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ミャンマーの民主化のために闘う労働者に「恐怖からの解放賞」

ミャンマー労働アライアンス及び労働者、UNI「恐怖からの解放賞」を受賞

UNIは、自らの自由と命を危険に晒しながらもミャンマーに民主主義を取り戻すために闘っている、ミャンマーの労働者とミャンマー労働アライアンスの並外れた勇気を称え、ミャンマー労働アライアンス及び労働者に「UNI恐怖からの解放賞」を贈った。

2021年2月1日にミャンマーで軍事クーデターが発生した。激怒した労働組合と市民社会組織は、アウンサンスーチー氏を中心とする民主的な選挙で選ばれた政権の回復を求め、市民の不服従運動を立ち上げた。

数千人もの公務員が政府の仕事を辞め、鉄道労働者が列車を止め、民間部門の労働者は全国ストを打った。ミャンマー銀行労組(MBU)やミャンマー銀行労連(BWTUFM)の組合員6000人もこれに加わった。

「UNI恐怖からの解放賞」の受賞に際し、ミャンマー労働アライアンスとミャンマーの労働者を代表して、ミャンマー労働組合総連合(CTUM)のサンダ・ソー副書記長は次のように述べた。

「この残忍な軍事政権との闘いは容易ではなく、非常に厳しい。危険を冒さなければならないことはわかっている。逮捕され、拷問され、投獄され、殺される。だが、他に選択肢がない。人々の力を取り戻すため闘わなければならない。兄弟姉妹の皆さん、皆さんからの連帯支援に支えられ、我々は勝利するまで闘い続ける。軍事独裁政権は撤退すべきだ。我々の革命が勝利しなければならない!」

1000人以上が殺害され、組合員を含む数千人の活動家が投獄され、60人以上が死刑を宣告されている。

UNIは、世界の労働運動と共に軍事クーデターを非難し、軍部が民主的秩序を回復し、全ての政治犯を釈放するよう要求している。

UNI世界運営委員会は、ミャンマーにおける権利と民主主義回復の闘いを支えるため、できる限りのことを行うとする声明を発表した。また、多国籍銀行に対しては、軍事政権と関わりのある企業から直ちに投資撤退するよう書面で要請し、9月15日の「ミャンマーのための世界行動デー」においても、この要請をあらためて強調した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「ミャンマーの民主的選挙からちょうど1年となる今週、この賞を贈ることは意義深い。だがその政権は、暴力によって覆されてしまった。我々は、ミャンマーの労働者が、ミャンマー労働アライアンスと共に、民主主義を不屈の精神で粘り強く追求してきた勇気と決意を称えたい。ミャンマーの人々の勇気ある行動は、世界の労働運動、更には世界中を奮い立たせ、支持を集めている。我々は連帯し、民主主義が回復するまで支援の手を止めることはない」と力を込めた。

「UNI恐怖からの解放賞」は毎年、危険を冒しながらも組合の組織化や労働者の権利を促進し、恐怖のない世界の実現に貢献した個人や団体に贈られる。


UNI Aproファミリー、松浦新会長の就任を歓迎

2021年11月5日にオンライン開催された第29回UNI Apro執行委員会は、松浦昭彦UAゼンセン会長を、新たな会長に選出した。2015年から地域会長を務めた野田情報労連前委員長を引き継ぎ、UNI Aproを率いていくこととなる。

委員からは祝福の言葉が相次いで述べられた。ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長も、「松浦会長はこれまでも副会長を務め、UNI Aproの状況をよくご存知なので、非常に心強い。豊富なご経験と知見でUNI Aproを強化し、次のステージに導いてくださるだろう」と期待を寄せた。

松浦会長は就任挨拶の中で次のように述べた。「コロナ危機の中で、アジア太平洋各国の組合は政府や経営者と交渉し、労働者保護のための協約や制度を勝ち取り、重要な役割を果たしてきた。我々の取組みによって、“やはり組合は必要なのだ”と認識された。我々はより多くの労働者を組織化し、組織を強化することによって影響力を発揮し、労働者を保護するための取組みを更に進めなければならない。アジアはグローバル化の中で経済的に急速に成長してきた地域だが、その一方で、ミャンマーにおけるクーデター、香港の民主派活動家への抑圧、フィリピンの反テロ法等、深刻な民主主義への攻撃が起こっている。アジアの多くの国では労働組合権が十分に認められておらず、サプライチェーンの底辺で不安定な雇用と劣悪な労働条件下で働く人も多い。その他にも、AIやロボット等の新技術の進展、気候変動といった我々の労働の未来に大きな変化をもたらすであろう多くの課題がある。そのような状況で、UNI Apro会長という大役を担うことの重責を感じている。今後、地域会長として、ラジェンドラ地域書記長をしっかりと支え、この地域のUNI加盟組合の皆さんと共に、全ての労働者の権利保護、安全、労働条件向上のため精一杯取組む所存だ。」

野田会長は、次のように退任の挨拶を行った。「6年前にクアラルンプールのUNI Apro地域大会で会長に選出されてから、多くの国を訪問し状況の理解に努め、リーダーの皆さんと人間関係を築いてきた。この2年はコロナ禍で皆さんに会うことができず残念かつ心残りだ。UNI Aproには、UNI Aproらしい良さがある。松浦新会長のリーダーシップの下、UNI Aproの益々の発展を祈っている。」

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「UNI本部及びUNI Aproにおける書記長交代という重要な移行期をずっと支えてくださり、大変感謝している。野田会長はUNI Aproだけでなく、ICTS部会の偉大なリーダーとしても、思慮深く、献身的かつ現実的に部会を主導してくださった。お忙しい中でもUNIの取組みに大変なエネルギーを注いでくださったことに、UNIを代表して“ありがとう!”と申し上げたい」と、野田会長に感謝の意を表した。

アチャリャUNI Apro地域書記長も、「事務局を代表し、野田会長の力強いサポートに心から感謝する。退任されても、UNI Aproの発展にお力添えをいただきたい」と述べた。

また、並木自動車総連事務局長及び石川JP労組委員長はUNI Apro副会長に、安藤情報労連委員長はUNI世界副会長にそれぞれ確認された。須齋損保労連事務局次長はUNI Apro女性委員会副議長として運営委員会メンバーに確認された。

新たな役員体制の下、UNI Aproファミリーは、コロナ危機を克服し、前進していくことを確信した。


UNI Apro、ミャンマー国民統一政府の国連総会での承認を求める共同決議に参画

2021年8月30日に開催された、労働組合、国会議員、ミャンマー国民統一政府(NUG)によるASEAN+6地域社会対話(ARSD)で、ディーセントワークの推進に向けて同国の民主主義の回復を求める決議が採択された。

決議では、9月14日から開催される第75回国連総会において、NUGをミャンマーの正当な代表として承認することを国連に要請する等、重要な勧告がなされた。

今回の社会対話は、NUGと軍事政権のどちらの代表が国連総会に出席できるかを決定する国連総会の信任状委員会の審議に先立ち、特別に開催されたものだ。

ミャンマー国民は、民主的に選出された亡命中の立法機関が4月16日に設立したNUGを、国際社会が承認することを求めている。協議の中で重点的に検討されたのは、そうしたミャンマーの人々の声を後押しする方法である。NUGには、国民民主連盟(NLD)、すべての少数民族グループ、様々な政党、労働組合、青年・女性組織の代表者が参加している。

UNI Aproは、志を同じくするグローバルユニオンのアジア太平洋地域組織、ASEANサービス従事者労働組合評議会(ASETUC)とともに、国際労働組合総連合アジア太平洋地域組織(ITUC-AP)、ASEAN労働組合協議会(ATUC)、ASEAN人権議員連盟(APHR)、ミャンマー労働組合総連盟(CTUM)の協力を得て、NUGの承認を求める広範な活動の一環として、今回の社会対話を開催することとなった。

ASETUC書記長でベテラン組合活動家のモハマド・シャフィー・BP・ママルUNIマレーシア加盟協議会(UNI-MLC)議長が労働組合を代表して歓迎の言葉を述べ、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、パネルセッション「ミャンマーでビジネスを行うということ」の中で司会を務めた。

シャフィーUNI MLC議長は、「今回の社会対話が、ミャンマーの友人たちを勇気づけ、国際社会がNUGを正当な代表として認めることを望むミャンマーの人々に、希望を与えるものとなることを心から願う」と述べた。

ARSDは、ASEANで毎年開催されている三者社会対話であり、様々な問題に対する社会パートナーの対応を集約し、人々を中心としたASEANの構築に向けてディーセントワークのアジェンダを推進している。今回、参加国を拡大して特別版として開催されたARSDには、ASEANの主要な経済パートナーである5か国(日本、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランド)も加わった。

国連総会前日の9月13日、グローバルユニオン評議会(CGU)は、政府間組織にNUGを承認するよう求める世界行動デーを実施する予定。


UNI、原爆投下76年目の広島・長崎の犠牲者を追悼

第二次世界大戦中の1945年8月6日に広島、8月9日に長崎に原子爆弾が投下された。原爆投下から76年目を迎えるにあたり、UNIは一瞬にして命を奪われた多くの犠牲者に哀悼の意を表すると共に、その後も長期にわたり放射線の影響を受け続けた被ばく者の苦しみに心を寄せる。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「世界がコロナウィルスという新たな脅威と闘う一方で、このような苦しみが繰り返されないように、平和と核軍縮を訴え続けていかなければならない」と訴えた。

UNIは、人権の基本要件である核兵器のない世界の実現に向けて積極的に取組んでおり、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)にも参加している。人権や労働者の権利を擁護するUNIは、2010年の世界大会を長崎で開催し、軍縮に焦点を当てた議論を行った。

2010年の世界大会前から、UNIは長崎や国際的な平和運動との強い絆を築き、核兵器がもたらす恐怖と破壊力について理解を深めてきた。

またUNIは、核兵器廃絶を目指す世界的なキャンペーンを支援する取組みとして、毎年、平和大使の訪問をUNI本部で受け入れてきた。だが残念なことに、この2年間はコロナ禍のため、平和大使の訪問ができなくなっている。UNIは一日も早いコロナの収束と、平和大使の訪問を切望している。


UNIインド加盟協女性・青年/UNI-LCJ共同セミナー

2019~2022年度UNI-LCJ「海外活動の方向性」に従い、毎年インドで支援セミナーを開催することとしているが、昨年はコロナ禍で実施できなかった。今年も未だ感染が収束しない中、6月27日にオンラインで開催され、インドから34人、日本からが15人参加した。開会式で、ミリンドUNI-ILC議長は、UNI-LCJの継続的な支援と、アチャリャ地域書記長による講演や野田会長の出席等、UNI Aproの協力に感謝した。松浦UNI-LCJ議長は、未曽有の困難に立ち向かうための連帯を参加者に呼びかけると共に、日印関係がビジネス・経済面で今後ますます発展する中、両国の労働組合が連携を図り、互いの文化や労働組合の活動について理解を深め、それぞれの組合活動に活かしていく意義を強調した。

アチャリャUNI Apro地域書記長は、「コロナ禍・ポストコロナにおける労働組合及びUNIの役割」と題する基調講演を行った。インドの現状や課題について述べ、困難な中でもインドの労働組合が交渉やロビー活動で勝ち取った成果を評価した。また、UNI Aproが注力する女性・青年の育成に協力する形で、インドの女性・青年向けのセミナーを継続しているUNI-LCJに対して感謝した。基調講演に続き、インドの新聞労組、医療労組、IT労組の参加者がそれぞれ、労働組合がコロナ禍に取組んだ活動を報告した。インドでは「つながらない権利」という概念が認知されておらず、在宅勤務により労働時間が長くなり、ストレスが増したという意見が出された。

日本からは3人の講師が講演を行った。景中損保労連事務局次長は、コロナ禍が女性及び若年層に与えた影響と組合の取組みについて説明した。相対的に女性が多く従事する窓口業務や書類を扱う業務はテレワークが難しく、職場の感染防止対策の徹底や、テレワークの環境整備、テレワークが可能な業務の拡大に取組んだ。若年層については従来対面で育成・指導してきたが、リモート環境下での有効な育成・指導方法への柔軟な変更や、社員間のコミュニケーション強化に向けたルール作りを行っている。また、with/afterコロナにおいて、柔軟な働き方を推進する観点からも「長時間労働につながる商習慣」の見直しは有効であり、全ての労働者が働きやすい環境の実現につなげたいとした。

柏木JP労組中央執行委員は、各種統計や連合が実施したアンケート結果等から、コロナ禍の女性に対する影響の深刻さを説明した。連合は有識者を交え、コロナ禍におけるジェンダー平等課題に関する意見交換を実施し、指摘された諸課題について政府に必要な対策を求めていくこととしている。また、コロナ禍にJP労組が交渉で勝ち取った、特別な有給休暇や見舞金支給等の成果についても紹介した。

水野情報労連組織対策局長は、コロナ禍・ポストコロナにおける労働組合のコミュニケーションについて詳細に報告した。コロナを理由に活動を止めないため、感染防止対策の徹底と共に、オンライン活用や業務のデジタル化推進、対話・参加型の取組みに対する工夫、オンライン団交の向き・不向き等、経験に基づく具体的事例を詳細に紹介した。コロナ制約下でのオンラインの取組み成果を活かす多様なコミュニケーションツールの活用により、Face to Faceの取組みを追求しつつ、「つなぐ」役割の強化が重要だ、とまとめた。

インド人参加者からは、下記のような質問やコメントが出された。

  • ビデオ会議を含むテレワークに関する行動基準やガイドラインの有無
  • 郵便局におけるコロナ禍の交代出勤、妊婦や障がい者の保護対策、テレワークの可否等
  • 女性の在宅勤務に関する問題は組合が取組み改善していかなければならないことに同感する
  • オンラインレクやオンラインゲームはクリエイティブな試みだ、是非、インドの組合でも真似したい

この他、インド人参加者からも報告を受けた。

レッカD.M.(郵便労連)は、 コロナ禍でインドの女性が受けた影響について、郵便局の貢献及び職場で女性労働者が直面した課題と郵便労連の取組み、他産業の女性労働者が直面した問題とそれを克服するためのステップ等を報告し、コロナ禍から学んだ教訓でまとめた。

ロヒット・カプール(バローダ銀行管理職労組)は、インドの感染状況の深刻さを報告し、バローダ銀行は、ロックダウン中も預金・引出・送金等の不可欠サービスは提供し続け、中小企業を積極的に支援したことを説明。組合は、貧困層への食料配給、献血、育児中の母親・妊婦・障がい者等の在宅勤務化交渉、メンタルヘルスに関するウェビナー開催、遺族への弔慰金交渉等の成果を報告した。

グループワークでは、①女性・青年が組合に期待すること、②自分たちが貢献できることを議論し、各グループの討議結果が発表された。

①については、若年層や女性の課題を真剣に取り上げてほしい、若年リーダー育成・機会の提供、定期的なコミュニケーションを通じた組合活動の周知、組合員との双方向のコミュニケーションの重視、女性の参画を強化するため、女性だけでなく男性の意識啓発も促すこと等の提言がなされた。②については、若い労働者との信頼関係の構築、組合の意義や活動を正しく従業員に伝え、共感し、自ら積極的に取組むこと、楽しい方法で組合参加を促すアイデアを出し実行すること、SNSの活用、女性委員会の強化等、積極的な意思が表明された。アンジャリ・ベデカーUNI-ILCコーディネータは、短時間でも前向きなグループ討議ができ、良い意見がまとめられたことを称えた。

閉会式では、飛び入り参加した野田UNI Apro会長が、2017年秋の訪印時、成長するインドの勢い、能力とモチベーションの高さに感銘を受けたことを振り返り、インドは世界経済を牽引する存在でもあり、南アジアの組合の強化は、UNI Aproとして最も重要な戦略であると述べた。参加している女性、青年に対しては、女性の価値観や若年層の価値観をUNIの活動に活かしてほしいと激励した。ミリンドUNI-ILC議長は、UNI-LCJ及びUNI Aproの支援にあらためて感謝し、今後も協力関係を深めていきたいと述べた。また、働き方が変わっていく中で、組合役員の経験を活かすと共に、若きリーダーの成長に期待し、共に新しい労働運動をつくっていこうと激励した。森川UNI-LCJ事務局長は、オンライン開催だったからこそ、インド全土から多くの参加が得られ、日本側も講師だけでなく、野田UNI Apro会長をはじめ多くの傍聴が可能になったと述べ、対面開催ができる時まで、コロナ禍で学んだ経験や教訓を活かし、UNI活動を推進していこうとまとめた。


第28回UNI Apro執行委員会、ポストコロナを見据えた活動の展開を確認

2021年5月29日(土)日本時間14:00~18:00、第28回UNI Apro執行委員会がオンラインで開催された。本委員会は、 UNI Apro運営委員会(5月11日)、UNI世界運営委員会(5月19~20日)での重要議題の議論を経て、開催された。委員会では、過去1年のUNI Aproの諸活動を振り返ると共に、2021年度の活動計画・予算を承認した。特に今年は6部会大会を個別にオンライン開催する予定であり、その準備状況についても確認が行われた。

開会にあたり、野田三七夫UNI Apro会長(情報労連)は、 パンデミック発生から2年、感染はいまだ収束せず、様々な活動が制限を受け、労働者の生活が大きな影響を受けている。雇用制度が未成熟な国も多く、既存の格差が更に顕在化しており、包摂的で公正な復興を目指すグローバルな施策が必要だと述べた。吉田ITUC-AP書記長の連帯挨拶に続き、クリスティ・ホフマンUNI書記長が基調講演を行い、この間に行ったUNIの取組み(エッセンシャルワーカーを守る取組み、リモートワークに関する新たな課題、労働安全衛生の重視とCOVID-19を労災認定させる取組み、平等なワクチン接種、アマゾンキャンペーン等)について報告し、コロナ禍において、労働組合があれば、労働者を守れることが示された。組合の重要性をポストコロナに向けて更に強調していかなければならないと述べた。

財政及び人事関連の報告・確認に続いて、ミャンマーにおける民主主義の回復に関する声明及びアジア人へのヘイトに関する声明の採択が行われると共に香港のライハ委員から、香港の民主主義への引き続きの連帯支援要請を受けた。
地域書記長及び各部会/専門委員会担当部長より、前回委員会以降の主要な取組みと、2021年度の計画が報告され、ホビッグ組織化担当部長から、デジタル組織化を中心とした組織化を進め、UNI Aproに組織化センターを設立する旨の報告・提案を受け、確認された。


UNI Aproは、国際産業別労働組合組織のアジア太平洋地域組織とともに、ミャンマーにおける暴力と抑圧を止めるため、より具体的な行動を求める

国際産業別労働組合組織(GUF)のアジア太平洋地域組織は5月下旬、2021年2月1日にミャンマー軍が衝撃的なクーデターによって政権を奪取して以来、軍事政権による広範な労働者の権利侵害を詳述した概況報告書を発表した。

ミャンマーの人々がこの不当な権力掌握に果敢に抵抗する様子を、世界中が目撃してきた。人々の間では、素晴らしい市民的不服従運動(CDM)が自然発生的に生まれた。官民双方の多くの労働者や労働組合員が、この運動を後押ししてきた。

しかし民衆の要求は、銃弾や軍隊による残忍な殴打でかわされたのである。

政治犯支援協会(AAPP)によると、この3ヶ月間で、5,000人以上の人々が逮捕または拘留され、少なくとも812人が軍によって殺害されたことが確認された。

国際社会や地域社会は、軍事政権の行動に否定的な反応を示してきた。ミャンマーが民主的な文民統治を回復することを求める声は、国連や他の様々な地域組織の間でたびたび繰り返されてきた。また、4月24日にはASEAN各国の首脳が集まり、暴力を終結させるための「ASEAN5項目合意」が採択されたことも知られている。

だが、さらに多くの民間人や活動家、労働組合員が政権の銃弾に倒れ、あるいは恣意的な容疑で逮捕される一方、ほとんど成果が見られないまま1カ月が過ぎた。

UNI Aproは、国際産業別労働組合組織(GUF)のアジア太平洋地域組織とともに、国際社会に対し、軍事政権による抑圧と暴力を即刻終結させるため、以下を要請する。

• ミャンマーにおける全ての労働者と労働組合員を支援すること。
• 国民統一政府を承認し、非合法の国家行政評議会とのいかなる外交関係および業務上の関係も断絶すること。

民主主義や人権、労働者の権利の尊重をミャンマーに根付かせよう!


第34回UNI世界運営委員会、世界的な民主主義と人権の危機に強い懸念を表明

2021年5月19-20日、第34回UNI世界運営委員会がオンライン開催され、日本から野田三七生UNI Apro会長(情報労連)、増田光儀UNI副会長(JP労組)が正委員として出席した。運営委員会では、UNI加盟組織が直面している様々な課題(組織化、グローバルキャンペーン、ビジネスと人権、リモートワークとアルゴリズム管理、民主主義と人権、職場の労働安全衛生)について議論された。その他、2022年11月にオーストラリア・ブリスベンで予定されていたUNI世界大会・世界女性大会開催に関し、豪政府の渡航・入国制限の状況から、開催延期や開催方法・開催地の変更等を検討中する旨が提案・確認された。更に世界的な民主主義と人権の危機に強い懸念が表明され、ミャンマー問題、イスラエルによるガザ攻撃に関する2つの声明が採択された。野田UNI Apro会長は、ミャンマー、香港、アジア人ヘイトクライムに関し、アジア太平洋地域を代表し、世界の加盟組織の連帯に感謝すると共に引き続きの支援を要請した。

1日目(5月19日 日本時間19:00~21:30)

書記長報告:クリスティ・ホフマンUNI書記長
新型コロナウィルス・ワクチン普及に向けたグローバルなイニチアチブにUNIも積極的に貢献している。各地域で高まる民主主義への脅威に強い懸念と連帯を示したい。2021年前半はオンラインで多くの活動が行われ、デジタル組織化の進展、リモートワーク原則の確立、新型コロナウィルス感染症の労災認定を求める労働安全衛生の取組みなど多くの成果があった。今後はポストコロナを見据えて、店舗閉鎖などによる失業や非正規雇用の増加、アルゴリズムによる労働者監視強化などの課題に取り組むため、強い労働組合が必要だ。

組織化報告:アンディ・スノッディUNI SCORE(組織化)局長
デジタルツールを利用した組織化が各国で行われ成果を上げている。経験共有のためのウェビナーも開催し、多くの参加があった。東欧の組織化センターで開発されたオンライン加入システムが他地域の組織化にも活用されるなど、グローバルに連携して組織化を進めている。各部会でもコロナ禍で変化に対応した組織化の取組みやGFAの見直しなどが進められている。

グローバルキャンペーン:ニック・ルディコフUNIキャンペーン局長
アマゾンに対する世界各国で加盟組織と連携した取組みが続いている。スペイン、イタリアでストが行われ、ドイツ、英国、スウェーデンでもキャンペーンが開始された。欧州ではアマゾンが管理するデータの取扱いについて議論が行われており、インドではデジタル決済の認可申請を阻止する取組みを進めている。法人税の不払い、労働者の監視等、各国のアマゾンで共通の問題を解決するには、NGOや政府とも連携した国際的な取組みが重要である。

ビジネスと人権:クリスティ・ホフマンUNI書記長、アルケ・ベシガーUNI副書記長
人権デューデリジェンスの義務化に関する法制化が特に欧州を中心に進んでいる。今般、ケア部会は、多数の投資家と連携し、介護施設の株式保有者に労働安全衛生基準や労働権確保を求める声明を発表した。また、OECD多国籍企業ガイドライン更新への積極的な関与を目指している。5月末に期限を迎えるバングラデシュ・アコードの移行協定として設置されたブランド、工場オーナー、組合で構成される三者機関「持続可能な既製服評議会(RSC)」において、ブランド側は、組合側と法的拘束力のない協定の締結を求めており、ブランド側の説明責任が果たされない恐れが高まっていることから、UNIはこの提案を拒否し、信頼できる選択肢が提示されない限り、RSCからの離脱も辞さない姿勢で臨んでいる。

リモートワークとアルゴリズム管理:クリスティ・ホフマンUNI書記長
デジタル化が国際的に加速する傾向があり、リモートワークをめぐる使用者による労働者監視、特にアルゴリズム等のAIを使った管理が強化されていることに強く警戒すべきである。これらがニューノーマル時代の「当たり前」となる前に行動を起こし、各国における今後の労使交渉課題に盛込むべきである。

民主主義と人権:クリスティ・ホフマンUNI書記長
特に現在問題となっている3つの危機(イスラエル軍によるガザ攻撃、コロンビア政府による労働運動弾圧、ミャンマー軍事政権による民主主義と労働運動の危機)について強い懸念と連帯が示された。また、香港、フィリピン、ベラルーシ等をはじめ、今なお世界各地で民主主義が危機に陥っている地域があることを憂慮する旨、述べた。

野田UNI Apro会長は、ミャンマー、香港、アジア人ヘイトクライムの3点について発言した。ミャンマーについては世界の加盟組織の連帯とストライキ基金へのカンパに感謝し、ILOやITUCと連携して働きかけを続けていく。ICTS部会としても、軍事政権が導入しようとしている「サイバーセキュリティ法」を非難し、通信事業者の権利と安全を守るための声明を発表した。香港については、新国家安全法の下で民主主義と人権に対する危機が益々高まっているが、国際的な連帯や支援がかえって労働組合活動家を危険に晒すことにもなる。更に世界的にアジア人ヘイトクラムが多発している状況に強く懸念を示したい。UNI Apro執行委員会でも声明を採択する予定であると述べた。

その他、各地域の運営委員からコロンビアにおける労働運動弾圧の解決に向けた取組み報告や、イスラエルのガザ攻撃に抗議する追加声明要請、政治的紛争に伴って発生する移民問題への対応、米国から野田UNI Apro会長の発言に対する支持表明など多くの発言があった。
以上を踏まえ、世界運営委員会として、①ミャンマー軍事政権を非難し同国における民主主義回復のための連帯と行動を加盟組織に呼びかける声明、②イスラエルによるガザ攻撃を非難する声明を採択した。

2日目(5月20日 日本時間19:00~21:30)

職場の安全衛生:クリスティ・ホフマンUNI書記長
職場の労働安全衛生については、ILOの100周年記念宣言にも労働者の基本権として盛り込まれた重要な活動であり、2022年のILO総会においては、政労使合意を目指していく。更に、新型コロナウィルス感染症に関しては、職場で感染する例が多く、感染症罹患を労働災害として認めさせる活動が重要である。また、コロナ禍の中、職場の安全衛生において組合が果たすべき役割も重要な分野である。各国において組合以外にどのような機関が労働安全衛生部門を担っているか把握するための実態調査を実施予定である。

UNI世界大会、UNI世界女性大会:クリスティ・ホフマンUNI書記長
大会スローガンやロゴなどの準備は順調に進んでいるものの、開催国オーストラリアの渡航・入国制限解除の時期や世界のワクチン接種状況を考慮する中、2022年11月のUNI世界大会及び女性大会の開催に関し、今後いくつかの選択肢を検討していく旨が示された。野田UNI Apro会長もホスト地域として支持を表明しつつ、2010年、長崎世界大会をホストした経験から、世界大会は、ホスト地域のUNI労働運動を盛り上げるという意味において大きな意義があるとして、対面開催の重要性を強調し、慎重に検討するよう求めた。
世界大会動議案のひとつである2023~2026年UNI加盟費については、各地域代表2名、UNI書記長、副書記長、財政局長で構成される財政委員会に対し、原案を策定するよう求める勧告が提案され、確認された。

地域報告:各地域書記長
アフリカ:ワクチン接種に関して各国の格差(ワクチン・アパルトヘイト)が生じている。地域大会を2021年3月に開催予定だったが、12月にオンライン開催することになった。
米州:昨年地域大会をオンライン開催し多くの参加を得た。コロンビアの組織化センターでオルグ担当者を配置し、清掃部門を中心に組織化を進めている。労働法の改悪が各国で進んでおり、コロナの状況も悪化しているが、米国やチリでは労働組合に好意的な政権が発足する明るいニュースもあった。
アジア太平洋:ワクチン接種の不平等が生じており、雇用や労働時間が減少している。人権状況はミャンマーだけでなくフィリピンでも悪化している。新たな地域経済統合RCEPはインドが入っていないことが残念だが、労働分野への影響について注視していく。ASEANの政労使社会対話会合に関しては、今年ブルネイで開催されるが、労働組合が認められていない国でどのように関わっていくかが課題である。今年後半は6部会大会のオンライン開催を予定している。
欧州:3週間前に地域大会をオンライン開催し、多くの参加があった。今後は、団体交渉を強化するため、組合の交渉力をいかに高めるかがテーマである。組織化等のボトムアップとEUにおけるロビー活動や法改正等のトップダウンの両方のアプローチを取っていく。加えて既にGFAを締結している多国籍企業へのデューデリジェンス強化の取組みも進めていく。

その他、2020年度会計報告、2021年度予算、財政委員会報告、スタッフ人事及びUNI加盟に関する報告・提案が行われ、それぞれ承認され、次回2020年9月、同委員会を開催することを確認し、閉会した。


第35回UNI Apro運営委員会、ミャンマーへの連帯を確認

2021年5月18日(火)日本時間15:00~16:50、第35回UNI Apro運営委員会が開催された。今次運営委員会は、コロナ禍によりアジア太平洋地域を含め世界中で未だ渡航制限が続く中、オンライン開催となった。

開会に先立ち、野田三七生UNI Apro会長(情報労連)の提案により、物故されたUNI Apro役員、サフィアン・ウノス氏(マレーシア)、ウィリー・タン氏(シンガポール)、コロナ禍で亡くなった組合員及び全ての犠牲者に黙とうを捧げた。

開会にあたり、野田会長は、部会大会日程等を提起し、ミャンマーへの対応等について議論したいと述べた。

ホフマンUNI書記長は、開会挨拶において、インド、ネパール等での感染拡大を懸念すると共に平等なワクチン接種を訴える必要があると述べた。「ミャンマー問題に関しては、翌日のUNI世界運営委員会でも議論する。また、バングラデシュアコードが5月末をもって失効となるが、ブランド側が拘束力のある協定を交渉する意思がなければ無意味なものになると考えており、当面推移を見守ることとしている。なお、2022年開催予定のブリスベンでのUNI世界大会に関し、オーストラリア政府が感染拡大防止のため、2022年後半までの入国制限措置を継続すると発表していることから、世界大会開催について再検討する必要が生じている」等、最近の課題について述べた。

運営委員会では、2020年度UNI Apro財務及び監査報告、2021年度同予算・2022年度同暫定予算の承認、UNI Apro執行委員会・各部会大会の準備状況報告、UNI加盟申請の承認、ミャンマー問題に関するUNI Aproの対応、ブリスベン世界大会(2022年)等について議論された。最後に、ミャンマーに対する連帯声明と、 アジア人ヘイトに対する非難声明を、次のUNI Apro執行委員会として出すことを確認した。

日本からは、野田UNI Apro会長、松浦UNI Apro副会長、増田UNI世界副会長、景中UNI Apro女性委員会副議長他、オブザーバーが出席した。


グローバルユニオン、コロンビアにおける暴力の停止を求める

UNIは、他のグローバルユニオン BWI、IndustriALL、PSI、そしてコロンビア(CUT、CTC、CGT)とブラジル(CUT)の労働組合と共に、コロンビアで起きている暴力と4月28日のナショナルストライキ以降の事件を非難する。

完全非武装の若者や市民が治安部隊によって虐殺され、数人のデモ参加者が失踪したことは、全世界に衝撃を与えている。

5月3日、カリ市では、デモ参加者数人が国家警察によって殺害された。ナショナルストライキが始まった4月28日から5月4日までの間に、同国ではデモに対する残忍な弾圧により、28人の死者、234人の負傷者、726人の恣意的拘束、100人以上の失踪者が出ている。

労働組合は5月4日、声明を発表し、米州人権委員会(IACHR)及び国連人権高等弁務官に対し、コロンビアへの緊急介入と容赦なくエスカレートする残忍な警察の暴力と人権侵害を止めさせるよう求めた。

「労働問題を解決する最善の方法は、労働者の代表権と団体交渉を考慮することである。したがって、私たちはコロンビア政府に対し、開かれた対話を求め、労働者の要求に耳を傾け、COVID-19パンデミックによって生じた健康、経済、社会的危機に対応するよう、改めてメッセージを送る。暴力を根絶し、より公平な代替手段を見つけることが重要であり、最も弱い立場にある人々に降りかかる貧困的な医療、財政、労働、年金の改革ではない。国内の不平等をさらに悪化させることになる。」

また、組合は「イバン・ドゥケ政権が、全国的な抗議活動を主導してきた全国ストライキ委員会の要求に応えるよう求める。我々は、労働者の権利、労働組合の権利、デモの権利、表現の自由、そして何よりも生きる権利の保障を求めて、今後も活動を続けていく」と述べた。


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