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UNI世界大会参加者にとって、大会スローガンの『共に立ち上がろう』とは?

第6回UNI世界大会を数日後に控え、参加者が最も期待していることについて、尋ねた。

大会で何を期待にしているかという問に対して、参加者のよくある答えの1つは、「全部!」というものだが、もっと具体的な答えも、多く聞かれた。

「インスピレーション!状況や方法は違えど、我々全員が、全ての組合員の生活向上のために取組んでいる。 友人や仲間と会い、それを見聞きすること」

「同じ目標を共有する世界中の人々と集うこと、つまり共に立ち上がること」

「できるだけ多くの素晴らしい経験を学び、後で組合や国内で共有できるようにしたい」

「他国の組織化の勝利について学びたい」

「経験を共有する。様々な危機にもかかわらず、組合がどのように団体交渉を実施しているか、聞き学ぶ」

「私たちが団結したときの力と可能性を感じとり、我々は一人ではないことを皆に知らせ、感じてもらう!」

「パンデミックを経て、再び皆で集うこと」

UNI世界大会で旧友と再会し、新しい仲間に出会うことは素晴らしい経験となるだろう。

ある参加者は「大きな大会は初めてで、少し緊張している」と語っていた。大会の連帯感と、労働者の力を高めるという共通の目標によって、緊張はすぐに和らぐものと信じている。


バーニー・サンダース上院議員、フィラデルフィアのUNI世界大会で講演へ

2023年8月27日にフィラデルフィア・コンベンション・センターで開幕する第6回UNI世界大会に、労働運動の熱き支持者、バーニー・サンダース米上院議員が登壇する。

サンダース上院議員は、米国の進歩的政治を牽引し、長年にわたり国民皆保険制度、所得の平等、労働者の権利を擁護しており、労働運動と社会正義を熱烈に擁護してきた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「サンダース上院議員をUNI世界大会に迎えることができ、感激している。同議員は30年以上にわたり、米国だけでなく世界中の労働者のため、議会というプラットフォームを活用し、社会的・経済的正義を推進してきた人物だ」 と期待を述べた。

#UNIRISINGTOGETHER:主要テーマと議題 
世界大会は、労働者の権利促進や、喫緊のグローバルな課題への取組みを目的とした主要テーマを中心に扱う。議題となる重要なテーマには、以下が含まれる: 

✓全ての人のために、組合の力を構築しよう: UNIは多国籍企業に対する労働者の影響力の拡大を目指し、団体交渉権の保護・拡大を提唱する。 

✓企業責任を問うため、ルールを変えよう: 世界中の企業が、労働者の人権を尊重するようにしていく。UNIは、多国籍企業に説明責任を負わせるための効果的で拘束力のある手段を確立するために闘っており、特に拘束力のあるデューディリジェンスのあらゆる段階において、組合が関与することに重点を置く。 

✓すべての人が恩恵を分かち合えるデジタルトランスフォーメーションのために、共に立ち上がろう:組合主導のイニシアティブを通じて潜在的リスクに対処しながら、労働者が技術革新の恩恵を共有できるようにしていく。デジタル化が仕事の世界を形成し続けているため、UNIと加盟組織はこの変革の影響について、団体交渉する決意である。

✓安全衛生のために、共に立ち上がろう:パンデミック後の仕事の世界における強力な職場代表制度と安全規制の必要性を強調する。UNIと加盟組織は、安全衛生に関する懸念をめぐって組織化・交渉し、独立した安全衛生委員会を促進していくための戦略を立案する。 

大会ウェブサイトに、取り上げられるテーマの全リストが、掲載されている。


フィラデルフィアの魂を探る:歴史と文化の素晴らしい道筋をたどり、共に立ち上がろう

兄弟愛・姉妹愛の街として知られるフィラデルフィアは、第6回UNI世界大会にへの全ての参加者を温かく迎える準備が整った。フィラデルフィア市とUNIの米国加盟組織は、この活気あふれる大都市で、世界各国の組合活動家を受け入れることを心待ちにしている。ここでは、フィラデルフィアの歴史的な社会正義に関わる史跡や、現地訪問をより豊かなものにするためのアイデアをご紹介する。

闘争の歴史を探る

住民から「フィリー」と呼ばれる、この素晴らしい歴史を誇る街には、訪問者が探索すべき見どころが多い。

労働記念碑:フィラデルフィア南西部のエルムウッドパークにある、芸術家ジョン・カインドネス(父親は造船所の労働者)が設計した作品。全米の組織化された労働者の貢献に敬意を払い、フィラデルフィアの豊かな労働者階級の歴史を称えている。コミュニティーの集いの場として、また「屋外で学ぶ歴史作品」として機能するこの記念碑は、米国の労働運動におけるフィラデルフィアの極めて重要な役割を示している。

また、マザー・ベセル・アフリカン・メソジスト・エピスコパル教会を訪れれば、奴隷廃止運動の歴史と地下鉄との深いつながりが、現在まで続く平等を求める闘いから示唆を得ようとする人々に、大きな感銘をもたらすだろう。さらに、フィラデルフィアのアフリカ系アメリカ人博物館は、黒人の経験してきた歴史を鮮烈に今に伝える。

フィラデルフィアは、語られてきた歴史にとどまらず、地元の味と世界の味が出会うグルメのメッカでもある。大会会場の近くにあるレディング・ターミナル・マーケットには、80を超える出店があり、誰もが楽しめるフードを提供している。

フィラデルフィアには、他にも魅力的なスポットがたくさんある。アメリカ有数のアーバン・ビーチと称されるスプルース・ストリート・ハーバー・パークや、ショップ、バー、レストランが建ち並ぶ多彩なサウス・ストリート、18世紀の趣が残る石畳のオールド・シティ等が挙げられる。

現地のUNI加盟組織が、博物館、公園、文化的アトラクションの素晴らしいリストをまとめており、またフィラデルフィアの飲食店については、こちらで紹介している。

フィラデルフィアは、その豊かな歴史、活気ある文化、温かいもてなしを分かち合おうと、『共に立ち上がろう』をテーマに掲げる代表団の到着を心待ちにしている。市民権や労働権の闘争を象徴する歴史的な名所から、街の多様性を称える近代的な拠点まで、この賑やかな街は忘れられない経験を約束する。


広島と長崎の惨禍に想いを馳せ、核兵器のない世界を求めて声をあげよう

広島・長崎への壊滅的な核攻撃から78年目を迎える中、UNIは1945年に失われた22万5,000人の命と、長期に及ぶ放射線や心的外傷の被害に苦しむすべての人々を、追悼する。

UNIはまた、世界各地で懸念される脅威と不安定さが増していることを受け、核兵器のない世界を実現する闘いに改めて緊急性を求める。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「我々はこの厳粛な日を、命を落とした人々、家族を失った人々、取り返しのつかない被害を受けた人々に思いを馳せながら迎える。このような武器が二度と使用されることのないよう、闘っていかなければならない」と述べ、「特にウクライナでの戦争が続き、混乱と核の脅威の増大に直面する世界において、こうした兵器の廃絶と平和を求める声は、かつてないほど緊急のものとなっている」と訴えた。

UNIは、核兵器の存在が人権と根本的に相容れないことを認識し、核兵器のない世界を声高に提唱してきた。核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のメンバーとして、UNIは世界的な軍縮の意義を唱え続けている。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「我々の地域、そして世界中の安全で民主的な未来のためには、平和が必要だ。だが、核兵器がもたらす根源的な脅威によって今、平和は脅かされている」と指摘し、「我々は今週、犠牲となった人々を追悼し、平和への思いを新たにし、連帯する時だ」と語った。

UNIは、2010年に長崎で世界大会を開催して以来、長崎市や国際的な平和運動と強い絆を構築し、これらの兵器を過去のものとして葬り去るべく、安全で民主的な未来の必要性を強く訴えてきた。


UNI世界大会でスピーチする米国『働く家族の党』代表のモーリス・ミッチェル氏

2023年8月に米国・フィラデルフィアで開催される第6回世界大会の基調講演者として、UNIはモーリス・ミッチェル『働く家族の党(WFP)』代表を迎える。

米国でWFPを率いるミッチェル氏は、労働者の権利と社会正義に揺るぎなくコミットしており、世界中から1,000人以上の労働組合の指導者、活動家、組合代表が結集する集会での基調講演者として、最もふさわしい人物だ。

同氏は「UNIおよびすべての世界中の同志とともに、この歴史的な大会に参加できることを誇りに思う」と述べた上で、「集団的闘争に国境はない。共に強力なアライアンスを築き、組合、選挙で選ばれた役員、市民の権利推進を目指す諸権団体と国境を越えて手を携え、多民族・階級横断的な運動を構築していきたい。我々の取組みを結集することで、現状に挑戦し、労働者の権利が尊重され、尊厳が確保された世界を求めて闘っていくことができる。今回の大会は、より公正で公平な世界を構築するために団結する、重要な機会となる」と訴えた。

社会的・経済的正義を求める多民族運動にコミットするWFPは、米国の政界において最も活気のある第三政党だ。WFPはペンシルベニア州を含む十数州で組織され、組合を擁護する同党の候補者は、全米のあらゆる地域で選挙キャンペーンに勝利している。フィラデルフィアでは強力な勢力として台頭し、その影響力は全国的に拡大している。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「第6回UNI世界大会でモーリス・ミッチェル氏を迎えることができて、光栄だ。WFPを率い、労働者の権利向上に献身する彼の姿は、UNIや世界中の加盟組織の目指すところと完全に合致する。労働者の力を構築するには、職場、地域社会全体、政治権力の中枢で組織化することが必要であり、WFPはこの3つ全てを実行している」と力説した。

ミッチェル氏は講演の中で、労働者の権利、公民権、社会正義は、相互に交差した問題であるとの認識の高まりについて、取り上げる予定だ。民族や階級を超えて連帯を築いてきた彼の経験は、正義と人権を求める、より包摂的で多様な運動を作る上で、学ぶことが多いだろう。


UNI-LCJ青年・女性ネットワーク会議を開催!

UNI-LCJ第5次アクションプランに基づき、UNI-LCJ加盟組織の青年・女性役員の交流・情報交換の場として標記会議が開催され、印刷労連、UAゼンセン、全労金、損保労連、大日本印刷労組、日放労、JP労組、事務局より、21名が出席した。昨年の各ネットワーク会議を踏まえ、青年・女性の活動には多様性や機会均等の推進等の共通点も多いことから、今回は両会議を合同開催とした。

はじめに出席者が自己紹介を行った後、森川UNI-LCJ事務局次長より、UNIおよびUNI Aproの青年・女性活動について報告がなされた。女性委員会の活動として、メンタリングプロジェクトや労働安全衛生、LGBTI+、暴力・ハラスメント撲滅に向けた取組み、また青年委員会の活動として、各国での教育・研修、組織化、社会貢献活動、SNSを通じた情報発信の取組み等が紹介された。

次いで、参加組織から青年・女性、ジェンダー、ダイバーシティに関する活動や課題が共有された。


●印刷労連(古賀初代副中央書記長、佐々木冴子中央委員・女性参画プロジェクトメンバー):ジェンダー平等推進計画に基づく活動として、広報・アピール活動、連合「女性リーダー養成講座」への積極参加、ジェンダー平等・多様性推進会議等に取組んでいる。推進会議はプロジェクトメンバーが中心となって運営し、意思決定権のある男性役員にも参加を要請したことが、従来との違いである。今後はプロジェクトから専門委員会への格上げを検討しており、各組織にジェンダー平等を組み込んでいく事が課題であり、産別としてフォローしていきたい。

●UAゼンセン
✓女性に関する活動(寺嶋雪乃多様性協働局副部長、UNI Apro女性委員):同組織の掲げる男女共同参画推進計画では、①職場におけるジェンダー平等の実現、②ワークライフバランスの実現、③組合活動における男女共同参画の実現、の3つを柱とし、アクションプランを策定している。男女共同参画推進キャンペーンでは、短時間組合員向けのみに交流会や男性の育休取得促進に向けたツール(パパのリアルな育休ニュース発行など)の開発、女性の活躍・定着に関する調査とその活用、女性の健康支援の強化に向けた学習会や啓発リーフレット作成などを行っている。
✓青年に関する活動(藤原尚子運動推進局員。UNI Apro青年委員):同組織35歳以下の青年組合員による『Young Leaves』は、若年労働者の力を労働運動に生かし、次世代リーダーの育成を目的としており、弁論大会や自然保護活動、領土問題等啓発推進月間、北朝鮮による日本人拉致被害者家族支援、オンライン交流会などを実施している。

●全労金(桐田真弓書記次長):同組織のジェンダー平等推進計画について、まず、「全ての労働者を代表する組織体制の実現」に向けて、女性役員の三役・四役への選出、あらゆる意思決定の場への女性役員の参画などが掲げられている。また、「安心して働き続けることができる職場環境の実現」に向けて、全労金として再雇用支援策の運用実態の把握と改善、DV対策と休暇制度の新設にむけた検討、ハラスメント禁止ガイドラインの運用等に取組んでいる他、単組レベルでも、学ぶ→知る→考える→行動する、のステップ別に様々な取組みが行われている。さらに、「性のあり方の多様性を理解しあう社会の実現」、「社会的労働運動の実践によるジェンダー平等と男女平等参画社会の実現」を目指した取組みも展開中である。

●損保労連(須齋弥緒事務局次長、UNI Apro女性委員会副議長):「ユニオンサークル」は、単組の枠を超えた青年組合員の交流の場となっている。また、同労連の中期重点取組み課題の中に「多様性の受容」が据えられ、「ジェンダー平等推進アクションプラン」が策定されている。「多様性の受容」は、全国各地で開催されるユニオンミーティングでもテーマとなり、必要な対応策を労連として経営側に伝えたり、労使懇談会等においても「多様性の受容」について議論されたりするなど、課題認識が労使で共有されている。

●大日本印刷労組(三崎友香里副執行委員長、UNI Apro女性委員):専従の平均年齢が37.4歳、執行部の平均年齢が35歳であり、比較的若いメンバー構成である。専従の男女比は13:4であり、今回、時短勤務の女性もはじめて専従となった。若手向けの取組みとして、気軽に職場のことを先輩に相談できるランチ会を月1回開催している。また大阪の事業所では育休明けの社員に対して「おかえり会」を実施し、本人および周囲の意識付けが図られているが、組合としては今後、育休を十分にとれなかった社員の声にもしっかり焦点をあて、対応を検討していきたい。

●日放労(山下茂美中央執行委員、UNI Apro青年委員会副議長):全国で開催される新人対象のセミナーでは、組合の仕組みや意義、NHKを取り巻く状況や処遇・制度などを学んでいる。青年層はワークライフバランス等を重視する傾向が強く、組合としては、青年組合員の要望をしっかりと吸い上げて労使交渉に盛り込んでいく方針である。今年の春闘では、自己啓発休職について1年から2年に延長を勝ち取った。また、子育て世代が参加しやすい環境作りが急務の中、今年新たな取組みとして、全国の書記長会議に、子育て中の書記長等が子ども同伴で出張し、業務時間中は現地の保育園で一時保育を利用した場合、組合で保育料を負担することにした。子育て中の人も参加しやすい環境をどのように整えていくのか、今後も模索を続けながら取組んでいきたい。

●JP労組
✓青年に関する活動(齋藤優輔中央ユースネットワーク議長、UNI Apro青年委員):30歳以下の青年組織であるユースネットワークに約3万人の組合員がいる。2年に一度、組織活性化や人材育成を目的に、全国の青年組合員が集う「ユースマイル」というレクリエーション活動を行い、2017年から1000名以上が参加している。他に、社会貢献活動として、書き損じ葉書を集約、換金し、定期大会開催地の社協に寄付する取組みや、本やCDを換金し、国際協力NGOに寄付する活動などを行っている。
✓女性に関する活動(浅香朋子中央執行委員): JP労組の女性フォーラムは、約6.5万人の組合員を擁する。女性役員を中心に、職場での課題を洗い出してもらったところ、男性中心の普段の組合活動では発言しづらい、生理休暇や更年期障害といった女性の健康に関する声が多く聞かれた。生理休暇中であることが出勤モニターに表示されてしまう状態であることを会社側に伝え、これを変えていくことができたのは今回の春闘の成果の一つであり、女性組合員へのアピールにもなった。

会議後の交流会では、世界大会で使用するユースビデオの撮影や、本年10月に開催予定の東アジア労組フォーラム懇親会での出し物について相談・練習をしながら、各組織の青年・女性活動の担当者が交流を深め、充実した会議となった。


南アジア組織化会議:労働者の権利と組織化の拡大

Apro地域の組織化活動を前進させ、南アジア組織化センター設立の土台を築くため、スリランカ・コロンボで会議が開催され、南アジア地域のオルグが結集した。

会議では、特にインフォーマルセクター、エッセンシャルワーカー、コミュニティワーカー、介護部門の労働者などのニーズに対応することに主眼が置かれた。参加者は、GDPに対するインフォーマルワーカーの貢献についての認識、ギグ・エコノミーにおける労働者が直面する課題への対処、南アジア組織化センターを通じて組合を強化し、社会対話を強化する戦略の考案など、様々なテーマを掘り下げた。

会議では、南アジア地域全体で労働者の組織化が大きく進展していることが強調された。特筆すべきは、スリランカではショッピング・コンプレックス従業員組合が成長し、インドではインフォーマルセクター労働者より多くなったことである。ネパールでは、ギグワーカーやライドシェア・サービス労働者の組織化が、また多くの南アジア諸国で、介護部門のコミュニティワーカーの組織化に向けた取組みが進行中である。

地域における組織化の取組みを促進するため、議論は南アジア組織化センターの設立に焦点が当てられた。このセンターは、組織化キャンペ ーンを促進し、労働者の権利について教育し、労働条件を改善するために必要な資源と支援を提供する上で重要な役割を果たす。オルグを育成し、地域特有の制度的知識を深めることで、プロジェクトが円滑に実施されるようにし、加盟組織による効果的で継続的な組織化の取組みを確保していく。

会議では参加者にビジョンが共有され、南アジア組織化センターは、労働者が組織化と社会対話の推進を通じ、力と連帯を構築できるようにし、正義と尊厳と平等を促進していくことが合意された。

最後に、南アジアの組織化について、オルグの人数、新規組合員の獲得目標、部門別組織化目標などに関する各国の具体的な目標が設定された。また、ギグ・エコノミーとプラットフォームワーカーは、政策活動にとって極めて重要な分野であり、組合が注視を強めていく必要性が認識された。


UNIがポーランドのUNHCRと連携、労働者の権利に関する知識を普及 

ウクライナの戦禍から逃れた労働者を支援するためにUNIが設立したユニオンズ・ヘルプ・リフュージーズ(UHR)は、ポーランドの国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のコンサルタントとケースワーカーを対象に、労働組合の権利と労働法に関する研修を実施した。

この研修プログラムは、ポーランドの主要3都市(ワルシャワ、ルジェズフ、ポズナン)で実施され、約60人が参加した。ワルシャワでの研修には、コンサルタント、ウクライナ・ハウスの代表、ウクライナ領事館職員が参加した。

研修で焦点が当てられたのは、ポーランドの労働法の実践的な活用方法と、良好な労働条件を求めて闘う労働者を支援する方法である。特に、初回の労働裁判の開廷までゆうに2~3年かかるポーランドでは、労働関連の問題に対処する効果的な解決策として、労働組合との連携が重視された。

ラファル・トマシャクUNI中欧組織化センター所長は、「UNHCRとの研修提携は、労働争議におけるウクライナ難民支援における我々の専門性が、世界最大かつ最も知識の豊富な難民組織である国連機関に認められたことを示すものであり、UHRにとって重要な一歩だ。UNHCRのコンサルタントに対する研修は、難民支援の合理化に役立つだけでなく、迅速な支援と労働者の生活向上のための重要なメカニズムとしての労働組合について、視野を広げるものになった」と、その意義を語った。

UNHCR向けの研修に関する合意の一環として、またその専門知識を活用するため、UHRはコンサルタントが業務で使用できるよう、 手続き上のガイドラインを盛り込んだ包括的なマニュアルも作成しており、得られた知識を集約した実践的ガイドとして活用されることになる。


新たな報告書:世界中の労働組合がアルゴリズム管理の問題に回答

近年、アルゴリズム管理システムの利用がさまざまな産業で劇的に加速し、使用者は労働者の福利厚生やプライバシー、賃金を犠牲にして生産性を優先させる新たな方法を手にしている。

こうした問題に緊急に対処する必要性から、UNIは新たな報告書『アルゴリズム管理:集団行動のチャンス』を発行した。 報告書は、既存の法的枠組みや交渉メカニズムを用いて、組合がどのようにアルゴリズム管理システムに対抗しうるのか、有益な指針を提供するとともに、今後の団体交渉に向けた具体的な提言も行っている。

アルゴリズム管理システムは、広範な監視とモニタリングによって、労働者と管理者にリアルタイムでパフォーマンス情報を提供している。しかし、このようなシステムでは、非現実的な生産性目標が課されることが多く、従業員に多大なプレッシャーを与え、身体的・精神的健康の悪化に繋がっている。

世界中の労働組合がこうした状況に立ち上がり、より安全な労働条件を要求し、これらのテクノロジーがもたらす生産性の利益の公正な分配を提唱している。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、この重大な局面における組合の意義を強調し、「アルゴリズムによる管理は深刻な新しい課題を突き付けているが、こうした新たなリスクに立ち向かう上で、労働者を代表する従来のツールは今なお重要である。労働組合には、テクノロジーの利用をめぐる交渉の長い歴史があり、何年も前に機能していた原則が、今日においても鍵となっている。労働組合は、交渉権に加えて、休憩や安全に関する既存の保護規定や、データ保護やプライバシーをカバーする新しい法律にも目を向けている。この報告書が目指すのは、こうした取組みの好事例をまとめ、互いに学び、職場における尊厳をすべての人にもたらすことだ」と語った。

グローバルな調査を通じて、UNIは、過剰なアルゴリズム管理に対処するための4つの重要なツールを特定した。
1:使用者の不公正かつ/または人権侵害的な行為を規制するデータ保護法
2:休憩や休息時間を義務付ける公正労働基準
3:安全衛生に関する規制
4:新しいテクノロジーの使用に関する交渉や協議の義務についての規定

報告書には、アルゴリズム管理が労働者に与える影響に関する交渉の指針も盛り込まれている。テクノロジー導入前に通知を受ける権利、差別の可能性を含むテクノロジーのリスクやその他の影響を評価する期間、透明性と情報を得る権利、安全衛生関する懸念に対処するための独立した労働者委員会の設置、意思決定プロセスにおける人による監督の要求などである。

UNIは組合によるアルゴリズム管理への対応について調査を継続しており、加盟組織に対し、新しい団体協約や提案、アルゴリズム管理に関する取組みなど、あらゆる情報を共有し、この進行中のプロジェクトへの参加を呼びかけている。

報告書(英文)はこちらから、日本語訳はこちら


国際労働災害犠牲者追悼日: 安全衛生委員会を通じ、より安全な仕事に向けた組織化を

世界中の組合が昨年、安全衛生をILOの基本的権利とすることに成功した。そして今、労働者はより安全な仕事を求めて組織化し、特に安全衛生委員会を設置し、苦労して得た成果を現実のものとしている。

UNIは、4月28日の国際労働災害犠牲者追悼日(労働安全衛生世界デー)に、職場で命を落とした人々を追悼し、負傷した人々を見舞うとともに、仕事における被害を防止するための取組みをさらに強化していく。安全衛生委員会は、危険な労働環境に対する第一の防衛線である。

安全衛生委員会は、パンデミック以降、かつてなく重要性を増している。パンデミックのピークが過ぎ去ったとはいえ、個人用保護具の不足、第三者による暴力の増加、長時間労働、過酷な労働ペース、労働者のメンタルヘルスへの負荷の増大は、根深く深刻な問題となっている。

しかし、労働者は反撃に転じおり、労働組合を通じ、自らの仕事をより安全なものにしようと取組んでいる。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「生活費の危機は、ストライキや職場での行動に拍車をかけたが、それと同じくらい重要なのは、パンデミックが安全衛生をめぐる組織化を再活性化させたことだ」と述べ、「職場でウイルスに感染したために、数え切れないほどの労働者が死亡し、また長期に及ぶ影響を受けたりしている。しかし、労働者が直面している深刻なリスクはOCVID-19だけではない。労働者は、より少ない時間と賃金で、より高い生産性を求める使用者によって、限界まで追い込まれている。このような厳しい状況は、労働者の身体に負担をかけるとともに、精神衛生もむしばんでいる」と指摘した。そして、「我々が世界中の労働組合とともに、仕事をより安全なものにし、安全衛生委員会を強化するために立ち上がっているのは、そのためだ。仕事は尊厳とエンパワーメントの源であるべきで、被害や病気、死をもたらすものであってはならない。負傷者も死亡者も、たった一人であっても、望ましくない」と語気を強めた。

昨年UNIは、アウトソーシング顧客サービス大手のテレパフォーマンスと画期的なグローバル枠組み協定に合意した。この協定には、職場で働く労働者とリモートワーカーの双方の従業員の問題に対処する、選挙で選ばれた組合の安全衛生委員会の設立が含まれている。また、安全衛生委員に対する研修や、職場のあらゆる危険を特定し改善するためのプロセスも規定されている。

また協定では、心理社会的リスクに対処するため、業務上の監視について「業務上の必要性に応じて」、「労働者のプライバシー権を尊重する」として、これを制限している。テレパフォーマンスは、カメラやAIモニタリングなどの監視ツールを会社がどのように使用するか、また、そのデータをどのように実績評価に使用するかについて、労働者に通知することになっている。

UNIは、より安全な仕事とより強力な組合のために組織化能力を高めている世界中の加盟組織とともに歩んできた。例えば、ネパールのUniPHINに支援を行ってきたが、安全衛生委員会が病院労働者の組織化において重要な役割を果たすようになっている。UniPHINは、パンデミックのピーク時である2021年に、労働者の安全衛生に関する研修を開始した。この研修を通じて、組合は安全衛生委員会を創設し、労働者は個人防護具、メンタルヘルス支援、休暇を得られるようになった。

オルグも務めるプラティマ・バッタUniPHIN財務部長は、「多くの労働者にとって、UniPHINは希望の源であり、困難な時期にも新しい組合員を組織することができた」と述べる。

ペルーのトトゥス・ハイパーマーケット労組は、2016年から同社の従業員に対し、自らの安全衛生代表を選ぶ権利について教育するキャンペーンを行ってきた。その結果、会社側からの干渉にもかかわらず、組合代表が安全衛生委員会に十分に参画できるようになった。同労組は、労働安全衛生の課題をめぐって労働者の訓練と組織化に投資したことで、負傷者が減少し、また組合も強化された。

労働安全衛生の取組みによって刺激を受けた若い組合員が、全国のトトゥス店舗で座り込みを行い、組合の力が発揮された。新協約の交渉で会社に譲歩を迫った結果、大幅な賃上げが実現したのである。組合員が連帯し決意を示した結果、安全衛生委員会が労災を防ぐだけでなく、他の問題をめぐって組織化できるということを示したのである。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「労働安全衛生は基本的権利であるが、組合がなければ、労働者の権利が軽視されることを我々は目の当たりにしてきた。国際労働災害犠牲者追悼日にあたり、我々は世界中の組合と協力し、組織化を通じて安全な仕事を確保し、安全衛生委員会の重要性を強調したい」と力を込めた。

ITUCの国際労働災害犠牲者追悼日の資料はこちらから。


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