国際産業別労働組合組織はイラン・中東における即時停戦と軍事的エスカレーションの終結を求める

UNIは他の国際産業別労働組合組織(GUFs)と共に、米国及びイスラエルによるイランへの軍事攻撃、並びにこれらが招いた紛争の激化を非難する。共同声明は以下の通り:

共同声明に署名したGUFsは、米国とイスラエルによるイランへの最近の軍事攻撃、特に民間人の死傷や学校・医療施設を含む重要な公共インフラの破壊をもたらした空爆を非難する。

これらの行動は国連憲章及び国際人道法に対する重大な違反であり、その人的被害が圧倒的に労働者階級に押し付けられている紛争をさらに激化させるものである。

労働者、民間人、公共機関は軍事作戦の標的となってはならない。学生、教師、教育関係者の殺害・負傷、学校や病院などの保護された民間施設の破壊は許されず、断固として非難されねばならない。

GUFsは、イランによるその後の報復攻撃にも懸念を抱いている。エスカレーションは不安定化を助長し、民間人の生命を脅かすだけである。港湾・空港・海上における移民労働者や運輸労働者(既に地域全体に広がる暴力で死傷が報告されている)は交戦状態に巻き込まれており、地域をより広範で壊滅的な戦争に陥れる危険性がある。

世界の労働組合運動は、暴力の連鎖を助長し、平和・正義・多国間協力の基盤を損なう武力行使を拒否する点で結束している。武力衝突ではなく外交こそが、安全保障と恒久的な平和への唯一の正当な道である。

様々な部門・大陸の何百万もの労働者を代表する組合として、我々は国際社会に対し以下を要請する:

  • 全ての当事者による武力行使を非難し、さらなるエスカレーションを防止すること
  • 即時停戦と完全な緊張緩和を確保すること
  • 国連のより強化された調整機能を包む外交と対話を優先すること
  • 国連憲章や民間人保護を含む国際法を擁護すること
  • 学校、病院、職場などの重要な公共インフラを保護すること
  • 地域全体における人権、労働者の権利、民主的自由、結社の自由を擁護すること

GUFsは、イラン及び地域全体の労働者、独立した労働組合、コミュニティと揺るぎない連帯を表明する。権威主義的統治と軍事化の論理によってあまりにも頻繁に沈黙させられてきた労働者の声が、必ず聞き届けられるようにしなければならない。イランの未来、そして地域の未来は、外部からの侵略や内部の抑圧から解放された、その地域の人々自身によって決定されなければならない。

我々は、紛争が交渉によって解決され、多国間主義が強化され、全ての人々が安全と尊厳、民主主義と平和の中で暮らし働く権利を有する世界の構築にむけた揺るぎない決意を改めて確認する。

署名団体:

  • 教育インターナショナル
  • 国際家事労働者連盟
  • 国際公務労連
  • 国際ジャーナリスト連盟
  • 国際運輸労連
  • インダストリオール・グローバルユニオン
  • UNI グローバルユニオン
  • 国際食品関連産業労働組合連合会
  • 国際建設林業労働組合連盟

イタリア当局、アマゾン子会社による従業員個人情報利用を禁止

イタリアのデータ保護当局は、大手Eコマース企業アマゾンの現地物流子会社に対し、ローマ近郊の倉庫で働く1,800人以上の従業員の個人情報利用を停止するよう命じた。プライバシー規則に対する重大な違反を犯していることが理由だ。当局によれば、アマゾンが収集し複数の管理職と共有した情報には、労働組合活動やストライキ活動の詳細、病歴や病気の親族、離婚などの家族状況といった機微な情報が含まれていた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「この裁定は、労働者と労働組合が長年訴えてきたことを裏付けるものだ。職場において過度に人権侵害的な監視や極めて個人的な情報の収集は許されない。雇用主は労働者のプライバシー、尊厳、結社の自由という基本的権利を尊重しなければならない。医療歴、家族状況、組合活動が監視されたり、不利に利用されたりする恐れを抱くべきではない」と指摘した。

当局は2026年2月下旬、アマゾン・イタリア・ロジスティカに対し、パッソ・コレーゼ施設で収集したデータの処理を停止するよう命じた。これにはトイレや休憩エリア付近に設置された4台の監視カメラで収集された情報も含まれる。また、プライバシー法に違反して取得した個人データの取り扱いを停止するよう命じた。

この禁止措置は、2週間前にパッソ・コレーゼ施設で実施された検査を受けて発令されたもので、雇用期間中に収集され最大10年間保持される情報に適用される。当局は、さらなる違反の可能性について調査中であると付け加えた。

今回の判決は単独の事例ではない。アマゾンが労働者の権利を侵害し、監視・組合潰し戦術・脅迫して組織化活動を妨害するという、懸念すべき世界的な傾向の一端である。

フランス:2024年にフランスデータ保護当局(CNIL)は、倉庫作業員の活動を秒単位で追跡する過度な生産性監視システムを運用したとしてアマゾンに3200万ユーロの罰金を科した。規制当局は、このシステムが労働者に絶え間ないプレッシャーを与え、フランスおよびEU法のプライバシー保護に違反していると認定した。その後、20人以上の組合指導者が欧州に対し、アマゾンの過度に人権侵害的な労働者監視への取り締まり強化を要求した。

インド: インド国家人権委員会(NHRC)は、安全でない労働環境、適切な休憩の拒否、過剰な生産目標設定に関する報告を受け、アマゾンのマネサール倉庫における反労働的慣行の申し立てを職権発動で認知した。同委員会は当局に対し、労働法および労働者の基本的権利の潜在的な侵害について調査するよう要請した。

米国: 全国労働関係局(NLRB)は、アマゾンの違法な反組合的行為に関する申し立てについて、繰り返し正当性を認めてきた。事例には、報復解雇、違法な監視、強制的な「囚われの聴衆会議」、ニューヨーク州スタテンアイランド、アラバマ州ベッセマーその他の施設における労働者の団結権への干渉などが含まれる。

EU:2020年、数十名の欧州議会議員がアマゾンCEOジェフ・ベゾスに正式書簡を送付し、欧州全域で労働者や労働組合代表者を監視していたとの報告について説明を要求した。議員らは、組織化活動に対する監視やデータ収集慣行がEUのデータ保護規則や基本的人権を侵害する恐れがあると懸念を表明し、完全な透明性と説明責任を求めた。

どこの法域・法制度においても、パターンは一貫している:監視を多用する経営手法と団体交渉を渋る姿勢があり、当局はアマゾンが法的・倫理的境界線を越えたことを繰り返し認定するのである。


ユービーアイソフト労働者、出社義務化への一方的変更にストライキ

2026年2月中旬、フランスの大手ゲーム会社ユービーアイソフトの労働者が、フランスとイタリアで3日間のストライキを開始した。週5日出社義務化への一方的な変更と、十分な協議なしに実施されたスタジオ閉鎖に抗議するためである。モントリオールでは、全米通信労組(CWA)のカナダ30111支部(解雇されたユービーアイソフト・ハリファックス従業員を含む)が本社前で抗議活動を実施。ベセスダ・ゲーム・スタジオ・モントリオール、ユナイテッド・ビデオゲーム・ワーカーズ、ゲーム・ワーカーズ・ユナイトの同僚らが国際連帯を示すためこれに加わった。

2026年 2月10日から12日にかけて行われたこのストライキは、ビデオゲーム労組(STJV)、CFE-CGC、CGT、エコロジカル・プランタン、ソリデール・インフォマティクなど、ユービーアイソフト労働者を代表するフランスの複数の労組が呼びかけた。カナダのユービーアイソフトの小規模モバイルゲームチームは、2026年前半に一時的に組合を結成したものの、廃止となった。

ベンジャミン・パートンUNI世界ICTS部会担当局長は、「才能、創造性、献身がビデオゲーム産業を支えている。企業が社会対話を回避し、一方的な指示を押し付け、再編を口実に雇用の保障を損なうなら、労働者は国境を越えて団結する権利がある。これはフランスのゲーム労働者にとって決定的な瞬間であり、我々は全面的に支持する」と述べた。

このストライキは、週5日間の出社義務化への反発でもある。組合は、この方針によってゲーム開発に携わる者が「監督が必要な子どもみたいに扱われているようにと感じている」と指摘する。だが組合はここに、尊厳の喪失よりもさらに暗い動機を見出している。週5日出社の義務化が、実際には「建設的解雇」の手段——つまり解雇手当を支払わずに従業員を辞めさせる方法——であると組合は主張している。

STJVはGameRant(ゲーマーによるゲーマー向けのデジタルメディア)への共同声明の中で 「脅し戦術で我々の声を封じることはできない」と表明し、「だが現実を見よう。大手ゲーム会社で透明性を持って発言できる時代など、ほぼ存在したことがない。人々は常に沈黙を強いられてきた。むしろ今こそ人々は声を上げている。だからこそ衝突が起きているのだ」
と説明した。

フランスに本拠地を置くユービーアイソフトは世界で最も成功したゲーム開発会社の一つであり、トロント、ウィニペグ、ケベック州の4都市を含む全世界で17,000人を雇用している。


ドイツのサプライチェーン法、法改正によって重大な弱体化のリスク

『デュー・ディリジェンス法の効果 ₋ドイツサプライチェーン法施行の事例から』と題する新たな報告書は、ドイツのサプライチェーン法が人権保護に効果的であることを示している。だが、現在審議中の同法改正案により、こうした成果が危ぶまれる状況となっている。

2026年2月9日に発表された新たな報告書で、ドイツの非営利組織Germanwatchと、同じくドイツの開発援助団体Misereorは、2023年から施行されているドイツのサプライチェーン法(LkSG)が実際にどのように機能し、世界中で人々の権利を守るためにどのように活用しているのかを明らかにしている。UNIとその加盟組織の事例を含む複数の事例調査を用いて、報告書は最近審議されている同法の改正案が、その有効性を大幅に制限する可能性があると警告している。

本報告書の著者であり、Germanwatchで企業の説明責任政策アドバイザーを務めるフィン・シュフト氏は、「ドイツの運輸部門であれ、トルコにおける結社の自由の実現であれ、西アフリカでの原料採掘問題であれ、世界中の人々と企業がすでにサプライチェーン法を活用し、人権侵害への対策に成功している。例えば西アフリカでは、ドイツ企業が初めて現地パートナーと連携し、ボーキサイト採掘による環境への深刻な影響について、対策を実施し始めた」と述べる。

サプライチェーン法は、ドイツ国内でも賃金の未払いなど、繰り返し権利を侵害されているトラック運転手にとって重要な手段だ。「サプライチェーン法により、影響力を持つ発注企業に対し、サプライヤーによる権利侵害を防止する責任を追及できる。これによって多くの事例で、運転手は未払い賃金を受け取れるようになった」と説明するのは、不当な扱いを受けた運転手を支援するフェア・モビリティ・ネットワークで部門コーディネーターを務めるアンナ・ヴァイリッヒ氏だ。

ドイツ企業のサプライチェーンにおける結社の自由の実現も好例だ。アルケ・べシガーUNI副書記長は、「サプライチェーン法は、労働者が労働組合を結成する権利を保障する新たな道を開いた。この法律の助けを借りて、トルコのUNI加盟組織は既に数多くの事例でドイツ企業の反組合活動に対して成功裏に措置を講じ、団体交渉を通じてより良い労働条件を確保することができた」とその意義を語る。

だが同時に調査結果は、最近提案されたサプライチェーン法の弱体化案が、こうした多くの成果を危うくする可能性があるということも示している。Misereorのアルミン・パーシュ責任ある企業活動政策アドバイザーは、「連邦政府はサプライチェーン法改正により、企業が人権リスクや対策の効果について分析を怠った場合の制裁を撤廃しようとしている。これにより法の抑止力が大幅に弱まり、人権侵害が発生する可能性が高まる」と警告する。

本調査では、サプライチェーン法に関わる労働組合、協会、企業、市民社会組織の専門家20名以上がインタビューに応じた。

ドイツ連邦議会では現在、サプライチェーン法改正案が審議中である。2026年2月上旬に、一部の業界団体が同法の完全停止を要求したばかりである。


パキスタン・アコードを更新、繊維・衣料労働者の保護を強化

UNI、インダストリオール、そしてグローバルなブランド企業の代表者がパキスタン・アコードの更新に署名した。これにより、署名したファッション・家庭用品のブランド企業に製品を供給するパキスタン国内の工場労働者の安全衛生プログラムへの支援が確保されるなど、労働者にとって大きな成果となった。

2026年1月1日に発効した、更新版のパキスタン・アコードには、これまでに100以上のグローバルブランド企業と小売業者が署名している。内部の承認手続き完了後、さらに多くのブランドが参加する見込みだ。本協定は2026年12月31日に自動的に3年間延長され、国際アコードの枠組みに連動して2029年12月31日に失効する。

法的拘束力を持つパキスタン・アコードは、独立した監査、是正措置、安全訓練、労働者苦情処理メカニズムを通じて工場の安全性を向上させる。これらの措置は、リスクの特定、職場事故の防止、パキスタンの繊維衣料品産業全体における労働者の安全衛生の確保において極めて重要な役割を果たしている。

アコードの更新により、署名ブランド企業が製品を調達するサプライヤーにおけるパキスタン・アコードのプログラムは、工場が実質的な安全性の向上を実現し、ビジネス機会を拡大し、ブランド企業がパキスタンから責任ある調達を行えるよう、引き続き支援していく。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「国際アコードの枠組みはバングラディシュの衣料労働者の安全を根本的に変革した。パキスタン・アコードを通じてそれが拡大されることは、このモデルが機能していることを示している。(‥‥中略‥‥)アコードは労働者の命を救う。パキスタンの労働者は今後も、工場の環境を変革した保護措置の恩恵を受けることになる」とアコードの意義を強調した。

アトレ・ホイエ・インダストリオール書記長は、「今回のアコード更新は単純な現実を物語っている。つまり、企業による自主的なアプローチだけでは不十分だということ。パキスタン・アコードが実効性のある安全性の改善を実現できるのは、法的拘束力と執行力を持つからだ。パキスタンから調達するブランド企業は本アコードに参加し、自社のサプライチェーンにおける労働環境に対して責任を負うべきだ」と述べた。


同一ブランド店舗における労働者の権利を守る:公正かつ持続可能なフランチャイズは実現可能だ

2026年1月20日、欧州各地の労働組合・使用者団体の代表者、研究者、弁護士がブリュッセルに集結し、公正なフランチャイズに関する野心的な会議を開催した。

会議では、最近のフランチャイズの慣行、規制、同一ブランド内におけるフランチャイズ店と直営店の労働条件比較、ベストプラクティスと解決策に関する研究報告書が発表された。報告書は、倫理的なフランチャイズと適切な労働条件が、持続可能なビジネスモデルと不可分であることを強調している。

会議ではさらに、フランチャイズ制度内の構造的不均衡に対処するための欧州レベル及び国レベルにおける立法措置・労使関係措置を特定した包括的な政策提言が提示された。これらの提言は、フランチャイザーとフランチャイジー間の力関係の再調整、フランチャイズネットワーク全体への団体交渉適用範囲の拡大、労働基準と社会保障負担に対するブランドの共同責任の確保を目指すものである。さらに、直営店とフランチャイズ店間の公正な競争条件を創出し、業界全体でより公平かつ持続可能なビジネスモデルを促進することを目的としている。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、会議の冒頭で次のように発言した。「欧州全域で、労働者は同じブランドの下で働き、同じ顧客にサービスを提供し、同じ基準を守っているにもかかわらず、労働者の権利は多くの場合、その店舗は直営店か、フランチャイズか?という問いに左右されてしまう。(…中略…)進むべき道は明らかだ。第一に、フランチャイズネットワークを含む団体交渉の適用範囲を強化すること。権利は居たく業者ではなくブランドに付随すべきだからだ。第二に、企業、国、欧州レベルでの社会対話を通じて変化を予測し管理することだ」

アニカ・フラーテンUNI欧州商業部会担当部長も社会対話の重要性を強調し、「この会議は議論を締めくくる場ではなく、議論を開く場。我々が直面する課題には、社会パートナー間の対話と政策決定者との連携が不可欠だ」と訴えた。

クリステル・デルベルグ・ユーロコマース事務局長は、フランチャイズ事業モデルの価値を強調し、「フランチャイズは地域雇用に貢献する形態であり、雇用と所得創出に寄与している。社会対話は互いを傾聴し理解する重要な場だ」と述べた。

UNI欧州商業部会は、効果的な欧州規制の提唱と社会対話の強化に向けた取り組みを継続している。使用者側との協働を通じて、社会パートナーは労働者への公正な労働条件の確保を支援すると同時に、ビジネスや中小企業の長期的な持続可能性を支えることができる。


ロジスティクス企業エランダーズの子会社、労使紛争を経て解雇した米国人労働者に補償

スウェーデンに本社を置くロジスティクス企業エランダーズの米国子会社が、ニュージャージー州で組合結成活動に参加した後に解雇された米国人労働者に対し、補償を行うことに合意した。この和解により、同社は労働者が報復を受けずに組織化する権利を認めることを義務付けられる。

和解内容によれば、ベルゲン・ロジスティクス社は元従業員に3万8千ドル超を支払い、従業員が組合に加入する法的権利を周知するための是正措置を講じる。また、米国労働関係委員会(NLRB)が職場を予告なしに検査することを認める条項も含まれている。同社は不正行為を認めていないものの、この和解はニュージャージーの施設で組合結成運動の成功に寄与した労働者の解雇問題に対処するものだ。

解雇された元従業員は、「この合意に満足している。労働者が恐れることなく組織化し、声を上げる権利があるという明確なメッセージとなる」とコメントしている。

ベルゲン・ロジスティクスのノースバーゲン倉庫(従業員約185名、Acne Studios、Ganni、Kenzoなどのファッションブランドを顧客とする)では、低賃金、高額な健康保険料、劣悪な労働環境、職場での発言権がないこと等に抗議し、2024年秋に組織化運動が始まった。

組合結成を主導した労働者の一人は、組合投票のわずか数週間前の2025年12月20日に解雇された。こうした圧力にもかかわらず、労働者はUNI加盟組織であるSEIU参加のワーカーズ・ユナイテッドへの加入を、賛成83票、反対80票の僅差で可決した。

エランダーズはUNIとの間に、組合の職場へのアクセス権とILOの中核的基準(組合加入権や団体交渉権を含む)の尊重を保証するグローバル協定を締結していた。それにもかかわらず、2025年4月にスウェーデンと米国の組合代表団が施設を訪問しようとして阻止され、国際的な注目を集めていた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は「エランダーズは国際労働基準を尊重するタイミングを選り好みできない(‥中略‥)同社は世界中の労働者の権利を約束するグローバル協定に署名した。ニュージャージー州も例外ではない」と指摘する。

組合側は、同社が組織化運動への対応として反組合コンサルタントを雇い、根拠のない投票異議申し立てを提出して組合承認と交渉を遅延させたと主張している。組合結成運動に関わった労働者の解雇を受け、NLRB第22地区は同社に対する正式な苦情申し立てを行い、これが和解につながった。

スウェーデンの実業家カール・ベネットが主要株主であるエランダーズは、20カ国で7,000人以上の労働者を雇用している。多国籍企業は全世界の事業活動において同一の労働基準を遵守し、グローバル枠組み協定を尊重する責任があるというのがUNIの立場だ。


UNIとH&Mのグローバル協定、ニューヨークの労働者の協約実現に道を拓く

5か月に及ぶ交渉を経て、2026年1月にニューヨークのH&M店舗労働者が、圧倒的多数で3年間の画期的な協約を承認した。これはUNIがスウェーデンの小売大手と結んだグローバル協定が、労働者の組織化と団体交渉を可能にした価値を裏付けるものとなった。

米国のUNI加盟組織である小売・卸売・百貨店労組(RWDSU)1102支部とH&M経営陣が交渉した今回の協約は、1,000人以上の労働者に対し、過去最高の賃金引き上げ、勤務シフトの改善、雇用安定性の強化をもたらすものだ。

RWDSUは、声明の中で「この歴史的成果を勝ち取ったRWDSUの1102支部は、全米のH&M労働者を代表する他労組にとって新たな基準を打ち立てた。本協約は、団体交渉が小売業労働者全体の最低賃金を引き上げる上で最も効果的な手段であることを強く想起させるものだ」と述べている。

今回の成果は、2004年にUNIとH&Mが初めて締結したグローバル協定に端を発する、20年以上にわたる国際的な労働戦略の産物である。このグローバル協定によって同社は、全世界の事業活動において団結権や団体交渉権を含む基本的人権の尊重にコミットしている。

RWDSUは、このグローバル協定によって、 2007年に米国マンハッタンでH&M労働者が初めて組合代表権を獲得し、組織化突破の道筋が切り開かれたと評価している。UNIを通じて確立された中立協定を活用することで、労働者は小売業のキャンペーンでしばしば見られる恐怖や干渉なしに組織化を進めることができた。その後にRWDSUの1102支部は、ロングアイランドとニューヨーク市において、さらに多くの店舗で代表権を拡大している。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「勇気と粘り強さに基づく勝利を収めたRWDSU-1102支部の労働者に祝意を表する。これは、グローバル協定が履行され、労働者が自由に組織化できる環境下では、ニューヨークだけでなくH&Mの全世界の労働者にとって人生を変えるような改善を勝ち取れることを示している」と称えた。


労働組合とEU議員、欧州議会公聴会でアマゾンを非難

2026年1月28日、アマゾンが16,000人の解雇を発表する中、労働者代表とEU議員は、同社の倉庫における労働条件に関する欧州議会公聴会で、アマゾン経営陣が労働者の健康と欧州の民主主義を蔑ろにしていることを激しく非難した。アマゾンのロビイストが欧州議会から締め出されてから2年、今回の公聴会では初めてアマゾン経営陣が参加した。労働者側からは、オリバー・レティクUNI欧州地域書記長が、労働者が絶え間ない監視と業績圧力にさらされているアマゾン倉庫の過酷な労働条件について証言した。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「過去5年間、アマゾンは欧州議会との真摯な対話を避けてきた。たびかさなる回避を経て、ついにアマゾンが上級幹部を欧州議会公聴会に派遣したことを歓迎する」と述べた上で、「だがアマゾンの民主的説明責任に関する新たな取り組みは、労働者の福祉に関する取組みと同様、中途半端だと感じざるを得ない。ドイツでは、再三の要求にもかかわらず、アマゾンは依然としてver.diとの団体交渉を拒否している。欧州における競争力の向上が、アマゾンのような組合潰しや租税回避を行う多国籍企業が、団体協約を締結し税金を納める良識ある欧州の使用者に対して競争上の優位性を持つことを意味してはならない」と糾弾した。

ver.diで小売部門を担当するシルケ・ツィマー執行委員は、「必要なのはシアトルからのビデオ通話で済んでしまう以上の内容だ。アマゾンがここで事業を展開したいなら、社会対話へのコミットメントを示すべきだ。それは尊厳ある職場環境の構築と団体協約の承認を意味する。アマゾンはどちらも拒否している」と指摘した。

最後に公聴会が開催された2025年6月に先立ち、欧州議会はアマゾンが候補にあげた発言者を「必要な上級職レベルを満たしていない」として拒否していた。その後アマゾンは、今回2026年1月の公聴会に経営陣を代表してデイビッド・ザポルスキー(アマゾン上級副社長、グローバル公共政策・法務総責任者)を派遣することに合意した。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック下で従業員の防護装備不足が問題視されて以来、アマゾンは欧州議会の注目を集めており、これまでに4回の公聴会が開催されている。労働組合代表とアマゾン経営陣が欧州議会の雇用委員会で対峙するのは今回が初めてである。アマゾンの出席は、労働組合と欧州議会議員による圧力の結果である。2024年2月、欧州議会は要請に対して何度も不履行を重ねたことを理由に同社ロビイストの立ち入りを禁止した。企業のロビイストが欧州議会から締め出されたのは史上2度目のことである。

その後アマゾンはロビー活動費を過去最高の700万ユーロに増額し、EU域内で2番目に多額のロビー支出を行う企業となった(マイクロソフト、アップルと同額)。Corporate Europe Observatory(企業のロビー活動がEUの政策立案に及ぼす影響を明らかにすることを目的としたブリュッセルに拠点をおく非営利団体)の調査によれば、ロビー禁止後も同社は欧州議会議員と少なくとも69回の会合を実施。この数字は議員自身の申告に基づくもので、実際の数はさらに多いと推測される。

労働組合はまた、「アマゾン税」と呼ばれる包括的なデジタルサービス税の導入を要求している。これは、公正な税負担を履行し労働組合と協約を結ぶ欧州の使用者との公平な競争条件を確保するためだ。さらに組合側は、アマゾンを収益性の高い公共契約から排除するよう求めており、納税者の資金が欧州における米国式組合潰しや欧州の米国依存を助長すべきではないと主張している。

今後数ヶ月、欧州議会は、アマゾン倉庫の労働条件について直接の視察を行うため、再び代表団を派遣する予定だ。オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「欧州議会議員がアマゾン倉庫の労働条件についてバランスのとれた見解を得るためには、労働者や労働組合の代表者と自由に面会できることが極めて重要だ」と述べる。

背景

2024年2月、UNI欧州、Corporate Europe Observatory、欧州労働組合連合、LobbyControl、SOMOなど30以上の労働組合および市民団体が、ロベルタ・メッツォーラ・テデスコ・トゥリッカス欧州議会議長に、アマゾンの議会へのアクセスバッジの剥奪を支持する共同書簡を送った。その結果、ロビー活動の許可は撤回された。ただし、アマゾンのロビイストが欧州議会での今後の公聴会に出席し、欧州議会の代表団をアマゾン倉庫での視察に迎え入れるまで、という条件となっている。

搾取的な労働慣行、独占禁止法違反、租税回避、環境に対する配慮の欠如など、数々の悪評にまみれたアマゾンの実績は、世界中の労働組合や擁護団体から厳しい批判を受けている。アマゾンに対する圧力の高まりは、「Make Amazon Pay」キャンペーンに結集しており、このキャンペーンでは毎年ブラックフライデーにストライキや抗議活動が行われている。

2023年1月、主要市場におけるアマゾン従業員を対象とした初の国際調査は、同社の業績監視システムが従業員に「ストレス、プレッシャー、不安、奴隷やロボットのように扱われ信頼されていない感覚」をもたらしていると指摘した。調査対象の過半数が、監視システムが身体の健康(51%)と精神衛生(57%)に悪影響を及ぼしたと回答している。これを受け、2024年5月には欧州全域の20以上の主要労組(800万人以上の労働者を代表)が、欧州のデータ保護当局に対し、アマゾンの虐待的(違法性の可能性もある)データ監視慣行に対する監督強化を要請した。

公聴会の模様はこちらで視聴可能。詳細のお問い合わせは、ダニエル・コップUNI 欧州広報部長まで。


米国の労働組合、トランプ大統領による移民や都市への攻撃に反撃

子どもたちが催涙ガスを浴びせられ、保育所が武装した捜査官に襲撃され、市民が真夜中に自宅から拉致され、職場が家宅捜索され、礼拝所が標的にされている。ドナルド・トランプ米大統領の2期目が始まって1年が経ち、移民取締りの名の下に行われる残虐行為は日々、その数も規模も増している。

だが米国の労働運動、コミュニティ、宗教団体による抵抗も、同様に拡大している。

2026年1月23日、労働組合、宗教団体、移民の権利団体が支援した「ICE OUT (ICEは出ていけ)真実と自由の日」は、沈黙を拒む労働者たちが全国規模の力を見せつける行動の日となった。(ICE=合衆国移民・関税執行局)

ミネアポリスでは、3週間で移民局職員が大幅に増員され、3件の銃撃事件(うち2件は死亡事件)が発生したが、数十万人の人々が厳しい寒さの中、正義と説明責任を求めて抗議行動を行った。

全米通信労組(CWA)、全米サービス従業員労組(SEIU)、北米食品商業労組(UFCW)、UNITE HEREなどのUNI加盟組織は、ミネソタ州および全米で最前線に立って声を上げ続けている。

クロード・カミングスCWA委員長は、ICEによるレニー・グッド氏射殺事件を非難した上で、「本日、平和的に抗議やピケを行う勇気を持った全てのアメリカ人の勇敢さを称える」 と述べた。ミネソタ州のCWA支部は、ICEに拉致された2人の組合員の家族への支援にも取り組んでいる。

SEIUミネソタ支部は声明の中で、「子どもが連れ去られ、近隣住民は外出を恐れ、ミネソタ州民が街中で連邦当局者に殺害されている。もう十分だ。ICEが存在する限り家族は安全ではない。ICEは直ちにミネソタ州から撤退せよ」とICEへの非難を強めた。

移民が組合員の大半を占めるUNITE HEREの17支部は、相互扶助活動を強化し、組合員がICEから身を隠している間も食料や生活必需品を確保できるようにしている。 

UFCWの663支部は、1月23日の行動日を称賛する声明の中で、「ICEの動きが全国でエッセンシャルワーカーに恐怖を与え続け、より過激で命に関わるレベルに達している今、組合員を守る行動が極めて重要だ。UFCWの全組合員、全ての労働者、そして全ての人々は、恐怖を抱くことなく暮らし、働く権利を有している。人々が安全であると感じられなければ、地域社会も地域経済も繁栄することはない」と訴えた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、国家による暴力と弾圧に正面から抵抗する組合を称え、次のように述べた。「トランプ政権が標的にしているのは移民だけではない。正義と真実そのものを根底から攻撃しているのだ。組合が主導する現在の抵抗運動は、米国の国境をはるかに超えて重要だ。労働者が移民や家族、地域社会を虐待から守るために立ち上がる時、彼らはあらゆる場所における基本的人権を守っている。世界の労働組合運動は、彼らと連帯し、あらゆる方法でこの闘いを支援する」 


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