
2026年6月末、クリスティ・ホフマンUNI書記長は、アルゼンチンの銀行労働者を代表する労働組合ラ・バンカリアの大会に出席するため、ブエノスアイレスを訪れた。
この集会は、同労組が100年以上にわたりアルゼンチンの金融労働者の権利擁護に取組んできた歩みを祝うものであった。 団体交渉や労働者代表における進展に加え、新たなテクノロジーに対応できるよう組合が研修を行っている数千人の労働者や、人工知能が労働に与える影響について取組む組合独自の委員会についても注目が集まった。
大会期間中、参加者は1970年代から1980年代にかけて同国の残虐な独裁政権下で「失踪」させられた組合員たちを追悼し、今年は追悼の碑にさらに7名の名前を追加した。
ラ・バンカリアの組合員や指導者による証言は、なぜアルゼンチンにこれほど強力な労働組合運動が存在するのかを浮き彫りにした。同国の労働組合は市民社会の中心的な存在であり、幅広いサービスを提供している。
そして、まさにそのモデルこそが、極右のミレイ大統領が排除しようとしているものである。大会終了後、ホフマンUNI書記長とマルシオ・モンザネUNI米州地域書記長は、アルゼンチンの全UNI加盟組織との会談で、ミレイ政権が労働組合の重要な財源を断つなど、組合を標的とした政策を進めている実態について報告を受けた。
ホフマン書記長が指摘するように、ミレイ大統領は、自分が「敗北することのない、巨大で団結した集団」と対峙していることを認識すべきである。アルゼンチンの事例は孤立したものではない。米州全域で右派政権が選挙に勝利しており、その多くが政権に就くと同様の政策を推進している。
各国の右派政権は「経済的緊急事態」という名目を盾に、適切な議論や実質的な協議を省略して、政令による改革を強行している。そして労働市場規制を緩和する理由として、新テクノロジーやAIを挙げている。そして、労働者が団結して力を発揮できるあらゆる手段を標的に攻撃している。
ボルソナロ政権下で可決されたブラジルの労働法やアルゼンチンの労働法は、労働組合が必要な資源を確保する能力を損なっている。チリでは、過度な最低サービス水準が設けられ、ストライキの実施が非常に困難になっている。エクアドルとペルーでは現在、デモ行進の実施が、「影響の少ない」指定区域のみに限定されており、トリニダード・トバゴでは抗議行動が行える場所を制限し、公共機関から遠ざけている。パナマとエルサルバドルでは、労働組合の指導者が起訴され、投獄されている。
だが、労働組合は反撃に出ている。
ホフマン書記長は、「アルゼンチンでは、労働組合はこうした事態を黙って受け入れてはいない。これは『ラ・バンカリア』の大会や、現地の加盟組織とのあらゆる交流において明らかであった。(‥‥中略‥‥)労働者は組織化し、団結しており、威嚇されることはない。これは、現在この地域の労働組合が拠って立つのと同じ強さだ。ミレイ大統領をはじめとする右派政権は、決して負けるつもりがない運動を相手に闘っている。そして世界の労働組合運動は、その道のりのあらゆる段階で彼らと共にある」と述べ、右派政権と闘う労働組合運動に連帯を表明した。
(2026年7月14日)