欧州労使協議会とインディテックス・グループ、高齢労働者について画期的な合意

欧州労使協議会とインディテックス・グループは、高齢労働者の雇用課題への対応と職場における年齢多様性の促進について、先駆的な8項目からなる初の合意書に署名した。

本合意には、差別のない採用、労使関係における年齢中立的アプローチ、高齢労働者の知識・経験継承のためのメンター制度導入、および年次労働力分析の実施が含まれる。

この取組みは、職場における高齢者の価値を認識する広範な取組みの一環であり、グループ内で長期キャリアを持つ従業員の経験評価、平等な待遇の確保、世代を超えた人材活用を目的としている。

インディテックスはザラ、プルアンドベア、マッシモ・ドゥッティなどのファッションチェーンを傘下に持つ親会社であり、EU全域に事業を展開している。欧州労使協議会は、地域レベルでの経営陣との連携強化の窓口として、同社事業全体の労働者代表を結集している。

今回の合意を通じ、労使双方が確認したのは、欧州の労働人口の高齢化によって高齢労働者のニーズに合わせた人事政策の調整が必要であり、その経験とインディテックス・グループへの貢献を評価すべきであるという点だ。

そして職場における高齢者の専門的経験が重要な資産であり、仕事の質と満足度を向上させることを強調するとともに、世代間知識共有のツールとしてのデジタル化の役割を明示している。

より具体的には、新たな合意によって以下の分野で進展がもたらされる。
• 年齢・性別・資格に基づく労働力の年次分析の実施
• 採用プロセスにおける年齢中立的な雇用待遇と非差別の確保
• 特定の職務遂行に必要な経験・知識・能力のみを基準とし、年齢に基づく差別禁止の原則に基づく採用
• 加齢に伴う身体的・心理社会的リスクの予防
• 職務内容と労働時間の必要に応じた適応評価。
• 高齢労働者の研修と再資格取得の促進。
• 知識と経験の継承を目的としたメンタリングプログラムの推進。
• 各市場におけるベストプラクティスを分析する共同研究機関の設置。

合意により、インディテックスと欧州労使協議会は、職業人生の全段階における、責任ある包摂的で持続可能な人事管理への取組みを強化する。


UNI書記長、ダボス会議でAI、不平等、良質な雇用について議論

2026年のダボス会議は、グリーンランドと地政学的な断絶に関する懸念と、急速に拡大するAI の利用と開発という 2 つの問題を抱えた状況の中で開催された。

会議では、トランプ米大統領やウクライナのゼレンスキー大統領をはじめとする世界のリーダーによるスピーチが行われた他、AIの倫理、安全性、成長、導入に関するパネルディスカッションも行われた。オックスファムの年次報告書と 世界経済フォーラムによるリスク報告書 は、世界的な不平等は最大のリスクであると同時に、持続不可能なレベルにあるという点で一致している。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、他のグローバルな労働組合指導者らとともに、今日の世界が直面する重要な課題に対処する上で、労働者、労働組合、団体交渉が重要であるという統一したメッセージを発信した。

「ダボス会議に参加している労働組合の代表者はほんの数人だが、フォーラムのあちこちで、あらゆる機会を利用し、我々は労働組合と経済的な公正を支持する声を上げてきた」と述べるホフマンUNI書記長は、世界各国のメディアで、トランプ政権による(特にテクノロジーの分野での)規制上の安全策を後退させようとする圧力を非難するとともに、労働者が労働市場で持つべき力の一層の強化を主張した。

『中産階級を守れるか?』と題したパネル討論の中でホフマン書記長は、グローバル経済における良質な雇用創出の課題と、人工知能に関して高まっている労働者の不安について言及した。

そして「AIが津波のような混乱を引き起こすと言われており、我々は備える必要がある。その準備の一環として、使用者が従業員を解雇せずに雇用を維持し、労働者の能力を強化できるよう、インセンティブを与えるべきだ」と訴えた。AIによる利益の分配は、AIが労働者に与える影響に関するもう一つの重要な要素である。

ホフマン書記長は、 「AIを活用して生産性が向上した場合、その富がどう再分配されるかが重大な問題だ。新たに生み出された利益はどこへ行き、労働者がその分け前を得られるようにするにはどうすべきか?(‥‥中略‥‥)利益が巨大テック企業やAIを導入・活用する企業だけに集中してはならない」と問いかけ、その解決策は革新的な公共政策と労働者の権限拡大にあると主張した。だが、超富裕層とその他大勢の格差は拡大し続けており、団体交渉を求める労働者と実際にそれを実現している労働者の数にも差が広がっている。そして「労働者は組合を望んでいるが、組織化と交渉の障壁は依然として存在する」と指摘した。

『誰もが取り残されてしまうのか?』と題したパネルディスカッションの中で同書記長は、職場で女性と男性が直面する二重の危機を検証し、女性の地位向上が男性の犠牲の上に成り立っているという見解を否定した。そして賃金や安定した正規雇用へのアクセスにおいて、女性はグローバルレベルで依然として大きく遅れを取っている点を強調し、「我々の世界では、女性が家庭内で直面する負担に対処するための構造的な対策は何一つ講じられていない。育児や介護といったケアの体制が不十分だ。これが女性をパートタイム労働や柔軟な働き方に追い込み、特にコロナ禍後は失業へと追いやっている。ジェンダー格差を解消したいなら、この問題に何らかの対策を講じなければならない」と主張した。


UNI、インド銀行労組の全国ストに連帯

UNIは、銀行部門における週5日労働を要求するため2026年1月27日に全国規模のストライキを準備しているインド銀行労連(UFBU)傘下の組合——AIBEA、AIBOC、AIBOA、BEFI、INBEF、INBOC、NOBW、NOBO、NCBE——に対し、完全な連帯を表明する。

ニューデリーでインド銀行協会(IBA)、金融サービス局(DFS)、財務省、銀行経営陣の代表者との間で実施された調停協議が失敗に終わったことを受け、今回のストライキが実施される。中央労働委員会の委員長が座長を務めた詳細な協議にもかかわらず、具体的な合意は得られず、UFBUはストライキの実施を決めた。このストライキは、慢性的な人員不足、拡大する業務量、高まるコンプライアンス要求、過酷な業績目標による強いプレッシャー下で働く銀行従業員の不満の高まりを反映したものだ。組合側は、長期にわたる過重労働が労働者の心身の健康に深刻な悪影響を及ぼす一方、公的銀行制度の持続可能性を損なっていると警告している。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は「UNI Aproは、週5日勤務を求めて集団行動を起こすインドの銀行労働者に全面的な連帯を表明する。これは労働の尊厳、労働者の健康、持続可能な公的銀行制度に関わる正当かつ実現が待ち望まれてきた要求だ。疲労と過重労働の上に築かれた金融システムは強固なものになれない。銀行従業員は世界の多くの部門で既に実現されているワークライフバランスを享受するに値する」とコメントした。

この立場に共鳴し、L・チャンドラセカラ全インド銀行従業員連盟(NCBE)書記長は、「ほぼ10年間にわたり、銀行従業員は辛抱強く待ち、建設的な交渉に臨み、公共の利益のために長時間労働さえも受け入れてきた。合意が成立し正式な勧告がなされているにもかかわらず、銀行部門での週5日勤務の実施はずっと遅れてきた。従業員は自らの健康と尊厳、そして銀行システムの持続可能性を守るため、集団行動を取る以外に選択肢がない」と主張する。

UNIは、週5日勤務の要求が国際労働基準と世界的な慣行に完全に合致することを強調する。世界中の銀行システムや公共機関が、規制された労働時間、十分な休息、ワークライフバランスが効率性、説明責任、制度的レジリエンスにとって不可欠であるとの認識を強めている。争議の核心は、団体交渉を通じて既に合意された内容の実施が継続的に遅延している点にある。直近の二者間交渉において、銀行労組は週5日勤務への移行を円滑化するため、労働時間の再構築(労働時間の延長を含む)に合意した。この枠組みはインド銀行協会が署名した合意案で正式に推奨されたものの、政府の承認は未だ保留中である。長年にわたる交渉、見送られてきた労働争議、そして果たされなかった約束を経て、銀行労組は集団行動以外に選択肢が残されていないと表明している。


EU は、外圧に抗するデンマークとグリーンランドを支持すべき

UNI欧州は、欧州労働組合連盟(ETUC) およびその北欧加盟組織とともに、グリーンランド全国労働組合連盟(SIK)およびグリーンランド国民を全面的に支持する。グリーンランドは北欧共同体の一部であり、その国民は自らの将来を決定する疑う余地のない権利を有している。これには、外部の圧力や脅威から解放され、安全に暮らすという基本的権利も含まれる。

ETUC と同様、UNI欧州はドナルド・トランプ米大統領による容認しがたい政治的・経済的圧力に直面しているデンマークとグリーンランドに全面的な連帯を表明する。脅迫、威嚇、貿易措置によって欧州を威圧しようとする試みは、主権、民主主義、そしてルールに基づく国際秩序に対する直接的な挑戦である。国境、主権、自己決定は交渉の材料ではなく、欧州が断固として守らなければならない国際法の中核的な原則である。

貿易政策は、民主的な選択や領土の完全性を損なうための武器として決して利用されてはならない。そのような行為は信頼を損ない、国際関係を不安定にし、最終的には大西洋の両側の労働者に害を及ぼす。昨年課された大幅な関税引き上げに加えて、米大統領が提案するようなさらなる引き上げは、生産と雇用に打撃を与えるだろう。

このような状況において、我々は欧州機関に対し、明確かつ一致団結した決意をもって対応するよう求める。欧州議会は米国との間で協定の採択を保留すべきである。強制的な圧力が加えられている状況下で通常通り進めることは不可能だ。パートナーと国際ルールへの尊重こそが、貿易関係の維持・深化の前提条件である。

さらに我々は、理事会に対しEUの対抗措置(いわゆる「貿易バズーカ」)発動の準備態勢を整えるよう要請する。その信頼性は、欧州の利益・価値観・労働者が攻撃を受けた際に意思決定者がこれを発動する意思があるか否かにかかっている。

ETUCは以前より、労働者・雇用・産業基盤の保護に向けた必要な付随措置を欧州委員会及び加盟国に要請してきた。これには影響を受ける産業の保護、労働者・地域社会の支援、そして対応策が従業員への負担転嫁や労働基準の低下を招かないようにすることが含まれる。

欧州は雇用と生産能力を守るため断固たる行動を取る準備を整えねばならない。労働者を保護し、所得を安定させ、混乱に直面する産業やサービスを支援するためには、SUREプログラムと同等の野心と規模を持つ強力な共通手段が必要である。EU公共調達指令の改定を控えた状況において、UNI 欧州は公共契約を通じた団体交渉の強化の重要性を強調する。

欧州の強さは、その結束力と労働者にある。主権を守り、平和と雇用を守ることは、常に一体となって進められなければならない。


リ・チャクヤン裁判に関するグローバルユニオン評議会の声明

労働組合指導者として結社の自由を行使したとして、解散した香港労働組合連盟(HKCTU)のリ・チャクヤン書記長が2026年1月21日、再び法廷で裁判に直面している。同氏は中国国家権力転覆扇動罪で起訴され、有罪判決の場合10年の懲役刑となる。

グローバルユニオン評議会評議会(CGU)は、国際労働組合運動を代表し、リー同志との揺るぎない連帯を表明する。労働組合活動家は人権擁護者であり、犯罪者ではない。民主主義、人権、非暴力闘争への信念を貫くリー同志への支持を表明する。我々は、香港で抑圧下にある他の労働組合活動家、市民社会関係者、人権擁護者たちに連帯する。

同氏は国際労働組合運動から広く尊敬される著名な労働組合活動家であり、労働者の権利擁護と香港における独立系労働組合運動の構築にコミットしてきた。1989年に中国で起きた民主化運動に対する天安門事件の残虐な弾圧を証言し、中国における結社の自由と民主的改革の権利を訴え続けることが彼の生涯をかける使命である。

同氏は2019年に香港で起きた行政長官の普通選挙を求める大規模抗議運動において、政治的動機に基づき公的集会を組織した罪で2021年に有罪判決を受けた。そして現在、別の罪で20ヶ月の刑期を終えた後、4年間の裁判前拘留を経て再び法廷に立っている。

国家転覆罪は、香港の民主化運動を弾圧するため2020年に中国が制定した「香港国家安全維持法」に規定されている。

CGUは、リー氏およびその他の民主活動家・人権擁護者に対する起訴を強く非難し、即時釈放を求める。民主主義と基本的人権を求めて結社の自由と集会の自由を行使することは、平和、社会進歩、より広範な自由を促進する。これは国連憲章やその他の国際人権文書に沿ったものであり、犯罪ではない。リー氏らに起きていることは理不尽極まりない事態であり、国際的に保護された権利を行使しただけで恣意的な拘禁や刑事制裁を受けてよい者など存在しない。

我々は、国家安全維持法の施行後、香港で急速に悪化する人権状況に対し、改めて深い懸念を表明する。労働組合員、活動家、ジャーナリスト、人権擁護の活動家は、広範に定義された「国家転覆」「外国勢力との共謀」「反逆」などの罪に問われ、8名の独立系労働組合員が19ヶ月から81ヶ月の長期刑を宣告された。

200以上の労働組合、市民社会組織、独立系報道機関が、国家が組織的に仕組んだ誹謗中傷、脅迫、犯罪化の結果、解散を余儀なくされている。

国家安全維持法は香港の境界を越えて適用され、正当な活動の結果として亡命を余儀なくされた者たちにさらなる恐怖を植え付け、海外で人権・民主化活動を継続する者たちに自己検閲と萎縮効果をもたらす環境を生み出している。

香港政府は、基本的人権と市民的自由を行使する個人に対する国家安全維持法と刑事訴追の適用を直ちに停止しなければならない。政府は国家安全維持法、国家安全条例、および香港市民の基本的人権を侵害・制限する全ての法律を廃止すべきである。

我々は世界の加盟組織に対し、香港の労働組合員や抑圧下にある労働者との連帯を示し、人権・民主化活動のために起訴または投獄されている全ての者の即時かつ無条件の釈放を要求するよう呼びかける。
本声明はグローバルユニオン評議会(CGU)による共同声明であり、下記組織が署名した:

国際建設林業労働組合(BWI)
教育インターナショナル(EI)
国際芸術エンターテイメント連盟(IAEA)
インダストリオール・グローバルユニオン
国際ジャーナリスト連盟(IFJ)
国際運輸労連(ITF)
国際労働組合総連合(ITUC)
国際食品関連産業労働組合連合会
国際公務労連(PSI)
OECD労働組合諮問委員会(OECD-TUAC)
UNI グローバルユニオン
国際家事労働者連盟 (IDWF)


オーストラリアのケア労働者、夜勤に関する画期的な訴訟に勝利!

オーストラリアの介護・障がい者支援に関わる労働者が、 大きな勝利を収めた。 使用者による夜間「宿泊勤務」の格下げ要求を労働審判所が却下したのだ。労働組合は、この格下げが賃金削減につながり、労働者と利用者の安全を損なうと警告してきた。

2026年1月14日に公表された判決で、最低労働基準を設定・執行する機関であるオーストラリア公正労働委員会は、社会福祉・地域サービス分野における夜間勤務の分類と賃金支払いに関する争議において、労働組合側の主張を支持した。

この訴訟は、使用者団体であるオーストラリア産業グループ(Ai Group)が宿泊勤務を労働時間ではなく無給の「休憩」と再定義しようとしたことを受け、オーストラリアサービス組合(ASU)などが2024年半ばに提訴したものである。

アラン・サブレUNI世界ケア部会担当局長は、「これはオーストラリアの労働者だけでなく、世界中でケアにかかわる労働者にとって重要な勝利だ。世界中の使用者は労働コスト削減のため、労働と休息の境界を曖昧にしようとしている。今回の判決は明確なメッセージだ。つまり、使用者の管理下にある時間は労働時間であり、公正な賃金が支払われなければならないということだ」と述べた。

宿泊勤務は世界中の介護業務で一般的である。労働者は利用者の自宅や介護施設に一晩(通常8時間)滞在し、夜間支援が必要な場合に備え対応する義務を負う。労働者は職場を離れることができず、障がい者、養護施設の子ども、家庭内暴力の被害者など、脆弱な立場にある人々の安全と福祉に責任を負っている。

使用者側は、睡眠時間は労働時間に含まれないと主張した。これに対し労働組合側は、宿泊勤務を休憩時間とみなせば、労働者は時間外手当や割増賃金を剥奪され、使用者は適切な休息なしに(場合によっては丸一日を超える)極端に長い勤務シフトを組めるようになると反論した。

公正労働委員会の決定はこの手法を阻止し、賃金と労働条件の法的最低基準を定めるオーストラリアの業界別賃金協定制度下における、休憩時間・残業・割増賃金の現行最低基準を維持した。

この訴訟はASUによる全国的な運動を呼び起こし、職場行動・集会・数千人の労働者が参加する署名活動などが展開された。労働組合はこの訴訟を契機に、宿泊手当の増額や清潔で安全な宿泊施設の提供など、より広範な要求を推進した。

労働組合は、慢性的な人手不足、燃え尽き症候群、高い離職率に直面する介護業界において、この判決は重要な先例になると指摘した。そして賃金や休息の保護を弱めることは、世界のケア労働力の危機をさらに深刻化させるだけだと警告した。


ネパールICT部門で8年間の社会対話が正式化

ネパール情報通信技術労組(UNICTS Nepal)とネパール商工会議所(NCC)は、ネパール通信大臣立会いのもと、新たな合意により8年間にわたる社会対話を正式に締結した。

2026年1月6日、ジャグディシュ・カレル通信情報技術相が立会う中、クシュアル・レグミUNICTSネパール書記長とビギャン・ラジ・シュレスタNCC ICT委員会議長が覚書に署名した。

本合意により、労使紛争や職場問題に対処する合同委員会をはじめとする正式な枠組みが確立される。さらに、急速なデジタル化が進む同部門において、新たなテクノロジーに対応できる労働者を育成するための共同研修プログラムも実施される。

レグミ書記長は今回の合意について「ICT労働者にとって歴史的成果」と称し、「この覚書は労働者に有利な内容であり、使用者側からのこれほど一致した合意は稀である。これはUNICTSが8年以上にわたり継続してきた社会対話の成果と、労使間の強固な関係を反映している」と述べた。

このプロセスは、シャンカール・ラミッチャンUNICTS委員長、カムレシュ・アグラワルNCC会長、アロク・マラUNIネパール加盟協コーディネータ兼事務局長の支援を受けて推進された。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、「急速な技術変化に対応する中、社会対話メカニズムの強化は戦略的優先課題である。この覚書は、デジタル経済におけるディーセントワークと労働者の権利を確保するため、労使が如何に協力し得るかを示すものだ」と祝意を示した。

ちょうど2026年1月下旬にダボスで開催されている世界経済フォーラムで、クリスティ・ホフマンUNI書記長は、政府と使用者がAIによる雇用喪失に危険なほど準備されていない状態にあると警告し、技術的混乱を管理するためにより強力な団体交渉メカニズムと社会対話の構造が必要であると訴えている。ネパールにおける新たな社会対話の枠組みは、技術変化が加速する中、同書記長が提唱する積極的アプローチに向けた一歩となった。


「AI対策の遅れは不平等を助長」UNI書記長が警告

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、2026年1月19日からスイス・ダボスで開催される世界経済フォーラム(WEF)に出席し、労働者が複合的な危機-加速するAIによる雇用喪失と、権力を集中させ不平等を深刻化させる極右のテクノ権威主義の台頭に直面していること-について、警鐘を鳴らす予定だ。

WEFのリスク報告書は、AIによる悪影響を最大の脅威として挙げている。ホフマン書記長は2026年が重大な転換点となると主張しており、AIによる雇用喪失は政府や機関が対応できる範囲をはるかに超える規模で加速し、発生するという。

同書記長は、「過去数年間でAIに数千億ドルを投じた株主やCEOは、2026年にこの投資の回収を求めるだろう。これは短期間での世界的な労働市場の再編を意味する可能性がある。だが変化の速度がどのようなものであれ、最終的に大規模な職の置き換えが起こることは誰もが認めるところだ」と述べ、政府・使用者・国際機関が迫り来る事態に危険なほど準備不足であると警告する。

「この変革がもたらす社会的影響に対処する準備が全く整っていないし、混乱のコストを誰が負担するかについて真剣な議論は、ほとんど行われていない。政府は新たな税制と公共投資を準備すべきだ。使用者は労働組合や団体交渉に抵抗することをやめなければならない。労働者は労働条件について交渉し、自らの未来を構築できるようにしなければならない」と述べた。

さらにホフマン書記長は、AIブームが「民間企業の利益と社会的・環境的損害の公的負担」というおなじみの憂慮すべきパターンを辿っていると指摘する。「水使用量、電力需要、炭素汚染、良質な雇用の破壊といったAIのコストを、億万長者のテック寡頭勢力が外部化することを許してはならない。『共有の繁栄』という空虚な言葉が繰り返されるが、利益を再分配する計画は存在しない。大多数の労働者は使用者との団体交渉力を欠いている。これは特にホワイトカラーやテック労働者に当てはまり、彼らは既にAIの破壊的影響を真っ先に受けている」

ホフマン書記長は、「テック企業は社会的コストの管理は政府の役割だと主張している。だが同時に彼らは、国家権力を掌握し、自らの利益に沿う政策形成を図っている。地域社会が混乱を乗り切るには、より強固なセーフティネットが必要であり、AIに対する厳しい規制が緊急に求められている。それにもかかわらず我々はが目撃しているのは、労働組合を攻撃し、規制を弱体化させ、権力をさらに集中させるテクノ権威主義の台頭だ。今なされる選択が、AIが共有の進歩をもたらすか、権力の固定化をもたらすかを決定する。もし我々が『様子を見る』ことを選ぶなら、それは不平等に勝利を許す決断となるだろう」と強い警鐘を鳴らした。


韓国サービス労連、監視強化を受けるクーパンについて反組合慣行への懸念を改めて表明

「韓国のAmazon」と呼ばれるクーパンに対する監視が強化されている。同社では最近、2025年6月から11月にかけて顧客データが大規模流出したことが発覚した。影響を受けた顧客は3370万人に上る。

デラウェア州に法人登記し、ニューヨーク証券取引所に上場するクーパンは、韓国子会社クーパン株式会社を100%保有し、同社が事業と収益の大部分を担っている。現在、投資家への開示遅延をめぐり米国で証券集団訴訟に直面している。公表後の株価急落により、時価総額80億米ドルが消失した。

韓国当局も同時にサイバーセキュリティ不備を調査中であり、これを受けて韓国CEOが辞任し、影響を受けた顧客への11億7000万ウォン相当のバウチャー補償計画が策定された。

UNI加盟組織である韓国サービス労連(KFSU)は、クーパンの宅配・配送サービス従業員を代表している。同労組は、組織的な反組合的慣行を行う敵対的な最近の経営実態に警鐘を鳴らしている。フルフィルメントセンター(物流センター)の労働者は、国際運輸労連(ITF)の加盟組織である韓国公共サービス運輸労組(KPTU)に加盟している。

職場での死亡事故と隠蔽疑惑

KFSUによれば、過去5年間で29人のクーパン労働者が死亡している。同労組は、クーパンが労働条件の改善よりも隠蔽を優先し、労災を隠蔽するためのマニュアルを作成したと主張している。KFSUは、2020年の労働者死亡事故を政府調査官が検証した際、創業者兼CEOのキム・ボム氏が「自身の苦心の痕跡が明るみに出るのを防ぐよう」スタッフに指示したと主張している。さらに、労働組合を「経営リスク」と定義し、組合結成を阻止するための会社分割計画を記した内部文書を入手したと述べている。

労働条件とビジネスモデル

KFSUは、同社のビジネスモデルが「労働者の生命と安全を保障せずに当日配送・早朝配送を約束する」構造であるため、労働者を危険なレベルの過重労働に晒していると主張している。クーパンの物流センターでは、携帯電話使用禁止の施設内で長時間労働が報告されており、配送員は休む間もなく夜間シフトや休日出勤を強いられているという。

国際展開への懸念

KFSUは、クーパンが台湾で3つの主要物流センターを建設し市場シェアを拡大する中、同社の問題のある労働慣行が国際的に再現される恐れがあると警告している。同社は以前、日本への進出を試み、2021年6月から2023年3月まで事業を展開した後、撤退している。

組合の要求

UNI と KFSUは、クーパンに対して以下を求めている。

  1. 反労働慣行を止め、繰り返される過労死を防ぐための基本的な措置を実施すること
  2. 労災隠蔽疑惑に関する事実を明らかにし、労働者遺族に謝罪すること
  3. 違法行為や隠蔽疑惑に関する政府の調査に協力すること

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「労働者は、株主や企業の盲目的な利益追求のために命を落とすのではなく、自分自身とその家族のために、まともな生活を送るために働くべきだ。我々は、クーパンの反組合的な考え方に反対するKFSUの呼びかけと取組みを強く支持する。また過労により亡くなったクーパン労働者の全てのご家族に、心よりお悔やみ申し上げる」と述べた。


欧州銀行部門の社会パートナー、暴力とハラスメントに関する画期的な声明に署名

UNI 欧州金融部会と欧州の銀行産業の使用者団体が、部門全体におけるより安全で敬意ある職場環境の実現に向けた共同の取り組みについて正式合意し、欧州の銀行部門において暴力やハラスメントが許されないことを改めて強調した。

2026年1月15日、ベルギー・ブリュッセルにてUNI欧州金融部会と欧州の銀行部門の使用者団体(EBF、ESBG、EACB)は、職場における暴力・ハラスメントの防止に関する共同声明に正式署名した。欧州全域における従業員保護と敬意の払われた職場環境促進に向けた大きな前進となった。

本声明は、ジェンダーに基づく暴力、ドメスティック・バイオレンス、第三者による暴力、職場ハラスメントに対処し、予防・特定・支援策を示している。また、ILO第190号条約、EU女性権利ロードマップ、欧州評議会女性に対する暴力防止条約など、EU及び国際的な主要枠組みと整合するものだ。UNI欧州の職場における暴力・ハラスメント根絶に関する部会横断ガイドラインを基盤としている。

アルネ・ホーシュタインUNI欧州金融部会銀行部門社会対話コーディネーターは、「欧州の銀行業界で働くすべての人が、安全で敬意に満ち、あらゆる形態の暴力やハラスメントのない職場で働くに値する存在だ。この声明は、ジェンダーに配慮したアプローチ、リスク評価、予防戦略が職場の安全に不可欠であることを保証するもの。社会対話は機能するのであり、使用者、労働組合、EUパートナーが協力すれば、より強力で信頼性の高い、持続可能な成果が生まれる」と指摘した。

共同宣言は、労働安全衛生に対する使用者の主な責任を強調すると同時に、予防・支援措置の実施における社会対話と団体協約の重要な役割を認識している。必要とされる研修、報告手続き、被害者支援、柔軟な勤務形態について、明確な基準を定めている。

イェンス・タウ欧州銀行連盟(EBF)欧州社会問題銀行委員会委員長兼AGV Banken(ドイツの民間銀行使用者団体)副理事長は「すべての従業員は、安全で尊重され、価値を認められる環境で働く権利を有する」と述べ、「暴力やハラスメントは我々の業界に存在すべきではない。その防止は道義的義務であるだけでなく、法的義務であり、信頼とウェルビーイングを強化し、高品質で長期的な業績の基盤となるオープンで友好的な職場環境を確保する経済的要請でもある」と指摘した。

マイケル・ブドルフセンUNI欧州金融部会議長は今回の合意を歓迎し、「この共同声明は対話と協力の力を証明するものだ。この原則に共同で取組むことで、従業員が暴力やハラスメントを恐れずに活躍できる職場が創出される。これは欧州全域の労働者にとって具体的な前進だ」と述べた。

また、エルケ・マエスUNI欧州金融部会副議長も、「予防、研修、支援が鍵となる。本声明によって全ての従業員が、尊厳、健康、ウェルビーイングを守る仕組みを利用できるようになる。銀行業界で社会対話が具体的な成果を生んだことを誇りに思う」と付言した。

署名により新たな実施段階に入り、全ての当事者は声明を国・部門・企業レベルでの実践的行動に移すことになる。UNI欧州金融部会は進捗を注視し、ベストプラクティスを共有し、加盟組織と使用者が職場の安全・尊厳・包摂性を強化する支援を継続する。

モーリーン・ヒックUNI欧州金融部会担当部長は「この共同声明は単なる紙の上の言葉ではなく、変革に向けた青写真だ。我々の今後の課題は、リスク評価から被害者支援に至るあらゆる措置が一貫して効果的に適用されるようにすることだ。共に取組むことで、欧州の銀行を全ての人にとってより安全な職場にすることができる」と強調した。


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