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フィリピンからの看護・介護労働者受け入れをめぐって

2009年6月25日、「国際移住とグローバルユニオン ~フィリピン看護・介護労働者の受け入れをめぐって~ 」と題したPSI-JCとUNI-LCJの共同セミナーが行われた。


2009年6月25日、UIゼンセン会館において、「国際移住とグローバルユニオン~フィリピン看護・介護労働者の受け入れをめぐって~」と題した PSI-JCとUNI-LCJの共同セミナーが行われ、約120人が参加した。本セミナーでは、日比経済連携協定(JPEPA)によりフィリピンから 273名の看護・介護労働者が来日したことを背景に、国際移住の現状や両国労組の対応のあり方が議論された。
最初に岡部PSI-JC議長が開会の挨拶の中で、外国人労働者は受入国と送出国の双方で労働者の搾取の問題があるとし、「連合の長谷川さん、京都大学安 里先生に考え方をお聞きして、パネルディスカッションでそれぞれの国の事情や課題を共有したい。」と述べ、外国人労働者に関わる問題は労働組合として取組 む必要のある課題であると訴えた。
次に、長谷川裕子連合総合労働局長による「連合の外国人労働者に対する当面の考え方について」の講演が行なわれた。長谷川局長は外国人労働者の受入国と 送出国の双方のあり方に焦点をあて、受入国に対しては、外国人労働者の人権を尊重し日本人と同等の労働条件を確保するべきである、また送出国に対しては、 人材流出を防ぎディーセントワークを推進する出稼ぎのない政策を目指すべきであると論じた。現在、日本の介護・看護労働は、激務であり離職率が高い。日本 人が魅力を感じない職場に外国人を受け入れるべきでなく、労働条件・就業環境の改善が求められると強調した。さらに外国人労働者技能研修制度については、 国際貢献という趣旨に反し技術向上につながらない単純反復作業が中心となっている、また低賃金の温床であることで、労働者は生活のために休日出勤や深夜労 働を余儀なくされる現状がある、と厳しく指摘した。この現状を打破するためには外国人労働者に対し、労働条件や生活環境などの正しい情報を与え、労働者保 護の法律について理解可能な言語で説明することが求められると訴えた。
そして、安里和晃京都大学大学院文学研究科准教授による「看護・介護のグローバル化と日本の位置づけ~互恵的な人材の受け入れは可能か~」と題する基調 講演が行なわれた。台湾、シンガポールなどのアジア諸国では女性の就業率が高く、家事労働や在宅介護のために外国人労働者を多く受け入れている。高失業率 下においても海外移転ができない介護労働に対する需要は増大しており、送出国は、貧困対策・外貨獲得・雇用対策の点から人の移動を好意的に見ている。しか し同時に、優秀な人材の流出や高齢化などの問題も残っている。また、自国への送金のため、移民労働者の離職率は低く、受入国の期待もきわめて高い。だが、 日本の場合、外国人看護師・介護福祉士候補者士については、特に前者について地位に関する曖昧さが残っていたこともありの特定の地位が定められていないた め、賃金のトラブルや社会的地位の低下などの問題点が見受けられる。安里准教授は、この状況を分析し、「外国人看護師・介護士は基本的なスキルを持ってい るものの、日本の資格を有していないことが問題となっている。ところが、日本の看護資格を日本語で受験して取得するには基礎的日本語だけではなく、日本人 にも難解な医学用語を修得した上で、試験に臨む必要がある。そのためには継続的な学習を可能とする条件整備が必要である。現在、受入機関で研修を行ってい るが、研修のあり方は基本的に受入機関に丸投げであり、受け入れの在り方に関して熱心な施設とそうでない施設の二極化が生じている。受入機関や研修者に対 する研修が求められる」と提言した。
続いて、アリス・チャンUNI-Apro商業部会担当部長の司会の下、ノーマン・グレッシャスAFW副委員長、佐藤克彦PSIアジア太平洋地域事務所長、ジュン・ウマリUNIフィリピン加盟協事務局長によるパネルディスカッションが行なわれた。
グレッシャスAFW副委員長は、「フィリピンの現状と課題」として、看護師の海外流出対策のための人材プール創設を提案した。また、移民労働者に対するディーセントワーク順守に重点を置き、特に日本人と同じ社会的保護を与え、労働組合に加入させるべきであると主張した。
佐藤PSIアジア太平洋地域事務所長は、「PSIの政策と活動」について報告した。グローバル化により物・金・情報と労働者が国境を越えることが加速度 的に増えている昨今、途上国では貧困、ディーセントワーク不足と高失業率の問題がある。雇用ミスマッチの原因は、使用者は雇用の柔軟性や低賃金を期待し、 労働者は高賃金・均等待遇・ディーセントワーク・能力を活かせる場を求めているからである。日比政府間の協議に較べて日比労働組合間の協議と協力は極めて 不十分であり、日比労組連携協定(JPUPA)こそが重要であると強調した。
ウマリUNIフィリピン加盟協事務局長からは、日本の組合へ具体的な意見提起がなされた。フィリピンの労働組合は今後、日本で働こうとする労働者の選考 から渡航前説明会までの一連のプロセスに関わり、派遣に対する適切な情報が得られるようにモニタリングしていきたいと述べると共に、日本の労働組合にも、 労働組合への加入を促し、日本の労働法や労使関係に関する情報を提供することによって、フィリピン人労働者を支援してほしいと要請した。同時に、海外から 看護・介護労働者を受け入れたことで日本人の労働条件が悪化しないよう、日本とフィリピンは国境を越えた協力をしていくべきだと訴えた。
これら意見提起に対し、アリス・チャンUNI-Apro商業部会担当部長は、移民労働者の人権保護が第一であるという共通点を見出し、送出国・受入国がお互いに労働条件を改善する基盤づくりをするべきであるとまとめた。
最後に、桜田高明UNI-LCJ議長が閉会の挨拶をした。「日本人の看護師・介護福祉士の過酷な労働条件や外国人労働問題への対応など重い課題はあるものの、今日を出発点に、これらの問題と向き合っていかなければならない」と強い決意と共に締めくくった。

UNI世界運営委員会

2009年5月7~8日、スイスのUNI本部においてUNI世界運営委員会が開催された。世界各地から約50名(運営委員とオブザーバー)が参加し、UNIブレーキングスルー、GFA、金融危機、世界大会、UNI財政・運営事項等について議論された。日本からは、UNI世界副会長の山口委員長、佐々木国際部長と栗原国際担当スタッフが参加した。
冒頭、ジェニングス書記長は、「我々は時代の転換期にある。経済的、社会的、雇用の観点からも大きな転換期にある。グローバルの危機には、単独では解決することが不可能である。グローバルな解決策が必要である」と述べた。
山口委員長は、運営委員会で、UNI会費について、「世界的な景気後退が進む中で、各国でリストラや非正規社員が多く発生し、各産別、単組は組織の減少が起きており、財政面で大変厳しい環境下にある。この時期の会費の値上げを提案することが適切であるのか」と疑問を呈した。
2010年の長崎大会においては、平和が重要なテーマとなっている。日本は世界で唯一の被爆国であり、日本の連合は毎年、平和を願って、長崎、広島において、
平和集会を開催している。連合は、来年に結成20周年を迎えることもあって、1000万人署名を実施する。今、核の現状を再認識し、核を廃絶し、平和を維持するために連合が実施する。そのため、UNIにも参加して頂きたいと協力要請を行った。
これらの提案に対して、UNIからは、会費については、8月にジェニングス書記長の来日の際に、説明したいとの回答があった。また、署名活動については、物理的に、署名を集めることは困難であるので、オンライン上で10万人の署名を目指したいと述べた。


UNI世界商業部会運営委員会(5月5~6日、ニヨン)

標記委員会は、5月5~6日ニヨンのUNI本部で開会された。約20名が参加、日本からはUIゼンセン同盟島田書記長、中野国際局部長、UNI-Apro東京事務所伊藤所長が参加した。
まず参加者は、各国の商業労組が直面している問題を提起、島田書記長は、「話し合い重視の中で、加盟組合の力が落ちてきた。ここをどうするかが問題」との認識を示した。
会議は、大きく分けて2つの課題に分かれた。第1に、チャレンジと力を形成する、第2に、UNI世界商業部会対策(ダブリン)である。
第1の課題については、以前SEIUのオルグとして働いたマイケル・クロスビー氏が講師として、「どのようにグローバル協定を組織化に活用するか」を中心に話した。その上で G4Sの例を参考にし、H&Mかインディテクスか、どちらに攻勢をかけるかを話し合った。
「インディテクスは8つのブランドを持っている、即ち、8つのターゲットがある。」「スペインには良い組合があるが、アクセスできない状況がある。」その上で、インディテクスをターゲットにし、攻勢をかけると仮定し、方法論としては「投資家、株主、顧客に働きかける」「リサーチを行い、税を納めているかなどを確かめ、イメージを攻撃する。」という作戦を立てた。
島田書記長は、「もし日本だったらどのように進むか」との仮定で話をした。「会社の戦略をつかむこと、日本においては売り上げが少なくても、他国においては売り上げが多いかもしれない。ここを分析しなければならない。」「やり方はいろいろあっても、最後は組合を作ることが目的だ。国によって状況が違うので、情報交換を密にし、国毎の違いを理解し合いながら、粘り強く進めていくことが重要だ」と述べた。
第2の課題については、ダブリン大会に向けてプログラムを話し合った。
9月29日(火)は、午前ショップライト同盟運営委員会、午後商業部会世界運営委員会を開催、商業部会大会は9月30日~10月2日まで開催される。MANDATE(小売・バー・事務労組)という地元アイルランドの加盟組合が全面的に協力する。アルケUNI商業部会局長は、「テーマとしては、多国籍企業、新技術、雇用パターン、テイクオーバー、コミュニケーションとネットワーク、CSRの6分野が適切」と問題提起、サブセクターとして、Eコマース、ホールセール、配達・ロジスティクス、自動車販売、食品、家具、DIY(Do it yourself)の課題を挙げるとした。これに対し、アルゼンチンから「ラテンアメリカではCSRは困難」との意見が出た。スポールディング議長は、髙島屋の例を挙げ、「CSRに取り組むことによって得られるメリットは大きい」とした。
多国籍企業の組織化については、多くの企業名が出たが、戦略的組織化キャンペインを掲げ、まず調査を行い、その上でどこから取り組むかを決めることとなった。


米国PE協会、信用投資ガイドライン発表

米国プライベートエクィティ協会(USPEC)は、信用投資のガイドラインを発行した。このガイドラインは、労働組合を代表して行動規範を求める交渉に取組んでいるUNIのものと混同してはならない。参考になる点があるとしても、USPECのガイドラインは我々のイニシアティブとは別物である。
USPECの信用投資についての新ガイドラインの作成は、責任投資原則(PRI)に調印した投資家グループによって決定され、藩基文国連事務総長のイニシアティブによるものである。巨大な年金ファンドを含め、投資家は責任投資の原則に署名し、支持するよう促されている。このコンセプトは、以下の通りである。

責任投資原則
我々は機関投資家として、受益者が長期的に最大限の利益を得られるように努力する責任がある。この受託者の役割として、我々は環境・社会・コーポレートガバナンス問題が投資ポートフォリオのパフォーマンスに影響を及ぼすことがあると確信している。(企業、産業、地域、資産クラスや時期によって程度は異なる。)また、この原則を適用することで、投資家がより広範囲の社会目的を果たすことができるだろうと認識している。よって、受託者責任に従い、我々は以下の事項へコミットメントを宣言する。
1.我々は、投資分析と意思決定のプロセスに環境・社会・コーポレートガバナンス問題を組み込む。
2.我々は、積極的な所有者になり、所有権の方針や慣習に環境・社会・コーポレートガバナンス問題を組み込む。
3.我々は、投資対象に環境・社会・コーポレートガバナンス問題についての適切な情報開示を求める。
4.我々は、投資産業の中で本原則が受け入れられ、実行されるよう働きかける。
5.我々は、本原則を効果的に実行できるよう協働する。
6.我々は、本原則を実行する際の活動と進捗状況を報告する。

順守もしくは説明のアプローチには、どのように原則を実行していくか報告する、もしくは従わない理由の説明をすることが求められる。
責任投資原則は、環境・社会・コーポレートガバナンス問題が投資に対して与える影響が大きくなっていると認識している、国際機関投資家グループによって作成された。このプロセスには、国連事務総長も関与した。
本原則に署名するにあたり受託者責任によって、我々は投資家としてこれを採択し実行することを公的に約束する。さらに、我々は内容の効果を評価し、改訂することを約束する。これによって受益者に対するコミットメントの質を向上していく、そして我々の投資活動が広範囲にわたる社会的利益に合致するものと確信している。
我々は他の投資家にも本原則を採択するよう推奨する。


第10回UNI-LCJ年次総会

2009年2月18日、第10回UNI-LCJ年次総会が開催され、桜田JSD会長が議長を務めた。活動報告では、日本で初めての髙島屋グローバル協定調印を中心に、海外活動の成果などが報告され、活動計画では、いよいよ100万人達成へ最後の年との認識で、諸課題に取組むことが決定された。UNI-LCJは、今年985,200人を達成し、第3回UNI世界大会(2010年、長崎)に向けて着実に歩を前に進めている。総会は、ステートメントを採択、経済危機に対し闘う決意を固めた。
また、特別講演として髙島屋労組の村田委員長、小熊執行委員が、DVDによる上演を含め、「髙島屋グローバル協定」について説明した。総会に引き続き、レセプションが開催され、クリストファー・ウンUNI-Apro地域書記長も参加、「ASEANにおけるUNIの前進」を報告、その後参加者との懇親を深めた。


UNI商業部会、新たにスタート

ブレティンがリニューアル
UNI商業部会は、世界中の組合にとって強力かつ適切なパートナーとなることを目指す中で、新たなスタートをきった。まず、4半期ごとのブレティンを創刊し、組合の方針や取組みばかりでなく、商業部門の主だったニュースや展開を紹介していく。
UNIもまた、Web2.0の流れに乗り、このような新しいITを活用して、主導的な国際産業別労働組合組織(GUF)となれるよう新しいウェブサイトとコミュニケーション戦略を準備している。新サイトは、3月2日に立ち上がり、情報共有、及びUNI内外のコミュニケーション促進に役立つツールを備えていく。

商業部門のマッピング
商業部門は、企業が急速に拡大し、上位10社が毎年入れ替わるという非常に変動の大きい産業である。例えば、2008年にインディテックスは8ブランド、450店舗を世界中にオープンし、アジアにおける事業を拡大すべくインドで新事業を立ち上げると最近発表した。テスコは世界ランクを上げて、現在はカルフールに肉薄しながら3位のメトログループを追い越そうとしている。
我々の社会・経済環境が本質的に不安定であることから、こうした発展によって新たな課題に直面している。そこで必要な情報が簡単に保管、入手、更新できるデータベースの設置を目的にマッピングを始めた。我々が交渉したい企業に関する確かな情報を得るためである。
この取組みの一環として、2月には多国籍小売・卸売企業における組織化、労働者代表についての35問からなる調査表を加盟組合に送付した。
組合の組合員数、団体交渉、各地の企業運営及び欧州労使協議会(EWC)における労使の取組みなどの情報を収集・整理するのが目的である。

世界の商業部門
世界の商業部門は、組織の種類にしても、またその運営形態にしても多様な部門と言える。上位10社を見ても、伝統的なスーパーマーケット、ディスカウントストア、卸売、自然・専門食品店、不動産会社、金融サービス会社などと結びついている。これら全ての運営が一多国籍企業グループに取り込まれている場合もある。上位企業の大半は、本社の力が遠く及ばないところでも運営している。2007年、世界36カ国で展開するカルフールが国際事業ではトップだった。大規模小売業者は、貿易障壁を緩和させ、国際事業を強化しようと資本投入を拡大している。世界的な事業拡大における直近のターゲットは東欧とアジアであり、同地域ではEU、WTOへのコミットメントがその動きに拍車をかけている。インドは、今も残る貿易障壁にもかかわらず最も成熟した市場の1つとみなされ、2007年に小売部門は40%以上の成長を遂げた。インドの小売市場規模は、3,500億US$以上と推定される。多国籍企業はまた、フランスのスーパーマーケットグループ、オーシャンのアラブ首長国連邦での合弁事業など、中東市場にも進出を始めた。
しかし、多国籍企業の世界進出だけが、商業部門における変化を生み出しているわけではない。今日の商業は、21世紀初頭とはその位置付けが全く異なっている。Eコマースの成長、非食料品の売上増加、自然・専門食品のニッチ市場拡大が産業を変えてしまった。
今日の金融危機によって、小売市場は大幅な修正を余儀なくされているが、必ずしも経済と並んで下降線を辿るわけではない。経済的苦境は消費者をより安価な商品に向かわせる機動力だと指摘する人も多い。それがディスカウント市場の価格と売上を引上げる可能性があるという。企業はすでに、ディスカウントストアやプライベートブランドに力を入れ始めている。同様に、経済の混乱期には、消費者は外食より安いスーパーを選ぶと見込む人も多くいる。


第11回UNI-Apro執行委員会

2009年3月29~30日、シンガポールで標記会議が開催された。
デブリュン会長は開会挨拶で、シンガポール商業労組(SMMWU)50周年に祝意を表し、執行委員会参加者が海外ゲストとして、首相以下シンガポールの主な閣僚も出席した歴史的なイベントに立ち会うことができたことを喜んだ。また、2月にオーストラリアで発生した山火事被害に触れ、世界中から届いた見舞いの言葉や、ジェニングス書記長及び日本加盟協からの寄付に対し、オーストラリアの労働組合と地域社会を代表して感謝した。
UNI-Apro活動報告の中でウン地域書記長は、インドネシアにおいて「組合は会社にとっての障害ではなくパートナーになりたい」というコンセプトで、ヒーロースーパーマーケットに労使パートナーシップ文化を作るのに成功し、これがインドネシア小売業全体に影響を及ぼすことができ、UNI-Aproの評価が高まったことや、2008年10月マニラにおける移民労働者会議に他のGUFと連携して参加した経験を報告した。
ジェニングスUNI書記長は、「ブレイキングスルー-パワーを構築する」と題するプレゼンを行った。オーストラリアの組合改革を手助けした経験のあるポール・ゴーター氏に依頼し、本部及び地域スタッフ一人一人との面接を経て、「組織の目的は何か、パワーをどう構築するか、地域、部会レベルでどうパワーをつけるか」を話し合った結果、整合性に欠けていることがわかった。今後、組織の目的を達成するために、プロセスを見直し、整合性を持ったビジョン、戦略企画・実施のできる体制を作っていく。シカゴで「UNIグローバルユニオン」となった。2009年3月、人間を表すロゴに変更し、ウェブサイトも大幅に変更した。本部スタッフ・局長、アフリカ及び米州地域書記長人事も変更した。しかし、規約を変更するわけではない、と強調した。
加藤UNI-Apro副会長や、落合UNI-Apro副会長は、UNI本部の機能、権限、役割が地域組織にどう関わるか、本部と地域のスタッフや資金配分についての説明を求め、組織化は国や地域、現場の実情を無視してはできない点を強調した。
ジェニングス書記長は、執行委員会2日目にはG20に労働組合も参加し、世界金融危機の教訓と対策・要求を各国首脳に訴えるロビー活動を行うため、ロンドンへ向かった。
この他、鈴木ITUC-AP書記長から、ITUC-APの重点活動についてプレゼンがあり、UNI-Apro執行委員会メンバーと意見交換を行った。


UIゼンセン同盟 インドネシアASPEK商業部門訪問(2009年2月2日、インドネシア・ジャカルタ)

1.2008年UNI-Apro/UIゼンセン同盟/ASPEK商業部門プロジェクト活動報告
ASPEK商業部門は数年前からUIゼンセン同盟と良好な関係を持っている。
これまでに、商業部門加盟組合の組織強化、組合員増加、経営者との関係の改善など多くのことを達成した。ヒーロー・スーパーマーケット労働組合は、労使関係構築における最良モデルの一つとなった。

ASPEK商業部門の組織目的を達成するための戦略:
商業部門加盟組合リーダーの思想の強化・向上のための様々な訓練(基礎訓練、権利擁護の訓練、指導力訓練など)
ASPEK商業部門各加盟組合の組合員増加
経営者・政府と協調的で公正な労使関係を構築すること
商業部門の労働組合をASPEKに加入させること
チェックオフ制度の実施によって、加盟組合の自立を促すこと

各単組の活動進捗状況
ヒーロー・スーパーマーケット労働組合
チェックオフの推進に取り組んでいる。
新規店舗を対象としてロードショーを実施し、①新規従業員の組織化②新規従業員に対する組合の重要性の周知を進めた。
2009年は、新規店舗のロードショー、P&MS(中間管理職)の組織化に力を入れる。
経営者との関係は良好で、LMC(労使協力)を通じて定期的に協議を行っている。労使協議会は通常月1回開催している。主な協議事項は、ロス削減のための協力、職場で起きていることに関する情報交換など。社内の訓練センターに組合から講師を派遣するなど、組合との連携・協力が進んでいる。
従業員の懲戒問題についても組合が関与している。

ユナイテッド・トラクター
団体交渉に関する会議を実施している。

マクロ
最近、韓国のロッテに買収された。その際、経営者が労働者に対し、雇用継続の意思を確認したところ、210名が退職した。買収後も労使関係には変化がなく、現在雇用は保証されている。また人事部長とは週1回協議を行っている。
重点活動は、①賃上げ交渉、②組合員の確認・データ化、③新規組織化、④団体協約案の策定、⑤臨時大会の準備(社名変更に伴う組合名称の変更、役員補充選挙など、2009年3月までに開催)。

ティップ・トップ
2009年の目標は団体交渉。協約案は既に会社に提出しており、経営側からの反応を待っている。組合としては、協約案の更なる改善点について協議している。その一つは派遣労働者の正規従業員への変更。2009年の団体交渉では、非正規労働使用の制限について交渉を行う予定。

ムスティカラトゥ
会社が美容部員を辞めさせ、派遣に切り替えようとしたため労使紛争が発生した。組合は勝利したが5ヶ月間の労使紛争の間に、組合員が減少した。元々組合員は60名いたが、契約労働への変更・解雇手当を受け入れた者、経営者の圧力を受けた労働者約30名が脱退した。2009年は脱退した組合員を元に戻すために組織化・組織強化活動を行う。

2.2009年活動計画
(1)部門全体の活動
ロードショーによる新規組合員組織化
LMC(労使協力)セミナー
メーデー集会(テーマは最賃など)

(2)加盟単組レベルの活動
ユナイテッド・トラクター:アストラ・グループ全体を対象としたLMCセミナーの開催
その他
(UIゼンセン同盟国際局部長 中野英恵)


成長を続ける流通産業の新たな展望-UNI-Apro商業部会 アリス・チャン新担当部長に聞く

グローバルな金融・経済危機は、商業労働者にどのような影響を与えていますか?
昨年来の世界的な金融危機によって2009年も、全ての商業労働者にとって困難な時期となるでしょう。しかし、これまでも様々な困難を乗り越え成長を続けてきたグローバルユニオンとして、UNI及びUNI-Aproは加盟組織とともにこの新たな問題に積極的に対応していけると確信しています。当然、企業は成長を維持するためにリストラや戦略変更を余儀なくされるでしょう。UNI-Aproはこれを、労働者を組織化しディーセントな(働きがいのある人間らしい)労働条件を実現することにより、企業の「資産」である労働者が自分の企業の成長に貢献できるようにする機会であると考えています。

これまでのUNI-Apro商業部会の成果と、2009年の活動計画をお聞かせください。
UNI-Aproは、以下の国々の商業部門組織化に取り組んできました。
マレーシアでは、10社以上の商業企業において労組結成に成功しました。2009年には、団体協約の締結、積極的な組合員拡大、組合承認に向け努力し、持続可能な労組へと強化を図っていきます。
ベトナムでは、ベトナムに進出する多国籍商業企業の労組との関係を構築し、同時にナショナルセンター(VGCL)と協力して、これら多国籍商業企業の全国レベルの産別労連を設立することにより、両方のレベルで労使関係を発展させ、従業員の労働条件など問題を解決していきたいと思います。
インドネシアでは、加盟組織であるヘーロースーパーマーケット労組が使用者との模範的な協調的労使関係を構築しており、私たちはこれを、他の使用者、労働者、労働組合に普及していきたいと思います。引き続き、既存の商業労組の強化と、新たな商業労組の組織化に取り組みます。
タイも、組織化戦略を見直す重点国であり、UNI-Aproは商業部門の調査を始めようとしています。タイにおいても成長産業である商業部門の組織化戦略について議論しているところです。
インドではUNICOMEを結成し、組織化の対象企業を絞りました。2009年からは、ニューデリー、ハイデラバード、バンガロールで大々的な組織化を始めます。
他の国については、時機を見て商業部門組織化の機会を検討します。
UNI-Aproは、各国の加盟組合協議会を通じ、UNI-Aproの全ての加盟組織と連帯し、商業部門の労働者の組織化に取り組んできました。組織化にご協力くださったUNI-Apro加盟組織及び連帯組織のご支援に大変感謝しています。
商業部門は、労働者の多くがシフト勤務や非定型な労働条件で働く女性と若者であり、それぞれの職場において労働運動への関心を持ってもらうには、独創的な方法が必要です。私は商業部門の組織化活動を、女性や青年を労働運動に参加させるための場でもあると考えています。そのため、これは「商業部会」の組織化だけでなく、UNI-Aproの女性・青年グループを強化する機会でもあります。

商業部会担当部長としての抱負を教えてください。
私は常に自分をオルグであると思っていますので、組合活動における目標は変わることはありません。つまり、組合員の組織化と勧誘。組織労働者は健全な労使関係を構築する基盤を持つからです。
組合員の育成。「休眠」組合員ではいけません。労働運動を信望し、組合員と労働者にとって有益な組織にするため積極的に労働運動に参加する、変革推進者でなければなりません。
既存の労組を強化することにより、差別や偏見無く連帯して、他の産業や全ての労働者を組合に加入させることが重要です。

日本の商業部会加盟組合へメッセージをお願いします。
私はUNI-Aproで働く中で、すばらしい組合役員や進歩的な組合と活動する喜びと幸運に恵まれ、自分自身を成長させることができました。人生には課題が山積していますが、UNIとUNI-Aproの同僚や加盟組織からのご協力と連帯支援をいただき、「連帯」を共有することによって、「課題」は私たちにとって「機会」に変わりました。UNI-Apro商業部会とUNI-Aproの発展に向け、微力ながら新たな任務に邁進していきたいと思いますので、2009年も皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。

アリス・チャン―マレーシア出身。香港上海銀行勤務時代は、サバ銀行労組で交渉部長、教育部長、執行委員を歴任、APRO-FIET時代から女性・青年コーディネータ、教育トレーナーとして活躍。1997年から、APRO-FIET及びUNI-Aproにおいて女性・青年担当部長を務める。2009年1月、商業部会担当部長に就任。


米国労働運動と共にEFCAキャンペーンを支持しよう!

皆様に、米国の12の主要労組トップが発表した共同声明をご紹介したいと思います。この声明は、2009年1月7日、ワシントンDCにあるUFCW(北米合同食品商業労組)本部にて開かれた会議の中でまとめられた、米国における労働運動の統一を目標とするものです。

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北米労組トップ会議の共同声明
1月7日、下記北米労組トップが一堂に会し、その会議に関する共同声明を発表した。

全米通信労働組合   ラリー・コーエン
全米鉄鋼労働組合   レオ・ジェラルド
全米自動車労働組合   ロン・ゲッテルフィンガー
北米合同食品商業労働組合   ジョー・ハンセン
チームスターズ労組(全米運輸労組)   ジェームス・ホッファ
全米州郡市町村職員組合       ジェラルド・マッケンティ
国際建設労働者組合   テリー・オサリバン
北米ホテル・レストラン労組   ブルース・レイナー
国際サービス労働組合   アンディ・スターン
全国教育協会   デニス・ヴァン・ロイケル
米国教職員組合   ランディ・ワインガーデン
国際電気労働者友愛組合   エド・ヒル

「この会議の目標は、米国労働者が直面する重要問題に関して、全国的な発言力と影響力を持つことのできる、統一労働運動を構築することである。我々は最大の労組を代表しており、統一には幅広い参加が不可欠であると認識している。また、我々の組合員は、それぞれの住まいや職場がある支部各所で活発に活動していることも認識している。我々は、そのような現場の組合員にも働きかけていきたい。」

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American Rights at Workのデイビッド・ボニア氏が仲介した会議には、AFL-CIO(米国労働総同盟・産別労組会議)のジョン・スウィニー会長と、CTW(勝利のための変革)のアンナ・バーガー議長も出席しました。
3年以上にわたって、AFL-CIOとCTWという2つの連合が存在しております。今回のこの統一の呼びかけは、米国経済の危機的状況下、バラク・オバマ次期大統領の就任を2週間後に控え、政治状況が大きく変わろうとするこの時期に、行われました。
私は1月12日の週に、IMF(国際通貨基金)及び世界銀行も参加する金融改革に関する一連の会議が開かれる、首都ワシントンに参ります。
滞在の間には、米国労働組合の提唱するEFCA(勤労者自由選択法案)の支持を世界的に拡大するための特別会議が開かれます。このキャンペーンには、ITUC(国際労働組合総連合)、グローバルユニオン(国際産業別労働組合組織)、AFL-CIO、CTW、そして米国のUNI加盟組織が参画しています。
UNI会長、ジョー・ハンセン氏は、先のUNI世界執行委員会で、EFCAの制定が米国労働運動の将来にとっていかに重要であるかを報告しました。
米国労働組合が再度結束を強化することは、我々にとって重要であります。EFCA制定はこの戦略の重要な要素です。しかし、EFCAキャンペーンは、国内及び世界中の米国商工会議所からの猛反発に直面しています。
EFCAキャンペーンへの国際的支援をどのように構築するかについて、具体案は別途ご報告いたします。
(UNI書記長 フィリップ・ジェニングス)

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EFCA(勤労者自由選択法案)の制定は世界的な組合結成の要である
UNIは、使用者からの報復を恐れずに労働組合に加入できるようになる米国の法律の制定に向け、世界的な連帯キャンペーンの構築をUNI1500万加盟組合員が支援すると誓約した。
「米国におけるEFCA制定は世界中の労働者の利益となる」とフィリップ・ジェニングスUNI書記長は言う。
1月13日、ジェニングス書記長は、法案可決のために協力しているAFL-CIO(米国労働総同盟・産別労組会議)とCTW(勝利のための変革)それぞれに加盟している米国の労働組合の代表者会議の議長を務めた。UNI会長でもあるジョー・ハンセンUFCW(北米合同食品商業労組)会長と、ジョン・スウィニーAFL-CIO会長は、ITUC(国際労働組合連合)と世界中のナショナルセンターの代表も出席した会議の開会式で挨拶した。
労働組合とナショナルセンターは、EFCAの法制化を推進するためのグローバルアクションを支援するタスクフォースを形成した。労働組合の組織化と承認を支援するために、他の国においてもこのモデルを使うつもりである。
「米国において組合を結成する労働者の権利を守る法律は、世界中で労働組合を認めさせ交渉権を勝ち得るために、極めて重要である」とジェニングス書記長は言う。「米国の企業は、ひどい労働慣行を、海外進出先の国に持ち出しており、海外企業は米国に参入すると、その慣行をひたすら容認してきた。労働者保護の法がなければ、多国籍企業が労働者を可能な限り不当に扱うことは明白である。」
法案が可決されれば、EFCAは米国の労働者に、労働組合を組織する自由で平等な機会を与え、反労働組合の使用者に説明責任を課し、交渉を長引かせることを阻止できるであろう。
米国の労働者の半数以上が、もし可能であればすぐにでも労働組合に加入したいが、米国企業は、たいてい労働者が労働組合を組織する権利や団体交渉権を認めていない、と言っている。現在の米国の労働法では、こういった企業が組合寄りの労働者を解雇することができるし、組合承認選挙前には賃金で労働者を脅かすような反組合キャンペーンを認めている。たとえ組織化がうまくいっても、企業がそれに異議をとなえ、結果、何年も先延ばしされたり、組合賛成票が無効となってしまったりすることもあり得る。
ウォルマートのような米国を拠点としている使用者は組合と対立し、アルゼンチン、メキシコ、中国などの国で、違法な慣行を続けている。
欧州の企業は、米国内に参入すると、競うように労働条件を落とすようになる。ドイツの労働組合ver.diとドイツ本国においては団体協約を結んでいるドイツテレコムは、米国の子会社Tモバイルでは、悪質な反組合キャンペーンを行なっている。
「あまりに長期にわたって、米国は労働者の権利を競って底辺に落とし続けてきた」とジェニングス書記長は言う。「新しい法律の制定は、米国の労働者にとって重要な勝利であり、世界的不況の真っ只中においては、かつてないほど重要である」
UNIは世界中の加盟組織が各国政府指導者に働きかけ、オバマ政権にEFCA制定を最重要項目として推進させるよう呼びかけている。
(2009年1月14日)


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