ミャンマー軍事政権の代理人に金融制裁を科すべきだ

国際労働組合総連合(ITUC)と金融部門の労働者を代表するUNIは、3月19日、既に金融制裁の対象となっているクーデター指導者が彼らを代理人として利用することを避けるために、ミャンマー軍事政権と密接な関係を持つ金融制裁の対象とすべき23人の名前を公表した。

シャラン・バローITUC書記長は、「これら23人の人々は、米国やその他の国が科した金融制裁を逃れるために将軍達に利用されている。彼らもまた、制裁から逃れさせないために厳しい制裁を受けるべきである。政府には行動する責任があり、銀行やクレジットカード会社を含むその他の金融グループは、政権を支配する残忍な悪党への信用供与や資金のアクセスを遮断すべきである。また、SWIFTなどの決済サービスに対しても、クーデター指導者たちとその関係者との間の支払いを遮断するよう求めている。軍による罪のない人々の殺害や国家の略奪に、企業が加担することは許されない」と述べた。

行動する責任

また世界の組合組織は、ミャワディ銀行、インワ銀行、ミャンマー市民銀行、建設住宅インフラ開発(CHID)銀行等、軍政権が支配している、或いは一部支配している銀行との関係を断つよう、銀行に呼びかけている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のように述べた。「ミャンマーの軍事政権によって殺害された若者や平和的な抗議者の数が増えるにつれ、銀行を含むミャンマーと関係のある全ての企業が、この受け入れがたい暴力を終わらせるための責任を取ることがより一層必要となっている。軍トップの将軍達に対する金融制裁は重要な一歩だが、これだけでは不十分である。我々は、権力中枢のクーデターのリーダー、そしてその暴力から利益を得ようとしている人たちの資金やクレジットへのアクセスを遮断しなければならない。」


UNIと欧州保険業界使用者団体、人工知能(AI)の責任ある利用に取組む共同宣言に署名

2021年3月16日、UNI欧州金融部会は、欧州の保険業界使用者団体である欧州保険協会、BIPAR(国際保険募集人連盟)及びAMICE(ヨーロッパ協同組合・相互保険者協会)と、人工知能(AI)に関する共同宣言に署名し、AIについて業界全体で責任ある倫理的な運用に取組んでいくことに合意した。
本宣言では、AIは人間の能力に取って代わるものではなく、人間の能力を強化するために設計・使用されるべきであり、AIシステムの運用に際しては「人間による制御」の原則に従わなければならないとしている。
署名者は、AIが労働条件の改善や生産性の向上に資することを認識する一方、従業員がAIによって不当な偏見や差別に晒されてはならない点に同意している。
アンジェロ・デクリストUNI世界金融部会担当局長は「当然ながら労働者は、AIが職業生活に侵入してくる可能性について懸念している。この宣言は、責任あるAIに関する一連の原則を確立するものであり、労働者及び雇用を守るだけでなく、労働者がAIの非倫理的使用を求められないようにするものだ」と指摘した。
共同宣言は、バリューチェーン全体における「ピープルプラン(人材開発・人事評価制度)」におけるAIの責任ある運用に初めて言及したものだ。
マイケル・ブドルフセンUNI欧州金融部会議長は、「責任ある方法でAIが開発・運用されることは、保険業界の従業員の労働条件や企業の長期的競争力にとって極めて重要だ。業界全体が、AIの使用条件について労働組合と協力して交渉を行うことを奨励する。例えば、従業員のスキルニーズをマッピングし、キャリアパスやトレーニングの可能性を切り拓くためのAI利用などが挙げられる。」と語る。
また共同宣言では、AIによるデータ使用や処理を行う場合も含め、透明性に関する規則を遵守する重要性が強調されている。
クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「この共同宣言は、職場におけるAI使用に関し、組合及び企業が直面している多くの課題に言及した歓迎すべき声明である。この宣言は、労働組合には新たなテクノロジーから成果を得る能力があることを認めるとともに、採用プロセスやアルゴリズム管理にAIを使用した際に偏見が生じる危険性など、その他の重要な分野についても社会パートナーとの議論が必要であると認識するものだ。前向きで明るい進展だ」と喜んだ。
共同宣言は、18か月におよぶ交渉を経て合意され、欧州保険部門社会対話会議において、欧州委員会の立会いのもと、署名された。
今後も欧州保険業界における社会パートナーは、雇用に関するAI使用の発達と、保険業の従業員や企業への社会的影響について引き続き注視し、議論していくことになる。


アジア人へのヘイトを止めるよう、UNI Apro女性委員会が強い呼びかけ

昨今のアジア人に対するヘイトの高まりは、政府、使用者、労働者、コミュニティが変化を起こす必要性を浮き彫りにしてきた。

人種差別に基づくアジア人への暴力は、パンデミック中に急増した。

コロナ禍に対応すべく、世界中でアジア人がエッセンシャルワーカーとして第一線で働いてきた事実をよそに、アジア人の人間性が体系的に奪われた結果、恐ろしい状況がもたらされ、アジア人は見えざる存在となってしまった。

アリス・チャンUNI Apro機会均等担当部長は「このようなヘイト行為に対し、アクションを起こす必要がある。こうした状況は、女性、特に有色人種の女性が生きていく中で直面する危険を、容赦なく思い起こさせるものだ」と訴える。

言葉の重みは無視できない―不快で冒涜的、人種差別的な言葉の使用を許してはならない!

ミラ・スミラットUNI Apro女性委員会議長は、暴力や人種差別、ヘイトに終止符を打つべく連帯を求め、「誰かが抑圧されている状況は、我々みなが抑圧されているのと同じ事。我々は立ち上がり、団結しなければならない。アジア人へのヘイトを止めよ!」と語気を強めた。

ジュリア・フォックスUNI世界女性委員会副議長は「我々は人種差別の終結を望んでいる。女性の声を聞き、実際の政策や政治に反映させなければならない。変化を生み出す必要がある」と強調した。

さまざまなコミュニティにおけるあらゆる種類のヘイト、暴力、そしてあらゆる形態の体系的人種差別に反対する意識を高めるため、UNI Apro女性委員会は、自らの立場を堅持する。

UNI Aproの女性は、団結して強くなろう!


UNI Apro 東アジア金融労組フォーラム結成準備会合を開催

2021年3月23日(日本時間16:00~18:00)、日本(7組織・16名)、韓国(2組織・5名)、台湾(1組織・1名)、その他(UNI Apro2名、事務局4名)から計28名が出席し、「UNI Apro 東アジア金融労組フォーラム結成準備会合」が開催された。
本準備会合は、2021年10月、日本、韓国、台湾の金融労組が一堂に会して各国の金融部門及び労働者の現状と課題について議論する「第1回UNI Apro東アジア金融労組フォーラム」開催に先立ち、その設立意義や各組織の課題認識を共有する場として開催された。

開会にあたり、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「コロナ禍の中、アジア太平洋地域の労働者は、深刻な課題に直面している。更に憂慮すべきことに、アジアにおいては、対話と民主主義の余地が縮小している。今回、東アジアの3ヶ国が一堂に会し、それぞれから重要な課題提起がなされ、活発な議論の場となることを期待する。」と述べた。

境田道正UNI Apro金融部会議長(損保労連中央執行委員長)は、「新規加盟の台湾TFFUを歓迎する。金融業界は、今ビジネスモデルの変革期にある。リモートワークの増加、つながらない権利など新たな課題の発生など多岐にわたる。労働組合の国際連帯の重要性は高まっており、私たちはこの危機を共に連帯し、乗り越えていきたい。」と述べた。

ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長は、「先人たちの不断の努力によって、UNI Apro金融部会は、活動に主体的に取組んできた。今回、台湾TFFUの加盟により東アジアに新たなグループが結成されることとなった。UNI Apro金融部会の大きな活力となることを期待している。」と述べた。

開会挨拶の後、各組織からそれぞれ、取り巻く環境と課題認識が発表され、質疑応答では、発表内容を深堀する活発な意見交換が行われた。

閉会にあたり、境田議長より、本準備会合のまとめとして、10月の第1回フォーラムに関しては、4つの視点(①デジタル化とFin Tech、②気候変動とESG経営に対する組合活動、③コロナ禍の新たな働き方への対応、④コロナ禍の労働運動・組織化)を持ってフォーラム議題を調整していくことを確認し、会合を締めくくった。


UNI、パキスタンでの組合潰しを止めるようメトロ社に要求

UNI世界商業部会は、メトロハビブ従業員組合のタヒール・メフムード書記長の不当解雇を受け、パキスタンのメトロAG店舗での組合潰しに反対する世界的な連帯キャンペーンを呼びかけている。

UNI世界商業部会は、労働組合、労働者、労働・人権活動家、そして社会正義に関心を持つ世界のあらゆる人々に対し、メフムード書記長の復職をメトロに求めるウェブサイト「レイバー・スタート」でのオンライン請願書への署名を求めている。

また、ドイツに本社を置くハイパーマーケット・チェーン・メトロ社が提唱する「Time for a New Togetherness(新たな一体感を創り出す時)」の取組みを揶揄し、「パキスタンではどうなっている?」と問いかける連帯バナーを持って写真を撮り、ハッシュタグ「#NEWGETHER」を付けてソーシャルメディアに投稿することを呼びかけている。

タヒール・メフムード書記長は、2021年2月、2017年の欠勤を理由に解雇された。また、現職の組合役員の半数近くが、職場や雇用形態の変更、解雇等の警告や通告を受けて会社の標的となっている。

一時期、会社にはUNI加盟ではない第二組合が存在しており、メトロ経営陣は、その第二組合リーダーを解雇し、同組合との団体協約を拒否していた。

2018年、団体交渉権(CBA)のある組合を特定するための投票が行われ、2019年、UNI加盟組織であるメトロハビブ従業員組合がCBAを持つ代表組合として認定された。しかし、団体交渉が始まり、メトロ社労使は、2020年5月までに延べ15回の交渉(5分で終了したものも含め)を行ったが、パキスタン・メトロ社経営陣が誠実に交渉を行わず、組合側からのほぼ全ての公正な要求を拒否したため、団体協約締結には至らなかった。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「我々がコロナ禍による厳しい状況下で労使紛争の解決についてメトロ・グローバル経営陣と協議している間、パキスタンの現地経営陣は、組織的な組合潰しキャンペーンを推し進めた」とし、「労使が団体交渉を行うべき時に、書記長をはじめ組合幹部の不当解雇が行われたという事実は、言語道断であり、世界の労使関係のあらゆる規範と好事例に反するものだ」と憤った。

組合幹部の一人であるサイード・アフマッドは業績不振を理由に解雇されたが、他にも同社の非人道的な評価制度の下、職を失う危機に直面している組合幹部が複数名いる。

更に同局長は「業績成果基準ではなく、管理者の主観的な判断のみに基づく評価制度を想像してみてほしい。労働者は基準を完全に満たすことを期待され、2年連続の目標未達者は、業績不振を理由に解雇される恐れがある。並外れた仕事ぶりで目標以上の業績を達成したとしても、過去12ヶ月間に一方的な警告を受けていれば、労働者は成績不良を理由に解雇される可能性があるのだ」と指摘する。

「まるで地獄のような話だが、これは実際にパキスタン・メトログループが労働者、特に組合幹部や労働運動家を脅迫するために運用している業績評価制度だ。パキスタン・メトロの労働者が公正な団体協約、ディーセントな権利、適切な雇用保障を受けるべきもう一つの理由は、ここにある。」

クリスティ・ホフマンUNI書記長は「組合指導者や労働者に対するメトロ・パキスタンの酷い扱いは全く容認できず、本社のあるドイツにおいては、決して許されないものだ。メトロがタヒールを復職させず、組合潰しをやめず、団体協約の締結を目指して組合と真摯に団体交渉を行わない場合、我々はあらゆる機会を使ってさらなる行動を起こす」と語気を強めた。

UNIは現在、パキスタンの現地パートナーの支援のもと、パキスタンのメトロで脅迫や嫌がらせに関する他の事例について調査中であり、今後、報告書をまとめて発表する予定だ。

オンライン請願(多言語対応)はこちらから
連帯バナーはこちらからダウンロード



コロナ禍の1年を振り返る

WHOが新型コロナウィルスの感染について「世界的大流行(パンデミック)」であると宣言して1年となる3月11日、労働組合は、これがいかに仕事の世界を変えてきたか振り返った。

この重要な節目は、労働者が勝ち取ったものを思い起こす機会であるだけでなく、失ったものを悼む時でもある。同時に、危機によって引き起こされた諸課題に立ち向かうため、次に何をすべきかを考察する時でもある。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のように述べた。「パンデミックによって、世界経済の格差が明るみに出て、一大変革の必要性を露呈させた。ポーランドの老人ホーム、ペルーのスーパーマーケット、フィリピンのコールセンター、そして世界的なテック企業の本社等、世界中の労働者が、ますます集中する企業の権力に対抗しようと結集している。労働者を組織化するのは、コロナ禍で何百万もの労働者に想像を絶する悲劇をもたらしたのと同じ不正が、パンデミックからの復興過程で繰り返されないようにするためだ。」

UNIは2020年、打撃を受けた介護部門の徹底的な見直しを要求し、アマゾン等の企業による権力の濫用に抵抗し、団体交渉を通じて経済のバランスを取り戻すため、世界中で労働組合の動員を後押ししてきた。

UNIは、介護、小売、郵便・ロジスティクス、そしてコールセンター等の部門において、パンデミック中により安全に仕事をするための指針を提示した。メディア及びスポーツ部門でも、安全に仕事を再開させるための詳細な職場復帰手続きについて、組合の交渉を支援した。印刷及び金融部門では、優良事例の収集と社会対話を通じ、加盟組織を支援した。

また、多国籍企業の使用者と連携し、世界中の労働者のために安全基準を設定した。2月には、パンデミックの影響で加速しているリモートワークに関し、団体交渉の指針を発表した。

UNIは、加盟組織と共に、エッセンシャルワーカーのための不可欠な権利を要求した。危機の最初の年に、第一線で働く労働者は、コミュニティに食料が行き渡るようにし、安全で清潔な環境を保つために働き続けた。しかし彼らの仕事の多くは低賃金で、過小評価され、見過ごされてきた。

例えば、個人用防護具の支給を拒否された後に、組織化を行ったトルコのスーパーマーケット労働者は、「安全だとは思わないが、働く以外の選択肢はない」と打ち明けた。

ガーナの介護労働者も変化を求めている。ある助産師は、「特に今、支えてくれる組合が必要だ。仕事はますます厳しくなっている。介護をしながら、同時に使用者と絶えず労働条件交渉を行うことはできない。組合はそんな私達を支えてくれている」と述べた。

ネパールの警備労働者も、権利を尊重してほしいと願っている。ある警備員は「パンデミックの間も、全力でコミュニティを守ってきた。だから私達にも配慮してほしい。私達の仕事にも尊厳がある。私達にも組合に入る権利が必要だ」と訴えた。

ホフマンUNI書記長は、「このパンデミックの間、組合は世の中のためになる力として広く認識されるようになった。組合は、職場で感染拡大防止に尽力し、組合員が安定した収入を維持できるよう闘い、リモートワークのための公正な条件を交渉した。最近では、誰でも平等にワクチンを接種できるよう声を上げている」と述べた。

だが、道のりはまだ長い。

ポーランドの介護労働者は、パンデミック宣言から1年が経とうとする中、「疲労困憊だが満足している」と明かした。「自分の中に、前進していくための新たなエネルギーを見つけた。みんなで力を合わせて取組めば、パンデミックはいつか収束するだろう。」

パンデミックにより、組合運動にも新たなエネルギーが注入され、緊急性が煽られた。経済部門や国境を越え、労働組合はこの好機を捉え、変革を推進するために共に取組みを行っている。パンデミックが収束した時、私達は共により強くなり、より公正な社会を迎えているだろう。


アラバマ州におけるアマゾンの労組潰し作戦に対抗し世界中から連帯

国際労働運動は、米国初のアマゾン労組が結成されるかどうかの瀬戸際に、アラバマ州のアマゾン倉庫労働者に連帯を示すため団結している。

この感動的なビデオをソーシャルメディア上で共有し、情報を広めてほしい。

最も反労組的な企業との闘いに挑んでいる#BAmazonUnionの仲間に、私達が応援していることを知らせるためだ。

「アマゾンの極めて残忍なビジネスの仕方を変えさせるには、昔から組合潰しがあるように、実は昔のやり方と変わらない。力をつけるために組織化し、集団で上司に抵抗する。不利な条件を取り除こうという強い決意が必要だ」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べる。「それを今まさに、アラバマ州ベッセマーのアマゾン労働者が行っている。ライプチヒ、エルプラット、ビゴンザ等世界各地で、何年もの間、労働者が行ってきたように。」

「ベッセマーのアマゾン労働者は、米国の働く仲間を奮い立たせてきた。そして世界中のアマゾンを変革する力となっている。」

ベッセマー労働者が展開する「RWDSU(小売・卸売・百貨店労組)加入キャンペーン」は大きな反響を呼び、スポーツ選手、映画スター、ミュージシャン等が次々と連帯支援を表明した。ついにはバイデン米大統領も連帯を表明した。

UNIの取組みが奏功し、財界からは、70を超える投資会社・機関投資家(総資産6兆米ドル以上)らが、2月、アマゾンに、公的声明から洗脳するような会議、メッセージ、ウェブサイト、現場の掲示板まで、結社の自由に関して労働者と接触するための、あらゆる反労組的な情報発信を止めるよう要求する書簡を提出した。

その書簡で投資家らは、「従業員が、報復や脅迫、嫌がらせを恐れることなく、自らの意思で労働組合または他の合法的な組織を結成する権利、加入する・しない権利を保障する、アマゾンの行動及び努力」に関する透明性の強化についても要求した。

アマゾンが他の米企業と同様、反労組的プロパガンダ(宣伝戦略)や加入を思いとどまらせる説得ビデオ等の汚い戦術を使った反労組的キャンペーンを行い、組合結成に抵抗すればするほど、支援の輪が広がっている。

アマゾンは、管理者や「組合回避コンサルタント」が法律と真実の境界を曖昧にする、威圧的な洗脳会議すら展開してきた。 しかし、このビデオとその背後にある連帯は、世界がアマゾンに注目していることを示している。多くの労働者にとって、今回の組合投票は、直前の米大統領選挙と並び、彼らの人生で最も重要な投票として位置づけられる。自由で公正な投票でなければならない。


世界中で労働者の力を構築してきたUNIの20年を祝う

UNIは、2021年3月9日、20周年記念イベントを開催し、2000万人のメンバーを持つ国際産別労働組織(グローバルユニオン)が労働者の力を構築してきた20年の歴史を振り返り、次の20年を展望した。

司会を務めたアルケ・ベシガーUNI副書記長は、「コロナ禍のため、記念イベントはオンライン開催となったが、世界中の組合役員、活動家、そしてUNIサポーターの皆さんと共にこれまでの数々の素晴らしい成果を称えると共に、連帯の精神を再確認する機会としたい」と挨拶した。

「今日のUNIは、明確なビジョンを持ったリーダー達によって創られ、私達がそのビジョンを一つ一つ実現してきた」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は誇らしげに述べた。

UNI創設に尽力した4つの国際産別労働組織のリーダー、フィリップ・ジェニングス初代UNI書記長(FIET出身)、フィリップ・ボイヤー前UNI副書記長(CI出身)、アドリアーナ・ローゼンツバイク前UNI米州地域書記長(IGF出身)、トニー・レノン前MEI会長がそれぞれ、黎明期から草創期を振り返った。

「私達は、組合の国際協力の在り方をダイナミックなものに変えたいと思った」と、ジェニングス初代UNI書記長は熱く語った。「創設当初から、UNIは新たなミレニアム(千年紀)に生まれた新しい国際産別労働組織なのだとアピールし、結果を出すことにコミットしていた。」

その言葉通り、数々の成果(ブレイキングスルー)がスクリーンに映し出された。第3回UNI世界大会(2010年、長崎)のスローガンでもあった「ブレイキングスルー(突破)!」は、その後、UNIの中で“成果”を表す言葉としてずっと使われている。

これまでに、日本の髙島屋、イオンを含め50社以上の多国籍企業とUNIはグローバル協定(GFA)を締結し、世界中の何百万人もの労働者がこれらの協定の対象となっている。多国籍企業毎に、様々な国の労働組合を結集した同盟(労組アライアンス)が結成され、定期的に経営陣と対話を行っている。アマゾン、テレパフォーマンス等の企業をターゲットに国境を越えた組織化キャンペーンが展開されている。ジェンダー平等の点でもこの間、大きく前進した。労働者のために、ゲームのルールを変えようと、世界中で野心的な取組みを行ってきた。長崎世界大会で満場一致で採択された「核兵器の無い平和な世界」に向けた取組みは、核兵器禁止条約の発効につながった。

「我が米州地域で私は、UNIがどのように変化してきたか、そしてUNIが加盟組織や組合員のために、どのように違いをもたらしてきたかを、身をもって体験した」と、ルーベン・コルティナUNI会長は述べた。

UNIは世界の隅々まで影響力を及ぼしてきた。ナイジェリアのDHL組合員、アルゼンチンの銀行労組組合員、ポーランドの介護労働者、米国の警備員、不当に投獄された韓国の組合役員、マカオのカジノ労働者、マレーシアの放送局の組合役員が次々に、「組合があることで生活が変わった」、「UNIとUNIの仲間によって助けられた」と証言した。

コロナ禍にあって、組合があることはかつてなく重要である。

次の20年に向けて識者から示唆を得るためのパネルディスカッションでは、コロナ危機を克服し、より強い組合となる必要性が強調された。

「私達はこの好機を捉えなければならない」とホフマン書記長は強調した。「労働組合は、コロナ禍の間に、世の中のためになる力として広く認識されるようになった。そして労働者は貧しいままなのに、コロナで暴利を貪る人達がもっと裕福になるのを目の当たりにした。この怒りを集団の力に変える時だ。」

パネルディスカッションにはこの他、オックスファムからガブリエラ・ブシェール・エグゼクティブディレクター、ジャーナリストのオーウェン・ジョーンズ氏、ILO仕事の未来世界委員会メンバーを務めた清家篤慶應義塾大学前学長が加わり、ポストコロナの世界で公正な経済を構築するために、労働組合に期待される役割等を語った。清家教授は、ILO仕事の未来世界委員会報告書から、①人間の潜在能力への投資、②仕事に関わる制度への投資、③ディーセントで持続可能な仕事への投資の拡充が重要であるとし、コロナ禍でこれらへの投資の緊急性が高まったと述べた。

この他、ガイ・ライダーILO(国際労働機関)事務局長、シャラン・バロウITUC(国際労働組合総連合)書記長、ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長、アンヘル・グリアOECD(経済開発協力機構)事務局長、ダニエル・ロゼラ・ニヨン市長らから祝辞を受けた。

UNIの将来は、国際連帯にかかっており、グローバルアクションを通じた労働者のエンパワーメントにかかっている。

UNIは、20周年記念イベントに参加し共に祝ってくださった全ての皆さんに感謝します


EUはプラットフォームワークの偽装請負に終止符を打つ時だ

欧州委員会は、「プラットフォームワークの労働条件に関わる課題に取組むために可能な行動」についての協議を開始した。労働者に偽装請負(偽装自営業)を強要するプラットフォームは、過去10年間にわたり欧州の労働者の不安定雇用を増大させる大きな要因となってきた。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「労働者は労働者だ。ウーバーのロビー活動資金がどれだけあろうとも、このシンプルな事実を変えることはできない。ウーバーは、米カリフォルニアで労働者の権利を取り戻した法律を覆すのに2億ドルを費やした後、今度は欧州で牙を剥こうとしている。欧州委員会は明確な態度を取り、労働者保護の立場を示さなければならない」と主張した。

偽装請負のプラットフォームは長い間、法的なグレーゾーンで運営していると主張してきた。スペイン、フランス、英国、そして最近ではイタリア等、多くの国で、グレーゾーンは存在せず、こうした企業は単に法律に違反しているとの判決が示されてきた。

欧州委員会が協議を開始したまさにその日、ミラノ検察庁は大手フードデリバリー4社に対し、労働者と雇用契約を結ぶよう命じた。ミラノだけでも何千人もの労働者に関わる今回の命令は、EU全体の問題の大きさを示唆している。

これらの企業は、違法行為によって労働者が得るはずの収入を奪い、不正競争によって巨大な市場シェアを獲得してきた。それによって大規模な投資を集め、今度はEUで法を変えようとしている。

レティクUNI欧州地域書記長は次のように糾弾した。「ビジネスモデルとして組織的に法を破っている企業と、組織犯罪は何が違うのか? 長年に渡り労働条件を侵害し、弱体化させた後、偽装請負プラットフォームが規則に違反しているということに、欧州中の裁判所が気付き始めている。EUが今頃になって目を覚まし、こうした強欲な企業にフリーパスを与えるために介入し、労働者には結局、最賃にも満たない時給や手当しか払われないとしたら、歴史的な大失敗だ。欧州委員会は、プラットフォームを介して働いているか否かによらず、労働者を保護しなければならない。欧州では、ウーバーや他の企業がカリフォルニアで義務を免れようとしているようなことはできない。」

団体交渉

基本的労働権を攻撃して公正な競争を弱体化しようとする、偽装請負企業の特定の利益によって決められるデファクトスタンダード(事実上の業界標準)ではなく、労働者を中心としたアプローチを採用すべき時が来ている。その中心は、労働者の団体交渉権が守られ、確実に実行されるようにすることだ。

立証責任

これまで労働者は、自身の権利を行使するために、自らの労働者性を証明すべく裁判所に出向かねばならず、これには個人に莫大な金銭的、時間的コストがかかっていた。UNI欧州は、欧州委員会に対し、この立証責任の所在を反転させることを要求している。もしプラットフォーム企業が労働者を自営業者として分類するならば、企業側こそが、その主張の合法性を証明するため、法廷に出向くべきなのである。

制裁

労働基準監督署と検察官には、労働法を効果的に執行する権限が与えられなければならない。欧州委員会の目標は、未払いの賃金・社会保障費の清算に加えて罰金という形で、労働者に偽装請負を強いる企業に対する真の抑止力となるような制裁を、EU全体で実施することでなければならない。


国際女性デーに、UNIは必要不可欠な権利を要求する#EssentialWomenWorkers

1908年3月8日に、ニューヨークの路上で女性が時短、賃上げ、投票権を求めて行進して以来、依然として女性の権利を求める終わりなき闘いは続いている。昨年来のコロナ禍で、これまで以上にこの闘いは重要なものとなっている。

コロナ禍で地域社会に必要不可欠な仕事の多くを女性が担っている。こうしたエッセンシャルワーカーは、自らの命を危険に晒しながら、在宅看護にあたったり、銀行、スーパーマーケット、郵便局で働いている。また、感染の危険に向き合いながら配達したり、道路やオフィス、学校を安全で清潔に保つために働いている。

しかし、こうした女性労働者は、多くの場合低賃金で十分に評価されていない。有休病気休暇や十分な防護具も支給されていない。だからこそ、今年の国際女性デーにあたって、UNIは、こうした女性のエッセンシャルワーカーと共に、以下の必要不可欠な権利を求める。世界に、組合の力を示そう。組合があることによって、女性は声をあげることができ、支援を得ることができ、成果を勝ち取ることができる。

  • 尊厳のある賃金
  • 暴力なき職場
  • 職場の安全
  • 有給病気休暇
  • 団体交渉と組合による代表
  • 危機の間の特別な対策

こうした女性達の存在をアピールするため、UNIは、女性デーのためのビデオやポスターを#EssentialWomenWorkers をつけてSNSでシェアし、キャンペーンに参加するよう、加盟組織に求めている。

ポスター(日本語、英語):https://1drv.ms/u/s!ArC6XJtdy3sNgaUN_ItBWTd2uPwSpw?e=Jadn3J

ビデオ(英語のみ): https://youtu.be/Y6Td0v_x4bM


uni logo
最近のコメント
    アーカイブ