UNI、リモートワーカーの権利を促進するための団体交渉の原則を発表

過去1年の間で、新型コロナウィルス感染症が急速に蔓延し、その後のロックダウン措置等により、リモートワークの活用が加速した。この増加する傾向に対応して労働条件を交渉している世界中の労働組合を支援するために、UNIは2月23日、リモートワーカーの権利を促進するための重要な原則を発表した。

このガイドラインは、進化する仕事の世界が、労働者を保護しながら、より柔軟性を求める労使双方の要求のバランスを図る上で参考になるだろう。ガイドラインでは、仕事をする場所が変わっても、基本的な雇用関係は変わらないという核心的な価値観を中心に据えている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「パンデミックによってリモートワークの拡大が加速している中で、これらの原則は、不安定な雇用の創出、社会的保護の弱体化、団体交渉の弱体化といった負の影響に拍車をかけないようにするためにまとめた」と述べた。そして、「コロナ禍の間、労働組合は、つながらない権利、リモートワーク経費の返済、プライバシーを侵害する監視の廃止等を勝ち取ったが、今後もリモートワーカーの権利を守るため工夫し、優良事例を共有していきたい」と続けた。

この原則を発表するため、UNIは世界中の組合や労働者とオンラインでリモートワークに関するウェビナーを開催し、現実の世界での原則の適用を具体的に説明した。

リモートワークの意味合いと団体交渉の範囲は多岐にわたる。使用者は、労働組合を弱体化させ、団体交渉を弱体化させ、社会対話を弱体化させるための武器としてリモートワークを使うことはできない。新型コロナウィルスのパンデミックのような危機がない限り、リモートワークへのシフトは労働者の任意でなければならず、ワークライフバランスの確保、監視の最小化、差別をしないこと、ジェンダー中立性の確保等を優先事項として交渉すべきである。

リモートワークは従来の職場に関連した運営コストを節約できる場合が多いため、使用者はリモートワークに関連する費用を負担すべきである。使用者はまた、総合保険、病気休暇、良質な暴力の無い労働環境を提供する等、リモートワーカーの健康と安全についても責任を負わなければならない。

これらの基本原則は、従来の職場以外で働く人々が仕事の成果をあげる上で不可欠なものである。これらの原則は、労使双方がリモートワークを発展させる中で相互に利益を得ることを保障する。最も重要な点は、リモートワークとは権利が無く働くという意味ではないことである。

リモートワークの原則は以下の通りである。

  • 使用者は、リモートワーカーにも結社の自由と団体交渉を保障しなければならない。
  • リモートワークは、労使の雇用関係を損なうものであってはならない。
  • リモートワーカーを監視するための監視ツールは制限されなければならない。
  • リモートワークは労働者の任意でなければならない。
  • 使用者は、通常の労働時間と、つながらない権利を尊重しなければならない。
  • 使用者は、労働者の健康と安全に責任を負わなければならない。
  • 作業機器やリモートワークスペースの費用は、使用者が負担しなければならない。
  • リモートワークは「ジェンダーに中立」で、全ての人に開かれたものでなければならない。
  • リモートワーカーには、従来の事務所で働く労働者と同様に、研修及びキャリア開発の機会が与えられなければならない。
  • リモートワークのルールを導入または拡大する前に、労使はその影響を徹底的に評価し、文書化しなければならない。