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ミッシェルUNI Apro青年委員会議長に聞く

UNI Apro/情報労連青年ワークショップ(2015年10月9~12日、マニラ)の参加者は、ミッシェル・ベリーノUNI Apro青年委員会議長にインタビューを行なった。

 

聞き手(情報労連・後藤) 「議長を務めるに至った経緯は?」

ミッシェル議長 「もとは企業別組合(BDO労組)で青年委員会の一委員でした。2004年、UNI Aproの活動に積極的に取り組んでいた関係でUNI-PLC青年委員会書記に選出されました。やがて前任を引継ぐ形でUNI Apro青年委員会副議長となり、その後、議長に選出されました。」

聞き手(情報労連・山口) 「最初に労働組合に関心を持つようになったきっかけは?」

ミッシェル議長 「フィリピンの銀行業界は企業別組合で、試用期間が終わると自動的に組合員になります。そのため、青年委員になった当初は組合に対する理解が未熟で、半ば趣味として務めていました。その当時から特に注力している活動が主に2つあります。1つはパヤタス(ゴミ集積場付近の貧困層が多く住む地域)の児童支援プログラム、もう1つはキャンパス活動です。キャンパス活動とは、大学と提携して、就職する前に「組合とは何か」を知ってもらう活動です。対外的には、寄付金を募るためにパヤタスの活動を大きく発信していますが、キャンパス活動も同じ比重で現在も取り組んでいます。この活動を通じて、労働者の権利を知ることが重要だと改めて感じました。また、労働組合を担っていく人を増やす、という側面でもとても意義があります。」

山口 「日本でも入社後には説明の機会がありますが、学生までには裾野を広げられていません。ぜひ持ち帰って実践したいです。」

ミッシェル議長 「キャンパス活動は地方自治体と連携できた点からも、うまく機能しています。連携できた地域内の学校では、授業として組合を理解する場が設けられています。」

後藤 「日本もフィリピンと同様に、組合員の中で組合に対する理解がなかなか広がらないという課題を抱えています。役員を務めていない一般組合員の関心度を高めるコツは?」

ミッシェル議長 「継続して参加を呼びかけていくことが大切です。報告を聞いてもらうだけでは巻き込めません。例えば情報労連で行っている平和活動は参加型ですし、とても効果的だと思います。少人数でも実際に参加してもらうことが大切です。」

後藤 「機関紙の発行なども、読んだその場で終わってしまい、なかなか次の行動につながりにくい現状があります。」

ミッシェル議長 「パヤタス活動も、当初はパンフレットなどを作成していましたが、同じ状況でした。今は広報にあてていた分を寄付に回しています。また、青年委員会ではメンバーの誕生日を祝う代わりに、パヤタスへの寄付金にしています。みんなで食事に出かけるとそれなりの出費があります。それならば、4分の1の額でもいいから寄付に回そう、ということです。青年委員に限らず一般組合員へも呼びかけています。フィリピンでの活動経験を日本に持ち帰ってもらえたら嬉しいです。」

ミシェルUNI Apro青年委員長


UNI Apro/情報労連青年ワークショップ参加者、地域書記長インタビュー

UNI Apro/情報労連青年ワークショップが、2015年10月9日、フィリピン・マニラで始まった。開講式では、クリストファー・ウンUNI Apro地域書記長が基調講演を行ない、労働者の組合に対するイメージの悪さを改善する必要性を強く指摘した。

「私自身、若い頃、労働組合の活動の必要性や責任を理解していなかった。しかし、当時の支店長から差別的な扱いを受けたことがきっかけで、組合選挙に立候補することにした。当選してから私の組合人生が始まったわけだが、だんだん組合活動の大切さを理解し、さまざまな活動に関わることができた。私にはそうしたきっかけがあったが、きっかけのない人はなかなか組合の役割やその重要性を理解できない。役員になってもなお、理解不足の人が多いのが現状だ」と自身の経験を振り返った。

「労働者が組合のことを知らず、また信じていないのであれば、信頼を構築する必要があるが、それが我々の最大の課題である。使用者からのプレッシャーがあるとか、法律が整っていないといったセリフは、単なる言い訳に過ぎない。」

最後に、「今でさえ厳しい労働組合の現状は今後さらに厳しくなるだろう。将来を担う若者を巻き込んでいく活動を続けることで、多くの労働者の組合への理解を深める努力を続け、その役割を社会へと反映していかなければならない」と、青年参加者の積極参加を促した。

講演に続き、参加者はウン地域書記長にインタビューを行なった。

聞き手(情報労連・山口)「きっかけのない人を組合活動に巻き込んでいくことは大変であることを、身をもって感じている。きっかけを作るには?」

ウン地域書記長 「私が青年活動に参加していた1970年代を振り返ってみると、2~3週間の研修が今よりも活発に行なわれていた。そして、その活動に参加したメンバーが、組合の重要性を理解し、またリーダーシップを発揮し、現在の組合活動を支えるリーダーとなっている。次世代を担うリーダーを育成するためにもリーダーシップ研修をどんどん実施し、若手を組合活動に巻き込み、労働組合とは何なのか、その真の役割は何なのかを知ってもらう必要がある。」

聞き手(情報労連・後藤)「1970年代の青年研修はどのようなものだったのか?」

ウン地域書記長 「リーダーを訓練する場合、環境がとても大切だ。型にはまったものではなく、参加型で自由に発言できる環境こそ彼らにリーダーとしての自信を与える。当時、研修は2~3週間の日程で、キャンプに行くような研修も多くあった。キャンプで他国の組合活動家と共に活動することを通じて、参加者が自らのリーダーシップ能力の向上を図ることができた。主催者側も彼らのリーダーシップを見極めることができた。また、参加者の新たなネットワーク作りにもつながっていた。当時は電子メールもフェイスブックも無かったが、私たちは長きにわたって友好関係を継続している。今回の参加者もネットワークを構築する大切さを理解し、またリーダーシップ能力を向上できるよう、積極的に1週間を過ごしてほしいと願っている。」

聞き手(後藤、山口) 「今回の青年ワークショップでは、より多くの友人を作り、またリーダーの役割を果たせるよう積極的に頑張りたいと思います。ありがとうございました。」

クリス地域書記長


UNI Apro/JP労組共同英語セミナー

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第5回UNI Apro/JP労組共同英語セミナーが東京・青梅のかんぽの宿で、2015年10月10~11日に開催され、JP労組のユースメンバーを中心に32人が参加した。本セミナーは英語のみによるセミナーであり、2011年から毎年実施している。今年のセミナーでは労働組合の地域貢献活動に焦点が当てられた。

今回のセミナーには海外の郵便労組からリソースパーソンとして、台湾CPWUのアミア・タン氏、インドネシアSPPIのデディ・ハルヤント氏、米国NALC(外勤労組)のクリス・ヘンウッド氏の3人を招聘した。更にUNIから、伊藤UNI Apro郵便・ロジスティクス部会担当部長、小川UNI Apro機会均等部長、UNI-LCJスタッフのベイカーも参加した。

八木国際部長の司会でセミナーは始まり、増田喜三郎副委員長は海外からのリソースパーソンを歓迎すると共に、参加者に対しては、このような機会を活用して、台湾、インドネシア、米国の郵政事情や労働組合活動を学び、学んだことを職場や地域で発信し、JP労組運動の活性化と豊富化につなげてほしい、と期待した。

伊藤UNI Apro郵便・ロジスティクス部会担当部長は、「UNIと共に歩んだ15年を振り返って」と題する講演を行い、自らの経験から、JP労組の若手組合員・役員にもっと積極的に国際労働運動に関わってほしいと激励した。台湾のアミア講師は、中華郵政の現状、CPWUのユース活動、ワークライフバランスについて発表した。インドネシアのデディ講師は、SPPIを紹介した後、規制緩和、新たなサービス、労働条件について報告した。米国のクリス講師は、USPSについて、NALCのコミュニティサービス、USPSの直面する課題等についてプレゼンした。モデレーターの小川部長は、簡単な英語で繰り返し説明し、時には日本語の解説を交えて、参加者が理解しやすいように進めた。

リソースパーソンも加わったグループ討論では、4グループに分かれ、「①私たちの地域の魅力自慢」、「②地域における郵便局としてのボランティア」の2つのテーマで、リソースパーソンに英語で、時には身振り手振りで説明を試みた。グループ討論の後には、各グループ代表が英語で討論のポイントを発表した。

全ての参加者は、台湾、インドネシア、米国の郵便労組の概要だけでなく、日本全国各地の仲間の日々の活動や郵便局の地域貢献活動について学ぶことができた。また、初日の懇親会ではグループ別にダンスや歌を披露して友好を深めた。英語はコミュニケーション手段のひとつに過ぎず、身振り手振り、伝える意思、度胸、チームワークがあれば、何とか伝わることを実感した。2日という短期ではあったが、国は違えどもUNI郵便部会のファミリーとして繋がっている=連帯感をあらためて認識した。


TOP LEADERS @UNI デニス・マクガイアUNI世界女性委員会議長

国内外でご活躍のUNIリーダーから、国際労働運動でのご経験や意義についてお伺いするコーナー。今回は、デニス・マクガイアUNI世界女性委員会議長(英国 プロスペクト委員長)です。

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組合活動、そして国際活動に関わるようになったきっかけは?

組合に入って数か月後、支部で全国大会の話をしていた時、先輩役員が出席できなくなったというので、私は代役として行くことになりました。そこで、職場を良くしようという同じ志を持った人たちに会い、笑いあり、楽しいことありで、すぐに組合の魅力に憑りつかれてしまいました!

初めての国際労働運動への関わりは、多国籍委員会への参加でした。ある会社が世界のどこで事業を行おうとも、組合をつくって労働者を組織しようという試みでした。米国の通信労組の役員だった、モートン・バー氏やラリー・コーエン氏と知り合い、様々なことを学べたのは光栄でした。

その後、2010年に長崎で第3回UNI世界女性大会が開かれる2年ほど前に、私はUNI世界女性委員会の議長に選ばれましたが、そこから試練が始まりました。重責を担うと同時に、大会の準備に関わるようになったからです。大会でどのような課題を議論するかはもとより、大会の1年も前から休憩時間を特定せよと言われ、日本のきっちりした事前計画、時間厳守のスタイルを学びました。

日本についての印象は?

長崎大会が初めての来日でした。どこへ行っても、エネルギーを感じ、創造的で、人々は大変親切で他人を思いやる…私は日本が大好きになりました。駅でも、電車の中でも、東京の地下鉄でも、店でも、どこでも助けてもらいました。長崎では、UNI10周年記念と平和公園での式典が印象深く、また被爆者の話に心を打たれました。長崎の路面電車に乗っていた子供達は、きちんとした身なりで行儀良く、今まで見た子供達の中で一番でした。

ケープタウン世界女性大会はいかがでしたか?

2014年、ケープタウンで第4回UNI世界大会が開かれましたが、格別の経験となりました。長崎大会より良い大会にすることはできないのではないかと思っていましたが、アパルトヘイトの歴史や、それを廃止しようと闘ったリーダー達の言葉を聞いて、たとえ私のしたこと(例えばTシャツを着てデモに参加するとか、南アフリカの製品をボイコットするなど)は非常に小さな貢献でも、私もその歴史の一部だったのだと感じることができました。ケープタウン大会に日本からこれほど多くの若い女性代議員が参加してくれたのは嬉しいことでしたし、素晴らしい英語でスピーチしたのも印象的でした。

次の世界女性大会は2018年、私の国リバプールで開かれますが、レベルが日本で、そして南アフリカで上げられてしまい、大変なプレッシャーを感じています。UNIの仲間は皆、2つの大会を絶賛しており、特に長崎の「赤ジャケット」ボランティアは素晴らしかったと今でも覚えています。リバプールでも、若手組合活動家が長崎方式を再現して世界の皆さんをご案内できればと願っています。

UNIグローバルユニオンはどのような活動をしているのでしょう?

グローバルユニオンを通じて国際機関や多国籍企業に挑めば、最良の結果が得られるだろうと私は確信しています。大手多国籍企業の中には、世界の国々より経済力や影響力の大きい企業もあります。UNIグローバルユニオンは、ゲームのルールを変えたい、働く人々が安定した良い労働条件の仕事に就けるようにしたい、労働者が生み出した利益を(例えば良い賃金という形で)公平に分配してほしいと願っています。

その運動の一翼を担えるのはとても光栄なことで、私達ひとりひとりがその中で果たすべき役割があります。UNIの活動を支える、組織化・組合員勧誘を積極的に推進する、グローバル協定の締結交渉をする、ロビー活動を行う、闘争する…国を超えて一緒に行動することで、世界中の人々のために正義と平等を勝ち取ることができると思います。

グローバルな舞台で日本のUNIメンバーに期待する役割は?

日本はアジア太平洋地域だけでなく、世界でも重要な国です。日本の組合員の皆さんからの連帯によって、世界中の兄弟姉妹が助けられています。誰もが平和な世界、恐怖の無い世界、尊厳のある職場をつくるために奮闘しています。特にこれから職業人生の長い若い労働者・組合員の皆さんへ。どのような未来になってほしいかを考える絶好の機会に、是非UNI運動に参加してください。UNIを通じて皆さんの望む世界を実現していくチャンスを掴んでください。

長年、UNI運動に関わって来られた日本の役員の皆さんには、大きな感謝を申し上げます。皆さんこそ、UNIをこのように素晴らしいグローバルユニオンにしてくださったのですから!


TOP LEADERS @UNI 野田三七生UNI副会長

国内外でご活躍のUNIリーダーから、国際労働運動でのご経験や意義についてお伺いするコーナー。今回は、野田三七生UNI副会長(アジア太平洋地域代表、情報労連中央執行委員長)です。

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初めて国際労働運動に関わったきっかけは?

九州で役員をやっていた頃、中国郵電工会や天津郵電工会との交流参加が国際活動のスタートであったように思いますが、大規模な国際会議ということで言えば、1991年に南米・ジャマイカで開催された『第3回ICFTU世界青年集会』です。全世界から、約3000人の青年(女性含む)が参加したイベントでしたが、日本からも約300人の連合代表団が派遣され、その1人として参加しました。成田発、2回のトランジットを経て、約30時間の長時間飛行であったと記憶していますが、当時、ジェンダーバランスの観点が希薄だったこともあり、日本だけが殆ど男性の参加であったことも印象深く頭に残っています。

その後、中央本部の役員となり(1996年)、自ずと国際会議や国際支援活動に参画する機会も多くなり、現状においては、UNI副会長の役職も仰せつかっていますが、私にとっての国際労働運動の原点は、中国における沙漠緑化や児童労働撲滅の取り組みではないかと思っています。

様々なご経験から、国際労働運動の意義は?

一言でいえば、「不可避」であるということではないでしょうか。

少子・高齢化、人口減少社会に突入している日本。そして、ひと・もの・かね、そして情報が世界を駆け巡る今日的状況下で、グローバル化への労働組合のアプローチは必須であり、そのこと無しに、課題の解決はあり得ないということです。

とりわけ、情報労連に加盟する組織の多くは、情報通信・情報サービス産業を担う企業に対置する労働組合であり、『ICT革命』とも言われる技術革新のもとで、M&Aを含む熾烈なグローバル競争が進展し、日本企業が多国籍化している状況からして、情報労連にとっても重要かつ強化していかなければならない運動領域であると思っています。 

UNIの活動の魅力は?

これまた一言でいえば、「活動に動きがある」ということではないでしょうか。

濃淡はありつつも、成長・拡大しているサービス産業の組織が集う国際産別組織(GUF)であり、他のGUFとの比較においても、活発に運動を進めている組織ではないかと思っています。本部の情熱をもった強いリーダーシップのもとで、4つの地域組織と様々な部会組織が懸命に頑張っていますし、結果にコミットし、その成果が「見える化」されていると感じています。

特にアジア太平洋地域は、東南・南アジアを中心に、今後の経済発展が見込まれていますが、情報通信・情報サービス市場も拡大し、労働組合の結成や健全な労使関係の確立が急務となっており、UNI Aproの果たすべき役割、その中における日本のリーダーシップが求められていることを強く感じています。

本年6月のUNI世界ICTS部会大会を振り返って、いかがでしょう

UNI世界ICTS部会は、4年前の2011年10月に、テレコム部会とIBITS部会が統合して結成された組織ですので、ICTS部会としては第2回世界大会ということになります。6月16~17日にスウェーデン・ドローナセットで開催された大会には、50ヵ国・78組織から237人が参加し、熱心な討論が行われました。

大会スローガンは、「変化する労働の世界における組織化」。4つのセッション(①新しい労働の世界と組織化への影響、②ICTS部会の主要キャンペーン、③コンタクトセンターにおける新たな取り組み、④将来をマッピング)と基調講演を中心に議事が進められましたが、特に第4セッション(将来をマッピング)では、『第3の産業革命』とも称される今日的情報通信市場の動向を踏まえた論議ができたこと、そして課題共有ができたことは、大きな成果でした。

当然ながら、ブロードバンドの先進国である日本のICTS部会において果たすべき役割は大きいものがありますが、新たに選出されたアンディ・カール議長のもとで、ブレイキングスルー戦略の達成に力を尽くしたいと思います。


UNI-LCJ幹部、オーストラリアの組合との関係強化

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2015~2018年度UNI-LCJ海外活動の方向性において、新たな試みとして、オセアニアの労働組合との関係強化を掲げた。これまで途上国労組の支援が中心であったが、UNI Aproの労働運動を牽引する両国の組合リーダー間の友好・協力関係の構築・強化をもって、更なるUNI運動の発展を進めていくことが目的である。

オーストラリアには現在9つの組合がUNIに加盟している。UNIが各国に結成を推奨するUNI加盟組合協議会は存在しないが、2000年のUNI結成以来、オーストラリア最大労組の1つ商業労組(SDA)のデブリュン氏が同国の加盟組合をまとめてきた。同氏は長年に渡りSDA書記長を務め、2000~2014年にはUNI会長も務めたが、昨年SDA書記長並びにUNI会長職を退任し、現在はSDA会長を務めている。後任のドワイヤーSDA書記長は、デブリュン氏が担っていた要職を引き継いでおり、UNI Aproでは会長代行を務めている。

UNI-LCJ代表団メンバー

団長:小俣利通UNI-LCJ議長(UNI Apro郵便・ロジスティクス部会議長)

逢見直人UNI-LCJ副議長(UNI Apro地域会長)

田原將一UNI-LCJ副議長(UNI Apro金融部会議長)

郡司典好UNI-LCJ副議長(UNI Apro商業部会副議長)

山中恵子情報労連中央執行委員(UNI Apro女性委員・予定)

事務局:小川陽子UNI-LCJ事務局長

事務局(通訳):ベイカー剛志

2015年8月18~20日、メルボルンで下記の組織を訪問した。

  • UNI加盟組合である金融労組(FSU)、ME銀行、NAB
  • UNI加盟組合である商業労組(SDA)
  • 過去加盟しており現在再加盟を働きかけているCEPU(通信・電気・配管工労組)通信部門の新書記長
  • ナショナルセンターACTU会長、副書記長

両国の当該産業の抱える課題から政治、経済状況に至るまで幅広く情報交換を行った。日本では企業別労組が産別を構成するのに対し、オーストラリアは産業別組織であり、機構上の相違はあれど、抱える課題に多くの共通点がある。また、FSUを通じて、ME銀行及びNAB(ナショナルオーストラリア銀行)を訪問し、使用者の立場から労働組合との協力について聞くことができた。NAG(ナショナルオーストラリア銀行グループ)は2006年、アジア太平洋地域で最初にUNIとグローバル協定を結んだ。締結当時かかわっていた人事部長にも会うことができた。「GFAを締結した理由は?」、「日本の経営者から国連グローバルコンパクトとの違いは何かとよく聞かれる」との問いに、「協定の内容や原則が正しいことだったので、締結に反対する理由がなかったから」と答えたのは印象的である。グローバルコンパクトは企業が一方的に宣言するものだが、UNIとのグローバル協定は締結までにUNI及び当該労組と対話のプロセスがある点が大きな違いであると述べた。

特にFSUやSDAは主要企業と建設的労使関係を構築しており、その意味ではUNI Aproが普及に努めているパートナーシップに基づく労使関係を日本と共に推進していくことができるだろう。また、UNI Aproにおける女性委員会の役員どうしの交流もできた。

更に今回の重要な任務である、CEPU新体制との面談とUNI活動への誘いかけについては、小俣団長から、オーストラリアポスト出身の通信部門新書記長に、UNIを通じた情報交換、特にUNI Apro郵便・ロジスティクス部会並びにICTS部会への参加の意義を説明、年末の地域大会や日本における様々な活動への参加を奨励した。今後のフォローが重要となるだろう。

 

写真はFlickrを参照


里山資本主義と金融サービス


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2015年8月3日、「里山資本主義と金融サービス」をテーマにUNI-LCJ金融部会主催のシンポジウムが損保労連会議室で行われた。UNI-LCJ金融部会メンバー組織に加え、UAゼンセン金融部門、全銀連合、全信労連、新生銀行従組などから合わせて42人が出席した。

開会式では、田原UNI-LCJ金融部会議長は、「里山資本主義をテーマとしたのは、現在の地域金融のすすむ方向性に疑問があることが理由。現在は、規模の論理に傾注し、統合がすすんでいるが、地域密着型経営が特徴であり、規模や拠点を増やせばよいわけではない。地域金融が自身の特徴をしっかりと考えたうえで、どう事業を展開するかが重要。そのために、労組として何をすべきかを考えることが大切」と挨拶した。ゲストスピーカーとして、中村正敏日放労委員長、マルシオ・モンザネUNI金融部会担当局長、ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長、小川宏全国農団労書記長の4人を迎えた。

まず、中村日放労委員長による基調講演「里山資本主義と金融サービス」では、藻谷浩介氏とNHKの番組によって知られ、反響を呼んでいる「里山資本主義」P1190904の概念が紹介された。規模の経済が当たり前となっている今日だが、マネー資本主義からの転換ないしお金だけに頼らないモデルの創造という新たな観点から、金銭換算できない価値観や幸福感、金融システムのあり方を問いなおすことも必要ではないかと指摘された。

 

 

マルシオ・モンザネUNI金融部会担当局長は、「UNIが考える協同組合と地域金融のあり方」と題する講演で、UNIの提唱する持続可能Bro. Marcioな金融産業を目指した、金融安定化理事会や規制当局へのロビー活動等の取組みを紹介し、商業銀行と投資銀行の役割の明確な分断と、商業銀行の投機活動からの保護の重要性を説いた。

 

 

 

ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長は、「アジアにおける地域金融の現状と課題」を紹介し、持続可能で責任ある金融産業を構築するには、金融システムに多元性や多様性を担保することが重要であり、一律な規制では特に途上国の現状に合わないとした。そして、今日的な諸問題への解決策を見出す第一歩は「ローカルに思考し、グローバルに行動することだ」と訴えた。

小川全国農団労書記長は「日本の農業金融機関の現状と課題」をテーマに、日本の農業金融機関の現状、農協・信用事業の歴史と仕組み、信用事業の存在意義、法改正が農協へもたらす影響、今後の課題などについて詳細に報告した。

最後に、櫻井大輔全労金副委員長は、「これまで金融機関は合併吸収を繰り返し、肥大化の一途を辿ってきたが、世界金融危機から落着きを取り戻しつつある今、本当に必要とされる金融機関・金融サービスとは何かを改めて考える必要があるのではないか」と問題提起し、今後もUNI-LCJ金融部会の仲間を増やし、UNIを通じて世界の動きも注視しつつ意見及び情報交換を密にしていこうとまとめた。

 

 


UNI-LCJ/モンゴル加盟協(UNI-LCM)セミナー

2015年7月27~30日、モンゴル・ウランバートルで、UNI-LCJ/モンゴル加盟協(UNI-LCM)セミナー及び関連プログラムが開催され、UNI-LCJ加盟組合より北條情報労連・NTT労組中執を団長に以下4人の講師、UNI Aproより玉井組織化キャンペーン担当部長、UNI-LCJより森川事務局次長が参加した。

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日本側参加者(団長以下は組織正式名称の50音順):

団長 情報労連 NTT労働組合中央執行委員 北條 郁子
団員 UAゼンセン 流通部門執行委員 久保田 龍輔
団員 自動車総連 組織局部長 永島 理絵
団員 JP労組 中央執行委員 清水 雅弘
事務局 UNI Apro 組織化キャンペーン担当部長 玉井 諭
事務局 UNI-LCJ 事務局次長 森川 容子

モンゴルへの支援セミナーはUNI-LCJ結成以来、継続的に開催されている唯一の海外支援活動であり、2003年のUNIモンゴル加盟協(UNI-LCM)結成、組織再編等を経て、現在では加盟組合7組織、約2100人の加盟人員数となっている。民主化・市場経済化が進み、今後は既存の加盟組合内の組織拡大だけでなく、未組織の民間企業での新規組織化が期待される。2015年1月の第16回UNI-LCJ年次総会で採択された「2015~2018年UNI-LCJ海外活動の方向性」では、現地セミナー3回(2015年、2016年、2018年)と日本への代表団招聘(2017年)が予定されており、今回のセミナーは、その初回となることから、セミナー翌日にUNI-LCM加盟組合と今後の活動について確認・共有する機会を持った。

まず、初日のセミナーには、モンゴル側は、商業、郵便、ICTS部門の6加盟組織から若手組合員、組合役員を中心に33人が参加し(女性26人、男性7人)、組織化、団体交渉、労働安全衛生のテーマで日本側、モンゴル側からの報告があり、活発な意見交換が行われた。

冒頭のオユンバヤールUNI-LCM議長、北條UNI-LCJ団長挨拶に続き、玉井UNI Apro組織化キャンペーン担当部長からUNI、UNI Apro、UNI-LCJ組織機構・活動の概要、組織化における心構え等について講演が行われた。

「組織化」のテーマでは、まず久保田UAゼンセン流通部門執行委員が具体的な組合作りの方法について説明した。ターゲットは出来る限り具体的に設定し、間接的に得た情報に頼らず実際に働いている人の声を聞いて組合結成のニーズを汲み取ることなど、豊富な経験に基づいた具体的な方法論に参加者は聞き入っていた。次に、永島自動車総連組織局部長が、組織拡大の必要性について理解を求めるなど経営側へのアプローチをベースにした取組みや定年後再雇用された非正規労働者の組織化、男女共同参画に向け女性役員の研修・教育に積極的に取り組んでいる様子を紹介した。モンゴル側からは、UNI-LCM加盟組合のモンゴルテレコム労組やペトロスター労組が加盟する産別組織である運輸・通信・石油労連のラクチャー議長がモンゴルにおける組織化の現状と課題について多くの事例を取り上げながら詳細に報告した。特に組織化を困難にしている課題は、労使双方の法的知識の不足、労働者の団結力の弱さ、組合潰しなど使用者側の圧力、有能なオルガナイザーの不足、財政基盤の弱さ等であり、現場のニーズに合った教育訓練、労働組合の声を正しく社会に伝えるメディアの確立、法的環境の整備、オルガナイザーの育成などが必要だと訴えた。

「団体交渉」のテーマでは、北條情報労連・NTT労組中執が、団体交渉と労使協議等の仕組みについて法的側面と実施の両面から紹介し、日ごろのやり取りの積み重ねによって労使の信頼関係を築くことが最終的に両者の利益につながると強調した。モンゴル側からはUNI-LCM加盟組合の統一労組出身で現在はモンゴルのナショナルセンター・CMTUで運輸部門オルガナイザーを務めるボールドサイカン氏が、モンゴルにおける団体交渉に関する法的枠組みと企業別労組、産別組織、ナショナルセンターCMTUの役割について解説した。

「労働安全衛生」のテーマでは、清水JP労組中執が、労働安全衛生法の下で安全衛生委員会を設置し労使が協力して取り組む枠組みと日本郵政における具体的な取組み事例を紹介した。モンゴル側は、統一労組出身で現在はCMTU労働社会政策局に派遣されているニャンダバー氏が報告し、モンゴルにおける労働安全衛生の取組みはまだ不十分であるが、企業への労働安全・衛生管理体制の導入は、三者協議、産業別・地域別協議、企業別協約によって解決できるとして、労組が関わって実施した具体的な事例が写真で紹介された。

質疑応答では多くの質問がモンゴル側から出された。主なものは以下の通り。

  • 国から労働組合への支援はあるのか?
  • 今回のLCJ代表団は青年が団長を務めているが、組合における青年リーダーの育成はどのようにやっているのか?
  • モンゴルで現在審議が行われている労働法改正案では、組合のない企業で労使協力をサポートする組織を作るとしており、組合は反対している。政府は日本の例を参考にしているというが、そのような組織が存在するのか?
  • UAゼンセンが組織しているような中小零細企業の場合、どうやって労働条件を向上のための交渉をしているのか。5割が非正規と聞いたが、2,3社掛け持ちで仕事している人の組合加入はどうなっているか。
  • UNI Aproとしてモンゴルでの組織拡大のプロジェクトを考えているのか?
  • 郵便事業の民営化による組織率への影響は?
  • 民営化によって労働条件が悪化した例が多く、労組は反対している。民営化が行われる際のどのように労働条件を維持し、保障しているのか。モンゴルでは従業員株主制度があるが、日本では同様の経験があるのか?

セミナー終了後は参加者との夕食懇親会が行われ、更に深い交流が図られた。

翌日は冒頭に述べた通り、UNI-LCM加盟組織幹部、玉井UNI Apro組織化キャンペーン担当部長、UNI-LCJ講師陣、森川事務局次長が同席の下、オユンバヤール議長より①組織拡大、②UNI-LCJとの協力、③UNI-LCM加盟組織間の協力について、課題と今後の計画の説明を受けた。加盟組織間の調整に関して課題も見られたが、全体として組織拡大と次世代リーダー候補となる青年役員育成について強い意欲が感じられた意見交換となった。来年度のUNI-LCJとのセミナーは、青年のリーダーシップ育成につながるような実践的なものにしたいとの要望があり、2017年派遣予定の訪日代表団についても40歳以下の若手を中心にしたいとのことであった。

午後はグループに分かれて商業労組、通信労組、郵便労組との意見交換及び職場視察後、郊外の草原に移動し、遊牧民の生活体験等を通じてUNI-LCMメンバーとの交流を深めた。

最終日には在ウランバートル日本大使館を訪問し、最新のモンゴルの政治・経済事情について見識を深めるとともに、10年以上本セミナー通訳をしているナランバヤル氏が校長を務める小中高一貫教育の私立学校「新モンゴル高等学校」を訪問し、日本の大学留学試験を控えて勉強に励む高校生達を激励するとともに労働組合についても説明して交流した。

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写真はFlickrを参照


UNI Apro郵便・ロジスティクス部会/APPU共同セミナー

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JP労組の後援とアジア太平洋郵便連合(APPU)の研修機関APPCの協力を得て、2015年7月28~29日、UNI Apro郵便・ロジスティクス部会/APPU共同セミナーがバンコクのAPPCで開催された。UNI Apro郵便・ロジスティクス部会が各国郵便労組の若手役員向け研修として毎年開催している本セミナーには今回、日本、モンゴル、台湾、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、バングラデシュ、インド、ネパール、パキスタン、スリランカから19人(うち女性8人)が参加した。日本からはJP 労組の佐々木さおりさん、萩原美華さんが参加した。

開会式では、リン・ホンリャンAPPU事務局長が参加者を歓迎し、「過去30年間で郵便事業を取り巻く環境は劇的に変化した。このような変化に適切に対応するためにAPPCという学びの場が存在する」と述べ、国や文化の違いに関わらず、同期の研修生どうし協力し、貴重な学びの機会を有益に活用するよう激励した。伊藤UNI Apro郵便・ロジスティクス部会担当部長は、10年以上続く本セミナーからこれまで多くの卒業生が輩出され、彼らが組合リーダーとして第一線で活躍していることを強調し、長年に渡るAPPUの協力に感謝した。

1日目は、アヌチャ講師より「UPU及びAPPUについて:郵便の国際事業」、「郵便事業の将来」、「変化する郵便・ロジスティクス・ビジネスの現状と発展」について講義を受けた。参加者は、郵便事業の収益性をあげるための新たなサービスについて、小地域別にグループディスカッションを行い、発表した。また、ラクシ・メールセンターを訪問し、ロジスティクス・サービスの現場を見学した。

2日目は、アミチャ講師より、90年代に民営化され2003年に上場されたシンガポール・ポストの成功事例が紹介され他、アヌチャ講師から「人材育成及び労働安全衛生」について講義を受けた。

修了式では、リンAPPU事務局長から全員に修了証書を授与され、萩原美華さんが研修生を代表して謝辞を述べた。また、リン事務局長は、年内に退任予定の伊藤UNI Apro郵便・ロジスティクス部会担当部長を労い、APPUとUNI Apro郵便・ロジスティクス部会の協力関係強化への貢献を称えた。伊藤部長は、日々進化する郵便事業やそれを取り巻く環境と同様、自身の引退も変化の1つに過ぎないと述べ、今後もAPPUとの協力関係と本セミナーの実施を継続していくことを期待し、次世代へとバトンを渡した。

 

写真はflickr参照


UNI Apro郵便・ロジスティクス部会/タイ郵便労組共同セミナー

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JP労組の後援を受け、UNI Apro郵便・ロジスティクス部会とタイ郵便労組(SEWU-THP)との共同セミナーが、2015年7月27日、バンコクで開催された。これは、UNI Apro郵便・ロジスティクス部会が各国郵便労組の若手役員向け研修として開催しているAPPUとの共同セミナーがバンコクで開催されるのに合わせて、毎年開催されている。日本、モンゴル、台湾、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、ベトナム、バングラデシュ、インド、ネパール、パキスタン、スリランカから参加した19人(うち女性8人)に加え、SEWU-THPから本部及び地方役員33人が出席した。日本からはJP 労組の佐々木さおりさん、萩原美華さんが参加した。

開会式では、ウィラート・タイ郵便労組委員長が全参加者を歓迎すると共に、郵便事業を取り巻く環境が刻々と変化する今日において、いかにして赤字から黒字体質に変えていくか、良き状況を持続するためには高品質なサービスを提供し続けることが重要だと強調した。続いて伊藤栄一UNI Apro郵便・ロジスティクス部会担当部長は、2006年の赤字転落から近年再び黒字化した米国USPSの事例を挙げ、成功の要因は何か、また今後アジア太平洋地域における郵便事業はどのような戦略を取るべきか参加者に問いかけ、海外の郵便労組との情報交換の重要性を指摘した。

まず、タイの郵便事情について、労働組合及び会社代表から報告を受けた。パシー・タイ郵便労組副委員長は、130余年続く歴史の中で、タイポストの品質向上に努めつつ、組合は労働条件の改善に常に努力してきたと述べた。タイポスト金融サービス局のウライワン氏もサービスの充実と質の向上は今後生き延びる上で欠かせないと加えた。

後半は、海外からの参加者が各国の郵便事情について報告した。佐々木さおりさんは日本郵便の現状、国際ロジスティクスを含めた今後の事業戦略とJP労組の概要、活動について発表した。萩原美華さんは、労働安全衛生の取組みについて発表し、事故の無い安全な職場作りには労働組合の関与が欠かせないことを強調した。資料として、参加国の郵便事業及びロジスティクス事業に関する最新情報が配布された。

海外参加者は翌28日夕方、SEWU-THPメンバーの案内で、ラクシ・メールセンターを視察した。

 

写真はflickrを参照

 


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