欧州の企業持続可能性デューディリジェンス指令:権利保護に向けた一歩だが、さらなる取組みが必要

長年にわたる集中的な交渉を経て、2024年3月15日に EU加盟国大使は、労働者の権利と環境を保護するための重要な前進である企業持続可能性デューディリジェンス指令(CSDDD)の支持を可決した。 ベルギー政府の仲介もあり、今回の支持が実現した。

今回の指令により、バリューチェーン全体での損害について多国籍企業の責任が追及され、事業全体を通じて労働者、女性、少数民族の権利が、より確実なものとなる。

労働組合は、欧州委員会の当初の提案とは異なり、企業やその子会社、バリューチェーン全体における実効的なデューディリジェンス方針・計画・戦略の策定と実施に、組合代表が関与することを確認した。指令の導入と強力な実施を確保する上で、UNI欧州の中核的な焦点となる。

残念ながら今回可決された法案は、イタリアとドイツを中心とする複数の政府が支持を撤回したため、ここ数週間で弱まってしまった。今回の妥協案では、特に対象となる企業数が16,000社から5,500社以下に減り、指令の適用範囲が狭められた。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「デューディリジェンス指令が土壇場で薄められてしまったことは遺憾だが、加盟国の投票はグローバルなバリューチェーンにおける労働者の権利向上に向けた前向きな一歩として歓迎する。あとは欧州議会が4月の採決で指令を成立させるだけだ」とコメントした。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「この法律は欧州にとって重要なだけではない。世界中で最も強力な大企業の企業活動を変える可能性を秘めている。本日採決されたバージョンは、完璧には程遠いとはいえ、企業の行き過ぎた貪欲さを撃退し、世界の労働者の権利を確保するために不可欠なツールとなる」と期待を示した。

UNIは、すべてのEU加盟国、そして世界各国の政府に対し、人権デューディリジェンスに関する強制力のある法律を採択するよう求める。