UNIの報告書が警告:移民労働者の保護に向けた緊急改革がなければ、世界のケアシステムは存続の危機に

UNIが2026年4月末に発表した新たな報告書「移民ケア労働者:労働者の力を高め、権利を促進する」は、移民ケア労働者は世界中の医療・介護システムの要であるにもかかわらず、組織的な搾取、差別、そして危険な労働環境に直面していると指摘している。

同報告書は、高齢化、慢性的な人手不足、投資不足によって引き起こされている世界的なケアシステムの危機に対処する上で、移民労働者が不可欠であるにもかかわらず、移民労働者に依存しているシステムそのものが、彼らを保護できていない実態を明らかにしている。

アラン・セーブルUNIケア部会担当局長は、「移民ケア労働者は使い捨ての労働力ではなく、我々の社会が機能するために不可欠な存在だ。この報告書は、労働者が労働組合や団体交渉を通じて発言権を持つことで、ケア部門全体の基準を引き上げることができることを示している。各国政府は、搾取的な移民モデルから脱却し、ケアの労働とその提供者を尊重する権利に基づくシステムを構築することにコミットしなければならない」と訴えた。

80カ国以上で1,000人以上の移民ケア労働者を対象とした調査に基づくこの報告書は、厳しい実態を浮き彫りにしている:
• 移民ケア労働者の62%が給与や福利厚生に不満を。
• 半数以上が職場での差別を経験したと報告。
• 多くの労働者が、安全でない労働環境、慢性的な人手不足、および移民の地位に起因するハラスメントに直面。

募集から雇用に至る移住のあらゆる段階で、労働者は過剰な紹介料、雇用主に紐づいた査証、スキルの低下、司法へのアクセス制限といったリスクにさらされている。

報告書は、二国間労働移住協定を含む現行の移住制度が、多くの場合、労働者の権利よりも労働力の供給を優先している実態を浮き彫りにしている。こうした協定には、公正な採用基準、永住権への道筋、労働者の実質的な代表権といった保護措置が欠けていることが頻繁にある。そして報告書は、こうした制度が労働者を保護するどころか、「不安定さと脆弱性を積極的に構造化している」と結論づけている。

また報告書は、ケアに携わる労働者のディーセントワークを確保し、母国での困窮による移住を強いられないよう、出身国における労働組合による組織化を強化する必要性を強調している。移民ケア労働者が組織化し、集団的な力を築くことで、変革は可能となる。

オーストラリア、米国、ガーナ、ニュージーランドなどの国における事例研究は、労働組合主導の組織化が、より高い賃金、より安全な労働条件、より強力な移住保護施策を確保できることを示しており、同時にケアの質も向上させている。

報告書は、各国政府が世界的な移住ガバナンスの進捗状況を評価する「2026年国際移住レビューフォーラム」に先立って発表された。

UNIは、以下の改革を緊急に求めている:
• 搾取を減らすため、査証と雇用主の紐づけを無くすこと
• 永住権への明確な道筋を確立する
• 公正な採用慣行を徹底し、労働者負担の費用を禁止する
• 移民政策の策定に労働組合と社会対話を組み込む
• 適正な賃金と労働条件を備えた持続可能なケア・システムへの投資

報告書は、こうした改革がなければ、世界的にケア・システムの危機が深刻化し、労働者の権利とケアの質の両方が損なわれると警告している。


ラナ・プラザ工場の崩壊事故から13年―安全な職場を求める闘いは終わらない

2026年4月24日、バングラデシュ・ダッカで発生し、1,100人以上の縫製労働者が死亡、さらに数千人が負傷したラナ・プラザの惨事から13年を迎える。2013年4月24日の朝、前日に壁に大きな亀裂が生じていることを懸念していたにもかかわらず、労働者たちは8階建ての建物に入るよう強制された。午前9時、建物全体が崩壊した。

死者数が増え続ける中、世界は恐怖の念を抱いてその様子を見守った。グローバルブランド企業向けの衣服を製造していた労働者たちが、決して起きてはならないはずの災害で命を落としたその日のことを、我々は決して忘れない。

13年が経過し、多くの成果が挙げられた。ラナ・プラザ事故への直接的な対応としてUNIとインダストオールが設立した「バングラデシュ・アコード」は、バングラデシュ国内の2,000を超える縫製・繊維工場において、200万人以上の労働者を対象とする安全対策の改善を推進してきた。これは、ブランド企業と労働組合の間で結ばれた法的拘束力のある合意が、人命を救うことができることを証明してきた。このモデルは国際アコードの基礎となり、その後に適用範囲はパキスタンにまで拡大しており、我々は他の国々への拡大も断固として推進していく。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「我々は今日、衣料産業史上最悪の災害で命を落としたすべての人々、そして人生が一変してしまった何千人もの人々を偲ぶ。 UNIとインダストリオールがバングラデシュ・アコードを設立したのは、工場の安全に対する自主的な取組みだけでは不十分だと知っていたからだ。労働組合が交渉の席に着くことで結ばれる法的拘束力のある合意こそが、職場を安全にする。13年が経過した今も、その事実は変わっていない。新たな『バングラデシュ安全協定』の交渉に臨み、国際アコードを他国へ拡大するよう働きかけるにあたり、我々はラナ・プラザの記憶と、それが我々全員に課す責任を胸に刻んでいる」と述べた。

過去1年間に起きた致命的な事故は、リスクが依然として存在していることを痛烈に我々に思い知らしめる。ミールプールの縫製工場と化学薬品倉庫での火災(出口が施錠されていたため労働者が死亡した)や、チッタゴン輸出加工区での事故は、継続的な警戒がなければ労働者が依然として危険にさらされていることを示している。これらの悲劇は、アコードの対象外となる工場で発生している。

大きな進展があったにもかかわらず、アコードの対象となっているバングラデシュの数百の縫製工場では、特定された安全上の危険が依然として完全に是正されておらず、取組みは完了していない。

現行の「バングラデシュ安全協定」が2026年12月31日に期限を迎えるにあたり、UNIとインダストリオールは、これまでの進展を基盤とし、残る課題を解消する新たな協定をブランド企業側と交渉する準備を進めている。

またUNIは、バングラデシュにおける新たな労働法の施行を歓迎する。同法は、安全な職場環境の基盤となる、恐怖や報復を恐れずに団結する労働者の権利を強化するものである。


労働組合、欧州の郵便業界における180万人の雇用と、手頃な価格の普遍的サービスの確保に向けて動く

欧州各地の郵便労働者を代表する労働組合、消費者団体、およびEU議員らは2026年4月16日、欧州の郵便サービスの刷新に向けたキャンペーンを開始した。

ベルギー・ブリュッセルで開催された『Save Our Post(郵便を守ろう)』フォーラムでは、欧州委員会に対し、180万人の郵便労働者の雇用を守り、手紙や小包の手頃な価格での配達を保証し、民間事業者が公共の郵便インフラに公正に寄与するようにする、野心的な「EU配達法」の策定を求めた。EU配達法は、2025年5月の単一市場戦略において発表されたものである。

フォーラムで、オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「今、欧州の郵便部門にとって、そして欧州そのものにとって決定的な分岐点にある。『EU配送法』は単なる技術的な案件ではなく、二極化した労働市場を容認するか、それともすべての人に公平なルールを設けるかという政治的な選択だ。新法には小包を受け取る権利を盛り込み、民間事業者が公正な負担分を担うようにし、業界全体に適用する団体交渉を進めなければならない。競争が労働者の搾取の上に築かれるものであってはならない」と主張した。

過去10年間で、書簡の取扱量は半減した一方で、特に新型コロナウイルスのパンデミックに伴うEコマースの急拡大以来、小包の配送量は急増している。同イベントで、UNI欧州は郵便サービスを刷新するための7原則を提示し、公正で持続可能かつ社会的責任のある「EU配送法」を求めた。

イェンス・サヴァースタムUNI欧州郵便・ロジスティクス部会議長は、「私は生涯を郵便の世界に捧げてきた。雨が降ろうが雪が降ろうが、地方であろうが島であろうが、郵便労働者は常に手紙や小包を届けるために現場にいる」と述べた。

労働組合が推進する刷新の核心にあるのは、「ユニバーサル・サービス義務」の拡大である。これは、手紙から小包に至るまで、すべての欧州居住者が手頃な価格で郵便サービスを利用できることを約束するものだ。郵便事業の自由化により、民間事業者は収益性の高い都市部のルートに注力できるようになった一方で、公共サービスは、特に農村部や僻地において、コストのかかる全域のカバーを維持することを余儀なくされている。

欧州人口の25%を占める欧州退職者・高齢者連盟(FERPA)のアゴスティーノ・シチリアーノ事務局長は、このキャンペーンを支持し、「郵便サービスは、高齢者、障害者、孤立した人々、農村地域の人々にサービスを提供しなければならず、そこには小包も含まれなければならない。現在、競争は規制されていない。そのことで、我々は不可欠なサービスを奪われる恐れがある」とコメントした。

欧州郵便サービスの欧州社会対話委員会のステファン・シェヴェ副委員長は、「郵便サービスは、地域的・経済的・社会的結束において極めて重要な役割を果たす公共インフラと見なされるべきだ。フランスの都市部でさえ――いわゆる労働者地区、庶民街と呼ばれるような地域――民間企業にとって採算が取れないと見なされる地域が存在する。だからこそ、ユニバーサルサービス義務が必要なのだ」と付言した。

アマゾンなどのプラットフォームや配送会社は、しばしば独自の民間ネットワークを利用しているが、それらはより不安定な労働形態に依存している。すなわち、偽装自営業、多重下請け、そして過酷なアルゴリズム管理である。これにより、より良いサービスではなく、配達員からどれだけ搾り取れるかという点に基づく不公正な競争が生じている。こうした状況下で、EUの議員らは野心的な改革への支持を表明した。

欧州議会の社会民主進歩同盟グループ所属議員であり、欧州議会の運輸・観光委員会(TRAN)のメンバーであるヨハン・ダニエルソン氏は、「我々は郵便ネットワークを解体するのではなく、これに投資しなければならない。ユニバーサルサービス義務には小包も含まれるべきだ。そして、配送分野では真面目に事業を行う企業だけが活動できるよう、不公正な競争を阻止しなければならない」と訴えた。

改革に関する意見書を作成する雇用委員会の委員であり、欧州議会左翼グループに所属するレイラ・シャイビ議員は「我々は、社会的ダンピングを回避し、労働者の権利と団体交渉を尊重するために、すべての事業者を単一の規制枠組みの下に統合する包括的な改革を求めるUNI欧州の提案を支持する」と述べた。

消費者団体もまた、不十分な改革が社会的弱者層にとっての郵便サービスの利用しやすさや手頃な価格に及ぼす悪影響を懸念している。

欧州全域の数百万人の消費者を代表するANECのヘルベルト・ヴァイセンシュタイナー氏は「消費者は生活必需品の購入において、オンラインプラットフォームへの依存度を高めている。だが民間の配送事業者は、欧州内のあらゆる住所へ配達する義務を一切負っていない。だからこそ、手頃で一律の価格で、すべての住所へ手紙や小包を確実に配達する、強力かつ機能的なユニバーサルサービスが必要なのだ」と主張する。

欧州委員会の代表者は、EUの広範な「準備戦略」の文脈におけるEU配送法の目標、および現代的なユニバーサルサービス義務と、財政的に持続可能で強靭なネットワークの構築に関する最新情報を共有した。

欧州委員会 域内市場・産業・企業・中小企業総局(DG Grow)のユニット副部長であるエディット・コマロミ氏は、ウクライナを例に挙げ、次のように述べた。 「ウクライナにおいて、郵便サービスは不可欠な存在です。そして、ウクライナの労働者とサービスは、ロシアの侵略者による標的となっています。つまり郵便サービスが重要なネットワークであるということだ。将来の枠組みにおいて、これをいかに維持できるかを検討しなければならない」

エステル・リンチ欧州労働組合連盟(ETUC)書記長は、「多くの高齢者にとって、郵便サービスは命綱だ。郵便を守ることとは、すべての市民が手紙や小包を送り受け取ることができるという約束を守ることに他ならない。だからこそ、ETUCは『Save Our Post』キャンペーンを全面的に支持する」と締めくくった。


バングラデシュの新たな労働法、労働者の権利に画期的な変化をもたらす

2026年のバングラデシュ労働法改正は、労働者の権利を強化するための大幅な改革を導入した。反組合的差別、労働者のブラックリスト化、強制労働、セクシャルハラスメントに対する新たな規定が設けられ、ILO第190号条約に沿った保護が強化されるとともに、より安全な職場の促進が図られることになる。

同法は「労働災害補償基金」および「代替的紛争解決機関」を創設し、バングラデシュにおける労働者の権利と集団的保護に向けた重要な前進となる。UNIは、広範な改革をもたらし、国際基準に沿って労働者の権利を強化するバングラデシュの労働法改正を歓迎する。

2026年4月9日、 バングラデシュ議会は 「2026年バングラデシュ労働法改正案」を可決した。最も重要な変更点の一つは、労働組合規則の抜本的な改革である。企業の総従業員数の20%が組合結成を支持しなければならないという従来の要件は撤廃された。従業員300人以下の中小企業では、わずか20人の組合員で労働組合を結成できるようになり、中堅企業では少なくとも40人、従業員3,000人以上の大企業では400人の組合員が必要となる。

団結権の保護
同法には、不当労働行為や反労働組合的差別から労働者および労働組合員を保護するための新たな規定が含まれている。使用者は、労働者や労働組合員をブラックリスト化すること、自らの支配下にある労働組合を設立すること、あるいは組合活動に影響を与えるための資金援助を行うことが禁止される。苦情の申し立て、法的手続きへの参加、または不当労働行為の通報を行った労働者に対する報復行為は、反労働組合的差別として明確に定義されている。

また、この改正法は、ILO第190号条約に沿って、強制労働、暴力、セクシャルハラスメントに対する厳格な法的禁止規定を導入している。セクシャルハラスメントは初めて明確に定義され、各機関は、女性の代表性を重視した苦情処理委員会を設置することが義務付けられている。

さらに、同法は労働災害補償基金の創設を義務付け、紛争解決を円滑にするための代替的紛争解決機関を導入している。

UNI とバングラデシュの関わり
UNIは、インダストリオールと共に「バングラデシュ・アコード」(国際アコードの前身)の創設団体として、バングラデシュと長年にわたる関係を築いてきた。同アコードは、グローバルなブランド企業の衣料品を製造していた1,000人以上の労働者が死亡したラナ・プラザ工場崩壊事故を受け、衣料品労働者の安全環境を根本的に変革させたものである。

この法改正は、UNIが共同で設立した「人権デューディリジェンス・コンピテンスセンター」がベルリンで発足した直後に施行される。同センターは、グローバル・バリューチェーン全体で労働者の権利を確保するため、労働組合や企業と連携していく。バングラデシュの衣料品産業では、すでにパイロットプログラムが承認されている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「バングラデシュは労働者のために大きな前進を遂げた。労働者が恐怖を感じたり報復を恐れることなく団結する権利は、安全な職場環境の基盤であり、これらの改革は労働者が集団的な力を築くために必要な保護を強化する。我々はこの進展を歓迎するとともに、新たな労働法が実践において全面的に実施され、遵守されることを期待している。」とコメントした。


コートジボワールで小売労働者が勝利、カルフールとオーシャンで初の協約を締結

コートジボワールのUNI商業部会の加盟組織が、オーシャンとカルフールの従業員約2,000名を対象とした初の団体協約を締結した。新たな協約により、賞与、金銭的給付、医療保障の拡充、および職場内医療サービスの提供など、大幅な改善が実現する。

コートジボワールの首都アビジャンにあるUNIアフリカ事務所の支援を受けた組織化キャンペーンの結果、労働組合UNACFAORETAILは選挙実施に必要な組合員数を確保し、両社での選挙で勝利を収めた。これにより、9店舗のカルフール従業員約1,200人と、13店舗のオーシャン従業員700人を対象とする団体協約の交渉と締結が可能となった。

UNACFAORETAILは、CFAOがフランチャイズ契約を結ぶカルフール店舗の労働者を組織化するために設立され、最近ではオーシャンの労働組合と合併し、両社を代表するより強力で統一された組織を形成した。

キース・ジェイコブズUNIアフリカ地域書記長は、「コートジボワールにおけるオーシャンおよびカルフールとの史上初の団体協約の締結を果たしたUNACFAORETAILを祝福したい。同労組は、我々の地域大会のスローガンを行動に移し、これらの大手多国籍小売企業における小売労働者の労働条件を改善するために、労働者階級の力を結集させた」と称賛した。

カルフールとの協約では、食事手当や昇進・業績連動賞与などの権利が確保された。同組合は現在も、住宅手当や職務分類制度の改善に向けた交渉を継続している。オーシャンの団体協約には、制服手当、民間健康保険、社内診療所の設置、および従業員代表や安全衛生委員会の選挙が含まれている。両協約の有効期間は1年間だ。

UNIはオーシャンおよびカルフール双方とグローバル協定を結んでおり、これらはフランスの多国籍小売企業のサプライチェーン全体において、結社の自由と団体交渉権を擁護するものである。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「これはコートジボワールの加盟組織にとって大きな勝利であり、ウガンダとケニアのカルフール加盟店との画期的な合意に続くものだ。我々はUNIアフリカと協力し、この勢いを活かし、アフリカの小売業界全体で組合の力を強化するため、グローバル協定を引き続き活用していく」と述べた。


国際産業別労働組合組織、イランと中東における即時停戦と軍事的緊張の緩和を求める

UNIは、他の国際産業別労働組合組織(GUFs)と共に、米国およびイスラエルによるイランへの軍事攻撃、ならびにそれによって引き起こされた紛争の激化を強く非難する。

共同声明は以下の通り:

署名した以下GUFsは、米国とイスラエルがイランに対して行った最近の軍事攻撃、とりわけ民間人の死傷者を出し、学校や医療施設を含む重要な公共インフラを破壊した空爆を非難する。

これらの行為は、国連憲章および国際人道法に対する重大な違反であり、その人的被害の圧倒的多数を労働者が被っている紛争をさらに激化させるものである。

労働者、民間人、および公共機関は、決して軍事作戦の標的となってはならない。学生、教師、教育関係者の殺害や負傷、ならびに学校や病院といった保護されるべき民間施設の破壊は、決して容認できるものではなく、断固として非難されなければならない。

GUFsは、これに続くイランによる報復攻撃についても懸念している。事態の激化は、不安定さを深めるだけであり、民間人の生命を脅かすことになる。これには、地域全体に暴力が広がる中で既に死傷者が報告されている港湾、空港、海上における移民労働者や運輸労働者も含まれる。彼らは交戦の巻き添えとなり、地域をより広範で壊滅的な戦争へと陥れる危険にさらされている。

世界の労働組合運動は、暴力の連鎖を助長し、平和、正義、多国間協力の基盤を損なう軍事力の行使を、一致して拒否する。安全保障と恒久的な平和への唯一の正当な道は、武力による対立ではなく、外交である。

あらゆる部門や大陸にわたる数百万人の労働者を代表する労働組合として、我々は国際社会に対し、以下を要請する:
・すべての当事者による軍事力の行使を非難し、さらなる事態の悪化を防ぐこと
・ 即時停戦と完全な緊張緩和を確保すること
・ 国連がより強力かつ調整役として機能することを含め、外交と対話を優先すること
・ 国連憲章や民間人の保護を含む国際法を守ること
・ 学校、病院、職場などの重要な公共インフラを保護すること
・ 地域全体において、人権、労働者の権、民主的自由、結社の自由を擁護すること

GUFsは、イランおよび地域全体の労働者、独立労働組合、そして地域社会との揺るぎない連帯を表明する。権威主義的な統治や軍事化の論理によって、あまりにも頻繁に封殺されてきた労働者の声に、耳を傾けなければならない。イランおよびこの地域の未来は、外部からの侵略や内部からの弾圧から解放され、その人々自身によって決定されなければならない。

我々は紛争が交渉によって解決され、多国間主義が強化され、すべての人々が安全、尊厳、民主主義、そして平和の中で生活し働く権利を有する世界を構築するという決意を改めて表明する。

署名団体;
教育インターナショナル(EI)/国際家事労働者連盟(IDWF)/国際公務労連(PSI)/国際ジャーナリスト連盟(IFJ)/国際運輸労連(ITF)/インダストリオール・グローバルユニオン(IndustriALL)/UNIグローバルユニオン(UNI)/国際食品関連産業労働組合連合会(IUF)/国際建設林業労働組合連盟(BWI)


豪SDA、『成人年齢に成人賃金を』キャンペーンで勝利

オーストラリアのUNI加盟組織である店舗流通関連労組(SDA))が、公正労働委員会による画期的な決定を受け、長年にわたり展開してきたキャンペーン『成人年齢に成人賃金を』において大きな勝利を収めた。

2026年3月31日付の裁定において、公正労働委員会は、小売、ファストフード、薬局業界で働く18歳から20歳の労働者が、段階的に成人と同額の賃金を受け取ることを確認し、長年にわたる「ジュニア賃金」という減額賃金制度に終止符を打った。

この決定により、オーストラリア全土で推定50万人の若年労働者が恩恵を受けると見込まれており、その多くは年上の同僚と同じ仕事をしているにもかかわらず、成人賃金の一定割合しか支払われていなかった若年労働者である。

UNI会長を務めるジェラルド・ドワイヤーSDA書記長は、公正労働委員会の決定を歓迎し、「18歳は成人だ。彼らは他の成人と同様に、生活費の高騰苦しんでいるのに、18歳という理由だけで、家賃や通勤用のガソリン代が割引されるわけではない。これからは、他の成人と同じ賃金が支払われることになる」と述べた。

この成果は、成人労働者に対するジュニア賃金の廃止を求めて2024年に委員会に申請した取り組みを含め、SDAが数年にわたり推進してきたキャンペーンの重要な節目となった。

同労組は一貫して、労働者が法定成人年齢に達した時点で、特に職務内容や責任が同一である場合には、年齢に基づく賃金格差を正当化することは困難であると主張してきた。数十年にわたり、オーストラリアの賃金制度では、21歳未満の労働者に対し、年齢のみを理由として成人賃金の一定割合を減額した賃金が支払われてきた。

公正労働委員会の決定はSDAの主張を反映したものであり、若年労働者にとって実質的な賃金上昇と所得保障の向上につながるものと期待される。

小売、ファストフード、薬局業界では150万人以上のオーストラリア人が雇用されており、その非常に多くが21歳未満である。

18歳から20歳の対象労働者は、使用者のもとで6ヶ月間の試用期間を経た後、成人賃金の100%を受け取ることになる。この措置は4年かけて段階的に導入される予定である。ただし、18歳未満の労働者については、引き続きジュニア賃金が適用される。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長、「これはオーストラリアの若年労働者にとって重要な勝利だ。この決定が実施され、多くの労働者の賃金が上昇することになるだろう。若い組合員が推進してきた強力なキャンペーンが、公正労働委員会において説得力のある主張と重要な勝利をもたらし得ることを、SDAは再び示した。SDAと組合員の皆様に祝意を表したい」と語った。


日本でカスハラ対策の新法を支援する措置

日本政府は、2026年10月に施行予定の新法を支援するため、使用者が顧客によるハラスメント(カスハラ)を防止・対応するための指針を発表した。この法律は、UNI加盟組織であり、日本で最大の小売・サービス業の労働組合であるUAゼンセンが主導し、10年近くにわたる粘り強い運動の末に成立したものである。

法律を実践へ

2026年2月に発表されたこの指針は、法的義務を具体的な対策へと落とし込んだものである。これに基づき、使用者には以下が求められる:

  • カスハラ防止方針の従業員や顧客への明確な周知
  • 苦情や問い合わせ窓口の設置、適切に対応できる体制の整備
  • 事案について迅速かつ適切な対応
  • 社会的に許容される規範を超えた行動の特定と対処

重要な点として、この措置では「許容できない顧客の行動」とは具体的にどのようなものかを例示しており、使用者と労働者の双方に明確な指針を提供している。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「UAゼンセンは、不断の取組みと継続的な提言活動を通じて達成できることを示してきた。長年にわたり根拠を積み上げ、労働者の実体験を可視化し、政府が行動せざるを得なくなるまで圧力をかけ続けた」と称賛し、「現場の第一線で働く小売業の労働者にとって、この成果は確かなもの。ハラスメントは決して仕事の一部ではないということ、そして使用者と政府には労働者を保護する責任があるという明確なメッセージを発している」と述べた。

「お客様は神様」から労働者保護へ

この新しい指針は、日本の職場文化における大きな転換の末に策定された。何十年もの間、「お客様は神様」という深く根付いた考え方が、労働者を理不尽な苦情、虐待、さらには暴力(一般にカスハラと呼ばれるもの)―にさらし続けてきた。

UAゼンセンは2017年に悪質クレーム対策運動を通じて、こうした職場文化への異議申し立てを開始し、小売業の労働者が直面するあらゆる形態の暴力やハラスメントに対処するよう、その活動を着実に拡大させてきた。労働組合の取組みとして始まったこの活動は、まもなく全国的な運動へと発展した。

初期の政治的機運

このキャンペーンは、政界でもすぐに支持を集めた。2018年、UAゼンセン政治顧問を務める田村まみ参議院議員は、カスタマーハラスメントに対する保護を強化するよう国会に働きかけた。この提言は重要な成果をもたらした。すなわち、「カスタマーハラスメントに対する企業の対策の推進」が、「70年ぶりの労働改革」とも称される「働き方改革関連法案」の付帯決議に盛り込まれたのである。

パンデミックによる圧力が行動を加速

新型コロナウイルスのパンデミックは、この問題を浮き彫りにし、さらに深刻化させた。顧客からの圧力が高まる中、現場の労働者に対する暴力やハラスメントの報告が急増した。

これを受けてUAゼンセンは2020年12月、80名以上の国会議員を含む200名以上の参加者を集める集会を開催した。このイベントは決定的な転機となり、厚生労働省はカスタマーハラスメント対策への資金拠出を約束し、2021年に1,700万円の予算を計上したほか、ガイドライン策定、研修、啓発活動のためにさらに3,000万円を割り当てた。

枠組みの構築:指針と地方条例

2022年までに厚生労働省は、カスタマーハラスメントを定義し、その実態を概説するとともに、企業に向けた8つの主要な対策を推奨する初の全国的な指針を発表した。これらは地方自治体の取り組みによって補完された。

秋田県は、多様性に満ちた社会づくり基本条例において顧客によるハラスメントを差別の一形態として認定することで、いち早く主導的な役割を果たした。だが新たな基準を打ち立てたのは東京都である。2025年4月、「カスタマーハラスメント防止条例」が施行された。これは同種の法令としては初の試みである。同条例は、行政、使用者、労働者、顧客それぞれの責任を明確に定義し、企業に対して具体的な予防措置を講じることを義務付けた。この東京都条例は波及効果をもたらし、北海道や群馬県など他の地域でも同様の規則が導入された。

そしてついに法律が制定

2025年4月に国民民主党は、立憲民主党と連携し、カスタマーハラスメント対策法案を参議院に提出した。この動きは2025年6月、国会が労働施策総合推進法の改正案を可決したことで頂点に達し、同法は2026年10月に施行されることとなった。カスタマーハラスメントは、初めて「社会的に許容される限度を超える」行為として、国の法律で正式に定義されたのである。同法は、以下の通りそれぞれに明確な責任を定めた:

  • 政府は啓発活動を主導し、実施にむけた指針を策定しなければならない
  • 使用者はハラスメントを防止し、研修を実施し、苦情処理体制を整備することが求められる
  • 労働者は職場全体で敬意ある行動を促進しなければならない
  • 顧客は責任ある行動をとり、労働者の就業環境を損なわないよう、必要な配慮をすることが期待される

UAゼンセン:キャンペーンから変革へ

継続的な提言活動による意識啓発や世論形成から、立法や政策設計への影響力行使に至るまで、この変革のあらゆる段階において中心的な役割を果たしてきたUAゼンセンは、新法とガイドラインを歓迎しつつも、その実施が鍵となると強調しており、以下を求めている:

  • 企業別労組と使用者間の対話の強化
  • 指針の継続的な改善
  • 労働当局による監督の強化
  • 警察などの機関との連携
  • 顧客を対象とした啓発キャンペーンの拡大

小売業労働者にとっての新時代

日本における「カスハラ」への取り組みは、今や新たな段階に入っている。国レベルの法整備、詳細な指針、そして地方レベルでの執行体制の強化により、日本は顧客による暴力やハラスメントに対処するための、世界でも最も包括的な枠組みの一つを構築しつつある。


韓国のメディア労働者、放送の独立性回復を求めて集会を開催

韓国のUNI加盟組織である全国メディア労組(NUMW)が、韓国の主要放送局の労働者を代表する40の労働組合のメンバーと共に、2026年3月27日に集会を開催し、放送メディア・通信委員会(BMCC)の即時発足を求めた。

NUMWは、政治権力と放送ガバナンスの間に独立した緩衝機関として機能するため、2025年9月に成立した法律に基づくBMCCの設立を完了するよう、国会に繰り返し求めてきた。しかし、国会は法律成立後、委員の指名に関する採決を少なくとも6ヶ月間先送りしていた。 この集会は、NUMWによる数ヶ月にわたるキャンペーンに続くものであった。

イ・ホーチャンNUMW委員長は、この不作為が業界全体に直接的な影響を及ぼしていると指摘し、「ジャーナリズムの正常化がこれ以上遅れることは容認できない。韓国放送後者(KBS)理事会の再編期限はすでに過ぎている。改正放送法で義務付けられている委員長指名委員会の設置と運営も、BMCCの設立が長期化しているため、未だに保留されたままだ」と苦言を呈した。

韓国の主要放送局は公的・民間の所有形態が混在しており、メディア労働者は政治的介入やガバナンスをめぐる紛争の影響に直面してきた。

主に受信料で運営される国営放送局のKBSでは、改正放送法で義務付けられた制作自主権に関する合意が未だ履行されていない。

かつて政府系資本が大きな割合を占めていたケーブルニュースチャンネルのYTNは、ユン・ソンニョル前大統領の政権下でユージングループへの株式譲渡が行われたことを受け、物議を醸した。労働組合はこの所有権の変更に反対し、編集の独立性や主要な人事任命プロセスを守るための安全策が弱体化するとの懸念を表明している。

TBS(交通放送)は最も深刻な状況に直面している。2024年1月にソウル特別市が資金提供を打ち切った後、同局は未払いの放送料や賃金未払いなど、深刻な財政難に陥っている。労働組合は資金提供の再開と労働者の復帰を求めている。運営上の重要な決定は、依然としてBMCCの設立に依存している。

継続的な圧力は成果を出し始めている。2026年3月31日、政府はついにBMCC理事7名のうち6名の指名を発表し、同委員会の活動を開始させた。新たに発足したBMCCは、改正放送法の施行規則の改正、ユージングループのYTN主要株主資格を無効とした裁判所の判決に伴う措置、TBSテレビの復旧など、いくつかの優先課題に取組むもことが期待されている。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、NUMWとその組合員への連帯を表明し、次のように述べた。「BMCCが形になりつつあることは前向きな一歩だ。しかし、韓国のメディア労働者は依然として困難な状況に直面している。メディア労働者が干渉を受けることなく業務を遂行できるよう、公共放送の独立性を守るための体制を今こそ完全に整備しなければならない。自由で独立したメディアは民主主義社会の柱です。それを支える労働者の安定と保護は当然の権利だ」


UNI欧州商業部会の報告書―ジェンダー不平等の構造が浮き彫りに

欧州全域において、女性は小売・卸売業の労働力の3分の2近くを占め、その中核を担っている。だがこの数字の裏には、女性の働きが正当に評価されていないという現実がある。根強い不平等、限られたキャリアアップの機会、そして急速に変化する業界におけるリスクの増大である。

同時に、この業界は大きな変革の真っ只中にある。デジタル化、Eコマース、環境に配慮した移行が、雇用と労働条件の両方を再構築しているが、多くの場合、保護措置は十分に講じられていない。

こうした変化をより深く理解するため、UNI欧州商業部会は、「商業部門におけるジェンダー不平等を理解する」と題する新たな報告書の作成を委託した。本報告書は、低賃金・パートタイム職から、管理職や技術職における女性の過小代表に至るまで、商業部門におけるジェンダー不平等の構造的要因を深く掘り下げている。

またこの報告書は、見過ごされがちな問題、すなわち小売現場の労働者がジェンダーに基づく暴力やハラスメントに広くさらされている実態にも光を当てている。報告書は、ジェンダーに配慮したアプローチがなければ、これらの変化が既存の不平等をさらに深刻化させるリスクがあると結論付けている。

本調査は、EUが共同出資するプロジェクト『Improving working conditions through gender perspective in commerce(ジェンダー枠組みを通じた商業部門における労働条件の改善、I’M Pinc)』の枠組みの中で実施された。同プロジェクトは、重要な研究の空白を埋め、労働組合がこれらの変化に効果的に対応するために必要なツールを提供することを目的としており、商業の未来が革新的であるだけでなく、公正なものとなるようにすることを目指している。多言語版報告書はこちらから。


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