スポーツ選手のキャリア開発

 

UNI世界アスリート部会執行委員会の開催と合わせて、2015年3月26~28日、オーストラリア・メルボルンにおいて、スポーツ選手のキャリア開発(PDP)に関する会議が開催され、オーストラリア、ニュージーランド、スウェーデン、アイルランド、英国、スロベニア等から、サッカー、クリケット、ラグビー、野球、ホッケー、アイスホッケー等のPDM(選手キャリア開発マネジャー)をはじめとする選手会関係者30余人が出席し、経験を共有した。日本からは、日本プロ野球選手会の森忠仁次長、松本泰介弁護士、タム・ピーター弁護士、日本プロサッカー選手会の髙野純一事務局長が出席し、現状を報告した。

スポーツ選手のキャリア開発は、2014年12月にケープタウンで開催された同部会大会で決議された2014~2018年の重点課題の一つで、教育・訓練、セカンドキャリア、メンタルヘルスも含む健康、生活スキル等を網羅する包括的な自己開発プログラムの運営ガイドラインを作成するため、好事例を共有すると共に、同課題に対する選手本人、コーチ、選手会、PDM、クラブ等全ての関係者の認識と関与を高めることが目的である。ニュージーランド・ラグビー選手会の行った調査では、自己開発プログラムがうまくいけば、良いパフォーマンスにつながり、ドーピングや八百長試合のリスクを減らす可能性も示唆されたという。

冒頭「選手が心身ともに健康であることはキャリア開発の核心」と題する講演を受け、PDPの好事例、理想的なPDMの資格や適性、成果を測る基準、選手会の役割、こうした情報をグローバルに共有する方法等について、グループ討議を重ねアイデアを出し合うと共に、PDMをはじめとする選手会関係者の人脈作りにつながった。2日間の議論の結果は、3日目に執行委員会に提案された。

競技種目、選手生活の平均寿命や文化的背景、PDP及びPDMにかけるリソースは異なるが、スポーツ選手がますます国境を越えて移動する中、グローバルな経験交流を通じた情報共有や、グローバルなガイドラインの策定は、選手の現役及び引退後の生活にとって有意義であることが改めて確認された。

なお、並行して開催されたUNI世界アスリート部会執行委員会には、日本プロ野球選手会から松原徹運営委員に代わり、山崎卓也弁護士が出席した。

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TOP LEADERS @UNI アン・セリンUNI会長

国内外でご活躍のUNIリーダーから、国際労働運動でのご経験や意義についてお伺いするコーナー。今回は、アン・セリンUNI会長(フィンランドPAM委員長)です。

 

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組合活動にはまるようになったきっかけは?

私は労働者階級の出身なので、就職したら組合に入るのは当たり前のことでした。15歳で学校を卒業して、腰掛け程度の仕事を探していました。将来、何を学ぶべきか、或いは大人になって何をしたいのか、考えるのにしばらく時間が必要だったのです。ちょうど、商業労組でメッセンジャーを募集していて応募しました。おわかりのように、ちっとも腰掛けにはなりませんでした。今もその仕事の延長線上にいるわけです!

初めて国際労働運動に関わったきっかけは?

組合で青年委員会の書記をしていた1987年に、パリでEURO-FIET(UNI統合前のパートナー組織FIETの欧州組織)青年大会が開催され参加しました。その時の印象がとても深く、国際労働運動に携わる長い道のりの始まりとなりました。

特に若い世代に向けて、国際労働運動の役割と意義を伝えるとしたら?

国際労働運動の役割は大きく変化してきました。私は1960年に生まれ、欧州、或いはグローバルな運動に初めて関わったのは20代後半の頃でした。当時、国際労働運動の役割は、相互理解を深めることだと考えていました。意見交換を通じて、ある政治的・社会的目標、経営者の目標が、世界中で一つの方向に向かって動いていると認識することなのだと。しかし、労働者のニーズや要求とは相反する方向でした。国際労働運動に関わって、世界がより小さくなっていくのを実感しましたが、目標に照準が定まっていなかったような気がします。

その後、欧州、そしてグローバルな運動は、より具体的な課題に取組むようになってきました。課題認識だけでなく、実際に行動を起こすようになりました。グローバルな共通の目標を設定し、世界中の経営者や政策決定者に交渉を挑んでいくための国境を越えた協力が、今では当たり前になっています。

私がこの20年間実感しているのは、「企業がローカルだった時代は、組合もローカルでよかった。企業が全国規模になると、組合も全国規模で活動をするようになった。企業がグローバル化した今、組合も当然グローバルに活動する必要がある」ということです。

グローバルな舞台で日本のUNIメンバーに期待する役割は?

日本のUNI加盟組合は、グローバルなUNIファミリーにとって大変重要な存在です。UNIの中では、日本の加盟組合は自分たちの組織のことだけでなく、支援を必要とする他の国のUNIメンバーのため、いつも最善を尽くしてくれるという信頼があります。私たちは日本の経験から学び、同時に私たちの経験も皆さんと共有していきたいです。皆さんには是非、国際連帯の重要性や、労働者が建設的かつ効果的に力を合わせた時に生まれる大きな可能性について、日本のメンバーに広く伝えていただきたいと思います。

日本についての印象は?

日本を訪れたのは、長崎世界大会の時だけですが、とても素晴らしい経験でした。日本の皆さんは準備を万全に整え、私たちを温かく迎えてくださいました。大会そのものが、文字通りブレイキングスルーでした。個人的に残念だったのは、決議委員会の議長を務めていたため、自由時間が少なく、長崎の街や歴史について見聞きする機会が限られていたことです。いずれにしても、長崎からの平和メッセージは、敬意をもってケープタウンに引き継がれました。

ケープタウンを振り返って

UNIの素晴らしい伝統は、ケープタウン世界大会でも明確でした。長崎の「ブレイキングスルー」戦略は、ケープタウンでは「インクルーディング・ユー」、現地の言葉で「ウブントゥ」の決議へと歩を進めました。「インクルーディング・ユー」は、労働組合にとって非常に中核的な決意を示しています。組合は、できる限り多くの人々を包摂することで、労働者の発言力を高めていく組織です。組合の取組みに、労働の世界における課題を取込み、労働者が組合に何を求めているか耳を傾けていく必要があります。組合への参加を可能にするだけでなく、もっと身近なものとしていかなければなりません。そこで必要なのは、組織化、組織化、組織化です。包摂の理念は、職場から地方組織へ、全国組織からグローバルユニオンへとボトムアップで進めていかなければなりません。小さな力をまとめて大きな力にしてこそ、成果を挙げることができると思います。


TOP LEADERS @UNI 小俣利通UNI-LCJ議長

 

国内外でご活躍のUNIリーダーから、国際労働運動でのご経験や意義についてお伺いするコーナーが始まります。第1回は、小俣利通UNI日本加盟組織連絡協議会(UNI-LCJ)第7代議長(JP労組委員長)です。(聞き手:小川陽子UNI-LCJ事務局長)

 

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小俣UNI-LCJ議長は現在、UNI世界執行委員、UNI Apro会長代行、UNI Apro郵便・ロジスティクス部会議長を務めていらっしゃいますが、初めて国際労働運動に関わったきっかけは何ですか?

冷戦終了後にハンガリー郵便労組との定期交流に参加しました。当時は、世界の郵便が国営でしたから、政策議論というよりも、いかに自分たちの身分(公務員)を守り労働条件を向上させるかが主題で、深い議論をした記憶がありません。それ以上に、ヨーロッパの歴史の奥深さと、美しい街並みが印象に残っています。また、ベトナム郵電労組との交流では、労働運動と政治や社会制度が一体となっていることに改めて驚きを感じました。

その後、JP労組(及び旧組織)独自交流やUNI(及び前進のPTTI)、ITUCを通じて、様々な国を訪問されていますが、ご自身の経験から国際労働運動の意義はどのように感じていらっしゃいますか?

日本は企業内労組を中心とする運動ですから、どうしても内向きになりがちです。しかし、連合の結成を一つの機会に他の産別との交流が拡がり、更に、UNI等のGUFを通じて世界の仲間と繋がることができました。郵政事業を例にすれば、自由化、民営化、株式公開等の課題は、国の違いはあっても共通の課題になっています。特に、既に上場している他国の経験は大変参考になります。

つい最近、日本郵政グループが豪物流大手トールを買収すると報道されました。

企業のグローバル化は人材のグローバル化にも繋がります。今までの常識では想像できないことが起こると考えています。今後、労働者が世界の仲間と連携する必要性は益々高まると思います。

昨年末のケープタウン世界大会はいかがでしたか?

労働運動の幅広さを改めて実感しました。また、反アパルトヘイト闘争の歴史を体感することもでき貴重な体験となりました。特に今回の大会は、国内の政治日程が重なり、青年・女性を中心に代議員を構成しました。参加した若者は積極的に交流し新たな発見もしたようです。将来の役員候補としての自覚をもって今後も積極的に運動に参加してくれることを期待しています。

最後にUNIに期待することをお聞かせください。

国際会議では言語の違いからニュアンスの違いもあり、時に本音の議論が難しいこともあります。しかし、せっかく各国から集まり、現状やお互いの経験を共有するのですから、表面上だけではない議論をしていく工夫が必要だと思います。世界の労働者が繋がりを深め仲間を増やすことでUNIのプレゼンスや発信力が高まると考えています。このことは労働条件、福祉、労働環境の向上に良い影響を与えるでしょう。そのためにJP労組としても積極的な役割を果たしていきます。

 


セキュリティペーパー印刷労組の交流

全印刷局労働組合の代表団(梅原貴司・中央本部書記長、鈴木茂之・本局支部副委員長、戸口剛・王子支部副委員長)は、2015年3月8~10日、インドを訪問した。UNI/UNI Apro印刷・パッケージング部会が、アジア太平洋地域内で紙幣やセキュリティ製品(旅券、郵便切手、諸証券類など)の製造を手がける各国印刷局の労働組合のネットワーク作りを進める中、日本とインドの当該労組の交流を通じ相互理解を深めるためである。

9日はムンバイから北東へ150キロ離れたナシックにある、インドの紙幣やセキュリティ製品を製造している政府系工場を訪問した。インド側の労使双方の幹部が30人近くそろう会議室で懇談が行なわれた。労使関係なく日本からの代表団の受け入れは同工場としては初めてであり、歓迎を受けた。

使用者側は、紙幣部門とセキュリティ製品部門の工場長も出席し、それぞれが監督する部門の歴史、挑戦、労使関係についてプレゼンを行ない、良好な労使関係が維持されていることを強調した。一方、全印刷労働組合は、梅原書記長が国立印刷局の概要(沿革、組織、業務、主要製品、紙幣及び旅券の偽造防止技術など)、労使関係について説明した。実際の製造現場を見学することはできなかったが、懇談終了後、代表団はセキュリティ製品部門の工場長の執務室に案内され、インドの紙幣、郵便切手、債券の歴史を辿ることのできる貴重なコレクションを見る機会を得た。

その後は、工場の敷地内にあるゲストハウスに移動し、ボーズレ委員長、ゴッドセ会長代行、ジャグタップ書記長らインド・セキュリティ・プレス(ISP)労組幹部と交流した。同労組は組合員数約4,000人。全インド労働者連盟(HMS)に加盟しているが、国際産別には加盟していない。インド側の挨拶の中では、労組の活動を通じて、雇用の安定、長期雇用、賃金面など良好な労働条件が確保されているとの言及があった。また、今回のナシック訪問は、3月14日に労組の役員選挙(HMSの役員が就く委員長職を除く)を控える中で実施された。工場内には立候補者の顔写真が掲載された立て看板が複数見られた。30人の枠に58人が立候補しているが、選挙によって役員の顔ぶれに大きな変化が生じることはないとの見通しが示された。投票の結果、書記長、会長代行など主要幹部に変更なしとの報告があった。

10日はムンバイに戻り、ムンバイにある造幣局労組や印刷関係労組と懇談した。インド側は30人が参加した。全印刷局労組から、概要(沿革、組織、業務、主要製品、紙幣及び旅券の偽造防止技術など)、労使関係、給与決定システムについて説明した。国家公務員の労働基本権や対等で良好な労使関係などについて質疑応答が行なわれた。UNIインド加盟組合協議会(UNI-ILC)のミリンド議長は、インドの労働者のためにも今後の日本との協力関係強化、アジア太平洋地域におけるネットワーク構築が重要であると強調した。

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UNI Apro/JP労組関東地本奨学金授与式

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2015年2月25日、スリランカのアヌラダプーラで、第7期UNI Apro/JP労組関東地本奨学金授与式が行われ、小室隆行委員長を団長に6人のJP労組関東地本代表団が出席した。来賓として、ペシャラ・ジャヤラトゥネ北中央州知事及びチャミシャ・デシルバ北中央州郵政副長官も立ち会い、JP労組関東地本の支援に感謝した。

UNI Apro/JP労組関東地本奨学金プロジェクトは、スリランカのUNIに加盟する郵便労組(UPTO及びNPTWU)メンバーの子供達に月額2500ルピーの奨学金を2年間に渡り支給するもので、1期あたり12~14人が一次試験と奨学金運営委員会による二次面接で選抜される。

小室委員長は、過去6期80人を超える郵便労働者の子供達が大学で勉強を続け、地域や国の発展に貢献する優秀な人材として活躍していることを喜び、今期選抜された奨学生を激励した。

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ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長は、奨学金運営委員会議長として、全逓千葉県連協(当時)からJP労組関東地本に引き継がれ現在に至る長年の支援に感謝した。奨学生とその家族に希望を与えるだけでなく、「労働組合の国際連帯を通じて、スリランカにおける労働組合のイメージが向上し、特に若い世代が労働組合に関心を持つようになった」と、奨学金プロジェクトのインパクトを強調した。UNIスリランカ加盟協青年・女性委員会は、学生に面接を行い、労働組合について話をするなど、このプロジェクトを側面から支えている。

奨学生を代表してお礼の言葉を述べたヨゲスワランは、2人の姉と同じく医者を目指しており、奨学金を大切に使い、郵便局で働く父親のように社会に貢献したいと誓った。

またJP労組関東地本代表団は27日に、今回選抜された学生プレマシャンスが通うスリ・コネスワラ・ヒンズー・カレッジ(トリンコマリー)を訪問し、校長、数学科の学生及び教師、UPTO役員らと交流した。

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写真はFlickr参照

 


質の高い公共サービスと労働組合の役割

質の高い公共サービスは、国民の生活の質を維持・改善していくために必要不可欠な要素である。そして、質の高い公共サービスを実現するためには、公務労働者の公正な労働条件を決定する自律的労使関係が重要になるが、日本においては、国際的にも特異な例として、公務員に対する団体交渉権をはじめとする労働基本権が制約されている。

海外に目を向けると、財政上の要請、あるいは構造改革の名の下の民営化などにより、公務セクターが縮小され、その結果公務員のディーセント・ワークが脅かされる事例が少なくない。日本および諸外国の公務員に関する国際労働基準の適用状況を概観し、質の高い公共サービスと労働組合の役割について議論するため、連合は2月24日、東京で国際シンポジウムを開催し、約350人が参加した。

海外からは、カナダ公務員組合(CUPE)調査研究員のキース・レイノルズ氏、イギリス労働組合会議(TUC)シニア・ポリシーオフィサーのマット・ダイクス氏が、それぞれ公共サービスの現状と課題、及び労働組合の対応について報告した。カナダでは、80年代から右派政権が続き公共部門の締め付けや予算削減が行われてきたが、2006年に成立した保守党政権下で更にそうした政策が推進され、労働組合の結成や活動を困難にする法制度も審議中だ。組合側もキャンペーンやストライキ、政治活動を通じて対抗しており、状況を改善するには国民の理解と労働者全体の連帯が求められている。イギリスでも、保守党政権下で2010年以降の緊縮政策により、一人あたりの公共支出が23%削減され、2016年にはケアを必要とする高齢者230万人のうち100万人が公的支援を受けられなくなることが予測されている。こうした公共サービスの低下と民間へのアウトソーシングが進行するとともに、2010年以降30万人の雇用が失われ、賃上げも5年間凍結されたままである等、労働者をめぐる状況は非常に厳しい。組合としては、こうした状況が公共サービスの更なる質の低下をもたらすことを広く国民に訴えるため、ストライキやデモだけでなく、ITを駆使したデジタルキャンペーンやNGOとの連携、政治活動を積極的に行っている。

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パネルディスカッションでは、良い公共サービスとは、また、日本では公務員が人員削減等により過重労働を抱えているにも関わらず、労働基本権を公に主張しにくい社会的風潮が根強いことが指摘され、広く国民の理解を得るにはどうしたらよいか?が論点となった。これに対し、レイ ノルズ氏からは「労働組合は、労使闘争に時間を使いすぎた。これからは前向きに良い公共サービスを提供するために今何をするべきかに焦点を当て、ユーザーの視点に立つことが必要だ。カナダでは、公務員への社会的なバッシングは少ない。提供するサービスに対して一般の人からの信頼を得ることが最も大切だ」、ダイクス氏からは、「公共サービスの定義をしっかりとすることから始める必要がある。行き過ぎた準市場化はサービスの質を低下させる」とのアドバイスがあった。これを受けて、自治労の氏家常雄中央執行委員長(連合会長代行)は、「官民の隔たり無く、連合を通じた幅広い運動をしていきたい。質の高い公共サービスは国から押し付けられるものではなく、地域の住民との対話を通じて生み出されるものだ」と述べた。

UNI-LCJ事務局および加盟組合(情報労連、生保労連、UAゼンセン、全労金、自動車総連、JP労組)からも多数参加し、連帯を示した。

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ベネトン、ラナプラザ補償基金への拠出に合意  

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2015年2月20日、イタリアの大手アパレル・ベネトンが、2013年にバングラデシュで発生したラナプラザのビル倒壊事故の犠牲者に対する補償基金への拠出に合意した。ベネトンは、事故前にラナプラザから商品を調達していた最大手ブランドの一つである。

今回のベネトンの決定は、グローバルユニオンや世界中のNGO等による長期にわたるキャンペーンが成就した証である。同社が決定を発表した前日にも、UNIはソーシャルメディアを通じたキャンペーンを開始しており、UNIとインダストリオールは、この動きを歓迎している。

ジェニングスUNI書記長は次のように述べた。「ラナプラザの犠牲者に対し、ベネトンは責任を取ることを約束した。16億ドルの売上高と、2億ドルを超す利益をあげているベネトンなのだから、気前の良い拠出が期待できるだろう。UNIとインダストリオールは、補償額について話す用意がある」

補償基金への支払いや支払額の確定を先延ばしにしようとするベネトンを問題視してきたグローバルユニオンは、事故発生から2年となる2015年4月24日より前に、この点を明確にするよう、同社に求めてきた。

誰がベネトンの拠出額を決めるのかについては、依然として不透明なままである。ベネトン側は、「世界的に認められている独立した第三者機関の助言を受ける」としているが、詳細を明らかにすることは拒否している。

UNIとインダストリオールが率いるバングラデシュ・アコードは、欧米やアジア、オーストラリアなど20カ国・約200のグローバル企業が調印する法的拘束力のある協定であり、バングラデシュの衣料品輸出市場のおよそ半数の工場と200万の労働者が対象となっている。


JILAF国際シンポジウム「グローバル経済の拡大、日本の小売業の魅力と課題」

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2015年2月18日、「グローバル経済の拡大、日本の小売業の魅力と課題」と題し、国際労働財団(JILAF)主催の国際シンポジウムが開催され、UNI加盟組合をはじめ学識経験者、マスコミ等46人が参加した。

開会の挨拶で、南雲弘行JILAF理事長は「グローバル化の進展により、雇用面で非正規化・不安定化が進む中、小売業におけるディーセントワークの実現と必要な雇用政策について欧米各国の労働組合と課題を共有し、議論を深めていきたい」と述べた。

はじめに本田一成國學院大學経済学部教授(副学部長)が、「グローバル社会における日本の流通・小売業の現状と課題」のテーマで基調講演を行った。

本田教授は、小売業におけるパート労働の問題として、卸・小売業におけるパートタイマー比率は40%強であり、外国と違うのは、主婦パートと呼ばれる女性パートが多く、仕事の内容も基幹化していること、主婦パートの大半が第3号被保険者(扶養されている配偶者が加入する年金)制度に加入していることを紹介し、こうした主婦パートを形成する構造がゆらぎつつあると指摘した。その理由として、正社員とパートタイマーの賃金格差が大きいことや、パートタイマーの収入が家計補助であったものが、生活の維持に必要なものに変わりつつあることなどをあげた。

アメリカ、フランス、スウェーデンの3カ国の労働組合代表からは、小売業で働く労働者の問題点として、低賃金で不安定な労働条件であること、組織率が低いこと(スェーデンは組織率が60%と高い)、社会保障に問題があることなどの報告が行なわれた。アメリカとスェーデンの共通の問題として、電話またはメールで、その日の仕事に就けるかどうか、会社からの問い合わせに即答しなければならないシステムが導入されていることがあげられた。また、フランスでは日曜日を休日とする運動を展開していることが報告された。

各国報告の後、3カ国の労働組合代表に、UAゼンセンの吉岡敦士中央執行委員が加わり、小売業におけるディーセントワークの実現と、そのために必要な雇用政策について、村上陽子総合局長(連合非正規労働センター)のコーディネートのもとで議論を行なった。4カ国とも多くの点で課題が共通しており、今後、力を入れて取り組むべき最優先課題は組織化であることがあげられた。加えて、組織化による労働協約の強化と法律の整備等、政策・制度課題への取り組みの必要性とともに、労働組合もグローバルな連帯で共同歩調を取ることが必要であるとの認識を共有した。

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写真はFlickrを参照


ロ・フイジュUNI Apro女性委員、台湾郵便労組(CPWU)書記長に就任

2015年2月3日、台湾郵便労組(CPWU)執行委員会は、1月に退任したラン・ミンハン氏の後任として、ロ・フイジュ氏の書記長就任を満場一致で確認した。CPWU85年の歴史の中で、2人目の女性の書記長である。

彼女は説得力があり、郵便法制や労働法制に詳しいだけでなく、青年・女性労働者の権利の促進にも熱心に取り組むと共に、彼らが国際的視野を広げることを支援してきた。2014年9月にCPWUが台北でUNI Apro東アジア労組フォーラムをホスト国として開催した際、彼女はCPWU青年委員会メンバーに、会議の成功に向けて協力を要請した。それは、彼らにとって、国際労働運動を間近に見聞する良い機会となった。

彼女はまた、UNI Apro女性委員として、アジア太平洋地域のジェンダー平等推進に大きく貢献している。

UNI Apro及び女性委員会は新たな重責における成功と更なる活躍を祈念している。

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UNI欧州金融部会、保険部門使用者とテレワークに関する共同声明に署名

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欧州保険部門のソーシャル・パートナーは、テレワークに関しての共同声明に署名した。これは、2002年の欧州ソーシャル・パートナー枠組み協定に基づいており、更に今日の保険部門における労働条件を考慮したものだ。

今回の声明では、定期的に在宅勤務する社員や、明確な法律や団体協約に守られていない各国の保険販売員や損害査定人も含まれる。また声明では、テレワーク(在宅勤務や遠隔勤務)の選択は任意に任されている。テレワークの条件については、必ず企業レベルのソーシャル・パートナーの合意に基づいて決めるよう求め、適切な手段と設備を提供する責任は企業側にあるとしている。特筆すべきは、本声明ではテレワーカーは団結権を保証され、教育訓練を受ける権利、また労働組合代表者に面会する権利があるとしていることである。今回の声明は加盟組織に対してベースラインを提供するもので、国レベル、企業レベルで今回の声明と同様の団体協約の交渉時に利用できる。

テレワークは近年、保険部門の従業員にとって重要な働き方になっている。全欧州の労働組合はUNI欧州金融部会の下に結集し、この問題に対し共に欧州としての答えを出すために努力してきた。労働組合の立場としては、労働時間の尊重についてもっと強い表現を盛り込みたかったところではあるが、今回の声明は良い方向へ向けての前進になるだろう。

今回の共同声明は、2015年2月10日、保険部門社会対話全体会議にて締結された。


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