危機の時こそ、青年労働者には組合と団体交渉が必要だ

世界中の若者が新型コロナウィルス蔓延の影響を大きく受けている。業種を問わず、青年労働者の失職率は憂慮すべき事態となっている。ロックダウン(都市封鎖)になってから1か月も経たないうちに、若年層の約3分の1が失業した国もある。

「青年労働者は、貯蓄も少ない分、より大きな打撃を受ける。学費や研修のローンが残っている人も多い。若いうちに挫折を経験すると、職業生活全体の収入にも影響する可能性がある」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は懸念する。「新型コロナウィルスの危機によって、世界経済の欠点の多くが明らかになった。危機が終息したら、我々は、団体交渉を中心とした、より公正で強靭な社会を再構築しなくてはならない。青年労働者に対する更なる保護も考えていかなければならない。」

新型コロナウィルスが蔓延する前から、青年労働者の見通しは明るいものではなかった。ILO『世界の雇用情勢-若者編2020年版』の推測では、雇用されている青年の30%(約1億2600万人)は仕事があるにも関わらず極度の、または中程度の貧困状態にあるという。更に、青年労働者の4分の3以上が非正規雇用である。若者が就く仕事は往々にして低賃金で、権利が限られており、労働条件の悪いことが多い。新型コロナウィルス危機によって、多くの青年労働者の状況が更に悪化している。

「パンデミック(感染の世界的大流行)の中、最前線で働く労働者の多くは青年だ。彼らこそ、危機の終息後、経済建て直しの議論に発言していかなければならない」と、マルタ・オチョアUNI青年委員会担当部長は強調した。「UNIは青年の組織化を進め、この危機を脱出したら、政府や使用者に青年労働者の強力なメッセージを送りたい。」

多くの若者が働いている、食事配送やコンタクトセンター等の生活に不可欠なサービスは、在宅勤務ができない。適切な個人用防護具がないことも多い。仕事を失うわけにはいかないため、自分達や家族がウィルスに感染するリスクに晒されながら働き続けている。

青年労働者は、ロックダウンによっても失業や収入不安に陥る可能性が高い。観光、小売、食品サービス等、パンデミックで最も打撃を受けた産業で働く大半は青年労働者である。ウガンダでは、観光産業就労者の77%が30歳未満だ。米国では、観光、小売、食品サービス産業で働く1930万人の青年労働者が失職または仕事の減少に直面している。

最近の統計では、新型コロナウィルスが及ぼす労働時間と賃金への衝撃的な影響が示された。ILOは、今後3か月で、フルタイム換算1億9500万以上の職が失われると予測する。米国では既に、4月に入り1600万人を超える労働者が失業手当を申請しており、その多くが青年労働者である。