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UNIは広島、長崎への原爆投下75年にあたり犠牲者に哀悼の意を捧げる

広島及び長崎に原爆が投下されて75年を迎えるにあたり、UNIは犠牲者に哀悼の意を捧げると共に、核兵器の禁止を繰り返し要求する。

第二次世界大戦中の1945年8月6日と9日、広島及び長崎に投下された原爆はその後、何万人もの被爆者を長い間、放射線の後遺症によって苦しめている。

UNIは2010年に長崎で世界大会を開催したことで、核兵器の戦慄と破壊力について理解を深め、長崎市及び国際平和運動と強い絆を築いてきた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のように述べた。「日本に原爆が投下された75年という節目の年に、このような苦しみが二度と繰り返されないよう、国際平和運動と連携して取組む決意を新たにする。とりわけ、2010年に我々を温かく迎えて下さった長崎の皆さんに心から連帯し、皆さんと一緒に犠牲者に哀悼の意を捧げると共に、核兵器の無い世界の実現を訴えていく。」

UNIの前書記長、フィリップ・ジェニングスは今、軍縮と、戦争の無い世界の構築に取組む国際平和ビューロー(IPB)の共同議長を務めている。ジェニングスIPB共同議長は、「我々は今、危険で不安定な時代に生きている。核兵器の無い世界をつくるには、労働運動の大きな力が必要だ。世界中で、1.9兆米ドルが軍事費に使われている。新型コロナウィルスが猛威を振るっているこの時に、大変な無駄遣いだ。我々には、新たな共通の安全保障が必要だ。平和と軍縮は、このパンデミックから回復するための取組みにも不可欠だ」と訴えた。

世界大会開催がきっかけで、UNI本部は長崎、広島からの平和大使の訪問を毎年歓迎し、核兵器廃絶の国際キャンペーンを支援してきた。今年は新型コロナウィルスのパンデミックのため、受入れが叶わないのは残念である。

しかし、UNIと加盟組合は、長崎と赤十字国際委員会が主催するオンラインイベントに参加することができる。8月9日、中央ヨーロッパ夏時間11:00(日本時間18:00)から、「核兵器が存在することは人類にとって何を意味するのか―コロナ危機の最中に考える」をテーマとし、2つのセッションから構成されるイベントだ。第1セッション(日本語)には、被爆者や長崎市長等がパネリストとして、第2セッション(英語で進行、日本語通訳付)には、元アイルランド大統領メアリー・ロビンソンをはじめ、核兵器廃絶キャンペーンに取組む団体の代表らが登壇する。

国際平和ビューローも、フェイスブック上で、「広島からの誓い」と題する記念映画を世界に公開する予定である。


UNI、黒人の命のためのストライキを支持

UNIは、2020年7月20日に、全米各都市で予定されている #StrikeForBlackLives (黒人の命のためのストライキ)に加わる仲間たちに連帯し、これを支持する。この全国規模のストは、「黒人の命のための運動(The Movement for Black Lives)」や、UNI加盟組織であるSEIU(全米サービス労組)やチームスターズ等、幅広いグループが結集して計画されている。

ストに加わる人々は、黒人の経済的機会や社会移動(一定の社会的地位から他の社会的地位へ移動すること)を制限している人種差別をなくすため、企業や政府に対して抜本的な改革を行うよう要求する。あらゆる人々により良い賃金、医療を、そして組合加入ができるように要求する。

「最近みんなが話題にしている“普通の”状態に戻ってもダメだ。人種差別を理由に攻撃を受けたり、経済という名目で、防護具も無く、危険手当も払われずに仕事をしろと言われたりするなんて。」空港で車椅子利用者のアテンダントとして働くグレン・ブラウンは、ストに参加する理由をこのように述べた。

ストの間、空港労働者やファーストフード店の従業員、清掃員、警備員、介護労働者をはじめ何千人もの労働者が、8分46秒間、仕事を中断する。5月にミネアポリスで警官に殺された黒人男性ジョージ・フロイドが、白人警官の膝で頸部を押さえつけられていた時間だ。このストは、今後数ヶ月の間に予定されている人種間の平等を要求する多くのアクションの皮切りとなるだろう。

ストの計画を発表するにあたり、「人種間の平等がなければ、経済的正義は実現できない」と、メアリー・ケイ・ヘンリーSEIU委員長は強調する。「今日、全国でこの問題を考えよう。労働者は米国の壊れた制度の抜本的改革を要求している。黒人が目標を達成するまで、我々のコミュニティの中で誰も目標を達成したとは言えない。」

10以上の団体がMovement for Black LiveやSEIU、チームスターズと共に街頭に出て意思表示を行う予定だ。

「制度的な人種差別は、米国だけの問題ではない。我々があらゆるコミュニティや国の中で向き合わなければならない問題だ」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べる。「歴史的な1日となるこの日に、UNIは我々の社会と経済を変革していく闘いに加わり、黒人の命が尊重される世界を創り出していく。」

スト参加者は世界中の仲間からの連帯支援を求めている。ストの詳細は以下のウェブサイトから。https://j20strikeforblacklives.org


グローバルユニオン評議会、リ・チャクヤン氏への正義と香港における人権尊重を要求

グローバルユニオン評議会(CGU)のメンバー組織としてUNIは、香港政府に対し、2019年逃亡犯条例改正案の撤回と普通選挙の実現を要求した労働運動の指導者や民主派活動家らへの刑事責任の取下げを要求する。7月1日に採択されたCGU声明では、同日に施行された極めて厳しい国家安全維持法の廃止も求めている。同法の下で、施行当日だけで370人以上の逮捕者が出ている。

「協議や透明性のない突然の国家安全維持法の強制や、恐れずに声をあげてきた労働組合員やジャーナリストその他の民主活動家に対する厳しい罰則は、我々の世界に存在してはならない。この法律が廃止され、引き続き自治が尊重され、『一国二制度』の原則が確保される日まで、我々は香港の民衆に強く連帯していく」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。

またCGUは、普通選挙の実現及び言論・集会・結社の自由に対する規制の撤廃を要求している。

「香港労働組合連盟(HKCTU)のリ・チャクヤン事務局長は、民主主義と労働者の権利の戦士だ。現在、人権と自由を擁護する彼と14人の献身的な活動家達は、その信念を理由に起訴されている」と、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は述べ、「このような不当な告訴は撤回され、香港の人々が投獄を恐れずに政治に参加できるようにしなければならない」と訴えた。


国際労働運動は一丸となって「黒人の命は大切」を支持

国際労働運動は、「黒人の命は大切」運動を支持して、共に立ち上がるだけでなく、共に行動を起こしている。

UNIをはじめとするグローバルユニオン(国際産業別労働組織)とITUC(国際労働組合総連合)で構成されるグローバルユニオン評議会(CGU)は、世界の殆ど全ての国々の労働者を代表する。6月17日、CGUは、制度化された人種差別と闘い、米国等における刑事司法制度の再考を求める明確な要求を発表した。UNIは、本部ビルに「黒人の命は大切」のバナーをかけて支持を示している。

CGUの声明は、ブリアナ・テイラー、アマード・アーベリー、ジョージ・フロイドという3人の米黒人の殺害を受けて発表された。これらの全く不当な殺害は全米で抗議を引き起こし、やがてサンパウロからソウルまで世界中に抗議の輪は広がった。

CGUは、「余りにも長い間、人種差別と白人至上主義によって、働く人々は分断され、真の力を勝ち取る力量を弱められてきた」と述べ、「もうたくさんだ」と訴えた。

労働組合は何度でも呼びかける。「新しい世界をつくるために闘おう。みんなが黒人の命は大切だと認識する世界を!」


COVID-19によって「つながらない権利」の必要性高まる

COVID-19によって生活は混乱し、我々の多くが働き方を変えざるを得なくなった。仕事と個人の時間の境界が損なわれている。それゆえ、「新たな日常」が確立されようとする中、つながらない権利がかつてないほど重要になっている。

UNI世界専門職・監督職委員会(UNI P&M)は、加盟組合の協力を得て、健全なワークライフバランスを実現するための優良事例を収集してきた。より多くの人々がリモートワークをするようになり、通信機器のプラグを抜く、つまり一時的に仕事から離れる権利がいかに重要であるかを示す新しいビデオやポスター等をリリースした。

「組合は長い間、仕事をする上での条件改善だけでなく、仕事以外の生活を豊かにするためにも様々な取組みを行ってきた。つながらない権利を求める闘いは、1日8時間労働や週末の休みを求める闘いの延長だ」と、アレックス・ホグバックUNI P&M担当局長は語る。「パンデミックの間、人々の間にストレスや不安感が増大した。仕事から離れる必要があるのは明らかだ。」

不安感、絶望感、燃え尽きの度合いが高まるのはたいてい、絶えず仕事の世界とつながっていることと関係がある。このビデオやポスターの発表は「つながらない権利」の啓発キャンペーンの一環である。これに先立ち、UNI P&Mは、コロナ危機時の「つながらない権利」に関するガイドラインを発行した。このガイドラインの主なポイントは次の通りである。つながらない権利(コロナ危機時)

  • 仕事から離れる重要性を強調すること
  • 業務時間を定義すること
  • 人によって(コロナ危機から)受ける影響は様々であること
  • コミュニケーション及び研修

最近UNIが実施した70か国以上の加盟組合への調査では、半数以上が、危機の間に在宅勤務を余儀なくされた組合員のために「つながらない権利」を交渉したと回答している。UNIは、大手通信会社テレフォニカ及びオレンジとのグローバル協定の中でも「つながらない権利」条項を含めることに成功した。

「ウィルス感染防止のため、何百万人もの人々が在宅勤務をしているが、リモートワークは権利も無く働くという意味ではない」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は強調する。「仕事から離れることができれば、家族や友人との時間を持ち、休みを取り、リフレッシュし、燃え尽きないで済むよう、仕事以外の活動に専念することができる。」


テレワークと、つながらない権利

世界中の若年労働者にとって2020年は、かつてない規模の失業や将来への不安に見舞われた大変厳しい年となった。将来への不確実性、失業の高まり、様々な雇用形態、これらが絡み合って世界的に若年層の危機が発生している。しかし組合にとっては、若年労働者を守り、支え、関与を働きかける好機でもある。こうした背景から、UNI世界青年委員会は、若年労働者に重要な課題について加盟組織の若手役員と意見交換を行うウェビナーを企画した。

シリーズ第1弾は6月15日、「テレワークと、つながらない権利」をテーマに開催された。

始めに、UNI世界専門職・監督職(P&M)委員会のアレックス・ホグバック担当局長から、組合がテレワークを交渉する際のポイントと「つながらない権利」という概念について説明があった。

リモートワークに関する議論

つながらない権利(平時)

つながらない権利(コロナ危機時)

欧米ではコロナ禍以前から、仕事と私生活を両立しやすいテレワークを希望する労働者が多く、UNIは加盟組織がテレワークを交渉するための参考となるようガイドラインを作成していた。コロナ禍で浮きぼりになった課題を踏まえ、最近、改訂版を出したところだ。組合としては、テレワークの選択肢は危機の時だけでなくコロナ禍が収束しても継続して与えられるべき、テレワークは義務ではなく任意であるべき、仕事の成果の測り方や評価方法について再検討すべき、プライバシーを尊重すべき、つながらない権利を確保すべき、といった点を交渉すべきだとした。

また「つながらない権利」を交渉するには、常に仕事とつながっていることの危険性を認識し、つながっていないために罰せられないこと(逆に、常につながっていることが評価につながるわけではないこと)を明確にし、通常と例外の明確な定義や、明確な方針、上司及び部下への適切な研修が必要だと強調した。

UNI Apro(UNIアジア太平洋地域)を代表し、釘本UNI Apro青年委員会副議長は、日本におけるテレワークの拡大と特に若年労働者への影響について報告した。若年労働者にはデジタルツールは比較的馴染みやすく、メリットを活かして多様な働き方を実現できるという前向きな捉え方もある一方で、労働時間管理や労働者の健康を守るためのルール作りは必要だと述べた。

欧州(スペイン)や米州(アルゼンチン)の青年委員会代表からは、テレワークのメリット/デメリット、つながらない権利を交渉した企業事例や法制化に向けた動き等が報告された。

第2弾(6月29日)ウェビナーのテーマは「メンタルヘルス」、第3弾(7月22日)のテーマは「不安定雇用」である。


ヒーローと呼ばないで、一緒に闘おう!

6月15日は「国際正義の日」。世界中の清掃労働者及び警備労働者が、不可欠任務に就く労働者を守るための一連の要求を掲げ、職場の正義を求めて闘う日だ。世界中の人々が今、人種差別との闘いに声をあげている中、職場の正義とは何かをあらためて問い直す日でもある。

「2020年になっても1990年当時と同じだ。職場で、街頭で、低賃金、警察による残酷な行為、構造的な人種差別に反対を表明し、“(我々が)やればできる!”と叫ぼう」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は鼓舞した。「困難を乗り越え、全ての人々のために正義を勝ち取るまで闘おう。来る日も来る日も身を粉にして働く労働者は、職場で生み出した富を分かち合い、尊重され、尊厳のある生活を享受すべきだ」

世界中の組合員が、“Black Lives Matter(黒人の生命も大事だ)”運動と、さまざまな場所で起こる人種差別的暴力の被害者を支持する声をあげ続ける中、差別に反対を唱える発端となった国際正義の日を迎える。

1990年6月15日、ロサンゼルスのダウンタウンで平和的に行われていた「清掃労働者に正義」を求めるデモ抗議活動が、過激化した。労働者が互いの腕を組んで通りを横切ろうとしたところ、警官隊が立ちはだかって警棒で男女デモ参加者を殴り、多数の負傷者が出た。このような過激な扱いを受け、かえって清掃労働者は決意を強固にし、人々からの支持も広がったため、多国籍企業は清掃労働者の権利を認識せざるを得なくなった。結果、組合を結成し、医療保険をはじめとする諸手当を交渉し、協約を結ぶ等、労働者の生活水準の向上につながった。

30年を経て今、これまでの成果を祝う時、全ての人々のために、清掃・警備等の仕事をより良い仕事にしていこうと奮闘してきた、清掃・警備その他労働者が勝ち取ってきた数多くの成果を誇りに思う。我々は、1990年にロサンゼルスで闘った清掃労働者達のように、この瞬間も職場や街頭で制度的な人種差別に苦しみ続ける労働者や有色人種コミュニティのための闘いを支える取組みを強めていきたい。


リモートワークは新たな常識?

COVID-19危機により、世界中で職場が徐々にあるいは突然に閉鎖され、何百万もの専門職・監督職(P&Ms)がリモートワーク(遠隔勤務)を強いられることとなった。一部には、危機が弱まり始めて従業員が職場に復帰している場所もあるが、今回の大規模な遠隔勤務の経験と、今後の職場にとってこの経験がもたらした機会と脅威について検討することは、価値があるだろう。

危機の前でも、専門職・監督職(P&M)、とりわけ若手の専門職にとって、遠隔勤務は非常に要求の厳しいものであった。遠隔勤務のメリットについては、これまで多く強調されてきた。仕事と家庭内の責任のバランスを図る上での柔軟性の向上、ストレスの軽減、通勤時間がないことによる時間の節約、意欲と働きがいの向上、業務を遂行する上で最適な方法を従業員が選べるため全体として生産性が上昇すること、などが挙げられている。しかし、こうした調査報告は通常の状況下に書かれたものであり、COVID-19によって引き起こされた付加的ストレスや不安については考慮されていない点に留意しなければならない。

危機以前に、遠隔勤務への需要の増加に対応するのが遅かった多くの使用者は(おそらくは、業務を遠隔で遂行することは不可能、あるいは職場で監視・監督されていない状況下では従業員は一生懸命働かないだろうと疑ってかかっていた)、今では多くの場合、遠隔勤務は実現可能な解決策であると思うようになった。こうした使用者は、最近の経験をもとに今後の業務編成を改善していくことができるだろう。

しかし一方で、COVID-19危機が去った後もこの状況を利用し、短期的利益を増やすために従業員に遠隔勤務を強いてオフィスや支店を閉鎖しようとしている使用者もいる。こうした使用者は、この手法にはリスクも含まれること、そして遠隔勤務拡大へのいかなる動きも、必要な支援と仕組みが伴って従業員の自由意志でなされねばならず、従業員の安全衛生に留意して長期的な視野で計画されるべきであるという点を認識しなければならない。

こうした背景をもとに、UNI世界専門職・監督職(P&M)委員会は、世界中で労働組合が使用者と議論し、交渉するための項目リストを提起する。

 

  1. 遠隔勤務を提供し続ける

上述の通り、従業員に対する遠隔勤務の機会を提供するには、もっともな理由がある。従来のオフィス環境での業務を好む者もいるので、全ての従業員がこうした機会を活用するわけではないものの、将来的にはさらに遠隔勤務の需要が強まりそうである。したがって使用者は、最も有能な労働者を雇い続け、惹き付けるためには、遠隔勤務の選択肢を提供する上での競争力を持たねばならない。加えて、積極的に遠隔勤務者を雇用する使用者は、物理的に場所を限定して採用する使用者よりも、はるかに多くの人材プールにアクセスすることができる。

  1. だが、強制はしない

使用者は従業員に対して遠隔勤務を強制してはならず、遠隔勤務導入の決定による広範な影響を考えることもなく、遠隔勤務を口実に経費節約のためにオフィスを閉鎖したり、労働条件を切り崩したりしてはならない。全ての人が遠隔勤務に適しているわけではなく、過度な遠隔勤務には、孤立感や鬱、新たな発想や創造性の低下といったリスクが伴う。従業員が、物理的職場の特徴である人的交流の自発性から切り離されるためだ。

  1. 長期的な視野で準備する

COVID-19の危機は多くの使用者にとって予期せぬことであり、慌てて遠隔勤務の指針を作成する事態となった。いつCOVID-19が弱まるのか、あるいは我々が今後新たなウィルスに直面するのかは誰も分からないのであり、持続可能で長期的な遠隔勤務のために、使用者は時間をかけて最善の実践を構築し、業務プロセスやIT基盤を改善し、従業員に対しさらなる支援と研修を行わなければならない。自宅で業務を行うための設備機器や家具の提供なども含まれるだろう。また使用者は、同様の突発的事象においても従業員が十分な保護を受けられるよう、健康保険や病欠時の方針も見直す必要がある。

  1. 違いを認識する

通常の状況での遠隔勤務と昨今の経験は大いに異なっているのであり、使用者はこの2つを同一視しないよう注意すべきである。COVID-19危機における最も重要な課題は、学校や幼稚園も閉鎖されたため、両親は仕事と育児の両責任を同時にこなさなければならなくなった点だ。多くの外出禁止令が緊急のものだったので、従業員の多くは労働安全衛生の観点から重大な影響をおよぼす、人間工学に基づく適切な作業場を用意することはできなかった。また、通常の遠隔勤務であれば個人にとってより適した環境で業務を遂行できるかもしれないが、危機下では自宅にこもらねばならない状態となっている。

  1. 新しい文化をつくり出す

従来は、使用者が遠隔勤務の機会を提供するかどうかは、かなりの程度で企業文化に拠るところがあり、オフィスへの出社が重んじられてきた。多くの場合、遠隔勤務は否定的に捉えられ、遠隔勤務を要求した従業員は、結果として将来的な仕事の見通しについて厳しい経験をすることとなってきた。このことは、とりわけ女性や家庭の責任を担う労働者に影響を及ぼしてきた。企業はCOVID-19の経験を生かし、様々な労働形態を尊重した、より包摂的な新しい労働文化を構築すべきである。

  1. 業務の評価方法を見直す

多くの使用者は、目標を設定し成果を測定するための適切な手段を整えずに、生産性の代わりもしくは個人の達成指標として、オフィスへの物理的出社を評価の当てにしている。COVID-19危機の間、多くの場合こうした使用者は、物理的な出社要請を、絶え間ないビデオ通話やチャットを予定に組込んだデジタルなものへと置き換えた。しかし出社していることと生産性は別物であり、遠隔勤務者の業績改善の多くは柔軟かつ自身にとって最適なリズムに従い時間を管理する能力に起因するものである。オフィス環境では典型的な注意散漫状態や業務の中断もなく、職務に集中する能力も要因の1つである。

  1. 従業員のプライバシーを尊重する

COVID-19危機は、従業員がオフィス不在時に実際に働いているか否かを使用者が確認するための、監視ソフトウェア利用の大幅増加という事態をも引き起こした。常にオンライン状態のビデオソフトウェア、ウェブカメラを通して数分ごとに各従業員のスクリーン・ショットや写真を撮影するソフトウェア、パソコンのキー入力を全て追跡し、従業員が送信した全てのメールやチャットを解析するソフトウェアなどがある。プライバシーを侵害するこうした方法は、通常のオフィス環境であっても十分に問題をはらんでいるが、従業員が自宅で監視される場合には、よりいっそう問題となる。

  1. つながらない権利を保障する

従業員が私生活と職業生活の区別を維持し、これらのバランスを図るため、遠隔勤務に対応する柔軟性には、業務と「つながらない権利」が必ず伴わなければならない。常につながっている従業員が賞賛されるべきではなく、つながっていない従業員が罰せられるべきではない。UNI世界専門職・監督職委員会は、COVID-19危機下の「つながらない権利」についての概要と、平時における「つながらない権利」の交渉ガイドを公開した。

つながらない権利(平時)

つながらない権利(コロナ危機時)


野田UNI Apro会長、「人の心をつないでいこう」とスタッフを激励

新型コロナウィルス感染が世界的に拡大する中、対面会議の代わりにウェブ会議を活用せざるを得なくなっている。6月4日のUNI Aproスタッフ会議に、野田UNI Apro会長が参加し、今年1月にUNI Apro事務所を訪問して以来、初めてオンラインでの顔合わせを行った。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は冒頭、アジア太平洋地域の状況について報告した。多くの自宅待機或いは在宅勤務をしていた労働者が職場に戻ろうとしているが、未だ感染リスクに晒されている。組合はそのリスクを軽減するため、使用者や政府と安全な職場復帰に向けた指針を協議している。現在、労働運動は「新たな日常」について議論を始めているが、アジアの多くの国で労働運動に追い風が吹いているわけではない。国の財政状況の相対的な強弱に関係しているためである。低・中所得国は国際金融機関からの経済刺激対策への支援に依存しているが、国際金融機関や殆どの国の政府は、労働者に寄り添った政策や対策を立てているとは限らない。とりわけインフォーマル経済に大きく依存している国々では、労働者に優しい政策を要求する組合にとって厳しい状況である。

野田会長は、「世界的な経済危機の到来と、今後、地球規模で起こり得る政治・経済・社会のパラダイムシフトが指摘される中、それらの劇的な変化に対峙した労働運動の在り方や運動スタイルが問われることを認識しなければならない」と述べた。そして、厳しい状況の中、「人の心をつなぐこと」が一番重要だとし、IT等を活用し、加盟組織との連携を強化してほしいと、各国でリモートワークを続けるスタッフを激励した。

各部会・専門委員会担当部長から、コロナ禍にあっても勇気づけられる成果のいくつかが報告された。計画されている殆どの会議や組織化の取組みは延期となったが、ウェブ会議等の代替策を検討中である。

最後に、長年UNIの運動を牽引し、6月をもって日本に帰国、UAゼンセンの任務に就くこととなった玉井部長に、感謝の言葉が述べられた。


ホフマンUNI書記長から米国の労働組合へ:我々は正義を求める呼びかけに加わり、人種差別を根絶する闘いを支持する

クリスティ・ホフマンUNI書記長から米国の加盟組織への声明

全米のUNI加盟組織は、ここ数日、警察によるジョージ・フロイドの殺害を非難し、米国における黒人男女に対する人種差別残虐行為の最近の犠牲者であるジョージ・フロイド、ブリーナ・テイラー、アーマド・アーブリーの正義を求めて声を挙げている。

国際連帯とは、1人の痛みは全ての人の痛みであることを意味する。UNIは、正義を求める皆さんの呼びかけに加わり、人種差別を根絶する皆さんの闘いを支持する。組合として我々は、人種的正義なしに経済的正義はないことを知っている。我々の目的は、声を挙げられない人々に発言の場を与え、肌の色や信条に関わらず、全ての労働者の立場を高め、エンパワーすることだ。それは構造的な人種差別の重圧の下では起こり得ない。

我々は、これらの恐ろしい行為に悲しみ、怒り、抗議する人々を支持する。我々は、抗議行動を弾圧するため軍隊を配備すると約束し、より強硬な警察の戦術を求めてきたトランプ大統領の発言に対する警戒感を共有する。抗議を鎮めるどころか激高させている。

まさに苦痛と、悲しみ、怒り、そして恐怖の瞬間である。しかし、希望と、大胆な行動、重大な変化、そして決意を新たにする瞬間でもある。ある活動家が金曜日の夜、路上での暴力に終止符を打つよう呼びかけたように、我々は平和をもたらす人種的正義のために「構想を練り、計画と戦略を立て、組織化し、動員」しなければならない。

人種差別との闘いは皆の闘いだ。我々は行動を呼びかける。

連帯しよう。

#BlackLivesMatter #JusticeforGeorgeFloyd


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