UNI-LCJ/モンゴル加盟協(UNI-LCM)共同セミナー

201872526日、モンゴル・ウランバートルで、UNI-LCJ/モンゴル加盟協(UNI-LCM)共同セミナー及び関連プログラムが開催され、UNI-LCJより宮井副議長(損保労連中央執行委員長)を団長に講師4人と小川事務局長が参加した。これに先立ち72122日にUNI Apro組織化訓練を開催した玉井組織化キャンペーン担当部長も参加した。

70年続いた社会主義体制から1990年代に民主化されたモンゴルにおける労組強化支援は、UNI-LCJ結成以前の旧FIETから受け継がれたプロジェクトである。当時の労組リーダーも会社を退職する年齢となり、社会主義時代の労働組合を知らない若い労働者が増える中、労組も若年層の組織化と育成を目指した新しい運動が求められている。「20152018年度UNI-LCJ海外活動の方向性」では、モンゴルの労組支援について、「パートナーシップ労使関係」の理解を深めるための現地セミナー3回(2015年、2016年、2018年)と日本への招聘プログラム(2017年)を実施することとし、今回は4か年プロジェクト最終年の現地セミナーとして開催された。

セミナーはモンゴルのナショナルセンターであるCMTUの会議室において行なわれ、UNI-LCM加盟組織(モンゴル郵便労組、モンゴルテレコム統一労組、ネットコム労組、ゴビ労組、ペトロスター労組)及びモンゴル運輸・通信・石油労連と、未加盟のチンギスハーン国際空港サービス労組から、組合役員・若手組合員ら約30人が参加した。

オユンバヤールUNI-LCM議長の歓迎挨拶に続き、UNI-LCJ代表団を代表して宮井団長が挨拶し、長い交流の歴史を振り返ると共に、参加者の積極的な意見交換に期待した。小川UNI-LCJ事務局長は、UNIUNI AproUNI-LCJの概要や主な活動を紹介した。

宮井団長から「日本の労働運動、経済、社会」について概説した後、2グループに別れ、両国における「ワークライフバランス」、「若い世代が持つ労働組合のイメージ」について議論した。

「パートナーシップ労使関係の構築」のテーマでは、大方講師(情報労連)が労使協議について、岡田講師(JP労組)が団体交渉について各組織の経験を紹介し、モンゴル側からは運輸・通信・石油労連のボールドサイハン組織化担当が、モンゴルにおける労使関係について報告した。続くグループワークでは、モンゴルにおける「労使コミュニケーションの現状と改善点」、「各労組における団体交渉の成果」を共有した。

「組織化」のテーマでは、ガントゥルガ・ゴビ労組委員長がゴビ労組における組織化の現状と課題について報告し、日本からは、鈴木講師(UAゼンセン)がUAゼンセンの組織化の特徴と青年・女性の組織化について、宮崎講師(自動車総連)が組織化の意義や自動車総連における具体的な取組みを紹介した。続くグループワークでは、「組織化の可能性がある企業と効果的なアプローチ」、「若年層の組織化」について、日本人講師のアドバイスを受けながら、議論した。

急速に変化する社会・経済に合わせ、いかに社会主義時代の労働組合(例えば、組織拡大に貢献した人に報奨金が出る等)から脱皮するか。低賃金で、大学を卒業しても希望の仕事に就けない、生活のためにより良い賃金の仕事へ転職しがちな若年層の声をいかに取り上げるか。「モンゴルの若年層にとって、ワークライフバランスより生活が第一。低賃金の若年労働者は、組合費を払うメリットを重視しがちだ」という背景には、組合活動が組合費を長年払った組合員中心になっているとの不満がある。「組合はメリット・デメリットで運営されるものではない。困っている人を助け合う組織だ」、「賃上げ要求だけでなく、労働組合が生産性向上や職場の改善に貢献していることを会社に理解させることが重要」、「会社は短期的な業績を競うが、組合は長期的な視点を持つべき」、「組合員への活動の見える化が大切」という日本人講師のアドバイスは、初めてセミナーに参加したモンゴルの若手組合員に、組合に関する新たな概念を与えた。

UNI-LCJ代表団はセミナー前に、日本大使館を訪問し林参事官からモンゴルの政治・経済・社会全般についてレクチャーを受けると共に、日本式の小・中・高専の一貫教育を行なう新モンゴル学園を視察した。セミナー後には、モンゴル郵便、モンゴルテレコム、ネットコム、ゴビ・カシミア工場等の職場を視察し、意見交換を行った。また、大草原の伝統的なゲルに宿泊し遊牧民の生活を体験すると共に、UNI-LCMメンバーの温かいもてなしを受け、両国の労働運動に取組む仲間としての絆を深めた。

 


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