グローバル・エリクソン労組アライアンス、イスラエルで初の協約締結を支援

イスラエルの労働者が2020年7月1日、スウェーデンの多国籍企業エリクソンの、国境を越えた組合ネットワーク(グローバル労組アライアンス)の支援を受けて、同社と初の団体協約に署名することができた。

イスラエルのUNI加盟組織、セルラー・インターネット・ハイテク労働者組合は、2019年初頭にエリクソン労働者の組織化に成功したが、その後、現地経営陣との団体協約交渉が頭打ちとなっていた。

そこで組合は、UNIのエリクソン労組アライアンスに解決に向けた支援を要請した。スウェーデンの組合が同国の本社経営陣にこの件を訴えたことで、こう着状態の打開に至り、現地経営陣は再び交渉の席についたのだ。

イスラエルのセルラー・インターネット・ハイテク労働者組合のヤキ・ハルチ委員長は、次のように喜びを語った。「企業の製造チェーンが世界規模に広がっているのだから、労働者も国境を越えて組織化される必要がある。UNIのエリクソン労組アライアンスが、組織化の間から協約締結に至るまでずっと、我々の支えとなったことは間違いない。UNI世界ICTS部会及びスウェーデンのUNI加盟組織ユニオネン、エンジニア労組、SEKO(サービス通信労組)の支援と連帯に感謝したい。今回、イスラエルのエリクソン従業員も、この労組アライアンスの一員に加わることができた。」

新たな団体協約では、雇用保障の強化及び雇用契約の正規化によって、イスラエルの大企業向けセルラーネットワーク設備の販売・サポートにあたる約60人の従業員が恩恵を受けることになる。また協約によって、賃金格差を是正するため1月から遡及して最大6.5%の賃上げが実現し、退職金は220%増となる。 クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「イスラエルの加盟組織の重要な成果を祝福したい。これは労組ネットワークと国際連帯の力を示すものだ。世界中どこで働いていても、全てのエリクソン社員は、組織化と団体交渉の権利を同様に持たなければならない」と述べた。


バングラデシュ店舗従業員組合、パンデミック中の健康保護と雇用保障を要求

バングラデシュのUNI加盟組織、全国店舗従業員組合(NSEF)は、2020年7月3日、首都ダッカで、パンデミックによる経済低迷の中、必死で生き延びようとする店舗従業員の苦境を訴えた。健康上のリスクがあるにもかかわらず、組合指導者と組合員は要求を示すため、ナショナル・プレスクラブ前で「人間の鎖」デモを実施した。

10人を超えるNSEFの指導者がバングラデシュの600万人の店舗従業員を代表して声をあげ、店舗オーナーと使用者に、職場における安全衛生を確保し、未払賃金や休業補償を払い、雇用を保障する等、従業員に対する責任を果たすよう要求した。

報道発表の中でNSEFは、小規模店舗から、市場、ショッピングモール、デパートに至るまで全てが3月末の全国的ロックダウン以来閉鎖されていると述べた。いくつかの店舗は再開したものの、大部分は依然として閉鎖されたままである。しかし、営業を再開した店舗で働く従業員の労働条件は、健康を守る上で理想的とも十分であるとも言えない。

NSEFの指導者は、店舗の強制的閉鎖を、従業員に対する基本的な責任逃れの言い訳にしてはならないと主張した。多くの店舗従業員には、4月から6月までの賃金や、イードボーナス(イスラム教の年2回の祝祭時に支給される賞与)等が支払われていない。何ヶ月も賃金未払い状態が続き、多くの労働者が不安定な貧困状態に陥っている。 ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、次のように述べた。「極めて憂慮すべき悲惨な状況だ。パンデミックの収束にはほど遠いが、差し迫る危機を乗り越えるために、使用者は従業員を支援しなければならない。NSEFの要求は理不尽なものではない。UNI Aproは、バングラデシュ政府及び使用者に訴え、この苦境を打開する持続可能で最適な解決策に向けて取組むNSEFと組合員に連帯し、支援していく。」


ゲーツヘッド工場における紙幣製造中止を発表したデラルーに再考を要求する

英国UNI加盟組織ユナイト・ザ・ユニオンは、デラルーのゲーツヘッド工場の労働者を代表し、2020年6月17日に同社が発表した紙幣製造中止計画の再考を要求している。

危険にさらされた仕事

この発表により、255人の熟練労働者が解雇の危険にされされている。デラルーは業務を、エセックス州デブデン工場及びケニア、マルタ、スリランカの工場に移転する計画だと発表した。

この発表による雇用喪失は、デラルーが2018年に新しい「英国の青いパスポート」を印刷する契約を失うことにも直接関わる。政府は4億9000万ポンドの契約をフランス/オランダ企業ジェムアルトに発注した。その業務はその後ポーランドに下請けに出された。

パスポートの決定

デラルーが英国パスポートを製造していた時、ゲーツヘッド工場には500人以上の労働者が雇用されていた。2019年、1製造ラインが閉鎖され、170人が解雇された。パスポート製造が完全に無くなるため更に80人が2020年6月に解雇される。

ユナイトは、英国は他国に倣い、パスポート製造は国のセキュリティに関わるため、一般的な入札プロセスからは除外されるべきだと主張した。

フラッグシップ工場

ゲーツヘッド工場は、長い間、主力工場とされ、同社が海外に事業を拡大すると、忠実な労働者が専門的な訓練を施すため頻繁に海外出張したものだ。

懸念される発表

ユナイト製造部会担当のスティーブ・ターナー副書記長は次のように述べた。「デラルーが2018年の英国パスポート製造契約を否定されたことについて、ユナイトはこの発表を非常に懸念している。ユナイトは、英国パスポート製造は、国のセキュリティに関わる問題であり、この契約を海外に外注するようなことを許してはならないと信じている。」

ターナー副書記長は、「欧州の主要国でパスポートを海外で印刷するような国はないだろう。英国政府は、“支配権を取り戻し”英国の利益を守ると口先ばかりで、いつも実行が伴わない。雇用とコミュニティを守るための実際の行動を起こしていない」と批判し、「政府が英国パスポート製造を海外に移転すると決めたために、ゲーツヘッド工場の長期的な生存能力と残っている熟練技術者が危機にされされている。今こそ、政府が介入し、工場が存続し、パスポート製造契約が緊急事態として英国に戻されるようにする必要がある」と訴えた。

投資の必要性

ユナイト地域組織のトム・アッシャーは、「ユナイトは、長い間、デラルーがゲーツヘッド工場に投資し、他製品の製造機会をつくらない限り、組合員の雇用は危ういと認識していた」と述べた。「デラルーはそうしないことを選択したが、今は雇用削減を発表する時ではないこの決定は中断し再考すべきだ。デラルーの献身的な労働者は、たとえ他工場の稼働が中断しても、パンデミックの間中ずっと、働き続けた。その献身的な働きにふさわしい扱いがあるはずだ。ユナイトは、この精神的に辛い時に組合員を支援し代弁するために、できる限りの努力をしていく。」

UNI世界印刷・パッケージング部会は、デラルーに紙幣製造中止計画の再考を要求するユナイトの闘いを全面的に支援する。


多国籍企業には国際連帯が必要、ポーランドのテレパフォーマンスで組合結成

1年以上の組織化の努力が実り、ポーランドのテレパフォーマンス労働者はついに組合を結成した。組合の名前は“テレパフォーマンスで共により強く”。ポーランド独立自主管理労働組合「連帯」に加盟する。

パリに本社を置くコールセンター大手多国籍企業テレパフォーマンスの労働者は、組織化の主な動機について、平等の促進、より良い労働環境、キャリアアップの機会を挙げた。

「私たちは毎日、世界の大手テック企業の顧客を助けているが、今回、組合を結成できて誇りに思う。これで、ポーランドや他の国のテレパフォーマンスにおける基準の引上げに貢献できるだろう。私たちの労働条件をどのように改善していくか、会社と生産的な話合いができることを期待している。そして、それが顧客へのサービス改善にもつながると信じている」と、マズレク委員長は述べた。彼は、2021年までの有期雇用契約である。「組合結成のアイデアを信じてくれた仲間に心から感謝したい。これからは、他の同僚からの支持も期待している」と意気込みを語った。

ドイツ語、北欧言語、英語、フランス語で顧客サポートを行うワルシャワの労働者は、世界中から連帯支援を受けた。スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ノルウェー、ドイツ、オランダ、フランス、米国、チュニジアの組合から溢れるほどの連帯のメッセージが寄せられたのだ。

「コンタクトセンター企業が世界中に広がる中で、世界のどこで働いても労働者がより高い基準で公正な待遇を得られるようにするには、連帯しなければならない」と書かれていた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「“テレパフォーマンスで共により強く”を全力で応援していく」と述べた。「職場での組織化を続け、テレパフォーマンスと団体協約を交渉する中で、彼らは『独りではない』、『職場で公正さと平等を推進するUNIの2,000万人の仲間が傍にいる』ことに気づくだろう」と期待を寄せた。

この他の組合役員の中では、ストラーズ書記長は今年9月までの有期雇用契約で、アクセキ財務担当だけが唯一正規雇用である。

ポーランドにはおよそ1,300人がテレパフォーマンスで働いており、この新しい組合の正式名称は、ポーランド独立自主管理労働組合「連帯」加盟企業別労働組合“テレパフォーマンスで共により強く”である。


インド郵便のデジタル化による郵便労働者へのストレスと影響

インド郵便の近代化は1990年代初頭に始まった。当時、書状の取扱量は1日あたり約2000万件だったが、以来、通信技術の利用増加によって、現在は1日あたり100万件に満たないほどに減少した。インド郵便は、取扱量減少に伴う収益減少を打開すべく多くの補助的サービスを導入したが、期待されたほどの収入を生み出すことはできなかった。それにも関わらずインド郵便は、顧客経験と収入を改善するため郵便部門のサービス革新を止めなかった。

最新の取組みは、2017年にDARPAN(新しいインドに向けた、農村部の郵便局におけるデジタル技術の促進)という形で実施された。これは、サービスの質を改善して付加価値を与え、さらに銀行口座を持たないインドの農村部に暮らす多くの人々の「金融包摂」実現を目的とするプロジェクトである。インド全土の12万9千か所の郵便局に低電力の設備を整備するため、このプロジェクトに対し政府から1億4千万ルピー(約185万米ドル)が投じられた。これまでに、4万3千以上の郵便局がDARPANプロジェクトに移行した。

最近のデジタル化の取組みによって、インドの郵便サービスは様々なレベルで影響を受けている。同時に、民間企業との競合や、アマゾンやフリップカート等の通販大手企業との協力・提携の場も開かれた。しかし、こうした変化の裏には労働者への影響がある。

課題は新たな技術と従業員のストレス

UNIに加盟するインド郵便労連(FNPO)は、これらの取組みには、農村と都市間の格差解消に向けた金融包摂の拡大という大きな目的があり、また従来の郵便事業からの収入減に対処するために導入されたものだと考えている。とはいえ、人々へのサービス提供義務と、新たなサービスの裏にある商業的意図は本質的に相いれないことから、その結果は余りはっきりしない。

FNPOはまた、デジタル化の移行により生じる大きな問題は、導入されたサービスを支えるためのインフラが十分に整っていないことだと指摘する。今日に至るまで、70〜80%の郵便局しかインターネットに接続できていない。また接続できたとしても、多くの場合、速度が遅いため、サービス提供のプロセスに影響を及ぼしている。

また新たなサービス導入によって、郵便労働者は、預金、証券、顧客への社会保険支払いに関連するデジタル決済業務を行うことが求められた。しかし、これらの業務の多くは、最低の手数料もしくは付随的な費用で行うことが期待されていた。更に、サービス提供の質を支える研修も不足していた。その結果、郵便労働者がストレスを抱える事態になった。

特に金融取引において顧客に円滑で便利なサービスを提供する目的で、郵便局のバックエンド・オペレーションのワークフローを改善するため高負荷のソフトウェアをいくつか導入した。しかし、新しい技術の導入により、手作業の取引記録といった事務作業がなくなり、郵便局の労働者の30%の余剰に直結した。

シバクマールFNPO書記長は、「労働者は皆、不十分なインフラと研修不足で行われたシステム近代化のためにストレスを抱えている。また、仕事がなくなる可能性についても心配している。デジタル技術の利用を反対するわけではないが、顧客と労働者の両方に有益でなければならない。とりわけ、新型コロナウィルスのパンデミックの間、組合員のストレス度と労働負荷が一層高まった」と訴える。

UNIはFNPOの闘いを支援する

デジタル化は顧客や社会だけでなく労働者にも利益をもたらすように利用されるべきだと主張し、UNI世界郵便・ロジスティクス部会は、オンラインの意見交換を通じて、デジタルサービス利用のメリット・デメリットのバランスを図っている加盟組織のベストプラクティスを共有してきた。ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「FNPOが危機の間に労働者を守るための闘いをUNIは全面的に支持すると共に、インド郵便におけるより良いデジタル化のアプローチをFNPOが交渉するための戦略の策定を支援していく」と断言した。


グローバルユニオン評議会、リ・チャクヤン氏への正義と香港における人権尊重を要求

グローバルユニオン評議会(CGU)のメンバー組織としてUNIは、香港政府に対し、2019年逃亡犯条例改正案の撤回と普通選挙の実現を要求した労働運動の指導者や民主派活動家らへの刑事責任の取下げを要求する。7月1日に採択されたCGU声明では、同日に施行された極めて厳しい国家安全維持法の廃止も求めている。同法の下で、施行当日だけで370人以上の逮捕者が出ている。

「協議や透明性のない突然の国家安全維持法の強制や、恐れずに声をあげてきた労働組合員やジャーナリストその他の民主活動家に対する厳しい罰則は、我々の世界に存在してはならない。この法律が廃止され、引き続き自治が尊重され、『一国二制度』の原則が確保される日まで、我々は香港の民衆に強く連帯していく」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。

またCGUは、普通選挙の実現及び言論・集会・結社の自由に対する規制の撤廃を要求している。

「香港労働組合連盟(HKCTU)のリ・チャクヤン事務局長は、民主主義と労働者の権利の戦士だ。現在、人権と自由を擁護する彼と14人の献身的な活動家達は、その信念を理由に起訴されている」と、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は述べ、「このような不当な告訴は撤回され、香港の人々が投獄を恐れずに政治に参加できるようにしなければならない」と訴えた。


欧州の郵便労組、必要不可欠な労働者に必要不可欠な権利を要求

パンデミックの間、郵便事業は一般の人々にとってその重要性と価値を証明した。欧州全域で国の状況は異なっていたが、郵便労働者の献身的な働きがあったからこそ、経済と社会は持続できた。多くの郵便労働者は、ユニバーサルサービスを提供するため、適切な保護もなく命を危険に晒しながら働いた。多くが新型コロナウィルスに感染したが、集団として、郵便事業者の収入を何とか維持しながら郵便サービスを継続した。

パンデミックによる緊急事態の中でも、郵便事業者はこの状況から利益を得、サービスを減らすことによってより多くの収益を出そうとしている。

欧州全域でコロナ危機の間、政治家や意思決定者は、郵便・ロジスティクス労働者に殆ど注意を払ってこなかった。彼らは、人々が危機の間にもユニバーサルサービスの恩恵を受け続け、通販のオーダーが自宅に確実に配達されるようにするため、郵便・ロジスティクス労働者がどれだけ困難な労働条件下で増大する作業量に対応しているかを認識していない。

郵便事業者は、ユニバーサルサービス義務を下方修正するために、書状量の減少という現実を利用している。同時に、欧州委員会は、郵便サービス指令の評価を延期しようとしている。そのため、活況を呈する通販の配送産業をいかに各国レベルで規制するかについて、更なる混乱を招いている。

ベルギーで組合は、社会保障へ貢献する上で公正な競争条件とするよう、郵便サービス諮問委員会の勧告を政府と規制当局に出すことを検討している。郵便サービス諮問委員会は、ベルギーの幅広い郵便・ロジスティクス部門をカバーしている。組合は、全ての市場プレーヤーが郵便物の配達に公正な方法で貢献することを要求する。郵便・物流サービスは、多くの企業(中小から大企業まで)が遠隔販売/電子商取引を通じて事業が継続できるよう支えてきた。この危機によって、健康と雇用が一般の人々にとって最優先であることが示された。組合は、全ての市場プレーヤーのために社会保障の十分な資金を要求する。

bpost(ベルギー郵便)の組合は、必要とされるシフトと労働時間の再編が段階的なコスト削減措置となることを恐れている。シフトと作業スケジュールは、大量の小包に対処するため調整する必要がある。この危機によって、小包量が増大したにもかかわらず、収入の少ない郵便事業者の収益は影響を受けている。郵便・ロジスティクス労働者は、この危機の間の努力を評価されるに値する。

ジャン・ピエール・ニン(ACOD労組)とポール・ヘレゴト(VSOA/SLFP労組)は、郵便・ロジスティクス労働者が評価されていないことに遺憾の意を表明した。「新型コロナ危機の間、ヒーローが働き続けた全ての産業で、徐々に一息つけるようになってきた。だがbpostでは、そうではない。激増する業務量に四苦八苦しているからだ」と説明した。

ポルトガルでは、郵便労働者と組合が警鐘を鳴らしている。パンデミックの最中、労働者はCTT(ポルトガル郵便)での深刻な誤った取扱いを報告した。殆どのCTT労働者は適切な防護具もなく働いた。外部委託の臨時契約は、CTTの収入が大幅に減少したことを理由に解除された。通常郵便物量の減少とは対照的に、CTTグループ会社であるCTTエクスプレスの「速達便」サービスは急増した。

6月12日、組合はストを呼びかけた。組合によれば、昼食手当を食事カードで支給されることに反対するCTT労働者の多くがストを支持したという。ポルトガル郵便では2週間前にもストが行われた。(前回のストは5月29日だった。)2回目のストには、より良い労働条件を求める要求や、同社の事業分野の「不始末」と賃金凍結等への抗議も加わった。

労働者は、食事手当の支給形式として食事カードを割り当てるという提案を受け入れない。これまで食事手当は月給の一部として銀行振込みされていた。組合は、労働者が(危機の間)余計な出費を負わねばならないかもしれない時に、CTTはコスト節約の大胆な動きをとろうとしていると見ている。この決定により、国の最賃よりも低い手取り収入となるリスクのある労働者が何百人もいることを組合は懸念している。

組合員と会社の提案について話し合うことができない中、3つのUNI加盟組織、SNTCT労組、SINDETELCO労組及びSINTTAV労組は、団結し力を合わせてCTTで2回のストを呼びかけることを決めた。CTTは一方的に「既に有効な」カードを従業員の自宅に送って、その計画を強行しようとした。驚いたことに、複数の労働者が、勤務スケジュールや配達エリアを変更するとか、別の郵便局/職場へ異動させる等の脅迫やSMSメッセージによる心理的虐待によって、職場で定期的に標的にされていると報告している。

ホセ・オリベイラ(SNTCT労組)とホセ・アルセニオ(SINDETELCO労組)は、「CTT経営陣は、郵便配達員が(高価な)「速達便」サービスを配達できるよう、(優先扱い郵便及び書留を含む)何千件もの郵便物を配達せず、ユニバーサルサービス義務提供に対する軽視を示したに過ぎない。CTTのやり方は、効果的な社会対話を拒否する等、初めから間違っている」と指摘する。組合は、交渉の拒否を、政府、規制当局、政党そして一般市民に報告した。組合はCTT経営陣の反応を待っているが、更なるストも予想される。

「ベルギーやポルトガルの件は、目先の利益を追求して、郵便サービスを解体しようとする試みの一例だ。郵便・ロジスティクス労働者がパンデミックの中で市民や企業が存続できるよう貢献しているのに、このような状況は受け入れられない。郵便会社は効果的な社会対話と団体交渉に向き合わなければならない」と、オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は訴えた。

「各国の経済が徐々に再開される中で、明日の仕事をどうしていくか、至急団体交渉を行う必要がある。頑張って働く郵便・ロジスティクス労働者は感謝されるに値する。しかし、既に困難な労働条件を悪化させようとする試みがなされているのは非常に残念だ。郵便サービスの提供を強化する方がもっと効果的だ」とオリバー・レティクは断言した。

「欧州では、パンデミックによって書状の更なる減少と小包の急増という緊急事態が発生したにも関わらず、欧州委員会は郵便サービス指令の改訂を先延ばしにしている。欧州委員会は、必要な改訂プロセスを更に遅らせる口実としてパンデミックを利用してはならない。パンデミックによって、ユニバーサルサービス義務を再定義し拡大する緊急の必要性が示された。国レベルでは、郵便会社は郵便・ロジスティクス労働者に劇的な影響を及ぼすコスト削減を考えている。欧州委員会は美辞麗句はやめ、更なる規制緩和と労働条件の悪化を阻止しなければならない」と、UNI欧州郵便・ロジスティクス部会のデミトリス・テオドラキスは述べた。

UNI世界郵便・ロジスティクス部会は、「#我々の郵便を守ろう」キャンペーンを通じて、グローバル及び欧州レベルで一貫して、強力なユニバーサルサービス義務の重要性を主張している。我々の郵便を守るために、嘆願書に署名してほしい。

UNI世界郵便・ロジスティクス部会は、コロナ禍からの教訓を収集し、組合員がコロナ後に備えることができるように支援していく。


南アフリカ金融労組、キャピテック銀行で組合承認を勝ち取る

UNI加盟組織の南アフリカ金融労組(Sasbo)が、10年近くにおよぶ組織化キャンペーンの末、南アフリカのキャピテック銀行との間で組合承認協定を締結した。

6月24日に締結したこの協定は、同国で最も急速に成長中のリテール銀行キャピテックにおける、組合員獲得と労働者代表性を目指した非常に困難な闘いの成果である。これによって組合は、労働条件や賃金などの問題について、団体交渉権が保証されることになる。

キャピテック労働者6,300人を代表する同組合は「この協定は、Sasboと南アフリカの金融部門の組合員にとって大きな勝利として組合の歴史に刻まれることになるだろう」と述べた。

Sasboは2019年12月、ついに過半数代表に必要な数の組合員を組織化した。しかし、銀行が団体協定のための交渉を先延ばしにしたため、Sasboは2020年2月のストライキ実施について投票を実施した。その結果、ストライキの実施は組合員の圧倒的な支持を得て、経営側に対する交渉再開の圧力となった。

国内でのCOVID-19大流行による遅れをよそに、組合はオンラインで経営側とやりとりし、協定締結に必要な進展を得ることができた。

キース・ジェイコブスUNIアフリカ地域書記長は、「キャピテックからの組合承認獲得を目指すSasboによる断固としたキャンペーンを支援する中で、UNIアフリカが果たした役割を誇りに思う。長く困難な道のりであったが、Sasboは決して諦めなかった。Sasboの勝利は当然だ」と述べた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のように述べた。「今回のSasboの重要な勝利を心から祝福する。南アフリカのキャピテック銀行で働く何千人もの金融労働者に恩恵をもたらすものとなるだろう。Sasboの不屈の努力が報われた。多くの場合、非常に困難な反組合的状況の中、現場で労働者を組織化してきた確固たる取組みを讃えたい」


香港大手商社リー&フォンの労働者、公正な処遇を要求

世界中のビジネスに影響を与えてきたCOVID-19パンデミックだが、最も深刻な影響が雇用及び労使関係に及んでいる。多くの人々が「新たな日常」がやってくると言っているが、古いしきたりや習慣はそう簡単にはなくならない。会社が危機の際に労働者を祖末に扱うやり方もそうだ。100年以上の歴史をもつ香港のリー&フォンは、残念な事例の1つとなってしまった。

リー&フォングループのスペンサー・フォン最高経営責任者は最近、10億米ドルを投じて発行済株式を自社株買いし、上場廃止した。同時に同社は、世界の従業員の10%を解雇すると発表した。解雇対象の大部分は香港や中国の従業員であり、1,000人に影響が及ぶ。

この解雇のし方は、極めて非人道的で陰湿だ。リー&フォンの従業員らから相談を受けた香港のチュン・ライハ流通・商業・繊維・一般労組(RCCIGU)書記長は、労働者の多くが3〜35年同社に勤務していたという。非人道的とされるのは、1ヶ月前という直前の解雇通知と、長年勤続した従業員に公正な補償が支払われないことだ。

RCCIGUは会社との対話を試みたが無視された。最後の手段として、組合と解雇された労働者はストライキに入った。6月19日にはリー&フォンタワー前で街宣活動を行い、スタッフ署名キャンペーンにより集められた従業員390人分の請願署名を、同社のアンナ・テハン広報担当副社長に渡すことができた。

労働者たちの要求は公正なものだ。会社は自らの経営指針を忠実に実行し、最低でも3か月分の退職金を払うべきである。雇用契約上の義務として、2019年の賞与及び「5年勤続」手当を該当する従業員に支払うべきである。また、対話の要求を無視せず、解雇対象となった従業員とは速やかに連絡を取るべきである。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、RCCIGUと影響を受けたリー&フォン労働者に連帯の意を表明し、次のように述べた。「112年もの輝かしい伝統を持つ会社が、従業員に対してこのような対応を取っているとは残念だ。労働者の多くは何年も、或いは何十年も会社のために尽くしてきた。何ら協議や補償もなく、このような直前の通知で解雇されるのは、労働者にとって非常に不当だ。特にこのパンデミック危機の今、労働者の声に耳を傾けなくてはならない。」


UNIフィリピン加盟協、報道の自由を求め、連帯の声

6月15日、フィリピンのニュース配信サイト「ラップラー」のCEO兼編集長のマリア・レッサ氏及び同社の元記者レイナルド・サントス・ジュニア氏に対し、マニラ地方裁判所からネット上の名誉棄損で有罪判決が下った。これはフィリピンの不安定な報道の自由が更に侵食されていることを示すものだ。2019年1月から2020年4月までに、報道関係者に対する61の立件があり、同時期に少なくとも3人のジャーナリストが殺害されている。

UNIフィリピン加盟協(UNI-PLC)は、同国でますます高まる報道の自由及び表現の自由に対する脅威に対し、声を挙げている。報道の自由に対する攻撃は、健全に機能するメディアの情報が人々に届けられる必要があるこのパンデミック期に、深刻な問題となっている。更にドゥテルテ政権は、合法的な反対意見を抑えるために使われかねない条項を持つ、新たな2020年「反テロ法」の成立を急いでいる。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は次のように懸念を表明した。「UNI Aproは、フィリピンにおいて、基本的自由が絶え間なく攻撃されていることを非常に憂慮している。特に、ITUC(国際労働組合総連合)の2020年度世界権利指標で、フィリピンは労働者にとって最悪の国トップ10に入っている。我々は、報道の自由及び表現の自由に対する攻撃を止めるよう政府に要求するUNI-PLCの闘いを強く支持する。」

UNI-PLCは、マリア・レッサ氏とレイナルド・サントス・ジュニア氏の有罪判決と、政権によるジャーナリストやメディアへの攻撃を非難し、これらの攻撃を止めるよう要求する声明を発表した。


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