ブログアーカイブ

アフリカから初のUNI世界女性委員会議長誕生

第5回UNI世界女性大会は最後に、パトリシア・ナイマン(南アフリカ・商業労組)を新しいUNI世界女性委員会議長に選出し、閉会した。ナイマン新議長は、過去10年に渡り同委員会を率いてきたデニス・マクガイア前議長のコミットメントを引き継ぐことを誓った。

大会はまた、マクガイア前議長のジェンダー平等実現に向けたビジョンに基づくリーダーシップと多大な貢献に感謝した。彼女は、UNIファミリーの兄弟姉妹の支援があってこそ、議長としての任務を果たすことができたと述べ、ナイマン新議長の下、ジェンダー平等の実現に向け、世界中のUNIに集う女性が連携を強化していくことを期待した。ナイマン新議長は、「共に頑張れば何でも克服できる!私の活動家としての原点は、1976年のソウェト蜂起(アパルトヘイト政策時代の南アフリカで発生した黒人学生による授業ボイコット等の抗議行動)だった。社会の正義と平等のために、UNI世界女性委員会議長として貢献することは、この上ない喜びだ」と就任挨拶を行った。「根強く残る家父長的制度を変えていかなければならない。女性は勇気を持って、共にこのような文化を変えていこう」と訴えた。


労働の未来をジェンダーの視点から議論

マルタ・オチョアUNI機会均等局スタッフは、SFの世界が現実のものとなり、急激なデジタル化によって生活が便利になると同時に、労働の世界でも求められる仕事のスキルが変わり、職場や働き方も変わりつつある中、組合においてジェンダーの視点からの議論が欠けていないか、問題提起した。デジタル化によって、情報を左右できる人に権力が集中していく。デジタル格差は、地域間、年齢間、経済レベル間だけでなく男女間でも起きていないか?デジタルの世界でも性差による偏見があるのではないか?

これらの課題認識を受け、フロアからは、「デジタル化の影響を女性労働者の立場から交渉課題に入れるため、より多くの女性労働者を組織する必要がある」、「労働の未来に関わる課題に、女性労働者が備えることができるよう、研修や啓発活動を強化するべきだ」、「同一価値労働同一賃金の実現に向け、多くの女性がこれまで担ってきた仕事の価値を適切に評価しなければならない」といった意見が出された。

大会代議員は、ICTS部会と連携したIT分野の女性労働者の更なる組織化や、デジタル男女格差を目指す他の組織との協力、女性労働者のための訓練や生涯学習の奨励、デジタル化で影響を受ける女性労働者の保護と適切な支援策を使用者に交渉すること等を含む、動議6を全会一致で採択し、UNIの女性メンバー間でのこの問題に関する情報共有・経験交流の重要性を確認した。


女性に対する暴力の根絶

UNIは、全ての個人が、尊厳のある公平な扱いを受ける権利があると確信している。特に、職場における暴力・ハラスメントは、あらゆる人々の尊厳を脅かし、被害者の生産性や健康、労働環境が損なわれる可能性があること、そして被害者本人だけでなく家族や地域社会、経済・社会全体に対しても悪影響を及ぼすと認識している。そこで、職場や社会全体で、セクハラ等のハラスメントや暴力を根絶するには、UNIが模範を示す必要がある。そこで、「UNI諸行事におけるプロフェッショナルで礼儀正しいふるまい」という方針が採択された。

UNI世界女性委員会は、特に職場で職位が低い、または仕事上の評価が低い労働者は被害を受けやすいこと、その多くが女性であることを認識し、ビデオやポスター、ポストカード等を使った様々な意識啓発キャンペーンを展開してきた。

オーストラリアの代議員は、小売・ファストフード業界の組合員6,000人に調査したところ、85%以上が顧客から暴言や暴力を受けていることがわかり、使用者と連携し社会全体の意識を変えるための啓発キャンペーンを始めたことを紹介した。小売・ファストフード業界には、女性や若い労働者が多い。「仕事の一環だと我慢してはならない」と労働者に伝え、会社にも労働者を保護するよう、セキュリティ、人材配置等の適切な措置を要求した。ソーシャルメディア等を通じて「店舗で働く人に八つ当たりしてはならない」という強いメッセージを社会にも訴えている。業界全体の問題であるととらえ、組合だけでなく、使用者・社会を巻き込んだ多面的な取組みを行っている。

杉山真裕子代議員(全印刷)は、日本でもセクハラが連日報道される等、社会の関心は高まってきたが、2次被害を恐れたり、声をあげても改善されない現状を報告し、加害者側にセクハラをしている認識がないことが問題だと述べた。組合でも、使用者側に職場環境改善の一環として要請し、組合員との対話を通じ、ハラスメントに関する実態調査や啓発活動等を行っている。ハラスメントを受けた2人のうち1人が何も行動を起こしていないことを問題視し、働きやすい、また相談しやすい職場づくりに努めていると報告した。

この他、家庭内暴力を受けている女性労働者の精神的・経済的支援も組合の取組むべき課題であるとの意見や、リプロダクティブヘルスを含む女性の健康問題における不平等の改善(中絶の合法化、女性が自らの健康について選択する権利を持てること)等、このテーマでは20人を超えるフロア発言があった。

大会代議員は、今後も、伝統や文化的慣習の下、女性や子供に向けられるあらゆる形態の暴力をなくすため、啓発活動を継続すること、「職場における男女労働者への暴力・ハラスメント撲滅」を目指すILO条約制定に向け、各国政府や使用者にロビー活動を継続することを含む動議5を、満場一致で採択した。


日本の女性代表団、リバプールで活躍

第5回UNI世界女性大会には、日本の6組織から22人が参加している。

UNI Apro女性委員の濵﨑香代議員(UAゼンセン)は資格審査委員、杉山真裕子代議員(全印刷)は時間管理者(タイムキーパー)、新田真帆代議員(損保労連)は、ハラスメント対策委員をそれぞれ務めた。

議題8「力強い女性」のフロア発言で、秋山庸子代議員(UAゼンセン)は、日本の流通業で働く女性が職場のリーダーや管理職として働く上での障害は、長時間労働を当たり前とする男性中心の労働慣行と、周囲だけでなく女性自身が抱く不安であるとし、女性だけでなく男性もワークライフバランスを重視し、働き方を変えていくことによって女性の活躍推進が前進すると述べた。また、日本ではまだ性別役割分担意識が根強く、男性の家事や育児への参画率が極めて低いことが、少子高齢化や女性活躍を阻む要因の1つと考えられており、男性の育児休業取得者の経験談を共有し、男性が育児休業を取得する意義やその効果について伝えること等の工夫を披露した。

 


女性比率の向上とジェンダー格差の解消に向けた取組みを共有

デニス・マクガイアUNI世界女性委員会議長は、UNIにおけるジェンダー平等ルールを設定した背景を次の通り説明した。「女性は世界の労働力の50%を占める。UNIに加盟する2000万人のうち、1000万人が女性組合員であるにもかかわらず、意思決定機関をはじめ、会議、研修、パネルディスカッション等、様々な場面で一般的に女性の代表は少なかった。そこで第3回UNI世界大会(2010年、日本・長崎)において、“ブレイキングスルー(突破)戦略”立ち上げの一環として、UNI世界女性委員会は世界大会に、あらゆるUNIの機構及び意思決定機関において女性代表を40%まで増やす勧告を提案した。これは満場一致で採択されたが、未だ継続中の長い道のりの第1歩だった。UNI世界執行委員会における女性代表比率は、2010年の17.3%から2016年には35%に上昇した。各地域においても、目標達成まであとわずかのところまできている。それでも、まだ前進の余地はある。そこで、2016年、UNI世界女性委員会は、このルールを徹底するための実施手続きを採択した。

ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長は、「なぜ女性のクォータ(割り当て)制が必要なのか」、「なぜ女性だけの会議をする必要があるのか」との問いかけに対し、逆に「パネリストが全員男性であるパネルディスカッションを何度目にしたか」、「男性が女性の問題を議論するのを何度目にしたか」、「女性が不在の交渉チームを何度目にしたか」、「男性だけの代表団または男性役員しかいない組合を何度目にしたか」と投げかけた。

フロア発言では、久保田昭子代議員(JP労組)が、非正規雇用社員から正社員への登用と、合理的ではない処遇差の撤廃、更には女性社員活躍に関する支援として、女性採用比率・勤続年数・労働時間・女性管理職比率等の状況分析と組合員意識調査結果を反映した取組みを会社に求めていることを報告した。

韓国の代議員は、金融産業における採用・昇進のジェンダー不平等の実態を指摘し、組合は正式な調査を要求していると報告した。女性は有期契約労働が多い。アファーマティブアクションを行い、女性管理職を増やす取組みを継続し、理想が現実になるように活動していくと述べた。

英国の代議員は、「時間がかかり過ぎだ」と憤慨し、「ジェンダー平等は、ワークライフバランス、家事分担、ジェンダーに基づく偏見等とも密接に結びついており、男性も女性の参画について発言すべきだ」と主張した。

大会代議員は、動議2を採択した。


UNI世界女性大会、2018~2022年度戦略的優先課題を採択

第4回UNI世界女性大会(2014年、南アフリカ・ケープタウン)のハイライトをビデオで振り返った後、ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長から、加盟組織の協力により2014~2018年度の取組みが実施できたことに感謝の言葉が述べられた。特に、メンタリング・プログラムの構築や女性・女児への暴力及びハラスメントに対する闘い、平等賃金に向けた取組み、労働組合における女性労働者の代表を増やすこと等に継続して取組み、着実に成果を挙げてきたことを強調した。

2018~2022年度の戦略的優先課題としては、UNIにおける女性代表40%ルールの徹底及び2022年の世界大会で50%へ引き上げるための取組み、仕事の世界における暴力と嫌がらせ(ハラスメント)に関する新たなILO条約の制定に向けた取組み、組合強化・女性の組織化及び女性リーダー育成・女性ネットワークの拡大、男女間賃金格差・年金格差を解消する取組み、ジェンダーの視点から「労働の未来」を議論すること、LGBTQIへの意識喚起等に重点的に取組むことが提案された。

フロアからは、泰中沙織代議員(UAゼンセン)が、女性組合員の声を積極的に取り入れるための女性委員会の設置と、上司及び組合員に育児・介護休業法の知識・理解を深めてもらうことを通じて、取得できる職場環境づくりに推進した経験を報告した。子育てに限らず、様々な事情を抱えながらも、全ての労働者がイキイキと働ける環境づくりに今後も取組んでいきたいと述べた。

イタリアの代議員は、「UNIの掲げる40%の目標にまだ届かない状況は受け入れられない。男女賃金格差、労働者代表制、女性の健康問題等の取組みは、女性の意思決定機関への参画なしには成しえない」と発言した。

マレーシアの代議員は、女性の組合役員を育成し増やすための研修の重要性を訴えた。また、マレーシアのホテル業界の使用者が、イスラム教徒の女性に宗教上のスカーフ着用を禁じたことを差別だとし、最近、そうした差別的慣行をやめさせることができたと報告した。

大会代議員は、2018~2022年度戦略的優先課題を満場一致で採択した。


リバプールは力強い女性の街

2018年6月14日、第5回UNI世界女性大会が英国・リバプールで開幕し、66か国、160加盟組織から451人(代議員231人、オブ79人、ゲスト89人、スタッフ、通訳等52人)が出席した。日本からは6組織22人が参加した。

リバプール出身の2人の女性による力強いパフォーマンスに続き、英国労働組合を代表し、ジェイン・ロフタス通信労組委員長が歓迎挨拶を行った。彼女は、リバプールにおける労働運動の歴史を振り返り、労働者階級が連帯して闘い、大量に失業者が発生した時代を乗り越えると共に、人種差別、労働者差別や男女差別と闘ってきたと述べた。また、多くの女性が社会正義を求める活動に携わってきたことも紹介し、「職場やコミュニティで男女格差や人種差別に挑み続ける、目に見えない多くの女性がいる。彼女たちを代表していると意識して大会に参加してほしい」と期待した。最後に、アイルランドが国民投票で中絶の権利を認めたことを称賛し、「Yes, we can!(そうだ、我々は変化を起こすことができる!)」と共に声を上げた。

クリスティ・ホフマンUNI副書記長は、UNI初の女性書記長候補である。女優らが過去のセクハラ被害を公表したことをきっかけに、映画監督や政治家等を辞職に追い込んだ。低賃金のサービス産業の労働者が最も被害に遭いやすい。UNIは10年に渡り、職場における暴力やセクハラを根絶するため、「悪循環を断ち切れ」キャンペーンを展開し、拘束力のあるILO条約の制定を目指しロビー活動を続けてきた。男性だけの組合ではセクハラ対策は前進しない。労働運動に携わる女性として、セクハラを許さない文化へと変えていかなければならないと訴えた。

続いて、アクロニム軍縮外交研究所所長で、昨年ノーベル平和賞を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)の共同議長も務めるレベッカ・ジョンソン博士に、アン・セリンUNI会長より「恐怖からの解放」賞が贈られた。ジョンソン博士は、全ての人の生存のための権利のみならず、雇用の安定、産業界の発展、環境保護のためにも、政治家にただ決定を委ねるのではなく、国民、とりわけ女性が、平和と軍縮の議論にもっと関わり、核兵器廃絶に取組むことが重要であると訴えた。また、労働組合が取組むにあたり、年金基金が兵器産業に投資されていないかチェックする等、核兵器廃絶に向けて連帯するよう要請した。「平和と軍縮の実現に向け、UNIのような組織と今後も連携していく。誰もが、安全で倫理的責任のある職場で働くべきだ。」ジョンソン博士は、全ての核兵器が無くなるまで、核兵器禁止条約に署名・実行するよう各国政府に圧力をかけていく、と誓った。


UNI世界郵便・ロジスティクス部会委員会及び世界会議

UNI世界郵便・ロジスティクス部会委員会及び世界会議が5月23~24日、スイス・ニヨンのUNI本部で行われ、約50人が出席した。23日午前に部会運営委員会、23日午後から24日にかけて世界会議が開催され、JP労組からは柴愼一副委員長、八木国際部長、栗原JP総研スタッフ、大芝国際スタッフが出席、UNI Aproからは大崎郵便・ロジスティクス部会担当部長が出席した。

会議では、世界議長のデーブ・ウォード英国CWU書記長が会議の議事進行を行い、コーネリア・ブロースUNI郵便・ロジスティクス部会担当局長が自己紹介を含め、昨年7月から新たに局長として就任して以降10か月の活動報告と今後部会が直面する課題について提案を行った。ブロース局長は、地域別活動報告、組織化、UNIとUPUとの新しい覚書案の承認、また付属資料として共同プロジェクトの具体的な内容について報告し、議論を行った。共同プロジェクトへのアイディアともなる、各国で進められている新サービスやイノベーションについても報告した。会議では2018年の活動計画についても議論、討論した。会議では、柴愼一JP労組副委員長が、民営化と労組誕生の変遷、そしてJP労組の10年間の成果、課題や取り組みについてプレゼンを行った。郵便局ネットワークを使った独居高齢者世帯への「みまもりサービス」や、日本郵便とベンチャー企業と連携し、自動運転、ロボット、ドローンなどの活用の実験を進めている状況を報告した。

また、今回、スーザン・アレクサンダーUPU国際局規制担当エキスパートが会議に出席し、UPUに関するプレゼンテーションを行った。国連の持続可能な開発目標(SDGs)達成のためにも、労組との協力は不可欠であり、UNIとの今後の密接な協力に対して大きな期待を表明した。UNIとUPUの新しい覚書は今年10月までにUPUの内部承認作業を終え締結を計画しているが、その締結前から共同プロジェクトを始めることになっている。

UNI郵便・ロジスティクス部会では、多様化する世界各国の郵便サービスの実態把握のため、①全加盟組織にアンケートを配布し、各組織から情報を集め、さらに②フランスのコンサルタント企業と契約し世界各国の郵便の自由化に関する調査を10月中旬までに行い、エグゼクティブサマリー及び50ページ前後の報告書を作成する。

会議の終了前には2020年にアジア太平洋地域で計画されるUNI世界郵便・ロジスティクス部会大会については、最も相応しい場所の選定を局長に一任するとし、現在韓国での開催を軸に調整していることが報告された。また、ポルトガル郵便の再国営化を求める請願書に会議出席者全員が署名し、労組に手渡した。

今部会委員会及び世界会議には、Aproからは日本のほかにシンガポールUTESとスリランカNPTWUから委員が出席した。

Apro地域の課題

各地域の郵便・ロジスティクス部会の活動報告が行われ、Apro地域からは、昨年末APPUとの新しい覚書に署名し、6月25日からベトナム・ダナンで開催されるAPPU執行理事会にも招待され、オブ参加することを報告した。また、新しい覚書にのっとり、今年中にAPPUとの政策フォーラムを開催するべく、現在準備中であると報告した。スリランカでは、郵政長官がUNIと安全規定について協力したいとの意向が示されており、U2U、UNI SCORE支援によってスリランカ、パキスタンの組織化セミナー(8月下旬~9月上旬で現在調整中)でUNI関係者が現地を訪問する際、合わせて協議を行うこととしている。

デジタルスキル研修(シンガポール政労使の取り組み)

世界各国がEコマースを始めとする多くの新しいサービスを導入している中、シンガポールでは職員のスキルアップに政労使が一致して取り組んでいる。ツビンダー・シンUTES書記長が政府による「スキルフューチャー制度」(シンガポールに3年以上居住する25歳以上の市民または永住者が受けられるデジタルスキルアップ研修)について報告した。さらにシングポストでは、UTESの働きかけが功を奏し「スキルフューチャー制度」に参加する職員に対し1日の有休休暇制度を導入し、職員が研修に参加しやすい環境づくりをしている。また、ツビンダー書記長はUTES、シングポストと雇用エンプロイヤビリティー協会の三者が協力し、郵便職員のデジタル化に伴うスキルアップの方法も模索している状況もあわせて報告した。

郵便・ロジスティクス部会活動計画(2018~2019年)

2018年~2019年の主な4つの活動項目は以下の通り。

  1. さらなる郵便事業の自由化と民営化を阻止する
  2. 郵便事業の将来を守る
  3. DHLとDPDジオポストにおいて、労働組合の力を強める
  4. UNIと郵便部会加盟組織のさらなる強化を図る

また、カナダCUPWから活動計画に気候変動の課題についても盛り込むことが提案され、全会一致で承認された。


第20回UNI Apro郵便・ロジスティクス部会委員会

標記会議が5月11日、UNI Apro郵便・ロジスティクス部会委員及びオブザーバーを含む30人が出席しシンガポールで開催された。会議では、新しく着任したコーネリア・ブロースUNI郵便・ロジスティクス部会担当局長も出席し、郵便事業の変革を行っている世界各国の郵便状況報告、また、セネガルなどで成功している多国籍ロジスティクス企業の組織化状況報告を受け、討論を行った。2週間後にスイス・ニヨンで開催されるUNI世界郵便・ロジスティクス部会委員会及び世界会議、2020年にApro地域で開催されるUNI世界郵便・ロジスティクス部会大会の開催地等の準備状況について全体で確認した。

 

 

基調講演と各国報告

(1) シンガポールポスト 

シンガポールポストのフローレンス・チャン副社長が、「シンガポールポスト、私たちの変遷の旅」と題し、150年をかけ世界的な郵便企業へと成長していった経験を話した。世界的にみると、かつて中核であった書状市場が10%以上も前年より減少している地域もある。シンガポールポストでは、「生き残るために変化する」とし、アリババなど多くのEコマース企業と提携し、既存の郵便ネットワークを使ったエンド・ツー・エンドの配達サービスを展開している。

(2)  世界の郵政事業の自由化と改革の発展

ブロースUNI郵便・ロジスティクス部会担当局長からは、欧州の更なる郵便の自由化を阻止する活動の紹介があった。欧州地域では、郵便物数の減少、Eコマースや小包物数の増加など、Apro地域とも共通する現象が起きている一方、将来のユニバーサルサービスの定義が、高い郵便料金、遅い配達スピード、配達頻度の減少など、これまでの基準から大きく変わる可能性も示唆された。

また、韓国郵政労組イ・ドンホ委員長は、新しいサービス、特にメールドローンの試行実験と環境に配慮した電気自動車による配達を積極的に導入している報告を行った。また、長時間労働をなくすため、土曜配達の廃止を目指すことが表明された。インドネシアASPEKリンフォックス労組のテグー委員長は、昨年末に経営側(リンフォックスはオーストラリアに本社のある多国籍ロジスティクス企業)から突然労組役員を含む職員の解雇通知を受け取ったが、UNI Aproの支援もあり、無事に労使の話し合いによって解決でき、解雇通知は撤回されたことが報告された。

APPUとの関係 ~関係強化に向け新しい共同プロジェクトを着手~

クリストファー・ウンUNI Apro地域書記長からは、現在JP労組の支援により開催されているUNI AproとAPPU共催の若手組合員向け共同セミナーに加え、UNI Apro郵便・ロジスティクス部会委員会メンバーとAPPU加盟国対象のフォーラムの開催が提案され、全会一致で承認された。

UNI Apro郵便・ロジスティクス部会活動計画(2018~2019年)

採択された部会の活動計画の項目は以下の通り。

(1) 郵便・ロジスティクス企業の組織化・加盟組織のない国へのアプローチ及び現在脱退している組織への接触

(2) 組合のエンパワーメントと能力開発・各種セミナー支援

(3) UNI Apro郵便・ロジスティクス部会の調和の取れた労使関係を進める

(4) APPUとの関係強化・新しい共同行動を進める

 


UNI-LCJ印刷・パッケージング部会、情報交換会

2018年5月14日、UNI-LCJ印刷・パッケージング部会に集う4組織及びオブザーバー組織が、情報交換会を行なった。各組織からの報告に加え、2018年度のUNI及びUNI Apro(アジア太平洋地域)印刷・パッケージング部会の活動計画を共有した。

6月に英国・リバプールで開催される第5回UNI世界大会では、世界執行委員会の選挙が行なわれる。印刷・パッケージング部会のUNI Apro代表2議席につき、UNI-LCJ印刷・パッケージング部会からの候補を確認した。

 


uni logo
最近のコメント
    アーカイブ