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ディーセントワーク世界行動デーにUNIの仲間も積極参加

10月7日は、国際労働組合総連合(ITUC)が呼びかけ、ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現を求めて全世界で一斉にアクションを起こす、「ディーセントワーク世界行動デー」である。

2014年、東京では、連合/連合東京の呼びかけで200人を超える仲間が結集し、田町駅及び新宿駅において街宣行動を実施した。

UNIからは、相原UNI-LCJ議長(連合副会長、自動車総連会長)をはじめ、情報労連、全印刷、生保労連、UAゼンセン、自動車総連、損保労連、日放送、JP労組等の加盟組合の仲間や、ヨハネス・ストゥディンガーUNI世界MEI部会担当局長が、田町駅前で、ディーセントワークの種(ハーブの種)を配布した。

登壇した弁士らは、「ディーセントワーク」という言葉の意味を、仕事があることを前提とした上で、労働者の権利が保障されていること、労働組合をつくって交渉できること、きちんと生活するに十分な賃金をもらえること、労働時間が適切であること、社会保障が適用されていること、働きがいのある仕事であることだ、とわかりやすく演説した。最後に相原UNI-LCJ議長は、「皆さんの仕事がディーセントワークであるかどうか考えてみてください」と問いかけ、疑問に思ったら連合に相談してほしいとアピールした。

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UNI-LCJ金融部会、台湾の金融労組と交流

第3回UNI Apro東アジア労組フォーラムが台北で開催された機会を利用し、2014年10月1日、UNI-LCJ金融部会は台湾の金融関係労組と交流を行った。UNI-LCJ金融部会からは田原UNI-LCJ金融部会議長(損保労連委員長)、全労金の石田委員長、神崎書記長、損保労連の田名田事務局長、三浦三井住友海上労組委員長が出席した。

台湾側は、UNI加盟の台北市保険業務職業労組(TNUIE)から潘敏媛委員長、UNI未加盟の全国金融業労組連合(TFFU)から林萬福委員長はじめ韓仕賢書記長ら8人が出席した。

TNUIEは保険販売員を組織しており、TFFUは26の企業別労組(銀行及び保険会社)と19の市・県レベルの銀行労組を傘下に持つ。リーマンショック以降、台湾でも金融機関の合併が進んでいる。TFFUは、民間銀行どうしや政府系銀行どうしの合併が多いが、合併する銀行の労働組合間の統合調整は非常に困難であると述べた。田原議長は、日本の損保業界においても統合合併が進んでいるが、損保労連では単組の委員長が中央執行委員であるので、単組とよく議論し、その意見を反映した産別方針を立てて課題に対処していると述べ、加盟単組との密接な議論が重要だとアドバイスした。

TFFUは2013年6月東京で開催されたUNI-LCJ金融部会グローバルワークショップにも代表を派遣し、第3回UNI Apro東アジア労組フォーラムにも参加した。韓書記長は、今後も世界の金融情勢に関する情報交換ととりわけ金融労働者の条件改善と連帯のため、日本の金融関係労組との意見交換を続けたいと希望した。田原議長は、UNI Apro金融部会を通じた労働者の結束と情報ネットワークの有用性を強調し、台湾の労組の参加を奨励した。

TFFUは2013年に設立20周年を迎えたとのことで、最後に林TFFU委員長から記念コインがUNI-LCJ金融部会代表団に贈られた。

写真はFlickr参照

 

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東アジアの労働組合が結集:急増する非正規雇用に警鐘

第3回UNI Apro東アジア労組フォーラムが2014年9月29~30日、台湾・台北で開催され、韓国、台湾、香港、日本から約200名が参加した。UNI-LCJからは9加盟組織及び事務局合わせて42名が参加した。2012年にUNI-LCJのイニシアチブで始まり、今年で3回目となる同フォーラムでは、「終わりなき新自由主義と雇用不安:雇用危機と雇用なき成長に対する組合の対応」という全体テーマの下、「若年者の雇用」、「教育:持続可能な労働市場と人材開発に向けたインクルーディング・ユー」、「労働組合におけるインクルーディング・ユー」という3つのサブ・テーマで討論が行われ、増加する非正規労働者や女性・青年の社会参画について各国の状況と課題が共有され、労組の取り組みが報告された。開会式には、ウー・デンイー台湾副総統、ファンユ労働副大臣をはじめ、友誼団体から来賓が多数出席した。クリストファー・ウンUNI-Apro地域書記長、各国UNI加盟協議長が連帯の挨拶を行い、3回目を迎えるフォーラムの成功を祈念した。

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小俣UNI-LCJ副議長は、グローバル化と国際的な価格競争の激化により非正規雇用や長時間労働などがますます増加する中、いかに労働者が仕事に誇りを持ちディーセントな労働環境を実現していくか労働組合の力量が問われているとして、活発な議論を期待した。逢見直人UNI Apro会長は、3回目を迎える東アジア労組フォーラムが地域の友好と連帯を深め、意見を発信する場として機能してきていることを評価し、各国での労働法の改正が相次ぎ、労働者を巡る状況が一層厳しさを増している中で、共通の問題と取組みを共有することは重要だとしてフォーラムの継続を呼びかけた。
基調講演では、パン・シーウェイ中国文化大学教授(前労働大臣)が、台湾でも派遣労働、非正規雇用が拡大しつつあるという現状と課題を報告した。また、メリサ・セラノ・フィリピン大学労使関係学部教授より東アジア4カ国における労働柔軟性と雇用保障に関する背景調査の報告が行われた。日本、韓国では近年の規制緩和が進み派遣労働者が急増していること、台湾では約5%と比較的少ないが徐々に増加傾向にあること、香港では労働法制が整っておらず解雇が容易なため非常にフレキシブルな雇用が一般的となっていることを比較分析した上で、組合による多様な非正規労働者へのアプローチの必要性が提起された。なお、本調査は、2015年12月に開催されるUNI-Apro地域大会で最終的な報告が発表される予定である。

各テーマでのUNI-LCJ加盟組織からの報告は以下のとおり。
テーマ1「若年者雇用:各国の現状と課題」では、田原UNI-LCJ副議長(損保労連委員長)が司会を務めた。損保労連/三井住友海上労働組合・三浦委員長は、「若年者雇用を取り巻く情勢と組合員化の促進に関する取り組み」として、日本の労働力人口の推移と政府の「若年雇用戦略」などの政策を紹介した上で、三井住友海上労組における取り組みとして有期社員を含むユニオンショップ協定締結に至る経緯を報告した。UAゼンセンの八野副会長からは、「長時間労働と労働の柔軟性(ホワイトカラー・エグゼンプション)に関する政府の見解と組合の取り組み」として、アベノミクスの成長戦略の問題点として残業代ゼロを推進するホワイトカラー・エグゼンプションが一般組合員にも波及する危険性が高いと指摘し、労働組合としてなんとしても労働法制規制緩和に反対していく決意を述べた。「非正規労働者の正規化に関する取り組み」については、まず、全労金石田委員長が全ての労働者の安定雇用や公正処遇を目指す観点から「仲間を広げる取り組み」として正職員登用に向けた取り組みを進めていくとの決意を述べた。また、JP労組花田中執は、これまでの正社員化の取り組み状況と2015年から導入される予定の新たな人事制度を紹介し、今後も組合員のニーズに合った正社員化を目指して労使協議を続けていく必要性を訴えた。
テーマ2「教育:持続可能な労働市場つと人材開発に向けたインクルーディング・ユー」では、情報労連/KDDI労組松井副委員長がKDDI労組におけるユニオンショップ協定締結を通じた有期契約社員の組織化や教育・研修活動、正社員登用制度、更にUNI-Aproと共に開催したユースワークショップなどの青年活動の取り組みを紹介した。自動車総連丸山国際局部長は、日本の競争力を高め雇用を維持するためには「新たなものを生み出し続けること(付加価値の創出)」が大切であるとし、そのためには常に学ぶ姿勢、コミュニケーション、働く楽しさ、適切なマネジメントが必要だと訴えた。全印刷の梅原書記長は、紙幣など機密性の高い製品を長期的に安定して製造するために高いモラルを持った人材育成が不可欠であり、組合が行っている各種の研修や青年女性活動について紹介した。労済労連佐伯副書記長は、平和行動や青年自ら企画・運営する社会貢献活動など労連及び加盟単組で実施している若年層向けの教育・研修制度を紹介した。
テーマ3「労働組合にインクルーディング・ユー」では、UNI Apro女性委員を務める宮原情報労連中執が日本における男女共同参画の促進として、女性の活躍促進を掲げる日本政府の取り組み、連合の男女平等参画活動の取り組み、更に情報労連、UAゼンセン、損保労連(あいおいニッセイ同和損保)、JP労組の取り組みを紹介した。日放労の岡﨑副委員長は、ワークライフバランスに関する政府の見解と組合の取組みを紹介すると共に長時間労働やサービス残業が依然として存在する中、実際の制度利用をいかに浸透させていくかが課題だとした。

なお、各テーマにおいて、参加した台湾、韓国、香港の現状と課題が共有された。また29日には、台湾加盟組織主催のレセプションが開催され、各国参加者によるダンスや歌を通じて交流が図られた。

閉会式では、今回のフォーラム開催準備に中心的な役割を果たしたCPWUの青年委員会メンバーが檀上に上がり、合同宣言文を読み上げた。同宣言では、2012年から始まったフォーラムの成果を振り返り、東アジアの労働組合の連帯と友好、共通課題の認識共有と意見発信に大きく寄与してきたことを評価し、今後3年間、2015年に日本、2016年に韓国、2017年に台湾で開催することが提案され、満場一致で確認された。

写真はFlickr参照

 

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ケープタウン大会に向けて、南アフリカの労使関係を学ぶ

2014年9月24日、UNI-LCJは西浦昭雄創価大学教授(学士課程教育機構副機構長)を講師に迎え、南アフリカの労使関係について講演を受けた。今回が2回目となるアフリカ講座には、70人以上が参加し、南アフリカの現状、アパルトヘイト時代から民主化以降労使関係がどのように変化してきたのかなどを学んだ。

アパルトヘイト時代、アフリカ人男性は「employee」の定義から除外され、団体交渉権を与えられなかった。しかし、シャープビル事件(1960年)、ソウェト蜂起(1976年)等の差別強化やそれに対する解放闘争が国際的にも報道されるようになり、1970年代に転機が訪れる。ストライキの権利が与えられ、アフリカ人労組の結成、団体交渉が可能となった。1980年代、労働組合は反アパルトヘイト運動の中核を担い、1994年の民主化後は、最大労組連合組織(COSATU)が政権与党と同盟を結び、多くの大臣・議員を輩出したり、政労使の意見調整機関であるNEDLACを通じて経済・労働政策への影響力を高めた。さらに黒人の経済力向上を目指したBlack Economic Empowerment (BEE) 政策を進める中、黒人も経営者となり、黒人使用者と黒人労働者という新たな労使関係が浮上してきている。

最後に、相原UNI-LCJ議長は「南アフリカの課題=アフリカ全体の課題とはとらえられないだろう。雇用につながる支援とは何か。我々はどのようなことが出来るのか。」と質問した。それに対し、西浦教授は「生産性向上のための日本の経験、すなわち労使協力して競争力を高め、待遇の向上につなげる取り組みには関心を持っている。アフリカの様々な課題が凝縮しているのが南アフリカである。」と答え、閉会した。

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UNI会長、書記長、地域書記長来日

2014年9月1~5日、デブリュンUNI会長、ジェニングスUNI書記長、ウンUNI Apro地域書記長が来日し、日本の幹部と意見交換を行った。

ジェニングスUNI書記長は、自動車総連第43回大会でUNIを代表して挨拶した。世界的に格差が拡大する中、解決のカギとなるのは労働組合だとし、「相原会長はメディアでもディーセントワーク、公正な賃金、労組を通じた意見反映、責任あるビジネスの重要性を訴えてきた。日本の格差を解消するのはアベノミクスではなく、アイハラノミクスだ」と訴えた。

また、UNI代表団は、情報労連(野田委員長他)、UAゼンセン(逢見会長、八野副会長他)、JP労組(小俣委員長他)を訪問し、UNI-LCJ幹部と意見交換を行った。UNI-LCJ金融部会主催のシンガポールDBS銀行労使代表団歓迎レセプションにも参加し、日本及びシンガポールの加盟組合役員と懇親を深めた。

さらに、髙島屋労組からグローバル枠組み協定の年次検証について報告を受けた後、髙島屋経営側を表敬し、懇談を行った。また、イオン労使とも意見交換を行った。

この他、連合の山根木総合組織局総合局長、吉田総合国際局総合局長から、連合の組織化の取組み等について情報交換した。

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UNI-LCJ金融部会、シンガポールDBS銀行労使代表団と交流

シンガポールのUNI金融部会加盟組織の1つ、DBS銀行労組のノラ・カーン委員長率いる組合執行委員会メンバー19人が経営側人事担当重役3人と共に、東京で労使による活動計画協議を行うため、2014年8月29日から9月3日まで来日した。この機会に、UNI-LCJ金融部会メンバーは、多様な国籍、文化、背景を持つ人材こそが強みであるとし、ジェンダー・ダイバーシティも尊重・実践し、社員の58%、役員の3分の1以上が女性であるというDBS銀行及び労組と、両国の女性の活躍について意見交換する機会を設けた。

冒頭、歓迎挨拶として田原UNI-LCJ金融部会議長は、本年2月にUNI-LCJ金融部会海外調査団がシンガポールを訪問した際、DBS労組から温かい歓迎を受けたことにあらためて感謝すると共に、「日本でも女性の活躍推進が掲げられているが、政府の音頭だけでは進まない。労働組合と使用者の協力があって始めて進められるものだ。そういう意味で今日は、女性の活躍推進が進んでいるシンガポールの労使と意見交換ができる非常に重要な機会だ」と述べた。

続いて、労使を代表しノラ・カーン委員長は、「10年以上前、損保労連を訪問した当時は、女性の中執がいなかったが、今は5人に増えたと聞いている。これは大きな前進だ。組合役員の決意と努力の結果であり、敬意を表したい」と挨拶した。

「日本における女性の社会統合の現状」と題し、損保労連の安田晶子中執(UNI Apro女性委員会副議長、あいおいニッセイ同和損害保険労働組合副書記長)から、「日本再興戦略改訂2014」のうちの「女性の活躍推進」の概要と、労組の女性組合員に関する取組みについて紹介した。会社においても組合員全体においても全体の約6割を女性が占めながらも、どちらも指導的な地位にあるのは主として男性であり、組合活動においては女性の参画が遠のいたり、女性のニーズに応えられなかったり、あるいは女性の視点が生かされていなかった。そこで、女性が組合活動に参加する機会や女性の意見が反映される場面を意図的につくる必要性があると判断し、女性層に特化したプロジェクトを設置、女性役員向けセミナーや女性組合員向けイベント、セミナーを実施し、女性のネットワークを強化している。安田中執は、「DBS労使の経験を聞き、気づき・ヒントを得て今後の活動に活かしたい」と述べた。

ノラ・カーンDBS銀行労組委員長は、ナショナルセンターSNTUC(シンガポール全国労働組合会議)女性開発局が主導する4つの取組み―①女性の復職支援プログラム、②女性のリーダーシップ能力強化プログラム、③女性組合員向け活動、④シングルマザー向け活動、を紹介した。SNTUCの現在の会長は女性であり、ノラ・カーン委員長もSNTUC副会長であると共に、女性開発局の議長も務めるなど、女性労働者への各種支援・教育訓練に関わっている。またDBS銀行は、SNTUC及び人材開発省が共同で表彰する「働く母親にとって最良の企業」賞を、2013年、2014年共に受賞している。

「組合役員、管理職への女性登用に関するDBS銀行労使の経験」として、アンジェラ・ラムDBS銀行人事担当上級副社長から、DBS銀行における様々な女性従業員支援について紹介があった。「全て順調に進んだわけではなく、長い道のりだった。最近になってようやく成果が表れてきた」と述べ、成功の秘訣を「経営側が重要性を認識して、トップから女性支援のメッセージを発信し続けたこと、職場の管理職の理解を得られるよう、コミュニケーションをよくしたこと」だと語った。続いて、ケンディ・ハンDBS銀行労組副書記長から、DBS銀行労組の活動について報告があった。「21人で構成される執行委員会のうち、三役含め14人が女性である。会社でも組合でも活躍する女性が多いことが、他の女性従業員の励みにもなっている。家族や子供を招待するプログラム等を通じて、家族からも働く母親へのサポートが得られるよう工夫している。」と述べた。

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UNI Apro 専門職・監督職(P&M)委員会

2014年8月28日、第6回UNI Apro専門職・監督職(P&M)委員会がベトナム・ハノイで開催され、9ヶ国から27人が出席した。日本からは情報労連から余田NTT労組交渉部長、宮原情報労連中央執行委員が参加した。

ジョン・デペイバUNI Apro P&M議長(シンガポール)は開会挨拶の中で、「専門職・監督職の労働者の数は増加しており、2030年までには管理職・専門職が労働者全体の50%になると考えられている。組織化に向けて、組合活動の意義が一層問われている」と述べた。また、クリストファー・ウンUNI Apro地域書記長は「アジアの労働人口の55%が非正規労働者となっている。マイノリティの組織化をしなければ、我々がマイノリティになる」と訴えた。

P&M委員会の女性枠委員として、ネパールのパルパサ氏が確認された。

2013年第3回UNI Apro P&M大会以降の活動として、パブ・アクタールUNI P&M担当局長より、移動の多い専門職と移住した専門職にとって相互に有益な2つの主要課題としてASEAN資格承認枠組みの確立と地域における技術職の報酬基準の設定があるという課題認識のもと、UNI P&M委員会はASEAN技術者協会連合と協力して、枠組み制定を進めていくこと、安全な労働環境の推進、組織化に向けた革新的な活動に力を入れていくこと等についての報告があった。

続いて各地域からの報告・意見提起では、カルティック委員(インド)が南アジアの状況について報告した。ITの使用者団体が組合との関わりを禁止しているが、状況改善に向けて、ムンバイにネパール、スリランカの同僚を招き、政労使でセミナーを開催した。南アジアではディーセントワークの確立にむけて、エンジニアリング協会と覚書を結びたいと考えている。南アジアで多いIBMの技術者の組織化を進めている。ウン・チューソン委員(マレーシア)はP&Mが過剰なKPIを課せられ、問題に対処できないように組織化を阻む動きがあると報告した。ネパールからはテリアソネラ社、IT企業、銀行等におけるP&M組織化の成功事例が共有された。デペイバ議長は、シンガポールではP&M労働者が増加して組織率が低下することを見越し、P&M労働者も組合加入できるよう政労使合意で労働法を改正するとの報告があった。日本からは余田委員が、現政権における雇用法制の改悪、ホワイトカラーエグゼンプション導入による懸念点など日本のP&M労働者を取り巻く現況について報告を行った。

最後に、P&Mにおける優先課題として、「青年」「女性」「専門職団体との連携」「拡散」という4つの項目が確認された。企業が組合に対して持っている悪いイメージを払しょくするために敵対するばかりではなく、良い企業は積極的にほめる、安全衛生の取り組みを共同で進める等、方向性を確認した。

 

John Lien, Thang Miyahara, Yoda

 


UNI Apro郵便・ロジスティクス部会/APPU共同セミナーを開催

2014年8月28~29日、UNI Apro郵便・ロジスティクス部会活動の一つの中心であるAPPUとの共同セミナーがバンコクのAPPUで開催された。本セミナーは、アジア太平洋地域の郵便部門の経営者の組織であるAPPU(アジア太平洋郵便連合)とUNI Apro郵便・ロジスティクス部会が毎年共同で開催し、今年15回目を数える。

セミナー参加者は、主として各国郵便労組の若手組合員であり、14ヵ国から22名(うち半数が女性)が集った。今回、タイポスト出身のアヌチャ氏を新たに講師として迎え、国際郵便制度、UPUやAPPU等の国際郵便の基本的機構、郵便を取り巻く諸問題、人事やオペレーションの改善等について2日間に渡って英語で学ぶとともに、「郵便を採算性ある事業とするためには何が必要か」をテーマに、積極的にグループワークにも取り組んだ。日本からはJP労組の湯地定裕組合員が参加し、閉会式では参加者を代表して挨拶を述べた。

また上記セミナーに引き続き、8月30~31日には、タイ郵便労組(SEWU-THP)支援セミナーが開催された。タイ郵便労組委員長以下、今年も多くの幹部が集まる中、UNI Apro郵便・ロジスティクス部会/APPU共同セミナー参加者は、各国の郵便事情と組合活動について発表を行った。また、タイポストのナワパット顧客サービス部長より、タイポストの現状と新たなサービスについて説明を受けた。中でも2年前に開始した、家具や家電、バイク等の大型荷物を国内外に配送するサービス「ロジスポスト」が、顧客のニーズを捉えて着実に収益を上げている点が参加者の関心を引いた。

最後に、伊藤UNI Apro郵便・ロジスティクス部会担当部長より、「両セミナー参加者が、学んだことを自国に持ち帰り、互いの知識や経験を組合活動に活かし、リーダーとしてさらに活躍の場を広げていってもらいたい」との挨拶を行い、セミナーを終了した。

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UNI AproとAPPU、MOUを再締結

2014年8月28日、タイ・バンコクのアジア太平洋郵便連合(APPU)事務所で、UNI AproとAPPUの間で覚書(MOU)の再調印式が執り行われた。当日、小俣利通UNI Apro郵便・ロジスティクス部会議長、福島秀紀JP労組国際部長、栗原啓同スタッフは、APPUの施設を見学し、今年1月に就任した林洪亮APPU事務局長と会談した。小俣議長と林事務局長は、出身国は違っても、同じ郵便事業の出身者として、それぞれの経験を語り合い、良い雰囲気が生まれる中で、調印式に臨んだ。

歓迎挨拶の中で、林事務局長が、「郵便(POST)は、Punctual(正確な)、Overspread(広がりのある)、Safe(安全な)、Trustworthy(信頼できる)を追求していかなければならない」と述べ、「正確といっても、どこまで正確か、国によって違いがある。これをより完全に近づけていくにはどうしたらよいか、各国で考える必要がある」とセミナー参加者全員に問題提起した。小俣議長は、人づくりの重要性とAPPCの果たす役割の大きさに触れ「全世界の郵便事業を牽引する新たなイノベーションがアジア太平洋地域から始まる事を期待する」と挨拶した。セミナー参加者は、アジア太平洋地域の郵便事業の労使代表がMOUに調印し、固い握手を交わし、パートナーシップ労使関係の理念を再確認する場面に、証人として立ち会った。

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UNI Apro ICTS部会委員会

2014年8月26~27日、ベトナム・ハノイでUNI Apro ICTS部会委員会が開催され、アジア地域10カ国から42名が参集、日本からは情報労連・野田委員長、KDDI労組・松井副委員長及び村田執行委員、木村国際担当が参加した。

冒頭、UNIとインドサットとのグローバル協定調印式が行われた。インドサットはインドネシア第2位通信事業者で、長年に渡りグローバル協定締結交渉を続けてきたものが結実した。インドサット法務部門取締役が参加の上、調印式を行った。

引き続き開会式が行われ、ベトナム労働総連盟(VGCL)ダン・ゴック・トゥン会長、ベトナム情報通信省・グェン・タン・フン副大臣、アラン・テイトUNI世界ICTS局長、クリストファー・ウンUNI Apro地域書記長らが挨拶を行い、野田UNI Apro ICTS部会議長が委員会の議長を務め、会議を進行した。

各国報告として、マレーシアDiGi従業員組合のカリーナ委員長が会社を懲戒解雇された件について、シャフィー委員が経過と今後の対処方針について説明した。3月にDiGi従業員組合は秘密投票で勝利し正式な組合として認知されたが、それ以降、経営者からの嫌がらせが後を絶たない。こうした状況下での労組委員長の解雇処分は組合への挑戦に相違なく、不当労働行為にあたるのではないかとして、現在マレーシアの労働委員会で調停中である。また、DiGiはUNIとグローバル協定を結んでいるテレノールの子会社であり、テレノール本社への対応も検討することとし、UNI Apro ICTS部会議長、UNIマレーシア加盟協、UNI/UNI Aproに一任された。なお、DiGiは現在、初の労働協約締結に向けて会社側と協議を重ねている。

ベトナム郵電通信グループ(VNPT)は構造改革を行い、郵便事業と携帯電話事業がVNPTから分離して情報通信省(MIC)の直属会社となる。しかし、対置する労働組合は現状のベトナム郵電労組(VNUPTW)のままとする。VNUPTWはこれまで企業内組合であったが、産業別労組の役目も果たすこととなる。

日本からは野田議長が「日本における規制政策の見直しを含む情報通信政策の検討状況」について、また、KDDI労組・松井副委員長が「KDDIの合併の歴史と労組の取り組み」を報告した。加えて、台湾、香港、ネパール、スリランカ、シンガポール、インドネシアの委員が各国の状況を報告した。

多国籍企業への対応としては、これまで継続的に取り組んできたテレノール(ノルウェー)、テリアソネラ(スウェーデン)に加えて、急激にアジアでの事業を拡大している企業としてオレド(カタール)、アクシアタ(マレーシア)が挙げられた。オレド、アクシアタとも、進出先で労働組合がある企業を買収または提携する形で事業を行うケースもあり、これら企業においては既存の組合員の雇用を守りながら組織拡大を図っていく。アクシアタについては、UNIとして親会社への接触をスタートしていくとの方針を確認した。

この他、アラン・テイトUNI世界ICTS局長が世界大会の準備状況を説明した。また、当面の活動計画として、携帯電話会社従業員の組織化(テレノール、アクシアタ等)、コールセンター労働者の組織化、技術、規制の変化のモニタリング、ベトナム情報通信事業再編の注視、ジェンダー平等の推進等を確認した。

Bui, Noda matsui

 


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