郵便労働者も最前線で働いている!UNI郵便・ロジスティクス部会、新型コロナウィルス対策ガイドラインを発行

郵便労働者が新型コロナウィルスに晒される危険がますます高まる中、UNIは郵便・ロジスティクス部会の組合に向けた安全衛生防止策をまとめた。

英国から米国、スペインからセネガルまで、新型コロナウィルスのパンデミック(世界的大流行)という危機にあっても市民のために働く郵便労働者は個人用防護具や他の安全対策が足りないと訴えている。

スペインでは先週、郵便労働者が1人亡くなり、これまでに少なくとも200人の郵便労働者が陽性だと報告されている。世界どこにおいてもその影響は出ており、米国では20人以上の郵便労働者が感染した。彼らはウィルスに対し無防備だと感じ、無意識に他人を感染させてしまうことを恐れている。

「郵便・ロジスティクス労働者も最前線で働いている。緊急とは言わないまでも、日常生活に不可欠なサービスを提供している」とコーネリア・ベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は強調する。「組合として、労働者や市民を守る責任だけでなく、いかに日常の配達インフラが社会全体の役に立っているかを確かめる責任もある。」

そのため、UNI世界郵便・ロジスティクス部会は、郵便事業体に以下のガイドラインを提案している。

情報・支給・行動ガイドライン

UNIは世界90か国、250万人の郵便・ロジスティクス労働者を代表する。情報・支給・行動ガイドラインは、部会のUNI加盟組織と協議してまとめられた。

目的は、世界中の全ての郵便・ロジスティクス労働者の安全衛生並びに顧客の安全を確保し、ウィルスの急速な感染拡大に歯止めをかける取組みを支援することである。主に3つの要求から成る。

  1. 情報
  • 会社は、感染リスクについて定期的に郵便労働者に情報提供しなければならない。これには、個人用保護具(PPE)の使用、衛生基準、客との接触の仕方、危険な地区への配達、感染地区からの物品の取り扱い等も含まれる。
  • 組合は、郵便労働者に権利と義務、新型コロナウィルスに関して確認された措置や取り決めを周知しなければならない。
  1. 支給
  • 会社は、全ての労働者への個人用保護具(防護服、用具、フェイスマスク、手袋、石鹸、消毒薬)を支給しなければならない。全ての郵便施設(郵便局、区分センター、配送センター、休憩室、倉庫等)でウィルスの感染を防止するため、職場・仕事用具、車両を定期的に消毒し、職場で安全確保に必要な距離を採用(室内での労働者及び顧客数の制限、プレキシガラスの壁の設置)する等の対策を取らなければならない。
  1. 行動
  • 組合は、社内のあらゆる等級・あらゆる雇用形態の労働者を対象とした、有給病気休暇、有給育児休暇、自主的隔離の場合の有給休暇を交渉することとする。組合は更に、導入された措置が適切に実施されるようにする。
  • 会社は労働者に、衛生・防止手続きに従う機会と時間を与えなければならない。自主的な隔離や、育児/病気休暇を取得する機会を与えなければならない。危険な配達、危険物の取扱、或いは危険を有する顧客へのサービス提供を拒否する機会を与えなければならない。
  • 会社は、可能な限りテレワークの導入、組織的な隔離、物品の消毒、サイン不要の受取システム(顧客は配達員と対面せずに小包を受け取ることができる)の導入、カード払いを奨励し現金払いを減らす、感染者と接触した労働者を15日間強制隔離する等、感染リスクを低減する対策を実施しなければならない。

米国の郵便外勤労組(NALC)は、組合員の安全確保、安全な作業手順の徹底、感染者の休暇延長や、手の除菌ローション、手袋、消毒用ティッシュ等の供給不足対策等について、経営側と緊密に連携している。「毎日の配達員の仕事は、米国の人々に不可欠だ。この困難な時期こそ、生命維持・救命の物資を届けるその役割はより大きくなった。全ての配達員に、自分自身を守り、同僚を守り、客を守るための予防策を取るよう徹底させている」とローランドNALC委員長は語る。

英国の通信労組(CWU)は、労働者が安全であることを前提に、組合員はパンデミックの中でも配達し続ける用意ができている、と述べた。組合はロイヤルメールに、安全な距離の確保、バンの共有中止等、より厳格な安全保護策を要求している。組合は、新型コロナウィルスを理由とする自主隔離や休みは病気休暇として数えず、基本給が全額払われるよう、交渉することができた。「労働者の安全確保が第一だ。だが、先は長い」とウォードCWU書記長は語った。安全装置や基準が局毎に異なる中、安全規則がきちんと守られるよう、CWU職場代表は休むことなく取組んでいる。

パキスタンでは、感染者数が激増した直後、一部閉鎖となった。UNIは加盟組合からの要請を受け、政府及びパキスタンポスト経営側に、組合と協力し包括的なリスク評価を実施し、全ての郵便労働者を守る作業方法を採用するよう要請した。

「危機に直面して、郵便労働者の安全性を維持しつつ、郵便サービスの提供を維持するには、緊急に対策を講じる必要がある」とベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は強調した。「このガイドラインはそのための重要な第一歩だ。」