4月 2025のお知らせ

UNI商業労組、職場における暴力とハラスメント防止に関し、立法措置の強化に世界中で貢献

パンデミック中、商業労働者に対する虐待が急増した。だが世界中のデータが示すのは、この問題がマスク着用義務やソーシャルディスタンスに関するガイドラインの終了後も継続しているという事実だ。

オーストラリアの店舗流通関連労組(SDA)は、小売業労働者の87%が顧客からの言葉の虐待を受けたことがあるとの調査結果を発表した。英国の店舗流通関連労組(USDAW)の報告では、労働者の77%が言葉の虐待を、53%が脅迫を受けたほか、女性や非白人労働者の約半数が、その属性ゆえに標的とされた。米国の小売・卸売・百貨店労組(RWDSU/UFCW)の調査では、米国の小売業従事者の80%以上が銃乱射事件を恐れているにもかかわらず、暴力事件後、使用者が安全対策を実施したと答えたのは7%に過ぎない。

こうした状況に対し、世界中の商業労組は対策を強化しており、職場での虐待に対処し、組合員が受けるべき保護を要求する新たなキャンペーンを展開している。

こうした取組みは既に成果を上げており、立法措置が強化された国もある。

日本:秋田県と東京都で店舗労働者を保護する条例

日本のUNI加盟組織UAゼンセンによる悪質クレーム対策の取組みは、労働者の権利強化において重要な役割を果たしてきた。例えば、2025年4月に施行された東京都の「カスタマーハラスメント防止条例」が挙げられる。この条例は、カスタマーハラスメント(通称「カスハラ」)の防止に焦点を当てた国内初の条例である。条例は、従業員に「重大な迷惑」を与える可能性があり、就業環境を害するおそれのあるハラスメントや顧客の行為を禁止し、防止を促している。

東京都、顧客、労働者、使用者の責任を明確に定めたこの条例は、顧客に対し言動や行為に配慮を求めている。また使用者には「必要かつ適切な措置を講じるよう努める」ことを課している。条例は新たな罰則を設けていないものの、行為の性質によっては、既存の法律に基づき顧客の行為が罰則の対象となる可能性がある。

永島智子UAゼンセン会長は、「UAゼンセンは2015年から顧客によるハラスメント対策に取組んできた。東京都や他の自治体で条例が制定されるまで10年を要したが、重要な進展だ。さらに2025年の国会会期中に、企業が顧客ハラスメント防止措置を講じることを義務付ける法案が成立する見込みだ」と述べ、「我々の取組みの原動力は、組合員の声。サービスを受ける側も提供する側も共に尊重される社会を築くことが目標。今後もカスタマーハラスメント防止の改善に向けた活動を継続していく」とコメントした。

都条例は、2022年4月に施行された秋田県「多様性に満ちた社会づくり基本条例」の成功を基盤としている。秋田県の条例は、日本で初めて商業従事者が直面するハラスメントに対処するための包括的な予防措置を定めた条例である。

英国:労働者保護にむけた刑法の改正

英国のUSDAWが実施した最近の調査によると、小売業従事者の93%が、労働者保護を強化する法改正を望んでいることが明らかになった。

2025年2月下旬、英国政府は議会に「犯罪および取締り法改正案」を提出した。この法案が成立すれば、小売業従事者に対する暴行罪を新設し、最高6か月の懲役刑を科すほか、200ポンド以下の万引きは軽犯罪扱としていた規定を撤廃し、あらゆる窃盗行為を抑制する措置が講じられる。

この法案は、2022年4月にイングランドとウェールズで成立した法律を基盤としており、小売業従事者を「一般市民へのサービス提供者」と定義し、小売業従事者に対する攻撃を法定犯罪と定めている。

スウェーデン:入店拒否法  

スウェーデンのUNI加盟組織HandelsとUnionenのたゆまぬ取組みにより、スウェーデンは2021年に商業従事者向けの具体的な立法を世界で初めて導入した。「入店拒否法」では、顧客が店舗内で犯罪を犯したり他者に対するハラスメントを行うリスクがある場合、その顧客は店舗への入場を禁止される可能性がある。これに違反した者は、罰金または最大6か月の懲役刑に処される場合がある。

スウェーデンの小売企業ICAの従業員であるジュリア・サロムンソンは、新法により支援を受けた初の労働者の一人だ。彼女は、繰り返し止めるよう求めたにもかかわらず、執拗な顧客にストーキングされていた。新法により、この顧客に対し、店舗への入店や連絡を禁止する措置が講じられた。禁止措置は後に拡大され、次なる措置として懲役刑が検討されている。ジュリアは、「検察官が懲役を求刑するとは思わなかった。真剣に受け止めてくれて嬉しい」と語った。

スコットランド: 小売従業員保護法

スウェーデンに続き、スコットランドでは2021年に小売従業員保護法が制定した。この法律は、USDAWが長年展開してきた「恐怖からの解放」キャンペーンの最初の勝利であり、イングランドとウェールズでも同様の立法の導入に貢献した。

この法律は、小売従業員に対する暴行、脅迫、虐待、妨害、または業務妨害を新たな法定犯罪として定め、この罪は罰金刑に処せられ、罰則は最大12ヶ月の懲役刑となる。小売従業員が法に定められた年齢確認を実施した際に、拒否するなどの妨害行為に対しては追加の法定加重が適用される場合がある。

この法律施行初年度には、小売従業員に対する3,277件の犯罪が報告され、そのうち大部分(1,130件)は、小売従業員に対する脅迫的または虐待的な行為に関する犯罪であった。さらに786件は小売従業員に対する軽犯罪法違反の暴行事件であり、重大な暴行事件も8件発生している。

オーストラリア: 複数の州と地域で労働者保護強化の法律

SDA「No One Deserves a Serve」(誰も叱責されるいわれはない)キャンペーンは、オーストラリアの複数の州と地域における強力な保護立法の推進力となってきた。

2022年に、西オーストラリア州、ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州、およびノーザンテリトリーは、パンデミック中の虐待の増加に対応し、乱暴な顧客に対するより厳しい制裁を導入した。その後、南オーストラリア州、ニューサウスウェールズ州、および西オーストラリア州の議会は、業務中の小売従業員に対する暴行を特定の犯罪として規定したり、業務中の小売従業員に暴行を加えた顧客に対する罰則を強化する措置を導入した。

ビクトリア州議会は現在、小売業を含む顧客対応従事者に対する新たな保護措置を盛り込んだ立法案を検討中である。

米国:小売労働者安全法

米国のUNI加盟組織RWDSUが主導したキャンペーンにより、ニューヨーク州で画期的な小売労働者安全法が成立した。この法律は、暴力の激化と致命的な事件が相次ぐ中で、小売業従事者の安全を守ることを目的としている。

2024年9月に成立したこの法律は、従業員が10人以上の小売業事業主に対し、小売業職場暴力防止方針の策定と従業員への年次研修の実施を義務付けている。全米で従業員が500人を超えるすべての小売業者は、従業員全員にパニックボタンを設置するか、装着可能またはスマートフォンベースのパニックボタンを提供しなければならない。

新たな立法は、すでにニューヨークの小売業従事者の保護強化を確立する上に役立っている。ニューヨークのバーンズ・アンド・ノーブル書店で締結された最初の団体協定は、法律を超える安全措置を盛り込んでおり、安全委員会や職場における暴力とハラスメント対策(エスカレーション防止訓練や危険な状況から離れる権利など)が含まれている。

ニューヨーク市ユニオン・スクエアのバーンズ・アンド・ノーブル旗艦店で働く書店員ベア・シュピーゲル氏は「協定に盛り込まれた多くの安全措置により、私と同僚が可能な限り安全に働けるようにしたことが、一番うれしい」と、語った。

商業部門におけるカスタマーハラスメントを根絶するための世界的な取り組み

加盟組織の成功から得た学びを活かし、UNIは継続的な取り組みを通じて、カスタマーハラスメントと闘う労働組合を支援していく。マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「加盟組織の勝利は、組合員のために闘う商業労組の力の証だ。新たな立法措置を歓迎するとともに、加盟組織が労働者保護の重要な措置を獲得したことに祝意を表したい。だが闘いは終わっていない。我々の世界的なキャンペーンを通じて、世界中すべての商業労働者が職場で安全に働けるまで、我々は闘い続ける」と述べた。


メーデー行動呼びかけ:労働組合活動家キルマー・アブレゴ・ガルシアを解放せよ

クリスティ・ホフマンUNI書記長が、2025年のメーデーにあたり以下の緊急行動を呼びかける。

5月1日のメーデーに、我々は団結し、デモ行進をして互いを鼓舞し、集団の力を確認するために結集しよう。今年、労働者階級の団結を祝うにあたり、緊急行動を呼びかます。米国政府によって家族から暴力的に引き離された労働組合員キルマー・アブレゴ・ガルシア氏に連帯支援をお願いします。

この行動は極めて重要です。これは単なる一人の問題ではないからです。これは、労働者、移民、 社会的弱者など、世界中で標的とされる人々に対して広がる独裁主義に反対する闘いだからです。

3月に家族と暮らす自宅から強制的に連行されたキルマー氏は、3人の子供の父親です。米国政府は、正当な理由なしにエルサルバドルにある厳重なセキュリティが施された施設に彼を強制送還しました。この施設に移送された者は誰も戻ってきていません。

2019年の司法命令でエルサルバドルへの彼の強制送還が禁止されたにもかかわらず、またトランプ政権は、彼の強制送還が「行政上の誤り」であったと認めており、さらに政府が帰国を促進すべきとの最高裁の判決があるにもかかわらず、キルマー氏はいまだ戻っていないのです。

トランプ政権は、エルサルバドルに返還指示をする権限がないと主張し、さらにキルマー氏は決して戻らないと主張しています。またエルサルバドル大統領は、キルマー氏を米国に送還しないとの立場を表明しています。

国際社会はエルサルバドルに対し、その立場を変更するよう強く求める必要があります。そのため、この書簡をダウンロードし、必要に応じて適宜修正の上、最寄りのエルサルバドル大使館へメール、郵便、または直接手渡しで送付してください。

5月1日、私たちは「一人が傷つけられることは皆が傷つけられること」という原則を実践に移すことができます。キルマー・アブレゴ・ガルシアへの正義を求めましょう。私たちのグローバルな労働組合ファミリーの一員であるキルマー氏の安全な帰還を求めましょう。

大使館あての書簡(英文)


『春闘情報交換会』を開催 ~UNI-LCJ印刷・パッケージング部会~

2025年4月22日、全印刷本部(東京都港区虎ノ門)にて春闘情報交換会を開催し、オブザーバーを含む4組織(印刷労連、全印刷、大日本印刷労組、UAゼンセン)およびUNI-LCJ事務局より、14人が参加した。

春闘情報交換会では、安部UNI-LCJ印刷・パッケージング部会議長(全印刷 中央執行委員長)の開会挨拶に続き、各組織より参加者の紹介、2025春闘における賃金・労働条件の交渉状況について説明があり、意見交換が行われた。

この他事務局より、6月にインドネシア・ジャカルタで開催される第6回UNI Apro印刷・パッケージング部会大会および委員会の案内や、今後のスケジュールについて説明した。会議終了後は情報交換夕食会にて、懇親を深めた。

全印刷局は、今2月に竣工した新しいビルに引越しをしている。ラウンジや交流スペースなどあり、会議に先立ち施設内の見学も行った。


ケニアでのテレパフォーマンスとの実施協定が組織化への道筋を確立

UNI加盟組織のケニア通信労組(COWU)は、ケニアにおけるテレパフォーマンスとのグローバル枠組み協定の現地実施協定に署名した。これにより、同社がケニアでの事業拡大を続ける中、世界最大級のビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)企業の一つにおいて、労働者が組織化する権利を行使できるようになる。

この現地協定は、UNIが2022年にテレパフォーマンスと締結したグローバル枠組み協定に基づき、労働者の団結権と団体交渉権を強化するためのものだ。この新たな現地協定は、COWUとテレパフォーマンスの間で数ヶ月間にわたる協議を経て成立した。同社は、ケニアにおける事業運営における現場労働者を代表する組織としてCOWUを承認し、テレパフォーマンス従業員がCOWUの代表者と接触する権利を保障することとなった。

ケニアはBPO業界にとってますます戦略的な拠点となっており、多くの多国籍企業が事業拠点を移転しており、政府もBPO業界を経済成長の牽引役として積極的に推進している。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「テレパフォーマンスとのグローバル枠組み協定は具体的な成果を生んでおり、この実施協定は重要な一歩だ。これにより、労働者が団結し団体交渉に参加する権利を行使できるようになる。またこの現地協定は、ケニアの成長するBPO業界において、労働組合と使用者の建設的な取組みの先例となる」とコメントした。

COWUとテレパフォーマンス・ケニアの間で締結された実施協定には、以下の主要なコミットメントが含まれる。

  • 組合のアクセス:テレパフォーマンスの職場において従業員は、COWUの代表者と中立的な環境で接触し、権利や労働組合への加入について情報を得ることができる。
  • 結社の自由:テレパフォーマンスは、労働者が労働組合に自由に参加し、活動する基本的な権利を尊重する。
  • 干渉の禁止:同社は、労働組合の組織化活動に中立の立場を保ち、干渉しない。
  • 情報共有:テレパフォーマンスは、組織化と代表活動支援のため、労働組合代表者に関連する非機密情報を提供する。
  • 継続的な対話:共同実施委員会が定期的に開催され、協定の履行状況を監視し、問題解決を図り、労働組合と会社間の円滑な協力を確保する。

COWUのベンソン・オクワロ氏は、「この協定により、ケニアのテレパフォーマンスの労働者が労働組合に加入する権利を行使できることを大変嬉しく思う。ケニアのテレパフォーマンスで労働者が組織化を進める中で、同社との関係を築いていくことを期待している」と述べた。 


SEIU、政治的報復を理由に不当に拘束されている労働者の解放を要求

UNI加盟組織の全米サービス従業員労組(SEIU)が、トランプ政権による移民労働者の不当な拘束に抗議している。SEIU組合員も不当に拘束されいている。

200万人の組合員を擁する同労組は全米で抗議行動を展開し、ルメイサ・オズトゥルク氏の釈放を要求している。同氏はタフツ大学大学院生でSEIU509支部の組合員だ。連邦当局は2025年3月、ボストンでトルコ国籍のオズトゥルク氏を強制的に拘束した。

エイプリル・ヴェレットSEIU会長は声明の中で、オズトゥルク氏について次のように説明している。「…火曜日の夜、ラマダン礼拝に向かう途中、マスクをした連邦移民当局に突然連行されました。罪状もない彼女の逮捕は、中東政策を批判しただけで人々を標的とし黙らせるために移民措置を利用しようとするこの政権の、またしても寒気を覚えるような事例となった。トルコ出身のオズトゥルク氏は有効な学生ビザを所持しており、彼女の弁護士は彼女がどこに連行されたのか、なぜ連行されたのか全く知りません。彼女は最近、パレスチナの人々を支援する学生新聞の論説を共著で執筆していました。」

米国政府はオズトゥルク氏の拉致を正当化する証拠を一切提示していない。ワシントン・ポストは漏洩した国務省メモを報じ、オズトゥルクに不正行為はなかったと指摘し、彼女の逮捕が政治的動機に基づくものとの懸念をさらに強めている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は「米国務長官は、職権を濫用して大学院生の意見表明を封殺しようとしている。これは極めて恐ろしい事態であるのみならず、許しがたい行為だ。ルメイサが安全でないなら、安全な人はどこにもいない」と非難した。

SEIUはまた、2月から拘束されている50年間のグリーンカード保持者でSEIU 925支部組合員のレウェリン・ディクソン氏の釈放を要求している。米国移民・関税執行局(ICE)は、母国フィリピンから帰国したこのワシントン大学職員を逮捕した。

4月1日、SEIUはワシントンD.C.の本部ビルに「言論の自由、労働者の自由」というスローガンを投影した。32BJ を含む複数のSEIU地方支部も、オズトゥルク氏とディクソン氏のICE拘束からの解放を要求する行動に参加した。

マサチューセッツ州知事、ボストン市長、そしてタフツ大学のユダヤ系学生団体と共和党学生団体を含む政治的立場を超えた団体が、オズトゥルク氏の釈放を公に支持している。

4月半ばには、27の米国ユダヤ系団体( UNI世界商業部会議長のスチュアート・アッペルバウムRWDSU会長が議長を務めるユダヤ労働委員会 も含む)が、オズトゥルク氏の釈放を支援する強力な意見書を提出し、次のように述べている。

「21世紀のマサチューセッツ州でオズトゥルク氏が逮捕された事件は、オデッサ、キシニエフ、ワルシャワなど多くの地を故郷として離れた我々の先祖が直面した独裁政権の抑圧的な手法を想起させる。州当局が、多くのユダヤ系アメリカ人を力付けたまさにその基本的人権を侵害するのを目撃することは戦慄を覚える。そしてそれがユダヤ民族の名の下に行われているという事実は、深く憂慮すべきだ」

オズトゥルク氏を法的に支援する基金への寄付はこちらからTake action! Support Rumeysa’s legal fund.


UNI欧州、米国による貿易戦争に対抗し「アマゾン税」の導入をEUに要請

アマゾンは、EUにおける二重の不当な経済的優位性、すなわち不均衡な低税率と欧州の納税者負担による有利な公共契約から、利益を得続けている。

そうした中、欧州のサービス業従事者700万人を代表するUNI欧州は、米国との貿易摩擦の激化に対抗する措置として、包括的なデジタルサービス税(通称「アマゾン税」)の導入を欧州委員会に要請した。

UNI欧州は、欧州委員会のステファン・セジョルネ氏、ヴァルディス・ドンブロウスキス氏、ヘナ・ヴィルクネン氏に宛てた書簡の中で、米国の大手デジタル企業、特にアマゾンはEUにおいて、あまりに低い税率や欧州の納税者が負担する有利な公共契約など、不当に経済的優位性を享受し続けていると主張した。Financial Timesもいち早く報じている。

UNI欧州は、「欧州全域で、米国の大手デジタル企業は平均税率約9.5%の税金を納めている一方で、欧州の競合企業は2.5倍の税率を課されている」と主張し、欧州委員会に対して米国の関税に対抗する形でデジタル大手に課税するよう促した。

アマゾンは2022年だけで500億ユーロ以上の収益を上げているにもかかわらず、2018年から2022年の間、ルクセンブルク本社では法人税を一切支払っていない。UNI欧州は、アマゾン・ウェブサービスが2019年から2021年の間に13億ユーロ以上の公共契約を獲得し、2020年から2022年の間にはEUのさまざまな機関との直接取引で3000万ユーロ近くを獲得したという調査結果も引用している。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「アマゾンは、租税回避をしながら公的資金を得ているという、二重の不正の最も悪質な事例だ」と述べ、「税金を納め、労働者を適切に扱い、労働組合と関わる欧州の競合企業が、不利な立場に置かれている。だからこそ『アマゾン税』は公正であるだけでなく、欧州の経済主権と社会モデルを守るために必要だ」と訴える。

同地域書記長は、このような税金を課すことで、規則に従い、団体交渉や社会対話を維持する欧州企業にとって公平な競争条件が整うと強調した。欧州政策研究センター(CEPS)の報告によると、デジタルサービスに5%の税金を課すことで、EUに年間375億ユーロの追加収入をもたらす可能性があるという。

UNI欧州は、今後数週間のうちに欧州委員会から書面による回答と提案についてさらに詳しく協議するための会議を要請した。

昨年からアマゾンは、自社の倉庫での労働条件に関する欧州議会のヒアリングを拒否したことでブリュッセルで非難の的となっており、ヒアリングと視察が行われるまでロビイストの入館バッジを回収する措置が取られている。


エリクソン・チュニジアの労働者、新たな協約締結で権利と給付を確保

エリクソン・チュニジアの従業員は、2年半にわたる複雑な交渉プロセスを経て、画期的な団体協約を獲得した。労働者の権利に関して大きな成果だ。この協約により、旧BTNから新たに設立された現地法人ETN(エリクソン・チュニジー) に移籍する労働者は、雇用の全経歴と権利を完全に維持するとともに、新たに重要な給付を得た。

この協約は、移籍労働者47人中46人という異例の割合で組合員を擁する組合の揺るぎないコミットメントと、UNIおよび同国のナショナルセンターUGTT傘下のITサービス一般労連による献身的な支援のおかげで成立した。経験豊富な労働者が、雇用保障がなく解雇リスクのある「新入社員」に分類されかねないという懸念から始まった今回の集団的勝利は、今や企業再編における労働者保護の模範となっている。

キース・ジェイコブスUNIアフリカ地域書記長は、「これは国の規定を超えてエリクソンの真の企業協約となる完全な協約だ。今回の事例は、多国籍企業への移籍において、いかに労働者の権利を守ることができるか、また守らなければならないかについて、先例を示すものであり、組合の連帯の力を改めて証明するものとなった」とコメントした。

協約には以下が含まれる。
• すべての移籍労働者の職歴を全面的に認め、年功序列と未払いの権利を保護
• 全従業員の10%の昇給
• 毎年1カ月分の給与を追加支給、合計で年間14カ月分の給与を支給
• 明確な解雇条件と保護
• 将来ETNが不安定になった場合に備えたエリクソンLMEによる財政保証

UNIは、エリクソン・チュニジアの組合員の断固とした決意を称えると同時に、エリクソンが最終的に労働者の声を尊重した有意義な交渉プロセスに関与したことを評価する。


UNI、ソシエテ・ジェネラルとBNPパリバ・フォルティスの金融労働者のストを支持

数か月にわたる交渉の行き詰まりを経て、ソシエテ・ジェネラルが利益の公正な分配を拒否したことが、最後の決定打となった。UNI加盟組織であるFBA、CFDT、FSPBA、CGTは、14,600の署名を得て、2025年3月25日に大規模なストライキ実施を呼びかけた。

組合の主な要求は、公正な賃金、労働条件の改善、雇用の安定、そして過剰な営利主義的圧力の是正である。 だが労働者がリストラや業務量の増加、雇用の不安定化に身を置いているにもかわらず、経営陣は彼らにほとんど敬意を示していない。

BNPパリバ・フォルティスでは、経営陣は顧客サービスセンターの従業員約600人を外部コンサルタント企業アクセンチュアに移籍させる計画を推し進めている。この動きは従業員の権利よりもコスト削減を優先するものであり、BNPパリバの社会対話や雇用保障への取り組みに反するものである。

UNI加盟組織であるACLVB/CGSLB、BBTK/SETCA、ACV-Puls/CNEは、反対の声を上げ続け、透明性と代替案を要求しているが、経営陣は耳を傾けようとしていない。2025年4月3日に、労働者は圧力を強め、仲間の将来を守るためについにストに踏み切った。そのメッセージは、「私たちは売り物ではない!」という明確なものだ。

UNIと加盟組織は、ストライキ中の労働者を断固支持する。金融業界は、労働者の力があってこそ繁栄しているのであって、労働者を犠牲にしてはならない。ソシエテ・ジェネラルとBNPパリバ・フォルティスは、交渉のテーブルに戻り、従業員を尊重しなければならない。


人道支援はミャンマーの人々に届けられるべきであり、軍事政権にではない!

UNIは、グローバルユニオン評議会の一員として、ミャンマーの人々に連帯を表明する。

我々グローバルユニオン評議会(CGU)のメンバーは、このたびの壊滅的な地震に見舞われたミャンマーの人々に連帯する。ミャンマー軍事政権による攻撃の継続、人道的危機への搾取、そして最も被害の大きかった地域で直後に続いた無差別爆撃や組織的な人権侵害による救命支援の意図的な妨害に、我々は憤りを禁じ得ない。軍事政権が武装反政府グループに対する作戦の一時停止を発表したことを認識するものの、それはまったく十分ではない。

マグニチュード7.7の地震発生後、軍は救助や人道支援を優先させるのではなく、チャウン・ウー(サガイン)、ピュー(バゴー)、ナウン・チョー(シャン)など、市民の居住地に対する空爆をエスカレートさせた。このような恐ろしい行為は、災害対応という名目のもと、人命と尊厳を露骨に軽視していることを示している。

ミャンマーの歴史は、軍事政権が災害を悪用し、人道支援を政治的・軍事的に手段として利用してきたことを痛々しく物語っている。2008年のサイクロン・ナルギス、2023年のサイクロン・モカ、2024年の台風・ヤギなど、その例は枚挙にいとまがない。被災者への支援は、政権の利益のために繰り返し流用、制限、操作され、その結果、被災者の苦しみは長引き、死者数は増加した。

軍による国際法の軽視と国際的な義務の完全な無視は、軍がミャンマー国民に対して自らの立場を押し通すために国際社会を悪用しないよう、国連機関を含む国際社会に警戒を促し続けている。軍はミャンマー国民すべてに支援と人道介入が行き渡り、ミャンマー国民が平和と民主主義の中で生活と生計を再建できるよう、その立場を退かなければならない。

そのため、我々は緊急に以下を要求する。

  • 人道的支援はすべて、国民統一政府(NUG)、少数民族組織、ミャンマー労働組合総連盟(CTUM)、信頼のおける現地の市民社会、および地域社会グループを通じてのみ提供されるよう要求する。これらの組織はすでに、公平かつ人命を救う支援提供に対する明確なコミットメントと能力を示している。
  • 軍事政権による無差別な空爆や民間人および民間インフラへの攻撃を非難し、軍事政権が発表した短期的な停戦を越えた、持続的かつ長期的な停戦を要求する。
  • 国連、ASEAN、および人道支援機関を含む国際社会に対し、国境を越えた、現地主導のメカニズムを活用し、軍事政権の干渉や妨害を受けずに、被災地域に迅速に支援が届くよう求める。
  • ロシア、中国、インドに対し、軍事政権への武器、装備、軍事資源の供給をただちに停止するよう求める。これらの兵器が民間人に対する空爆に使用されているため、国際法に照らして戦争犯罪に該当する可能性がある。これらの国々による人道支援が、ミャンマーの軍事政権によって、反体制派、抵抗勢力、あるいは少数民族を標的にするために悪用されてはならない。
  • 軍事政権との取引によって直接または間接的に利益を得ている多国籍企業に対し、ミャンマー軍に関連するすべての事業をただちに停止するよう求める。

ミャンマーの労働者、地域社会、少数民族の人々は、爆撃や妨害ではなく、緊急に支援と保護を必要としている。ミャンマー国民、少数民族、市民社会が逆境に直面しながらも示している並々ならぬ抵抗は、不可欠な人道支援を届ける上での彼らのリーダーシップを証明している。NUGが地震救援を促進するために一方的に停戦を即座に宣言したことは、軍事作戦の中止を呼びかけるにあたっての軍事政権の継続的な暴力と対応の遅れたとは鮮明な対照をなしている。

国際社会による人道支援活動の正当性と信頼性は、人道支援が原則に則り、断固として、説明責任をもって実施されるか否かにかかっている。国際社会は、ミャンマーの軍事独裁政権を強化するような人道支援を許した過去の過ちを繰り返してはならない。

世界中の労働者を代表する労働組合組織として、我々はミャンマーの人々との揺るぎない連帯を再確認し、この人道危機を終結させるための即時かつ持続的な国際的圧力を求める。

この地震は、軍事政権による残忍な殺人、強制労働、強制移住、弾圧の暴挙をすでに耐え忍んできた地域社会を直撃した。だが、この惨状にもかかわらず、ミャンマーの人々は不屈の精神、決意、団結力を示し続けている。彼らの決意は、世界中の労働運動に大きな力を与えている。国際社会は、明確に、断固として、遅滞なく、正義と人間の尊厳の側に立って、ミャンマーの人々と共に立ち上がる必要がある。

国際建設林業労働組合連盟(BWI) 国際労働組合総連合(ITUC)
教育インターナショナル(IE) 国際食品関連産業労働組合連合会(IUF)
国際家事労働者連盟(IDWF) 国際公務労連(PSI)
インダストリオール・グローバルユニオン OECD 労働組合諮問委員会(TUAC)​​
国際ジャーナリスト連盟(IFJ) UNI グローバルユニオン
国際運輸労連(ITF)  

UNI、アマゾンのEU公共契約への入札資格のはく奪を呼びかけ

米欧貿易関係の緊張が高まる中、UNI欧州は欧州諸機関に対し、米国企業との公共調達契約(アマゾンウェブサービス=AWSとの契約を含む)の包括的な見直しを行うよう強く求めている。トランプ米大統領が2025年4月2日にEU輸出品に対する包括的な関税を発表する予定であるという報道を受け、UNI欧州は、欧州が自国の経済主権、民主的価値、労働者の権利を保護するための断固とした措置を講じる必要があると確信している。

4月1日、欧州委員会のウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長は「強力な報復策」を示唆する発言を行い、米国のテック企業を公共調達契約から除外するなど、米国のサービス部門における黒字を標的にする可能性がある。AWSは、2019年から2021にかけて13億ユーロ以上の公共契約を獲得し、2020~2022年の間には、さまざまなEU総局との間で結んだ契約で約3000万ユーロを獲得している。

同社は一貫して、欧州の社会モデルを支える原則そのものを軽視してきた。世界中で、アマゾンは労働組合に対して攻撃的な悪名高いキャンペーンを展開し、労働者の団結権、団体交渉権といった基本的な権利を否定してきた。このような行動は、労働の尊厳、社会対話、公正な労働条件に対する権利を掲げる欧州の価値観とは完全に矛盾したものだ。これらの原則を積極的に侵害する企業と公共契約を結ぶことは容認できない。最近の調査では、EU市民の83%が、組合潰しや低賃金企業を公共契約から排除すべきだと回答している。

さらにアマゾンは、欧州議会への出席を繰り返し拒否し、ついには同社のロビイストバッジが取り上げられるまでに至っており、欧州機関と誠意を持って関わる意思があるのかという重大な疑念が生じている。このような結果に直面したのは、モンサントという企業だけである。これは、アマゾンがEUのガバナンスと説明責任を軽視していることの深刻さを浮き彫りにしている。

アマゾンの経営陣の政治的信条も厳しく精査されるべきである。創業者ジェフ・ベゾス氏とアンディ・ジャシーCEOの下、アマゾンはトランプ政権と密接に連携している。トランプ政権は、貿易戦争から欧米の同盟関係の意図的な弱体化まで、欧州の利益に敵対する政策を公然と追求している政府である。EUは、アマゾン経営陣が再び欧州の社会モデルに対する義務よりもワシントンへの政治的忠誠を優先するリスクを無視することはできない。

とりわけ、アマゾンが米国の国家安全保障機構と深く関わっていることは、欧州のデータ保護に関して重大な懸念を提起している。AWSは、情報機関を含む米国政府の主要な請負業者であり、アマゾンのサーバーに保存されている欧州の機密情報が、米国の政治的または安全保障上の利益から保護されていると信じるに足る理由はない。大西洋を挟んだ貿易関係に敵対的な力学が現れていることを踏まえると、AWSに欧州の重要なデータを管理させることは容認できないリスクをはらんでいる。

このような背景を踏まえ、我々は欧州委員会およびその他の関連機関に対し、以下の措置を検討するよう呼びかける。

  • AWSとの既存および計画中の公共契約について、徹底的な見直しを行う。
  • 公契約の締結及び継続にあたっては、労働者の権利に対する同社のこれまでの経緯を重要な基準として考慮する。
  • 団体協約の交渉や実施を拒否する企業が公共契約から排除されることを保証する。
  • EUの中核的価値を損なう企業に公的資金が渡らないよう、既存の規制手段の利用を検討する。

欧州連合には、戦略的な自立性を維持する義務と手段がある。欧州の強みは、その経済規模のみにあるのでなく、社会的な公正さ、民主的ガバナンス、人権の尊重に対する取り組みにもある。公共調達は、これらの慣行を反映したものでなければならない。デジタル領域における主権、労働者の権利、民主的価値を、これら3つすべてに対して敵意を示してきた企業の手に委ねるわけにはいかない。


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