里山資本主義と金融サービス


P1130037

 

 

 

2015年8月3日、「里山資本主義と金融サービス」をテーマにUNI-LCJ金融部会主催のシンポジウムが損保労連会議室で行われた。UNI-LCJ金融部会メンバー組織に加え、UAゼンセン金融部門、全銀連合、全信労連、新生銀行従組などから合わせて42人が出席した。

開会式では、田原UNI-LCJ金融部会議長は、「里山資本主義をテーマとしたのは、現在の地域金融のすすむ方向性に疑問があることが理由。現在は、規模の論理に傾注し、統合がすすんでいるが、地域密着型経営が特徴であり、規模や拠点を増やせばよいわけではない。地域金融が自身の特徴をしっかりと考えたうえで、どう事業を展開するかが重要。そのために、労組として何をすべきかを考えることが大切」と挨拶した。ゲストスピーカーとして、中村正敏日放労委員長、マルシオ・モンザネUNI金融部会担当局長、ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長、小川宏全国農団労書記長の4人を迎えた。

まず、中村日放労委員長による基調講演「里山資本主義と金融サービス」では、藻谷浩介氏とNHKの番組によって知られ、反響を呼んでいる「里山資本主義」P1190904の概念が紹介された。規模の経済が当たり前となっている今日だが、マネー資本主義からの転換ないしお金だけに頼らないモデルの創造という新たな観点から、金銭換算できない価値観や幸福感、金融システムのあり方を問いなおすことも必要ではないかと指摘された。

 

 

マルシオ・モンザネUNI金融部会担当局長は、「UNIが考える協同組合と地域金融のあり方」と題する講演で、UNIの提唱する持続可能Bro. Marcioな金融産業を目指した、金融安定化理事会や規制当局へのロビー活動等の取組みを紹介し、商業銀行と投資銀行の役割の明確な分断と、商業銀行の投機活動からの保護の重要性を説いた。

 

 

 

ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長は、「アジアにおける地域金融の現状と課題」を紹介し、持続可能で責任ある金融産業を構築するには、金融システムに多元性や多様性を担保することが重要であり、一律な規制では特に途上国の現状に合わないとした。そして、今日的な諸問題への解決策を見出す第一歩は「ローカルに思考し、グローバルに行動することだ」と訴えた。

小川全国農団労書記長は「日本の農業金融機関の現状と課題」をテーマに、日本の農業金融機関の現状、農協・信用事業の歴史と仕組み、信用事業の存在意義、法改正が農協へもたらす影響、今後の課題などについて詳細に報告した。

最後に、櫻井大輔全労金副委員長は、「これまで金融機関は合併吸収を繰り返し、肥大化の一途を辿ってきたが、世界金融危機から落着きを取り戻しつつある今、本当に必要とされる金融機関・金融サービスとは何かを改めて考える必要があるのではないか」と問題提起し、今後もUNI-LCJ金融部会の仲間を増やし、UNIを通じて世界の動きも注視しつつ意見及び情報交換を密にしていこうとまとめた。

 

 


コメントを残す