UNI、多国籍銀行にミャンマーからの資金引揚げを要請

UNIは、スイスのクレディ・スイスやUBS、アメリカのバンク・オブ・アメリカ、JPモルガン・チェース、モルガン・スタンレー、ウェルズ・ファーゴなど、ミャンマー軍事政権に関連した投資を行っている多国籍銀行に対し、2月のクーデターを受けて、同国に保有する株式を至急手放すよう求めている。

当該銀行は、ミャンマー軍部と直接的または長期的につながっている企業や、軍部が支配している国家機関とつながっている企業に、少なくとも10億米ドルを株式投資している。

7月28日、UNIは当該銀行に書簡を送り、次のように述べている。「クーデター後のミャンマーの現状においては、深刻な人権への影響を考慮し、同国でビジネスを行う全ての企業が、緊急かつ強力なデューデリジェンスを行う必要がある。」とし、当該銀行に対して、軍事政権と関係のある企業を保有株式リストから外すよう求めている。なお、米国の銀行に対する書簡には、Committee for Better Banksが共同で署名している。

Bank TrackとJustice for Myanmarが作成した最新の報告書によると、19の国際銀行が、ミャンマー軍事政権とその残虐行為に関連する企業に650億米ドル以上を投資していることが明らかになった。民主化を求めるデモに対する軍の弾圧は強化され、略式処刑を含む数百人の死者が出ているほか、数千人が拘束、拷問、負傷している。最新の国連報告によると、少なくとも75人の子どもが殺害され、最大で1,000人の子どもたちが拘束されている。一方で、国内では新型コロナウイルスの感染者が急増しており、特に政権反対派の多くが収監されている拘置所では、多くの感染者が確認されている。

本書簡は、UNI世界運営委員会が5月21日、ミャンマーのクーデターを最も強い言葉で非難し、「ミャンマーにおける権利と民主主義のための戦いを支援するため可能な限りのことを行う。」との声明を採択したことを受けたものである。
クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「ミャンマーの軍事政権に関連した投資を行っている銀行が、通常通りのビジネスを行っているかのように振舞うことは、断じて許されない。これらの銀行には、流血を止め、同国の民主主義を回復するために全力を尽くす責任がある。ミャンマーの保有株式を売却し、軍事政権の経済力を弱めることで、現在行われている深刻な人権侵害を容認しないという強いシグナルを発信することができる。」と述べた。

アンジェロ・デクリストUNI世界金融部会担当局長は「ミャンマーでのクーデターは世界的に非難されているが、軍事政権と関係のある多国籍銀行には、迅速に行動し、この野蛮な政権との関係を断つことを強く求める。多くの人々が亡くなる中、もはや一刻の猶予もない。」と述べた。

国連ビジネスと人権指導原則(UNGP)及びOECDガイドラインでは、投資家を含むすべての企業は、事業関係を通じて自らが原因となり、助長し、あるいは直接関係して人権への悪影響を及ぼすことに対処または回避するために必要な措置を講じるべきであるとされている。OECD「機関投資家のための責任ある企業行動ガイドライン」によると、「悪影響が確認された場合の適切な対応として、緩和策の試みが失敗した場合、投資家が緩和策を実行できないと判断した場合、及び投資家の方針により排除が決定された場合、あるいは単に重大な悪影響を理由にした場合には、投資を引き揚げることができる。」とされている。