TOP LEADERS @UNI アン・セリンUNI会長

国内外でご活躍のUNIリーダーから、国際労働運動でのご経験や意義についてお伺いするコーナー。今回は、アン・セリンUNI会長(フィンランドPAM委員長)です。

 

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組合活動にはまるようになったきっかけは?

私は労働者階級の出身なので、就職したら組合に入るのは当たり前のことでした。15歳で学校を卒業して、腰掛け程度の仕事を探していました。将来、何を学ぶべきか、或いは大人になって何をしたいのか、考えるのにしばらく時間が必要だったのです。ちょうど、商業労組でメッセンジャーを募集していて応募しました。おわかりのように、ちっとも腰掛けにはなりませんでした。今もその仕事の延長線上にいるわけです!

初めて国際労働運動に関わったきっかけは?

組合で青年委員会の書記をしていた1987年に、パリでEURO-FIET(UNI統合前のパートナー組織FIETの欧州組織)青年大会が開催され参加しました。その時の印象がとても深く、国際労働運動に携わる長い道のりの始まりとなりました。

特に若い世代に向けて、国際労働運動の役割と意義を伝えるとしたら?

国際労働運動の役割は大きく変化してきました。私は1960年に生まれ、欧州、或いはグローバルな運動に初めて関わったのは20代後半の頃でした。当時、国際労働運動の役割は、相互理解を深めることだと考えていました。意見交換を通じて、ある政治的・社会的目標、経営者の目標が、世界中で一つの方向に向かって動いていると認識することなのだと。しかし、労働者のニーズや要求とは相反する方向でした。国際労働運動に関わって、世界がより小さくなっていくのを実感しましたが、目標に照準が定まっていなかったような気がします。

その後、欧州、そしてグローバルな運動は、より具体的な課題に取組むようになってきました。課題認識だけでなく、実際に行動を起こすようになりました。グローバルな共通の目標を設定し、世界中の経営者や政策決定者に交渉を挑んでいくための国境を越えた協力が、今では当たり前になっています。

私がこの20年間実感しているのは、「企業がローカルだった時代は、組合もローカルでよかった。企業が全国規模になると、組合も全国規模で活動をするようになった。企業がグローバル化した今、組合も当然グローバルに活動する必要がある」ということです。

グローバルな舞台で日本のUNIメンバーに期待する役割は?

日本のUNI加盟組合は、グローバルなUNIファミリーにとって大変重要な存在です。UNIの中では、日本の加盟組合は自分たちの組織のことだけでなく、支援を必要とする他の国のUNIメンバーのため、いつも最善を尽くしてくれるという信頼があります。私たちは日本の経験から学び、同時に私たちの経験も皆さんと共有していきたいです。皆さんには是非、国際連帯の重要性や、労働者が建設的かつ効果的に力を合わせた時に生まれる大きな可能性について、日本のメンバーに広く伝えていただきたいと思います。

日本についての印象は?

日本を訪れたのは、長崎世界大会の時だけですが、とても素晴らしい経験でした。日本の皆さんは準備を万全に整え、私たちを温かく迎えてくださいました。大会そのものが、文字通りブレイキングスルーでした。個人的に残念だったのは、決議委員会の議長を務めていたため、自由時間が少なく、長崎の街や歴史について見聞きする機会が限られていたことです。いずれにしても、長崎からの平和メッセージは、敬意をもってケープタウンに引き継がれました。

ケープタウンを振り返って

UNIの素晴らしい伝統は、ケープタウン世界大会でも明確でした。長崎の「ブレイキングスルー」戦略は、ケープタウンでは「インクルーディング・ユー」、現地の言葉で「ウブントゥ」の決議へと歩を進めました。「インクルーディング・ユー」は、労働組合にとって非常に中核的な決意を示しています。組合は、できる限り多くの人々を包摂することで、労働者の発言力を高めていく組織です。組合の取組みに、労働の世界における課題を取込み、労働者が組合に何を求めているか耳を傾けていく必要があります。組合への参加を可能にするだけでなく、もっと身近なものとしていかなければなりません。そこで必要なのは、組織化、組織化、組織化です。包摂の理念は、職場から地方組織へ、全国組織からグローバルユニオンへとボトムアップで進めていかなければなりません。小さな力をまとめて大きな力にしてこそ、成果を挙げることができると思います。


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