カナダの労働組合、ストライキ権を弱める労働法改正案に警鐘

カナダの労働組合は、連邦労働法の改正案により、政府が合法的なストライキに介入する広範な権限を持つことになり、労働者の団体交渉能力が弱められるおそれがあると警告している。

今回の法案は、カナダ労働法を改正し、労働争議に対する労働大臣の権限を拡大するものである。これには、カナダ労働関係委員会(CIRB)への指示や、特別調停人の任命などが含まれる。

UNIがカナダ政府に提出した書簡では、「ストライキ権は団体交渉の礎である」と指摘し、合法的なストライキへの政府介入は、労働者と労働組合に不利な形で力関係を変えるおそれがあると主張している。

カナダの労働組合は、労働者が合法的なストライキを実施するための正式な承認を得た後であっても、政府が争議に介入できるようになる可能性があると指摘する。その結果、争議行動が遅らされ、団体交渉にかかる費用が増加するおそれがある。

カナダ労働法第107条の改正案では、連邦労働大臣がCIRBに指示し、労働者に職場への復帰を命じること、使用者に事業の再開または継続を命じること、労働協約の有効期間を延長すること、さらには拘束力のある紛争解決手続きの実施を命じることができるようになる。

カナダでは、ストライキ権は「カナダ権利と自由の憲章」に定められた結社の自由の一環として認められてきた。労働組合は、労働者が労務の提供を拒否する権利を制限することは、賃金、労働条件、労働協約について交渉するために必要な労働者側の交渉力を損なうおそれがあると主張している。

今回の改正案では、労働争議におけるCIRBや特別調停人の役割も拡大される。これにより、交渉が労使間の交渉の場から離れ、政府主導の手続きへと移行する可能性がある。

労働組合はオタワの連邦政府に対し、労働者が労務の提供を拒否する権利を守り、労使紛争の解決において団体交渉を主要な手段として維持するとともに、カナダ労働法の改正に際して、使用者と労働者の間の力の均衡が保たれるよう求めている。