インフラが社会全体に貢献すると共に、郵便労働者の健康を守るため、尽力する。

UPUとUNIは、郵便事業者と郵便労組を支援するために全力を尽くし、郵便労働者と顧客の健康を守るために情報開示に基づく積極的な取組みを行う。

我々は、郵便事業者と郵便労組に次の通り要請する。

  • 感染の危険性、個人用保護具(PPE)の使用や衛生基準維持の重要性について、全ての郵便労働者に情報提供する。
  • 郵便労働者へ個人用保護具を支給し、全ての郵便施設でウィルスの感染を防止するため、職場・仕事用具、車両を定期的に消毒し、職場で安全確保に必要な距離を採用する。
  • コミュニティの感染リスクを低減する対策を取る。郵便労働者に、衛生・防止手続きに従う機会と時間を与え、必要に応じて、自主的な隔離や、適切な職場規則が定める有給の病気休暇を取得する機会を与える。
  • 感染リスクの軽減に適した区分・配送方法を採用する。

ウィルスの蔓延を止め、命を救い、現在の危機の最中、更に危機を超えた先に、信頼性のあるサービスを提供する災害に強い郵便事業を築くには、関係するステークホルダーとの協力が欠かせない。

UPUとUNIは協力して、現在の困難に直面する郵便産業を国際レベルで支援していく。

UPUとUNIは、この危機の最中に、郵便ネットワークの運営継続のために尽力し、関わり続ける世界中の全ての郵便事業者、郵便労組、郵便労働者に感謝する。我々は、世界の人々の役に立つという我々に託された役割を誇りをもって果たしつつ、このパンデミックを克服し更に強靭な事業となれることを確信している。

署名

UPU 国際事務局長 ビシャ・フセイン

UNI 書記長 クリスティ・ホフマン

***

万国郵便連合(UPU)は、スイスの首都ベルンに本部を置く国連の専門機関である。1874年に設立された世界最古の国際組織の1つであり、郵便事業者間の協力のための主要フォーラムである。

***

本件に関する問い合わせ先:

万国郵便連合(UPU)

広報・イベントプログラム・マネージャー

デイビット・ダッジ

携帯: +41 76 457 36 54

職場: +41 31 350 31 23

Eメール: david.dadge@upu.int


スウェーデン商業労組、新型コロナウィルス危機の間に組合員5000人増加

UNIに加盟するスウェーデン商業労組ハンデルは、新型コロナウィルス危機の間の解雇回避と労働者の賃金維持を求めて小売業使用者との交渉に成功し、2020年3月だけで組合員が5000人増加した。

ハンデルと使用者団体であるスウェーデン商業連盟(スヴェンスク・ハンデル)は、従業員の労働時間を20%、40%、または60%まで短縮することに合意した。しかしながら、賃金は、国からの補償によりそれぞれ僅か4%、6%または7.5%の低下で済む。つまり、労働者は、自らの仕事を守り、かつ、収入も高レベルに維持できるというわけだ。

この協定は、スウェーデン政府が解雇を避けるために労働時間の短縮を可能にする新しい法制度を導入した後に締結された。

ハンデルと使用者団体は、ウィルス拡散を防止し、商業部門の雇用喪失につながる経済への悪影響を避けるための共通ガイドラインにも合意した。このガイドラインは、労働条件の迅速な変更を可能とするが、意思決定プロセスに各地の組合及び従業員を巻き込む必要性を強調している。

スウェーデンでは、これまでに、2000件以上の新型コロナウィルスの感染報告があり、30人以上がこのパンデミックで命を落としている。危機は益々拡大し、経済や商業部門に深刻な影響を与えているが、ハンデルの協定は、こうした危機への対応時に、団体交渉と対話がいかに重要な役割を果たすかを示すものである。

雇用、賃金、労働者の健康を守るためのハンデルの取組みは、労働者の支援を求めるニーズの高まりと相まって、組合員の劇的な増加につながった。通常の組織化活動の多くが新型コロナウィルスのせいで停止しているが、ハンデルは、電話やインターネットを利用した運動を展開することにより、新規組合員や潜在的組合員に接触している。

ハンデル会長でありUNI欧州商業部会議長を務めるスザンナ・ギデオンソンは次のように訴えた。

「今こそ我々の組織の真価が試されており、嬉しいことに労働者が新たにハンデルに加入している。我々を取り巻く世界は混乱に陥っているが、組合は断固闘っている。我々は皆、長期に渡りこの危機がもたらす結果と共に生きていかなくてはならない。しかし、我々の職務の基本は常に変わらない。それは、組織化と影響力の拡大だ。」

クリスティ・ホフマンUNI書記長はハンデルの組合員増加を称賛し、こう語った。

「ハンデルは、この困難な時に商業労働者にとって強い組合が重要であることを益々明確に示してくれている。組合は、最前線で働く商業労働者を守り、更なる保護と権利を獲得するために闘いながら力を構築し続けることができるし、それをしなくてはならない」


郵便労働者も最前線で働いている!UNI郵便・ロジスティクス部会、新型コロナウィルス対策ガイドラインを発行

郵便労働者が新型コロナウィルスに晒される危険がますます高まる中、UNIは郵便・ロジスティクス部会の組合に向けた安全衛生防止策をまとめた。

英国から米国、スペインからセネガルまで、新型コロナウィルスのパンデミック(世界的大流行)という危機にあっても市民のために働く郵便労働者は個人用防護具や他の安全対策が足りないと訴えている。

スペインでは先週、郵便労働者が1人亡くなり、これまでに少なくとも200人の郵便労働者が陽性だと報告されている。世界どこにおいてもその影響は出ており、米国では20人以上の郵便労働者が感染した。彼らはウィルスに対し無防備だと感じ、無意識に他人を感染させてしまうことを恐れている。

「郵便・ロジスティクス労働者も最前線で働いている。緊急とは言わないまでも、日常生活に不可欠なサービスを提供している」とコーネリア・ベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は強調する。「組合として、労働者や市民を守る責任だけでなく、いかに日常の配達インフラが社会全体の役に立っているかを確かめる責任もある。」

そのため、UNI世界郵便・ロジスティクス部会は、郵便事業体に以下のガイドラインを提案している。

情報・支給・行動ガイドライン

UNIは世界90か国、250万人の郵便・ロジスティクス労働者を代表する。情報・支給・行動ガイドラインは、部会のUNI加盟組織と協議してまとめられた。

目的は、世界中の全ての郵便・ロジスティクス労働者の安全衛生並びに顧客の安全を確保し、ウィルスの急速な感染拡大に歯止めをかける取組みを支援することである。主に3つの要求から成る。

  1. 情報
  • 会社は、感染リスクについて定期的に郵便労働者に情報提供しなければならない。これには、個人用保護具(PPE)の使用、衛生基準、客との接触の仕方、危険な地区への配達、感染地区からの物品の取り扱い等も含まれる。
  • 組合は、郵便労働者に権利と義務、新型コロナウィルスに関して確認された措置や取り決めを周知しなければならない。
  1. 支給
  • 会社は、全ての労働者への個人用保護具(防護服、用具、フェイスマスク、手袋、石鹸、消毒薬)を支給しなければならない。全ての郵便施設(郵便局、区分センター、配送センター、休憩室、倉庫等)でウィルスの感染を防止するため、職場・仕事用具、車両を定期的に消毒し、職場で安全確保に必要な距離を採用(室内での労働者及び顧客数の制限、プレキシガラスの壁の設置)する等の対策を取らなければならない。
  1. 行動
  • 組合は、社内のあらゆる等級・あらゆる雇用形態の労働者を対象とした、有給病気休暇、有給育児休暇、自主的隔離の場合の有給休暇を交渉することとする。組合は更に、導入された措置が適切に実施されるようにする。
  • 会社は労働者に、衛生・防止手続きに従う機会と時間を与えなければならない。自主的な隔離や、育児/病気休暇を取得する機会を与えなければならない。危険な配達、危険物の取扱、或いは危険を有する顧客へのサービス提供を拒否する機会を与えなければならない。
  • 会社は、可能な限りテレワークの導入、組織的な隔離、物品の消毒、サイン不要の受取システム(顧客は配達員と対面せずに小包を受け取ることができる)の導入、カード払いを奨励し現金払いを減らす、感染者と接触した労働者を15日間強制隔離する等、感染リスクを低減する対策を実施しなければならない。

米国の郵便外勤労組(NALC)は、組合員の安全確保、安全な作業手順の徹底、感染者の休暇延長や、手の除菌ローション、手袋、消毒用ティッシュ等の供給不足対策等について、経営側と緊密に連携している。「毎日の配達員の仕事は、米国の人々に不可欠だ。この困難な時期こそ、生命維持・救命の物資を届けるその役割はより大きくなった。全ての配達員に、自分自身を守り、同僚を守り、客を守るための予防策を取るよう徹底させている」とローランドNALC委員長は語る。

英国の通信労組(CWU)は、労働者が安全であることを前提に、組合員はパンデミックの中でも配達し続ける用意ができている、と述べた。組合はロイヤルメールに、安全な距離の確保、バンの共有中止等、より厳格な安全保護策を要求している。組合は、新型コロナウィルスを理由とする自主隔離や休みは病気休暇として数えず、基本給が全額払われるよう、交渉することができた。「労働者の安全確保が第一だ。だが、先は長い」とウォードCWU書記長は語った。安全装置や基準が局毎に異なる中、安全規則がきちんと守られるよう、CWU職場代表は休むことなく取組んでいる。

パキスタンでは、感染者数が激増した直後、一部閉鎖となった。UNIは加盟組合からの要請を受け、政府及びパキスタンポスト経営側に、組合と協力し包括的なリスク評価を実施し、全ての郵便労働者を守る作業方法を採用するよう要請した。

「危機に直面して、郵便労働者の安全性を維持しつつ、郵便サービスの提供を維持するには、緊急に対策を講じる必要がある」とベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は強調した。「このガイドラインはそのための重要な第一歩だ。」


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