豪ALDI労働者、未払い労働時間に関する和解で5,500万豪ドルを獲得へ

オーストラリア全土のALDI店舗および倉庫の現職・元従業員約3万2,000人が、勤務表外の未払い労働時間に関する請求をめぐり、同スーパーマーケットチェーンとの和解により、総額5,500万豪ドル(3,840万米ドル)を受け取ることになる見通しだ。

連邦裁判所の承認を条件とするこの和解案により、オーストラリアのUNI加盟組織である店舗流通関連労組(SDA)が従業員を代表して提起した、長期にわたる集団訴訟に終止符が打たれることになる。

この集団訴訟に関連し、アルディ側はすでに約2,890万豪ドルを支払ったと表明している一方、SDAは、関係する労働者に対してさらに約2,630万豪ドルが支払われるべき残額として残っていると推計している。

UNI会長を務めるジェラルド・ドワイヤーSDA全国書記長は、この和解案がALDIの労働者にとって重要な勝利であり、労働組合主導による強力な法執行の重要性を示すものであるとし、次のように述べた。「これは、現在および元ALDI労働者数万人にとって大きな成果だ。すべての労働者は、勤務を義務付けられたすべての時間に対し賃金を受け取るべきだ。(‥‥中略‥‥)SDAは当初から労働者を支援し、この集団訴訟に資金を提供し、労働者が恩恵を受けられるよう訴訟を推進してきた。すでに約2,900万ドルが支払われており、この和解に基づき、総額5,000万ドル以上が労働者に支払われる見込みだ。この結果は、すべての主要な使用者に対して明確なメッセージをつきつけている。つまり、シフト表に記載された勤務時間の前後に遂行された業務もやはり労働であり、それに対して賃金が支払われなければならないということだ」

集団訴訟の主たる申立人であるケリー・ボイ氏(2016年から2023年までアルディの店舗労働者)は、「ALDIの労働者が団結してこの訴訟を進めてきたことを誇りに思う。シフト前後の労働が適切に認識され、賃金が支払われるようになったことで、ALDIでの労働環境は改善された。提案された和解案により、私や他の何千人もの従業員が、過去に無給で行ってきたシフト前後の労働に対する支払いを受け取ることになる」と語った。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「この画期的な和解は、労働者が組合の下で団結すれば、世界最大級の小売企業でさえも責任を問われることを示している。すべての労働者は、働いた一分一秒に対して賃金を受け取る権利がある。この勝利は、世界中の使用者に対して強力なメッセージを送っている。すなわち、賃金窃盗には代償が伴うのであり、組織化した労働者は正義を勝ち取ることができるということだ。SDA、そしてこの成果を可能にする決意を持って闘った、現在および過去のすべてのアルディ労働者に、心からお祝いを申し上げる」とコメントした。

(2026年7月24日)


韓国:新韓カードの労働者、人事異動を装った組織再編に抗議

韓国金融・サービス労組(KFSWU)は、新韓カード支部とともに、2026年7月15日にソウルで集会を開き、労働者の家庭生活や育児介護の責任に深刻な支障をきたしている遠方への異動の急増に抗議した。

メディアの報道によると、この集会は新韓カードの親会社である新韓金融グループの本社前で開かれた。同社は、韓国全土の支店数を30から20に統合したことに伴い、遠隔地への配置増加は避けられないと説明したと報じられている。

しかし組合側は、新韓カードが団体協約に定められた協議要件を回避しつつ、間接的なリストラの一環として、また従業員に辞職を迫る手段として、大規模な遠隔地への配置転換を行ったと主張している。

パク・ウォンハクKFSWU新韓カード支部長は、パク・チャンフンCEOが1年半前に就任して以来、同社は前例のない3回にわたる希望退職制度を実施し、その結果、300人の組合員が退職したと指摘、「今これを止めなければ、6ヶ月後には会社はさらに厳しい強制的な人事措置を講じる可能性がある」と付言した。

KFSWUのシン・ジホン消費者金融支部長は、人事刷新や経営効率化を口実に、同社が従業員数の20%近くに当たる450人を異動させ、そのうち119人を自宅や家族から遠く離れた勤務地に配置したと報告し、「これを看過すれば、この慣行はカード業界にとどまらず、生命保険、損害保険、証券セクターにわたる金融労働者にも波及する恐れがある」と警告した。

イ・ジェジンKFSWU委員長は、こうした異動について、2030年までに110兆ウォン(うちインクルーシブ・ファイナンスに15兆ウォン)を投資するという新韓金融グループの公約と対比させ、「子会社の従業員を済州市からソウルへ、あるいはソウルから大邱市へ異動させることは、包摂的な金融と呼べるのか」と問いかけた。

ある組合員は、この異動によって引き起こされた苦境について、「一部の組合員は、病気の親の世話をできなくなってしまった。また、別の組合員は往復6時間の通勤を強いられ、育児体制に深刻な支障をきたしている。何よりも、愛する家族から無理やり引き離されるのはあまりにも過酷だ。我々を家族の元へ戻してほしい」と訴えた。

集会では、団体協約に定められた協議手続きを無視して、遠隔地への大規模異動を一方的に実施した同社を非難する決議が採択された。

決議では、会社に対し以下の点を要求した:

  • 労働組合を無視する恣意的な経営慣行を直ちに中止し、既存の団体協約を完全に遵守すること。
  • 従業員の辞職を強要する目的で行われた大規模な遠隔地への異動を直ちに撤回すること。
  • 人事管理権限を組織再編の手段として濫用することを止め、責任ある幹部を問責すること。

ラジェンドラ アチャリヤUNI Apro地域書記長は、組合の要求に連帯の意を表し、「我々は新韓カードに対し、既存の団体協約に従い、直ちに組合と誠実な対話を行うよう求める。また、今回の異動によって家族との時間や育児介護の事情が著しく乱された組合員に連帯する。会社は彼らの状況を十分に考慮し、人事慣行が『共有成長』『社会的価値』『責任ある経営』という企業理念と整合するようにすべきだ」と語った。

(2026年7月24日)


イタリアのアマゾン労働者、世界初の全国規模の協約を勝ち取る

イタリアの労働組合(Filt CGIL、Fit CISL、Uiltrasporti)は、2021年に合意された労働協約を基盤に、アマゾンとの間で、国内57カ所の拠点を対象として従業員の権利を拡大し、映像監視の利用を制限する合意に署名した。

これを受けてクリスティ・ホフマンUNI書記長は、次のようにコメントした。

「この合意を実現させたイタリアの労働組合とアマゾン労働者の決意と連帯に、心より祝意を表したい。これは労働者が団結し、自らの声を届けるよう要求した成果であり、真の勝利だ。しかし、団体交渉はイタリアだけの例外であってはならない。アマゾンはグローバル企業であり、労働者の権利が普遍的なものであることを認識すべきだ。

イタリアの事例は、アマゾンの経営陣に対し、労働組合と向き合うことが、職場をより弱体化させるのではなく、より公正で、より安全で、より持続可能なものにすることを示している。我々は今、アマゾンに対し、次のステップに向けて踏み出し、この取り組みを世界中の労働者に拡大するよう求める。それは、団結権という基本的権利を尊重し、労働組合を承認し、誠意を持って交渉を行い、世界中の労働者が、自らの生活や生計に影響を与える決定において、実質的な発言権を持てるようにすることを意味する。

UNIは、世界中のアマゾンの労働者が組織化し、組合を築き、職場での尊厳を求めて闘う限り、常に彼らと連帯し続ける」

(2026年7月24日)


映画・テレビ業界における長時間労働の風潮に終止符を―Bectuの嘆願に署名を!

UNIは世界中の加盟組織に対し、英国で放送・娯楽関連の労働者を組織する組合Bectuが立ち上げた請願への署名と拡散を呼びかけている。この請願は、英国における映画・テレビ制作の現場における長時間労働の風潮に終止符を打つことを求めている。

スペンサー・マクドナルドBectuロンドン制作・地域制作部門担当役員は、世界の映画・テレビ業界全体における現在の労働慣行がますます持続不可能なものとなり、高いストレスレベルや心身の健康悪化を招き、経験豊富な専門家を業界から追いやっていると警告した。同氏は、使用者による緊急の対策が講じられなければ、この部門は労働者のウェルビーイングだけでなく、長期的な対応力や生産性も危険にさらされるリスクがあると述べた。

この請願は、カンヌ国際映画祭で生まれた国際的な機運を背景に立ち上げられたもので、同映画祭ではBectuとフランスの労働組合が、過度の労働時間がスタッフたちの健康、ウェルビーイング、家庭生活に及ぼす有害な影響について啓発活動を行った。

署名はこちらから:https://www.megaphone.org.uk/petitions/end-long-hours-culture-in-film-tv

(2026年7月23日)


フィリピンのコミュニティ・ヘルスワーカー、施政方針演説を前に大統領に直訴

2026年7月21日、フィリピン国内で27万7000人のコミュニティ・ヘルスワーカー(現地ではバランガイ・ヘルスワーカー=BHWとして知られる)を代表する指導者が、マラカニアン大統領官邸を厳粛に訪問した。フェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領に共同嘆願書を手渡すとともに、間近に迫った大統領による施政方針演説に先立ち、政権が長年先送りしてきたバランガイ・ヘルスワーカーのためのマグナ・カルタを優先的に取り上げるよう訴えた。

組合の代表団は、UNIフィリピン連絡協議会(UNI-PLC)とその加盟組織であるフィリピン・バランガイ保健従事者全国連合(NCBHWP)で構成されており、両団体の幹部および18人の地域レベルの委員長が共同嘆願書に署名した。

同代表団は、大統領に対し、立法・行政開発諮問委員会(LEDAC)の下で「バランガイ・ヘルスワーカーのマグナ・カルタ」を最優先措置として復活させること、同法案を緊急法案として認定すること、そして7月27日に予定される施政方針演説において同法案の成立に向けた公約を再確認することを要請している。

コミュニティ・ヘルスワーカーは、フィリピンのすべての村(すなわちバランガイ)において、公衆衛生プログラムの第一線の主要な提供者としての役割を果たしている。基本的な妊産婦ケアの提供や地域保健プログラムの実施から、COVID-19パンデミック時の国家緊急対応の中核を担うことまで、これらの従事者は国家医療システムの不可欠な中核を成している。

だがその不可欠な役割にもかかわらず、BHWは依然として過酷な状況下で業務を続けている。標準的な報酬、標準的な職務規定、そして基本的な社会保護が欠如しており、医療従事者の中でも最も脆弱な立場に置かれている。

フィリピン全国バランガイ・ヘルスワーカー連盟のコナン・ダーク・T・セリアル会長は、「2023年に大統領は、我々の『マグナ・カルタ』を支持すると公に約束し、数十万人のコミュニティ・ヘルスワーカーに新たな希望を与えた。今日BHWは、大統領に対し約束を果たすよう謙虚に訴えている。40年以上にわたり、複数の政権の下で、我々は公正な評価、適切な福利厚生、そして社会的保護を保証する法律の制定を繰り返し約束されてきた。多くの仲間が、そうした保護措置を目にすることなく、すでに退職したり、亡くなったりしている。マルコス・ジュニア大統領が、この40年にわたる闘いにようやく終止符を打つ指導者となることを願っている。」

大統領府へのこの訴えは、抗議としてではなく、労働の正義と基本的人間としての尊厳を求める真摯な嘆願として位置づけられている。

ローランド・デラクルスUNI-PLC議長は、「我々のコミュニティ・ヘルスワーカーは、あらゆる村で一次医療システムの文字通りの『背骨』であるにもかかわらず、依然として最も脆弱で、十分な保護を受けていない(‥‥中略‥‥) 『マグナ・カルタ』の法制化は、基本的な人間の尊厳と労働者の正義に関わる問題だ。我々は、この法案を緊急措置として認定するよう、政府に謹んで要請する。この公約を果たすことは、27万7000人のコミュニティ・ヘルスワーカーの献身に報いるでなく、フィリピンの草の根の医療従事者たちにとって、永続的で不朽の正義の遺産となるだろう」と述べた。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「国際労働運動は、フィリピンの数十万人のコミュニティ・ヘルスワーカーと揺るぎない連帯を築いている。(…中略…)コミュニティ・ヘルスワーカーは、フィリピンのあらゆる村において公衆衛生の基盤そのものを支えており、法的保護を求めて40年間も待ち続けてきた状況に終止符を打たなければならない。マルコス・ジュニア大統領には、『マグナ・カルタ』を緊急措置として認定し、これらのエッセンシャルワーカーが長年にわたり当然受けるべきであった尊厳、評価、社会的保護を実現することで、リーダーシップを発揮する歴史的な機会が訪れている。」と述べた。

マラカニアン宮殿での正式な提出に続き、労働者代表は、大統領が国民向け演説の中で彼らの訴えに耳を傾けてくれることに対し、強い期待を表明した。UNI-PLCとNCBHWPの両団体は、この数十年にわたる立法への取り組みを現実のものとするため、大統領府と連携する用意があることを改めて強調した。

(2026年7月22日)


インドで若手女性ケア労働者が研修を主導!

インド全土からケア部門で働く女性労働者が、ジャールカンド州ランチーに集まり、第2回UNIインド加盟協(UNI-ILC)ケア部会 女性・青年ワークショップが開催された。この取組みは、リーダーシップ育成、組織化、実践的なファシリテーション体験を通じて、次世代の女性労働組合リーダーを育成することを目的としている。

このワークショップには、インド全土のUNIケア部会に所属する40歳未満の女性が一堂に会し、リーダーシップや組織化スキル、職場における権利に関する意識の向上が図られた。ギータンジャリ・テテ氏(RMS)、レカ・クマリ氏(BRCKS)、スウェタ・アリヤ氏(JSNGEF)、サイブン・ニシャ氏(JSHCAEF)は、過去にUNI-ILC女性・青年ワークショップにも参加しており、今回はファシリテーターとして復帰し、ベテランの労働組合指導者の支援のもと、双方向型のセッションを主導した。

特にケア部門の多くの若い女性は、すでに職場会議、ソーシャルメディアを通じた啓発活動、コミュニティレベルの組織化等を通じて現場でキャンペーンを主導しているが、言語の壁があるため、ファシリテーターとしての自信を養う機会は限られていた。UNI-ILCは、支援的な環境を構築することで、新進の女性リーダーが全国レベルのワークショップをリードできるようにした。

プレゼンテーション、グループディスカッション、実践演習、行動計画策定を通じて、参加者はケア部門における労働環境の変化、デジタルを活用した組織化、国家予算の理解、女性の安全、そして組合員数の拡大と労働者の参画を促進するための戦略について深く学んだ。

ミリンド・ナドカルニUNIインド加盟協議長は、この取組みをインドの労働組合運動の未来への重要な投資であると称賛し、「このワークショップは、真のリーダーシップ育成とはどのようなものかを示している。我々は単に若い女性を訓練しているだけでなく、彼女たちが自らトレーナー、メンター、そしてリーダーとなる機会を創出している。過去のワークショップの参加者が自信を持って全国規模のセッションを進行する姿を見ることは、若い女性への投資が将来に向けて我々の労働組合をいかに強化しているかを示している。彼女たちの献身、勇気、そしてリーダーシップを発揮しようとする意欲は、大きな刺激を与えてくれる。全国規模のケア部門ワークショップを成功裏に主導したことを称え、労働組合のリーダーとして成長し続ける彼女たちの将来が実り多いものとなることを願う」と述べた。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、将来のリーダーに投資する重要性を強調し、「強力な労働組合は、新たなリーダーへの投資によって築かれる。このワークショップは単なる研修プログラムにとどまらず、若い女性ケア労働者が、他者を率い、組織化し、鼓舞するための自信、スキル、経験を身につける機会を創出している。過去の参加者がトレーナーとしての役割を担う姿は、UNI Aproが地域全体で構築に取り組んでいる持続可能なリーダーシップモデルを反映している」と称えた。

このワークショップは、ジャールカンド州一般公務員連盟(JSNGEF)とジャールカンド州保健・ケア従事者連盟(JSHCAEF)の共催で開催され、両組織の役員が全国から集まった参加者を歓迎した。

アショク・シンJSNGEF書記長、「ランチーでこのワークショップを主催することができ、非常に誇らしい。このプログラムの特筆すべき点は、かつて参加者としてこのワークショップに参加していた若い女性が、今では自信を持って議論や活動を主導していることだ。若いオルグを信頼し、成長の機会を与えること――これこそが、我々の運動の中で持続可能なリーダーシップを築く方法だ」と述べた。

レカ・マンダルJSHCAEF書記長は、新進の女性リーダーを支援する場を創出することの重要性を強調し、「ケア部門の若い女性は、すでに地域社会で日々労働者を組織化しているにもかかわらず、会場の前に立ってワークショップを主導する機会はほとんどない。このプログラムは、彼女たちに自信を与えてくれる。彼女たちが互いに支え合いながらトレーナーとして成長していく姿は、女性が女性をエンパワーし、草の根からより強固な労働組合を築き上げる力強い好例だ」と振り返った。

スサント・クマール・サフーJSNGEF共同書記長は、参加者が発表したプログラムを称賛し、こうしたワークショップが組合活動に関する前向きなメッセージを伝えるのに役立つとし、「インド政府とジャールカンド州政府は、女性のエンパワーメント、特に若い女性のために素晴らしい取組みを行っている。若い女性がその恩恵を受けられるよう、我々は組合のプログラムの中でこれらの取組みについて議論しなければならない。そうすることで、力を得た女性や若いリーダーが前に踏み出し、組合を強化し、団結と一体性を高めることができるだろう」と語った。

このワークショップは、UNI Aproが継続的に取り組んでいる、メンタリングプログラム、ピア・ラーニング、実践的な経験を通じてケア部門の女性および若者のリーダーシップを強化する取組みの一環であり、労働者を組織化し、より強力な労働組合を構築し、インドのケアエコノミー全体でディーセントワークを推進する力を備えた新世代の女性リーダーの育成を支援している。

(2026年7月20日)


韓国シティバンク労組、支店閉鎖・交渉の停滞・高額な海外配当に抗議

2026年6月26日、約100人の組合員および加盟組合の代表者が、ソウルにある韓国シティバンク本社前で抗議行動を行った。経営陣に対し、さらなる支店閉鎖の中止、雇用の不安定化への対応、および停滞している賃金・団体交渉の再開を求めた。

この行動は、UNI加盟組織である韓国金融産業労組(KFIU)傘下の韓国シティバンク労組が実施した。同労組が韓国シティバンクに対して行った大規模な行動としては、同行が2021年に個人向け銀行業務の縮小を開始して以来、5年ぶりのことである。

この行動に先立ち、6月9日にはKFIUとシティバンク韓国労働組合が金融監督院前で記者会見を行った。両行動において、労働組合は、同行が国内への十分な再投資を行わずに多額の海外配当を支払っていること、さらなる地域支店の閉鎖を計画していること、そして2025年の賃金・団体交渉プロセスを遅らせていることを批判した。

イ・ジャンホ韓国シティバンク労組委員長は、銀行の利益は従業員の努力によって生み出されたものであるとし、「韓国シティバンクは、従業員の懸命な努力と献身によって多額の利益を上げてきたが、その利益は国内に再投資されるのではなく、海外の本社への高額な配当金として流用されている」と批判した。そして、支店閉鎖は労働者だけでなく、対面での金融サービスへのアクセスに依存している高齢者、デジタルリテラシーの低い消費者、地方コミュニティの顧客にも影響を及ぼすと警告した。

また、経営陣が組合の交渉要求を「特権や特別待遇の要求」と位置づけることに対し、労働者はそのようなものを求めているわけではないと反論した。組合が求めているのは、従業員の貢献に対する公正な報酬、雇用の安定、そして会社に献身してきた労働者への基本的な尊重である。

ユン・ソクグKFIU委員長は、この紛争は韓国シティバンクの労働者だけでなく、金融業界全体にとっての懸念事項であると述べた。そして、過去3年間に韓国シティバンクの労働者が年間3,000億ウォン以上の純利益を生み出している一方で、同銀行は引き続き多額の海外配当を支払い、経営陣に高額な報酬を支給し続けていると指摘した。

また韓国シティバンクの支店網が44店舗から9店舗へと大幅に縮小し、2026年と2027年にもさらなる閉鎖が検討されていると報じられていることに言及し、「さらなる支店閉鎖は、さらに多くの労働者とその家族に転居を余儀なくさせ、生計を脅かすことになる」と訴えた。

KFIUおよびその加盟組織は、経営陣が支店閉鎖、雇用の安定、2025年の賃金・団体交渉プロセスに対する姿勢を改めない場合、団体交渉と連帯行動を強化することを宣言した。

(2026年7月16日)


韓国保健医療労組、公正なAI移行に向けた労使合同作業部会を発足

医療管理、診断、患者ケアへの人工知能(AI)の導入が進む中、UNI加盟組織である韓国保健医療労組(KHMU)は、デジタル移行の在り方を決定する過程で労働者の声が反映されるよう取り組んでいる。

KHMUは 2026年6月26日、ソウルで政府関係者、病院経営者、労働組合指導者を一堂に集めたハイレベルな社会対話フォーラムを開催した。この画期的なイベントは、「医療分野における公正なAI移行のための労使合同作業部会」の正式発足を記念するものとなった。

AIを活用した医療技術の普及が進むにつれ、看護師、医療技術者、事務職員の仕事や業務体制が変化しており、雇用の安定性への懸念や、職場における役割と責任をめぐる混乱が生じている。KHMUは、技術による職の置き換えが実際に発生してから対応するのではなく、労働者と経営陣が共同で仕事の未来を形作るための枠組みを構築している。

チェ・ヒスンKHMU委員長は、「AI移行の真髄は、『公正な移行』でなければならない。技術変革の過程で、いかなる労働者も一方的に犠牲にされてはならない。労使が共同で、この移行の方向性とペースを決定しなければならない。テクノロジ―は人類のための道具であり続けなければならず、労働者を置き換える口実であってはならない」と強調した。

政府と雇用主が「対話4.0」を支持

新設された作業部会は、「対話4.0」というアプローチの下で活動しており、紛争が発生してから解決する姿勢から脱却し、労使共同による解決策の積極的な共同設計へと移行している。このアプローチは、政府と病院側の使用者双方から強い支持を得た。

韓国のキム・ヨンフン雇用労働大臣は、祝辞の中でこの取組みを支持し、「AIへの移行は、労働と人間の尊厳がこの変革の中心に据えられて初めて、持続可能な成長につながる」と述べた。そして、AI移行が雇用に与える影響を政府が積極的に監視し、脆弱な分野を保護するための『産業転換期における雇用保障のための国家基本計画』の策定を加速させることを約束した。

韓国病院協会、国立医療センター、および地方公立病院の代表者らも、このイニシアチブへの支持を表明した。使用者側は、AIを人員削減の手段としてではなく、第一線で働く医療従事者の過重な業務負担を軽減し、患者の安全性を向上させるための手段として活用すべきであるという点で合意した。

ロードマップと今後の取り組み

作業部会は、江原国立大学が主導する包括的な研究プロジェクトを委託しており、同プロジェクトは2026年11月まで実施される。この研究では、病院におけるAIの現状の導入状況を検証し、さまざまな医療職種における労働条件、専門的責任、法的責任への影響を評価する。

作業部会は、以下の3つの主要な取り組みを実施する:

  • 研究: AIが雇用および労働条件に与える影響に関する詳細な調査を実施
  • 公開セミナー: 意識向上と議論の促進を目的とした、月1回の全11回にわたるセミナーシリーズを配信
  • グリーンペーパー: 共通の立場を策定するための支援として、様々な職種グループの労働者から意見を収集

この取り組みは2026年11月に集大成を迎え、作業部会は「医療部門における公正なAI移行のための労使共同ガイドライン」を提示する予定である。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長はこの取り組みを称賛し、「KHMUによるこの画期的な取組みを誇りに思う。これは、強固な政策立案能力を持つ労働組合が、大きな変革の時代にAIの導入を形作る上で、いかに積極的かつ建設的な役割を果たしうるかを示している。適切に管理されれば、AIは労働を変革し、公共の利益に貢献する可能性を秘めている。しかし管理が不適切な場合、労働者を支援する持続可能な政策がなければ、労働者は職と生計を失う恐れがある。すべての人のための公正な移行を確保するためには、労働者が労働組合を通じ、意思決定の場に参画しなければならない。」と述べた。

 (2026年7月15日)


フィリピンのBPO労働者200万人が、政府や使用者との対話において正式な発言権を獲得

フィリピンのコールセンターおよびビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO=業務の外部委託)労働者が、業界のあり方を決定する場において、初めて正式かつ専用の議席を獲得した。労働者、使用者、政府で構成される「全国三者産業安定評議会」は、新たな「BPO特別小委員会」の設置を承認した。UNIフィリピン加盟組織連絡協議会(UNI-PLC)が主導するフィリピンBPO労連は、この動きを歴史的な出来事として歓迎した。

この新たな小委員会は、国内の200万人以上のBPO労働者にとって、使用者や政府に対して懸念事項を直接提起するための、制度的かつ公的に認められた窓口となる。同小委員会は、結社の自由、団体交渉、労働安全衛生、人員調整、技術開発、生産性、その他の新たな懸念事項など、この分野で最も差し迫った課題に関する継続的な対話の場として機能する。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「フィリピンの数百万人のBPO労働者がこの産業を牽引してきた。この委員会は、彼らがその成功の成果を公平に享受し、業界の将来について発言権を持てるようにするための重要な一歩だ。この恒久的な協議の場を確保できたのは、長年にわたる組織化活動の成果であり、我々は『BPO労働者憲章』の実現に向けて取組み続ける彼らに、今後も連帯していく」と述べた。

フィリピンBPO労連の共同発起人の一人であるローランド・デラクルスUNI-PLC議長は、「この臨時小委員会は、経済を支え続けているにもかかわらず、疑わしい企業慣行に対してしばしば自力で対処せざるを得ない状況に置かれている数百万人のBPO労働者のために、苦闘の末に勝ち取った場だ。我々は法案が可決されるのを待ってから労働者を保護し始めるつもりはない。取り組みは今、ここから始まる」と宣言した。

デラクルスUNI-PLC議長に加え、LIKHA連盟のヘスス・ビジャモール氏とアンジェラ・セノリン氏も、小委員会の設置に向けたロビー活動に参加した。両名ともUNI-PLC加盟組織に所属し、フィリピンBPO労連の共同発起人である。

コールセンターの現場で日々プレッシャーにさらされている一般のBPO労働者にとって、今回の進展は政策決定者に直接声を届ける待望の機会となる。

セブ島出身のBPO労働者リヴィ・ベンシ氏は、「この業界で20年間働いてきたが、業務量や夜勤、絶えず変わる評価指標に問題が生じた際、頼れるのは人事部しかなかった。しかし、人事部は往々にして経営陣の側に立つだけだった。小委員会が設置された今、標的にされたり解雇されたりする恐れなく、我々の実際の状況を率直に訴えられるという希望が持てる」と期待をにじませる。

マカティ在住で18年のキャリアを持つBPO労働者のアンドルー・バイコ氏は、「我々一般のエージェントにとって、これは非常に大きな出来事。ついに、意思決定が行われる場で我々の声が届くようになったからだ。ここマニラ首都圏での対話が改善されることを期待している」と語った。

UNI-PLCが主導するフィリピンBPO労連は、フィリピンのBPO業界全体において、安全で公正かつ尊厳ある職場環境を求めて活動する、BPO労働者、連合、労働者団体からなる連合体である。同団体はUNIに加盟している。

(2026年7月17日)


アルゼンチンおよび米州全域で、労働組合が右派の攻撃に反撃

2026年6月末、クリスティ・ホフマンUNI書記長は、アルゼンチンの銀行労働者を代表する労働組合ラ・バンカリアの大会に出席するため、ブエノスアイレスを訪れた。

この集会は、同労組が100年以上にわたりアルゼンチンの金融労働者の権利擁護に取組んできた歩みを祝うものであった。 団体交渉や労働者代表における進展に加え、新たなテクノロジーに対応できるよう組合が研修を行っている数千人の労働者や、人工知能が労働に与える影響について取組む組合独自の委員会についても注目が集まった。

大会期間中、参加者は1970年代から1980年代にかけて同国の残虐な独裁政権下で「失踪」させられた組合員たちを追悼し、今年は追悼の碑にさらに7名の名前を追加した。

ラ・バンカリアの組合員や指導者による証言は、なぜアルゼンチンにこれほど強力な労働組合運動が存在するのかを浮き彫りにした。同国の労働組合は市民社会の中心的な存在であり、幅広いサービスを提供している。

そして、まさにそのモデルこそが、極右のミレイ大統領が排除しようとしているものである。大会終了後、ホフマンUNI書記長とマルシオ・モンザネUNI米州地域書記長は、アルゼンチンの全UNI加盟組織との会談で、ミレイ政権が労働組合の重要な財源を断つなど、組合を標的とした政策を進めている実態について報告を受けた。

ホフマン書記長が指摘するように、ミレイ大統領は、自分が「敗北することのない、巨大で団結した集団」と対峙していることを認識すべきである。アルゼンチンの事例は孤立したものではない。米州全域で右派政権が選挙に勝利しており、その多くが政権に就くと同様の政策を推進している。

各国の右派政権は「経済的緊急事態」という名目を盾に、適切な議論や実質的な協議を省略して、政令による改革を強行している。そして労働市場規制を緩和する理由として、新テクノロジーやAIを挙げている。そして、労働者が団結して力を発揮できるあらゆる手段を標的に攻撃している。

ボルソナロ政権下で可決されたブラジルの労働法やアルゼンチンの労働法は、労働組合が必要な資源を確保する能力を損なっている。チリでは、過度な最低サービス水準が設けられ、ストライキの実施が非常に困難になっている。エクアドルとペルーでは現在、デモ行進の実施が、「影響の少ない」指定区域のみに限定されており、トリニダード・トバゴでは抗議行動が行える場所を制限し、公共機関から遠ざけている。パナマとエルサルバドルでは、労働組合の指導者が起訴され、投獄されている。

だが、労働組合は反撃に出ている。
ホフマン書記長は、「アルゼンチンでは、労働組合はこうした事態を黙って受け入れてはいない。これは『ラ・バンカリア』の大会や、現地の加盟組織とのあらゆる交流において明らかであった。(‥‥中略‥‥)労働者は組織化し、団結しており、威嚇されることはない。これは、現在この地域の労働組合が拠って立つのと同じ強さだ。ミレイ大統領をはじめとする右派政権は、決して負けるつもりがない運動を相手に闘っている。そして世界の労働組合運動は、その道のりのあらゆる段階で彼らと共にある」と述べ、右派政権と闘う労働組合運動に連帯を表明した。


(2026年7月14日)


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