UNI Apro 商業部会委員会

UNI Apro商業部会委員会が日本で開催されるのは、2000年UNI Apro4部会大会(広島)以来初めてのことである。今回は委員会後に東日本大震災の復興に取り組む被災地視察並びに東北の加盟組合と意見交換を行うため、東京での開催となった。

ブラッドソンUNI Apro商業部会議長は開会の挨拶の中で、「現在世界は経済危機の渦中にあり、労働組合が不当に攻撃されている」と強調した。ウンUNI Apro地域書記長は、最近のミャンマー民主化を例に、アジアの民主的発展と労働組合の結束の必要性を訴えた。続いて落合UNI-LCJ議長から、「グローバル化、金融を中心とした投機的な波により実体経済が翻弄されている。その中で連帯経済という概念が提起されており、皆でこれを展開していこう」との呼びかけがあった。

藤吉委員(UIゼンセン同盟副会長)から、最近のアオキの状況について「和解したが、組合員数は元に戻っていない。今後組合員の数を早期に復活させたい」との説明があった。今年5月に開催されたUNI商業部会運営委員会の報告に続き、ウォルマートに関する声明の承認にあたり、八野委員(JSD会長)は、「西友はウォルマートに買収されたが、労使による協力関係を進める点で、西友も例外ではない」、「メキシコでの不祥事について、労使で再発防止の取組みを行うことを合意した」と、注意喚起した。

続いて各労組代表が、各国の状況と商業部会加盟組合の対応について報告した。

市ノ渡自動車総連国際局局長(オブ)は、自動車販売店の経営対策活動について、全トヨタ販売労働組合連合会(CND)による団体交渉と労使協議の例を説明した。

ルスディ委員(インドネシア・HEROスーパーマーケット労組)は、ASPEKへの反発から、UNICOMEインドネシアの結成を決定、未組織のアウトソース労働者を組合に組織していくことを会社に認めさせた。また、イケアの労働者と話し、組織化できると確信した。今後カルフールやロッテも支援したい、と述べた。ウン地域書記長は、ASPEK問題に触れ、「1999年に結成後、幾多の成功を収めてきたが、組織の巨大化につれ、活動の速度が落ちてしまった」と発言した。

八野委員は、非正規労働者の組織化と、職務や役割・責任に応じた適正な賃金水準の実現、均等・均衡待遇の実現、正社員への転換導入、両立支援制度拡充といった処遇改善の取組みについて、パートの意識調査結果も交えて報告した。

藤吉委員は、組織化手法を、ターゲット企業の状況把握、経営者対策及び労働者へのアプローチといった入念な準備から、経営者との駆け引き・説得、一斉加入活動に至る迄の綿密な作戦を、最近の成功事例を挙げて説明した。

シャフィーUNI-MLC議長(UNICOMEマレーシア)は、民間部門の労働者の定年が60歳に引き上げられたこと、高い転職率、経営による組合潰しなど小売部門の組織化には困難が伴うが、ヘルプデスク設置、法的支援、協約作り、訓練などの支援サービスを提供していると報告した。

カン委員(韓国民間労組)は、「流通労働者のための特別法を作り、閉店時間などを規定し、感情労働手当を要求したい。テスコの組織化プロジェクトの途中である」と報告した。

ライハ委員(香港流通労組)は、「H&Mとのアクセス協定は、グローバル枠組み協定を試す効果もある。5月下旬に2度目の訪問を行うが、会社側は組合に15分の説明時間を与える見込み」だと述べた。

「UNI Apro商業部会におけるジェンダー平等」の議題では、小川UNI Apro女性担当部長が、今年3月に開催された女性委員会の議論と勧告について報告し、女性労働者数が多い商業部会においてもジェンダー平等・男女共同参画推進を常に意識して取組んでほしいと訴えた。

「UNI Apro商業部会組織化キャンペーン:フォローアップ報告と今後の優先課題」の議題では、アジア太平洋地域各国における多国籍企業の現状を報告し、組織化の任務が改めて浮き彫りとなった。シャフィーUNI-MLC議長は、グローバル協定の現状をカルフールの例をとって批判した一方、ウン地域書記長、八野委員は「髙島屋のグローバル協定は、職場から作られたもの」である点を強調した。


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