UNI、高校生平和大使の訪問を歓迎

長崎・広島、他からの高校生平和大使20人と被爆者及び関係者が、今年もスイス・ニヨンにあるUNI本部を訪れ、アルケ・ベシガー副書記長をはじめ本部スタッフの歓迎を受けた。高校生平和大使は2018年度ノーベル平和賞候補に選ばれている。

第1世代から第2世代、第3世代、第4世代の被爆者は、1945年8月の広島、長崎への原爆投下による重大な教訓を語り継ぎ訴えている。平和大使は毎年、ジュネーブの国連本部に、核兵器廃絶を要求する署名を届けており、その際、UNI本部も訪れている。

UNIが2010年に長崎で世界大会を開催したことがきっかけで、平和大使とUNIの交流は始まった。高校生平和大使によるUNI本部訪問は10年以上続いている。長崎世界大会に世界中から集まった2,000人を超える大会参加者は皆、新たな「平和大使」となって帰国した。

若い平和大使の1人は、被爆者が高齢化し亡くなっていく中、自分たちは恐らく被爆者から直接体験を聞くことのできる最後の世代だろう、だからこそ後輩に語り継ぐ責任があると述べた。同席したUNI本部スタッフは、原爆投下とその後の恐ろしい体験を聞き、まるでその場にいるかのように感じた。別の平和大使は、核兵器廃絶を実現するまで決してあきらめないと語った。この「夢」は、昨年、核兵器禁止条約が国連で採択されたことで、一歩前進した。

ベシガー副書記長は、「UNIは皆さんや他の平和を願う組織と共に、国連核兵器廃絶条約の完全実施を政治家に強く求めていく。今年6月にリバプールで開催されたUNI世界大会でもUNIファミリーは、核兵器の無い世界の実現に向けた決意をあらためて示した。労働組合運動は平和運動と一体となって、取り組んでいく」と約束した。

UNIのブレイキングスルー戦略は、国際的な核軍縮の動きを支持している。UNIは、国連核兵器廃絶条約の採択を後押ししたことで、昨年ノーベル平和賞を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)及びIPB(国際平和ビューロー)のメンバーでもある。

 


広島、長崎への原爆投下から73年、犠牲者を追悼

広島と長崎は、2018年8月6日と9日、21万人を超える尊い命を奪い、多くの負傷者を出した原爆投下から73年目を迎える。被爆後、生存者の多くが癌や白血病等、放射能の後遺症に苦しんでいる。

今年、リバプールで開催されたUNI世界大会では、UNIファミリーが核兵器の無い世界の実現に向け、誓いをあらたにした。

UNIは2010年に長崎で第3回世界大会を開催したことがきっかけで、長崎との交流を始め、平和運動に深く関わってきた。長崎世界大会に参加した2000人を越える代議員は、被爆者の体験を直接聞き、原爆資料館を訪れて原爆の恐ろしさを実感し、平和大使となって、その経験を各国に語りついでいる。

2017年7月、国連は核兵器禁止条約を採択した。この歴史的な条約は、核兵器とそれに関する全ての活動を禁止するものである。核兵器禁止条約は、50カ国が批准すると発効する。世界の指導者達は、核兵器のない未来を求める被爆者の叫びや世界中の市民の訴えに真剣に耳を傾けるべきだ。UNIは、核兵器禁止条約の採択を後押ししたことで2017年にノーベル平和賞を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)及び世界最古の平和組織IPB(国際平和ビューロー)の運動を支持し、メンバーになっている。

1945年8月に広島で被爆したサーロー節子氏は、2017年12月のノーベル平和賞受賞スピーチで、「その一人ひとりには名前がありました。一人ひとりが、誰かに愛されていました。彼らの死を無駄にしてはなりません」と訴えた。

 

 


UNI、AIパートナーシップ(PAI)に参加

UNIは、2018年8月3日、多様なステークホルダーから構成される人工知能(AI)研究団体「Partnership on AI(PAI)」に加入した。

PAIは、AIが将来の働き方にいかに影響を与えるかを予測し、AIが社会に確実に恩恵をもたらすよう、幅広い問題に対応する。

PAIの創設者であり、会長のエリック・ホービッツ氏とムスタファ・スレイマン氏はこう語る。「AIは、新しい可能性や効率性を約束する。新しい技術の到来が、自然破壊の可能性や仕事の分配について納得のできる問題を提起するのだ。」

テクノロジー企業や教育機関だけでなく、アムネスティ・インターナショナル、Oxfam、国連開発計画など幅広い非政府組織がこの取組みに参加している。UNIはPAIに参加した始めての労働組合である。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「UNIがPAIに参加することで、労働者に発言権が与えられる機会を歓迎する。AIが、一握りの巨大テクノロジー企業の手において破壊力として使われるのではなく、どうすれば新しい仕事やより良い雇用・労働条件を生み出すための触媒になり得るか、議論を向けていくことが我々の目的だ」と述べた。

「PAIの他のメンバーに、AIの開発にあたり、企業や政府はデジタル経済において労働者が公正かつ確実に移行できるよう責任を持つべきだ、という明確なメッセージを伝えていく。」

UNIは、「労働の未来」のオピニオンリーダーとなり、ILO、経済協力開発機構、EUにおいて、また、サービス産業の多国間協力及び合意を通じて、デジタルな未来への展望に影響を与えていく。

UNIがまとめた「倫理的な人工知能のための10大原則」には、職場の透明性や実用性に関して具体的な要求があげられている。UNIはAIに関し「行動を今すぐ起こす緊急性」を強く主張し、AI使用による犠牲者を出すのではなく、その恩恵を労働者が確実に共有できるよう取組んでいる。

 


UNI Apro/APPU/SEWU-THP共同セミナー開催、アジアの郵便労組の若手リーダーを育成

標記セミナーは開催地タイを含む9か国、12労組から16人の参加者(うち女性が7名)が出席し2018年7月10日~14日、バンコクのAPPU(アジア太平洋郵便連合)で開催された。JP労組からは野本美穂・信越地方本部組合員、伊藤佑真・広島北支部執行委員の2人が参加した。標記セミナーはJP労組の国際活動資金からの支援を受けて毎年開催され、アジア太平洋地域の若手郵便労組役員の育成を第一義においたセミナーである。一般の現地開催セミナーとは違い、公用語を英語とし、参加者がAPPU事務局長及び研修部長からの講義、更にタイ郵便労組との共同セミナーの全日程を英語で行う、郵便・ロジ部会では唯一のセミナーとなっている。また、リンAPPU事務局長とは、来年のセミナーについては2019年7月の開催に向け調整を行っていくことで合意した。

UNI Apro/APPUジョイントセミナー(2018年7月11~12日)

開会式ではリン・ホンリャン事務局長が「今セミナーはAPPUとUNI Aproとの間で長年開催されており、すでに長い伝統を持ち、毎年成功を収めている。2日という短期間ではあるが、効果的なプログラムを用意している。みなさんと協力してセミナーを成功させていただきたい。」と述べ、大崎部長は「UNIは皆さんのこと。皆さんが強くなれば、UNIも強くなれる。今セミナーでは郵便事業の将来や最新のイノベーションなど、事業や仕事の変化に加え、グループワークを通じたチームワークなどについて学ぶことになる。皆さん一人ひとりの能力開発を主目的としているが、参加者間のネットワーキングも重要な目的の一つ。また、英語でのコミュニケーションについても、失敗を恐れず積極的に取り組み、参加者一人ひとりが今後の組合活動においてもよい影響を与え合ってほしい。」と述べ、参加者を激励した。

セミナーでは、リン事務局長から「グローバルな郵便を取り巻く環境とUPU、APPUの役割」、アミタフ・シン研修部長から「新しい経済での郵便事業、将来のビジネスモデル」、「現代の人事管理」、「問題を解決するための議論:グループワーク」、タイポストの経営側から「タイポストの郵便・ロジスティクス戦略」、大崎部長から「UNIとUNI Aproと私たちの活動」などの講義が行われた。セミナー最終日には敷地内のラクシ・メールセンター及びバンコクEMSセンターを見学した。またセミナー中は参加者を4つのグループに分け、数字を使った問題に対し、グループで話し合いながら得点を競い合うなど、英語を使って議論し、協力を進め、チームワークを培うセッションも豊富に行った。

UNI Apro/SEWU-THPジョイントセミナー(2018年7月13~14日)

7月13~14日はUNI Apro/SEWU-THP(タイ郵便労組)の共同セミナーが同じAPPU講堂で開催された。UNI Apro/APPU共同セミナーに参加した16人及びタイ郵便労組から約40人、UNI Aproスタッフ等計60人が参加して開催された。冒頭、ウィラート・カルンサスム委員長の提案により、参加者全員で日本の豪雨災害による犠牲者に対し黙祷を行った。ウィラート委員長は開会挨拶で先頃タイ北部の洞窟で遭難した少年サッカーチームの救出に国際的な支援を多く得たことに触れ、「今回の豪雨災害によって被災された日本の皆さんに対し、お返しに私たちからも支援を行いたい」と述べた。そして休憩時間には参加者全員から被災者に向けた義援金を集めた。また、ウィラート委員長は「タイ郵便労組の挑戦」と題し、タイ郵便労組の現状と直面する課題についてUNI Apro参加者に向け報告した。委員長は、タイでは郵便事業は単一労組であるSEWU-THP労組が約70%の組織率を誇り、約13,000人を組織している。国営企業であるタイポストの経営は安定しており、毎年、利益を政府に還元している。SEWU-THP労組は利益に見合った職員の賃金アップ、有休増加、福利厚生の充実を求めている。しかし、タイでは汚職などの不正行為が多く存在している。タイポストの事業はまだまだ改善できるし、郵便事業の持続可能性を高めていくためにも、労使が真に手に手を取って改善していきたい、と語った。

今回のセミナーのテーマは各国の「労使関係」についてであった。まず、参加2カ国にインタビュー形式で、労使関係についての質問を行った。まず、マレーシアUPCWからの参加者3人に対し、「マレーシアの郵便労組について」、「労使交渉のやり方について」について、司会の大崎担当部長が各労組からの参加者にインタビューする形で行い、その後会場からの質疑応答を行った。また、先月16日間ものストライキを26ある全スリランカの郵便労組で行った。3つのスリランカの加盟組織には「どうしてストを行ったのか」、「ストで得られたもの・失ったもの」、「26の全労組がどのように協力したのか」、「ストライキの成果と課題」等について質問が多く出された。スリランカの今回の郵便ストは、職員の昇進と賃金アップを求めるものであった。スリランカでは管理職も労組加入しており、全郵便労組が協力しストライキを決行したとのことであった。午後は参加者全員を3つのグループに分け、職場や労組が取り組む課題を話し合った。それぞれタイ語-英語の通訳を配置し、タイ郵便事業の課題(機械化で職員数が減り、また若い職員の採用希望が減っており、下請け労働者が増えている等)や各国共通の課題について理解を深める場となった。大崎担当部長は、アジアの各労組は同じ方向を向いており、お互いが協力し、話し合うことでそれぞれの組合を高めることができる。今日のセミナーを突破口に、皆さんが職場に戻った後も引き続き努力を続けてほしい、とセミナーを締めくくった。


UNI-LCJ/モンゴル加盟協(UNI-LCM)共同セミナー

2018年7月25~26日、モンゴル・ウランバートルで、UNI-LCJ/モンゴル加盟協(UNI-LCM)共同セミナー及び関連プログラムが開催され、UNI-LCJより宮井副議長(損保労連中央執行委員長)を団長に講師4人と小川事務局長が参加した。これに先立ち7月21~22日にUNI Apro組織化訓練を開催した玉井組織化キャンペーン担当部長も参加した。

70年続いた社会主義体制から1990年代に民主化されたモンゴルにおける労組強化支援は、UNI-LCJ結成以前の旧FIETから受け継がれたプロジェクトである。当時の労組リーダーも会社を退職する年齢となり、社会主義時代の労働組合を知らない若い労働者が増える中、労組も若年層の組織化と育成を目指した新しい運動が求められている。「2015~2018年度UNI-LCJ海外活動の方向性」では、モンゴルの労組支援について、「パートナーシップ労使関係」の理解を深めるための現地セミナー3回(2015年、2016年、2018年)と日本への招聘プログラム(2017年)を実施することとし、今回は4か年プロジェクト最終年の現地セミナーとして開催された。

セミナーはモンゴルのナショナルセンターであるCMTUの会議室において行なわれ、UNI-LCM加盟組織(モンゴル郵便労組、モンゴルテレコム統一労組、ネットコム労組、ゴビ労組、ペトロスター労組)及びモンゴル運輸・通信・石油労連と、未加盟のチンギスハーン国際空港サービス労組から、組合役員・若手組合員ら約30人が参加した。

オユンバヤールUNI-LCM議長の歓迎挨拶に続き、UNI-LCJ代表団を代表して宮井団長が挨拶し、長い交流の歴史を振り返ると共に、参加者の積極的な意見交換に期待した。小川UNI-LCJ事務局長は、UNI、UNI Apro、UNI-LCJの概要や主な活動を紹介した。

宮井団長から「日本の労働運動、経済、社会」について概説した後、2グループに別れ、両国における「ワークライフバランス」、「若い世代が持つ労働組合のイメージ」について議論した。

「パートナーシップ労使関係の構築」のテーマでは、大方講師(情報労連)が労使協議について、岡田講師(JP労組)が団体交渉について各組織の経験を紹介し、モンゴル側からは運輸・通信・石油労連のボールドサイハン組織化担当が、モンゴルにおける労使関係について報告した。続くグループワークでは、モンゴルにおける「労使コミュニケーションの現状と改善点」、「各労組における団体交渉の成果」を共有した。

「組織化」のテーマでは、ガントゥルガ・ゴビ労組委員長がゴビ労組における組織化の現状と課題について報告し、日本からは、鈴木講師(UAゼンセン)がUAゼンセンの組織化の特徴と青年・女性の組織化について、宮崎講師(自動車総連)が組織化の意義や自動車総連における具体的な取組みを紹介した。続くグループワークでは、「組織化の可能性がある企業と効果的なアプローチ」、「若年層の組織化」について、日本人講師のアドバイスを受けながら、議論した。

急速に変化する社会・経済に合わせ、いかに社会主義時代の労働組合(例えば、組織拡大に貢献した人に報奨金が出る等)から脱皮するか。低賃金で、大学を卒業しても希望の仕事に就けない、生活のためにより良い賃金の仕事へ転職しがちな若年層の声をいかに取り上げるか。「モンゴルの若年層にとって、ワークライフバランスより生活が第一。低賃金の若年労働者は、組合費を払うメリットを重視しがちだ」という背景には、組合活動が組合費を長年払った組合員中心になっているとの不満がある。「組合はメリット・デメリットで運営されるものではない。困っている人を助け合う組織だ」、「賃上げ要求だけでなく、労働組合が生産性向上や職場の改善に貢献していることを会社に理解させることが重要」、「会社は短期的な業績を競うが、組合は長期的な視点を持つべき」、「組合員への活動の見える化が大切」という日本人講師のアドバイスは、初めてセミナーに参加したモンゴルの若手組合員に、組合に関する新たな概念を与えた。

UNI-LCJ代表団はセミナー前に、日本大使館を訪問し林参事官からモンゴルの政治・経済・社会全般についてレクチャーを受けると共に、日本式の小・中・高専の一貫教育を行なう新モンゴル学園を視察した。セミナー後には、モンゴル郵便、モンゴルテレコム、ネットコム、ゴビ・カシミア工場等の職場を視察し、意見交換を行った。また、大草原の伝統的なゲルに宿泊し遊牧民の生活を体験すると共に、UNI-LCMメンバーの温かいもてなしを受け、両国の労働運動に取組む仲間としての絆を深めた。

 


バングラデシュ安全協定仲裁が終結

ジュネーブ―常設仲裁裁判所(PCA)は、火災予防および建設物の安全に関わるバングラデシュ安全協定に基づき提訴された多国籍ファッションブランドに対する2つの著名な訴訟が公式に閉廷したことを7月18日、ここに報告する。訴訟を扱っていた法廷は7月18日終結決定を発行した。訴訟は国際的な組合組織のインダストリオールとUNIが提訴していた。

ブランド各社はバングラデシュの既製服工場の安全性に問題のある労働条件の是正に230万ドル超を支払うなど全ての和解条件に合意した。安全協定は当該工場に補助金を分配する。

「今回の訴訟は安全協定に、企業が説明責任を果たし、供給チェーンにわたって安全な労働環境を提供するよう強制力があることを証明している。」クリスティ・ホフマンUNI書記長はこう語る。「安全協定の法的拘束性により、何千何万という死につながりうる危険性を減らし、100万人以上の労働者が職業訓練を受けている。だからこそ、我々は安全協定を厳格に施行し、ブランド各社との紛争解決のために革新的で効果的な方法を実施しつづけるのだ。」

インダストリオールとUNIは、頑なに拒否するブランド各社に安全協定を遵守させるため、2016年7月と2016年10月に仲裁裁判所に提訴した。ブランド各社は契約工場に危険箇所を直すように適時要求せず、何千という労働者を危険な労働条件に放置した。組合は安全性を修復するために、ブランド側が契約工場に資金の確保を行わなかったことを非難した。

1つ目のブランドとは2017年12月に、2つ目とは2018年1月に和解した。

バングラデシュの既製服産業の250万人の労働者を守る安全協定は、1100人の被服労働者が死亡し、2000人以上が負傷したラナ・プラザの災害後、インダストリオールとUNIが中心となって、2013年にブランド企業と締結した。ファッションブランドが下請け業者に火災、構造上、および電気安全の問題点をなくすよう要求することを強制する法的拘束力のある初の合意である。2018年5月31日に期限が切れた。

2018年暫定協定は、約200のブランドが調印し、本年6月1日に発効した。協定に調印したブランド、組合、バングラデシュ被服製造輸出協会(BGMEA)、国際労働組織(ILO)およびバングラデシュ政府からなる合同監視委員会が作られた。国家規制当局へ移譲するには、一連の厳しい条件を守ることに全会一致で合意しなければならない。合意がなされなければ、2021年5月31日まで暫定協定を延期する。


UNIの世界の仲間からお見舞い

「平成30年7月豪雨」の被災者・犠牲者に対し、海外のUNI加盟組織からお見舞いやカンパが寄せられている。

7月13~14日にタイ・バンコクで開催されたUNI Apro/SEWU-THP(タイ郵便労組)共同セミナーでは、ウィラートSEWU-THP委員長がセミナー開会挨拶で「今回の豪雨災害によって被災された日本の皆さんに対し、カンパを行いたい」との提案を受け、参加者全員による黙祷後に義援金を集めた。また、SEWU-CAT(タイテレコム労組)サンウォン委員長らが労組で集めた義援金を持ち寄り、JP労組から同セミナーに参加していた野本美穂、伊藤佑真両参加者へと手渡した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長よりメッセージ

日本の兄弟姉妹の皆さん、

記録的な豪雨により、過去30年でも最悪の規模の洪水と土砂崩れが日本で発生し、200万人もの人々に避難勧告が出たこと、多くの犠牲者が出たことを報道で知り、大変心配しております。

この試練の時にある日本の兄弟姉妹の皆さんに思いを馳せ、愛する家族や住む場所を失った方々や、多くの困難に直面するコミュニティにお悔やみとお見舞いの気持ちをお送りしたいと思います。

報道を通じ、生存者や行方不明者の捜索に多くの人々が関わり、また、避難中の人々や愛する家族を失った人々を懸命に助ける姿を拝見しました。とりわけ、UNI-LCJの皆さんが、復旧・復興活動に大変重要な役割を果たされていることに敬意を表します。郵便や流通ネットワークを通じて必要な物資を届け、破損した情報通信インフラを再建し、メディア・印刷等を通じて必要かつ正確な情報を迅速に配信し、復興段階では保険をはじめ金融機関が支援の手を差し伸べるなど、皆さんが一緒になって復旧・復興を実現しよう(Making it Happen!)としています。

私たちの思いは皆さんと共にあります。何かお役に立てることがありましたら是非お知らせください。

 

シャンカール・ラミッチャンUNIネパール加盟協議長よりメッセージ

日本を襲った大規模な洪水と土砂崩れの報に接し、心よりお見舞い申し上げます。

ネパールUNI加盟協を代表し、また、私個人としても、豪雨と地滑りにより被災された方々にお見舞いと、お亡くなりになった方々に哀悼の意を表します。

自然災害は、予測や予防することができません。今回の被災地の報道を拝見し、2011年に日本で起きた大地震と津波のことが思い出されました。この大災害により、愛する人、友人、家族を失った悲しみはいかばかりかとお察しいたします。

亡くなられた方、怪我をされた方、家屋の被害に遭われた方に対し、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げると共に、被災地の1日も早い復興を切に願っております。

日本の皆さんが非常に勤勉であることを、私達はよく知っています。間違いなく、日本の精神と結束が、この大災害からの復興を前進させることでしょう。

UNIネパール加盟協とネパール国民は、困難な局面にある日本の皆さんをいつも心に留めています。

連帯をこめて

 

この他、タイCATテレコム労組、及びバンコクで開催されたUNI Apro郵便・ロジスティクス部会/APPU共同セミナー参加者から、JP労組の参加者にカンパ金が手渡された。


UNI Apro、APPU執行理事会にオブ出席

UNI Aproは2015年を最後に途絶えていたAPPU(アジア・太平洋郵便連盟)執行理事会に3年ぶりに招待され、大崎佳奈子UNI Apro郵便・ロジスティクス担当部長がベトナム、ダナン市で開催された表記会議(2018年6月25~28日)にオブザーバーとして出席した。

2017年にイラン・テヘランで開催されたAPPU大会議後初となる執行理事会には、加盟32カ国中、23カ国、約200人が出席した。本会議は、郵便事業体、郵政事業を統括する省庁関係者の会議である。

開会式ではグエン・ミン・ホン・ベトナム情報通信省副大臣が開会の挨拶を述べた。また、ファン・アン・トゥアン・ベトナムポスト社長も出席した。会議にはビシャ・フセインUPU事務局長も出席し、開会に際し、中国のEコマースの2桁成長を代表例に成長を続けるアジア太平洋地域でAPPUが取り組む優先事項や、統合された郵便サプライチェーンのアプローチの重要性を強調した。また南太平洋の島国向けの自然災害リスクマネージメントプログラムについて、日本政府からの財政支援に感謝した。

会議はテーマ別会議と全体会議に分けられ進行された。テーマ別会議はオブザーバーやテーマ別会議のメンバー国以外には非公開となり、オブザーバーは全体会議のみの出席となった。

初日の全体会議のAPPU活動報告では、リン・ホンリャンAPPU事務局長が、APPUの研修機関でUNI Apro郵便・ロジスティクス部会と毎年開催しているセミナー、及び昨年12月に東京で締結したUNI AproとAPPU間の了解事項覚書についても報告した。その他に全体会議では、APPU財政報告、アジア太平洋地域技術センター(RTCAP)、財政委員会、APPU理事会、APP(APPU関連団体)、物流サービスとEコマース作業部会、郵便金融サービス作業部会、市場開発とEサービス作業部会、サプライチェーン統合作業部会、APPU/UPU改革作業部会、UPU総務委員会作業部会、今年9月にエチオピアで開催されるUPU臨時大会での重要協議事項等の報告等について、各部会を担当する議長国から簡潔な報告が行われた。

UNI Aproは、2016年のAPPU執行理事会(マレーシア・ランカウイ)、2017年のAPPU大会議(イラン・テヘラン)にオブ出席できなかった。この間、JP労組の支援を得て、APPU事務局長をはじめ、多方面へのロビー活動、昨年末に再締結されたUNI AproとAPPU間の了解事項覚書、そして毎年開催しているUNI Apro/APPU共同セミナーなどの共同イベントが功を奏し、今回のオブ参加に大きく作用した。

今回、オブザーバーとして執行理事会に出席する機会を得られ、UNI Aproは本会議に参加していた労組はあるがUNI Aproに未加盟または郵便労組自体が存在しない国にむけ組織化の可能性について働きかけた。また、現在UNIを一時的に脱退している郵便労組の動向の情報収集にも努めた。このように、APPU執行理事会は重要な情報収集の場であり、来年も引き続き出席できるよう、関係各所に働きかけていきたい。

次回APPU執行理事会は2019年9月に日本で開催される。


コルティナ新UNI会長にバトンタッチ

第5回UNI世界大会の最終日、ルーべン・コルティナ氏が新たなUNI会長に選ばれた。幼い頃から苦労が絶えなかったが、コルティナ氏はアルゼンチンの労働運動で頭角を現し、2003年にUNI米州地域会長に就任すると、ラテンアメリカにおける組織化と組合強化を主導してきた。

4年間UNI会長を務め、今回退任するアン・セリン会長は、アルゼンチンの商業部門から始まり、30年に渡ってラテンアメリカの労働運動に影響力を及ぼしてきた同氏の多大な貢献と揺るぎない決意に敬意を表し、「ここでコルティナ氏に引き継げることを嬉しく思う」と述べた。セリン会長は、癌と闘いながらも、指導体制移行期のUNIを支えてきた。

コルティナ新会長は就任演説で、将来の世代のための労働組合の戦略的行動の必要性を強く訴えた。「問題の原因究明はよいが、変化のための行動を起こさなければ意味がない。不確実性を排したいなら、明確なビジョンと計画に基づいた行動を起こさなければならない。政治家が行動するだろうと座って待つ余裕は無い。」

「どの多国籍企業の門戸も叩き、プラットフォーム経済の隅々まで出かけて行く。子供達に寄り添い、子供達が働かなくて済むようにする。働く女性に寄り添い、賃金格差を埋めていく。青年に寄り添い、将来の機会を与える。必要とされるところへは、どんなに遠くても出かけて行く。世界中の2000万人の兄弟姉妹のために、UNIはある。」

「我々は、団結と平等のために闘う。我々のために誰かが社会正義をもたらしてくれるわけではない。我々自身で共に社会正義を構築していこう!」

コルティナ氏は、家族とアルゼンチン商業サービス労連(FAECyS)、UNI米州地域組織、UNI本部、そしてUNI加盟組織からの支援に感謝した。

ホフマンUNI書記長は、セリン会長とコルティナ新会長が何年にも渡りUNIの目標達成に貢献してきたことに心から感謝した。

世界大会はまた、各地域を代表する副会長と内部監査も選出した。UNI Aproからは、増田光儀JP労組委員長がUNI Apro副会長に選出された。

 


世界平和、民主主義、人権を求めて

平和と民主主義は労働運動にとって重要である。UNIは国連核兵器禁止条約の成立に大きく貢献した2つの平和推進組織、ICAN及びIPBのメンバーである。1891年に設立された世界で最も歴史のある平和団体、国際平和ビューロー(IPB)は1910年に、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)は2017年に、それぞれノーベル平和賞を受賞した。ライナー・ブラウン国際平和ビューロー(IPB)共同会長は、世界大会で演説し、「平和は今脅かされ、世界は混乱状態にある。軍備拡大から縮小へ舵を切らねばならない。対立と軍事化の政治を克服しなければならない」と強く訴えた。2010年に開催された長崎世界大会において、UNIファミリーは、核兵器の恐怖を再認識するとともに、核兵器廃絶を求める世界平和の大使となることを誓った。

UGTT(チュニジア労働総同盟)のフセン・アバシ前書記長は、希望と連帯のメッセージを大会代議員に送った。国民対話カルテットの一員として、アバシ前書記長は不断の努力を続け、チュニジアを内戦から救った。2015年10月、UGTT、チュニジア商工業・手工業経営者連合、チュニジア人権擁護連盟、チュニジア全国法律家協会から構成される国民対話カルテットはノーベル平和賞を受賞した。「グローバル化によって我々は、強欲な企業、不安定な雇用、民主主義の縮小といった同じ課題に直面している。UNIは単に2000万人の労働者を持つ組織であるだけでなく、アイデアを持つ組織だ。みんなで立ち上がり、平和、労働者の権利、正義のために闘っている。我々が直面するグローバルな課題には、組織間、国家間の連携を強化してこそ打ち勝つことができる。一貫したアクションと、経済・社会・教育的行動を通じて、国際連帯を持続していかなければならない。」国民対話カルテットの事例は、市民社会、とりわけ労働組合が社会の亀裂を癒す上で大きな役割を果たせることを証明した。

続いて、不正に立ち向かっている人や団体にUNIから「恐怖からの解放賞」が贈られた。

ヒルズボロ遺族支援グループ、ヒルズボロ正義キャンペーン、故アン・ウィリアムズ氏は皆、1989年4月に発生したヒルズボロの悲劇(サッカースタジアムで発生した将棋倒しで96人のファンが犠牲になった)の遺族と生存者のために正義を勝ち取るまで、その闘いを決して諦めなかった。代表して受賞したジリアン・エドワーズ氏とシーラ・コールマン氏に、大会代議員は総立ちの拍手で称えた。「私達は女性として決して諦めなかった。リバプールの女性のDNAかもしれない」とコールマン氏は述べた。英国政府は96人の死亡の原因を隠蔽しようとしたが、彼女達の正義を明らかにするという決意は揺るがなかった。「他の人のために集団で闘う意味を理解する、UNIのような同志から表彰されて光栄だ。」ヒルズボロの悲劇の正義は実現したが、現在は他のキャンペーングループが真実を明かそうとするのを支援している。彼女達は、恐怖からの解放賞を、グレンフェルの正義を求めるキャンペーン(2017年に発生したグレンフェルの火災で72人が犠牲となった後、結成された)に捧げた。

偏狭、人種差別、外国人排斥に立ち向かっている国際奴隷博物館にも同賞が贈られ、リチャード・ベンジャミン館長が受賞した。同博物館は、道義に反する奴隷制度を風化させないよう、今でも闘い続けている。同博物館は、奴隷貿易廃止法制定200周年記念の、2007年8月に開館した。だが、未だに世界史の暗く野蛮な出来事の遺産は残っている。「2007年の開館以来、400万人を超える人がこの示唆に富む博物館を訪れた。我々は来館者に、大西洋奴隷貿易の遺産を思い巡らすだけでなく、現代の奴隷の形態すなわち人身売買や債務労働等の奴隷についても積極的に考えてもらいたい」とベンジャミン館長は述べた。国際奴隷博物館は、奴隷制度の国際的な重要性を歴史的及び現代的視点から訴えかけている。他の団体と連携し、奴隷制度と自由に焦点を当て、現代の奴隷制度の理解と意識喚起の機会を提供すると共に、人種差別や憎悪犯罪と闘っている。第三者憎悪犯罪報告センターに指定された英国で唯一の博物館でもある。

米国のプロバスケットボール選手、ビルキス・アブドゥル・カーディルは、イスラム教の女性が被るスカーフ(ヒジャブ)を着用して競技する権利を要求して闘った勇気を称えられ、恐怖からの解放賞を受賞した。3年間競技停止を受けてもなお、彼女はUNI世界選手協会、世界各国のバスケットボール選手協会、EUアスリート及び人権ウォッチ(NGO)等と連携して差別をなくすキャンペーンを展開し、国際バスケットボール連盟(FIBA)の禁止規定を覆させた。受賞演説で彼女は、バスケットボール選手への平等な扱いという観点だけでなく、イスラム教の女性への偏見や差別をなくす闘いだったと振り返った。「若いイスラム教の女子選手が安心して競技できる場をつくりたかった。イスラム教の女性はどこにでもいる。彼女達は他の人々と同様に扱われ、同様にする権利がある。」それでも人種差別や外国人排斥との闘いは続く。全ての組合活動家は、逆境を跳ね返した彼女の強さに勇気付けられるだろう。バラク・オバマ前米国大統領は、「ビルキスはイスラム教の女児だけでなく、我々全員に感動を与えた」と称えた。

フロアから発言した藪裕之代議員(JP労組)は、東日本大震災の直後に世界の仲間から受けた連帯支援に感謝すると同時に、自ら被災しても地域の役に立ちたいという使命感を持って仕事をしたことを振り返り、助け合い労わり合う心があれば、争いはなくなるだろうと述べた。そして将来を担うユース世代が中心となって、人を思いやる精神をもって全ての労働者の社会的地位の向上に取組み、世界平和の実現に向けて行動していくとの決意を述べた。

動議5については、LGBTQI、メディア、スポーツの視点を追加し、トルコ情勢等を修正した、決議委員会の最終案が採択された。

 

 


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