
オーストラリアで連邦調達規則に「倫理的行動」条項が導入され、公的資金の使途に対する説明責任強化を求める労働組合にとって大きな勝利となった。
2025年11月17日以降、政府機関は契約授与前に企業の労働権尊重実績、法令遵守状況、倫理的行動を審査することが義務付けられる。これにより、労働者搾取や法令違反の疑いがある企業は、数十億ドル規模の政府入札から排除される可能性がある。
クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「これは労働者にとって、またアマゾン等の企業が利益を人より優先させるのを阻止するために闘う全ての組合にとって、大きな勝利だ」と喜び、「公契約は企業の貪欲さではなく倫理的行動を報いるべきだ。オーストラリアの決定は、組合が団結することで何をなしうるかを示している」と述べた。
この改革は、UNI加盟組織の店舗流通関連労組(SDA)が主導し、運輸労組(TWU)およびオーストラリア労働組合評議会(ACTU)が支援した運動を受けて実施された。各組合は政府に対し、納税者の資金による公契約が、組合潰し、賃金窃盗、権利侵害で告発された企業に流れることのないよう求めてきた。
UNI会長を務めるジェラルド・ドワイヤーSDA全国書記長は、「長きにわたり、アマゾンのような企業は公契約から利益を得ながら、体系的に労働者の権利を侵害してきた(‥‥中略‥‥)今回の改革は、政府が搾取ではなく倫理的行動を評価すべきだと明確に示すものだ」とその意義を語った。
キャンペーンで名指しされた企業の一つであるアマゾンは、「体系的な労働者虐待」と批判されてきた行為について、世界中の労働組合、公職者、市民社会団体から監視を受けている。UNIと加盟組織は、安全でない労働環境、反組合的戦術、組織化活動への報復行為を白日の下に晒してきた。
インドではUNIの調査により、アマゾン倉庫労働者が適切な休憩や冷却対策なしに酷暑に晒されている実態が判明している。またカナダでは、 組合結成の動きがあるケベック州の7施設が閉鎖されたことに対し、 2兆米ドル超の資産を運用する約70の機関投資家が批判し、信用リスクと法的リスクを警告した。
労働組合はグローバルに連携して毎年、ブラックフライデーに「Make Amazon Pay」世界行動デーを実施し、公正な賃金、安全な職場環境、団体交渉権の承認を要求している。
これまでオーストラリアの調達規則は主にコストに焦点を当てていた。新たな条項はこの枠組みを拡大し、企業の労働基準、納税記録、全体的な企業行動など非財務的要素も考慮対象に加える。