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ユニバーサル・ベーシックインカムは、貧困撲滅に役立つのか?

UBI

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユニバーサル・ベーシックインカム(UBI)-個人が就労中か否かに関わらず、世帯所得を保障するという考え方が、最近チューリヒで開催された「仕事の未来」会議の中心的テーマであった。

UBIは何十年も経済界で議論されてきた考え方だが、人間の仕事がますます機械化され、オックスフォード大学等が10~20年以内に雇用の半数が機械化によって失われると予測する時代にあって、再び注目されている。

UBIは様々な政治分野で、熱い議論の的となっている。中でもスイスはUBIの導入を議論しており、今年国民投票を実施する予定だ。オランダでは既に実験的に実施されており、フィンランドでも間もなく開始される。

技術革新と、特に今後数年で急増が予測されている「プラットフォーム・エコノミー」や「シェアリング・エコノミー」における新しい雇用形態の圧力にさらされて、UBIを福祉制度の万能薬と見る向きもある。労働者が短期の不安定な仕事をいくつも抱えているような経済に、いかに福祉制度を適合させるのかという問題は、雇用形態に関わらず毎月の基本所得を保障する議論の中心となっている。

「プラットフォームになり得るものは何でもプラットフォームになる」と、世界最大のカーシェアリング会社ZipCar共同創立者のロビン・チェイス氏は述べる。「父は生涯1つの仕事に従事した。私は一生のうちで6つの仕事をするだろう。娘は同時に6つの仕事をこなすかもしれない。」

チェイス氏は、全ての人がこの状況を好むわけではないことを認識しつつ、プラットフォーム・エコノミーへの移行において、多くの労働者が職を失いそうな状況を受け、UBIの考え方を支持している。

他にも、ギリシャの元財務大臣であり著名なエコノミストであるヤニス・バルファキス氏らは、経済格差が歴史的レベルに達した今日の状況は、UBIを導入するに十分な根拠であると述べる。「UBIは必要だ。」「好むか好まざるかの問題ではない。ベーシックインカムは、富の創出に対して集団で責任を負う国民への配当金だからだ。」

米国のロバート・ライシュ元労働長官は、労働力参加率がここ数年で最低水準を記録し、技術のせいでますます多くの人が低賃金労働に追いやられている事実を指摘する。「格差が生じ、総需要が落ち、不安定になる」とライシュ氏は述べる。「UBIは真剣に考える価値がある。」

UBIで想定される恩恵について、これまでのところ労働組合の中では意見が分かれている。アンドリュー・スターンSEIU前会長は、避けられないほど差し迫った失業の高まりに備えられない危険性を警告している。「10~20年以内に津波のような破壊的状況が押し寄せてきた時、従来の小さな防波堤では持ちこたえられないだろう。」「UBIはこの問題へのまったく異なるアプローチだ。これまで聞いた政策で、UBIがなし得ることを実現できる政策は1つもない。失業保険は必要なくなるだろう。これは選択と自由と機会の問題だ。」

バルファキス氏も、「機械がチューリングテスト*に合格したら、人類史上初めて、雇用破壊が雇用創出を上回る瞬間を目にするだろう」と言っている。(*英国の数学者チューリングが考案した、コンピュータが考えることができるか判定するテスト。)「社会的セーフティネットは人々を支えるのはよいが、貧困から抜け出るには難しい」とつけ加えた。「ベーシックインカムを土台とし、そこから空高く伸びていくと考えればよい。」

スイス最大の労組UNIaのバニア・アレバ委員長は、ベーシックインカムについて懐疑的だ。「議論する価値のあるビジョンだ」としながらも、「しかし、スイスにはきちんと機能している社会保障制度があり、UBIによってこれが脅かされている」と述べる。

英国の労組ユナイト・ザ・ユニオンのアンドリュー・ブレイディ氏は、UBIの考え方に共感しつつも、UBIを特効薬と見るべきではなく、我々を取り巻くニューエコノミーに対する解決策の1つと考えるべきだと述べている。「UBIの計画と運営に労働組合を関与させること、UBIを訓練や再訓練と関連付けること、そしてより高い最低賃金および強力な労働法制と併せてUBIを構築していくことによって、より良い基準を確保し、経済的混乱を緩和することができるだろう」とブレイディ氏は述べた。

スイスは、2016年6月にUBIの国民投票を行う。

UBI


UNIネパールの仲間より、熊本地震の被災者に連帯

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UNIネパール加盟協(UNI-NLC)のシャンカール議長より、UNI日本加盟協(UNI-LCJ)の小俣議長宛て、熊本地震被災者に対するお悔み状が届いた。

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親愛なる小俣議長、

先日日本を強い地震が襲ったと聞き、とても心配しています。UNIネパール加盟協(UNI NLC)を代表し、私は、今回の大地震とその余震により物的な被害に遭われた方々と亡くなられた方々に対し、心からのお見舞いとお悔やみを申し上げます。
今回の大地震によって、去年、8,000人の命を奪い、未だに余震が続く我が国の大地震を思い出しました。私たちは世界中で日本は最も地震が多い国だと思いますが、今回の大地震は過去5年に発生した中でももっとも破壊的なものかと思います。今回の悲劇で愛する家族、友人や親戚を失った悲しみ、将来への不安はいかばかりかお察し申し上げます。

貴国で今回発生した災害による尊い人命の損失、負傷者、被災者に対し、心からお見舞いを申し上げます。

私たちは今回の災害の影響から早く復興できるよう、日本と日本の人々のためにお祈りしています。皆さんはこの困難を切り抜けることができる国民であります。私たちは日本人の精神と団結によって皆さんがこの大災害から復興できるということを信じて疑いません。
UNI NLCと全ネパール国民はいつも日本の皆さんがこの困難な時期にいることを一時も忘れることはありません。

連帯とともに

UNI NLC議長

シャンカール・ラミチャーニ

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Making It Happen:変わりゆく世界 、人々と地球を救うために

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地球温暖化を2度以下に抑えることを誓うパリ協定が世界195ヶ国によって採択され、温暖化対策で初めて先進国・途上国を含めた合意を実現するなど、2015年は吉報で締めくくることができそうです。紛争やテロなどの暗いニュースが影を落とす中、COP21は多国間主義、団体行動、国境を超えた連帯強化を体現する素晴らしい結果となりました。

COP21が成功した一つの要因として、市民社会を大規模に動員したことが挙げられます。UNIやITUCなどの労働団体が、COP21をめぐり精力的に政策活動や広報活動を行い、これらの国際連帯活動がCOP21を成功に導いた政治的モメンタムを作り出しました。私たちは成し遂げたのです。この新たな国際環境協定は、私たちが健全な環境の中で生活する権利を勝ち取るために、地方、国、グローバル規模で何万もの職場で大きく前進することを可能としました。新たな時代の幕開けなのです。世界が変わりゆく中で、誰一人として取り残されない公正なプロセスを保障し、ディーセントな雇用をすべての労働者のために創出する重要性は徐々に注目を増しています。脱炭素社会を実現し、気候変動による破壊的な影響から最も貧しい人々を保護するための確かな計画が着々と進行している、と言えるでしょう。

COP21での合意が、国連総会において「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択されて僅か3ヶ月後にもたらされたという事実も、私たちが正しい方向へ前進していることを示しています。貧困削減、ジェンダー平等、ディーセントワークなど、SDGsの掲げる課題はUNIが何年にも渡り提唱してきたものです。SDGsは、2030年までの持続可能な発展を可能とする基盤を成し、その領域はグローバルからローカルまで幅広く、17の目標と169のアクションポイントが盛り込まれています。デジタル革命がますます加速し、デジタル資本主義者がディーセントワークの世界をひっくり返そうとする中、人々の生活の質を向上させることがその目標です。SDGsはまた、責任ある企業行動の重要な基盤でもあります。

私たちは今、気候変動、デジタル化、不平等などからくる混乱の時代に生きています。COP21及びSDGsは、世界が刻々と変わりゆく中でも人の温もりが失われず、また、2014年のUNI世界大会で採択された決議が反映される希望を私たちに与えてくれます。労働組合運動は、より持続可能で平和で豊かな社会を構築するため、世界を変えていく上で重要な役割を担っています。チュニジアのUNI加盟組織及びナショナルセンターUGTTがノーベル平和賞を受賞した素晴らしいニュースは、労働組合が平和と民主主義を求めて人々を団結させ集団行動を起こせば、変化をもたらすことができると気づかせてくれました。組合、使用者、市民社会が一丸となって行動を起こせば、一国だけでなく世界をも変えることができるのです。また、フランス国民が今月行われた地方議会選において極右政党を拒否したことも、多くの人々がまだ民主主義と包摂性を信じていることを証明するものです。

私たちには解決策を示す義務があり、それが今後の課題であります。私たちは、2年後のUNIリバプール世界大会のテーマである「Make it Happen」(成し遂げる)を続けていかなければならないのです。

UNIを代表し、皆さまに素晴らしい2016年が訪れるよう心よりお祈り申し上げます。

UNI書記長 フィリップ・ジェニングス

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第4回UNI Apro地域大会開催

第4回UNI Apro地域大会(クアラルンプール)の大会文書は下記をご参照ください。

大会速報1号

大会速報2号

大会速報3号

決議1

決議2

決議3

決議4

声明1

声明2


UNI Apro印刷・パッケージング部会委員会

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UNI Apro印刷・パッケージング部会委員会が2015年12月4日、マレーシア・クアラルンプールで開催され、ロレイン議長は開会挨拶で、積極的な討論の中から良い結論を導き出していこうと述べた。

活動報告

ウンUNI Apro地域書記長より、アジア太平洋地域は可能性の高い地域であることが強調され、インド国立印刷局労組の例が触れられた。また全印刷の竹井前委員長の退任に伴い、梅原全印刷委員長がUNI Apro印刷・パッケージング部会副議長として確認された。

梅原副議長は、本年3月にインドを訪問し、インド国立印刷局労組と交流したこと、イスタンブールで開催されたUNI世界印刷・パッケージング部会大会において、アジアでセキュリティ印刷部門の会議を開催することになったこと、中国の印刷労組との関係等を報告した。また、マハド・インド国立印刷局労組副委員長は、梅原副議長と全印刷に感謝し、今後UNIの活動に積極的に参加したいとの決意を表明した。

労組強化及び組織化の取組み

スノッディUNI世界印刷・パッケージング部会担当局長から、詳細な活動が報告された。出版部門は、特に北欧諸国で落ち込みが激しい。新聞部門も同様だが、専門紙は伸びている。セキュリティ印刷部門は落ち着いている。一方、パッケージング部門は毎年2%は伸びている。欧州では労働組合運動に対する弾圧がひどく、特にフィンランド、英国、スペインで激しい。これらは全て難民危機に始まる政権交代のためで、欧州は右傾化している。

ウンUNI Apro地域書記長はこの報告を受けて、「今後、欧州からの支援が少なくなることを予測して活動しなければならない。アジア太平洋地域では、AEC発足、RCEP交渉と並行して、TPPが大筋合意された。TPPには労働に関する章が設けられているが、弱い」と懸念を示した。

続いて、各国からの報告に入った。

マレーシア:新聞労連は1967年に創設され、1885人の組合員を擁する。組織化という点では、ウツサン、メディアセールスの組織化に成功した。しかし労働法を逃れるようにアウトソース化が進み、使用者の反組合的な姿勢と相まって苦しい。そのような中、レンゴーの組織化成功によって勇気づけられた。

インドネシア:Aspek印刷部会は8印刷労組、1700人から成り立っている。インドネシアの印刷部門は、デジタル化への移行、激化する競争、人件費の削減で厳しい状況にある。30%が人件費、30%がインク、15%がロジスティクス、残りは紙のコストである。紙をどう使うかでコストに相当差が出る。

インド:国立印刷局労組のUNI加盟は素晴らしい成果である。インド全体では8、9箇所に印刷局があり、組合はそれぞれ別である。今後連携し、連合体を作っていきたい。また、プネで行われている組織化プロジェクトについても報告があった。

ネパール:まず4月の大地震後に寄せられた多くの支援に対し、感謝が述べられた。印刷労組(IPWUN)は1980年に結成され、労働法制の確立、労働者教育、選挙活動等、ネパールの民主化と歩を合わせて前進してきた。現在コールセンターの組織化に関わっている。

日本:釣本印刷労連委員長が、印刷労連の歴史、加盟組合の形態、20周年を機に大きな改革に取り組んでいること、日本写真印刷労組の印刷労連加盟等について報告した。小川UNI Apro機会均等局長は、印刷労連が女性の中央執行委員を初めて選出したこと、全印刷の女性役員が積極的にUNI活動に参加していることをあげ、両労組の女性役員活躍促進の取組みに感謝した。

タイ:キンバリークラーク、アムコール、SECの3社における労組の状況が説明された。

オーストラリア:現在、保守党政権下で、労組の腐敗を調査する委員会が作られ、人々の間で労組に対する悪いイメージが広がっている。これに対し、労組はナショナルセンターの下で協力し、一体となって闘っている。印刷産業の全体的な傾向は世界と同じである。アムコールはオーストラリアの多国籍企業だが、再編が行われ、オーロラという会社ができた。しかし労使の対話を中心にするという姿勢は変わっていない。ニュージーランドとの関係が深く、EPMUと協力している。3D印刷がどうなるか研究している。労使は対立ばかりしていては問題の解決にならない。UNIマレーシア加盟協のシャフィー議長が強調するように、労使のパートナーシップが重要である。AMWUがそのようなアプローチをとるようになって、アムコールはもとより、ニュースコープ等、これまで反組合的態度をとっていた会社もAMWUと話がしたいというようになった。

活動計画

アムコールとキンバリークラークについて、今後アジア全体のマッピングを行う。

UNI Apro印刷・パッケージング部会主催セキュリティ印刷労働者会議の提案:インドで2016年4月に開催することを目指し、検討する。

2016年後半に、ASEANの印刷・パッケージング部門労組会議を開催することとし、合わせてUNI Apro印刷・パッケージング部会委員会を開催する。


JP労組/インドネシア郵便労組(SPPI)共同セミナー

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標記セミナーは、インドネシア・バンドンにあるポス・インドネシア本社で2015年11月19~20日に開催され、インドネシア全国から100人以上が結集した。開会にあたってフェブリアントポス・インドネシア人事部長、ジャヤSPPI委員長は、JP労組とSPPIとの更なる交流の発展を期待する挨拶を行った。増田喜三郎JP労組副委員長、伊藤UNI Apro郵便・ロジスティクス部会担当部長は共に、JP労組とSPPIとの長期にわたる連帯関係を称賛し、交流の発展を祈念した。

続いて、「日本郵政グループの株式上場とトールの買収」について、変革期にある日本郵政グループの現状を、増田副委員長が講演した。講演の後には多くの質問が出された。労使の協力にはどのような内容があるか、ゆうちょ銀行と一般銀行との違いは何か、職員の教育はどうなっているか、非正規職員が正規職員になる道はあるか、UPU協定によって取り扱われる小包とそれ以外の荷物の取り扱いの差はどう処理しているか、ポス・インドネシアの参考になる商品はあるか、JP労組は正規職員の90%を組織しているとのことだが、入っていない10%はどのような人々か、給与はいくらか等である。増田副委員長は一つ一つの質問に丁寧に答え、講演時間は3時間を超えた。

伊藤部長はUNI Apro郵便・ロジスティクス部会について説明した。ギブソン副委員長は、SPPIの歴史、特に旧全逓群馬、JP労組との関係、組合の各役職と役割、非正規労働者をめぐる問題等、現在の課題を詳細に述べた。

本セミナーは当初、女性セミナーとして計画されたが、後に日本郵政グループの変化が聞きたいというSPPIからの要請があり、プログラムが変更になった。しかし女性の参加は多かった。2日目は女性セミナーとして開催され、プランテーションにおける女性活動家の話や、新たに11月16日に任命されたばかりのインティワルニ・ポス・インドネシア販売担当重役の話を聞いた。彼女はいかにこの地位に上り詰めたかを語った。

インドネシアは動いている。2億5千万人という規模もさることながら、経済成長の中、Eコマースをどう取り込むか、未発達のロジスティクスをどのように発展させるかが課題となっている。我々としても郵便・ロジスティクスという視点から、現状を把握し、日本郵政、ポス・インドネシア、SPPIに良きアドバイスを行っていくべきであろう。


第18回UNI世界執行委員会

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第18回UNI世界執行委員会が2015年11月11~12日、ニヨンのUNI本部で開催され、36か国116人の委員及びオブ、UNI本部・地域スタッフ29人が出席した。

開会挨拶でアン・セリンUNI会長は、「社会モデルを標榜する北欧で起こるとは思っていなかった組合に対する攻撃が自分の国フィンランドで起きている」と強い危機感を示し、闘う決意を表明した。一方、ミャンマーの民主的選挙におけるNLDの勝利やチュニジアの労働組合の仲間のノーベル平和賞受賞を喜んだ。続いてフィリップ・ジェニングスUNI書記長は、UNI結成から15年、ケープタウン世界大会の決議を受けた今次執行委員会では、労働の将来を構想し、デジタル資本主義における労働者自らのマニフェストを作り実施するための議論ができることを期待した。

第5回UNI世界大会及び女性大会(英国・リバプール)の準備状況については、英国加盟組合や自治体、コミュニティとも協力して進めていること、2018年はリバプールが欧州文化都市に指定され10周年を記念する年であること、リバプールの移民・奴隷貿易の歴史やコスモポリタンを表現する大会にしたい等の計画が説明された。現在、英国は保守政権下で労働運動は危機にあるが、2018年に大会をホストするあたり、パンチの利いたエネルギーを感じる大会スローガンにしたいとの提案があり、執行委員会は「Making It Happen」を確認した。しかし他言語への翻訳に工夫が必要だとの意見が出た。保守政権によるスト権縮小と闘う英国労働組合への連帯声明が採択されると共に、多くの委員から、他の国の政策や労働者にも波及する恐れがあり、欧州で見られる保守政権の動きは決して他人事ではないとの強い危機感が繰り返された。アグネス委員(英国)は、長崎で女性代表40%決議が満場一致で採択されて5年が経過するが、未だに大会に複数男性を派遣するにもかかわらず女性を1人も派遣しない組織がある点を指摘し、ペナルティを課すべきではないかと意見を述べた。ダニエルUNI世界青年委員会議長は、ケープタウン大会では35歳以下の参加が5%であったと報告し、リバプール大会には少なくとも青年の参加を20%に増やすよう、「インクルーディング・ユー!」の意図をあらためて強調し、加盟組合に青年参加への更なる支持を呼びかけた。

組織化及びグローバル協定の取組みについては、ホフマンUNI副書記長からまず、加盟組合からの組織化基金への拠出に対し感謝が述べられ、部会及び地域で多国籍企業毎に展開されている70もの組織化キャンペーンの主な成果や、グローバル協定の交渉・実施状況等が報告された。例えば、カルフールとフランチャイズやサプライヤーも対象とする新たなグローバル協定を締結したこと、モロッコのコンタクトセンター11社における職場投票で勝利し約2万人の労働者の団体交渉権を勝ち取ったこと、他方、ドイツテレコムの米国及び他の国における組織化の権利を勝ち取るためグローバル協定交渉を継続していること、ITUと連携した各国におけるDHL等ロジスティクス企業の組織化について共有した。小俣JP労組委員長は、日本郵政グループに関する最新情報として、3社の株式上場とトール買収について説明し、オーストラリアの運輸労連はじめ関係労組との関係を構築しつつ、連携を模索していく考えを示し、UNIの協力を求めた。ウンUNI Apro地域書記長は、インドにおけるIT労働者の組織化の成果(5州における組合登録と20を超える団体協約締結)と、香港の加盟組合の仲介でマカオのカジノ労働者の組織化を始めたことを報告した。アチャリャUNI Apro労組強化部長は、バングラデシュのIT企業の組織化により、団体協約が締結され12%賃上げ獲得等の成果が出たことを報告した。ユー韓国医療労組委員長は、MERS発生時の教訓として、政府の初期の対応がまずく医療従事者が感染したと批判し、医療労組自体が情報収集に努め、医療機器整備や予算措置を政府に強く働きかける等した経緯を報告した。この他、イケアの米国における労組承認を求める闘いに連帯を示し、執行委員会でメッセージを掲げた写真を撮影、キャンペーンサイトに掲載した。

国際政策課題として、気候変動、TPP等貿易協定、グローバルサプライチェーン、デジタル革命、責任ある持続可能な金融サービス等のテーマを取り上げ議論した。

ガネシャUNIネパール加盟協(UNI-NLC)事務局長から、大地震の被災者に対する、日本をはじめとする世界中のUNI加盟組合からの支援に対し感謝の言葉が述べられ、現在までの復興に向けた取組みが報告された。復興によって雇用が創出されることが重要だと強調し、UNI-NLCは復興の財源を提供する代わりに被災者に労働を提供してもらっている。ジェニングス書記長は、繁雑な手続きを排除して迅速に支援を過疎地に届けられた点を評価すると共に、単発的にバラバラ支援するのではなく、最大限効果的に活かされるようUNIが支援を調整し、継続的に支援していくことが大事だと述べた。

続いて各地域書記長が地域大会の計画について報告した。ウンUNI Apro地域書記長は、UNI Apro地域大会開催地の変更、討論テーマについて紹介すると共に、地域の最新情報として、マレーシアUNI加盟協のシャフィー議長から職場投票16回連続勝利のニュースを得たこと、ミャンマーの総選挙における民主主義の大勝利等を追加報告した。

2014年度会計報告承認、2016年度予算の留意に続いて、インゲボルグ加盟費検討作業部会座長は、11月10日に開催された第1回会合について次の通り報告した。(UNI Aproからは、東アジアを代表して野田UNI副会長、南アジアを代表してガネシャUNI-NLC事務局長、オセアニアを代表してドワイヤーSDA書記長が出席。東南アジアを代表するシャフィーUNIマレーシア加盟協議長は欠席)作業部会の権限は、加盟費額を決定することではなく、設定プロセスについて現在のやり方を変更する必要があるか、他のGUF等とも比較しながら検討し、世界執行委員会への勧告をまとめることである。①4年毎のUNI世界大会が加盟費を決定する権限を持つが、特別な状況が発生した場合、世界執行委員会にもう少し権限を与えるべきか、②統一レートを100%支払えない組合も多く、スライド制を導入するべきか、③特別な状況が発生した場合、国家の所得ベースに基づく減額基準を明確化するか、④為替変動にどのように対応するか、2016年5月の次の作業部会までに事務局は調査を行う。世界執行委員会は座長の報告に留意した。


第4回UNI Apro東アジア労組フォーラム

第4回UNI Apro東アジア労組フォーラムが、2015年10月28~29日、京都で開催された。日本、韓国、台湾、香港より約120人が参集し、「新たな頂点を極める:東アジアにおける労働組合の戦略と連帯」というメインスローガンの下、「賃金の公正な分配」、「母性の保護」、「労働安全衛生」の3つのテーマで議論した。

小俣UNI-LCJ議長は、今回の海外参加者数は過去最大数となり、東アジア地域の参加組合の連帯が回を重ねるごとに深まっているとした。賃金の公正な分配により、労働者の取り分を多くし、同時に労働安全衛生、広い意味でワークライフバランスを実現することによって、子供を安心して産み育てることができる社会につながるという点で、今回の3つのテーマの関連性を指摘し、有意義な議論を期待した。

逢見UNI Apro会長は、「東アジア経済危機の再来」と題する基調講演を行った。中国経済の実態、米国の利上げ、新興国の政治的経済的問題などが複雑に絡み合う不安定な時代にあって、金融危機は繰り返し出現する可能性は否定できない。労働組合を含めた社会パートナーが、それを阻止することはできないとしても、転換するメカニズムとルール作りが重要ではないか。労働組合はステークホルダーとして、企業行動をチェックする機能を今こそ果たすべきであり、グローバル枠組み協定や、国連の責任投資原則などをベースに対話を進めることの重要性を強調した。

第1セッション「賃金の公正な分配」

同志社大学の石田教授から、欧米の仕事基準の賃金と、日本等の人基準の賃金の比較という興味深い導入報告があった。その中で、人基準の賃金の負の側面として、働きすぎと、人基準賃金の正社員・仕事基準賃金の非正規社員の格差が指摘された。

これを受けて、各国・各組織からの事例報告では、男女間、大企業と中小企業、正規・非正規などの要素を含む賃金格差についての現状、課題、格差解消の取り組みの報告があった。情報労連・柴原氏は、KDDIが直接雇用している有期契約社員の一時金や、正社員を上回るベースアップの獲得、正社員登用制度の導入といった取組み成果を報告した。UAゼンセン・桂氏は、日本の流通産業はパートタイマー組合員に支えられていること、正社員とパートタイマーの職務内容の違いに比べ賃金格差が大きすぎることなどから、人材不足が懸念される中、モチベーションをもって働ける魅力的な産業とするためにも格差是正の必要性を強調した。自動車総連・山田氏は、業種間・企業規模間で見た賃金改善の獲得状況は、むしろ格差拡大の傾向にある点を注視し、自動車産業の持続的成長に向け、中小企業の格差是正と非正規労働者の処遇改善による、業界全体の底上げに取組む方針を示した。韓国KFCLUのイ氏は、政府による賃金ピーク制、成果主義賃金体系の導入奨励といった賃金体系改悪の動きや、労働者契約期間延長、派遣業務範囲の拡大をはじめとする非正規職拡大政策の阻止に向けた、韓国労働運動の反対闘争を紹介した。KFIUのチュン氏は、銀行における男女賃金差別是正の長年の取組みの成果と、1997年のIMF管理体制以降、急増した非正規職を組合の交渉によって減少させた点を、産別だからこそできることだと強調した。台湾CTWUのツェン氏は、賃金関連法規や民間企業の賃金構造等を説明した上で、賃金構造の低層化や、賃金上昇が物価上昇や経済成長に追いつかず、台湾の貧富の差が加速的に拡大している現況を報告した。司会を務めた八野UAゼンセン副会長は、韓国の労働市場改悪に対する反対闘争に、東アジアの仲間として支援を表明すると共に、賃金格差、貧富の格差、非正規の処遇等の問題に対する認識を持ち、取組みを進めることが重要であるとした。そのためには、組織化の推進と、労働の尊厳を守ることを、原点に戻って考えなければならないとまとめた。

第2セッション「母性の保護」

韓国KFSU・カン氏の司会でパネル討論を行った。まずは、日本・全労金の深見氏から日本の育児・介護休業法、次世代育成支援対策推進法、韓国・KFIUのイ氏から金融労組が現行法を先導した育児休業制度、台湾・TFFUのリン氏から「労働基準法」、「男女職業平等法」、「職業安全衛生法」に含まれる母性保護関連法制と、女性の就業権と母性保護両者の重視について、香港のライハ氏から民間及び公的部門の母親・父親の休暇制度等、各国の母性保護関連法制について報告を受けた。

続いて、日本・生保労連・宮本氏から生保労連及び加盟組合の取組みと成果、特に男性育休100%を目指す取組みの紹介があった。韓国・KFIUのイ氏は金融労組の模範事例を挙げ、台湾PTSFEU・ワン氏は育児休職中の成績査定の扱いと女性の夜間業務における安全保護協定について、香港RCCIGUのライハ氏から職場における妊婦への差別の存在など、職場の現状や労使協約について聞いた。

最後に、日本・全信連の斉藤氏、韓国KHMUのカン氏、台湾のワン氏、香港のライハ氏が、今後の課題についてそれぞれ述べた。斉藤氏は、出産・育児関連制度の利用者は増加するも、問題点も出され、利用者本人及び周囲の意識が重要であり、制度の周知徹底と不安解消策の提言が必要だと述べた。カン氏は、看護士不足の病院で暗黙の了解となっている妊娠順番制の存在を指摘し、女性組合員が多い医療保険労組の様々な母性保護関連の取組みを紹介した。ワン氏は母性保護に関する広義の考え方や、男女平等教育の強化が課題であるとした。ライハ氏はILOの母性保護条約の批准や、違反した使用者への罰則強化が課題だと述べた。

司会のカン氏は、「良い法律や協約があっても、当事者及び労働組合の実践の意思がなければ何もならないことを再認識した。各国の状況を比較しながら、至らない点は今後補っていくのに良い教訓を得られた。それぞれが先進的に実践する模範的組織となるよう願っている」とまとめた。

第3セッション「サービス産業における労働安全衛生」

UNI Aproのラジェンドラ労組強化部長と玉井組織化部長は、UNI Aproが東南アジアの小売業を中心に活用を普及させている、小売業における労働安全衛生に関するUNI Aproガイドラインの内容について、また特にインドネシアにおける活用事例を紹介した。労働大臣によって承認され、企業からも評価を受けて、政労使パートナーシップで安全衛生文化を根付かせようとしていることが強調された。更にインドネシアは最近、労働安全衛生に関するILO条約を批准するに至り、これはUNI Aproが働きかけた成果だと述べた。

台湾CPWU・チェン氏は、ハイテク及びサービス産業におけるストレス、長時間労働、ハラスメントといった問題、中高年労働者、一般女性労働者・母性保護、少年労働者の保護強化などについて報告した。韓国KFS・のカン氏は、感情労働は精神健康被害をひきおこす人権侵害だと強調し、グローバル企業で感情労働手当てや休暇を導入させた経緯や、労災認定を拡大する取組みを報告した。韓国KPWUのキム氏は、郵便配達中の事故防止や作業場環境改善、安全文化周知徹底の取組みの結果、労災が70%減少したと述べた。損保労連・辻田氏は、損保労連結成当時からの課題である長時間労働に関し、2011年頃に時短の取組み効果が表れるも、最近は業務領域の拡大に伴う業務量増加や業務の高度化により、特に女性の役割が大きく変化した上、長時間労働につながっているとし、ワークライフバランス、ダイバーシティの理解浸透、育児・介護と仕事の両立の支援、男性の働き方改革等の取組み強化が必要だと述べた。日放労・岡﨑氏は放送局における長時間労働が健康と番組の質に及ぼす深刻な影響を指摘し、意識改革と「よく休む」状況作りに取組んでいると報告した。JP労組・八木氏は、労働安全衛生の取組みは企業の責任だけでなく現場の労働者の参画が不可欠であるとし、日本郵便における交通安全管理、危険予防等の取組みにより事故率が減少したと報告した。会場からは多くの質問が出され、この問題に対する関心の高さがうかがえた。

最後に野田UNI-LCJ副議長が共同宣言(次頁)を読み上げ、満場一致で採択された。第5回フォーラムは来年10月下旬、韓国で開催する予定。

All in Kyoto

共同宣言

新たな頂点を極める : 東アジアにおける労働組合の戦略と連帯

UNI Apro東アジア労組フォーラムは、香港、日本、韓国、台湾の未加盟労組を含めたUNIに集うサービス産業労働組合間の協力の枠組みを確立する試みである。

労働組合の連帯が東アジア地域の様々な課題を打開する鍵となるように、率直な意見交換と議論を通じて、連帯、友情、相互理解を更に深めていくことは大変重要である。

2012 年、東京で第1 回フォーラムを成功裏に開催し、2013 年、ソウルでの第2 回フォーラム、2014 年、台北での第3 回フォーラムを経て、我々の結束は確実に高まり、フォーラムの継続が確認された。

今回のフォーラムは、メインスローガン「新たな頂点を極める:東アジアにおける労働組合の戦略と連帯」の下、「賃金の公正な分配」、「母性の保護」、「サービス産業における労働安全衛生」という3つのテーマを取り上げた。各国の好事例や教訓を共有することによって、非正規労働者の増大や格差の拡大、労働条件・職場環境・安全衛生面の改善、ワークライフバランス、特に女性労働者の労働環境の改善等、課題を再認識し、克服するための参考とすることができた。

また、フォーラム参加者は、経済のグローバル化によって、欧米に端を発する危機だけでなく、東アジアや新興国の経済状況によっても、我々の経済・雇用が大きなインパクトを受けるようになってきたことを認識した。現在結集する東アジア労組フォーラム参加労組の経験を活用し、対話の輪を更に広げることは、今後の東アジア地域の更なる発展に貢献するものである。

東アジアのサービス産業の労働組合は、新たな頂点を極めるために、労働組合間の戦略的パートナーシップを更に強化し、互いを尊重し、率直な意見交換をすることによって、各国の労働者とその家族の幸せのために今後も連携を深めていくことをあらためて宣誓する。

2015年10月29日

第4回UNI Apro東アジア労組フォーラム参加者一同


トミー・アンダーソンUNI世界印刷・パッケージング部会議長来日

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2015年10月14~15日、トミー・アンダーソンUNI世界印刷・パッケージング部会議長(GS労組副委員長)が来日し、UNI-LCJ印刷・パッケージング部会主催シンポジウムへ参加した他、加盟組織労使、未加盟組織と意見交換を行った。

10月14日午前中、全印刷本部を訪問し、梅原委員長から本年3月のインド・セキュリティ印刷労組との交流について報告を受けた。また国立印刷局を訪問し、氏兼理事長、小林総務部長、竹田銀行券部部長と、日本及び欧州における共通課題について意見交換を行った。互いの経験やベストプラクティスを共有することができるUNIのような国際労働組織の意義を再確認した。

続いて、新聞労連を訪問し、塚田書記長から現状の報告を受けた。発行部数の低下は日欧共通の課題である。アンダーソン議長は、欧州では新聞の「オンデマンド印刷」が行われていると述べた。

午後3時から、凸版印刷労組会議室において、UNI-LCJ印刷・パッケージング部会シンポジウムが開催され、印刷労連、全印刷、UAゼンセン、新聞労連、大日本印刷労組等から約50人が参集した。冒頭、竹井前全印刷委員長の退任に伴い、梅原委員長が新たにUNI-LCJ印刷・パッケージング部会議長に就任することが確認された。梅原新議長は、「技術の進化を背景に、印刷・パッケージング産業は大きな変化を遂げているが、労働組合の国際連帯を強化し、共に手を取り合って課題に取り組んでいこう」と挨拶した。まず、アンダーソン議長より、欧州の新聞、印刷、パッケージング、セキュリティ印刷等各分野についての現状と今後の組合の課題について報告を受けた。今後の組合の課題、EWCとの連携や多国籍企業とグローバル協定に関する取組について説明があった。また、イオングループ労連の村上中央執行国際局長から、イオンの海外事業及びイオングループ労連の国際連帯活動を中心に詳細な報告を受けた。アジアに工場を持つ日本の印刷企業の労働組合にとって、進出先国においていかにパートナーシップ労使関係を構築していくかは、共通の課題であり、多くの質問が出された。シンポジウム後のレセプションでは、釣本印刷労連委員長が乾杯の音頭を取り、参加者は交流を深めた。

10月15日午前中は凸版印刷を訪問、午後は大日本印刷のショールーム(五反田)を、大日本印刷労組の別府委員長及び植野書記次長の案内で見学した。


TOP LEADERS @UNI デニス・マクガイアUNI世界女性委員会議長

国内外でご活躍のUNIリーダーから、国際労働運動でのご経験や意義についてお伺いするコーナー。今回は、デニス・マクガイアUNI世界女性委員会議長(英国 プロスペクト委員長)です。

Denise

 

 

 

 

 

 

 

 

組合活動、そして国際活動に関わるようになったきっかけは?

組合に入って数か月後、支部で全国大会の話をしていた時、先輩役員が出席できなくなったというので、私は代役として行くことになりました。そこで、職場を良くしようという同じ志を持った人たちに会い、笑いあり、楽しいことありで、すぐに組合の魅力に憑りつかれてしまいました!

初めての国際労働運動への関わりは、多国籍委員会への参加でした。ある会社が世界のどこで事業を行おうとも、組合をつくって労働者を組織しようという試みでした。米国の通信労組の役員だった、モートン・バー氏やラリー・コーエン氏と知り合い、様々なことを学べたのは光栄でした。

その後、2010年に長崎で第3回UNI世界女性大会が開かれる2年ほど前に、私はUNI世界女性委員会の議長に選ばれましたが、そこから試練が始まりました。重責を担うと同時に、大会の準備に関わるようになったからです。大会でどのような課題を議論するかはもとより、大会の1年も前から休憩時間を特定せよと言われ、日本のきっちりした事前計画、時間厳守のスタイルを学びました。

日本についての印象は?

長崎大会が初めての来日でした。どこへ行っても、エネルギーを感じ、創造的で、人々は大変親切で他人を思いやる…私は日本が大好きになりました。駅でも、電車の中でも、東京の地下鉄でも、店でも、どこでも助けてもらいました。長崎では、UNI10周年記念と平和公園での式典が印象深く、また被爆者の話に心を打たれました。長崎の路面電車に乗っていた子供達は、きちんとした身なりで行儀良く、今まで見た子供達の中で一番でした。

ケープタウン世界女性大会はいかがでしたか?

2014年、ケープタウンで第4回UNI世界大会が開かれましたが、格別の経験となりました。長崎大会より良い大会にすることはできないのではないかと思っていましたが、アパルトヘイトの歴史や、それを廃止しようと闘ったリーダー達の言葉を聞いて、たとえ私のしたこと(例えばTシャツを着てデモに参加するとか、南アフリカの製品をボイコットするなど)は非常に小さな貢献でも、私もその歴史の一部だったのだと感じることができました。ケープタウン大会に日本からこれほど多くの若い女性代議員が参加してくれたのは嬉しいことでしたし、素晴らしい英語でスピーチしたのも印象的でした。

次の世界女性大会は2018年、私の国リバプールで開かれますが、レベルが日本で、そして南アフリカで上げられてしまい、大変なプレッシャーを感じています。UNIの仲間は皆、2つの大会を絶賛しており、特に長崎の「赤ジャケット」ボランティアは素晴らしかったと今でも覚えています。リバプールでも、若手組合活動家が長崎方式を再現して世界の皆さんをご案内できればと願っています。

UNIグローバルユニオンはどのような活動をしているのでしょう?

グローバルユニオンを通じて国際機関や多国籍企業に挑めば、最良の結果が得られるだろうと私は確信しています。大手多国籍企業の中には、世界の国々より経済力や影響力の大きい企業もあります。UNIグローバルユニオンは、ゲームのルールを変えたい、働く人々が安定した良い労働条件の仕事に就けるようにしたい、労働者が生み出した利益を(例えば良い賃金という形で)公平に分配してほしいと願っています。

その運動の一翼を担えるのはとても光栄なことで、私達ひとりひとりがその中で果たすべき役割があります。UNIの活動を支える、組織化・組合員勧誘を積極的に推進する、グローバル協定の締結交渉をする、ロビー活動を行う、闘争する…国を超えて一緒に行動することで、世界中の人々のために正義と平等を勝ち取ることができると思います。

グローバルな舞台で日本のUNIメンバーに期待する役割は?

日本はアジア太平洋地域だけでなく、世界でも重要な国です。日本の組合員の皆さんからの連帯によって、世界中の兄弟姉妹が助けられています。誰もが平和な世界、恐怖の無い世界、尊厳のある職場をつくるために奮闘しています。特にこれから職業人生の長い若い労働者・組合員の皆さんへ。どのような未来になってほしいかを考える絶好の機会に、是非UNI運動に参加してください。UNIを通じて皆さんの望む世界を実現していくチャンスを掴んでください。

長年、UNI運動に関わって来られた日本の役員の皆さんには、大きな感謝を申し上げます。皆さんこそ、UNIをこのように素晴らしいグローバルユニオンにしてくださったのですから!


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