プロジェクト支援でウガンダHTS労組が活動を加速

ウガンダにおけるUNI商業部会加盟組織が最近実施した組織化キャンペーンは、組合加入率の向上、2件の新たな団体協約の締結、女性と若年労働者の職場リーダーシップへの参加拡大につながった。

2025年6月2日~10日の間、HTS労組は全国で数多くの職場を訪問し、カルフールスーパーマーケットの支店、ブリタニア・アライド・インダストリーズ、シニベルスーパーマーケット、チャーチル・コートホテル、グルーのボマホテルといったスーパーマーケット、観光、食品、ホテル業界の労働者数百人を動員した。

この組織化キャンペーンは、スウェーデンの連帯支援組織「Union to Union」が援助するUNIアフリカプロジェクトの一環として実施された。同プロジェクトは、ウガンダとナイジェリアで組織化を通じて団体交渉力の強化、ジェンダー平等を実現し、若年労働者を労働組合に参画させることを目的としている。

キャンペーンの成果は以下の通り:

  • 345人の労働者(うち女性152人、35歳未満の参加者229人)が労働組合と労働者の権利について学んだ。
  • 81人が新たに組合に加入 。
  • 2つの新たな団体交渉協定(CBA)を締結。ジャズ・スーパーマーケットとアドマス・グランド・ホテルとの間で、労働者の権利、様々な福利厚生と保護、親の権利に関する規定が定められた。
  • 7月に更新が予定されているカルフールとの団体協約の改定に向けた提案を収集した。
  • 新たに作成された労働組合資料(労働安全衛生に関する基本ガイドとリーダーシップマニュアルを含む)を配布した。

特に重要な点は、このキャンペーンが次世代の労働組合リーダーの育成を促進したことだ:

  • 対象を絞ったリーダーシップ訓練を実施し、女性と若年労働者が職場選挙で職場代表に選出された。
  • 参加者は労働者の権利、安全衛生、団体交渉の実務に関する訓練を受けた。
  • 現場での直接的な関与を通じて、労働組合の可視性と信頼が向上した。

HTS労組はキャンペーン期間中に、ウガンダの労働担当国務大臣が正式に承認した新たな労働安全衛生ハンドブックを発行した。このハンドブックは、労働者が職場の事故を予防し報告する能力を強化する内容となっている。ハンドブックは全組合員に配布され、組合の定期大会で採択された。

キャンペーンは目標を達成し、現場における組合の力を強化した。また新規会員からの組合費増収を通じて財政的持続可能性にも貢献した。

モーゼス・R・マウクHTS労組書記長は、「このキャンペーンは、労働者の安全衛生に関する教育を実施し、女性と若者の指導部への参画を促進し、数百人の労働者に組合を紹介できたという点で、着実な進展となった。労働者からの関心の高まりは我々にとって非常に励みになり、新たに加入した80人の組合員には、我々のメッセージが響いていると思う」と喜んだ。

キース・ジェイコブスUNIアフリカ地域書記長は、この取組みを称賛し、次のようにコメントした。「HTS労組のキャンペーンは、労働者がいる場所で力を築き、団体交渉を通じて実際の成果を勝ち取り、女性と若者が参加しリーダーシップを発揮できるようにする・・・草の根の組織化の模範的な事例だ。これが、アフリカ全土で労働者階級の力を強化するやり方だ」


解雇に反対するTikTok労働者、ベルリンでデモを実施

2025年7月17日、TikTok労働者は同社のベルリン本社前で、解雇に反対するデモを実施した。『我々はTiktokの機械を訓練した – 我々に正当な報酬を!』というスローガンを掲げたデモ行進は、解雇対象となっている約150人の「Trust and Safety」部門(コンテンツモデレーション)の従業員と、TikTok Live部門の従業員の一部(約15人)を支援する目的で行われた。

この人員削減は、ソーシャルメディア企業がコンテンツモデレーションにおける人工知能への依存を強め、この業務を第三者の業者に外注する計画を進める中で実施されるものだ。

コンテンツモデレーター(特に第三者の業者に雇用されている従業員)の労働条件は、近年批判を受けている。暴力、ポルノグラフィー、ヘイトスピーチなど、心理的にストレスの多いコンテンツに継続的に曝露されることは、トラウマを含む深刻な健康問題を引き起こす可能性がある。そのため、最近策定された『コンテンツモデレーションのための安全衛生プロトコル』で示されたように、従業員にとって良好な労働条件と強力な心理的支援が不可欠である。

ドイツの労働組合ver.diは、アウトソーシングによるコスト削減措置が、賃金低下や健康予防への投資削減につながる可能性があると警告している。

AIをコンテンツモデレーションに活用する際、人間による十分な監視が欠如すると、不適切なコンテンツが適切に検出されないリスクがある。TikTokは最近、ルーマニアの大統領選キャンペーンで偽アカウントを使用して極右政治家を宣伝するためにプラットフォームが利用された件で批判を浴びた。これを受けて労使協議会は経営陣に対し、政治的・社会的に重要なコンテンツの監視を担当する職種の維持を提案した。この分野では、政治的・文化的文脈の理解が特に重要である。経営陣はこれまで、このような提案をすべて拒否している。

解雇の脅威にさらされている従業員にとって、解雇は単に職を失うこと以上の意味を持つ。TikTokのグローバルな労働力において、職を失うことは一部の従業員の居住資格を脅かす可能性がある。

ver.diで交渉を担当するカトレン・エッガーリング氏は、「TikTokのコスト削減計画は、利益最大化を目的としたもので、従業員と社会に対する責任を欠いたもの。これにより、不適切なコンテンツがますます増加するリスクがある」と警告する。

ver.diはTikTokの経営陣に対し、社会補償協定に関する交渉に入るよう求めている。再訓練措置の必要性と一部の従業員の在留資格への潜在的な脅威を考慮し、ver.diの交渉委員会は解雇予告期間を1年に延長し、3年分の給与に相当する退職金を支払うよう要求している。

経営陣はこれまでver.diとの交渉を拒否している。これに対しver.diはストライキの準備を進めており、経営陣が拒否を継続する場合には、最初のストが間もなく実施される可能性がある。

エッガーリング氏は、「経営陣が我々との交渉を完全に拒否していることはスキャンダルだ。だがTikTok労働者はこのような状況に備えている。最近数ヶ月間で、労働組合の組織化が著しく進展した。ver.diの組合員数が増加し、行動を起こす意欲も高まっている。必要とあらば闘争に備えている」と結論付けた。

ベンジャミン・パートンUNI世界ICTS部会担当局長は、「コンテンツモデレーターはインターネットを安全で利用可能なものにする上で不可欠な存在だが、TikTok等の企業は彼らの労働条件を悪化させ、専門業務を軽視しがちだ。今回の抗議行動は、コンテンツモデレーターが、TikTokユーザーを守るために果たしてきた役割と献身を認めさせる上で重要だ。我々はver.diおよび世界中で組織化し、声を上げ、反撃するモデレーターに連帯する」と表明した。


UNI、ブラジルの組合運動に連帯-トランプ政権による貿易政策の政治利用を非難

UNIは、ブラジルの労働組合運動と連帯し、米国が収支黒字国であるブラジルに対して50% の関税を課すというトランプ政権による脅迫を非難する。驚くべきことにトランプ大統領は、この措置は経済とは無関係であり、右派権威主義の同盟者であるボルソナロ前大統領の起訴を阻止することが目的であると認めたのである。

トランプ大統領の無謀な権力乱用はブラジルの民主主義を弱体化させるだけでなく、ボルソナロ支持派のクーデター未遂を捜査する法的手続きを妨害するために貿易政策を利用することは、新たな一線を越える危険なものだ。

 これはブラジル国内の二極化を助長し、ルラ大統領の政権を不安定化させようとする右翼過激派グループを勢いづかせるだけである。2億1100万人の国民全体を、ささいな政治的報復のために犠牲にするものだ。これはブラジルの主権を侵害するものであり、民主主義の後退を示す新たな憂慮すべき兆候だ。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は「トランプ大統領の気まぐれや不満が、世界貿易のルールを決定してはならない。ブラジルに対する彼の脅迫は、ルールをリセットすることがいかに急務であるかを如実に示している。労働者の権利、民主主義、持続可能性を最優先とする、強固な多国間機関が必要だ‥‥(中略)‥‥我々は、この危機を平和的、多国間、かつ公正な解決に向けた、ブラジルの労働運動とルラ政権による取り組みを引き続き支援していく」と述べた。


フィリピン・マニラの民間病院労組が大勝利

フィリピンの医療分野の労働組合運動が大きな進展を遂げる中、マニラ首都圏の民間医療従事者が労働運動の新たな章を開いている。

2025年7月8日、フィリピンのUNI加盟組織UFSW傘下のディリマン・ドクターズ・ホスピタル従業員協会が、組合認証選挙で179票を獲得し、病院従業員の唯一の交渉代理機関として正式に認定された。多くの労働者にとって、これは単なる数字の集計ではなく、長年続いた沈黙の中の不満解消を意味する瞬間であった。

ロリー・リラガン委員長は「圧倒的な喜びだ。言葉に尽くせない。長年、我々は存在を無視されてきた。しかしこの勝利で、我々の声がようやく届いた」と感無量だ。

その1週間前の6月30日、UFSW傘下のマリキナ・バレー医療センター従業員協会は、経営陣との初の団体交渉を開催した。議論は基本的なルールから始まった——形式的な手順のように見えるかもしれないが、長年平等な立場で交渉のテーブルに着くことを待ち望んでいた労働者たちにとって、このことは極めて重要な意味を持っていた。

レイ・ジョン・ロチェ・エンビレ委員長は「最初の会議は順調だった。経営側は誠意を持って交渉する用意があることを表明してきた」と語り、「ここに至るまで経験した全てを考えると、そのことだけで我々にとっては希望だ。我々は準備が整っている」と語る。

こうしたブレイクスルーは、UNI加盟の民間医療労組の連合体であるUFSWの勢いが拡大していることを示している。

ジーザス・オビエンUFSW委員長は、「このような勝利は、我々をケアする人々を軽視するシステムに反撃するものだ。ディリマンでの勝利とマリキナにおける交渉は、民間医療従事者が尊厳と正義を求めて組織化できるし、組織化をしていくのだという証拠だ」と述べた。

ローランド・デラクルスUNIフィリピン加盟協議長は、これらの勝利は単発のものではなく、大きな波の一部であると強調し、「我々が目撃しているのは、変化の始まりだ。恐怖から力へ、沈黙から行動へ。医療従事者は単に組織化しているだけでなく、自らの労働生活へのコントロールを取り戻している。我々は最後まで彼らに連帯し続ける」と訴えた。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「フィリピンのケア労働者の勇気と決意に感銘を受けている。彼らの勝利は、環境がどれだけ過酷でも、団結した労働者は常に前進できるということを思い出させてくれる。ディリマンとマリキナは、単なる始まりに過ぎない」と述べた。

民間部門の医療従事者が全国で組織化を続ける中、次の段階に注目が集まっている—投票での勝利だけでなく、他者を癒しケアする人々の生活に意味のある改善を勝ち取ることだ。最前線の労働者が団結すれば、真の変革は単なる可能性ではなく、必然となるからだ。


歴史的勝利:カナダでアマゾン労組が承認を獲得

カナダのブリティッシュコロンビア州デルタにあるアマゾン倉庫の労働者は、同州の労働委員会が労働組合Uniforの主張を支持し、企業が組合結成プロセスに介入したと判断したことで、組合承認を獲得した。この画期的な判断は、カナダにおける労働者の組合代表権を確立するだけでなく、世界中のアマゾン施設での組合結成運動にも影響を与える可能性がある。

ラナ・ペインUnifor委員長は「アマゾンで働く労働者は非常に困難な状況下で組織化を推進してきたが、ついに巨人を倒した。…(中略)…この判決は、労働者をいじめる企業は最終的に自滅するだけだという明確なメッセージを企業に送っている」と述べた。

ブリティッシュコロンビア州労働関係委員会は、アマゾンがYVR5施設での組織化キャンペーン中に実施した急激な採用拡大や反組合メッセージなど、一連の措置が投票の公正性を損なったと判断した。これにより、委員会は州の労働法に基づき、自動的な組合承認を付与した。 この判決により、デルタの倉庫はカナダで初めて組合代表を獲得したアマゾン施設となった。

アマゾン・グローバル労組アライアンスを率いるクリスティ・ホフマンUNI書記長は 「ブリティッシュコロンビア州でのこの判決は、労働者が団結し、法が彼らの権利を擁護する際に何が起こるかを明確に示す事例だ」と述べ、「アマゾンの干渉は失敗し、労働者が勝利した。これは、同社のグローバルな反労組戦略にもかかわらず、組織化は可能であるということ、そして組織化は世界中で進行中であることを示すものだ」とたたみかけた。 同労組アライアンスは、20カ国以上で組織化活動を支援する労働組合のネットワークである。

デルタにおける組合の認定は、ケベック州ラヴァルの施設での以前の取組みに続くものだ。同施設では労働者が労組結成に賛成票を投じたが、アマゾンはその後、倉庫を閉鎖する報復措置を講じた。カナダ全土の民間労働者を代表するUniforは、最初の団体交渉協定の交渉準備を開始すると表明した。

今回の事例は、アマゾンにおけるグローバルな労働力の組織化を目指す国際的な取組みの文脈の中で発生したものだ。UNIアマゾン・グローバル労組アライアンスに加盟する労働組合は、20カ国以上でストライキや抗議行動を主導し、労働条件や気候変動関連安全リスクなどに関する国境を越えたキャンペーンを展開している。

UNIはまた、「Make Amazon Pay」行動デーを共催し、労働組合、市民団体、環境団体を結びつけ、労働基準の改善、税の公平性、気候変動への責任を訴える活動を展開している。


UNI、公共放送の危うい改革案に反対するフランスの労働組合に連帯

UNIは、フランスの公共放送部門改革案に反対し、2025年6月30日に無期限のストライキを開始したフランスの労働組合に連帯する。この改革案は、雇用状況を悪化させ、公共放送の質を脅かすものだ。

改革は、現在独立している公共メディア企業を単一の持株会社下に統合することを目的としている。UNI加盟組織のCGT、CFDT、FOは、数ヶ月間、この懸念すべき計画に反対するキャンペーンを展開してきた。フランスの労働組合は、政府の計画が編集の独立性を脅かし、労働条件を悪化させ、公共放送の多様性と質を損なうと警告している。

 UNI欧州メディア部会議長を務めるウィリアム・モニエSNRT-CGT書記長は、「この改革は、文化・通信大臣が主張するように、公共放送の効率化や独立性の保護を目的としたものではない。その目的は、公共放送を弱体化させ、支配し、最終的に解体すること。一度解体されれば、二度と戻らない。我々は、全ての人々に属する独立したメディアの多元性を守るためにストライキを行う。中央集権的な構造が、多様な声を抑圧し、ジャーナリズムの自由を侵食するリスクを冒すものであってはならない」と、語気を強めた。

現在フランス議会で議論されている法案は、なぜこのような大胆な措置が必要なのかという透明性や正当性が欠如している。この改革は、予算削減と伝統的な長期資金調達モデルの解体と並行して進められている。2022年にテレビ受信料が廃止された後、統合計画は、雇用や労働条件だけでなく、フランス国内外の人々に多様で独立した文化的に豊かなコンテンツを提供する公共放送の使命そのものを脅かしている。

ヨハネス・ストゥディンガーUNI世界メディア部会担当局長は、「適切な保護措置なしにフランスの公共メディアを単一の組織に統合することは、その独立性を弱体化させる」と指摘し、「フランス公共メディアが真に必要としているのは、デジタルイノベーション、若年層向けコンテンツ、偽情報対策の強化といった、未来への投資だ。従業員を犠牲にし、公共の価値を損なうコスト削減合併ではない」と断じた。

UNIはフランス政府に対し、統合計画を撤回し、公共メディアの持続可能な長期資金調達にコミットするよう求めるとともに、公共メディア企業の基盤である労働者の声を聴くよう政策決定者に強く求める。

UNIはフランスの労働組合と共に、以下を求める。

●強固で多様性があり独立した公共放送機関の確立と持続可能な資源の確保

●編集の独立性と情報の多元性の保証

●雇用維持、団体協約の尊重、および労働条件の改善

●アウトソーシング、非正規雇用化、下請けの停止

●労働者とその代表者の完全な参画を伴う透明で民主的な議論の実現


4000人を超えるサンタンデール銀行の労働者、中南米で決起

サンタンデール銀行で働くチリ、アルゼンチン、ブラジル、ペルーの4000人を超える従業員が、2025年6月26日、労働条件の緊急改善を求め、団結して行動した。解雇、雇用不安の拡大、体系的なアウトソーシング政策に抗議するこの行動は、これらの問題が国境を越えて広がるように、その解決に向けた動きもまた国境を越えていることを示す形となった。

サンタンデール・グローバル労組ネットワークは、同行の企業モデルを非難し、各国で繰り返される共通の慣行(大規模なアウトソーシング、権利の否定、労働組合活動の弾圧、不当解雇)を明るみにする地域キャンペーンの一環として、この行動を呼びかけた。

マルシオ・モンザネUNI米州地域書記長は、「地域全体で、サンタンデール従業員が抱える不満が明確に表出している。アウトソーシングだけでなく、解雇、対話の欠如、労働組合結成に対する妨害の拡大も、懸念事項だ。銀行は労働者の声を聞き、より公正で持続可能な労働関係へのコミットメントを示すことが不可欠だ」と述べた。

労働組合は、スペインの多国籍企業サンタンデールが、労働者と労働条件を交渉するまで闘いを続けると表明している。

ギジェルモ・マフェオUNI米州金融部会担当部長は、「銀行は公に持続可能性と社会的責任のイメージを掲げているが、実際にやっていることはこれらの原則と矛盾している。今回の動員は、この矛盾を暴露し、雇用形態に関わらず同行の事業運営を支えるすべての人々に対して、サンタンデールが責任を取るよう求めるものだ」と指摘し、「我々は声を大にして言う。サンタンデールは解雇を止めろ」と続けた。


アマゾンは、欧州議会の労働条件に関する公聴会に執行役員を派遣しなければならない

アマゾンと欧州議会が、2025年6月26日に開催される議会の公聴会における米国企業の代表者について、意見を対立させている。UNI欧州はアマゾンに対し、倉庫における労働条件を担当するSチーム所属の執行役員を派遣するよう強く求めている。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「アマゾンが欧州議会の雇用委員会での公聴会に、非執行役を派遣する提案を繰り返し行っていることに抗議する。欧州のアマゾン従業員は、不利な慣行や政策の被害を受けている。たとえば、労働組合との建設的な対話を拒否する姿勢、監視やアルゴリズム管理、復職義務化など、こうした決定はルクセンブルクで下されているのではなく、アマゾンの管理構造の最高位にあるSチームで決定されている。我々はアマゾンに対し、Sチームのメンバーを委員会に召喚し、責任を追及できるようにすることを求める」と主張している。

欧州議会の雇用委員会は、アマゾンの最高管理構造であるSチームの一員であるロンドン拠点のラッセル・グランディネット・シニア副部長に出席を求めた。これに対してアマゾンは、ルクセンブルク拠点の国際事業・グローバルオペレーションサービス部門のステファノ・ペレゴ副部長と、ダブリン拠点のEU公共政策部門のルーシー・クロニン副部長の2名が、労働条件に関する委員会の質問に答えるのに適任だと回答した。しかし、委員会はこれらの発言者を「必要な役職レベルを満たしていない」として拒否している。

聴聞会では、オリバー・レティクUNI欧州地域書記長、UNI加盟組織ver.diのモニカ・ディ・シルヴェストレ書記、アマゾン・ポーランドの倉庫作業員で労働組合ワーカーズ・イニシアティブのメンバーであるマグダ・マリンフスカ氏が証言を行う予定だ。

シルケ・ツィマーver.di全国執行委員は、「アマゾンは良好な労働条件と安全な職場を保証しておらず、ドイツにおける労働者の団体交渉権を認めようとしていない。これは我々の基本的な民主的価値観と社会モデルとは真逆の状態だ。議会がアマゾンに責任を追及する積極的な措置を講じていることを歓迎する」と述べた。

欧州議会からアマゾンのロビイストの入場禁止措置が15ヶ月以上前に発令された後、同社はロビイング活動費を過去最高の700万ユーロに増やし、EUではマイクロソフトやアップルと並んでロビイング活動への支出が2番目に高い企業となっている。Corporate Europe Observatory の調査によると、ロビイング活動の禁止にもかかわらず、同社は欧州議会議員と少なくとも 69 回の会合を開催している。(これらの数字は欧州議会議員による自己申告に基づくものであり、実際にははるかに多い可能性がある。)

公聴会はこちらでライブ配信される予定だ。

背景
2024年2月に、UNI欧州、Corporate Europe Observatory、欧州労働組合連盟(ETUC)、LobbyControl、SOMOなど30以上の労働組合および市民団体が、アマゾンの欧州議会への入場バッジの廃止を支持する共同書簡を、ロベルタ・メッツォーラ・テデスコ・トゥリッカス欧州議会議長に送付した。このバッジは、同社のロビイストが欧州議会での今後の公聴会に出席し、アマゾン社の倉庫で欧州議会の代表団を接待するまで、廃止されている。

搾取的な労働慣行、独占禁止法違反、脱税、環境無視などの疑惑にまみれたアマゾンの実績は、世界中の労働組合や擁護団体から厳しい批判を受けている。アマゾンに対する圧力の高まりは、「Make Amazon Pay」キャンペーンに結集し、過去 5 年間、毎年 11 月 28 日のブラックフライデーにストライキや抗議行動が行われている。

2023年1月、主要市場におけるアマゾン従業員を対象とした初の国際調査では、アマゾンのパフォーマンス監視システムが従業員に「ストレス、圧力、不安、奴隷やロボットのような気分、信頼されていない感じ」を感じさせていると指摘した。調査対象の労働者の過半数(51%)が、モニタリングシステムが健康に悪影響を及ぼしたと回答し、メンタルヘルスへの影響は57%に上った。これを受けて、2024年5月、欧州で800万人以上の労働者を代表する主要労組のリーダー20人以上が、欧州のデータ保護当局に対し、アマゾンの虐待的かつ違法な可能性のあるデータ監視に対する監督を強化するよう求めた。


コンテンツモデレーターのグローバル労組アライアンス、テック企業のサプライチェーンにおけるメンタルヘルス・プロトコルの導入を要求

2025年6月18日、グローバルなコンテンツモデレーターの労組アライアンスが、大手テック企業に対し、インターネットユーザーを暴力的、衝撃的、または有害なコンテンツから保護する労働者に対し、サプライチェーン全体でメンタルヘルス保護措置を導入するよう求めている。この要求は、UNIの支援を受ける同アライアンス初の取組みであり、同時に初の報告書が発表された。

6カ国のコンテンツモデレーターを対象とした労働者アンケートと詳細なインタビュー、危機時の報道や緊急時対応に関する知見を基に作成された『画面の向こう側の労働者:テック企業が安全なコンテンツモデレーションのための新しいプロトコルを必要とする理由』は、モデレーターが直面するトラウマになるような、そしてプレッシャーの高い労働環境を明らかにし、不要な心理的被害を軽減するための具体的な措置を提示している。これには、PTSD、うつ病、バーンアウト、さらには自殺念慮を含むモデレーターへの支援策が含まれる。

持続可能なコンテンツモデレーションのための8つのプロトコル:
• 露出制限:時間制限や画像モデレーション技術を活用し、直接的な露出を削減する。
• 現実的な生産性目標:甚だしく悪質なコンテンツに対するすべてのノルマを廃止し、他の種類のコンテンツには「人間が管理する原則」に基づく合理的な目標を設定する。
• トラウマ対応トレーニングの義務化:モデレーターと監督者に対し、定期的なトラウマ対応トレーニングを実施する。
• カウンセリングを利用できるようにすること:24時間365日、従業員に支援サービスを提供し、契約終了後も継続する。
• 安定した雇用と生活賃金:正規雇用契約、生活賃金、および完全な福利厚生を整備する。
• 合同の労働安全衛生委員会:民主的に選出された委員会が定期的に監督と監査を実施する。
• 移住労働者の保護強化:搾取防止、雇用安定、労働者虐待からの保護、脆弱な労働者支援を目的とした政策を実施する。
• 団結権と団体交渉権:労働者の団結権を尊重し、承認された労働組合との団体交渉を妨げないよう尽力する。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は「モデレーション業務にはストレスを引き起こすコンテンツへの曝露が内在する場合もあるが、トラウマは避けられるはず。他の業界では長年、効果的なメンタルヘルス保護措置が実施されてきた。テック企業がサプライチェーンにおける労働者を同様の保護措置で守らない理由は存在しない」と指摘した。

コンテンツモデレーターは請負業者を通じて雇用されているが、TikTok、Meta、Alphabet、OpenAIなどのテック企業は、トレーニング手順、レビューポリシー、モデレーションツール、パフォーマンス指標など、コンテンツモデレーションの核心的な側面をコントロールしており、請負労働者の労働条件について最終的な責任を負っている。今回調査対象となった労働者の80%以上が、使用者はメンタルヘルス支援を強化する必要があると回答している。

トルコのコンテンツモデレーターは、「首切り、児童虐待、性行為——これらの映像を何回見れば、何も感じなくなるのか?……私たちは人間としての能力を失ってしまう。感情を失ってしまう。幸せになれない。悲しむこともできない。ロボットになっていく感覚だ」と深刻な訴えを伝えた。

そして、「トラウマは、アルゴリズムに基づく生産性目標のプレッシャーでさらに悪化する。ノルマによってモデレーターは、理不尽なスピードで衝撃的なコンテンツを処理するよう迫られている。モデレーターは、低賃金の半分近くが生産性ボーナスから支払われていると報告している。これにより、労働者は大量の悪質なコンテンツを迅速に処理するよう促され、燃え尽き症候群のリスクとトラウマへの曝露がともに高まっていまる」と続けた。

チュニジアのモデレーターは、 「たった1年で、毎日の動画処理の目標は2倍以上に増えた。倍速や3倍速で動画を再生し続けなければ追いつけない。考える時間はない。処理する時間もない。目標を達成する唯一の方法は、トイレ休憩や食事、休息を省略すること」と訴える。

自動化はコンテンツモデレーションの未来として頻繁に言及されているが、AIは依然として人間の労働に深く依存している。モデレーターがAIシステムを訓練し、その誤りを確認し、最も衝撃的なコンテンツを特定しなければならないのだ。そしてこれらは、アルゴリズム管理システムによる圧力が増大する中で行われている。AIは人間の監視を置き換えるのではなく、労働者の負担を悪化させている中、強固な労働保護措置がこれまで以上に不可欠となっている。

ニューヨーク市マウントサイナイ医科大学グローバルヘルス准教授のアニー・スパロウ博士は、「コンテンツモデレーターは、他の業界では受け入れられないようなレベルの心理的危害に毎日さらされている」と指摘し、「これらの新しい安全プロトコルはタイムリーに導入されただけでなく、不可欠なもの。実施され、徹底的に遵守されれば、労働者の命を救い、長期的なメンタルヘルス障害を防止し、デジタル経済の中で最も見えにくく、搾取されている部門の一つに対し、責任を問うことができるようになる」とプロトコルの意義を強調した。

2025年5月にUNIはケニア・ナイロビで、コンテンツモデレーター・グローバル労組アライアンスの設立を支援し、9カ国の労働組合がプロトコルを承認し、その策定に協力した。

UNIは長年、テック企業のサプライチェーンで働く労働者(コンテンツモデレーターを含む)の権利を擁護してきた。UNIは、テクノロジーやアウトソーシングを含むサービス業の労働者を150カ国で代表している。


ユービーアイソフト・ハリファックスのゲーム開発労働者、CWAカナダに組合結成を申請

ユービーアイソフトのハリファクス・スタジオで働くゲーム開発の労働者が、北米のゲーム業界で不安定な状況が増す中、団体交渉権を求めて全米通信労組(CWA)カナダに労働組合結成を申請した。

同労組は、2025年6月17日、約60人から成るチームの大多数が組合加入カードを提出したのを受け、ノバスコシア州労働委員会に申請書を提出した。認定されれば、交渉対象となる労働者はプロデューサー、プログラマー、デザイナー、アーティスト、研究者、開発テスターなど、幅広い職種が対象となる。

今回の動きは、昨年モントリオールのゼニマックス/ベセスダ・マイクロソフトで同様に組合の結成にむけた取組みが行われ、約120人のゲーム業界労働者が同じ組合に加入したことに続くものだ。

シニア・サーバープログラマーのトーマス・ギリス氏は、「ユービーアイソフト・ハリファクスの仲間と組合を結成することは、非常に重要なこと。これによって、現在の状況を守り、未来のために闘うための力を得ることができるからだ」と述べ、「業界全体を揺るがす混乱が収まる見通しの立たない中、ファンが愛するゲームのリリースをスタジオが中止する状況が続いている。われわれ労働者こそが、組織化し、労働、アート、そして未来に関する発言権を要求する責任がある」と訴えた。

カーメル・スミスCWAカナダ会長は、ハリファクスのグループを歓迎し、彼らを「職場での働き方を皆にとってより良いものにしていこうとする世代の一員だ」と称賛した。

発表の中には、ユービーアイソフト・ハリファクスの従業員がスタジオの多様性、ジェンダー比の均衡、包摂的な文化への誇りを強調したミッション・ステートメントが含まれている。「我々はユービーアイソフトに反対するためではなく、パートナーシップを築くために組合を結成するのだ」としており、この動きを「公平性と協働の価値観を強化する手段」であると説明した。

ベンジャミン・パートンUNI世界ICTS部会担当局長は、この申立てを「カナダのゲーム業界における画期的な一歩」と称賛し、「ゲーム業界の労働者——AAAスタジオであろうと小規模チームであろうと—が、不安定な業界において真の権限と保護を求めて立ち上がっている。ユービーアイソフト・ハリファクスの労働者は、ノバスコシア州を越えて広く共鳴する模範を示している」と述べた。

労働委員会は、数週間以内に秘密投票を実施する見込みであり、もし成功すれば、北米でゲーム開発に携わる労働者の組合結成運動にとって、新たなステージの幕開けとなる。


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