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フィンランド社会民主党、AIの裏側で働く労働者の保護へ動き出す

フィンランド社会民主党は、人工知能(AI)産業全体を支えているにもかかわらず、その存在が見過ごされがちなAIトレーナー、データアノテーター、コンテンツモデレーターの権利を保護するため、EUレベルでの法整備を求める先駆的な決議を承認した。

2026年5月末の党大会で採択されたこの決議は、AI開発が、モデルのトレーニング、コンテンツのモデレーション、データのクリーニングといった業務において、南半球の途上国の労働者による膨大な量の外部委託労働に依存している実態を明らかにしている。これらの労働者は貧困レベルの賃金しか受け取っておらず、深刻なメンタルヘルスの危機に直面し、団結権を否定され、彼らの労働の恩恵を受けているテック企業からも従業員として認められていない。

決議は、「こうした見えない労働がなければ、AIは存在し得ない。フィンランドの職場で使用されているCopilotやChatGPT、および同等のシステムは機能しないだろう。にもかかわらず、この21世紀の炭鉱労働者たちの仕事は、依然として見えざる存在のままである。AIは単に倫理的に使用されるだけでなく、倫理的に生産されなければならない」とし、フィンランド国内および世界の社会民主主義において、最優先課題となるべきであると、決議は付け加えている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「AIに関する議論は、その『使い方』にばかり焦点が当てられすぎており、その『作り手』の存在が見落とされがちだ。AIを可能にするこれらの仕事は、困難で不安定、低賃金かつ高ストレスである。我々は、データエンリッチメントに関わる労働者の権利を認め、ビッグテックを規律ある行動に導くルールを策定するための必要な一歩として、この決議を歓迎する」と述べた。

この決議は、SDPに対し以下の目標を推進するよう求めている:

  1. AIトレーナー、データアノテーター、コンテンツモデレーターが労働者として認められ、他のすべての労働者と同等の権利を保障されること。
  2. フィンランド政府を通じ、EUが国際的にAI労働者の権利を認め保護するための規制プロセスを開始するよう働きかける。
  3. 人工知能の倫理的な生産がEU法レベルで定義されるようにする:欧州でAIシステムを利用する企業は、それらのシステムが搾取的な労働や、権利を否定されるような条件下で働く労働者によって生産されていないことを証明しなければならない。
  4. 単に倫理的に使用されるAIではなく、倫理的に生産されたAIを推進する義務が、政府プログラムに明記されるようにする。

フィンランドでは1年以内に総選挙が行われる予定であり、現在、主要野党であるSDPが世論調査で首位を走っている。


韓国のIT労組、大手テック企業に対する監視強化と説明責任を求める

韓国は今、グローバルなテック企業との新たな提携を通じてAI分野への取組みを強化している。

2026年4月27日、AI研究開発組織であるグーグル・ディープマインドのデミス・ハサビスCEOがソウルでイ・ジェミョン大統領と会談し、同市にAIキャンパスを設立するための覚書に署名した。この施設は、英国以外では世界初となる。半導体、バイオテクノロジー、気候変動など8つの分野における画期的な成果を目指す国家プログラム「K-ムーンショット」の一環である。

その野心は大きなものだ。だが政府が歓迎の意を示す一方で、韓国のテックワーカーはより厳しい問いを投げかけている:大手テック企業はルールを守るのだろうか?

ハサビス氏との会談では、大統領自らが、AIによる雇用喪失に備えて労働者を保護するための基本給の導入を提案した。これは、韓国のIT労働組合が長年提起してきた懸念を反映したものだ。

3月31日、UNI加盟組織である韓国金融サービス労働組合(KFWU)の率いる代表団が、国会科学技術情報放送通信委員会のノ・ジョンミョン議員と会談した。自身も元組合委員長である同議員は、韓国における外国系テック企業の行動に対する労働者の懸念に耳を傾ける人物とされる。

KFWUのイ・ジェジン委員長は、世界的な大手テック企業は、韓国憲法に定められた労働者の権利を軽視しながら、韓国で莫大な利益を上げていると指摘した。先例として、長期間続いたオラクル・コリアのストライキが、国会が介入し同社の税務慣行を精査した後にようやく解決した事例を挙げ、「IT労働者の力強い味方となり、グローバルIT企業が国内法を忠実に遵守するよう支援いただきたい」と述べた。

KFWU傘下のグーグル、マイクロソフト、SAP、オラクルの各労組代表は、多岐にわたる懸念を提起した。

そうした懸念として挙げられるのが、団体協約への署名拒否、組合活動のための休暇に関する労働委員会の勧告の無視、そして従業員に辞職を迫るための業績評価制度の悪用などである。韓国グーグル労組支部は、1月に発生した解雇事件について説明した。この事件では、懲戒聴聞会の直後に従業員が警備員によって敷地外へ連れ出されたが、これは2025年2月から発効している雇用保障協定に違反するものであった。

税務上の説明責任に関して、代表団は著しい格差を指摘した。2025年に『ビジネスコリア』が報じた国会の分析によると、韓国グーグルの2024年の法人税納付額は172億ウォンであったのに対し、国内の競合企業であるNAVERとKakaoはそれぞれ3,842億ウォン、1,571億ウォンを納付していた。海外法人を経由した収益の流用により、実際の納税義務額は5,180億ウォンと推計され、これは公式に納付された額の約33倍に相当する。

同代表団はさらに、主要なコンテンツ・プロバイダーが韓国の通信事業者へのネットワーク利用料の支払いを回避し続けていること、またAIプラットフォームによって生み出された収益の大部分が、国内経済に貢献するのではなく海外の親会社へ還流されていることを指摘した。

また代表団は、外国のテック企業が韓国の国家支援の恩恵を受ける条件についても指摘した。マイクロソフトなどの企業が運営するデータセンターは、「外国投資促進法」に基づき、土地や電力の補助金を含む優遇措置を受けているが、これらの施設における実際の雇用は依然としてごくわずかである。

韓国がAIインフラへの投資を強化する中、労働組合は、大規模なデータセンター開発に伴う環境負荷や地域社会への恩恵の乏しさについて、政策面での厳格な検証が必要であると警告した。また、大手テックプラットフォームが低コストでの早期参入を利用して公的機関や学校を支配し、市場支配を確立した後にその支配力を金銭化してしまうリスクについても警鐘を鳴らした。

ノ議員は、審議中の法案における平等な取り扱いに関する規定を検討し、国家監査の仕組みを通じて労働者の権利に関する問題を提起することを約束した。

労働組合は、グローバルなテック企業に歓迎の姿勢を示すとしても、無条件であってはならないと主張している。UNI Aproは、大手テック企業に対する説明責任の強化を求める韓国加盟組織の呼びかけを支持する。ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、「韓国がAIを受け入れ、世界のテック企業との関係を深める中で、ゲームのルールは明確でなければならない。労働者には、より強力な団体交渉権が必要であり、団体交渉権が弱体化されてはならない。税制は、AIによる利益が少数の企業に独占されるのではなく、広く分配されることを保証しなければならない」とコメントした。


UNI、Metaに対しサプライチェーンの労働者への責任を果たすよう要請

アイルランドのアウトソーシング企業コヴァレンがさらに700人の解雇を発表したことを受け、UNIはMetaに対し、サプライチェーンの労働者に対する責任を果たすよう求めている。コヴァレンは、このソーシャルメディア大手に対し、コンテンツモデレーションやその他のアウトソーシングサービスを提供している。

このニュースは、1月に約300人の雇用が削減されたことを受け、労働者がストライキを行った後に報じられた。2026年3月、Metaはコンテンツモデレーションにより高度なAIシステムを導入し、それによってサードパーティ事業者への依存度を低減するとしていた。

UNIのアイルランド加盟組織である通信労組(CWU)の一部であるデジタル・テックワーカーズ労組アライアンス(DATA)は、このアウトソーシング企業の数百人の労働者を代表している。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「今日ダブリンで起きていることは、世界の至る所でも起きている。テック企業は、AIの構築に貢献したまさにその労働者を、使い捨ての存在として扱っている。これに対抗するためには、労働者が団結し、AI導入に関する事前通知、雇用に直結した研修、そして将来の展望を示す計画を要求することが極めて重要だ。また、労働者には、自分たちの代わりとなるAIのトレーニングを拒否する権利も与えられるべきだ」と指摘し、「MetaやTikTokのような企業は、自社のプラットフォームの構築に貢献した労働者を何の躊躇もなく切り捨てるのではなく、彼らに対して責任を負うべき時が来ている。そして、経験や人間の判断力が捨て去られた時に何が失われるのか、慎重に考えるべきだ」と訴えた。

イアン・マカードルCWU副書記長は、「一般の労働者は、自分たちが引き起こしたわけでもない危機の代償に押しつぶされそうになっている。我々が苦闘する一方で、ビッグテック企業は莫大な利益を上げ続けている。こうした人員削減の真の理由は明らかだ。Metaは、巨額の新たなAI関連費用を賄うためだけに、世界中で数千人の雇用を削減し、スタッフを解雇し、業務委託先との契約を破棄している。またしても、テック労働者たちは、大手テック企業の優先順位の変更に資金を充てるために、生計の手段を奪われている」と非難した。

コヴァレン社には約1,800人の労働者が雇用されており、MetaのプラットフォームであるFacebook、Instagram、WhatsAppに対してコンテンツのモデレーションやその他のサービスを提供している。

マカードル氏は「AI関連の雇用喪失に関しては、『提案』や評価だけでなく、政府による真の介入が緊急に必要だ。政府の厳格な監督なしに、テック企業がAIへの資金調達のために一夜にして数百人の労働者を切り捨てることを許してはならない」と付言した。


カナダのコンタクトセンター労働者、組合に加入し団結

カナダ・トロントにあるテレパフォーマンスの子会社で働くコンタクトセンター労働者が、カナダのUNI加盟組織Uniforへの加入を99%の賛成票で可決した。

トヨタ・ファイナンシャル・サービスおよびエコー・ヘルス向けにカスタマーサポートサービスを提供するアライアンス・ワン社の従業員約75名は、今後、雇用主との間で団体協約を交渉する権利を得る。

ラナ・ペインUnifor委員長は、「同僚と共に組合を結成し、労働条件を改善するために具体的な行動を起こすというのは、勇気ある決断だ。コールセンター労働者が我々に連絡をとった時に取った行動がまさにそれであり、より良い職場環境を得るための第一歩を踏み出した」と称賛した。

労働者の多くはカナダに新しく移住してきたばかりで、自身の権利について詳しく知らない。サミア・ハシUniforオンタリオ地域担当部長は、「組合を結成することで、労働者は職場での権利が守られるようにできる」と述べた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「アライアンス・ワンの労働者が組合結成に向けて圧倒的な賛成票を獲得したことを祝福したい。人々が労働条件の改善に向けて団結する姿を見るのは常に勇気づけられるものであり、Uniforと共にUNIの一員として彼らを迎えられることを大変嬉しく思う」とコメントした。

2022年12月にUNIとテレパフォーマンスは、労働組合を結成し団体交渉を行う権利に対する共通の取組みを強化するとともに、安全衛生や職場監視といった重要課題に関する原則を推進するためのグローバル協定に署名した。

この協定は、テレパフォーマンスの世界中の50万人の従業員を対象としており、それ以来、コロンビア、ドミニカ共和国、エルサルバドル、ジャマイカ、ケニア、アイルランド、ポーランド、ルーマニアにおいて、労働者と現地経営陣との間で実施協定が締結されている。


グーグル韓国労組、交渉の行き詰まりを受けストライキを警告

グーグル韓国の組合員は、初の基本団体協約をめぐる交渉が3年間停滞している中、2026年3月12日に予定されている労使交渉で会社が信頼できる提案を示さない場合、闘争を無期限ストライキへとエスカレートさせる可能性があると警告した。

組合の要求事項は以下の通りである:
• 組合が不当解雇および職場からの強制的な排除と呼ぶ行為の停止。
• 団体協約の交渉、
• マイクロソフト、オラクル、SAP、HPなど韓国の他のIT企業と同様に、選出された労働組合代表に対する組合活動のための休暇の保証。
• グーグル韓国法人のCEOによる交渉への直接参加。

韓国金融サービス労組(KFWU)傘下のグーグル韓国労組は、この紛争は、「継続的な反組合的行為」「雇用の不安定さ」、そして従業員を会社から追い出すために業績管理システムが不正に利用されていることに起因すると主張している。

同労組は、「定期的な強制退職」や「業績不振とみなされた従業員の解雇」のような雇用不安に対処するため、2023年4月に結成された。結成直後に団体交渉を開始したにもかかわらず、経営陣との交渉でまだ団体協約は締結されていない。

グーグル韓国労組のキム・ジョンソプ委員長は、「現在、組合員は全従業員の3分の1を占めるが、社内メールの使用が制限されているため、組合活動を続けるために私的な時間を使っているという」と説明し、さらに「会社側が『グーグリネス』と呼ぶ、敬意を重んじる文化は、労働組合には適用されていない」と主張した。特に、AI技術の普及により雇用不安が高まっている状況下で、同社が形式的な回答を繰り返しているだけだと批判した。

クァク・チャンヨン韓国マイクロソフト労組書記長は連帯の意を示し、「AIへの移行期において、労使間の信頼と対話はより重要だ。責任ある交渉体制が整ってこそ、対立は解消される」と述べた。

グーグル韓国労組によると、同社の韓国法人トップは過去3年間、労使交渉に出席せず、議論を人事部長に委ねてきたという。また組合側は、同社はソウルオフィス内での交渉会場の提供を拒否し、交渉を外部の会場で行うことを余儀なくされたと述べた。

組合側が、業績改善プログラム(PIP)の悪用であると主張している問題をめぐり、緊張が高まっている。組合は、このプログラムが業績改善を支援するのではなく、従業員を解雇するための手段として利用されているとしている。

組合幹部らはまた、懲戒手続きについても批判している。解雇通知直後に警備員がノートパソコンを没収し、システムへのアクセスを遮断し、従業員を強制的に退去させるといった行為は、屈辱的であり、韓国の労働基準に反するものであると述べている。

昨年、組合はソウル地方労働委員会に紛争調停を申し立て、同委員会は選出された組合役員に対し3,000時間の有給休暇を付与するよう勧告した。だが組合によると、会社側はこの勧告を無視し、法的に定められた最低限の組合活動のための休暇の付与さえも拒否し続けているという。韓国における一般的な労働組合モデルでは、(専従者ではない)選出された組合役員が組合活動を行うための有給休暇が認められている。

2025年12月以来、組合員たちはソウルにあるグーグル韓国本社のロビーで毎週ピケや集会を行っている。2026年1月には、交渉が進展しない場合、ストライキを行うことについて、労働者の95%が賛成票を投じた。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「グーグル韓国の労働者は、労働者の権利が尊重されることと、経営陣との真摯な対話を求めている。グローバルなテック企業は、事業を展開するあらゆる場所で、社会対話と公正な労働慣行に関する同一の基準を遵守しなければならない。我々は組合と連帯し、グーグルに対し誠意を持って交渉し、公正な合意に達するよう強く求める」と述べた。

組合幹部は、今も対話を通じた紛争解決を望んでいるものの、労働者の忍耐も限界に近づいていると警告している。

組合の要求には、団体協約の締結と3,000時間の休暇保証の受け入れ、グーグル韓国CEOによる交渉への直接参加、不当解雇および強制立ち退きの停止などが含まれている。グーグル韓国労組は、「対話による解決を望んでいるが、 これ以上、時間稼ぎは許容できない」と語気を強めた。


アイルランドのテック労働者、結束して組織化へ

●アイルランドのテック労働者が組織化:TikTok、アクセンチュア、コバレンなどの企業から労働者が集結し、「デジタル・テック労働者アライアンス」のフォーラムおよび年次総会が開催された。
●不安定な労働条件が組合結成を推進:解雇、長時間労働、過激なコンテンツへの曝露、高ストレス、生活費の高騰がテック労働者を組織化へと駆り立てている。
●世界的な潮流:アイルランドのテック労働者は、権利と労働条件改善を求めて組織化する国際的なテック労働者の運動の一端を成している。

アイルランドのテック労働者は、低賃金や不安定な雇用に直面し、職場での発言権のを欠く中、結束して組織化を進めている。労働者たちは、アイルランドのUNI加盟組織である通信労組(CWU)傘下のデジタル・テック労働者アライアンス(DATA)を通じて組合結成を進めている。

2026年 2月28日(土)に開催されたDATA主催のテックフォーラムでは、TikTokやアウトソーシング大手アクセンチュア、コバレンなどの企業から集まった労働者が、組織化と労働者力の構築に取り組んだ1年を振り返った。

フォーラムでは、民主主義・安全・権利に影響を与えるシステムの管理者として、 テック労働者が 必要不可欠なデジタルインフラを維持していることが強調された。組織化により労働者は自らの労働条件を改善できるだけでなく、集団的な力を用いて、自らが構築・監視するテクノロジーが安全で説明責任を果たし、企業の利益だけでなく公共の利益に資するようにすることができる。

参加した労働者はこのイベントの中で、長時間労働、ストレス、絶え間ない解雇の脅威への不満を表明した。こうした世界中のテック労働者に共通する状況が、アイルランドの労働者を「条件改善の唯一の手段」として組合結成へと駆り立てている。

オルグを務めるCWUのジョン・ボーハン氏は、「アイルランドのテック労働者はあらゆる側面から脅威に晒されている。社会的には高騰する家賃、崩壊しつつある公共サービス、そして使用者による支配がますます強まる状況に直面している。ビッグテックがそれをAI自動化と呼ぼうが、アウトソーシングや人員削減と呼ぼうが、結末は同じだ——テック労働者は、過剰な権力と限界を知らない利益追求に駆られた使用者からの脅威に晒されている。今、デジタル・テック労働者アライアンスを通じて彼らは立ち上がり、反撃しているのだ」と訴えた。

アイルランドの多くのテック労働者は移民労働者であり、ダブリンの高額な家賃と上昇する生活費に苦しんでいる。彼らは特にビッグテックの需要変動の影響を受けやすく、ほとんど予告なしに大規模な解雇が発生する可能性がある。

この傾向はコバレン社で顕著であり、2026年前半にメタ社のコンテンツモデレーション担当者のうち数百名が解雇された。これに対し労働者はストライキを連発し、会社側に組合の承認と対話に応じるよう要求している。同国では企業が労働組合を承認したり団体交渉を行ったりする義務がないからだ。

ベン・リチャーズUNIシニア政策担当は、「結社の自由と団体交渉権の尊重は、我々の活動の基盤だ。本日の講演者も国際連帯の重要性を強調したが、これはUNIの使命の中核をなしている。つまり、権利とより良い未来を求めて闘う世界中の労働者と連携し、皆様と共に活動することだ」と述べた。また同氏は、UNIのグローバルコンテンツモデレーター・アライアンスと、労働者の権限強化に向けた取り組み、さらにソーシャルメディア上のコンテンツ監視によるメンタルヘルスへの影響を最小化する方法を定めた同部門向けの安全衛生プロトコルについても言及した。

マイクロソフト、グーグル、アマゾンといった企業やコンテンツモデレーション業界全体で、労働者は組織化を進め集団的権力を構築している。ドイツのUNI加盟組織ver.diのダニエル・グティエレス氏は、ベルリンにおけるTikTok労働者の組織化に関する同労組の経験を共有した。


国際産業別労働組合組織はイラン・中東における即時停戦と軍事的エスカレーションの終結を求める

UNIは他の国際産業別労働組合組織(GUFs)と共に、米国及びイスラエルによるイランへの軍事攻撃、並びにこれらが招いた紛争の激化を非難する。共同声明は以下の通り:

共同声明に署名したGUFsは、米国とイスラエルによるイランへの最近の軍事攻撃、特に民間人の死傷や学校・医療施設を含む重要な公共インフラの破壊をもたらした空爆を非難する。

これらの行動は国連憲章及び国際人道法に対する重大な違反であり、その人的被害が圧倒的に労働者階級に押し付けられている紛争をさらに激化させるものである。

労働者、民間人、公共機関は軍事作戦の標的となってはならない。学生、教師、教育関係者の殺害・負傷、学校や病院などの保護された民間施設の破壊は許されず、断固として非難されねばならない。

GUFsは、イランによるその後の報復攻撃にも懸念を抱いている。エスカレーションは不安定化を助長し、民間人の生命を脅かすだけである。港湾・空港・海上における移民労働者や運輸労働者(既に地域全体に広がる暴力で死傷が報告されている)は交戦状態に巻き込まれており、地域をより広範で壊滅的な戦争に陥れる危険性がある。

世界の労働組合運動は、暴力の連鎖を助長し、平和・正義・多国間協力の基盤を損なう武力行使を拒否する点で結束している。武力衝突ではなく外交こそが、安全保障と恒久的な平和への唯一の正当な道である。

様々な部門・大陸の何百万もの労働者を代表する組合として、我々は国際社会に対し以下を要請する:

  • 全ての当事者による武力行使を非難し、さらなるエスカレーションを防止すること
  • 即時停戦と完全な緊張緩和を確保すること
  • 国連のより強化された調整機能を包む外交と対話を優先すること
  • 国連憲章や民間人保護を含む国際法を擁護すること
  • 学校、病院、職場などの重要な公共インフラを保護すること
  • 地域全体における人権、労働者の権利、民主的自由、結社の自由を擁護すること

GUFsは、イラン及び地域全体の労働者、独立した労働組合、コミュニティと揺るぎない連帯を表明する。権威主義的統治と軍事化の論理によってあまりにも頻繁に沈黙させられてきた労働者の声が、必ず聞き届けられるようにしなければならない。イランの未来、そして地域の未来は、外部からの侵略や内部の抑圧から解放された、その地域の人々自身によって決定されなければならない。

我々は、紛争が交渉によって解決され、多国間主義が強化され、全ての人々が安全と尊厳、民主主義と平和の中で暮らし働く権利を有する世界の構築にむけた揺るぎない決意を改めて確認する。

署名団体:

  • 教育インターナショナル
  • 国際家事労働者連盟
  • 国際公務労連
  • 国際ジャーナリスト連盟
  • 国際運輸労連
  • インダストリオール・グローバルユニオン
  • UNI グローバルユニオン
  • 国際食品関連産業労働組合連合会
  • 国際建設林業労働組合連盟

ユービーアイソフト労働者、出社義務化への一方的変更にストライキ

2026年2月中旬、フランスの大手ゲーム会社ユービーアイソフトの労働者が、フランスとイタリアで3日間のストライキを開始した。週5日出社義務化への一方的な変更と、十分な協議なしに実施されたスタジオ閉鎖に抗議するためである。モントリオールでは、全米通信労組(CWA)のカナダ30111支部(解雇されたユービーアイソフト・ハリファックス従業員を含む)が本社前で抗議活動を実施。ベセスダ・ゲーム・スタジオ・モントリオール、ユナイテッド・ビデオゲーム・ワーカーズ、ゲーム・ワーカーズ・ユナイトの同僚らが国際連帯を示すためこれに加わった。

2026年 2月10日から12日にかけて行われたこのストライキは、ビデオゲーム労組(STJV)、CFE-CGC、CGT、エコロジカル・プランタン、ソリデール・インフォマティクなど、ユービーアイソフト労働者を代表するフランスの複数の労組が呼びかけた。カナダのユービーアイソフトの小規模モバイルゲームチームは、2026年前半に一時的に組合を結成したものの、廃止となった。

ベンジャミン・パートンUNI世界ICTS部会担当局長は、「才能、創造性、献身がビデオゲーム産業を支えている。企業が社会対話を回避し、一方的な指示を押し付け、再編を口実に雇用の保障を損なうなら、労働者は国境を越えて団結する権利がある。これはフランスのゲーム労働者にとって決定的な瞬間であり、我々は全面的に支持する」と述べた。

このストライキは、週5日間の出社義務化への反発でもある。組合は、この方針によってゲーム開発に携わる者が「監督が必要な子どもみたいに扱われているようにと感じている」と指摘する。だが組合はここに、尊厳の喪失よりもさらに暗い動機を見出している。週5日出社の義務化が、実際には「建設的解雇」の手段——つまり解雇手当を支払わずに従業員を辞めさせる方法——であると組合は主張している。

STJVはGameRant(ゲーマーによるゲーマー向けのデジタルメディア)への共同声明の中で 「脅し戦術で我々の声を封じることはできない」と表明し、「だが現実を見よう。大手ゲーム会社で透明性を持って発言できる時代など、ほぼ存在したことがない。人々は常に沈黙を強いられてきた。むしろ今こそ人々は声を上げている。だからこそ衝突が起きているのだ」
と説明した。

フランスに本拠地を置くユービーアイソフトは世界で最も成功したゲーム開発会社の一つであり、トロント、ウィニペグ、ケベック州の4都市を含む全世界で17,000人を雇用している。


ネパールICT部門で8年間の社会対話が正式化

ネパール情報通信技術労組(UNICTS Nepal)とネパール商工会議所(NCC)は、ネパール通信大臣立会いのもと、新たな合意により8年間にわたる社会対話を正式に締結した。

2026年1月6日、ジャグディシュ・カレル通信情報技術相が立会う中、クシュアル・レグミUNICTSネパール書記長とビギャン・ラジ・シュレスタNCC ICT委員会議長が覚書に署名した。

本合意により、労使紛争や職場問題に対処する合同委員会をはじめとする正式な枠組みが確立される。さらに、急速なデジタル化が進む同部門において、新たなテクノロジーに対応できる労働者を育成するための共同研修プログラムも実施される。

レグミ書記長は今回の合意について「ICT労働者にとって歴史的成果」と称し、「この覚書は労働者に有利な内容であり、使用者側からのこれほど一致した合意は稀である。これはUNICTSが8年以上にわたり継続してきた社会対話の成果と、労使間の強固な関係を反映している」と述べた。

このプロセスは、シャンカール・ラミッチャンUNICTS委員長、カムレシュ・アグラワルNCC会長、アロク・マラUNIネパール加盟協コーディネータ兼事務局長の支援を受けて推進された。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、「急速な技術変化に対応する中、社会対話メカニズムの強化は戦略的優先課題である。この覚書は、デジタル経済におけるディーセントワークと労働者の権利を確保するため、労使が如何に協力し得るかを示すものだ」と祝意を示した。

ちょうど2026年1月下旬にダボスで開催されている世界経済フォーラムで、クリスティ・ホフマンUNI書記長は、政府と使用者がAIによる雇用喪失に危険なほど準備されていない状態にあると警告し、技術的混乱を管理するためにより強力な団体交渉メカニズムと社会対話の構造が必要であると訴えている。ネパールにおける新たな社会対話の枠組みは、技術変化が加速する中、同書記長が提唱する積極的アプローチに向けた一歩となった。


イタリアのテレコム労働者、全国協定でAIに関する協議の場を確保

イタリアのテレコム部門の労働組合は、20万人の労働者を対象とした新たな全国協定を交渉してきた。この協定には、賃上げや女性・LGBTIQAI+労働者への保護強化に加え、AI導入に関する労働者協議の規定が含まれている。

協定は、デジタル変革とAIによる急速な変化が進む同業界において、労使関係の強化に焦点が当てられている。新たな規定として、AIとアルゴリズム管理が労働者とその職務に及ぼす影響・リスクを監視・評価する専門作業部会の設置が盛り込まれた。

作業部会は以下の事項に関する今後の交渉基盤を確立する:
• アルゴリズムの透明性
• AIシステムに関する労働者の情報取得権
• デジタル監視と自動意思決定の制限
• AI支援プロセスにおける人的監視
• 業務実績・運用データへのアクセス権

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「AIは待ってくれない。その発展は速すぎて、法規制が追いついていない。だがイタリアの労組によるこの業界全体を対象とする協定は、AI革命の最前線に立つ労働者が、団体交渉を通じて職場で直接それを管理できることを示している」と述べ、「特に作業部会により、AIとアルゴリズム管理の運用に最も近い立場にある労働者自身が、その有効性を監視・評価できるようになる。これは欧州および世界全体のモデルとなり得る」とその意義を強調した。

ダニエラ・フマローラCISL書記長は、「本協定は、業界の将来とイタリアのデジタル移行にとって重要な時期における重要なシグナルだ。イタリアの技術・インフラ発展にとって戦略的な分野における労働の保護と強化を強化するものだ」と述べた。

更新された協定には、月額298ユーロの中間賃金の引き上げに加え、リモートワーク交渉を支援する枠組みが含まれており、週40時間を4日間の勤務に分散させる選択肢が導入された。また、LGBTQAI+の人々に対するジェンダーに基づく暴力からの保護を強化し、女性の生活における「3つのM」——出産(Maternity)、月経(Menstruation)、更年期(Menopause)——に関連する今後の対策を検討することが可能となった。

イタリアの組合SLC CGILのリッカルド・サッコーネ氏は、今回の協定更新について「業界の抜本的な再編期において、労働者が自身の利益と権利を守る手段を得られる良い知らせだ。政府が賃金を引き下げている一方で、この協定は賃金を生活費に合わせる試みだ」と説明した。

今回の協定は、イタリアのUNI加盟組織であるSLC-CIGL、FISTEL-CISL、ならびにUILCOM-UILが、イタリア電気通信事業主協会と交渉したものであり、今後、全加盟組織の承認を得ることとなる。


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