UNI欧州、米国による貿易戦争に対抗し「アマゾン税」の導入をEUに要請

アマゾンは、EUにおける二重の不当な経済的優位性、すなわち不均衡な低税率と欧州の納税者負担による有利な公共契約から、利益を得続けている。

そうした中、欧州のサービス業従事者700万人を代表するUNI欧州は、米国との貿易摩擦の激化に対抗する措置として、包括的なデジタルサービス税(通称「アマゾン税」)の導入を欧州委員会に要請した。

UNI欧州は、欧州委員会のステファン・セジョルネ氏、ヴァルディス・ドンブロウスキス氏、ヘナ・ヴィルクネン氏に宛てた書簡の中で、米国の大手デジタル企業、特にアマゾンはEUにおいて、あまりに低い税率や欧州の納税者が負担する有利な公共契約など、不当に経済的優位性を享受し続けていると主張した。Financial Timesもいち早く報じている。

UNI欧州は、「欧州全域で、米国の大手デジタル企業は平均税率約9.5%の税金を納めている一方で、欧州の競合企業は2.5倍の税率を課されている」と主張し、欧州委員会に対して米国の関税に対抗する形でデジタル大手に課税するよう促した。

アマゾンは2022年だけで500億ユーロ以上の収益を上げているにもかかわらず、2018年から2022年の間、ルクセンブルク本社では法人税を一切支払っていない。UNI欧州は、アマゾン・ウェブサービスが2019年から2021年の間に13億ユーロ以上の公共契約を獲得し、2020年から2022年の間にはEUのさまざまな機関との直接取引で3000万ユーロ近くを獲得したという調査結果も引用している。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「アマゾンは、租税回避をしながら公的資金を得ているという、二重の不正の最も悪質な事例だ」と述べ、「税金を納め、労働者を適切に扱い、労働組合と関わる欧州の競合企業が、不利な立場に置かれている。だからこそ『アマゾン税』は公正であるだけでなく、欧州の経済主権と社会モデルを守るために必要だ」と訴える。

同地域書記長は、このような税金を課すことで、規則に従い、団体交渉や社会対話を維持する欧州企業にとって公平な競争条件が整うと強調した。欧州政策研究センター(CEPS)の報告によると、デジタルサービスに5%の税金を課すことで、EUに年間375億ユーロの追加収入をもたらす可能性があるという。

UNI欧州は、今後数週間のうちに欧州委員会から書面による回答と提案についてさらに詳しく協議するための会議を要請した。

昨年からアマゾンは、自社の倉庫での労働条件に関する欧州議会のヒアリングを拒否したことでブリュッセルで非難の的となっており、ヒアリングと視察が行われるまでロビイストの入館バッジを回収する措置が取られている。