EU加盟国から1万人の労働者がマドリードに集結、新たな欧州を求めてデモ行進

欧州規模のデモ行進は、欧州の指導者に対し、頓挫した緊縮政策を放棄し、投資促進型のアプローチへと転換するよう求めた。

2026年6月18日、EU首脳が競争力と規制緩和について協議する中、 欧州数十カ国の30労組に所属する1万人以上の労働者がマドリードで集会を行った。労働者は、投資、社会的正義、持続可能な成長、そしてすべての人々のための質の高い雇用を基盤とする、新たな欧州のビジョンを掲げて集結した。

この欧州デモは、スペインの首都マドリードにあるビスタレグレ・アリーナで、欧州労働組合連盟(ETUC)、CCOO、UGTが主催し、UNI 欧州代表団もこの運動を支援するため参加した。労働組合は一致して、欧州の指導者に対し、失敗に終わった緊縮政策を放棄し、代わりに、スペインをユーロ圏の他の国々よりも3倍速い成長軌道に乗せた投資重視のアプローチを採用するよう求めた。

UNI欧州はETUCと共に、欧州機関に対し以下を求める:
• 公正な賃金を保障し、団体交渉を促進し、すべての人々の将来を安定させること
• 「良質な雇用法」を通じて、あらゆる雇用が質の高い雇用となるようにすること
• 「EU Inc.」による労働者の権利への脅威を含む規制緩和を終わらせること
• 緊縮財政を終わらせ、産業および公共サービスへの投資を増やすこと
• すべての人々に、適切で手頃な価格の住宅を提供するための措置を講じること
• 平和と国際法を守ること

マドリードで演説したエスター・リンチETUC書記長は、「本日、我々はブリュッセルで会合を開いている欧州の指導者たちにメッセージを送る。大企業の規制緩和という幻想に甘んじるのをやめ、賃上げと投資の拡大を通じて、欧州で最も好調な経済の例に倣うべきだ」と訴えた。

同じくマドリードで演説したオリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「欧州の労働者は家賃や食料品、子育て費用の支払いに苦労している一方で、企業やその政治的同盟者たちは労働者の権利を後退させようとしている。彼らは我々を、自らの機械の中の小さな部品に貶めようとしている。しかし、彼らの攻撃に対して、我々は連帯して立ち向かう。我々の防衛手段は、強力な労働組合と強力な団体交渉だ。我々は、すべての労働者が団体協約の適用対象となることを望む。納税者の金は、労働者の権利と団体交渉を尊重する企業だけに投入されなければならない」 と主張した。


郵便サービスの未来を守る―オーストリア行政と郵便労組が共同声明

オーストリア住宅・芸術・文化・メディア・スポーツ省(BMWKMS)、オーストリア郵便通信労組(GPF)とUNIが共同声明を発表し、公共インフラの不可欠な一部として、郵便および配送サービスを維持、強化、革新していくことを明確に約束した。

この取組みは、通信・郵便政策を担当する省庁であるBMWKMSと、オーストリアおよび欧州全域の郵便労組との連携を強化し、21世紀の公共サービスとしての郵便事業が直面する課題に対する公正な解決策を見出すことを目的としている。

背景には、郵便部門における深刻な構造変化がある。書簡の取扱量が減少する一方で、Eコマースの台頭により小包の取扱量は急速に増加している。この動向は新たな機会をもたらす一方で、既存のシステムや規制に対して大きな課題も突きつけている。

BMWKMS大臣を務めるアンドレアス・バブラー副首相は、「国民と経済のために信頼性の高いサービスを確保する上で、政策立案者がすべての責任あるステークホルダーと協力し、先見性を持って郵便ネットワークをさらに発展させ、革新し、規制していくことが求められている。この共同宣言は、持続可能かつ革新的な変革の基盤となるものであり、その意義は一層大きい」と述べた。

リチャード・ケーラー GPF委員長は、「郵便市場における劇的な変化を踏まえると、2009年に制定されたオーストリア郵便市場法の改訂も急務だ。最も重要な変更点は、郵便サービス提供における料金設定の簡素化、ユニバーサルサービスの定義、そしてこの部門における公正な団体協約の必要性に関するものだ」とコメントした。

欧州レベルでは、2025年5月の「EU単一市場戦略」において「EU配送法」が発表され、欧州委員会は2026年末までに郵便部門の法的枠組みを改革する方針だ。

コルネリア・ベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は、「欧州の社会と経済のために、信頼性が高く、ユニバーサルで手頃な価格の小包配送を実現するためには、小包に関するユニバーサルサービス義務が必要だ。『EU配送法』により、担当のステファン・セジュルネ欧州委員は、欧州全域の郵便部門の将来性を確保し、物流業界全体で公正な賃金が支払われる良質な雇用を保証し、品質に基づく競争を促進することができる」と指摘した。

郵便サービスは、社会的結束、経済発展、民主的参加の礎をなす。ユニバーサルサービス義務によって、オーストリアおよび欧州全域の誰もが、手頃な価格で、信頼性が高く、質の高い配送サービスを利用できるようにすることが保証される。また、これは農村地域をビジネス拠点として発展させる上で重要であるばかりでなく、自社拠点や顧客との間で機能的な郵便ネットワークを必要とする企業を誘致する上でも重要な要素だ。

声明を発表した関係者は、機能する郵便システムの基盤として、公共の利益のために民主的にユニバーサルサービスを形成し続けることに取組んでいる。これにより、地域的結束、社会的包摂、機会均等が確保され、ここには小包配送も含まれる。 小包配送は、すべての個人および企業が手頃な価格で信頼性の高い小包サービスを平等に利用できるようにする上で不可欠な要素だからだ。

郵便市場および郵便規制のさらなる発展の中核にあるのは、明確な枠組み条件を備えた公正で開放的かつ統一的に規制された市場であり、そこでは公平な競争環境が保証され、すべてのプレイヤーが同一の法的要件に従い、ネットワークの維持、革新、拡大に貢献し、競争が品質、革新、効率性に基づいて行われる。

特にソーシャル・ダンピングの撲滅には細心の注意を払わなければならない。郵便・ロジスティクス企業は、オーストリアにおける最大の雇用主の一つである。同部門における不安定な雇用、偽装自営業、劣悪な労働条件は、従業員を危険にさらすだけでなく、オーストリアおよび欧州の労働市場の安定と繁栄をも脅かすものである。

今回の声明は、欧州レベルでの連携強化の重要性についても強調している。郵便・小包市場が直面する課題――特に国境を越えたEコマースにおける課題――を考えると、欧州レベルでの共通基準と調整された規制アプローチは不可欠である。この方法によってのみ、経済的ダイナミズムと社会的責任の両方を兼ね備えた単一市場が機能するようになる。


UNI Apro、太平洋地域の労組強化に向け「ディーセントワーク・パートナーシップ」プロジェクトを開始

太平洋地域各地の労働組合指導者がフィジーに集まり、UNI Aproによる新プロジェクト「インド太平洋地域におけるディーセントワークのためのパートナーシップ:太平洋地域における包摂的な労働組合の強化』を開始した。

より強固で持続可能な労働組合を構築し、地域全体の労働者の生活を向上させることを目的とした画期的な取組みである。

ユニオン・エイド・アブロード–APHEDAとのパートナーシップにより実施され、オーストラリア政府外務貿易省(DFAT)の支援を受ける本プロジェクトは、2027年末まで実施され、フィジー、サモア、東ティモール、パプアニューギニア、ソロモン諸島、バヌアツの労働組合を支援する。

クレア・ミドルマスAPHEDA事務局長は、連帯とパートナーシップの重要性について、「ユニオン・エイド・アブロード–APHEDAは、UNIと協力して太平洋地域の労働組合の能力構築を支援できることを誇りに思う。本プロジェクトの強みのひとつは、オーストラリアと太平洋地域の労働組合間の連帯とパートナーシップの深化に焦点を当て、国境を越えて労働者を結集させ、ディーセントワーク、ジェンダー平等、気候正義を推進するための戦略を共有することにある」と述べた。

ナディでのキックオフは、組合員数の拡大、女性や若者を包含する民主的組織体制の強化、リーダーシップの育成、そして銀行・金融、商業、印刷・パッケージング、サービス業などの主要産業における労働者の集団的権力の増強に焦点を当てた、野心的な地域組織化プログラムの始まりを告げるものとなった。

公式発足に先立ち、ホヴィッグ・メルコニアンUNI Apro組織化担当部長と主任オルグのサイレシュ・ナイドゥ氏は、参加労組の代表者を対象に3日間にわたる集中組織化研修を実施した。このプログラムでは、女性や若者をはじめとする職場リーダーの特定、組織化チームの構築、職場のマッピング、組織化のための会話、そして労働組合の成長と労働者代表機能の強化に役立つ実践的な組織化スキルの向上に重点が置かれた。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、地域全体の労働者の生活を向上させるためには、強固で持続可能な労働組合が不可欠であると強調し、「労働者は組織化されて初めて、持続的な改善を実現できる。本プロジェクトは、組合の成長を支援し、組織化能力を強化し、特に女性や若者の間で新たなリーダーを育成し、プロジェクト終了後も長期にわたり労働者を代表し続けられる持続可能な組合を構築することが目的だ。(‥‥中略‥‥)組織化体制の強化、組合員制度の革新、そしてあらゆるレベルでのリーダーシップの育成を通じて、太平洋全域において、労働者の声をより強くし、より強靭な民主的組織の基盤を築いている」と述べた。

この立ち上げイベントには、太平洋地域全域からUNIの従来からの2加盟組織と新規5加盟組合が一堂に会し、地域の協力と連帯への取組みが拡大していることを示した。ソロモン諸島労組、サモア・ファースト・ユニオン、パプアニューギニア銀行金融機関労組、パプアニューギニア警備労組、バヌアツ全国労組、フィジー全国食品商業労組、およびフィジー銀行金融産業従業員組合の代表者等が出席した。

オーストラリアの店舗流通関連労組(SDA)書記長を務めるジェラルド・ドワイヤーUNI会長は、ディーセントワークを確保し、労働者が自らの未来を形作るために集団的な発言権を持つことようにする上で、労働組合が果たす極めて重要な役割を強調した。「ディーセントワークは偶然に実現するものではない。労働者が強力な労働組合を通じて団結し、より良い賃金、より安全な職場、より高い雇用保障、そして職場での尊厳を求めて交渉を行うことによって、初めて達成されるものだ。(‥‥中略‥‥)強力な労働組合を築くことは、より強固な地域社会、より公正な産業、そして働く人々にとってより良い未来を築くということ。労働者が組織化されれば、持続的な変化を生み出す力を持つ」と発言した。

オーストラリア金融労組書記長のジュリア・アングリサーノUNI世界金融部会副議長は、組織化と包摂を通じて地域全体で労働組合の力を高めることの重要性を強調し、「このプロジェクトは、太平洋地域全域の金融・サービス業界で労働組合を構築するという我々の決意の具体的な表れであり、組織化戦略において女性や若年労働者を意識的に中心に据えることでそれを実現するものだ。(‥‥中略‥‥)フィジー、ソロモン諸島、サモア、パプアニューギニア、東ティモール、あるいはオーストラリアのいずれであれ、互いの経験から学ぶことで、我々は労働組合を強化し、組合員のために成果を上げる能力を深めることができる」とコメントした。

発足式には、ユニオン・エイド・アブロード–APHEDAのシャラン・KCプログラム・マネージャーや、ジョティカ・グンダーフィジー労働組合会議(FTUC)事務局次長が出席した。

今後数ヶ月間、本プロジェクトは、組合が組合員制度や組合費徴収システムを近代化し、組織の持続可能性を強化し、太平洋諸島連絡協議会を通じてより強固な地域連携を確立できるよう支援する。太平洋全域の労働組合が労働環境の急速な変化に直面する中、「インド太平洋におけるディーセントワークのためのパートナーシップ」は、労働者が団結力を高め、労働条件を改善し、より多くの労働者がディーセントワーク、尊厳、平等、そして職場での強い発言権を得られるよう支援する。

参加労組は共に、労働者の組織化、民主的な労働組合の強化、そして太平洋全域の労働者にとってより公正で包摂的な未来を築くという決意を改めて確認した。


プラットフォーム労働者が画期的な保護を獲得―ILO総会で新条約が採択される

2026年6月、国際労働機関(ILO)は、プラットフォーム経済の労働者に対する法的拘束力のある労働基準を定めた世界初の国際条約を採択した。これは、デジタル労働プラットフォームに生計を依存する何百万人もの労働者にとって、歴史的な突破口と見なされている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「この条約の成果は驚くべきものであり、プラットフォーム労働者による長年の取組み、そして国際労働組合総連合とILO総会の労働者代表の粘り強さと決意の賜物だ。国際社会は明確なメッセージを発した。テクノロジーを口実に、労働者の基本的権利を否定してはならない、ということだ。我々はすべての政府に対し、この条約を批准し、その原則を現実のものとするよう強く求める。労働が人間の監督者によって管理されるにせよ、アルゴリズムによって管理されるにせよ、すべての労働者は公正な賃金、安全な労働環境、社会的保護、透明性、そして職場での発言権を得るに値する」とコメントした。

『プラットフォーム経済におけるディーセントワークに関する条約』は、ジュネーブで開催されたILO総会において、各国政府、使用者、労働者間の交渉を経て承認された。この新たな国際労働基準は、雇用区分、アルゴリズムによる管理、公正な賃金、社会保障、労働安全衛生、データ保護、および団結権と団体交渉権を網羅する保護措置を定めている。

この条約は、急拡大するプラットフォーム経済における労働条件を規制するために特別に策定された初の国際条約であり、その対象にはライドシェア運転手、配達員、家事・介護労働者、オンラインフリーランサー、データ労働者などが含まれる。

労働擁護派にとって、この合意は、労働者の誤った分類、不透明なアルゴリズム管理システム、そして基本的な労働保護の欠如に依存してきたビジネスモデルに対し、10年以上にわたる組織化とキャンペーンの集大成を意味する。

この条約は、各国政府に対し、契約上の呼称のみではなく、労使関係の事実に基づいて労働者が正しく分類されるよう確保することを求めている。また、透明性の確保、重要な自動化された決定の説明、労働者の生計に影響を与える決定に対する人間による検討の要件など、アルゴリズム管理を規制する初の国際ルールを導入するものである。

さらにこの協定は、差別的なアカウント停止や無効化に対する保護を規定し、労働安全衛生上の保護や社会保障へのアクセスを保証するとともに、労働者の個人データとプライバシーを守るための安全措置を確立している。

この条約の採択は、大陸を越えてプラットフォーム労働者を組織化してきた長年の取組みの成果であり、交渉期間中には多くの労働者がより強力な保護を求めてジュネーブを訪れていた。


2万2000人の南アフリカPick n Pay労働者に連帯

何アフリカの大手スーパーマーケットチェーンであるPick n Payが、約2万2,000人の小売従業員に対し、職を維持するか、あるいは賃金と福利厚生の大幅な削減を受け入れるかの選択を迫ろうとしたこと、そしてその過程で、南アフリカ商業ケータリング関連労組(SACCAWU)を排除しようとしたことが、労働者の激しい怒りを呼び起こした。そしてすぐに、UNIアフリカが連帯を示し、南アフリカ雇用労働大臣が緊急に介入する事態となった。

2026年5月初旬、南アフリカの小売大手Pick n Payは、調停・仲裁委員会(CCMA)に対し、第189A条に基づく通知を提出し、大規模な人員削減に向けた60日間の協議プロセスを開始した。この通知はSACCAWUを完全に迂回して行われ、労働者に対し、大量解雇を受け入れるか、交渉で合意した雇用条件の大幅な削減に同意するかという、受け入れがたい二者択一を突きつけた。

同社が求めている措置には、従業員1人あたり月額約2,000ランド相当の労働時間短縮、遅番・夜勤の交通費補助の廃止、交渉で合意された13ヶ月目の給与の撤回、法定割増賃金による日曜日の賃金の廃止、およびパートタイムおよび変動勤務時間制の従業員に対する保護措置の撤廃が含まれている。

SACCAWUはこのプロセスを根本的に欠陥があるとして非難し、組合に提案を示す前に南アフリカ労働関係調整委員会(CCMA)に問題を付託したことは、明らかな不誠実行為であると指摘した。同労組は、「Pick n Pay労働者が勝ち取った成果を攻撃しようとする必死の戦略は、労働者の家族がすでに直面している経済危機をさらに深刻化させるという意図せぬ結果を招くことになる」と警告した。

キース・ジェイコブスUNIアフリカ地域書記長は、同社による動きを非難する連帯声明の中で、「UNIアフリカは、確立された内部交渉プロセスを迂回しようとする試みが報じられていることに特に懸念を抱いている。(‥‥中略‥‥)UNIアフリカはさらに、この問題が単一の企業にとどまらないことを認識している。これは、アフリカの小売部門におけるディーセントワーク、公正な賃金、団体交渉権、そして労働者の保護を求める広範な闘争に直結するものである。Pick n Payにおける交渉で得られた権利のいかなる弱体化も、この地域の労働者全体にとって危険な前例となる」と述べた。

介入を求める声を受け、ノマコサザナ・メス雇用労働大臣は2026年6月3日、ケープタウンで6時間にわたる会合を招集し、会社経営陣、SACCAWU、COSATUの指導者を一堂に集めた。この会合の結果、明確なタイムラインを定めて団体交渉を行うこと、およびCCMAによる調停プロセスを停止することで合意が成立した。今後は、Pick n Pay経営陣とSACCAWUによる二者間交渉が行われることになる。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「Pick n Payの2万2,000人の労働者は、敬意に値する。同社が交渉に臨むにあたり、我々は経営陣に対し、労働者が日々行っている計り知れない貢献を認識し、SACCAWUを通じた団体交渉の権利を認めるよう強く求める」と述べた。

Pick n Payは、アフリカ最大級の小売企業の一つであり、南アフリカ、ボツワナ、エスワティニ、レソト、ナミビア、ザンビア、ジンバブエの各国で計約2,227店舗を展開している。


オランダのリドル従業員の4人に3人がバーンアウトのリスクに直面

ディスカウントスーパーであるリドルのオランダにおける店舗および倉庫従業員約1,200人を対象とした調査によると、74%が仕事のプレッシャーによりバーンアウトのリスクにさらされていることが判明した*。リドル労働者は、この調査結果を会社の経営陣に直接提示した。その際、労働者が仕事で日々背負っている重荷を象徴するように、荷物をぎっしり詰めた買い物袋に入れて、調査結果が手渡された。

オランダのUNI加盟組織FNVが実施したこの調査は、FNVリドル・アクティビスト・ネットワークが調整した「行動週間」の一環として公表された。この期間中、オランダ各地の拠点で労働者が結集し、経営陣に対し調査結果に基づく対応を要求した。この結果は、生産性目標の引き上げと慢性的な人手不足が積み重なった結果であることが示されている。

労働者の3分の2が、過去1年間だけでプレッシャーが増したと回答した。よく挙げられた影響には、ストレス、身体的な不調、休憩がとれないこと、強制的な残業、睡眠不足、そしてやる気の低下などが含まれる。「毎日、最初から遅れをとった状態で始まっている」とある回答者は語った。別の回答者は、「ただの番号のように感じる」と述べた。

この結果は、FNVが2015年および2019年に行った前回の調査と比較して悪化していることを示しており、当時もすでに従業員の68%が極度の業務上のプレッシャーを報告していた。回答者の29%が、過去1年間に業務量過多を理由に病欠していた。

この調査は、2023年のオランダ労働局の裁定を受けて行われたものである。同裁定では、組合がこの問題について継続的にキャンペーンを行ったことを受け実施された検査の結果、リドルに対し業務量を削減し、健康と安全を改善するために1年間の猶予が与えられていた。新たなデータは、同社が求められる改善を達成できていないことを示している。今回のアンケート調査は、2026年3~5月に、店舗、物流センター、事務所に勤務する1,168人のリドル労働者が回答した。

FNVのファトマ・ブグダイチ=カラタス役員は、「リドルでは、労働者が日常的に限界を超えて働かされている。日々のストレスにさらされ、休憩を削り、本意ではない残業を強いられ、常に『より短い時間でより多くの仕事をしろ』と求められている。労働者は何年も前から警鐘を鳴らしてきた。リドルは約束をしたが、それを守っていない。解決策は、やる気を起こさせるポスターや生産性目標の引き上げなどではない。解決策は、シンプルに、売り場に十分な人員を配置することだ」と指摘した。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「この調査は、リドルの労働者を限界まで追い詰めている過重な業務負荷、不合理な業績目標、そして慢性的な人手不足を浮き彫りにしている。そして、オランダは決して孤立した事例ではない。欧州や米州全土のリドル労働者も同様の劣悪な労働環境に直面している。これは、ベルリンで開催される次回のシュヴァルツ・グループ組織化ネットワーク会議で、リドルとカウフランドの労働者を結集させる際、最優先議題となるだろう」と述べた。

リドルとカウフランドの店舗は、ドイツ資本の多国籍小売企業シュヴァルツ・グループの一員である。


欧州の小売卸売業界は女性が支えているが、ジェンダー格差は依然として深刻

●欧州各地の小売卸売産業の加盟組織がローマに結集し、同部門におけるジェンダー格差について議論した。
●参加者は課題や優良事例を共有、6つの重点分野を特定した。
●議論は、欧州の小売・卸売業界におけるジェンダー不平等に関するUNI 欧州の最新の包括的報告書の分析に基づいて行われた。

欧州のスーパーマーケット、デパート、小売チェーンに足を踏み入れれば、そこは従業員の大部分を女性が占めている。しかし、この女性が主流を占める業界における「ガラスの天井」は依然として深刻な状況だ。商業部門の労働力の圧倒的多数を占める女性労働者は、男性同僚に比べて賃金が低いだけでなく、社会保障や労働安全面でも不利な立場に置かれている。

これは、2026年5月19~20日にローマでイタリアのUNI商業部会加盟組織UILTuCSが主催した2日間のワークショップのテーマである。欧州各地(ドイツ、スウェーデン、イタリア、オランダ、ボスニア、ベルギー)から集まった商業部門の労働組合指導者、研究者、労働者は、1年にわたる調査を経て、今後数年間の活動を指針とする具体的な計画を策定した。
  
参加者には、UNI欧州の最新報告書「商業部門におけるジェンダー不平等」の調査結果が提示された。この報告書は、低賃金・パートタイム職から、管理職や技術職において女性の人数が過少である状況に至るまで、商業部門におけるジェンダー不平等の構造的要因を深く掘り下げている。

続いて、様々なステークホルダー間での議論と意見交換が行われ、デジタル化や環境に配慮した移行圧力の中で不平等が深刻化するのを防ぐため、最も介入が必要な6つの優先分野が浮き彫りになった。
• 賃金格差の是正
• 雇用の安定と標準的な雇用形態の促進
• 「マザーペナルティ」の解消と不平等なケア責任の是正
• 安全な職場の確保
• 公正な移行の管理
• 複合的な差別の是正

労働組合には何ができるか?
課題の特定に加え、本ワークショップでは欧州各国の労働組合による優良事例の共有も促進された。

●すべての職場に労働組合の連絡窓口を設置し、賃金透明性データを監視するとともに、ジェンダー中立的な賃金体系の実現を推進する。
●EU賃金透明性指令を活用し、今年から賃金監査と同一労働同一賃金に関する団体交渉を義務付ける。
●すべての職場で安全衛生委員会の設置を義務付けるよう交渉し、顧客による暴力に対しては実際に執行されるゼロトレランス(一切容認しない)方針を導入する。
●特にフランチャイズ店舗において、フルタイム勤務、予測可能な勤務時間、勤務スケジュールの事前通知に関する団体交渉による権利を確保する。
●デジタル化によって女性が職を失う前に、女性を対象としたリスキリングのプログラムについて雇用主から拘束力のある確約を引き出す。
●真に分かち合われる育児休暇(長期かつ十分に補償が支払われ、母親だけでなく父親にとっても当たり前のものとなる)を求める運動を展開する。

この分析に基づき、ジェンダー平等を達成するために重点を置くべき分野と必要な具体的な措置を明確にするガイドラインが作成された。本文はまもなく公開される予定である。

本調査は、商業部門におけるジェンダー視点を通じた労働条件の改善 (I’M Pinc)というEU共同資金によるプロジェクトの枠組みの中で実施された。同プロジェクトは、重要な研究の欠落を埋め、労働組合がこれらの変化に効果的に対応するために必要なツールを提供することを目的としており、商業の未来が革新的であるだけでなく、公正なものとなるよう確保することを目指している。


労働組合がラガルド欧州中央銀行総裁と会談、デジタルユーロについて協議し「共通価値憲章」を採択

2026年5月6日、欧州中央銀行(ECB)および欧州中央銀行システム(ESCB)の労働組合代表者と幹部(ECB総裁を含む)がフランクフルトで社会対話会議を開催し、デジタルユーロについて協議するとともに、「共通の価値憲章」を採択した。

労働組合代表者は、通貨主権とレジリエンスにとって戦略的に重要なプロジェクトであるデジタルユーロへの強い支持を改めて表明するとともに、労働者の参画の必要性を強調した。また、雇用やスキルへの影響を体系的に評価することを後押しするため、EUレベルでのデジタルユーロに関するUNI 欧州の新たなプロジェクト案を提示した。

会議の参加者は、3日後の2026年5月9日に正式発足した欧州中央銀行システム(ESCB)および単一監督メカニズム(SSM)の「共通価値憲章」についても議論した。この憲章は数年にわたる共同作業の成果であり、各国の中央銀行や監督当局に共通の倫理的・文化的指針を提供することを目的としている。

憲章では、信頼、配慮、関与、成長志向という4つの共通の価値が明文化されており、社会対話がESCBおよびSSMにおける信頼と関与の柱であることを明確に認めている。UNI 欧州および加盟組織にとって、この認識は、共通の価値の枠組みの中に労働者の声と代表性を確固たるものにするという点で極めて重要である。

労働組合代表者は憲章の発表を歓迎する一方で、その信頼性は、社会対話構造内での実施、フォローアップ、および定期的な議論にかかっていると強調した。また、価値観の枠組みは、真に実践され、日々の活動に反映され、すべての国や機関で一貫して適用されて初めて意味を持つものであると強調した。

ECB社会対話を担当するジョン・オコンネルUNI 欧州金融部会コーディネータは、「『共通の価値憲章』は、社会パートナーが協力することの力と、労働者にとって真に重要な課題を実現するための社会対話の潜在力を示している。今後はこれが適切に監視され、実際に実施されるようにしていく必要がある。」


ルーマニアの労働者、欧州労働局ブカレスト会議で産別労使交渉を求めて抗議

ルーマニアの労働組合が、欧州労働局(ELA)ブカレスト会議でピケを張った。欧州委員会、ルーマニア政府、労働組合、および使用者団体の代表者が、集まる同会議では、労働力不足、質の高い雇用、そしてこれらの問題に対処する上での社会パートナーの役割について議論が交わされた。

この抗議行動は、3つの多国籍銀行――ライファイゼン銀行、ソシエテ・ジェネラル、ING――がここ数ヶ月でルーマニア銀行使用者協議会(CPBR)から脱退したことを受けて行われた。この脱退により、銀行労働者の60%にあたる3万人が、団体協約による権利と労働条件の保護を失う恐れが生じている。

3つの多国籍銀行は、ルーマニアの銀行従業員の約20%を占めており、これらが脱退したことで、使用者団体であるCPBRは、ルーマニアの銀行部門の全労働者に基準を定める産別協定の締結に必要な35%の基準を超えられなくなった。

この産別協定には、具体的な最低賃金、退職金、休憩時間などが盛り込まれており、企業ごとの協定がない銀行で働く何千人もの労働者に恩恵をもたらしている。ここ数日、INGとソシエテジェネラルは、労働組合の圧力により、再び産別協定に署名した。これは前向きな一歩ではあるが、以前のように同協定が業界の全労働者に適用されるわけではないことを意味する。

ルーマニアの金融労働者による抗議行動には、商業およびIT部門の労働者も参加した。これら各部門の使用者団体もまた、業界全体の団体交渉を阻害しているからだ。交渉への参加を拒否したり、交渉に臨んだとしても労働組合が提示した要求を退けている状況だ。

抗議行動の主催者であるUNI欧州とルーマニア加盟組織(商業労連、通信労連、金融産業労連、保険・銀行労連)は次のようにコメントした: 「こうした議論において、ルーマニア労働市場の問題の根本的な原因の一つ、すなわち産別および全国的な団体交渉の組織的な妨害を無視することはできない。欧州レベルでは雇用の質の向上や社会対話の強化が議論されている一方で、ルーマニアでは、労働者の基本的権利の一つからその本質を剥奪するような慣行を通じて、団体交渉権が引き続き阻害され続けている」

労働組合の代表団は、欧州委員会で社会権・スキル・質の高い雇用・危機対応を担当するルーマニアのロクサーナ・ミンザトゥ委員に対し、こうした懸念を伝えた。同国の「2025~2030年団体交渉促進行動計画」には団体交渉の推進が盛り込まれているものの、ルーマニア当局は、効果的な社会対話と真摯な交渉に必要な条件を整えることができていない。

団体交渉の封じ込めは数百万人の労働者に影響を及ぼし、欧州の目標および団体交渉の適用範囲を80%に拡大するというEUの「適正最低賃金指令」の規定に従って適用範囲を拡大するというルーマニアの取組みを損なっている。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「EUの最低賃金指令は、加盟国に対し団体交渉を促進することを義務付けている。ルーマニアはかつて、銀行産業における画期的な産別別協定により、数千人の金融労働者の保護を改善するなど、前向きな道を歩んでいた。しかし、銀行側が使用者団体からの脱退を決定したことで、この進展が危機にさらされている。我々は、自らの保護の回復と、ルーマニア全産業における真の社会対話を求めて抗議する労働者たちと連帯する」とコメントした。


フィンランド社会民主党、AIの裏側で働く労働者の保護へ動き出す

フィンランド社会民主党は、人工知能(AI)産業全体を支えているにもかかわらず、その存在が見過ごされがちなAIトレーナー、データアノテーター、コンテンツモデレーターの権利を保護するため、EUレベルでの法整備を求める先駆的な決議を承認した。

2026年5月末の党大会で採択されたこの決議は、AI開発が、モデルのトレーニング、コンテンツのモデレーション、データのクリーニングといった業務において、南半球の途上国の労働者による膨大な量の外部委託労働に依存している実態を明らかにしている。これらの労働者は貧困レベルの賃金しか受け取っておらず、深刻なメンタルヘルスの危機に直面し、団結権を否定され、彼らの労働の恩恵を受けているテック企業からも従業員として認められていない。

決議は、「こうした見えない労働がなければ、AIは存在し得ない。フィンランドの職場で使用されているCopilotやChatGPT、および同等のシステムは機能しないだろう。にもかかわらず、この21世紀の炭鉱労働者たちの仕事は、依然として見えざる存在のままである。AIは単に倫理的に使用されるだけでなく、倫理的に生産されなければならない」とし、フィンランド国内および世界の社会民主主義において、最優先課題となるべきであると、決議は付け加えている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「AIに関する議論は、その『使い方』にばかり焦点が当てられすぎており、その『作り手』の存在が見落とされがちだ。AIを可能にするこれらの仕事は、困難で不安定、低賃金かつ高ストレスである。我々は、データエンリッチメントに関わる労働者の権利を認め、ビッグテックを規律ある行動に導くルールを策定するための必要な一歩として、この決議を歓迎する」と述べた。

この決議は、SDPに対し以下の目標を推進するよう求めている:

  1. AIトレーナー、データアノテーター、コンテンツモデレーターが労働者として認められ、他のすべての労働者と同等の権利を保障されること。
  2. フィンランド政府を通じ、EUが国際的にAI労働者の権利を認め保護するための規制プロセスを開始するよう働きかける。
  3. 人工知能の倫理的な生産がEU法レベルで定義されるようにする:欧州でAIシステムを利用する企業は、それらのシステムが搾取的な労働や、権利を否定されるような条件下で働く労働者によって生産されていないことを証明しなければならない。
  4. 単に倫理的に使用されるAIではなく、倫理的に生産されたAIを推進する義務が、政府プログラムに明記されるようにする。

フィンランドでは1年以内に総選挙が行われる予定であり、現在、主要野党であるSDPが世論調査で首位を走っている。


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