ブログアーカイブ

ミャンマーの民主化のために闘う労働者に「恐怖からの解放賞」

ミャンマー労働アライアンス及び労働者、UNI「恐怖からの解放賞」を受賞

UNIは、自らの自由と命を危険に晒しながらもミャンマーに民主主義を取り戻すために闘っている、ミャンマーの労働者とミャンマー労働アライアンスの並外れた勇気を称え、ミャンマー労働アライアンス及び労働者に「UNI恐怖からの解放賞」を贈った。

2021年2月1日にミャンマーで軍事クーデターが発生した。激怒した労働組合と市民社会組織は、アウンサンスーチー氏を中心とする民主的な選挙で選ばれた政権の回復を求め、市民の不服従運動を立ち上げた。

数千人もの公務員が政府の仕事を辞め、鉄道労働者が列車を止め、民間部門の労働者は全国ストを打った。ミャンマー銀行労組(MBU)やミャンマー銀行労連(BWTUFM)の組合員6000人もこれに加わった。

「UNI恐怖からの解放賞」の受賞に際し、ミャンマー労働アライアンスとミャンマーの労働者を代表して、ミャンマー労働組合総連合(CTUM)のサンダ・ソー副書記長は次のように述べた。

「この残忍な軍事政権との闘いは容易ではなく、非常に厳しい。危険を冒さなければならないことはわかっている。逮捕され、拷問され、投獄され、殺される。だが、他に選択肢がない。人々の力を取り戻すため闘わなければならない。兄弟姉妹の皆さん、皆さんからの連帯支援に支えられ、我々は勝利するまで闘い続ける。軍事独裁政権は撤退すべきだ。我々の革命が勝利しなければならない!」

1000人以上が殺害され、組合員を含む数千人の活動家が投獄され、60人以上が死刑を宣告されている。

UNIは、世界の労働運動と共に軍事クーデターを非難し、軍部が民主的秩序を回復し、全ての政治犯を釈放するよう要求している。

UNI世界運営委員会は、ミャンマーにおける権利と民主主義回復の闘いを支えるため、できる限りのことを行うとする声明を発表した。また、多国籍銀行に対しては、軍事政権と関わりのある企業から直ちに投資撤退するよう書面で要請し、9月15日の「ミャンマーのための世界行動デー」においても、この要請をあらためて強調した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「ミャンマーの民主的選挙からちょうど1年となる今週、この賞を贈ることは意義深い。だがその政権は、暴力によって覆されてしまった。我々は、ミャンマーの労働者が、ミャンマー労働アライアンスと共に、民主主義を不屈の精神で粘り強く追求してきた勇気と決意を称えたい。ミャンマーの人々の勇気ある行動は、世界の労働運動、更には世界中を奮い立たせ、支持を集めている。我々は連帯し、民主主義が回復するまで支援の手を止めることはない」と力を込めた。

「UNI恐怖からの解放賞」は毎年、危険を冒しながらも組合の組織化や労働者の権利を促進し、恐怖のない世界の実現に貢献した個人や団体に贈られる。


UNI Aproファミリー、松浦新会長の就任を歓迎

2021年11月5日にオンライン開催された第29回UNI Apro執行委員会は、松浦昭彦UAゼンセン会長を、新たな会長に選出した。2015年から地域会長を務めた野田情報労連前委員長を引き継ぎ、UNI Aproを率いていくこととなる。

委員からは祝福の言葉が相次いで述べられた。ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長も、「松浦会長はこれまでも副会長を務め、UNI Aproの状況をよくご存知なので、非常に心強い。豊富なご経験と知見でUNI Aproを強化し、次のステージに導いてくださるだろう」と期待を寄せた。

松浦会長は就任挨拶の中で次のように述べた。「コロナ危機の中で、アジア太平洋各国の組合は政府や経営者と交渉し、労働者保護のための協約や制度を勝ち取り、重要な役割を果たしてきた。我々の取組みによって、“やはり組合は必要なのだ”と認識された。我々はより多くの労働者を組織化し、組織を強化することによって影響力を発揮し、労働者を保護するための取組みを更に進めなければならない。アジアはグローバル化の中で経済的に急速に成長してきた地域だが、その一方で、ミャンマーにおけるクーデター、香港の民主派活動家への抑圧、フィリピンの反テロ法等、深刻な民主主義への攻撃が起こっている。アジアの多くの国では労働組合権が十分に認められておらず、サプライチェーンの底辺で不安定な雇用と劣悪な労働条件下で働く人も多い。その他にも、AIやロボット等の新技術の進展、気候変動といった我々の労働の未来に大きな変化をもたらすであろう多くの課題がある。そのような状況で、UNI Apro会長という大役を担うことの重責を感じている。今後、地域会長として、ラジェンドラ地域書記長をしっかりと支え、この地域のUNI加盟組合の皆さんと共に、全ての労働者の権利保護、安全、労働条件向上のため精一杯取組む所存だ。」

野田会長は、次のように退任の挨拶を行った。「6年前にクアラルンプールのUNI Apro地域大会で会長に選出されてから、多くの国を訪問し状況の理解に努め、リーダーの皆さんと人間関係を築いてきた。この2年はコロナ禍で皆さんに会うことができず残念かつ心残りだ。UNI Aproには、UNI Aproらしい良さがある。松浦新会長のリーダーシップの下、UNI Aproの益々の発展を祈っている。」

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「UNI本部及びUNI Aproにおける書記長交代という重要な移行期をずっと支えてくださり、大変感謝している。野田会長はUNI Aproだけでなく、ICTS部会の偉大なリーダーとしても、思慮深く、献身的かつ現実的に部会を主導してくださった。お忙しい中でもUNIの取組みに大変なエネルギーを注いでくださったことに、UNIを代表して“ありがとう!”と申し上げたい」と、野田会長に感謝の意を表した。

アチャリャUNI Apro地域書記長も、「事務局を代表し、野田会長の力強いサポートに心から感謝する。退任されても、UNI Aproの発展にお力添えをいただきたい」と述べた。

また、並木自動車総連事務局長及び石川JP労組委員長はUNI Apro副会長に、安藤情報労連委員長はUNI世界副会長にそれぞれ確認された。須齋損保労連事務局次長はUNI Apro女性委員会副議長として運営委員会メンバーに確認された。

新たな役員体制の下、UNI Aproファミリーは、コロナ危機を克服し、前進していくことを確信した。


「安全衛生は職場の基本!」ディーセントワーク世界行動デー2021に際し、UNI Aproよりメッセージ

2021年10月7日の「ディーセントワーク世界行動デー」にあたり、UNIは世界に向けて「今こそ、全ての人々を守るため、交渉と規制を通じて、新しい安全基準を設定する時だ」と発信した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、 「コロナ禍をきっかけに、世界中で労働安全衛生の問題が注目されるようになった。労働者の権利についての議論では中心課題となり、勤務中の、以前からある、或いは新たに発生した様々な危険から労働者を守るために欠かせない、労働組合が果たしている重要な役割が浮き彫りにされた」と述べた。

「職場の安全衛生は基本的な権利であることを認識しなければならない。」

UNIは、「ILOが職場の安全衛生は基本的な権利であると認定するよう、全ての組合に働きかけを要請するキャンペーン」を展開しており、UNI Aproはこれを強く支持する。

ILOは政労使から成る三者構成機関であり、労働組合は使用者及び政府に対し、労働安全衛生を最高レベルの国際労働基準に格上げするよう要求している。基本的権利とは、全ての国及び労働者に適用される権利である。 

2019年に政労使代表により満場一致で採択された、ILO創設100周年記念宣言では、全ての労働者にとって労働安全衛生が重要であることが認識されている。

その後、職場におけるテクノロジーの拡大使用によって発生したリスクに、コロナ禍中の危険が重なり、職場の安全衛生を基本的権利とする必要性の緊急度が高まると同時に、労働組合はその権利を徹底し行使する上で不可欠であることが示された。

「余りに多くの労働者が仕事中に感染し亡くなった。ILOレベルでのアクションがあれば、現場レベルで安全な職場を促進する組合の役割も果たしやすくなるだろう」と、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は述べた。

「新型コロナウィルスは、働く人々の健康を脅かす多くの新しい問題の1つに過ぎないが、加盟組織は全ての労働者にとって職場を安全に保つことができると確信している。」

UNI Aproは、加盟組織の各職場での取組みを強く支持します!


UNI Apro、ミャンマー国民統一政府の国連総会での承認を求める共同決議に参画

2021年8月30日に開催された、労働組合、国会議員、ミャンマー国民統一政府(NUG)によるASEAN+6地域社会対話(ARSD)で、ディーセントワークの推進に向けて同国の民主主義の回復を求める決議が採択された。

決議では、9月14日から開催される第75回国連総会において、NUGをミャンマーの正当な代表として承認することを国連に要請する等、重要な勧告がなされた。

今回の社会対話は、NUGと軍事政権のどちらの代表が国連総会に出席できるかを決定する国連総会の信任状委員会の審議に先立ち、特別に開催されたものだ。

ミャンマー国民は、民主的に選出された亡命中の立法機関が4月16日に設立したNUGを、国際社会が承認することを求めている。協議の中で重点的に検討されたのは、そうしたミャンマーの人々の声を後押しする方法である。NUGには、国民民主連盟(NLD)、すべての少数民族グループ、様々な政党、労働組合、青年・女性組織の代表者が参加している。

UNI Aproは、志を同じくするグローバルユニオンのアジア太平洋地域組織、ASEANサービス従事者労働組合評議会(ASETUC)とともに、国際労働組合総連合アジア太平洋地域組織(ITUC-AP)、ASEAN労働組合協議会(ATUC)、ASEAN人権議員連盟(APHR)、ミャンマー労働組合総連盟(CTUM)の協力を得て、NUGの承認を求める広範な活動の一環として、今回の社会対話を開催することとなった。

ASETUC書記長でベテラン組合活動家のモハマド・シャフィー・BP・ママルUNIマレーシア加盟協議会(UNI-MLC)議長が労働組合を代表して歓迎の言葉を述べ、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、パネルセッション「ミャンマーでビジネスを行うということ」の中で司会を務めた。

シャフィーUNI MLC議長は、「今回の社会対話が、ミャンマーの友人たちを勇気づけ、国際社会がNUGを正当な代表として認めることを望むミャンマーの人々に、希望を与えるものとなることを心から願う」と述べた。

ARSDは、ASEANで毎年開催されている三者社会対話であり、様々な問題に対する社会パートナーの対応を集約し、人々を中心としたASEANの構築に向けてディーセントワークのアジェンダを推進している。今回、参加国を拡大して特別版として開催されたARSDには、ASEANの主要な経済パートナーである5か国(日本、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランド)も加わった。

国連総会前日の9月13日、グローバルユニオン評議会(CGU)は、政府間組織にNUGを承認するよう求める世界行動デーを実施する予定。


UNI Aproユース、デジタルツールによる青年の組合参加を推進

2021年8月28日、第17回UNI Apro青年委員会が昨年に続きオンラインで開催された。各国委員からは、コロナ禍により依然として対面の活動が大幅に制限される中でも、デジタルツールを活用し、啓発活動や研修の提供、新規組合員の獲得や組織化、ネットワークの維持・強化など、青年の組合への参加を促進する様々な取組みを粘り強く継続していることが報告された。

日本からは、太田委員(情報労連・新任)、藤原委員(UAゼンセン)、松波委員(日放労)、齋藤委員(JP労組・新任)他オブザーバーが出席し、各組織の青年活動について報告した。また、7月に初めてオンライン開催された第20回UNI-LCJユース英語セミナーについて、出席した藤原委員が報告を行った。

UNI Apro青年委員会構成の変更については、情報労連の齋藤前委員から太田委員、JP労組の小野前委員から齋藤委員への交代を含む各地域の変更が確認され、レイズ議長からUNI Apro青年委員会を代表して新メンバーへの歓迎と退任した委員への感謝の言葉が述べられた。

最後に、2018~2022年活動計画の進捗状況と今後の予定(2021年末からのオンライン研修、2022年UNI Apro青年大会をバーチャルまたは対面で開催等)について確認し、閉会した。

 

各国報告(要約)

  • 松波清美副議長(日本 日放労):メディア・放送業界の若年労働者へのコロナの影響について報告。オリンピック、パラリンピックの取材・番組制作のために全国から多くの若い労働者が集められたが、若年層のワクチン接種が進んでおらず感染者が出た例もある。同僚との関係の希薄化や対面によるOJT研修ができないため、メンタルヘルスや人材育成にも影響が出ている。若手組合員の声を活動に反映させるべく、テーマごとにチーム化し、情報共有や意見交換の場を設ける計画である。
  • 太田佳織委員(日本 情報労連):青年層の課題は、組合活動へ参加する組合員、組合役員の担い手が少ないことである。組合員教育や役員研修に参加してもらい、組合活動への理解促進に努め、人材育成を図っている。組合活動を通じ、幅広い知識や人脈、キャリアアップの機会が得られることを伝えている。自由な発想で若年層のニーズにあった活動を行い、情報発信だけでなく組合員が気軽に相談できる窓口としてSNSを活用していく。
  • 藤原尚子委員(日本 UAゼンセン):流通部門で行っている次世代役員育成・青年組合員の参画拡大に向けた取組みについて報告。 流通部門に所属する青年組合員10人が2年間に渡って議論し、提言をまとめた。組合が「ミレニアル世代」「デジタルネイティブ」と呼ばれる世代の特徴やニーズを的確に把握することが必要。彼らはワークライフバランスを重視し、社会問題や社会貢献の意識が高く、「モノ」よりも「コト」の消費に高い価値を感じており、こうしたニーズに対応した新しい組合活動が求められる。7月20日に第20回UNI-LCJ英語セミナーがオンライン開催され、6組織21人が参加。UNIの取組みについて学び、コロナ禍の青年への影響等について議論、共有した。
  • 齋藤優輔委員(日本 JP労組):全国の組合員24万人のうち4万人が30歳以下のユース組合員。組織拡大が処遇改善につながる重要な要素であることを青年世代に伝えている。労使交渉による政策実現には限界があり、政治活動が特に重要であるため、青年層の政治意識や投票率の向上に重点的に取り組んでいる。また、組合員による相互扶助活動である共催制度への参加率向上にも取り組んでいる。
  • ガディス・レスマナ委員(インドネシア ASPEK):コロナ禍の対応について政労使共同宣言を策定した。政労使それぞれが取組み項目を設定し、取組んでいる。労働条件の引き下げを行わない、景気刺激策導入、不利益な取り扱い、差別の禁止など。ASPEK青年活動としては、2020年の雇用創出オムニバス法への抗議行動への参加、献血活動、組合を通じた基礎研修などの提供などを行った。
  • ムハマド・ニザム・ビン・ハジー委員(マレーシアUNI加盟協):青年活動として、年金基金に関する取組み、医療従事者への募金活動、労働者のワクチン接種加速化を求める署名活動と政府への要請行動をUNI-MLCと連携して実施。今後の計画としては、SNSを活用した青年メンバーとの定期的な情報共有、小グループによるチームワーク養成、スポーツ、ワークショップの実施。青年組合リーダーの育成(役割を与え達成感を得て自信をつけてもらう)に努めていく。
  • カイ・フック・タン委員(シンガポールUNI加盟協):コロナ禍によってシンガポールの若者はいくつかの問題に直面している。デジタル化への対応、コミュニケーションの希薄化、人間関係の希薄化、リモートワークによる長時間労働、メンタル面でのプレッシャー、自宅の環境整備など。シンガポールでは政労使による諮問会議が設立され、例えばメンタルヘルス対策について、個人、チーム、企業それぞれのレベルで取り組めるよう勧告した。信頼関係を築くことがより重要になっている。ワークライフバランスとリモートワーク、個人のバランスを実現する取組みである。
  • ベルナデット・レイズ議長(フィリピンUNI加盟協):パヤタス地区への支援活動として、子どもたちの栄養改善活動、奨学金プログラムを継続していく。現在100人の奨学生がいる。日本の個人および加盟組合からの支援に感謝。昨年ファンドレイジングを行った結果、7610米ドルの資金が集まり、500家族以上への支援をすることができている。
  • ロイ・タパン委員(バングラデシュUNI加盟協):バングラデシュでは、専門家、官僚、研修者等多様なステイクホルダーが参加するデジタル・ファイナンス・フォーラムが設立され、自分も執行委員を務めている。規制に関する取組み、能力開発、官僚のリーダーシップスキル向上、情報共有等を使命とし、学びの場の提供、知識のデータベース化、デジタル金融コンテンツ制作等の活動を行っている。青年もデジタル技術を活用して活動を活性化すべきだ。UNIバングラデシュ加盟協ユースは、デジタル技術を活用した情報共有、ジェンダー平等の啓発、持続環境な労働環境づくり、SDGsの達成、青年ネットワーク強化等を目指して活動していく。
  • キマヤ・ウキダブ委員(インドUNI加盟協):女性のための生理休暇導入に取り組んでいる。「一人が一人を勧誘する」という方法で組合加入者を増やし、自分たちの組合であるという意識向上を図っている。UNI-LCJ/UNIインド加盟協セミナーには多くの青年女性が参加し、自分たちの問題について議論することができた。青年に自らの権利を認識し、組合に入ることのメリットについて教えるウェビナーを開催している。
  • ジョティ・シュレスタ副議長(ネパールUNI加盟協):コロナ禍の中、暴力やメンタルヘルスにおいて若年層の被害が増えている。特に労働者の7割以上を占める非正規雇用やインフォーマル部門労働者の状況は厳しく、社会的保護が必要。非正規、フリーランス労働者を組織化し、声を上げることができる仕組み作りが必要。インフラの課題はあるが、デジタルプラットフォームを活用し、組織化や研修を進めていきたい。
  • ミヒリ・ハプアラチャチ委員(スリランカUNI加盟協):小売部門(スーパー、モール)の若い労働者の組織化に力を入れており、産別労組の結成と団体医療・生命保険の設立を目指しているが度重なるロックダウンにより、大きく影響を受けている。青年の研修や医療支援活動も引き続き取り組んでいきたい。
  • シャーリーン・ペレラ副議長(オーストラリアSDA):小売部門には青年が多く、顧客からのハラスメントに直面することが多いため、カスハラキャンペーンに取り組んでいる。労働者、会社、顧客それぞれへの啓発活動が重要。コロナ禍で青年労働者へのカスハラやセクハラは増えている。マクドナルド労働者への啓発キャンペーンでは、デジタルと対面の併用でコミュニケーションを取り続け、組織化を進めている。デジタル組織化にも注力しており、オンライン組合加入システムを導入したことでこの2年間で大幅に組合員が増加した。


UNI、原爆投下76年目の広島・長崎の犠牲者を追悼

第二次世界大戦中の1945年8月6日に広島、8月9日に長崎に原子爆弾が投下された。原爆投下から76年目を迎えるにあたり、UNIは一瞬にして命を奪われた多くの犠牲者に哀悼の意を表すると共に、その後も長期にわたり放射線の影響を受け続けた被ばく者の苦しみに心を寄せる。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「世界がコロナウィルスという新たな脅威と闘う一方で、このような苦しみが繰り返されないように、平和と核軍縮を訴え続けていかなければならない」と訴えた。

UNIは、人権の基本要件である核兵器のない世界の実現に向けて積極的に取組んでおり、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)にも参加している。人権や労働者の権利を擁護するUNIは、2010年の世界大会を長崎で開催し、軍縮に焦点を当てた議論を行った。

2010年の世界大会前から、UNIは長崎や国際的な平和運動との強い絆を築き、核兵器がもたらす恐怖と破壊力について理解を深めてきた。

またUNIは、核兵器廃絶を目指す世界的なキャンペーンを支援する取組みとして、毎年、平和大使の訪問をUNI本部で受け入れてきた。だが残念なことに、この2年間はコロナ禍のため、平和大使の訪問ができなくなっている。UNIは一日も早いコロナの収束と、平和大使の訪問を切望している。


第20回UNI-LCJユース英語セミナー、初のオンライン開催

UNI-LCJは、「2019~2022年度UNI-LCJアクションプラン」に掲げた「国際労働運動に参加する青年・女性メンバーを更に増やす」という目標に基づき、UNI-LCJユース英語セミナーを継続開催してきた。2006年から過去19回に渡り、2泊または3泊の合宿型の英語漬けセミナーを開催し、のべ600人以上の参加者が参加した。しかし、昨年はコロナ禍により実施を見送らざるを得なかった。今年は、コロナ禍の中、普及したオンライン会議ツールを活用し、UNIらしい「英語漬けで新しいことを見聞きし、交流を図る」目的に近づけるよう、半日のオンラインセミナーとして企画した。

2021年7月20日午後、6組織(印刷労連、情報労連、UAゼンセン、自動車総連、大日本印刷労組、JP労組)から21人(男性11人、女性10人)、情報労連、UAゼンセン、JP労組からアシスタント各1人、UNI本部から講師として、アルケ・ベシガー副書記長、エイドリアン・ドゥルチUNIケア部会担当局長、オヌール・バキールUNI商業部会担当が参加した。

冒頭、松浦議長より英語で激励の挨拶を受けた。続いて、全参加者が自己紹介を行った。

ベシガー副書記長は、UNI概要及びUNIがコロナ禍の間にどのような活動を行ったか、特にリモートワークのガイドライン策定について概説した。その後のグループワークでは、自らの経験から在宅勤務のメリット・デメリットや、リモートワークができない仕事について話し合った。

アルケ・ベシガーUNI副書記長

ドゥルチUNIケア部会担当局長は、医療・介護従事者、食品・薬品・必需品の販売や配達に携わる労働者をはじめ、UNIが代表する様々な業種のエッセンシャルワーカーに、安全を確保し待遇を引き上げるための取組み事例を紹介した。その後のグループワークでは、コロナ禍前後で生活はどのように変わったか、特に若い世代にとって良くなったことや悪くなったことについて話し合った。

エイドリアン・ドゥルチUNIケア部会担当局長

バキールUNI商業部会担当は、職場における暴力・ハラスメント根絶の取組み等、商業部会の活動を具体的に説明した。その後のグループワークでは、コロナ禍で、顧客や上司・同僚との関係で発生した問題について話し合った。

オヌール・バキールUNI商業部会担当

各グループワークの後には、話し合った内容を、各グループの発表者が簡潔にまとめて発表した。

また講師から、コロナ禍における組合員とのコミュニケーションについて参加者に対して質問があり、対面が難しい中、オンライン会議ツールを活用しての試行錯誤、苦労や工夫の好事例が共有された。

最後にUNI講師やアシスタント等から総括を受け、4時間英語漬けというハードなセミナーを終了した。

参加者からは、「短時間でも他組織の参加者とグループワークを通じて交流できた」、「アシスタントからのアドバイスがあり助かった」、「つながらない権利といったコンセプトを初めて聞いて勉強になった」、等の前向きな意見が寄せられた。


UNIインド加盟協女性・青年/UNI-LCJ共同セミナー

2019~2022年度UNI-LCJ「海外活動の方向性」に従い、毎年インドで支援セミナーを開催することとしているが、昨年はコロナ禍で実施できなかった。今年も未だ感染が収束しない中、6月27日にオンラインで開催され、インドから34人、日本からが15人参加した。開会式で、ミリンドUNI-ILC議長は、UNI-LCJの継続的な支援と、アチャリャ地域書記長による講演や野田会長の出席等、UNI Aproの協力に感謝した。松浦UNI-LCJ議長は、未曽有の困難に立ち向かうための連帯を参加者に呼びかけると共に、日印関係がビジネス・経済面で今後ますます発展する中、両国の労働組合が連携を図り、互いの文化や労働組合の活動について理解を深め、それぞれの組合活動に活かしていく意義を強調した。

アチャリャUNI Apro地域書記長は、「コロナ禍・ポストコロナにおける労働組合及びUNIの役割」と題する基調講演を行った。インドの現状や課題について述べ、困難な中でもインドの労働組合が交渉やロビー活動で勝ち取った成果を評価した。また、UNI Aproが注力する女性・青年の育成に協力する形で、インドの女性・青年向けのセミナーを継続しているUNI-LCJに対して感謝した。基調講演に続き、インドの新聞労組、医療労組、IT労組の参加者がそれぞれ、労働組合がコロナ禍に取組んだ活動を報告した。インドでは「つながらない権利」という概念が認知されておらず、在宅勤務により労働時間が長くなり、ストレスが増したという意見が出された。

日本からは3人の講師が講演を行った。景中損保労連事務局次長は、コロナ禍が女性及び若年層に与えた影響と組合の取組みについて説明した。相対的に女性が多く従事する窓口業務や書類を扱う業務はテレワークが難しく、職場の感染防止対策の徹底や、テレワークの環境整備、テレワークが可能な業務の拡大に取組んだ。若年層については従来対面で育成・指導してきたが、リモート環境下での有効な育成・指導方法への柔軟な変更や、社員間のコミュニケーション強化に向けたルール作りを行っている。また、with/afterコロナにおいて、柔軟な働き方を推進する観点からも「長時間労働につながる商習慣」の見直しは有効であり、全ての労働者が働きやすい環境の実現につなげたいとした。

柏木JP労組中央執行委員は、各種統計や連合が実施したアンケート結果等から、コロナ禍の女性に対する影響の深刻さを説明した。連合は有識者を交え、コロナ禍におけるジェンダー平等課題に関する意見交換を実施し、指摘された諸課題について政府に必要な対策を求めていくこととしている。また、コロナ禍にJP労組が交渉で勝ち取った、特別な有給休暇や見舞金支給等の成果についても紹介した。

水野情報労連組織対策局長は、コロナ禍・ポストコロナにおける労働組合のコミュニケーションについて詳細に報告した。コロナを理由に活動を止めないため、感染防止対策の徹底と共に、オンライン活用や業務のデジタル化推進、対話・参加型の取組みに対する工夫、オンライン団交の向き・不向き等、経験に基づく具体的事例を詳細に紹介した。コロナ制約下でのオンラインの取組み成果を活かす多様なコミュニケーションツールの活用により、Face to Faceの取組みを追求しつつ、「つなぐ」役割の強化が重要だ、とまとめた。

インド人参加者からは、下記のような質問やコメントが出された。

  • ビデオ会議を含むテレワークに関する行動基準やガイドラインの有無
  • 郵便局におけるコロナ禍の交代出勤、妊婦や障がい者の保護対策、テレワークの可否等
  • 女性の在宅勤務に関する問題は組合が取組み改善していかなければならないことに同感する
  • オンラインレクやオンラインゲームはクリエイティブな試みだ、是非、インドの組合でも真似したい

この他、インド人参加者からも報告を受けた。

レッカD.M.(郵便労連)は、 コロナ禍でインドの女性が受けた影響について、郵便局の貢献及び職場で女性労働者が直面した課題と郵便労連の取組み、他産業の女性労働者が直面した問題とそれを克服するためのステップ等を報告し、コロナ禍から学んだ教訓でまとめた。

ロヒット・カプール(バローダ銀行管理職労組)は、インドの感染状況の深刻さを報告し、バローダ銀行は、ロックダウン中も預金・引出・送金等の不可欠サービスは提供し続け、中小企業を積極的に支援したことを説明。組合は、貧困層への食料配給、献血、育児中の母親・妊婦・障がい者等の在宅勤務化交渉、メンタルヘルスに関するウェビナー開催、遺族への弔慰金交渉等の成果を報告した。

グループワークでは、①女性・青年が組合に期待すること、②自分たちが貢献できることを議論し、各グループの討議結果が発表された。

①については、若年層や女性の課題を真剣に取り上げてほしい、若年リーダー育成・機会の提供、定期的なコミュニケーションを通じた組合活動の周知、組合員との双方向のコミュニケーションの重視、女性の参画を強化するため、女性だけでなく男性の意識啓発も促すこと等の提言がなされた。②については、若い労働者との信頼関係の構築、組合の意義や活動を正しく従業員に伝え、共感し、自ら積極的に取組むこと、楽しい方法で組合参加を促すアイデアを出し実行すること、SNSの活用、女性委員会の強化等、積極的な意思が表明された。アンジャリ・ベデカーUNI-ILCコーディネータは、短時間でも前向きなグループ討議ができ、良い意見がまとめられたことを称えた。

閉会式では、飛び入り参加した野田UNI Apro会長が、2017年秋の訪印時、成長するインドの勢い、能力とモチベーションの高さに感銘を受けたことを振り返り、インドは世界経済を牽引する存在でもあり、南アジアの組合の強化は、UNI Aproとして最も重要な戦略であると述べた。参加している女性、青年に対しては、女性の価値観や若年層の価値観をUNIの活動に活かしてほしいと激励した。ミリンドUNI-ILC議長は、UNI-LCJ及びUNI Aproの支援にあらためて感謝し、今後も協力関係を深めていきたいと述べた。また、働き方が変わっていく中で、組合役員の経験を活かすと共に、若きリーダーの成長に期待し、共に新しい労働運動をつくっていこうと激励した。森川UNI-LCJ事務局長は、オンライン開催だったからこそ、インド全土から多くの参加が得られ、日本側も講師だけでなく、野田UNI Apro会長をはじめ多くの傍聴が可能になったと述べ、対面開催ができる時まで、コロナ禍で学んだ経験や教訓を活かし、UNI活動を推進していこうとまとめた。


第28回UNI Apro執行委員会、ポストコロナを見据えた活動の展開を確認

2021年5月29日(土)日本時間14:00~18:00、第28回UNI Apro執行委員会がオンラインで開催された。本委員会は、 UNI Apro運営委員会(5月11日)、UNI世界運営委員会(5月19~20日)での重要議題の議論を経て、開催された。委員会では、過去1年のUNI Aproの諸活動を振り返ると共に、2021年度の活動計画・予算を承認した。特に今年は6部会大会を個別にオンライン開催する予定であり、その準備状況についても確認が行われた。

開会にあたり、野田三七夫UNI Apro会長(情報労連)は、 パンデミック発生から2年、感染はいまだ収束せず、様々な活動が制限を受け、労働者の生活が大きな影響を受けている。雇用制度が未成熟な国も多く、既存の格差が更に顕在化しており、包摂的で公正な復興を目指すグローバルな施策が必要だと述べた。吉田ITUC-AP書記長の連帯挨拶に続き、クリスティ・ホフマンUNI書記長が基調講演を行い、この間に行ったUNIの取組み(エッセンシャルワーカーを守る取組み、リモートワークに関する新たな課題、労働安全衛生の重視とCOVID-19を労災認定させる取組み、平等なワクチン接種、アマゾンキャンペーン等)について報告し、コロナ禍において、労働組合があれば、労働者を守れることが示された。組合の重要性をポストコロナに向けて更に強調していかなければならないと述べた。

財政及び人事関連の報告・確認に続いて、ミャンマーにおける民主主義の回復に関する声明及びアジア人へのヘイトに関する声明の採択が行われると共に香港のライハ委員から、香港の民主主義への引き続きの連帯支援要請を受けた。
地域書記長及び各部会/専門委員会担当部長より、前回委員会以降の主要な取組みと、2021年度の計画が報告され、ホビッグ組織化担当部長から、デジタル組織化を中心とした組織化を進め、UNI Aproに組織化センターを設立する旨の報告・提案を受け、確認された。


Youth Rise up!世界青年オンライン・フォーラムが初開催

本フォーラムは、2020年12月にブラジルで開催される予定だった第5回UNI世界青年大会が新型コロナウィルス感染症の感染拡大により延期されたことを受け、2021年6月3~4日の2日間に渡りオンラインで開催された。「ユース・ライズアップ!(立ち上がれ、ユース!)」のスローガンの下、世界70ヵ国・161組織から計505人(代議員208人、オブザーバー49人、ゲスト248人)が参加し、活発な議論を交わした。日本からは、7組織(印刷労連、情報労連、全印刷、UAゼンセン、大日本印刷労組、日放労、JP労組)59人(代議員45人、オブザーバー2人、ゲスト12人、女性比率47パーセント)が出席した。

2021年~2025年の行動計画案に沿った5つのテーマ(社会運動、組織化、組合活動・リーダーシップへの参画、スキルと能力向上、不安定雇用の改善)でセッションが行われ、「組合活動・リーダーシップへの青年の参画」に関するセッションでは、日本のUNI Apro青年委員会メンバー(松波副議長・日放労、齋藤委員・情報労連、藤原委員・UAゼンセン、小野委員・JP労組)が各組織の取組みや課題を報告した他、他のセッションでも発言や質問を行うなど積極的に参加した。また、松波UNI Apro青年委員会副議長は決議委員を務めた他、「社会運動」のセッションでUNI世界青年委員会行動計画案の紹介を行った。

また、UNIの各部会において青年の代表性を高める提案については、各地域青年委員会および世界青年委員会議長・副議長会議で詳細な議論を行った上でUNI世界執行委員会へ提出することを確認した他、2021~2025年の行動計画案を採択して閉会した。


uni logo
最近のコメント
    アーカイブ