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「見えないものは、存在しない」欧州視聴覚部門におけるジェンダー平等と多様性の促進

EU視聴覚部門社会対話委員会の社会パートナーである、民間放送、公共放送、プロデューサー、そしてジャーナリスト、キャスト、クルーを代表する労働組合は、長年にわたり連携して、映画、ラジオ、テレビにおけるジェンダー平等を推進してきた。

2011年に行動の枠組を採択した後、EUの支援を受けて社会パートナーは、ジェンダー平等と多様性を推進するため、情報収集を行い、推進のために必要な行動を明らかにすべく、2018年にマッピング作業を開始した。2018〜2020年に、UNI欧州メディア・娯楽・芸術部会(EURO MEI)が中心となって、パートナー間の調整と調査を実施した。

話し合いの中から得られたことは、2020年5月に「優良事例ハンドブック」という形でまとめられ、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語で公開された。

ハンドブックでは、欧州視聴覚部門における女性の割合に関する統計の概要が説明されている。また、映画、テレビ、ラジオ、その他の視聴覚部門において、女性やマイノリティ・グループを促進するため、欧州各国や、想像産業のバリューチェーンの様々な職場における、業界のステイクホルダーによる取組みにも焦点が当てられている。

欧州の社会パートナーは、2020年6月23日、オンラインセミナーを開催して「優良事例ハンドブック」を紹介し、現場の専門職から話を聞いた。

100人以上が欧州内外から参加し、公共放送、民間放送、プロデューサー、そしてジャーナリストや俳優、技術者の組合の代表が意見交換をする中で、スクリーン上及びスクリーン外での男女平等及び多様性を実現する上で、今なお直面している多くの課題に注意が向けられた。

そこで導きだされた重要な結論は「見えないものは、存在しない」ということだった。定期的にジェンダーに関する統計をとることは、いかなる進歩を遂げるにも不可欠である。長期的に格差と差別を着実になくしていくには、目標達成にしっかりコミットする組織とそのリーダーシップが必要であり、一人一人の労働者に情報を伝え、関わらせることも非常に重要だと認識された。適切な方針とツールを策定し、日々の慣習を変え、定期的に進捗をモニタリングすることも、この部門における変化を促進していくために欠かせない重要な行動である。 詳しい情報については、数か国後で翻訳された「平等と多様性:優良事例ハンドブック」及び要旨を、以下のリンクからダウンロードできる。www.equalitydiversityinavsector.eu


UNIは広島、長崎への原爆投下75年にあたり犠牲者に哀悼の意を捧げる

広島及び長崎に原爆が投下されて75年を迎えるにあたり、UNIは犠牲者に哀悼の意を捧げると共に、核兵器の禁止を繰り返し要求する。

第二次世界大戦中の1945年8月6日と9日、広島及び長崎に投下された原爆はその後、何万人もの被爆者を長い間、放射線の後遺症によって苦しめている。

UNIは2010年に長崎で世界大会を開催したことで、核兵器の戦慄と破壊力について理解を深め、長崎市及び国際平和運動と強い絆を築いてきた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のように述べた。「日本に原爆が投下された75年という節目の年に、このような苦しみが二度と繰り返されないよう、国際平和運動と連携して取組む決意を新たにする。とりわけ、2010年に我々を温かく迎えて下さった長崎の皆さんに心から連帯し、皆さんと一緒に犠牲者に哀悼の意を捧げると共に、核兵器の無い世界の実現を訴えていく。」

UNIの前書記長、フィリップ・ジェニングスは今、軍縮と、戦争の無い世界の構築に取組む国際平和ビューロー(IPB)の共同議長を務めている。ジェニングスIPB共同議長は、「我々は今、危険で不安定な時代に生きている。核兵器の無い世界をつくるには、労働運動の大きな力が必要だ。世界中で、1.9兆米ドルが軍事費に使われている。新型コロナウィルスが猛威を振るっているこの時に、大変な無駄遣いだ。我々には、新たな共通の安全保障が必要だ。平和と軍縮は、このパンデミックから回復するための取組みにも不可欠だ」と訴えた。

世界大会開催がきっかけで、UNI本部は長崎、広島からの平和大使の訪問を毎年歓迎し、核兵器廃絶の国際キャンペーンを支援してきた。今年は新型コロナウィルスのパンデミックのため、受入れが叶わないのは残念である。

しかし、UNIと加盟組合は、長崎と赤十字国際委員会が主催するオンラインイベントに参加することができる。8月9日、中央ヨーロッパ夏時間11:00(日本時間18:00)から、「核兵器が存在することは人類にとって何を意味するのか―コロナ危機の最中に考える」をテーマとし、2つのセッションから構成されるイベントだ。第1セッション(日本語)には、被爆者や長崎市長等がパネリストとして、第2セッション(英語で進行、日本語通訳付)には、元アイルランド大統領メアリー・ロビンソンをはじめ、核兵器廃絶キャンペーンに取組む団体の代表らが登壇する。

国際平和ビューローも、フェイスブック上で、「広島からの誓い」と題する記念映画を世界に公開する予定である。


UNI、黒人の命のためのストライキを支持

UNIは、2020年7月20日に、全米各都市で予定されている #StrikeForBlackLives (黒人の命のためのストライキ)に加わる仲間たちに連帯し、これを支持する。この全国規模のストは、「黒人の命のための運動(The Movement for Black Lives)」や、UNI加盟組織であるSEIU(全米サービス労組)やチームスターズ等、幅広いグループが結集して計画されている。

ストに加わる人々は、黒人の経済的機会や社会移動(一定の社会的地位から他の社会的地位へ移動すること)を制限している人種差別をなくすため、企業や政府に対して抜本的な改革を行うよう要求する。あらゆる人々により良い賃金、医療を、そして組合加入ができるように要求する。

「最近みんなが話題にしている“普通の”状態に戻ってもダメだ。人種差別を理由に攻撃を受けたり、経済という名目で、防護具も無く、危険手当も払われずに仕事をしろと言われたりするなんて。」空港で車椅子利用者のアテンダントとして働くグレン・ブラウンは、ストに参加する理由をこのように述べた。

ストの間、空港労働者やファーストフード店の従業員、清掃員、警備員、介護労働者をはじめ何千人もの労働者が、8分46秒間、仕事を中断する。5月にミネアポリスで警官に殺された黒人男性ジョージ・フロイドが、白人警官の膝で頸部を押さえつけられていた時間だ。このストは、今後数ヶ月の間に予定されている人種間の平等を要求する多くのアクションの皮切りとなるだろう。

ストの計画を発表するにあたり、「人種間の平等がなければ、経済的正義は実現できない」と、メアリー・ケイ・ヘンリーSEIU委員長は強調する。「今日、全国でこの問題を考えよう。労働者は米国の壊れた制度の抜本的改革を要求している。黒人が目標を達成するまで、我々のコミュニティの中で誰も目標を達成したとは言えない。」

10以上の団体がMovement for Black LiveやSEIU、チームスターズと共に街頭に出て意思表示を行う予定だ。

「制度的な人種差別は、米国だけの問題ではない。我々があらゆるコミュニティや国の中で向き合わなければならない問題だ」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べる。「歴史的な1日となるこの日に、UNIは我々の社会と経済を変革していく闘いに加わり、黒人の命が尊重される世界を創り出していく。」

スト参加者は世界中の仲間からの連帯支援を求めている。ストの詳細は以下のウェブサイトから。https://j20strikeforblacklives.org


UNI、フィリピンにおけるABS-CBNの強制閉鎖を非難

UNIは、フィリピン政府による同国最大の民放ネットワークABS-CBNの強制閉鎖を非難する。150か国2000万人の労働者を代表する国際産業別労働組織UNIは、政府の独断的行為を非難するUNIフィリピン加盟組織協議会(UNI-PLC)の見解を全面的に支持する。非難声明は、フィリピン下院がABS-CBSの放送免許の更新を否決した直後に出された。

同社に与えられていた放送免許の更新が否決されたことにより、11,000人以上の正社員と、ABS-CBN事業に関わる何千人もの契約社員、アーティスト、タレント、中小・零細事業主の生計が一方的に奪われた。世界的な感染拡大による世界規模の不況の中での更新否決は、誰の目から見ても許されない行為である。

中村正敏UNI Aproメディア部会議長は、「何よりも、影響を受けた何千人ものメディア労働者とその家族のことが心配だ」と気遣い、「この試練の時に、UNI-PLCと放送労組(NABU)がメディア労働者に連帯し、力強く立ち向かっていることに感謝する」と述べた。

法により1995年に付与された同社の放送免許は、2020年5月4日に失効した。免許失効直後に、フィリピンの規制当局である電気通信委員会(NTC)は、ABS-CBNに対して放送停止を命令した。このような動きは、ドゥテルテ大統領による政治的報復であると広く認識されている。大統領選挙中、ドゥテルテ大統領に好意的な報道をしなかったとして、これまでも同社に対する免許停止を脅してきたからだ。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、報道の自由に対する脅威であると強調し、「マルコス軍事政権下を生き延び、何十年もの間フィリピン国民に尽くしてきたABS-CBNを強制的に閉鎖するとは、報道の自由を後退させ、歴史に汚点を残す事態だ」と非難した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、次のように述べた。「今回の強制閉鎖は、報道の自由や結社の自由等の人権に対する、フィリピン政府による絶え間ない攻撃の一例だ。独立した信頼できるメディアネットワークの閉鎖が、最悪の時に起きてしまった。感染拡大を防止するためフィリピン国民に情報を伝達する努力を、台無しにするだけだ。我々はABS-CBN労働者に連帯し、UNI-PLCと共に、同社の免許復活を政府に要求する。」 UNIフィリピン加盟組織協議会(UNI-PLC)は、フィリピンのUNI加盟組織を結集する。ABS-CBN労組が加盟する放送労組(NABU)は、UNI及びUNI-PLCの加盟組織である。


グローバルユニオン評議会、リ・チャクヤン氏への正義と香港における人権尊重を要求

グローバルユニオン評議会(CGU)のメンバー組織としてUNIは、香港政府に対し、2019年逃亡犯条例改正案の撤回と普通選挙の実現を要求した労働運動の指導者や民主派活動家らへの刑事責任の取下げを要求する。7月1日に採択されたCGU声明では、同日に施行された極めて厳しい国家安全維持法の廃止も求めている。同法の下で、施行当日だけで370人以上の逮捕者が出ている。

「協議や透明性のない突然の国家安全維持法の強制や、恐れずに声をあげてきた労働組合員やジャーナリストその他の民主活動家に対する厳しい罰則は、我々の世界に存在してはならない。この法律が廃止され、引き続き自治が尊重され、『一国二制度』の原則が確保される日まで、我々は香港の民衆に強く連帯していく」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。

またCGUは、普通選挙の実現及び言論・集会・結社の自由に対する規制の撤廃を要求している。

「香港労働組合連盟(HKCTU)のリ・チャクヤン事務局長は、民主主義と労働者の権利の戦士だ。現在、人権と自由を擁護する彼と14人の献身的な活動家達は、その信念を理由に起訴されている」と、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は述べ、「このような不当な告訴は撤回され、香港の人々が投獄を恐れずに政治に参加できるようにしなければならない」と訴えた。


UNIフィリピン加盟協、報道の自由を求め、連帯の声

6月15日、フィリピンのニュース配信サイト「ラップラー」のCEO兼編集長のマリア・レッサ氏及び同社の元記者レイナルド・サントス・ジュニア氏に対し、マニラ地方裁判所からネット上の名誉棄損で有罪判決が下った。これはフィリピンの不安定な報道の自由が更に侵食されていることを示すものだ。2019年1月から2020年4月までに、報道関係者に対する61の立件があり、同時期に少なくとも3人のジャーナリストが殺害されている。

UNIフィリピン加盟協(UNI-PLC)は、同国でますます高まる報道の自由及び表現の自由に対する脅威に対し、声を挙げている。報道の自由に対する攻撃は、健全に機能するメディアの情報が人々に届けられる必要があるこのパンデミック期に、深刻な問題となっている。更にドゥテルテ政権は、合法的な反対意見を抑えるために使われかねない条項を持つ、新たな2020年「反テロ法」の成立を急いでいる。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は次のように懸念を表明した。「UNI Aproは、フィリピンにおいて、基本的自由が絶え間なく攻撃されていることを非常に憂慮している。特に、ITUC(国際労働組合総連合)の2020年度世界権利指標で、フィリピンは労働者にとって最悪の国トップ10に入っている。我々は、報道の自由及び表現の自由に対する攻撃を止めるよう政府に要求するUNI-PLCの闘いを強く支持する。」

UNI-PLCは、マリア・レッサ氏とレイナルド・サントス・ジュニア氏の有罪判決と、政権によるジャーナリストやメディアへの攻撃を非難し、これらの攻撃を止めるよう要求する声明を発表した。


世界の映画・テレビ産業の安全な再開に向けて

映画・テレビ製作におけるコロナ後の対策に関するFIA/UNIメディア部会共同声明

22か国、50万人以上の実演者・撮影クルー等を代表する34組織がグローバル・ウェビナーに参集し、ワクチンが未だ開発されていない中でのコロナ後というシナリオで、映画・テレビ製作を再開するにあたり、優良事例を共有した。

かつてないほどの連帯と協力の精神をもって、国際俳優連盟(FIA)及びUNIメディア娯楽芸術部会(UNI MEI)の加盟組織は、この数週間、映画・テレビ製作が次第に再開される中、実演者・撮影クルー等のための、妥協のない科学的根拠に基づく安全衛生基準を促進するため不眠不休で取組んできた。

娯楽産業労働者の生活は新型コロナウィルス感染拡大防止のロックダウン措置によって経済的・社会的に厳しい影響を受けており、労働組合及びギルドは新しい日常に戻ることを歓迎する。しかし、同時に不要なリスク防止のため製作手順を調整する覚悟もある。この前例のない健康への恐怖は先が見えない。急いでも安全は確保できない。

世界のテレビ・映画部門の収益は毎年およそ5400億米ドル、何百万人も雇用し、多くのフリーランサーや個人事業主と契約している。3月以降、世界中のあらゆる製作は中断或いは延期された。労使で設立した連帯基金や、経済的支援プログラム、公的な失業手当等によって、仕事の中断の影響は軽減されたものの、映画・テレビ番組製作への持続可能な投資の確実性を取り戻すには、安全に製作を再開するしかない。

ウェビナーでは、オーストラリア、フランス、英国、米国の組合やギルドが交渉した4つの安全ガイドラインが示された。それらのガイドラインでは、検査から、俳優・撮影クルー・製作スタッフ等の保護、スタジオ及びロケ現場での撮影日数の調整等、製作のあらゆる行程における様々な問題の詳細が取り上げられている。

最近は、新型コロナウィルス防止の特別な対策を周知・アドバイスし、実施をモニターし徹底するための特別な安全衛生部署の設置も当然ながら不可欠となっている。中核となる実演者・撮影クルーの周囲にセキュリティの層を設置すると共に、現場で陽性の検査結果が出た者には有給病気休暇が与えられるようにすることも重要である。収入を失うことを恐れて、名乗り出ることを恐れてはならない。ウィルス感染リスクが高いと思われる者も含め、全ての年齢の実演者に公平な配役の機会を担保するよう、特別な取り決めも推奨される。

今後も、FIA及びUNI MEIは、国内及び国際レベルの同産業のステークホルダー及び関係当局と連携し、新型コロナウィルス対策として最高水準の安全手順を促進する加盟組織の取組みを支援していく。

FIA会長 フェルネ・ダウニー(カナダACTRA:俳優組合)は語る。「実演者は製作プロセスの中心におり、仕事に戻りたいと願っている。しかし、安全性が確信できるまでは戻れない。組合やギルドは、懸命に知見を共有し、現場で、最良の科学的調査に基づく最高の安全基準を促進するよう取組んでいる。これらの手順が適切に実施されれば、世界中の観客に新しいコンテンツを届けることができると信じている。UNI MEIや姉妹労組との素晴らしいコラボレーションを評価すると共に、私たちのパートナーシップを深め、前進していきたい。」

UNIメディア部会議長 マシューD.ローブ(米国IATSE:国際舞台演劇映画組合)は、「俳優や撮影クルーを最大限守り、我が産業の持続的な再開を果たすには、世界中の組合やギルドの協力が不可欠だ。FIA及びその加盟組織の仲間との連携の継続に期待している。国境を越えて定期的に情報・専門性・経験を交換することによって、どの組合も、組合員を安全に仕事に復帰させる能力を高めることができるだろう」と述べた。


国際労働運動は一丸となって「黒人の命は大切」を支持

国際労働運動は、「黒人の命は大切」運動を支持して、共に立ち上がるだけでなく、共に行動を起こしている。

UNIをはじめとするグローバルユニオン(国際産業別労働組織)とITUC(国際労働組合総連合)で構成されるグローバルユニオン評議会(CGU)は、世界の殆ど全ての国々の労働者を代表する。6月17日、CGUは、制度化された人種差別と闘い、米国等における刑事司法制度の再考を求める明確な要求を発表した。UNIは、本部ビルに「黒人の命は大切」のバナーをかけて支持を示している。

CGUの声明は、ブリアナ・テイラー、アマード・アーベリー、ジョージ・フロイドという3人の米黒人の殺害を受けて発表された。これらの全く不当な殺害は全米で抗議を引き起こし、やがてサンパウロからソウルまで世界中に抗議の輪は広がった。

CGUは、「余りにも長い間、人種差別と白人至上主義によって、働く人々は分断され、真の力を勝ち取る力量を弱められてきた」と述べ、「もうたくさんだ」と訴えた。

労働組合は何度でも呼びかける。「新しい世界をつくるために闘おう。みんなが黒人の命は大切だと認識する世界を!」


ヒーローと呼ばないで、一緒に闘おう!

6月15日は「国際正義の日」。世界中の清掃労働者及び警備労働者が、不可欠任務に就く労働者を守るための一連の要求を掲げ、職場の正義を求めて闘う日だ。世界中の人々が今、人種差別との闘いに声をあげている中、職場の正義とは何かをあらためて問い直す日でもある。

「2020年になっても1990年当時と同じだ。職場で、街頭で、低賃金、警察による残酷な行為、構造的な人種差別に反対を表明し、“(我々が)やればできる!”と叫ぼう」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は鼓舞した。「困難を乗り越え、全ての人々のために正義を勝ち取るまで闘おう。来る日も来る日も身を粉にして働く労働者は、職場で生み出した富を分かち合い、尊重され、尊厳のある生活を享受すべきだ」

世界中の組合員が、“Black Lives Matter(黒人の生命も大事だ)”運動と、さまざまな場所で起こる人種差別的暴力の被害者を支持する声をあげ続ける中、差別に反対を唱える発端となった国際正義の日を迎える。

1990年6月15日、ロサンゼルスのダウンタウンで平和的に行われていた「清掃労働者に正義」を求めるデモ抗議活動が、過激化した。労働者が互いの腕を組んで通りを横切ろうとしたところ、警官隊が立ちはだかって警棒で男女デモ参加者を殴り、多数の負傷者が出た。このような過激な扱いを受け、かえって清掃労働者は決意を強固にし、人々からの支持も広がったため、多国籍企業は清掃労働者の権利を認識せざるを得なくなった。結果、組合を結成し、医療保険をはじめとする諸手当を交渉し、協約を結ぶ等、労働者の生活水準の向上につながった。

30年を経て今、これまでの成果を祝う時、全ての人々のために、清掃・警備等の仕事をより良い仕事にしていこうと奮闘してきた、清掃・警備その他労働者が勝ち取ってきた数多くの成果を誇りに思う。我々は、1990年にロサンゼルスで闘った清掃労働者達のように、この瞬間も職場や街頭で制度的な人種差別に苦しみ続ける労働者や有色人種コミュニティのための闘いを支える取組みを強めていきたい。


野田UNI Apro会長、「人の心をつないでいこう」とスタッフを激励

新型コロナウィルス感染が世界的に拡大する中、対面会議の代わりにウェブ会議を活用せざるを得なくなっている。6月4日のUNI Aproスタッフ会議に、野田UNI Apro会長が参加し、今年1月にUNI Apro事務所を訪問して以来、初めてオンラインでの顔合わせを行った。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は冒頭、アジア太平洋地域の状況について報告した。多くの自宅待機或いは在宅勤務をしていた労働者が職場に戻ろうとしているが、未だ感染リスクに晒されている。組合はそのリスクを軽減するため、使用者や政府と安全な職場復帰に向けた指針を協議している。現在、労働運動は「新たな日常」について議論を始めているが、アジアの多くの国で労働運動に追い風が吹いているわけではない。国の財政状況の相対的な強弱に関係しているためである。低・中所得国は国際金融機関からの経済刺激対策への支援に依存しているが、国際金融機関や殆どの国の政府は、労働者に寄り添った政策や対策を立てているとは限らない。とりわけインフォーマル経済に大きく依存している国々では、労働者に優しい政策を要求する組合にとって厳しい状況である。

野田会長は、「世界的な経済危機の到来と、今後、地球規模で起こり得る政治・経済・社会のパラダイムシフトが指摘される中、それらの劇的な変化に対峙した労働運動の在り方や運動スタイルが問われることを認識しなければならない」と述べた。そして、厳しい状況の中、「人の心をつなぐこと」が一番重要だとし、IT等を活用し、加盟組織との連携を強化してほしいと、各国でリモートワークを続けるスタッフを激励した。

各部会・専門委員会担当部長から、コロナ禍にあっても勇気づけられる成果のいくつかが報告された。計画されている殆どの会議や組織化の取組みは延期となったが、ウェブ会議等の代替策を検討中である。

最後に、長年UNIの運動を牽引し、6月をもって日本に帰国、UAゼンセンの任務に就くこととなった玉井部長に、感謝の言葉が述べられた。


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