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UNI Apro 東アジア金融労組フォーラム結成準備会合を開催

2021年3月23日(日本時間16:00~18:00)、日本(7組織・16名)、韓国(2組織・5名)、台湾(1組織・1名)、その他(UNI Apro2名、事務局4名)から計28名が出席し、「UNI Apro 東アジア金融労組フォーラム結成準備会合」が開催された。
本準備会合は、2021年10月、日本、韓国、台湾の金融労組が一堂に会して各国の金融部門及び労働者の現状と課題について議論する「第1回UNI Apro東アジア金融労組フォーラム」開催に先立ち、その設立意義や各組織の課題認識を共有する場として開催された。

開会にあたり、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「コロナ禍の中、アジア太平洋地域の労働者は、深刻な課題に直面している。更に憂慮すべきことに、アジアにおいては、対話と民主主義の余地が縮小している。今回、東アジアの3ヶ国が一堂に会し、それぞれから重要な課題提起がなされ、活発な議論の場となることを期待する。」と述べた。

境田道正UNI Apro金融部会議長(損保労連中央執行委員長)は、「新規加盟の台湾TFFUを歓迎する。金融業界は、今ビジネスモデルの変革期にある。リモートワークの増加、つながらない権利など新たな課題の発生など多岐にわたる。労働組合の国際連帯の重要性は高まっており、私たちはこの危機を共に連帯し、乗り越えていきたい。」と述べた。

ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長は、「先人たちの不断の努力によって、UNI Apro金融部会は、活動に主体的に取組んできた。今回、台湾TFFUの加盟により東アジアに新たなグループが結成されることとなった。UNI Apro金融部会の大きな活力となることを期待している。」と述べた。

開会挨拶の後、各組織からそれぞれ、取り巻く環境と課題認識が発表され、質疑応答では、発表内容を深堀する活発な意見交換が行われた。

閉会にあたり、境田議長より、本準備会合のまとめとして、10月の第1回フォーラムに関しては、4つの視点(①デジタル化とFin Tech、②気候変動とESG経営に対する組合活動、③コロナ禍の新たな働き方への対応、④コロナ禍の労働運動・組織化)を持ってフォーラム議題を調整していくことを確認し、会合を締めくくった。


コロナ禍の1年を振り返る

WHOが新型コロナウィルスの感染について「世界的大流行(パンデミック)」であると宣言して1年となる3月11日、労働組合は、これがいかに仕事の世界を変えてきたか振り返った。

この重要な節目は、労働者が勝ち取ったものを思い起こす機会であるだけでなく、失ったものを悼む時でもある。同時に、危機によって引き起こされた諸課題に立ち向かうため、次に何をすべきかを考察する時でもある。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のように述べた。「パンデミックによって、世界経済の格差が明るみに出て、一大変革の必要性を露呈させた。ポーランドの老人ホーム、ペルーのスーパーマーケット、フィリピンのコールセンター、そして世界的なテック企業の本社等、世界中の労働者が、ますます集中する企業の権力に対抗しようと結集している。労働者を組織化するのは、コロナ禍で何百万もの労働者に想像を絶する悲劇をもたらしたのと同じ不正が、パンデミックからの復興過程で繰り返されないようにするためだ。」

UNIは2020年、打撃を受けた介護部門の徹底的な見直しを要求し、アマゾン等の企業による権力の濫用に抵抗し、団体交渉を通じて経済のバランスを取り戻すため、世界中で労働組合の動員を後押ししてきた。

UNIは、介護、小売、郵便・ロジスティクス、そしてコールセンター等の部門において、パンデミック中により安全に仕事をするための指針を提示した。メディア及びスポーツ部門でも、安全に仕事を再開させるための詳細な職場復帰手続きについて、組合の交渉を支援した。印刷及び金融部門では、優良事例の収集と社会対話を通じ、加盟組織を支援した。

また、多国籍企業の使用者と連携し、世界中の労働者のために安全基準を設定した。2月には、パンデミックの影響で加速しているリモートワークに関し、団体交渉の指針を発表した。

UNIは、加盟組織と共に、エッセンシャルワーカーのための不可欠な権利を要求した。危機の最初の年に、第一線で働く労働者は、コミュニティに食料が行き渡るようにし、安全で清潔な環境を保つために働き続けた。しかし彼らの仕事の多くは低賃金で、過小評価され、見過ごされてきた。

例えば、個人用防護具の支給を拒否された後に、組織化を行ったトルコのスーパーマーケット労働者は、「安全だとは思わないが、働く以外の選択肢はない」と打ち明けた。

ガーナの介護労働者も変化を求めている。ある助産師は、「特に今、支えてくれる組合が必要だ。仕事はますます厳しくなっている。介護をしながら、同時に使用者と絶えず労働条件交渉を行うことはできない。組合はそんな私達を支えてくれている」と述べた。

ネパールの警備労働者も、権利を尊重してほしいと願っている。ある警備員は「パンデミックの間も、全力でコミュニティを守ってきた。だから私達にも配慮してほしい。私達の仕事にも尊厳がある。私達にも組合に入る権利が必要だ」と訴えた。

ホフマンUNI書記長は、「このパンデミックの間、組合は世の中のためになる力として広く認識されるようになった。組合は、職場で感染拡大防止に尽力し、組合員が安定した収入を維持できるよう闘い、リモートワークのための公正な条件を交渉した。最近では、誰でも平等にワクチンを接種できるよう声を上げている」と述べた。

だが、道のりはまだ長い。

ポーランドの介護労働者は、パンデミック宣言から1年が経とうとする中、「疲労困憊だが満足している」と明かした。「自分の中に、前進していくための新たなエネルギーを見つけた。みんなで力を合わせて取組めば、パンデミックはいつか収束するだろう。」

パンデミックにより、組合運動にも新たなエネルギーが注入され、緊急性が煽られた。経済部門や国境を越え、労働組合はこの好機を捉え、変革を推進するために共に取組みを行っている。パンデミックが収束した時、私達は共により強くなり、より公正な社会を迎えているだろう。


世界中で労働者の力を構築してきたUNIの20年を祝う

UNIは、2021年3月9日、20周年記念イベントを開催し、2000万人のメンバーを持つ国際産別労働組織(グローバルユニオン)が労働者の力を構築してきた20年の歴史を振り返り、次の20年を展望した。

司会を務めたアルケ・ベシガーUNI副書記長は、「コロナ禍のため、記念イベントはオンライン開催となったが、世界中の組合役員、活動家、そしてUNIサポーターの皆さんと共にこれまでの数々の素晴らしい成果を称えると共に、連帯の精神を再確認する機会としたい」と挨拶した。

「今日のUNIは、明確なビジョンを持ったリーダー達によって創られ、私達がそのビジョンを一つ一つ実現してきた」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は誇らしげに述べた。

UNI創設に尽力した4つの国際産別労働組織のリーダー、フィリップ・ジェニングス初代UNI書記長(FIET出身)、フィリップ・ボイヤー前UNI副書記長(CI出身)、アドリアーナ・ローゼンツバイク前UNI米州地域書記長(IGF出身)、トニー・レノン前MEI会長がそれぞれ、黎明期から草創期を振り返った。

「私達は、組合の国際協力の在り方をダイナミックなものに変えたいと思った」と、ジェニングス初代UNI書記長は熱く語った。「創設当初から、UNIは新たなミレニアム(千年紀)に生まれた新しい国際産別労働組織なのだとアピールし、結果を出すことにコミットしていた。」

その言葉通り、数々の成果(ブレイキングスルー)がスクリーンに映し出された。第3回UNI世界大会(2010年、長崎)のスローガンでもあった「ブレイキングスルー(突破)!」は、その後、UNIの中で“成果”を表す言葉としてずっと使われている。

これまでに、日本の髙島屋、イオンを含め50社以上の多国籍企業とUNIはグローバル協定(GFA)を締結し、世界中の何百万人もの労働者がこれらの協定の対象となっている。多国籍企業毎に、様々な国の労働組合を結集した同盟(労組アライアンス)が結成され、定期的に経営陣と対話を行っている。アマゾン、テレパフォーマンス等の企業をターゲットに国境を越えた組織化キャンペーンが展開されている。ジェンダー平等の点でもこの間、大きく前進した。労働者のために、ゲームのルールを変えようと、世界中で野心的な取組みを行ってきた。長崎世界大会で満場一致で採択された「核兵器の無い平和な世界」に向けた取組みは、核兵器禁止条約の発効につながった。

「我が米州地域で私は、UNIがどのように変化してきたか、そしてUNIが加盟組織や組合員のために、どのように違いをもたらしてきたかを、身をもって体験した」と、ルーベン・コルティナUNI会長は述べた。

UNIは世界の隅々まで影響力を及ぼしてきた。ナイジェリアのDHL組合員、アルゼンチンの銀行労組組合員、ポーランドの介護労働者、米国の警備員、不当に投獄された韓国の組合役員、マカオのカジノ労働者、マレーシアの放送局の組合役員が次々に、「組合があることで生活が変わった」、「UNIとUNIの仲間によって助けられた」と証言した。

コロナ禍にあって、組合があることはかつてなく重要である。

次の20年に向けて識者から示唆を得るためのパネルディスカッションでは、コロナ危機を克服し、より強い組合となる必要性が強調された。

「私達はこの好機を捉えなければならない」とホフマン書記長は強調した。「労働組合は、コロナ禍の間に、世の中のためになる力として広く認識されるようになった。そして労働者は貧しいままなのに、コロナで暴利を貪る人達がもっと裕福になるのを目の当たりにした。この怒りを集団の力に変える時だ。」

パネルディスカッションにはこの他、オックスファムからガブリエラ・ブシェール・エグゼクティブディレクター、ジャーナリストのオーウェン・ジョーンズ氏、ILO仕事の未来世界委員会メンバーを務めた清家篤慶應義塾大学前学長が加わり、ポストコロナの世界で公正な経済を構築するために、労働組合に期待される役割等を語った。清家教授は、ILO仕事の未来世界委員会報告書から、①人間の潜在能力への投資、②仕事に関わる制度への投資、③ディーセントで持続可能な仕事への投資の拡充が重要であるとし、コロナ禍でこれらへの投資の緊急性が高まったと述べた。

この他、ガイ・ライダーILO(国際労働機関)事務局長、シャラン・バロウITUC(国際労働組合総連合)書記長、ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長、アンヘル・グリアOECD(経済開発協力機構)事務局長、ダニエル・ロゼラ・ニヨン市長らから祝辞を受けた。

UNIの将来は、国際連帯にかかっており、グローバルアクションを通じた労働者のエンパワーメントにかかっている。

UNIは、20周年記念イベントに参加し共に祝ってくださった全ての皆さんに感謝します


イタリア・保険業労働組合、リモートワークに関する画期的な協約を締結

イタリアのUNI加盟組織、FIRST-CISL、FISAC-CGIL、FNA、SNFIA、UILCAは、同国の保険業使用者協会と交渉を行い、保険部門の約45,000人の労働者のためのリモートワークに関する新たな保護と権利を勝ち取った。

2021年2月24日に締結された新協約では、ワークライフバランス、つながらない権利、リモートワーク関連費用の補償(IT機器やその他金銭及び福利厚生支援を含む)、安全衛生に関する保障、食事券、トレーニングを受ける権利、オンラインのコミュニケーション・ネットワーク利用に関する指針が定められている。
イタリアの保険業において次なる産業別団体協約の一部を構成することになるこれらの共同ガイドラインは、コロナ禍後のリモートワークに関するルールや規制について、保険業部門の労使交渉を下支えするものとなる。
本協約では、今後もリモートワークは使用者による強制ではなく、労働者による任意の選択でなければならないとしている。コロナ禍の中、イタリアの保険業労働者の約98%が、リモートワークを行っている。
リモートワークを選択するか否かに関わらず、全ての労働者は、団体交渉によるあらゆる労働組合権と自由が保障されている。労働安全衛生の当事者としても、リモートワークに関する一般及び特定リスクに関する情報や共同のモニタリングにおいて、広範に関与していくことになるのである。
最後に本協約は、技術・デジタル革新にも関与しており、本ガイドラインとその運用について進展・進捗を監視するための労使モニタリング機関の設置にも言及している。

イタリアでは、保険業界で進む働き方の変更によって組合員が無防備にならぬよう、同部門の労働組合が、これらのガイドラインを求めて力強く運動を展開してきたのである。
アンジェロ・デクリストUNI世界金融部会担当局長は、「この画期的な協約は、どのような状況下でも、労働者がより良い保護を受けられるよう、強い労働組合が、いかに強力な団体協約を交渉できることを示している。この協約が、他の多くの国で組合の好事例として活用されると確信している。イタリア保険業のUNI加盟組織を祝福する。」と述べた。

今回の協約は、UNIが2月下旬に「遠隔勤務を行う労働者(リモートワーカー)の権利を確保するための労働組合の主要原則」を発表したことを受け、締結に至ったものである。


UNIグローバル・ウェビナー「UNIリモートワークの主要原則」開催

2月23日、UNI金融部会及び同ICTS部会は、UNIグローバル・ウェビナーを開催し、UNIリモートワークに関する主要原則を発表した。

この1年、コロナ禍によるロックダウン等により、新たな働き方として、リモートワークの活用が加速した。コロナ禍は、仕事の世界のデジタル化を一気に10年進めたと言われている。このようなリモートワークが我々にもたらす影響は大きく、特に仕事と家庭生活の境界線が不明瞭になっている。このような状況に対応し、労働者を守るため、団体交渉を行っている世界中の労働組合を支援するため、UNIはリモートワーカーの権利を保障するためのガイドラインを発表した。

このガイドラインは、激変する仕事の世界において、労働者を保護しながら、より弾力性を求める労使双方の要求のバランスを図る上で参考になるものである。リモートワークによって仕事をする場所が変わっても、基本的な雇用関係は変わることはないという核心的な価値観が中心となっている。

リモートワークに関する主要原則において、リモートワークに関する団体交渉の範囲は多岐にわたる。使用者が、リモートワークを口実に、労働組合の弱体化、団体交渉力の弱体化、社会対話の弱体化を目論むことは許されない。コロナ禍のパンデミックのような危機がない限り、リモートワークへの移行は、あくまで労働者の任意でなければならず、いつでも職場に戻ることができると同時にワークライフバランスの確保、監視の最小化、差別の禁止、ジェンダー中立性の確保等を優先事項として交渉すべきであるとしている。リモートワークは働き方の「追加」ではなく、あくまで「代替」なのである。

主要原則の発表に続いて、様々なパネリストが登壇し、リモートワークの普及が企業のバランスシートにもたらすコスト削減の分析、「つながらない権利」に代表されるリモートワーク法制化の取組み、ジェンダー視点からのリモートワークの課題などが発表された。

この基本原則は、これまでの職場以外の場所で働く全ての人々が、仕事の成果をあげる上で、不可欠なものである。これらの原則は、労使双方がリモートワークを活用する中で、相互に利益を得ることを保証する。繰り返しになるが、リモートワークに関する最も重要な点は、リモートワークとは、これまで保障されてきた働く上での権利を得ずに働くことではないということである。


UNI、リモートワーカーの権利を促進するための団体交渉の原則を発表

過去1年の間で、新型コロナウィルス感染症が急速に蔓延し、その後のロックダウン措置等により、リモートワークの活用が加速した。この増加する傾向に対応して労働条件を交渉している世界中の労働組合を支援するために、UNIは2月23日、リモートワーカーの権利を促進するための重要な原則を発表した。

このガイドラインは、進化する仕事の世界が、労働者を保護しながら、より柔軟性を求める労使双方の要求のバランスを図る上で参考になるだろう。ガイドラインでは、仕事をする場所が変わっても、基本的な雇用関係は変わらないという核心的な価値観を中心に据えている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「パンデミックによってリモートワークの拡大が加速している中で、これらの原則は、不安定な雇用の創出、社会的保護の弱体化、団体交渉の弱体化といった負の影響に拍車をかけないようにするためにまとめた」と述べた。そして、「コロナ禍の間、労働組合は、つながらない権利、リモートワーク経費の返済、プライバシーを侵害する監視の廃止等を勝ち取ったが、今後もリモートワーカーの権利を守るため工夫し、優良事例を共有していきたい」と続けた。

この原則を発表するため、UNIは世界中の組合や労働者とオンラインでリモートワークに関するウェビナーを開催し、現実の世界での原則の適用を具体的に説明した。

リモートワークの意味合いと団体交渉の範囲は多岐にわたる。使用者は、労働組合を弱体化させ、団体交渉を弱体化させ、社会対話を弱体化させるための武器としてリモートワークを使うことはできない。新型コロナウィルスのパンデミックのような危機がない限り、リモートワークへのシフトは労働者の任意でなければならず、ワークライフバランスの確保、監視の最小化、差別をしないこと、ジェンダー中立性の確保等を優先事項として交渉すべきである。

リモートワークは従来の職場に関連した運営コストを節約できる場合が多いため、使用者はリモートワークに関連する費用を負担すべきである。使用者はまた、総合保険、病気休暇、良質な暴力の無い労働環境を提供する等、リモートワーカーの健康と安全についても責任を負わなければならない。

これらの基本原則は、従来の職場以外で働く人々が仕事の成果をあげる上で不可欠なものである。これらの原則は、労使双方がリモートワークを発展させる中で相互に利益を得ることを保障する。最も重要な点は、リモートワークとは権利が無く働くという意味ではないことである。

リモートワークの原則は以下の通りである。

  • 使用者は、リモートワーカーにも結社の自由と団体交渉を保障しなければならない。
  • リモートワークは、労使の雇用関係を損なうものであってはならない。
  • リモートワーカーを監視するための監視ツールは制限されなければならない。
  • リモートワークは労働者の任意でなければならない。
  • 使用者は、通常の労働時間と、つながらない権利を尊重しなければならない。
  • 使用者は、労働者の健康と安全に責任を負わなければならない。
  • 作業機器やリモートワークスペースの費用は、使用者が負担しなければならない。
  • リモートワークは「ジェンダーに中立」で、全ての人に開かれたものでなければならない。
  • リモートワーカーには、従来の事務所で働く労働者と同様に、研修及びキャリア開発の機会が与えられなければならない。
  • リモートワークのルールを導入または拡大する前に、労使はその影響を徹底的に評価し、文書化しなければならない。

第22回UNI-LCJ年次総会、新体制でUNI Apro運動牽引を誓う

2021年2月15日、第22回UNI-LCJ年次総会が初めてオンライン併用で開催された。コロナ禍で延期や変更を余儀なくされた2020年度活動報告、会計報告、監査報告を承認した。続いて、UNI Aproにおける6部会大会等の主要行事を含む2021年度活動計画及び予算が承認された。最後に役員改選があり、松浦UAゼンセン会長がUNI-LCJ議長に再選され、事務局長として新たに森川容子が選出された。

就任挨拶を行う森川新事務局長
上田事務局次長

続く記念講演には各加盟組織及び来賓等約100人が出席した。

主催者を代表して挨拶した松浦議長は、UNIやUNI Aproがコロナ禍にあっても組織化の手を緩めず、エッセンシャルワーカーや弱い立場にある労働者のために取組みを続けてきたことに触れ、今後もパートナーシップ労使関係を大切にしながら労働運動を発展させていきたいと決意を述べた。

また来賓として、厚労省の井内総括審議官は、政労使の社会対話によりコロナ禍の難局を乗り切っていく重要性を強調した。

神津連合会長は、ビデオメッセージを寄せ、労働者にとって非常に厳しい状況であるが、雇用や生活を守り、セーフティネットを拡充し、希望と安心の持てる社会の実現に向けて、労働運動は共に連携して取組んでいこうと呼びかけた。

その後「ウィズ/ポストコロナの国際労働運動」と題し、クリスティ・ホフマンUNI書記長(スイスからオンライン参加)及びラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長(ネパールからオンライン参加)から、過去1年の振り返りと今後の展望を聞いた。

ホフマン書記長は冒頭、年明け早々、米国でバイデン大統領率いる民主党政権が誕生したことや、米国のグーグル労働者が組合を結成したこと等の喜びと今後への期待を述べた。UNIはコロナ禍の間、エッセンシャルワーカーの労働条件改善に向けたキャンペーンに精力的に取組んだことや、デジタルな組織化スキルを深めてきたことを紹介した。2021年は、コロナ禍で加速したリモートワークの課題やリストラの課題に取組むこと、企業に説明責任を負わせるために、OECDガイドライン等の枠組みを活用しながら、運動を進めていくと述べた。アジアでは、ミャンマー、香港、フィリピン等で民主主義が危機に瀕していることにも触れ、UNI Aproと緊密に連携しながら国際労働運動全体として弾圧されている人々の支援に全力を挙げると強調した。

アチャリャUNI Apro地域書記長は、コロナの大打撃を受けアジア太平洋地域の特に途上国において労働者の状況が悪化していることを報告した。そのような中、労働者を勇気づけるキャンペーンに日本の加盟組織やリーダーが積極的に参加していることに、感謝の言葉が述べられた。最後に、UNI Aproはワンチームとして、コロナを克服し、より良い復興に向けて、政労使の議論に積極的に参画していきたいとの決意を語った。

講演後には、「コロナ禍を理由に労働者が不利な立場に置かれる国が多い中で、政労使の協力によって乗り切ろうとしている事例があれば教えてほしい」(全労金・末留委員長)、「UNI長崎世界大会で女性参画比率40%の目標を採択して10年が経過したが、前進したと評価できるか」(印刷労連・古賀副書記長)、「在宅勤務等の働き方が普及する中で、とりわけ就業経験の少ない若年層にはワークライフバランスやメンタルヘルス上の課題が生じている。このような新たな課題を解決するためのヒントはないか」(日放労・松波中央執行委員)、「グーグル労組結成までの経緯や苦労した点」(UAゼンセン・中田国際局局員)等の質問が出された。

閉会にあたり、野田副議長は、引き続き建設的労使関係の普及に努めるべく、アチャリャUNI Apro地域書記長を支え、松浦議長、森川新事務局長・上田事務局次長の下、UNI-LCJとして力強く活動を展開し、より良い復興を共に目指していこう、と参加者全体を鼓舞した。


「ミャンマーの人々は黙っていない」UNIも民主主義を要求するグローバルな騒音アクションに参加

ミャンマーの軍事政権が民主主義を支持するデモ参加者に対し、ますます暴力的な戦術に訴える中、UNIは国際労働運動の仲間と共に、2月11日、民主的統治への復帰を要求するための騒音爆幕に参加する。

世界中の組合活動家は、ミャンマー大使館、領事館、事務所の外やインターネット上で騒ぎ立てることで、連帯を示している。こうした連帯行動は、ヤンゴンにおける毎晩の騒音抗議を真似するものだ。

「ミャンマーの人々は黙っていない。警官に叩かれても、撃たれても、放水されても、毅然として民主主義を訴えている」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。「今日、世界中の労働組合は、声をあげている。非合法な軍事政権への経済的支援を断ち切るよう、我々の国や企業に呼び掛けている。特に、インターネットを遮断せよとの軍からの悪意ある指令を無視するよう、携帯事業者やインターネットプロバイダーに要請する。」

世界的なアクションは2月11日、中央ヨーロッパ時間午後2時30分に開始される。

「民主主義の価値観は労働組合の価値観であり、ミャンマーの組合員は軍事政権に終止符を打つため最前線で闘っている。我々は彼らに連帯し、民主主義を取り戻し、拘束されている人々が釈放され、情報が自由に配信されるよう、共に闘う決意だ」と、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は述べた。

9日に、UNIをはじめとするグローバルユニオンは、ミャンマーのために立ち上がるよう、企業や政府に圧力をかける声明を発表した。


ASEAN:三者パートナー、第11回ASEAN地域三者社会対話会議で、より良い復興に向けたコミットメントを再確認

2020年12月17~18日に開催された第11回ASEAN地域三者社会対話会議において、ASEAN地域の政労使パートナーは、新型コロナウィルスの感染拡大(パンデミック)がASEANの労働者や企業に与えている影響について議論した。

この会議は、ASEANサービス労組協議会(ASETUC)、ASEAN労働関係高級実務者会合(SLOM)、ASEAN使用者連盟(ACE)、ASEAN事務局が共同で、主催国ベトナムの労働・傷病兵・社会問題省(MOLISA)及びドイツのフリードリッヒ・エーベルト財団(FES)の全面的な支援を受けて開催された。

モハメド・シャフィー・BPママルASETUC議長は、参加者を歓迎すると共に、初のオンライン開催に対するACE及び2020年のASEAN議長国であるベトナム政府の協力に感謝の意を表した。オンラインでの開催となったため、ASEANのサービス部門の多くの組合指導者のオブ参加が可能となった。

会議では、パンデミックが経済界と労働者に与える影響の緩和に向けた政労使ステークホルダーの対応について、有意義な評価が行われた。国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)及びILOの代表からの発言により充実した議論となり、ASEAN地域においてより良い社会的保護が広く適用される必要性が強調された。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、地域の労働者に対するCOVID-19の影響を検討する中で、パンデミック中にデジタル化への移行が加速した点や、不安定な非正規労働者に社会的保護を拡充する必要性について指摘した。また、より良い労働条件の確保と職場の安全強化に向けた具体的な対策を実施することによって、全てのエッセンシャルワーカーの貢献に応えるよう主張した。

参加者は、COVID-19パンデミックにおける社会パートナー間の協力強化こそが、人間を中心にしたASEAN構築に不可欠であることを確認し、ASEAN地域の全ての人に、より健康で、優しく、公平な未来を提供するべく、責任を共有し、連帯して取組んでいくことを再認識した。


UNIは米国の労働運動と共に、反民主主義的白人至上主義者による連邦議会襲撃を非難する

騒乱は収まり、催涙ガスも消え去った。ジョー・バイデン氏は、合法的に米国大統領就任が確定した。しかし、米国の民主主義を破壊しようとした右翼の過激派と白人至上主義者による不名誉な試みは世界を驚愕させた。世界の民主主義の規範がこれ以上侵食されぬよう、行動を起こさなければならない。

UNIは米国の加盟組織と共に、連邦議会に対するこの恥ずべき襲撃を糾弾する。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「1月6日、世界中の人々は、米連邦議会が武装した右翼テロリストの暴徒に包囲されているのを、恐怖の中で見守っていた。トランプ大統領が任期中に憎しみと白人至上主義の炎を煽ってきたことで、過激派は暴力へと駆り立てられた。無力な治安部隊は簡単に圧倒されてしまったが、これは昨夏の『黒人の命は大切』を掲げるデモ参加者に対する軍国主義的な対応とは全く対照的なものであった。これは民主主義に対する凶悪な攻撃であり、民主主義の制度を強化し、米国内外で根本的な変化を起こすことが急務であることを思い起こさせるものである」と述べた。

メアリー・ケイ・ヘンリー全米サービス労組(SEIU)委員長は、「連邦議会の襲撃は、何千万人もの黒人、褐色人種、白人、アジア太平洋諸島人、先住民等の有権者の票を無効化させようとする試みである」と憤り、力強い声明の中で次のように表明した。「この暴動は、我々が大切にするものを脅かそうとして、力を振りかざしている。我々が大切にするもの、それは、あらゆる人種の家族が繁栄し、良い仕事に就き、適切な医療を受け、子供たちが安全に暮らし、清浄な空気を吸えるようにすることだ。このようなことは決して許されない。労働運動の中で、我々は分断と憎しみの教訓を学んできた。全ての米国労働者とその家族が犠牲を強いられてきた。これ以上は容認できない。この攻撃に対処するために、我々は、この国が明らかに必要としている変革を躊躇なく要求していく。」

クリス・シェルドン全米通信労組(CWA)委員長は、暴徒による「メディアを殺せ」というメッセージと彼らの抱く人種差別的イメージに注目し、行動への呼びかけを行った。「報道の自由と共に、我々のような自由で民主的な労働組合は、共通の目標に向けて団結する労働者の力を恐れるファシストの標的となっている。我々は、民主主義を強化し、白人至上主義とファシズムに抵抗する闘いにコミットし続けなければならない。我々は昨年春に開始したプロセスを継続し、我々の組織内を含む、あらゆる人種差別の根絶に向け、いっそう努力しなければならない。共に全ての労働者のために力を構築しよう。」

ヘンリーSEIU委員長、シェルトンCWA委員長の両氏は、多くの議員同様に、トランプ氏即時解任を求めている。

米国最大の労働組合組織であるアメリカ労働総同盟・産別会議(AFL-CIO)のリチャード・トラムカ会長は、今回の襲撃を「法を守る全ての米国人の憲法上の権利を侵害する行為であり、労働運動は決してこれを容認することはできない。今も、これからも」と非難した。 スペインのナショナルセンターである労働者委員会は、この襲撃を非難する声明の中で、バイデン次期大統領が当選した要因の1つは、労働者の社会的保護の拡大を公約に掲げていたことだが、民主主義の基本的規範を回復せねばならない状況となった今、困難に陥っていると指摘した。


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