第22回UNI-LCJユース英語セミナーを開催!

2023年12月8~10日、東京・府中においてUNI-LCJユース英語セミナーが4年ぶりに対面開催された。6組織(情報労連、全印刷、全労金、UAゼンセン、大日本印刷労組、JP労組)14名の参加者(男性5名、女性9名)は、海外から招いた3人のリソースパーソンを交え、英語でコミュニケーションをはかりながら、国際労働運動について理解を深めた。

「2023~2027年UNI-LCJアクションプラン」の重点課題に挙げられる「国際労働運動で活躍できる人材の育成」という方針に沿って開催された本英語セミナーの開会式では、北村聡太UNI-LCJ副議長が英語で開会挨拶を行い、「将来、日本のみならずアジア太平洋地域の労働運動のリーダーとなる皆さんにとって、このセミナーへの参加は国際労働運動への第一歩となる。ぜひ職場の仲間にも、この合宿で得た体験を共有してほしい」と呼びかけた。

自己紹介とオリエンテーションを経て、参加者は、上田智亮UNI-LCJ事務局長より国際労働組合運動の概要やUNIの取組みについて説明を受けた。また、インド出身のプージャ・カパヒUNI Aproオルグ(デジタルコミュニケーション・キャンペーン担当)は、同国における貧富の差や女性差別などの問題に触れつつ、非正規層や青年女性の組織化、縁故主義の蔓延する労働組合運動の課題を指摘した。マレーシアのメディア労組のアメリア・ナディアKESTMB労組副書記長は、多文化共生の同国の風土、メディア産業、労働組合の現状、女性や青年の課題、組合の活動などについて報告した。また、オーストラリア出身のホビッグ・メルコニアンUNI Apro組織化・キャンペーン部長は、同国の労働組合運動の概要や、出身組織である店舗流通関連労組が取組んできたハラスメント撲滅キャンペーンやフランチャイズ店舗における移民労働者搾取に対する闘い等について、報告した。進藤葉月UAゼンセン国際局職員は、11月に開催されたUNI Apro青年委員会及びワークショップについて報告するとともに、UAゼンセンの青年組織である「ヤングリーブス」の取組みについて紹介した。

最終日には、前日より準備と練習を重ねてきた最終プレゼンテーションが行われた。

グループ1は、Make Amazon Payやジェンダーに基づく暴力に反対するキャンぺーン等を事例にUNIの取組みを説明し、組合の下で団結すれば変革していく力を得ることができる、とまとめた。

グループ2は、青年や女性がどのように労働運動の中で闘ってきたか、いくつかの事例をもとに歴史を振り返った。同時に、寸劇とクイズを盛り込み、参加者を惹きつける対話型の構成で発表を行った。

グループ3は、日本に来た外国人労働者が、日本の独特の職場文化に触れて違和感を表明しつつ、日本の労働者もそれによって視野を広げていくというストーリーで寸劇を行った。

いずれのグループも本セミナーで学んだ内容を盛り込みつつ、短い練習時間の中でもチームワークを発揮して、助け合いながらプレゼンテーションを成功させた。

またセミナー中、上記グループワーク以外にも、プレゼンの司会進行を担う「モデレーター」、参加者同士のアクティビティを企画・実施する「ソーシャルファン」、その日の出来事を英文記事にしてFacebookにアップする「レポーター」の3委員会が設置され、参加者は各委員会の中で積極的に役割を果たした。さらに懇親会や休憩時間、ソーシャルファンのセッションを通じて、参加者同士やリソースパーソンとの活発な交流が行われ、懇親と友情を深めた。

参加者からは、「日本と異なる組合の課題や社会問題を聞くことができて視野が広がった」、「英語への興味を今まで以上に持つことができた」、「他労組のメンバーと共に団結して達成感を味わい、横のつながりをのばすことができた」といった前向きな感想が寄せられた。


ポーランドの介護労働者、労働条件と介護の質の向上に向けて、キャンペーンを開始

ポーランドの介護労働者が、労働条件と介護の質の改善を求める全国キャンペーンを開始した。UNI加盟組織であるOPZZの「コンフェデラッチャ・プラシー(労働連合の意味=KP)」の労働者が、キャンペーン立ち上げのため、2023年12月6日、ワルシャワに結集した。

 介護業界はポーランド経済の急成長部門であり、55,000を超える労働者を雇用している。2050年までに、ポーランドにおける65歳以上の人口は33%に増加すると予測されており(2020年は19%)、介護労働者と介護制度に対して高まる圧力を緩和するため、組合は早急の改善を求めている。

このキャンペーンは、介護労働者が重要な仕事に対して適切な報酬を受け、尊重されるようにするため、また、この部門に十分な資金が確保され、規制が整備されるようにするため、労働者の団結と組織化への支援に重点が置かれる。利用者が人生の終盤にふさわしい質の高いケアを受けられるようにするには、十分な人員と時間が必要である。

パンデミックを経て、介護部門の専門家は、回復力と対応力を向上させるためにポーランドの介護人員に対する研修と投資を強化するよう、勧告してきた。だが組合は、まだ十分な変化は見られないと指摘する。

 OPZZ=KPのミハエル・レヴァンドフスキ議長は、 「我々は、労働組合、家族、NGO、その他のステークホルダーの連携を構築するとともに、介護労働者の組織化を引き続き支援し、ディーセントな労働条件と質の高い高齢者介護を確保するため、法整備を推し進めていく」と意気込む。

ポーランドのオルペア労組アニア・バシア委員長は、  「何よりも、我々は自らの仕事を可能な限りきちんと遂行し、利用者のために最善のケアを提供したい。オルペアでの5年にわたる取組みを経て、会社との間にグローバルなアクセス協定を結び、労働者の声を届けることができるようになった。300人近い組合員が一丸となって取り組んだ成果だ」と述べ、 「現在、労働条件と賃金のさらなる改善を求めて会社と交渉中だ。これまでの経験からわかっているのは、介護部門を管理する規制の枠組みを強化すれば、労働者に持続可能な労働条件を、利用者にはより質の高いケアを提供するよう、使用者により強く迫ることができるということだ。とりわけ、利用者に対する介護者の人数比率に合理的な基準を設ける規制の強化を求めている。これは、より良いケアの質を実現するために必要な多くの変革のうちのひとつだ」と続けた。 

また、公的介護施設の従業員を代表するバーバラ・ドースOPZZ=KP委員長は、「官民の施設で働く介護労働者の問題は、非常によく似ている。最も一般的なのは、働く人員が少なすぎるため、入居者の世話をする時間が必要以上に少なくなってしまうことだ。また、職員の給与は非常に低い。そのため、大変で責任の重いこの仕事をやりたがる人が少なく、結果的に現在の職員に過重な負担がかかっている。適正な労働条件と質の高いケアを提供するために必要な制度的改善について、政府とともに取り組んでいきたい」と述べた。


UNI、フィリピンのバランガイ・ヘルスワーカーの復職を要請

2023年12月1日、フィリピンの8万人以上のコミュニティ・ヘルスワーカー(一般にバランガイ・ヘルスワーカー=BHWと呼ばれる)が、何の通告もなく突然、職を失った。

10月30日に行われたバランガイ選挙で勝利した新役員が就任し、前任者が任命したすべてのBHWを無情にも解雇したのである。バランガイは村、地区、区に相当する基本的な行政区画であり、大都市圏では、この用語は都心の近隣地域または行政区を指す。

UNIフィリピン加盟協(UNI-PLC)は、2023年12月2日に声明を発表し、「最近のバランガイ選挙の結果、全国で8万人以上のバランガイ・ヘルスワーカーが不当かつ冷酷、非人道的に解雇された」と最も強い言葉で非難した。

BHWは、保健教育や、母子保健、予防接種、応急手当、環境衛生などの基礎的保健サービスを提供し、主要医療施設に紹介サービスを提供するなど、国の医療制度が地方レベルまで確実に行き渡る上で、重要な役割を果たしている。また、パンデミックのピーク時には自身の健康と命を危険にさらしながら、最前線で業務に従事してきた。

ジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、「解雇された労働者に対し、何の通知もないこの大量解雇に非常に唖然としている。フィリピン政府と新たに選出されたバランガイ当局者に対し、地域社会における基本的な保健サービスが妨げられることのないよう、すべてのBHWを復職させるよう、強く求める」と述べた。

UNI-PLCはまた、この不当解雇は、内務・地方政府局(DILG)と保健省(DOH)による「バランガイ・ヘルスワーカーの雇用維持と勤務継続に関する共同覚書(No.2023-001)」に違反していると指摘した。

この共同覚書は、バランガイヘルスワーカーによる各コミュニティへの基本的保健サービスの継続的な提供を確保するために、共和国法第7883号とその施行規則を補足するものである。


韓国サービス労連傘下のSGS労組、労働者の権利尊重を要求

UNI加盟組織である韓国サービス労連(KFSWU)傘下のSGS労組は、スイスを拠点とするソシエテ・ジェネラル・ド・サーベイランス(SGS)の韓国経営陣が同社の職場における差別撤廃と誠実性の原則を守っていないとして、SGSを厳しく非難している。SGSは140年以上の歴史を持ち、検査、検証、認証。コンサルティング部門で世界を牽引する企業である。

非正規労働者を含む約1100人の労働者の半数近くを組織化するSGS労組は、韓国のSGSが昇進の機会を均等に与えていないという苦情を女性組合員から受けた。経営陣から満足のいく回答を得られなかったSGS労組は、改正男女雇用均等法に基づく救済を求めて、2023年に全国労働委員会に提訴した。

同委員会は、育児休暇を取得した女性従業員は、確かに昇進の機会均等を否定されたと認定した。その後、2023年10月16日に会社に対し、是正命令が出された。労働組合は経営陣に対し、委員会の調査結果を遵守し、当該労働者に謝罪し、昇進の機会を逃したために失われた賃金を補償し、会社の規定を是正するよう、求めた。

だが同社は、この問題を迅速かつ円満に解決するのではなく、委員会の命令を封じるために行政裁判所に訴訟を起こしたのである。韓国の少子化の一因として職場における女性差別の問題がトレンドになっていたため、同社によるあからさまな差別的行為と法的措置は、メディアの注目を集めることとなった。

SGS労組は報道が事態を悪化させることを恐れ、会社との直接的な交渉を望んだ。しかし、経営陣の組合に対する強硬な態度に阻まれ、それは賃金交渉の際にも表れた。

労使は、2023年の賃金交渉をめぐり、すでに10回にわたって調停会議を開いていた。しかし、経営側は組合が当初提案した賃上げ率のほぼ半額にとどまる賃上げを譲らなかった。組合側の計算は、2021年から2023年にかけて韓国SGSが記録した健全な連続増益と、加速するインフレが従業員の実質賃金に与える影響に対処する必要性に基づくものであった。

残された手段がほとんど無い中、組合は2023年11月20~27日にかけて争議行動を実施した。否定的な報道とストライキにもかかわらず、現地経営陣はいまだ実行可能な案を提示していない。

キム・ジャンシン韓国SGS労組委員長は、今回の行動を振り返って「悲しく不条理な事態だ。労働組合は会社に対し、長年にわたり、育児休暇のために労働者が昇進の機会を逃している男女差別問題の解消に向けて適切な措置を取るよう勧告していた。だが経営陣は、労使の対立をエスカレートさせるために法律事務所を雇い、無駄な出費をした」と述べた。

同委員長は、賃金交渉について次のように付言した。「韓国SGSの労働者は、妥当な賃金水準を受ける権利がある。例えば、韓国SGSで10年の経験を持つあるチーム・スーパーバイザーの月給は270万ウォンであり、これは現在の全国最低月給水準(2023年)をギリギリ上回っているに過ぎない。韓国SGSは労働者を尊重し、少なくとも市場の競合他社と同水準の賃金と手当を提供するため、もっと力を尽くすべきだ」

UNIおよびUNI Aproは2023年12月4日、SGSに対し、韓国子会社における労働者の権利の完全な尊重を確保するため、直ちに行動を起こすよう求める共同書簡を送るとともに、ジュネーブの本社でSGS幹部と面会し、今後の適切な措置について話し合うことを申し入れた。


労働者の権利に焦点を当てた資産家のグローバル・ネットワークが発足

2兆2,000億米ドルを超える運用・助言資産を持つ投資家が、投資先企業に対し、結社の自由および団体交渉に関する労働者の基本的権利を尊重するよう求めるため、結集した。

労働者の権利投資家ネットワーク(LRIN)は、スチュワードシップ(財産を管理することを任された者の責務)の実践に労働者の権利を組み込むことにコミットする、資産運用会社、資産家、投資サービス・プロバイダーを集めた世界的なイニシアティブである。LRINの参加組織には、ニューヨーク市職員退職金制度および教員退職金制度、スウェーデンのフォルクスサム、英国を拠点とする地方自治体年金基金フォーラム(LAPFF)等が含まれる。

LRINは、労働者資本の責任ある投資を提唱するグローバル・ユニオン労働者資本委員会(CWC)に置かれている。

同ネットワークの指針となる投資家声明において、労働者の権利は、国連や経済協力開発機構(OECD)によって認められているように、「人間の自由の基本的な柱」であると指摘されている。同声明は、「労働者の権利を尊重する企業は、生産性の向上、職場の安全性強化、従業員エンゲージメントの向上など、多くの利益を得ることができる」としている。

クリストファー・ヨンソン労働者資本委員会(CWC)委員長は、 「我々はこのネットワークによって、基本的権利を侵害されている労働者の声が、労働者の権利がポートフォリオの中で確実に守られるよう尽力している投資家の耳に届くようにしていく。これにより、投資家は人権デュー・ディリジェンスを改善し、リスクを軽減し、国際的な規範と枠組みの下で責任を果たすことができるようになる」と述べた。

投資家声明では、投資先企業の取締役会や上級管理職が労働者の権利について監督責任を負い、結社の自由や団体交渉に対する労働者の権利が尊重されるようにし、労働関連の指標に関する情報開示を行うよう、求めている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「このネットワークは、世界中の労働者の権利を守る上で重要な役割を果たしている。介護やその他の部門において、投資家の効果的なスチュワードシップが、基本的権利の行使を望む労働者に変化をもたらすことを、我々は目の当たりにしてきた。また、投資家が投資先企業のリスクを理解し、軽減するためには、現場の組合からの情報が必要であることも分かっている」とその意義を強調した。LRINは、投資家メンバーがスチュワードシップの実践にこれを組み入れる上で必要な情報とツールを提供する。

以下は労働者の権利投資家ネットワークに参加した投資家のコメントである。
「何千人もの労働者の退職貯蓄を預かる金融資産管理者として、我々は投資先企業が確実に労働者に投資するようにしたい。基本的な労働者の権利を無視することは、長期的な株主価値を損なうリスクがある。労働者の権利が尊重されるよう求める歴史的な運動は、何十万人もの労働者に目に見える利益をもたらしてきた。我々はCWCと共に力強く立ち上がり、この重要な取組みを発表できることを誇りに思う」 — ニューヨーク市会計監査官 ブラッド・ランダー氏

「LRINは、我々のスチュワードシップ強化に真価を発揮するものであり、早期に参加できたことを嬉しく思う。投資先企業が結社の自由や団体交渉を尊重することを期待しているが、現実にはあまりに多くの場合、そうはなっていないことも知っている。情報を得たり、労働組合から直接見識を聞いたりすることで、LRINがこの問題に取組む一助になると信じている」 ―フォルクサム責任投資・コーポレートガバナンス部門責任者 エミリー・ウェストホルム氏

「LRINの発足を支援できることを大変嬉しく思う。長年にわたり、我々は労働力の管理をめぐって多くの企業や労働組合と関わってきており、こうしたテーマが提起される頻度も高まっている。また、気候変動のような問題については、協力的なネットワーキング・イニシアチブが投資家のスチュワードシップ活動の効果を高めることも分かっている。ゆえに、労働者の権利に焦点を当てたネットワークの設立については、これ以上良いタイミングはないだろう」 ―ダグ・マクマートLAPFF議長


UNI Aproテック組織化ネットワーク・フォーラムがソウルで開催

第5回UNI Aproテック組織化ネットワーク・フォーラムが、2023年11月21~22日、韓国・ソウルの中央郵便局で開催され、世界の組合リーダーとテック従業員 が、テック部門で労働者の力を構築するための戦略を議論した。

安藤京一UNI Apro ICTS部会議長、イ・ジェジャン韓国金融サービス労組(KFSWU)委員長、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長などが出席し、米国のパルル・コール・アルファベット労組(全米通信労組参加)委員長は、グーグル労働者の組織化について詳しく語った。

この日はまた、韓国グーグル労組のキム・ジョンサブ委員長が、グーグル等のグローバルなテック企業における組織化活動について見識を共有し、さまざまな国や主要企業における組合活動について最新情報を紹介し、締めくくった。

韓国SAP労組のソ・ヨンイム氏は「労働組合に加入したことで、組合の支援を受けられるだけでなく、雇用保障や透明性が格段に向上し、すっかり変わった。組合のおかげで、韓国SAPはより安全で、より良い会社になった」と、語る。

2日目には、参加者は労働組合の招待でスマイルゲートとネイバーの職場を訪れ、韓国の大手テック及びゲーム開発企業における組合活動の現場を視察した。ネイバー労組は組合員数が世界最大のテック労組であり、世界的にも強力な労働組合である。ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、この会議の重要性について「Apro地域では、テック労働者が増加している。これらの企業は地域で事業を拡大し、ますます多くの労働者を雇用しているが、労働者は職場で声を上げ、権利を守り、職場の民主主義を促進する必要がある」と述べた。


労働組合の力を取り戻す!UNI世界印刷・パッケージング部会大会他、開催(4日目)

2日目:主な議題
地域活動支援については、フェルナンデス局長より、部会活動において、加盟組織の組織化と団体交渉を強化・促進しながら、労働者の基本的権利の尊重の全体的な改善につなげることが重要であり、そのための研修プログラム等を実施し、組合の力を強化する旨報告があった。
部門横断的政策については、古賀 初代 代議員(日本・印刷労連)より、ジェンダー平等に関する印刷労連の取り組み報告を行い、創造的で付加価値の高い産業になるためには、男女平等・ジェンダー平等の推進が必須であり、女性が働きやすい環境は、高齢者も働きやすい環境であり、更には男性にとっても働きやすい環境である。継続した運動を推進し、印刷労連として真の男女平等参画・ジェンダー平等社会の実現を目指してあらゆる角度から、取り組み、誰もが公平で公正に自己の能力を発揮し、活躍できる社会を目指していく必要がある旨述べた。その他、AIの利用に関する取り組み、業種別ネットワークに関する取り組み等に関する報告があった。
動議及び決議案に関しては、安部 正 代議員(日本・全印刷)がキャッシュレス化の進展と公的印刷部門の展望について発表を行い、決議「現金の未来」として現金を使用することは市民の基本的権利であり、その権利を守るため部会として、①各国加盟組織間の情報交換を強化する。②市民の基本的権利の尊重を支持する団体との連携によって共同行動計画を策定する。③雇用の喪失に対応するため、高技能労働者の再訓練と政労使の社会対話を展開する旨を提案し、採択された。その他「環境と公正な移行」パスカル・ラファブル(フランス・FILPAC-CGT)、トニー・バーグレン(スウェーデン・GS Facket)、「ジェンダー平等」ホアキナ・ロドリゲス(スペイン・FSC-CCOO)、「出版に関する動議」アニバル・シュミット(アルゼンチン・FATIDA)が動議を提案し、採択された。
緊急決議「パレスチナの人々への連帯決議」パスカル・ラファブル(フランス・FILPAC-CGT)は、現在ガザで起こっている深刻な虐殺と言っていい人道危機について、緊急動議を提案し、G&P部会としてパレスチナの人々との連帯、ガザにおける即時停戦と国際法の遵守、パレスチナ難民の帰還とイスラエル政府によるアパルトヘイトを止めるよう求めた。各代議員からは、それぞれの立場で活発な討議が行われ、一部修正提案があり、圧倒的賛成多数で採択された。
大会の終わりに選挙が行われ、2023-27年のUNI世界G&P部会運営委員、同執行委員及び同部会議長の選挙が行われ、サイモン・ダビンズ代議員(英国・UNITE)が新議長に選出された。日本からは、安部 正 代議員(全印刷)がUNI世界G&P部会執行委員、佐藤 正治氏(印刷労連)が予備委員に選出された。


労働組合の力を取り戻す!UNI世界印刷・パッケージング部会大会他、開催(3日目)

2023年11月14-15日、フランス・マルセイユにおいて、UNI世界印刷・パッケージング部会大会が開催され、29か国、33組合、120名(オブザーバー、オンライン参加含む)が出席した。日本からは安部正 代議員(全印刷)、戸口剛 代議員(全印刷)、古賀初代 代議員(印刷労連)、吉岡貞治 代議員(印刷労連)、上田智亮UNI-LCJ事務局長が出席した。

1日目:主な議題
クリスティ・ホフマンUNI書記長の挨拶に続いて、今大会で退任するホアキナ・ロドリゲスUNI 世界印刷・パッケージング部会議長が開会挨拶を行い、昨年退任したニコラ・コンスタンティノ前担当局長への感謝を述べ、本大会において充実した討議が行われ、印刷・パッケージング産業の成長と働く労働者の労働条件の向上につながることを期待する旨述べた。続いてホスト労組を代表し、パスカル・ラファブルFILPAC-CGT会長が歓迎挨拶を述べた。
「印刷・パッケージング部門の進化と動向」に関する調査報告で、ステファン・グーガ(ルーマニア・シンデックス)は、紙製品および紙印刷の生産量は、衛生関連を除いて減少しているが、世界的な脱プラスチックの流れを上手くつかみ、環境に配慮した紙素材の包装・梱包製品が代替となる可能性を持っている。今後は、国別・地域別の傾向を分析し、対応を図っていくべきであると述べた。
部会活動報告において、フェルナンデス局長は、当部会は2019 年10 月にトレドで採択された7 つの行動計画、①多国籍企業における組織化の強化と団体交渉の支援、②組合アライアンスの強化と発展、③新たなグローバル協定への移行と既存協定の改善、④全国組織化キャンペーンを支援し、印刷部門労組の組織能力を構築する。⑤政治的・経済的影響力の拡大、⑥部会方針をUNIの方針と一致させ、他部会やグループ、インダストリオールとの協力を改善する。⑦コミュニケーション・システムの改善をコロナ禍の中でも中心に取り組み成果を挙げた旨述べた。
2023-27年アクションプランに関し、フェルナンデス局長は、①グローバル・キャンペーンによる多国籍企業に対する組織化戦略とグローバル枠組み協定推進のためのアライアンス結成、②組合の力を強化するための地域活動支援、③部門横断的政策と部会の影響力拡大に関する提案を行い、採択された。


労働組合の力を取り戻す!UNI世界印刷・パッケージング部会大会他、開催(2日目)

2023年11月13日、2日目は、部会大会に先駆けて「極右勢力の台頭に対抗する労働組合会議~民主主義と人権の危機」が開催され、29か国、33組合、120名(オブザーバー、オンライン参加含む)が出席した。日本からは安部正 委員(全印刷)、戸口剛オブザーバー(全印刷)、古賀初代オブザーバー(印刷労連)、上田智亮UNI-LCJ事務局長が出席した。会議では、世界中を席捲する極右勢力による労働組合運動への暴力・弾圧に対し、どのように対抗すべきか、各国加盟組織はいかに組織を守り、役員を守り、組合員を守るかが共有され、活発な討議が行われた。

フェルナンデス局長は、世界中で極右勢力が台頭しており、極右政権が各国で誕生している。極右政権がまず最初に着手する行動の一つが組合潰しであり、イタリアでは、CGIL労組本部が襲撃され、破壊されたことは一例である。我々は極右に対抗する手段として、連帯し、組織化を通じて民主主義、人権と労働権の尊重を守っていかねばならないと述べた。歴史的観点と現在の極右勢力の台頭状況に関して各国の加盟組織が報告を行った。英国からパレスチナの現状について、これも極右政権による暴挙であるとする発言があり、パレスチナから参加しているアブドラ・ダグラス氏(PGFTU、パレスチナ)より、現地ガザの報告と連帯支援の要請があった。パレスチナ問題の他にウクライナも同様であり、世界中の極右勢力・ファシズムの台頭は、労働者への圧力、特に社会的に脆弱な人々へのヘイトなどの圧力が強まることとなり、組合として組織化を通じて闘っていかねばならない旨報告があり、各国から活発な意見交換が行われた。


労働組合の力を取り戻す!UNI世界印刷・パッケージング部会大会他、開催(1日目)

2023年11月12日、フランス・マルセイユにおいて8か国、25名(オブザーバー、オンライン参加含む)が出席し、UNI Apro 印刷・パッケージング部会委員会が開催され、2023年度地域活動報告、2024年度活動計画に関する議論が行われた。日本からは安部正 委員(全印刷)、戸口剛オブザーバー(全印刷)、古賀初代オブザーバー(印刷労連)、上田智亮UNI-LCJ事務局長が出席した。また部会を代表して、ホアキナ・ロドリゲスUNI世界G&P部会議長(FSC-CCOO、スペイン)、サイモン・ダビンズUNI欧州G&P部会議長(UNITE、英国)、トニー・ベルゲン同欧州部会副議長(GS-FACKET)、ダニエル・フェルナンデスUNI世界G&P部会担当局長が参加した。
2022-23年地域活動報告及び2023-24年活動計画に関して、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro G&P担当部長が報告を行い、当部会は、コロナ禍後、様々な活動を再開し、Apro地域におけるG&P労組の組織化と強化に向けた取組みを産業内の各部門で成果を挙げた旨述べた。2024年活動計画では、①セキュリティ印刷部門への支援、②包装部門組合に対するU2Uプロジェクト実施、③多国籍企業に対するアライアンス会議の実施、④各国加盟組織支援等が提案され、採択された。

午後からは、19か国、18組合、33名(オブザーバー、オンライン参加含む)が出席し、UNI世界印刷・パッケージング部会執行委員会が開催され、部会大会の運営と動議案、決議案に関する議論が行われた。日本からは安部正 執行委員委員(全印刷)、戸口剛オブザーバー(全印刷)、古賀初代オブザーバー(印刷労連)、上田智亮UNI-LCJ事務局長が出席した。フェルナンデス局長、各パネリストから各々の議案と各地域の活動報告に関する解説があり、大会への上程が承認された。また、今年度の役員交代等により、執行委員の変更が提案され、承認された。日本については、梅原貴司 執行委員(全印刷)が安部正 執行委員に交代する旨、承認された。大会運営に関しては、決議委員会及び資格審査委員会の指名があり、承認された。本執行委員会では特に米州の加盟組織における組合役員への暴力・弾圧に対する非難決議だけでなく、パレスチナから出席したアブドラ・ダグラス委員より、ガザの現状に関する報告が行われ、活発な討論が行われた。その後各地域から組織化対象企業としての多国籍企業との交渉に対する報告が行われた。その後、今後の会議日程等が確認された。


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