ブログアーカイブ

JP労組定期全国大会開催、UNIデスクではネパール加盟協支援カンパを行う

UNI加盟組織のJP労組は2019年8月21~22日、熊本市で第12回全国大会を開催し、代議員、傍聴者、来賓など約1,400人が出席した。UNIは、大会来場者にチラシを配布し、アンケートを実施するとともに、会場ロビーに設置されたUNIデスクでUNI及びセミナー等の活動を紹介する写真を展示した。また、今年11月にUNI Apro地域大会が開催されるネパールのUNI加盟組織を支援する募金活動を行った。集約した募金は11月に直接ネパール加盟協に進呈する予定。 大会では、今後の国際活動の展開を含むJP労組2019~2020年度運動方針が採択された。また増田光儀中央執行委員長をはじめ、新執行部が選出された。


日本からの平和大使、平和・核軍縮のメッセージと希望をUNIへ

2019年8月19日、広島・長崎 高校生平和大使が、国連欧州本部(ジュネーブ)に核兵器の無い世界を訴える署名を届けるミッションの途中、スイス・ニヨンにあるUNI本部を訪れた。

74年前、広島と長崎に投下された原爆の被爆一世、二世、三世に支えられた日本の高校生は、これまでに200万筆近い署名を集め、国連に届けてきた。高校生平和大使は毎年UNI本部を訪れ、15年になる。

「UNIは今でも変わらず平和と核兵器廃絶にコミットしている。このように無差別な殺戮と破壊を恐れる必要の無い世界でなければならない」と、アルケ・ベシガーUNI副書記長は平和大使を歓迎して述べた。「平和大使の皆さんが私たちに重要なメッセージと心強い活動の経験を届けてくれたことに感謝する。核軍縮に向けた私たちの共通の目標が近いうちに実現するよう望んでいる。」

UNI本部や国連の他にも、平和大使はバチカンでローマ法王に訴える等、世界中の要人を訪ねたり学生と交流したりしている。平和大使は、核兵器の無い世界に向けた取組みと国際連帯が評価され、ノーベル平和賞候補にも選ばれた。

「広島と長崎の出来事は過去の話ではない。地球上の生き物全てに影響を及ぼす。核戦争が今起これば、何百万人もの人々が74年前の広島、長崎の人々と同じ苦しみに遭うことになる。広島、長崎からのメッセージを広めることで、核兵器の無い世界を実現するため頑張りたい。」(勝川大樹、大阪)

平和大使のプレゼンによって、核戦争の恐ろしさが鮮明に描かれた。平和大使は、長崎を最後の被爆地とするために取組んでいる。彼らは被爆者の声をじかに聞くことのできる最後の世代だ。

「過去74年に渡って被爆者が強く訴えてきたために、核兵器が再び使われずに済んでいる。やがて全ての被爆者が亡くなり、原爆の記憶が風化する時が来る。」(松田小春、広島)

平和大使、UNI、そして広く平和運動に関わる団体は、記憶を風化させず、平和と核軍縮を国際舞台の中心課題としていくよう取組んでいる。

UNIはICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)とIPB(国際平和ビューロー)のメンバーであり、2010年に長崎で世界大会を開催した。


UNI Apro/APPU共同セミナー、アジア各国の郵便労組の若手が学ぶ

UNI AproAPPU(アジア太平洋郵便連合)共同セミナーが2019730日~81日、バンコクのAPPUで開催され、10か国、13労組から19人の参加者(うち女性10人)が出席した。これは、JP労組の国際活動資金から支援を受けて毎年開催される、アジア太平洋地域の郵便・ロジスティクス労組の若手役員の育成を目的としたセミナーである。3日間のプログラムでは、リン・ホンリャンAPPU事務局長はじめ、2人の研修部長から講義を受け、グループワーク及び発表を行った。さらにタイ郵政副社長、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro書記次長、ソンブーン・サブサーンUNI DOC(タイ)所長からも講義を受けた。参加者は少人数のグループに分かれ、様々な課題について話し合い、相互理解を深めチームワークを学んだ。この他、敷地内のラクシー・メールセンター及びバンコクEMSセンターを見学した。


長崎、広島、原爆投下74年、UNIは犠牲者を悼み核兵器廃絶を訴える

今週、広島、長崎に原爆が投下されて74年を迎える。一瞬にして21万人を超える人々が亡くなり、その後も多くの人々が後遺症に苦しんでいる。

「この恐ろしい核兵器の使用から74年を迎えるにあたり、UNIは恒久平和の追求と核兵器廃絶へのコミットメントを再確認する。このような無差別殺戮と破壊は二度と起こしてはならない」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。「とりわけ、不安や緊張が高まっているこの時に、私たちは広島や長崎の皆さん、そして世界中の同志と共に、核兵器廃絶を要求していく。」

先週、UNI Apro代表団は、田上長崎市長を表敬した。UNIが2010年に長崎で世界大会を開催したことをきっかけに、強いつながりが生まれている。

以来、UNIは長崎・広島からの平和大使や、ノーベル平和賞を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)及びIPB(国際平和ビューロー)と協力し、平和と非暴力のメッセージを発信し続けている。

昨年のリバプールUNI世界大会では、核兵器の無い世界の実現に向けたUNIの揺るぎないコミットメントを再確認した。

来週、長崎・広島からの平和大使を、スイス・ニヨンのUNI本部で歓迎することになっている。


長崎で第19回UNI-LCJユース英語セミナー

2019824日、長崎において第19UNI-LCJユース英語セミナーが開催された。9組織から18人(男性9人、女性9人)が出席し、4人の海外リソースパーソンを交え23日、英語でコミュニケーションしながら国際労働運動について理解を深めた。

本英語セミナーの目的は、①UNI・国際労働運動について理解を深めること、②コミュニケーションの一手段である英語を使い、海外の組合事情に触れると共に多様な文化を尊重すること、③他産別の同世代の仲間と交流しネットワークを広げることである。

加えて今回は、本年11月に退任予定のクリストファー・ウンUNI Apro地域書記長が初めて参加し、参加者を激励すると共に、本年11月のUNI Apro地域大会の開催国ネパールから2人がリソースパーソンとして参加し、長崎世界大会受入れの経験を学んだ。地元長崎からは、長崎世界大会に多大な貢献をしてくださった宮崎連合長崎会長(当時、UNI長崎連絡会事務局長、情報労連長崎県協議長)が当時の経験を語ると共に、核兵器廃絶の訴えをより大きな声として世界を変えるため、本セミナーを通じて得た経験を多くの仲間に伝えてほしいと述べた。

開会式では、松浦UNI-LCJ議長が英語で開会挨拶を行い、参加者を激励した。ウンUNI Apro地域書記長は、「労働組合は会社や社会から必要だと思われる組織にならなければならない。そのためには斬新で創造力に富んだアプローチが必要だ」と強調し、若手組合員・役員に積極的な役割発揮を期待した。ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記次長からUNI概要について説明を受けた後、参加者はグループ活動として「労働組合、青年活動」や「日本またはリソースパーソンの国」等を宣伝する1分コマーシャルを考え、発表した。また、組合の社会貢献活動や平和行動についても共有した。

この他、最終日の司会進行、朝のエクササイズ、ブログ更新等の各種タスクを担う委員会を編成し、チームワークを発揮してそれぞれのタスクを遂行した。更に、来年20周年を迎えるUNI-LCJは青年・女性から一言メッセージを集めた短編ビデオを作成しようとしており、参加者全員がユニークな一言メッセージを録画した。

ニュージーランド出身のトム(元金融労組オルグ、現在は札幌で就業)からは同国の組合運動概要について、韓国在住のヘンリー(米国籍、韓国プロサッカー選手会で主に通訳・翻訳を担当)からは選手の抱える課題について聞き、両国の若年層の組合に対するイメージについても聞いた。日本で働くトムは、長時間労働をなくすヒントとして、仕事より自分や家族を優先するニュージーランドの考え方を共有した。

ネパールのアバシュ(IT専門職労組)とロージー(情報メディア印刷労組)からは、ネパール概要と労働組合、青年・女性を組合活動に関与してもらうための様々な工夫について聞いた。IT専門職は比較的賃金が高く自ら転職することも多いので、彼らの関心事はむしろITスキル向上のための教育訓練や、より好条件の職場に関する情報であり、組合としてはそうしたニーズに応えるような活動を企画・実施している。ネパールにおいては組合のイメージは余り良くないので、UNIネパール加盟組織協議会(UNI-NLC)の若年層に対するアプローチとして、大学生向けのフォーラムを開催し、最初は組合の話から入らず、産業情報や労働者の権利についての情報提供やチームワークの醸成等から始め、UNI活動に好印象を持ってもらえるよう努めている。ネパールでは女性が働くにも組合に入るにも、家族(特に夫や親)の理解と支援は不可欠であり、家庭責任も抱える女性が仕事に加え組合活動に参加するのは非常に大変である。そのような状況の中、女性の意識をまず変え、やがて家庭や社会の認識を変えていけるよう、地道に啓発のためのセミナー等を開催している。

本セミナーのハイライトは、最終日のグループ発表である。原爆資料館及び平和公園等の視察を踏まえ、各グループに与えられたテーマ(①平和、②労働組合、③ユース、④多様性)に沿って、リソースパーソンと遅くまで練習に励み、チームワークを発揮した創造的なプレゼンが行われた。

閉会式では、ハードスケジュールの合間に参加者が自主的に作成した、リソースパーソンへの感謝メッセージビデオが披露され、リソースパーソンにとって感動的なサプライズとなった。

参加者からは、「UNIと平和行動の意義について理解できた」、「最初は緊張していたが、みんなに助けられて、英語を話すのが楽しくなった」、「海外には、ストをする組合が多いという話が印象的だった」、「セミナーで得た感動や貴重な経験を周囲に伝えていきたい」、「参加者の英語レベルも違い、リソースパーソンの英語(訛り)も様々で苦労したが、多様性を実感した」という前向きな感想が寄せられた。

この他、海外リソースパーソンらは以下の活動を行った。

田上長崎市長表敬(82日)

松浦UNI-LCJ議長、ウンUNI Apro地域書記長、アチャリャUNI Apro地域書記次長、4人の海外リソースパーソンは、宮崎連合長崎会長と共に、田上長崎市長を表敬訪問した。田上市長からはあらためて、長崎大会開催地決定以降育まれたUNIとの友情と交流、世界大会で世界中から参集した代議員に核兵器廃絶の訴えを直接伝え、各国に持ち帰って広めてもらえたこと等に対し、感謝の言葉が述べられた。

情報労連訪問(85日)

ネパールのアバシュ(メディア会社のIT部門勤務)とロージーは、情報労連を訪問し、齋藤中央執行委員、木村国際担当部長と、IT産業労働者の組織化等について経験交流を行った。

日放労訪問(85日)

ネパールのアバシュとロージー(ローカルFMラジオ局勤務)は、日放労を訪問し、村尾中央執行委員の案内で、NHKラジオ放送の現場を視察すると共に、NHK概要・日放労の活動等について説明を受けた。


UNIネパールの仲間、UNI Apro地域大会受入れまでカウントダウン

本年11月に、ネパールの首都カトマンズで第5UNI Apro地域大会が開催される。UNIネパール加盟組織協議会(UNI-NLC)はホスト国として、大会の成功を支えるため、ボランティアの育成を始めている。2019714日、日曜日にも関わらず、UNIネパール加盟組合の若手組合員や大学生ら約100人がカトマンズのイエローパゴダホテルに集まり、ボランティア育成セミナーが実施された。

開会挨拶の中で、シャンカール・ラミチャーニUNI-NLC議長は、ネパールにおける労働組合及びUNI Aproについて簡単に紹介した。続いて、アロック・マーラ担当が大会受入れ準備状況を説明し、大会ロゴをデザインしたマヘンドラ・シュレスタIMPRESSION(通信・メディア・グラフィック労連)委員長がロゴの意味を解説した。その後、UNI日本加盟組織連絡協議会の小川事務局長が、2010年に長崎でUNI世界大会を受入れた際のホスト国としての経験を共有した。

シャンカール議長は、「就職前の学生にも、組合活動や集団で行動する意義と楽しさを体感してもらうため、UNI Apro地域大会受入れという好機を活用したい」と、ボランティアとして大学生を動員する理由を明かした。「ネパールの労働運動には、民主的な組織から、イデオロギーの異なる政党によって支援された組織まで、様々ある。そのため、一般的には、労働組合といえば政治色の強い組織が競合し合っているイメージが蔓延している。UNI-NLCは、メンバーのスキル訓練や組合の交渉力強化の訓練を重視し、日本の組合のように被災地復興支援等の社会貢献活動を行ったりして、組合のイメージ改善に努めている。」

参加者はこの他、チームビルディングのゲームを行ったり、大会期間中のタスク毎にチーム編成を行ったりした。

UNI Apro地域大会は今回、初めて南アジアで開催される。4年前に計画されていたが、20154月に大地震が発生し、開催地の変更を余儀なくされた。大地震からの復興と、変化を遂げようとしている組合運動を見せようと、ネパールのUNIの仲間は張り切っている。UNI-NLCには、商業、金融、ICTS、メディア、警備、郵便・ロジスティクス、ケア、ゲーム、美容・理容部会の18加盟組織、10万人のメンバーが結集している。ナショナルセンター加盟は、NTUCGEFONT、独立系と異なるが、シャンカール議長のリーダーシップの下、協力してUNI Apro地域大会準備に尽力している。


韓国郵政労組、韓国郵政と新たな合意、初のストを回避

韓国郵政労組(KPWU)と韓国郵政経営陣との間で緊迫した交渉が続けられた結果、201978日の朝、画期的な合意に達した。

2019年初春から夏にかけて、KPWU組合員は、郵政労働者の容認できない劣悪な労働条件改善の具体的行動を要求するため、デモを行い、ピケを張ってきた。イ・ドンホKPWU委員長は、78日午後4時半、光化門郵便局会議室で、労働仲裁委員会の調停により、交渉が妥結したことを発表した。

委員長は、ストは韓国郵政の合意不履行が原因であると繰り返した。「組合61年の史上初のスト計画はそもそも、韓国郵政が、2,000人の新規外務員採用と週5日労働の実施を含む2018年の合意を破ったからだ。郵政労働者の過労死は増え続け、昨年25人、今年に入って9人の外務員が亡くなった。」

イ委員長は次の通り新たな合意内容を報告した。韓国郵政はまず、外部委託により750人の外務員を採用する。また、組織再編の一環として、事務管理部門及び他の部署から238人を7月末までに外務員に配転する。この暫定措置に伴い、外務員の負荷が今後数か月は緩和されることが期待される。

この他の措置として、10キロ超の高重量荷物配送のノルマを業績評価と関連付ける現在の慣行を廃止する。高重量荷物配送サービスの新たな価格は見直され、契約ベースの配送の最低基準は、現行の100キロ超の荷物から300キロ超の荷物へと変更される。KPWUは、この新たな規制が効果的に適用されれば、現在の総負荷から3,000万トンの配送を減らすことにつながると推定する。

郵政労働者最大のストレス要因は、不十分なスタッフ配置である。韓国郵政の外務員は年平均2,745時間働いており、韓国の労働者の平均より700時間多い。また、OECD諸国の郵政労働者の平均より123日多く働いている。韓国郵政外務員は1人当たり平均1,160世帯を受け持ち、米国では514世帯、日本では378世帯となっている。対人口比率に換算すると、韓国の外務員は2,763人、米国1,400人、日本905人である。

労使は、残る未解決の問題を、後日招集される社会的合意機関での政労使による審議に持ち込むことを確認した。未解決問題とは、前回の合意通りフルタイム外務員数を確保すること、土曜配達(週6日労働)の廃止、田舎を受け持つ外注の配送会社へのサービス料を決着させること等である。

組合は譲歩し、韓国郵政がまず、20201月以降、田舎から週5日労働を実施することに合意した。韓国郵便銀行からの収益で郵便サービスの赤字を埋めることができるよう規制を修正するという企画財政省からの譲歩は、交渉の想定外の結果だった。

クリストファー・ウンUNI Apro地域書記長は、KPWUの冷静なアプローチを称え、「UNI Aproは長年、KPWUリーダーや組合員と共に、韓国郵政労働者が直面する厳しい労働負荷の軽減を主張してきた。今回の結果は、組合にとってまだ部分的な勝利ではあるが、これ以上の過労死を避けるため、同意事項が早急に実施されるよう願っている」と述べた。

 


韓国郵政労組、過労死をなくすため労働条件改善を要求しストの構え

2019年だけで9人目の過労死に、韓国郵政労組(KPWU)は経営側がこれ以上劣悪な労働条件を放置するなら、7月9日にストを決行すると宣言した。

韓国郵政は団体協約で確認された新規1,000人の採用を履行しておらず、他にも必要な安全対策をとっていない。この遅れから、6月20日、郵便外務員のカン・ギルソクさんが、長時間の超過勤務に起因する脳出血で亡くなった。2019年に入って9人目の長時間労働の犠牲者である。

カンさんの早すぎる死によって、韓国郵政経営陣が組合と協力し、労働条件改善対策を早急にとる緊急性が浮き彫りになった。

イ・ドンホKPWU委員長は、カンさんの葬儀に参列し、「これ以上の過労死は許されない。韓国郵政は責任をとるべきだ。我々は要求貫徹まで闘う」と誓った。

KPWUの要求は基本的なもので、団体協約で合意した1,000人の外務員採用と、週休2日を確保する週5日労働の確実な実施である。韓国郵政がこの基本的要求を受け入れないなら、7月6日に集会を開催し、7月9日以降ストライキを決行する構えである。

「こうした悲劇が繰り返されることは許されない」と、コーネリア・ブロースUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は憤りを隠さない。「韓国郵政は労働者の生命を脅かす問題を直ちに改善する策をとるべきだ。我々は郵政労働者の安全のために闘うKPWUを全面的に支援する。」

KPWUは6月25日、労働仲裁委員会に韓国郵政との交渉に関する調停を申し入れたが、未だ合意に至っていない。最後の調停は7月1日の予定である。

KPWUと韓国郵政は、2018年1月、週5日労働及び郵便外務員が直面する過重労働に対応するための増員を確認していた。その後、2018年6月に、過労死と労災を防ぐ対策をとるため労使共同委員会を設置していた。

 


郵便・ロジスティクスサービスの多様化と、労組の変化への対応を議論する

UNI世界郵便・ロジスティクス部会会議が、2019年5月28~29日、スイス・ニヨンのUNI本部で開催され、約70人が出席した。UNI Aproからは、増田UNI世界郵便・ロジスティクス部会副議長(JP労組委員長)、シンガポールUTES、スリランカNPTWU、インドFNPO、NZファーストユニオンから委員や組合の代表者が出席した。

主な議題は、「郵便事業と雇用の変化に郵便・ロジスティクス部会の各加盟組織がどのように対応していくべきか」であった。会議に先立ち、UNIは加盟組織へアンケートを行い、次の報告書をまとめた。これら「郵便サービスの多様化」、「郵便サービス自由化の社会的・経済的重要性」に関する調査によれば、21世紀に入り欧州だけでも50~70万人の郵便労働者が減少している。また、郵便物数の減少と荷物の増加に完全に対応できておらず、通常郵便の配達が差し出し後5日目となった国も出現するなど、ユニバーサルサービスの質の低下も世界では顕著に現れている。

さまざまな議論を経て、今後、次のテーマを郵便の将来ビジョンとしていくことを確認した。

①グリーン(環境に優しいこと)

②イノベーション(労働条件とサービスの質の改善)

③多様化(新しいサービスの開発と支援)

④インクルージョン(包摂性。労働者と労組は変化に対応し、社会的に持続可能かつ包摂的な方法で、使用者と対等な条件の下、共に変化をデザインしていく)

増田副議長は、郵政サービスの多様化やイノベーションについて、日本の状況を報告した。日本郵便がベンチャー企業と連携し、荷物の積み下ろしを制御するアームを開発し、実際にロボットによる自動化を目指すなど、新しい技術の活用を進めていることを共有した。

また、UPUのゲストスピーカーから講演を受けた。金融包摂の専門家、サレー・カーン氏は、郵便の全国ネットワークを使った金融サービスの可能性に触れた。また、SDGs専門家のジェームズ・ヘイル氏は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)達成のためにも、労組との協力は不可欠であり、UNIと今後も密接に協力していくことを約束した。

この他、会議では次の3つの決議が採択された。

①米国、アルゼンチン、英国における郵政事業の民営化やさらなる自由化に反対し、国民と労組が求める場合は郵政事業を再国営化する

②モロッコ郵政使用者がILO条約やモロッコ国内法を遵守し、きちんと労組との団体交渉に応じるよう支援する

③パレスチナ郵政がイスラエルを通さず、直接外国と郵便物を交換できるようにするため、UPUの正式なメンバーとなれるよう支援する


UNI Apro/JP労組関東地方本部後援スリランカ奨学金贈呈式開催

2019年3月23日、スリランカのコロンボで、第9期UNI Apro/JP労組関東地方本部後援奨学金贈呈式が行われ、西藤勝委員長を団長に9人のJP労組関東地本代表団が出席した。来賓として、S.M.モハマド郵政・イスラム教省長官及びロハナ・アベヤラトネ大統領補佐官(前郵政長官)が立ち会い、JP労組関東地本の支援に感謝した。

UNI Apro/JP労組関東地本奨学金プロジェクトは、スリランカのUNIに加盟する3つの郵便労組(UPTO、 NPTWU及びSLPTSU)の組合員の子どもたちに月額4000スリランカルピー(大学生は5000スリランカルピー)の奨学金を2年間にわたり支給するものである。今回は69人の応募者に対し郵政研修施設での筆記試験及びグループ面接が行われ、高校生6人、大学生9人の15人が選抜された。

西藤委員長は、今回の奨学金支援プロジェクトにあたり、3万人の組合員に広く呼びかけ、奨学金プロジェクトに必要な支援金の全額を集めたことに触れた。「この支援の成果は、約20年に渡り、スリランカの仲間と育んだ絆の強さと共に、私たちが行ってきた活動が、仲間のため、国際連帯のため、さらにはスリランカのために役に立っていることの表れだ」と述べた。また、郵便労働者の子どもたちが大学等の高等教育機関で勉強を続け、地域や国の発展に貢献する優秀な人材として活躍していることを喜び、今期選抜された奨学生を激励した。そして、日々志高く勉学に励む素晴らしい子どもたちを温かく見守る家族にもエールを送った。

ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長は、スリランカ出身であり、奨学金運営委員会議長として、20年前から現在に至るまでの長年の支援に感謝した。この20年で奨学金制度も進化しており、当初1期あたり選抜される奨学生数は10人だったが、今では15人に増えた。また、奨学生は学業成績だけでなく、変化し続ける社会で問題を解決することができるリーダーシップを備えた人物が選抜されている。UNIスリランカ加盟協(UNI-SLAC)青年委員会は、選抜試験や面接の際に、学生たちに労働組合と社会の関わりについて説明するなど、このプロジェクトを側面から支えてきた。青年委員会からも、国際連帯を通じた分かち合いや思いやりの気持ちから創設された奨学金制度と関係者の協力に、感謝の言葉が述べられた。

新しく選抜された15人の奨学生たちは両親と共に式典に参加し、誇らしげに奨学金を受け取った。奨学生を代表し、ティリニ・パバスラ・ワルナソーリヤが、感謝の言葉と、今後一層勉学に励む決意を述べた。

また、卒業生代表として第6期(2013~2014年)のバサンタニ・ラトナラジャが感謝の言葉を述べた。彼女は大学進学直前に父を病気で亡くし、JP労組関東地本奨学金制度を通じて2年間の支援を受けた。奨学金は彼女にとって、経済的支援だけでなく、精神的支えにもなった。現在は無事に大学を卒業し、母校で講師として働いている。

奨学金授与式の午後には、UNIスリランカ加盟協(UNI-SLAC)青年委員会メンバーとの交流プログラムを行った。両国参加者は英語で自己紹介を行い、JP労組関東地本、スリランカの郵便労組と銀行労組それぞれの取組みについてプレゼンテーションを行った。その後、互いの組合活動の現状や課題について意見交換を行った。JP労組の参加者は日本の四季と伝統的な遊びを紹介した。

この他、代表団は、スリランカ郵政副長官を表敬訪問したり、郵政博物館や中央集配センターを見学したりした。また、2004年のインド洋大津波で被災したゴール郵便局を訪れ、当時、JP労組の義援金と国際ボランティア貯金の支援で設立された局舎2階のITセンター(現在は職員向け研修施設)も視察した。


uni logo
最近のコメント