危機の時こそ、世界の労働組合は労働者の権利を促進するため奮闘している

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、2020年3月30日、全ての加盟組織に以下のメッセージを送った。

皆様、家族、友人、コミュニティのことを心配しつつ、非常にストレスの多い日々をお過ごしのことと思います。コロナ禍が過ぎた後の世界は一体どうなっていることでしょう。収入保障や医療ケア、安全な仕事の無い人々にとっては悪夢です。UNIファミリーの多くの人がいつ終わるかわからない「ロックダウン(都市封鎖)」に近い状況下にあり、その数も増えています。在宅勤務を指示された人もいれば、仕事が無いと言われた人もいます。

また多くのUNIメンバーが大きなリスクに晒されながらも最前線で働いています。高齢者介護に携わる労働者、清掃員、警備員、食料品店等の労働者、郵便労働者等はみんな社会に必要不可欠とされています。毎日勇敢に感染リスクと闘っています。

一方で、テレビ・映画産業等、キャリアが中断され将来を見通せない労働者もいます。シーズン全体が中止という事態に追い込まれたスポーツ選手もいます。

UNIはこの間、加盟組織に連絡を取り、現場の声を集めることに努めてきました。加盟組織の新型コロナウィルス対策に関する優良事例を共有すると共に、皆さまが組合員を守る取組みを支援していきたいと思います。世界中の働く人々に適用される基準を勝ち取るため、組合として力を結集したいのです。ウィルスに国境は関係なく、我々が挑むには国境を越えた解決策が必要だからです。

全世界に感染が広まる直前の、約2週間前に、UNIは現状をよく理解するため加盟組織に初期の調査を行ったところ、我々の予想を超え、UNIの全ての部会から、そして5大陸、60か国、合わせて500万人近い労働者を代表する、170もの加盟組織から回答をいただきました。そこから得られたことは驚くまでもなく、組合は世界中の働く人々の状況をよくしているということでした。

この危険な中で組合員を守るため対応に奮闘されていることに敬意を表します。90%が、感染防止のため、組合員への情報提供を徹底していると答えています。

何百万人もの労働者は既に仕事を失い、この状況においては所得補償が決定的に重要となっています。組合があることは大きな違いをもたらすことができます。90%以上が、感染した労働者は、団体協約のおかげで、職場封鎖、隔離等の場合にも、賃金を全額受けることができると回答しています。多くの組織が、失職または一時解雇された労働者が国の制度上受けられる額に上乗せするよう使用者に要求しています。メディア部会の多くの加盟組織は、フリーランスのための特別な所得補償を交渉で勝ち取ったとのことです。

パンデミック(感染の世界的な大流行)は、何百万人もの労働者に在宅勤務を余儀なくさせました。50%以上が、新型コロナウィルス対策のため在宅または遠隔勤務をする時、組合員は明確に「つながらない権利」を持つ、つまり危機の間は「必ずしも常にオン」であることは期待されない、と回答しました。

皆さんの多くの組合員は、従業員の多い施設で働き、一般の人と接する仕事をしています。60%以上が、組合員はマスクや手袋等の個人用保護具不足に直面していると回答しました。例えば、清掃員、流通産業やコールセンターで働く人、介護労働者等です。そのような中で働き続け、更に超過勤務や週末勤務を要求されています。50%が、(使用者から)労働時間の延長要求を受けたと報告しています。例えば、食料品店、清掃部門、コールセンター、郵便部門、医療部門で働く人々です。

最後に、世界中の労働組合は、団体協約が確実に実行されるよう、そして、政府や使用者に労働者の健康と生計を守る新たな対策を要求する等、休むことなく取組んでいます。70%以上が、現在、有給病気休暇、安全衛生研修の強化、更なる保護具の支給等を要求していると回答しました。

今回、勝ち取ることのできた利益、とりわけ病気休暇や医療面の利益は(今回限りではなく)恒久的なものとするよう主張すべきです。83%の回答者は、労働安全衛生面の法律や、有給病気休暇の拡大等、恒久的な改革を要求する予定だと答えています。

UNIの殆どのスタッフ及び役員は現在、在宅勤務をしています。しかし、我々の多くの多様なメンバーの権益を代表する取組みを中断しているわけではありません。各部会は、優良事例を収集し、使用者にグローバルな基準を求めて精力的に交渉しています。3月27日には、UNIはUPU(万国郵便連合)と、新型コロナウィルスから労働者を保護する対策に関する協定を調印することができました。他の部会も、使用者と交渉するための指針を発表しています。

UNIは皆さんが使用者に、有給病気休暇や職場での適切な距離の確保等を交渉する取組みを支えていきます。まだ組合員でない人に、安全な労働条件を要求するため、団結を呼びかけ組織化をしています。コールセンターに手の消毒液設置を、食料品店にマスク支給を要求し過ぎることはありません。介護労働者に防護具なしに働くよう強制することがあってはなりません。

これは軽んじられるべきではありません。UNI加盟組織の中でも既に、少なくとも3人の、公衆と接する仕事に就くメンバーがウィルスに感染して亡くなりました。郵便労働者、食料品店労働者、警備員です。残念ながら、この先も死亡者が増えると予測されます。

そして、この危機が終息した時、壊れた経済を立て直し、社会契約を中心に据えた環境に優しい経済を再建する必要があります。危機の時こそ団結を強め、もっと強力な組織になりましょう。

労働者の生活を改善するため、皆さんが日々ご奮闘されていることにあらためて感謝申し上げます。どうぞ安全にお過ごしください。そして連絡を取り合っていきましょう。

連帯を込めて