JILAF国際シンポジウム「グローバル経済の拡大、日本の小売業の魅力と課題」

P1110751

 

 

 

 

 

 

2015年2月18日、「グローバル経済の拡大、日本の小売業の魅力と課題」と題し、国際労働財団(JILAF)主催の国際シンポジウムが開催され、UNI加盟組合をはじめ学識経験者、マスコミ等46人が参加した。

開会の挨拶で、南雲弘行JILAF理事長は「グローバル化の進展により、雇用面で非正規化・不安定化が進む中、小売業におけるディーセントワークの実現と必要な雇用政策について欧米各国の労働組合と課題を共有し、議論を深めていきたい」と述べた。

はじめに本田一成國學院大學経済学部教授(副学部長)が、「グローバル社会における日本の流通・小売業の現状と課題」のテーマで基調講演を行った。

本田教授は、小売業におけるパート労働の問題として、卸・小売業におけるパートタイマー比率は40%強であり、外国と違うのは、主婦パートと呼ばれる女性パートが多く、仕事の内容も基幹化していること、主婦パートの大半が第3号被保険者(扶養されている配偶者が加入する年金)制度に加入していることを紹介し、こうした主婦パートを形成する構造がゆらぎつつあると指摘した。その理由として、正社員とパートタイマーの賃金格差が大きいことや、パートタイマーの収入が家計補助であったものが、生活の維持に必要なものに変わりつつあることなどをあげた。

アメリカ、フランス、スウェーデンの3カ国の労働組合代表からは、小売業で働く労働者の問題点として、低賃金で不安定な労働条件であること、組織率が低いこと(スェーデンは組織率が60%と高い)、社会保障に問題があることなどの報告が行なわれた。アメリカとスェーデンの共通の問題として、電話またはメールで、その日の仕事に就けるかどうか、会社からの問い合わせに即答しなければならないシステムが導入されていることがあげられた。また、フランスでは日曜日を休日とする運動を展開していることが報告された。

各国報告の後、3カ国の労働組合代表に、UAゼンセンの吉岡敦士中央執行委員が加わり、小売業におけるディーセントワークの実現と、そのために必要な雇用政策について、村上陽子総合局長(連合非正規労働センター)のコーディネートのもとで議論を行なった。4カ国とも多くの点で課題が共通しており、今後、力を入れて取り組むべき最優先課題は組織化であることがあげられた。加えて、組織化による労働協約の強化と法律の整備等、政策・制度課題への取り組みの必要性とともに、労働組合もグローバルな連帯で共同歩調を取ることが必要であるとの認識を共有した。

P1110776 P1110797-crop

 

 

 

 

 

 

写真はFlickrを参照


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。