
2026年5月5日、世界中の郵便労働者を代表する労働組合の指導者がスイス・ニヨンのUNI本部に集結し、ユニバーサルサービス義務(USO)と、定期的かつ手頃な価格で郵便配達を受ける権利を守るために団結するよう、強く呼びかけた。
何世代にもわたる公的投資によって築き上げられた郵便ネットワークに対し、各国政府がさらなる民営化と規制緩和を推進しようとする中、USOは世界的に脅威にさらされている。
ジャン・シンプソンUNI世界郵便・ロジスティクス部会議長(カナダ郵便労組委員長)は、「USOは単なる規制の枠組みではなく、公共郵便サービスの基盤そのものであり、居住地や所得に関わらず、すべての人が重要な通信・配達サービスを利用できることを保証するもの。USOによって、郵便サービスが単なる商業的機会ではなく、公共財であり続けることができている」と述べた。
クリスティ・ホフマンUNI書記長は、郵便サービスが国の財であることを認めつつも、慢心してはならないと警告し、「郵便サービスは解体されるのではなく、近代化されるべきだ。大企業による独占的な支配ではなく、公正な競争を通じて拡大されるべきだ。USOを守り抜く闘いに勝利できると信じているが、それは集団行動を通じてのみ実現可能だ」と強調した。
欧州委員会が郵便サービスと民間事業者の将来的な規制を決定する新たな「デリバリー法」を審議する中、欧州におけるUSOの将来は危うい状況にある。世界の他の地域と同様、Eコマースの台頭に伴い、書簡の取扱量は激減する一方で、小包の配送量は急増している。
オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「これは郵便部門と我々の大陸の未来にとって決定的な瞬間だ。(‥中略‥)180万人の雇用が危機に瀕している。EUデリバリー法は単なる技術的な案件ではなく、政治的な選択だ。小包はUSOの一部でなければならない。我々は団体交渉、質の高い雇用、そして公平な競争環境を求めている」と訴えた。
前進への道としての多角化
欧州各国の郵便事業者を代表するPostEuropのマルゴー・マイディンガー氏は、UNI欧州との共同プロジェクト「2030年の郵便部門:欧州の社会パートナーが展望する産業の未来」の調査結果を発表した。例として、金融サービス、医療、社会福祉、観光、緊急対応などが挙げられ、これらは郵便労働者が持つ地域に関する比類なき知識を活用するものだ。

会議では、事業の多角化こそが郵便事業の近代化とUSOの維持の鍵であることが強調された。ガーナCWUのジョセフ・ヤオ・ホトル書記長は、ガーナ・ポストが、その地理的範囲と社会的信頼を活用して金融サービスを提供している状況について説明した。これには、特に遠隔地やアクセス困難な地域において、海外からの送金に依存するコミュニティにサービスを提供する送金会社との提携も含まれる。
インドNAPEのシヴァジ・ヴァシレディ書記長は、心強いニュースを伝えた。インドでは、金融サービスと小包配送の成長に牽引され、郵便事業が拡大している。信頼とネットワークの広さにより、公的事業者は民間競合他社に対して優位性を保っている。
強靭かつ民主的なサービス
不確実な世界において、郵便ネットワークの強靭性はかつてないほど不可欠となっている。万国郵便連合(UPU)のスーザン・C・アレクサンダー氏は、2つの鮮明な事例を挙げた。一つは、郵便ネットワークが医療物資やその他の物資の流通を維持したCOVID-19パンデミック時、もう一つは、最前線の兵士たちが家族からの小包に依存している現在進行中のウクライナ戦争である。公的郵便サービスは、他者が行かない、あるいは行けない場所へも荷物を届けている。
スティーブン・デマッテオ氏は、米国の郵便労組であるAPWU(内勤労組)とNALC(外勤労組)を代表して報告を行った。その中で、民主主義の維持における米国郵便公社(USPS)の中心的役割が強調された。2024年には、アメリカ人の3人に1人近くが郵便投票を行い、その総数は4,800万票に達した。同氏は、郵便投票は安全かつ確実で信頼されており、不正事例は事実上皆無であると述べた。
ラストマイルの経済学
Syndexの研究員であるフェバス・フルー氏は、アマゾンのような企業はその規模ゆえに小包配送市場全体の基調を決定づけ、ラストマイル配送事業者に対し、賃金や労働条件の面での「底辺への競争」を強いていると指摘した。
欧州郵便社会対話委員会の副委員長を務めるステファン・シェヴェ氏(フランス、CFDT)は、単純な例えを挙げ「バスに乗る際、金持ちでも貧乏人でも料金は同じだ。ルールを復活させ、USOを再導入し、この公共サービスを利用するすべての企業と関係者が、公共サービスに貢献できるようにすべきだ」と主張した。
年間20億個の小包を配送するジオポストのクレール・クエ規制担当副部長は、大手民間事業者の視点から次のように述べた。DPDの親会社は50カ国で5万人を雇用し、12万人の自営配送業者を主なビジネスモデルとして活用している。そして、人権問題に取り組むだけでなく、同社がUNIと締結した、下請けを1階層に限定する画期的なグローバル協定について言及した。
小包配送に関して、ドイツのUNI加盟組織ver.diのウヴェ・ケプケ氏は、2つの具体的な要求を提起した。それは、重量の表示義務化(小包は見た目以上に重い場合があり、10キログラムを超える荷物は明確に表示すべきであると指摘)と、小包配達員を外部委託ではなく、給与台帳上の直接雇用とすることであった。
万国郵便連合(UPU)ウォルター・トレゼック諮問委員会議長は、欧州におけるインフラ需要の変化や、既存の横断的規制に加えデータ監視の重要性を指摘し、配送量を公的郵便ネットワークに戻すよう求めた。
EUデリバリー法の起草を担当するDG GROW(欧州委員会域内市場・産業・起業・中小企業総局)に所属するロバート・ポチマルスキ氏は、公開協議の結果、80%の人が「EU全域で誰もが郵便配達を受けられることを保証するには、最低限のサービス義務が重要である」と考えており、62%が「戸口までの配達義務を撤廃することは利用者にとって不利益となる」と回答したと述べた。さらに、82%が「危機的状況においては、強靭で安全な郵便ネットワークが必要である」と認識していた。
コーネリア・ベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長はパネル討議の締めくくりにあたり、「すべての郵便・小包事業者にとって、誰もが同じルールに従う公平な競争環境が必要だ。それは、公共サービスとしての郵便市場と民間の小包市場という、極めて異なる2つの市場を統合することを意味します。強力な規制も重要だが、強力な執行も同じくらい重要だ」と述べた。
「オプション3」を求めるキャンペーン
ディミトリス・テオドアキスUNI欧州郵便・ロジスティクス部会担当部長は、労働組合、消費者、退職者、その他10以上の市民社会パートナーの支援を受ける、UNIの「Save Our Post 2026」キャンペーンを紹介した。このキャンペーンは、2026年第4四半期に予定されているEUデリバリー法を対象としており、立法者に対し、政策の「オプション3」の採択を求めている。これは、小包をユニバーサルサービスの枠組みに完全に組み込み、すべての配送事業者に拘束力のある社会的・環境的基準を課す唯一の選択肢である。
イェンス・サヴァスタムUNI欧州郵便・ロジスティクス部会議長(スウェーデン、SEKO)は、「これはUNIのキャンペーンであり、我々のキャンペーンだ。オプション3は我々が合意した内容であり、今後のEUデリバリー法において郵便労働者のために成果を上げるため、我々はこれを支持しなければならない」と訴えて会議を締めくくった。